JP3211764U - 泥水吸い取り装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】工事現場で素早く泥水を吸い取って排出できる泥水吸い取り装置を提供する。【解決手段】大部分を水道管工事等の部品により構成する。泥水中に先端を浸けるための小径パイプノズル14と、吸い取った泥水を収容する大径パイプ16とを設け、小径パイプノズルと大径パイプとを異径接続スリーブ18で連結接続する。大径パイプの終端を大径終端キャップ20で封止し、大径終端キャップを貫通して一端を大径パイプ中に差し込んだ小径パイプシャフト21を設ける。大径パイプ中にある小径パイプシャフトの端部には、一対のストッパの間に配置されて、ポンプの役割をする胴部(ピストン構造部24)を設ける。胴部が水に濡れると、滑りが良くなり小径パイプシャフトを軽く動かせる。逆止弁はないので泥水が詰まらない。【選択図】図1

Description

本考案は、清掃のために水溜まりから泥水を素早く吸い取って、それを容器等に移すために使用する泥水吸い取り装置に関する。
例えば、水道工事のための掘削工事現場では、工事中に排出された水道水により、水溜りができる。工事終了後は、水溜りに溜まった泥水を排除する作業が必要になる。大量の泥水については、既知の様々な排水ポンプ装置を使用するとよい(特許文献。一方、小さな水たまりが各所にできることがある。その場合には、手作業で泥水を掃きだしたり、雑巾で拭き取るようにして清掃していた。
特開2004−105933号公報 特開2005−69039号公報 特開2006−233585号公報
既知の従来の技術には、次のような解決すべき課題があった。
手作業で泥水を雑巾で拭き取るようにすると、泥の付着した大量の雑巾の後始末が繁雑な作業になる。泥水を吸い上げる掃除機も知られているが、工事現場への持ち込みには適さない。また、既知の構造のポンプでは、水の量に比べて泥の割合が多いと配管が詰まってしまい、泥水を吸い上げる能力が一気に低下する。本考案は、以上の課題を解決するためになされたものである。
以下の構成はそれぞれ上記の課題を解決するための手段である。
<構成1>
工事現場で泥水を吸い取って排出するための装置であって、いずれも硬質樹脂管路を形成するための部品により構成され、
泥水中に先端を浸けるための小径パイプノズルと、
吸い取った上記泥水を収容する大径パイプと、
上記小径パイプノズルと上記大径パイプとを連結接続するための異径接続スリーブと、
上記大径パイプの終端を封止するための大径終端キャップと、
上記大径終端キャップを貫通して一端を上記大径パイプ中に差し込んだ小径パイプシャフトと、
上記大径パイプ中にある上記小径パイプシャフトの端部に固定された一対のストッパと、
この一対のストッパの間に配置されて上記小径パイプシャフトの外面と上記大径パイプの内面の間を塞ぐ胴部を備えたことを特徴とする泥水吸い取り装置。
<構成2>
上記硬質樹脂管路を形成するための部品は、水道管と水道管工事のための付属部品からなることを特徴とする構成1に記載の泥水吸い取り装置。
<構成3>
上記胴部は布または不織布を含む吸水性の多孔質素材からなることを特徴とする構成1または2に記載の泥水吸い取り装置。
<構成4>
小径パイプノズル14は外形26mm内径20mmの2分の1から2倍までの範囲の樹脂製水道管であって、大径パイプ16は外形48mm内径44mmの2分の1から2倍までの範囲の樹脂製水道管からなることを特徴とする構成1に記載の泥水吸い取り装置。
<構成1の効果>
工事現場にできた小さな水溜まりからの泥水の除去に適する。軽く素早く勢いよく泥水を吸い上げてすぐにバケツ等に排出することができる。内部構造がきわめて簡単で逆止弁等も無いので、耐久性に優れており、泥水の排出に最適である。簡単に分解ができるので、内部の洗浄も容易である。
<構成2と4の効果>
水道管と水道管工事のための付属部品は、軽量で丈夫で耐水性があり、多種の口径の管があり、上記胴部を除く全ての部品を組み合わせてこの泥水吸い取り装置を完成させることができる。
<構成3の効果>
布または不織布を含む吸水性の多孔質素材は水を含んでピストン構造部に適した膨らみを形成する。また、素早く抜き差し操作をしなければ、吸い上げた泥水が小径パイプノズルの開口から流れ出してしまう。水が胴部と大径パイプの内面との間の滑りを良くするので小径パイプシャフトの抜き差し操作が軽くなり、最適な操作性を実現できる。
(a)は、本考案の泥水吸い取り装置の側面図(b)は使用状態の側面図である。 筒状部分の構造を示し、(a)は全体の側面図(b)から(e)は各部の側面図と端面図である。 (a)は小径パイプシャフト21の側面図、(b)から(e)はその各部の側面図と端面図、(f)はピストン構造部24の分解斜視図である。 (a)は、使用状態の泥水吸取り装置12の縦断面図、(b)はピストン構造部24の斜視図、(c)は胴部28の横断面図である。
この装置は、水道工事に広く採用されている水道管とその付属品を主要部品として利用して組み立てている。泥水の吸い上げに使用するためのものだから、水に対して十分な耐久性と機械的強度が要求される。金属では腐食し易く耐久性が問題になる。さらに重量が重くなり、運搬や作業性に難がある。また、樹脂成型品ではコストが高くなりすぎる。
本考案の装置は、水道管とその付属品のみでほとんどの部分を組み立てることができるので、製造コストも耐久性も機械的強度も十分満足できるという特徴を有する。しかも、泥水を吸い取るのは、径の細いパイプと径の太いパイプとを接続した極めて単純な構造の部分である。素早くバケツ等の容器に移せば、逆流は無視できる。即ち、逆止弁等の複雑な機構は全く不要である。単純な構造なので分解清掃が簡単で故障の心配もない。以下、本考案の具体的な実施の形態を詳細に説明する。
図1(a)は、本考案の泥水吸い取り装置の側面図、(b)は使用状態の側面図である。また、図2は、筒状部分の構造を示し、(a)は全体の側面図、(b)から(e)は各部の側面図と端面図である。
図1(b)に示すように、工事現場等の水溜まりから泥水30を吸い取って、すばやくバケツ32に移し替えるようにして使用される。
図のように、この装置は、泥水中に先端を浸けるための小径パイプノズル14と、吸い取った泥水を収容する大径パイプ16とを設けている。小径パイプノズル14と大径パイプ16とは異径接続スリーブ18で連結接続する。大径パイプ16の終端は大径終端キャップ20で封止する。
この大径終端キャップ20には、その中心に孔を空ける。その孔に、小径パイプシャフト21を挿入する。小径パイプシャフト21は大径終端キャップ20を貫通して一端を大径パイプ16中に差し込まれている。小径パイプシャフト21の端部には、ピストン構造部24が設けられている。小径パイプシャフト21にも、筒状部分を密封するための22¥が取り付けられている。
図3(a)は小径パイプシャフト21の側面図、(b)から(e)はその各部の側面図と端面図、(f)はピストン構造部24の分解斜視図である。
小径パイプシャフト21の端部には、一対のリング状ストッパ25が固定されている。一対のストッパ25の間には、一対のワッシャ26を配置して胴部28を挟み込むようにしている。ワッシャ26と28とは水道管工事用の部品でなくてよい。
ワッシャ26はプラスチック板をリング状に打ち抜いたもの等がよい。胴部28は布を巻き付けたものが適する。ピストン構造部24はポンプのピストンの役割をする部分である。大径パイプ16の内部にあって、小径パイプシャフト21により抜き差しされる。このとき、胴部28と小径パイプシャフト21の内面との摩擦が大きいと軽く素早く抜き差しができない。
図4(a)は、使用状態の泥水吸取り装置12の縦断面図、(b)はピストン構造部24の斜視図、(c)は胴部28の横断面図である。
例えば、左手で大径パイプ16を持ち、右手で小径パイプシャフト21を抜き差しして泥水30を吸い取る。小径パイプノズル14には逆止弁が付いていないので、小径パイプシャフト21をゆっくり抜くように動かして泥水30を吸い取り、バケツ32(図1)に移そうとすると、小径パイプノズル14から下に泥水が流れだしてしまう。
胴部28に布または不織布等を含む吸水性の多孔質素材で構成すると、乾いた状態で少し抜き差しがきつくても、水に濡らすと滑りが良くなって、小径パイプシャフト21の抜き差し操作が軽くなる。即ち、軽く素早く勢いよく泥水を吸い上げてすぐにバケツ等に排出することができる。
図4(a)に示すように、大径パイプ16にも小径パイプノズル14にも逆止弁は設けないので、泥水が詰まらない。このような構造の泥水吸取り装置12は、上記のとおり、大部分を水道管と水道管工事のための硬質樹脂管路構成用の付属部品を使用して組み立てることができるので、軽量で丈夫で十分な耐水性のものが実現できる。
なお、上記の小径パイプノズル14は外形26mm、内径20mm程度の樹脂製水道管を使用した。さらに、大径パイプ16には外形48mm、内径44mm程度の樹脂製水道管を使用した。日本工業規格JIS/K/6741の硬質塩化ビニル管である。大径パイプ16と小径パイプノズル14とは、下記の理由により、それぞれ上記の寸法の2分の1から2倍までの範囲が適する。
このような組み合わせによれば、逆止弁無しで、小径パイプノズル14を通じて吸い込んだ泥水を一時的に大径パイプ16内部に保持して、小径パイプノズル14から泥水が流れ出してしまう前にバケツなどに移すことができる。また、左手で大径パイプ16を持ち、右手で小径パイプシャフト21を抜き差しして泥水30を吸い取るという作業には上記の範囲が最適な寸法ということができる。
12 泥水吸取り装置
14 小径パイプノズル
16 大径パイプ
18 異径接続スリーブ
20 大径終端キャップ
21 小径パイプシャフト
22 小径終端キャップ
24 ピストン構造部
25 ストッパ
26 ワッシャ
28 胴部
30 泥水
32 バケツ

Claims (4)

  1. 工事現場で泥水を吸い取って排出するための装置であって、いずれも硬質樹脂管路を形成するための部品により構成され、
    泥水中に先端を浸けるための小径パイプノズルと、
    吸い取った上記泥水を収容する大径パイプと、
    上記小径パイプノズルと上記大径パイプとを連結接続するための異径接続スリーブと、
    上記大径パイプの終端を封止するための大径終端キャップと、
    上記大径終端キャップを貫通して一端を上記大径パイプ中に差し込んだ小径パイプシャフトと、
    上記大径パイプ中にある上記小径パイプシャフトの端部に固定された一対のストッパと、
    この一対のストッパの間に配置されて上記小径パイプシャフトの外面と上記大径パイプの内面の間を塞ぐ胴部を備えたことを特徴とする泥水吸い取り装置。
  2. 上記硬質樹脂管路を形成するための部品は、水道管と水道管工事のための付属部品からなることを特徴とする請求項1に記載の泥水吸い取り装置。
  3. 上記胴部は布または不織布を含む吸水性の多孔質素材からなることを特徴とする請求項1または2に記載の泥水吸い取り装置。
  4. 小径パイプノズル14は外形26mm内径20mmの2分の1から2倍までの範囲の樹脂製水道管であって、大径パイプ16は外形48mm内径44mmの2分の1から2倍までの範囲の樹脂製水道管からなることを特徴とする請求項1または3に記載の泥水吸い取り装置。
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