JP3212191B2 - 高所作業装置とその方法 - Google Patents

高所作業装置とその方法

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JP3212191B2 JP19188393A JP19188393A JP3212191B2 JP 3212191 B2 JP3212191 B2 JP 3212191B2 JP 19188393 A JP19188393 A JP 19188393A JP 19188393 A JP19188393 A JP 19188393A JP 3212191 B2 JP3212191 B2 JP 3212191B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、配電線等の高圧活線作
業を遠隔操作により安全に実施する高所作業装置とその
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】配電工事における高所活線作業の労働安
全条件を改善するために、高所作業車のブームの先端部
に作業ロボットを搭載し、この車両の助手席を改造した
キャビン、あるいは地上に設置したロボット操作盤にて
遠隔操作を行ない、高所活線作業を実施する地上操作形
ロボットシステムの導入が図られている。このような地
上操作形ロボットを使って実際に作業を行なうには、従
来操作者が監視用のテレビを覗きながら、旋回・伸縮・
起伏等のブーム操作により、ブーム先端に設置されたワ
ーキングベースを作業対象物に近付け、その後にワーキ
ングベース上に設置された作業用マニピュレータを遠隔
操作して実際の配電作業を実施している。図17が従来装
置の概要図であり、図において、30はブーム、31はワー
キングベース、32,33は右ITVカメラ,左ITVカメ
ラ、36は立体カメラ、37はキャビン、38はクレーン、39
は作業用マニピュレータである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記したような監視用
のテレビを覗きながら遠隔作業を行なう方式では、視界
がごく限られた範囲であるばかりか画像が縮小されてい
るため、画面上から周囲の作業環境を正確に把握するこ
とが困難である。又、作業アームの動作は逐一オペレー
タが操縦アームを介して指示する必要があり、作業アー
ムが作業対象物と接触するような作業ではお互いを壊さ
ないようにオペレータが細心の注意を払う必要がある。
この結果、ブーム・作業用マニピュレータ・クレーン等
の構成機器を試行錯誤しながら作業位置に合わせること
になり、作業能力が悪いばかりか、オペレータに負担が
多く掛かるという問題があった。更には作業車両の駐車
位置により、対象物との相対位置が変化するため自動作
業を行なうことが困難であるという問題が生じていた。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、高所作
業車の任意の駐車位置での作業対象(装柱(電柱))と
の相対位置を把握し、制御装置に入力した作業環境情報
を適宜修正参照することにより自律的に作業を行ない、
配電作業における操作者の負担を軽減し、作業能率の向
上に寄与できる高所作業装置とその方法を提供すること
を目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
高所作業装置は、高所作業車より延びるブーム上端のワ
ーキングベースに設けた視覚監視装置及び作業用マニピ
ュレータからなる高所システムと、前記高所作業車から
高所システムを遠隔操作するための操作盤と動力源とを
有する地上システムとからなる高所作業装置において、
前記高所システムに搭載され、装柱までの距離を計測す
る測距手段と、前記高所システムに対してタスク命令及
びプリミティブタスク命令を実行するに際し、必要な条
件式の各項を実現するために要する命令を記憶するタス
クプランナーと、前記タスク命令をプリミティブタスク
命令に分解する時に使う環境状態に関するデータを格納
する環境知識データベースと、前記プリミティブタスク
命令の内容手順をロボット制御命令で記述した動作手順
に関する知識及び前記ロボット制御命令の引数として使
う知識を記憶する作業知識データベースとからなる環境
及び作業知識データベースと、作業環境が変化する度に
前記知識データベースの記憶内容を更新する状態監視部
と、前記タスクプランナーの記憶した各命令に従い前記
高所システムを制御するコントローラとを備えた。本発
明の請求項2に係る高所作業装置は、請求項1におい
て、前記タスクプランナーに前記測距手段の計測結果か
ら求められる作業対象物の位置座標を基に、部品座標系
を当該高所作業装置のシステム座標系の作業位置座標に
変換する変換手段を備えた。本発明の請求項3に係る高
所作業装置は、請求項1において、前記状態監視部に前
記作業環境データベースに記憶された作業位置座標を前
記測距手段からの出力により求められた実作業位置座標
に更新する修正手段を備えた。本発明の請求項4に係る
高所作業装置は、請求項1において、作業環境情報を記
憶した作業環境データベースを着脱可能な外部記憶媒体
に記憶し、作業の都度外部記憶媒体から事前に作成した
情報を呼出し可能修正可能とした。本発明の請求項5に
係る高所作業装置は、請求項1において、作業状況に関
するデータを通信手段を介して作業事務所へ送って集中
管理するようにした。本発明の請求項6に係る高所作業
方法は、作業対象に対して高所作業装置を所定位置に接
近させて停止し、測距手段を用いて前記各相対距離を計
測することにより、前記作業対象を高所システム側の部
品座標系として求め、ここで求めた部品座標系での座標
を地上システム側のシステム座標との間で座標変換する
ことにより相対位置関係を求め、この座標変換に基づく
前記位置関係に応じブームあるいは作業用機器の作業手
順を自動生成することにより作動させるものである。
【0005】
【作用】本発明の請求項1に係る高所作業装置は、タス
クプランナーに対して必要な命令を記憶させておく。そ
して実際の現場での作業に当っては、作業対象物と高所
作業装置との相対距離を測距手段により計測し、高所作
業装置と作業対象物との間での座標変換マトリックスの
要素を求め、この座標変換マトリックスを用いて作業対
象物を基準とした部品座標系で記憶された知識を高所作
業装置を基準としたシステム座標系の値に変換し、オペ
レータの操作入力を作業環境(知識)データベースの作
業環境に応じた具体的な知識と一般化した充足条件式と
を参照して機器の操作命令に変換し、これをコントロー
ラにダウンロードして高所作業装置に作業を行なわせ
る。そして高所作業装置が一連の作業を実行する間に、
高所作業装置に装備した各種センサからの信号と機器の
操作命令の進捗状況から、状態監視するべき作業環境の
変化を確認し、知識データベースの中の環境状態に関す
る知識を逐次書換えて変更し、タスクプランナーの中で
次に実行に移るべき作業手順のための操作命令(タスク
命令又はプリミティブタスク命令)の決定に供する。本
発明の請求項2に係る高所作業装置は、測距手段による
計測結果から求められる作業対象物の位置座標を基にし
て、変換手段を用いて部品座標系を高所作業装置のシス
テム座標系の作業位置座標に変換するようにしたもので
ある。本発明の請求項3に係る高所作業装置は、作業環
境データベースに記憶された作業位置座標を、測距手段
からの出力により求められた実作業位置座標に更新する
ようにしたものである。本発明の請求項4に係る高所作
業装置は、作業環境データベースが外部記憶媒体に記憶
されているため、作業の都度外部記憶媒体から呼び出し
て修正ができる。本発明の請求項5に係る高所作業装置
は、作業状況に関するデータを作業事務所へ送って集中
管理するようにしたものである。本発明の請求項6に係
る高所作業方法は、作業対象に対して高所作業装置にて
作業を行なう際には、動作軌跡(目標位置)を高所作業
装置を基準に固定された座標系(システム座標系)上で
記述する必要がある。しかし、高所作業装置が移動する
ことにより高所作業装置と作業対象との相対的な位置関
係が変化すること、又同じ位置関係の場所に毎回高所作
業装置を設置しようとしても、位置誤差が含まれること
から、予め操作機器の動作軌跡をシステム座標系で記述
しておくことができない。そこで、高所作業装置を任意
の位置に固定(駐車)した後、測距手段を用いて実対象
物との距離を測定し、作業環境データベース中の作業環
境モデルと実環境とのマッチングを行なう。即ち、作業
対象とシステム座標系との間で座標変換を行なって相対
位置関係を求め、これを基に操作機器の作業命令を作成
するものである。
【0006】
【実施例】本発明の請求項1又は請求項6に係る高所作
業装置又はその方法を図1,図2,図3を用いて説明す
る。図1は機能ブロック図で、1はタスクプランナーで
あり、オペレータの与えた操作入力から作業用機器の操
作命令(ロボット制御プログラム)を自動生成する部分
である。このタスクプランナー1には、オペレータの与
えた命令を実行するために充足していなければならない
作業手順となる条件式が一般化した論理式の形式で記憶
されている。又、この充足条件式の各項を充足するため
に実行すべき命令も対応して記憶されている。2は作業
環境データベース(知識データベース)で高所作業装置
及び作業対象物に関する知識やそれらの現在の状態に関
する知識を記憶すると共に、前記タスク命令をプリミテ
ィブタスク命令に分解するときに使う単位作業手順に関
する知識、プリミティブタスク命令の内容手順をロボッ
ト制御命令で記述した動作手順に関する知識、及び前記
ロボット制御命令の引数として使う知識が記憶されてい
る。又、この知識データベース2は階層構造を持ってお
り、親フレームには対象物に関する知識が部品座標系で
の対象物基準座標で記憶され、子フレームにはその作業
対象物を構成する各要素の知識が部品座標系での作業対
象物基準座標に関して記憶されている。そしてこの子フ
レームは更に必要に応じてその子フレームを持つことが
できる。例えば、配電装柱を考える場合、親フレームに
は装柱の基準点及び基準座標の原点と向き,腕金,碍子
等の構成部品のリスト等が記載されている。そして更に
構成部品はその構成部品ごとの専用のデータベースを子
フレームとして形成する。
【0007】3は状態監視部で高所作業装置による作業
を装置に装備した各種センサの信号等で監視して各作業
段階における各作業環境の状態が変化する度に、知識デ
ータベース2における対応する環境状態に関する知識の
修正,書換えを行なう。4は測距手段で高所作業自動装
置と作業対象物との距離を三角測量の原理を用いて計測
する。コントローラ5はブーム・作業用マニピュレータ
・クレーン等の高所作業自動装置の構成機器を実際に動
作させる制御部であり、タスクプランナー1からの操作
命令によりブーム・作業用マニピュレータ・クレーン等
の構成機器に対し所望の作業動作を行なわせる。従っ
て、例えば碍子交換の作業において、高所作業装置の周
囲の環境状態により作業手順は異なるが、各配電装柱に
固有のワールドモデルを参照して得られる知識とタスク
プランナー1に一般化した論理式として記憶した作業手
順に、環境状態に関する具体条件を加味してその装柱に
適応した作業用機器操作命令(ロボット制御プログラ
ム)を自動生成することができる。従って、ブーム・作
業用マニピュレータ・クレーン等の構成機器は作業環境
に応じて自律的に作業するものとなる。
【0008】次に高所作業装置の具体例を以下に説明す
る。図2は作業環境の例で、電柱7に対してアームタイ
8を介して腕金9を取付けたものであり、腕金9には碍
子10a ,10b ,10c ,10d ,10e が設けられた例であ
る。そして、本実施例では「腕金穴へ碍子の自動取付け
作業」について説明する。図2のような作業対象に対し
て高所作業装置(以下、システムと言う。)にて作業を
行なう際には、動作軌跡をシステムのベースに固定され
た座標系(システム座標系)上で記述する必要がある。
しかし、システムが移動することによりシステムと作業
対象との相対的な位置関係が変化すること、又、同じ位
置関係の場所に毎回システムを設置しようとしても、位
置誤差が含まれることから、予めシステムの動作軌跡を
システム座標系で記述しておくことができない。そこ
で、システムを任意の位置に駐車した後、距離センサを
用いて実対象物との距離を測定し、環境知識データベー
ス中の作業環境モデルと実環境とのマッチングを行な
う。環境知識データベース中の作業環境モデルは、図3
のように表されている。なお、11a ,11b ,11c ,11d
,11e は碍子の取付穴、12はアームタイの取付穴、13
は電柱取付穴である。例えば(a) の腕金9については、
長さL1×L2×L3cm,重さWkg等の他に、碍子
を取付ける5つの穴11a 〜11e の位置と向きATH1〜A
H5(ここでTY は座標系ΣX 上で見た座標系ΣY の原
点の位置と各座標系の向きを示す。)、アームタイを取
付ける穴12の位置と向きATH6、電柱に取付ける穴13の
位置と向ATH0が腕金の上に固定された座標系ΣA (部
品座標系)上で記述されている。
【0009】そして実際の現場での作業に当っては、図
4に示すフローチャートの如く、ステップS1にてまず
オペレータが作業指令を入力する。次に、ステップS2
にて作業対象物と高所作業自動装置との相対距離を測距
手段により計測し、高所作業自動装置と作業対象物との
間での座標変換を行なうことにより、システム座標系と
腕金の部品座標系との相対位置関係が得られ、その結
果、システム座標系上で表された腕金上の各部の位置・
姿勢を得ることができる。これを基にタスクプランナー
は、碍子を腕金に取付けるための構成機器操作命令(ロ
ボット制御プログラム)を環境知識データベース,作業
知識データベースを参照しながら自動的に生成する。ス
テップS3において、碍子Aの腕金穴への取付け作業の
場合は、まず碍子Aを把持するための作業用マニピュレ
ータの動作軌道や、碍子Aのボルトを腕金穴に差し込む
ための作業用マニピュレータの手先軌道と手先の力のか
け具合、ナットをはめ込み締め付けるための作業用マニ
ピュレータの手先軌道と手先の力のかけ具合、各動作を
行なう際の制御則等が決められ、ロボット制御プログラ
ムの形で記述される。これをコントローラにダウンロー
ドすることにより、高所作業装置に作業を行なわせる。
【0010】最終的に作業の完了が確認されると、シス
テムは作業環境モデルを実環境の変化に対応させるため
に、環境知識データベース中の環境データを更新する。
更に他の碍子を取付ける場合には、例えばオペレータが
「碍子Bを腕金穴に取付けなさい」等と入力することに
より、碍子Aの場合と同様にして作業が実施される。た
だし、この場合は既に腕金の正確な位置・姿勢がわかっ
ていることから、オペレータの指示が入力されると直ぐ
に碍子の取付け作業が開始される。
【0011】図5,図6は作業知識データベース内に記
述されている作業手順等に関する知識の例である。な
お、図5と図6は合せて1つの図であるが記載上の都合
により分けて示した。これらの知識は階層的に整理され
てデータベース内に格納されており、上位の知識として
碍子を腕金穴に取付ける作業等の作業手順[K1]、下
位の知識として上位の知識に記述された作業手順の中に
出てくる各動作の具体的な実行手順[K2〜K4]が記
述されている。図7は環境知識データベース内に記述さ
れている作業対象の形状・位置等に関する知識の例であ
る。ここでは、各作業対象部品の各部の形状・寸法デー
タの他、現在位置や取付け位置,ストック位置等当該部
品の取扱い時に必要な位置データ等も記述されている。
【0012】次に本発明の高所作業装置の請求項2,3
に係る実施例を以下に説明する。図8は本発明に係る高
所作業装置の位置決め装置の一構成を示したもので、作
業用マニピュレータと同一座標に取付けたITVカメラ
32,33のCCD上の特定位置Pの画素を認識し、三角測
量の原理により距離を計測する制御装置とから構成され
る。なお、図8において、(a) は高所作業装置の平面概
要図で、電柱20と所定距離をおいて設置されている場合
である。図に示されるようにブーム30の端部にワーキン
グベース31があり、これには右ITVカメラ32と左IT
Vカメラ33が取付けられている。そして34は右カメラモ
ニタ、35は左カメラモニタであり、同一電柱20は図のよ
うに示される。図9は作業用マニピュレータを各装柱に
アプローチさせるためのパラメータを記載した配電線ル
ートマップである。
【0013】次にこの実施例の高所作業装置の位置決め
装置の動作を図10の作業エリアまでの誘導手順を示すフ
ローチャートに沿って以下に説明する。高所作業装置を
作業場所に図8の如く停止させる。この場合2つのIT
Vカメラ32,33には各々モニタ34,35の如く装柱20の状
態が得られ、その特定位置Pの左右モニタ上の位置を用
いて、ワーキングベース31に設置した座標系から見た装
柱20までの距離と方位を演算する。この特定位置Pは画
像処理により得てもよいし、左右夫々の画像の中に座標
測定用の十字線を発生させ、その十字線をトラッキング
ボール等を操作して測定対象に合せて指示してもよい。
画像処理あるいは手動操作により、特定位置Pが図11の
如くモニタ映像40の位置に示された場合の座標を(n
H,nV)とすれば、カメラの光軸を記述とした水平角
度θH,垂直角度θVは、
【数1】 θH= tan-1(nH*k/f) θV= tan-1(nV*k/f) ただし、nH,nV:カメラ中心からの画素。 k :1画素の幅。 f :光学レンズの焦点距離。 なお、(a) は画像を正面からみた図、(b) は画像を斜視
的にみた図である。
【0014】カメラの光軸は、図12に示すようにカメラ
間隔を2dとし、光軸をhの位置に合せておくと仮定し
たとき、その仰角θ0 はθ0 = tan-1(h/d)とな
り、対象物との角度はθL ,θR は、θL =θ0 −θH
L,θR =θ0 +θHR、左ITVカメラと対象物までの
距離LCLは、LCL=2d sinθR / sin(π−(θL +
θR ))となり、ITVカメラの座標系から見た対象物
PTの3次元位置(XP ,YP ,ZP )は、,XP =L
CL cosθL +d,YP =LCL sinθL ,ZP =LCLtan
θV となる。次に、図13に示す高所作業装置のシステム
座標系P1へITVカメラ座標系で示された位置を変換
するには、P1(X,Y,Z)=TRAN(XP0,YP0,Z
P0)+ ROT(θZ )の座標変換を施せば可能である。以
上のようにステップF1において、高所作業装置のシス
テム座標系で装柱までの相対距離を演算することができ
る。
【0015】次にステップF2において、装柱20からの
配電線の入線状態を示したルートマップ(図9参照)よ
り、図13に示す当該電柱20の設置位置01(経度・緯
度)及び入線方位θ1を検索する。ステップF3ではそ
の後、高所作業装置に搭載した方位計測器、例えば地磁
器コンパスあるいは測位衛星を利用したG.P.S(Gl
obal Positioning System )により絶対方位θ2を測定
する。次に、高所作業装置の絶対方位θ2とステップF
1で演算した高所作業装置と装柱の相対位置より同装置
の絶対位置を求め、ルートマップに記載したロボット設
置位置へブームを伸ばす。このように作業用マニピュレ
ータを誘導することにより、干渉物のない方向よりマニ
ピュレータを誘導することが可能となる。又、ルートマ
ップは装柱毎に用意するので、市中等電話ケーブル等の
干渉物が多い場合は同マップに最終設置位置以外に通過
点を設けて細かくブームの軌跡を制御してもよい。
【0016】次にタスクプランナーの動作に必要な部品
座標系との位置補正方法について説明する。先の動作に
より高所作業装置は図14に示す位置にブーム30が移動す
るが、ブームの位置精度等により、タスクプランナーが
必要とする知識データベースの原点を修正する必要が生
じる。図15は作業用マニピュレータが位置決めされた後
の作業対象の映像の一例を示したもので、作業環境モデ
ルと実環境とのマッチングを碍子の頂点(P3 ,P4 ,
P5 )の3点以上の点を用いて空間の一点を同定する。
この同定作業は碍子に特定することなく、例えば腕金部
にマーキングを施しそれを認識する方法、あるいはレー
ザレンジファインダにより腕金部の特徴点を捕捉するこ
とが可能である。ステップF5では作業環境モデルと実
環境とのマッチングにより作業位置の補正が完了した
後、タスクプランナーに制御を渡す。上記実施例によれ
ば、任意の位置に停止された高所作業車より作業用マニ
ピュレータを配電線あるいは電柱に取付けた環境等の付
帯設備に干渉することなく作業エリアに設定し、タスク
プランナーによる自動作業を円滑に行なうことができ
る。
【0017】次に本発明の請求項4に係る高所作業装置
の実施例を以下に説明する。図16を用いて作業環境デー
タベースの通常時の運用方法を説明する。対象作業に必
要な同データベースを作業開始前に基地局51の中央装置
にて作成し、作業エリアに係るデータのみを外部記憶媒
体、例えばICカード50に収め当該作業を遂行し、かつ
当該作業により知識が更新された場合に同記憶媒体に記
録し、作業後基地局の作業環境データベースを更新す
る。本実施例によれば、作業に必要な作業環境データベ
ースのみを高所作業装置に格納するので、制御装置に大
容量の記録媒体を用意する必要がなく、又、基地局にて
作成した作業計画を末端まで徹底できる効果がある。
【0018】次に本発明の請求項5に係る高所作業装置
の実施例を図16に示す。図16において作業環境データベ
ースの非常時の運用方法を説明する。ここで運用時に他
の管内にて突発的な配電作業が生じた場合、基地局の中
央装置より当該作業に係る作業環境データベースを無線
等の通信手段により高所作業自動装置にデータ伝送し作
業を遂行する。本実施例によれば、突発的に生じる作業
にスピーディに対応できると共に、通常運用時に生じた
自動動作不良に対し、基地局にて同種構成の装柱データ
を検索し現地にデータを送信し作業続行を遂行できる効
果がある。又、基地局にて各地で行なわれる作業の進捗
を把握でき、高所作業装置の機動的な運用にてトータル
の工期短縮が可能となる効果がある。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば配
電作業等を自律的に遂行できオペレータは作業の進捗状
況を監視するだけでよく、自動機を操作する負担を大幅
に軽減でき、作業能率が向上する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の機能ブロック図。
【図2】作業環境の一例図。
【図3】作業環境における「腕金穴への碍子の取付け作
業」の動作を説明するフローチャート。
【図4】「腕金穴への碍子の取付け作業」の作業環境モ
デルの一例図。
【図5】「腕金穴への碍子の取付け作業」の作業手順に
関する知識展開の一例図。
【図6】「腕金穴への碍子の取付け作業」の作業手順に
関する知識展開の一例図。
【図7】「腕金穴への碍子の取付け作業」の作業環境モ
デルの表記法の一例図。
【図8】位置決め装置の構成の一例図。
【図9】各装柱の設置条件の表記法の一例図。
【図10】高所作業自動装置を作業エリアまで誘導する手
順を示すフローチャート。
【図11】監視対象がITVカメラ光軸となす角度の説明
図。
【図12】監視対象とカメラ基台との位置関係の説明図。
【図13】高所作業自動装置と装柱との位置関係の説明
図。
【図14】作業対象の近傍への誘導方法の説明図。
【図15】ロボット座標系と部品座標系との変換方法の説
明図。
【図16】作業環境データを高所作業自動装置に伝達する
手段の説明図。
【図17】従来の高所作業装置の構成図。
【符号の説明】
1 タスクプランナー 2 作業環境データベース 3 状態監視部 4 測距手段 5 コントローラ 6 高所システム 7 電柱 8 アームタイ 9 腕金 10a ,10b ,10c ,10d ,10e 碍子 11a ,11b ,11c ,11d ,11e 碍子取付穴 12 アームタイ取付穴 13 電柱取付穴 20 装柱 30 ブーム 31 ワーキングベース 32 右ITVカメラ 33 左ITVカメラ 34 右カメラモニタ 35 左カメラモニタ 36 立体カメラ 37 キャビン 38 クレーン 39 作業用マニピュレータ 40 画像例 50 ICカード 51 基地局
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 瀧口 裕司 神奈川県横浜市鶴見区末広町二丁目4番 地 株式会社東芝 京浜事業所内 (72)発明者 末永 光一郎 神奈川県横浜市鶴見区末広町二丁目4番 地 株式会社東芝 京浜事業所内 (72)発明者 佐藤 広和 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1 株式 会社東芝 研究開発センター内 (72)発明者 吉見 卓 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1 株式 会社東芝 研究開発センター内 (72)発明者 辰野 恭市 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1 株式 会社東芝 研究開発センター内 (72)発明者 浅利 幸生 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1 株式 会社東芝 研究開発センター内 (56)参考文献 「架空配電作業用マニピュレータシス テムの開発」電気学会論文誌電力・エネ ルギー部門誌 111巻11号 1159頁〜 1164頁 平成3年11月 電気学会発行 「仮想的なインピーダンスを用いた複 数移動ロボット系の動作計画」日本ロボ ット学会誌 Vol.11 No7 p p.1039〜1046 1993年10月 日本ロボ ット学会発行 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02G 1/02

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高所作業車より延びるブーム上端のワー
    キングベースに設けた視覚監視装置及び作業用マニピュ
    レータからなる高所システムと、前記高所作業車から高
    所システムを遠隔操作するための操作盤と動力源とを有
    する地上システムとからなる高所作業装置において、前
    記高所システムに搭載され、装柱までの距離を計測する
    測距手段と、前記高所システムに対してタスク命令及び
    プリミティブタスク命令を実行するに際し、必要な条件
    式の各項を実現するために要する命令を記憶するタスク
    プランナーと、前記タスク命令をプリミティブタスク命
    令に分解する時に使う環境状態に関するデータを格納す
    る環境知識データベースと、前記プリミティブタスク命
    令の内容手順をロボット制御命令で記述した動作手順に
    関する知識及び前記ロボット制御命令の引数として使う
    知識を記憶する作業知識データベースとからなる環境及
    び作業知識データベースと、作業環境が変化する度に前
    記知識データベースの記憶内容を更新する状態監視部
    と、前記タスクプランナーの記憶した各命令に従い前記
    高所システムを制御するコントローラとを備えたことを
    特徴とする高所作業装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の高所作業装置において、
    前記タスクプランナーは前記測距手段の計測結果から求
    められる作業対象物の位置座標を基に、部品座標系を当
    該高所作業装置のシステム座標系の作業位置座標に変換
    する変換手段を具備することを特徴とする高所作業装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の高所作業装置において、
    前記状態監視部は前記作業環境データベースに記憶され
    た作業位置座標を前記測距手段からの出力により求めら
    れた実作業位置座標に更新する修正手段を具備すること
    を特徴とする高所作業装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の高所作業装置において、
    高所作業装置に設けられる作業対象物,作業状態に関す
    る作業環境情報を部品座標系で記憶する作業環境データ
    ベースについての作業環境情報の全部又は一部を外部記
    憶媒体に記憶することを特徴とする高所作業装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の高所作業装置において、
    高所作業装置に設けられる作業対象物,作業状態に関す
    る作業環境情報を部品座標系で記憶する作業環境データ
    ベースについての作業環境情報の全部又は一部を通信手
    段を介して作業事務所の中央装置と送受信することを特
    徴とする高所作業装置。
  6. 【請求項6】 作業対象に対して高所作業システムを所
    定位置に接近させて停止し、測距手段を用いて前記作業
    対象と高所作業システムとの間で各相対距離を計測する
    ことにより、前記作業対象を高所システム側の部品座標
    系として求め、ここで求めた部品座標系での座標を地上
    システム側のシステム座標系との間で座標変換すること
    により相対位置関係を求め、この座標変換に基づく前記
    位置関係に応じてブームあるいは作業機器の作業手順を
    自動生成することにより作動させることを特徴とする高
    所作業方法。
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