JP3210394U - ガス圧調整器 - Google Patents

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Abstract

【課題】一次圧の変動に関わらず二次圧を安定させることができるガス圧調整器を提供する。【解決手段】入口側ガス流路210と、接続部220を介して前記入口側ガス流路210と連通する出口側ガス流路230と、前記接続部220を開閉する開閉部材240と、前記出口側ガス流路230の内部の圧力が予め決められた圧力値以上になると前記接続部220を閉じるように前記開閉部材240を付勢する弾性部材250と、前記入口側ガス流路210の上流側に接続された抵抗管512とを備えることを特徴とするガス圧調整器51。【選択図】図4

Description

本考案は、流入するガスの圧力を予め決められた圧力に減圧して流出させるガス圧調整器に関する。
液体試料に含まれる成分を分析する装置の1つに質量分析装置がある。質量分析装置は液体試料中の成分をイオン化するイオン源と、イオン化された成分を質量電荷比に応じて分離し検出する質量分析部とを有する。質量分析装置で液体試料をイオン化するために用いられる代表的なイオン源であるESI源やAPCI源では、液体試料をイオン化プローブに送液し、該イオン化プローブの先端から流出する液体試料に気化促進ガス(ネブライザガスとも呼ばれる)を吹き付けて液体試料をイオン化する。
上記イオン源に液体試料を導入する際には、例えば、液体試料の液面よりも下方に送液管の一端を浸漬した状態で密閉された液体試料容器の内部の液面上部の空間に送液ガスを送給し、該送液ガスの圧力により液体試料容器内の液体試料を送液管からイオン源のプローブに送液する(例えば特許文献1)。このとき、上述の気化促進ガスと送液ガスを共通のガス源から供給するように構成すれば、必要なガス源の数を減らしてコストを抑えることができる。
図1に気化促進ガスと送液ガスを共通のガス源から供給可能な液体試料導入システムの一例を示す。この液体試料導入システム100は、質量分析装置のイオン化室110に配置されたESIプローブ130に液体試料容器170内の液体試料を導入するシステムである。ESIプローブ130に導入された液体試料はイオン化室110内でイオン化し、脱溶媒管111を通ってその後段に設けられた質量分析部で分析に供される。
イオン化室110に配設されたESIプローブ130には、窒素ガスボンベ140につながるネブライザガス流路141と試料送液流路160が接続されている。ESIプローブは二重管構造であり、内側の管に試料送液流路160が、外側の管にネブライザガス流路141が接続される。
ネブライザガス流路141には、窒素ガスボンベ140に近い方から順にバルブ142、分岐管143が設けられている。分岐管143には送液ガス流路150が接続されている。送液ガス流路150には、ガス圧調整器(レギュレータ)151及び分岐管152が設けられており、その端部は液体試料容器170内の液面よりも上部の空間に接続されている。分岐管152にはリリーフバルブ153につながるリリーフ流路154が接続されている。試料送液流路160の端部は液体試料容器70内の液面よりも下方(即ち液中)に接続されている。
図1の液体試料導入システム100では、窒素ガスボンベ140から図示しないガスコントローラにより所定の圧力(例えば300kPa)に調整された窒素ガスがネブライザガス流路141を通じてESIプローブ130に送給される。また、窒素ガスボンベ140から送給される窒素ガスの一部は分岐管143から送液ガス流路150にも送られる。送液ガス流路150に送給された窒素ガスはレギュレータ151によって所定の圧力(例えば100kPa)に減圧され液体試料容器170内に送給される。これにより、液体試料容器70内が加圧され、該容器70内の液体試料が試料送液流路160を通ってESIプローブ130に送液される。
米国特許出願公開第5703360号明細書
ESIプローブ130では、液体試料を帯電させるとともにネブライザガスを吹き付けて気化させることによりイオン化する。このとき、液体試料が十分に気化しないとイオン化効率が悪くなる。気化しやすさは液体試料毎に異なるため、液体試料の導入時にはその種類に応じた圧力(例えば150〜500kPa)のネブライザガスをESIプローブ130に供給する必要がある。一方、液体試料自体は一定量を送液することが一般的であり、従って送液ガス流路150には一定の圧力でガスを送給する必要がある。このように液体試料に応じて異なる圧力でネブライザガスを送給しつつ、液体試料容器170の内部に一定の圧力のガスを送給するガス圧調整器としてレギュレータ151が用いられている。
図2に、従来用いられているレギュレータ200の一例を示す。レギュレータ200の内部には、入口側ガス流路210と、接続部220を介して該入口側ガス流路210と連通する出口側ガス流路230が形成されている。図2の例では、接続部220の入口側ガス流路210側がテーパ状に形成されており、そこに該テーパに対応する形状の開閉部材240が配置されている。また、出口側ガス流路230の上部には隔壁240が設けられ、該隔壁240の上方にはばね250と該ばね250の長さを調整するハンドル260が配置されている。
レギュレータ200では、出口側ガス流路230内に所定の圧力のガスが存在する状態でばね250の復元力と出口側ガス流路230内のガスが隔壁240を押す力が釣り合うように、予めハンドル260によりばね長を調整しておく。出口側ガス流路230内のガスの圧力が該所定の圧力よりも低いときには、ばね250の復元力が勝り隔壁240及び開閉部材240が下動して接続部220が開き、出口側ガス流路230内のガスの圧力が該所定の圧力よりも高いときには、出口側ガス流路230内のガスが隔壁240を押す力が勝って開閉部材240が上動し接続部220が閉じる。これにより、入口側ガス流路210に流入するガスの圧力(一次圧)が所定の圧力(二次圧)に減圧され流出する。
しかし、本発明者が上記液体試料導入システム100において一次圧を150〜500kPaの範囲で変化させつつ二次圧を測定した結果、二次圧が予め調整した圧力から徐々にずれてしまうことが分かった。上述のとおり、減圧後の窒素ガスは液体試料の送液に用いられるため、二次圧にずれが生じると液体試料の送液量がばらつき、液体試料に含まれる成分の定量等の分析精度が悪くなってしまうという問題があった。
ここでは一例として質量分析装置において用いられる液体試料導入システムを挙げて説明したが、入口側ガス流路に流入するガスの圧力(一次圧)を所定の圧力(二次圧)に減圧して流出させるガス圧調整器を備えた種々の装置において一次圧が変動する場合に上記同様の問題が生じる。
本考案が解決しようとする課題は、一次圧の変動に関わらず二次圧を安定させることができるガス圧調整器を提供することである。
上記課題を解決するために成された本考案に係るガス圧調整器は、
入口側ガス流路と、
接続部を介して前記入口側ガス流路と連通する出口側ガス流路と、
前記接続部を開閉する開閉部材と、
前記出口側ガス流路の内部の圧力が予め決められた圧力値以上になると前記接続部を閉じるように前記開閉部材を付勢する弾性部材と、
前記入口側ガス流路の上流側に接続された抵抗管と
を備えることを特徴とする。
本考案者は、上述の測定結果から、従来のガス圧調整器(レギュレータ)において、一次圧を繰り返し変化させたときに二次圧が予め決められた圧力からずれる理由を以下のように推察した。
上述の液体試料導入システム100において送液する対象の液体試料の種類が変わると、その液体試料に応じたネブライザガスの圧力でガスの送給が開始される。このとき、瞬間的に一次圧が変動する。このとき、レギュレータ200のばね(弾性部材)240が伸びた状態から急激に縮んだり、逆に縮んだ状態から急激に伸びたりする。本考案者は、このとき瞬間的に発生する摺動抵抗によってばね(弾性部材)240の伸縮量にばらつきが生じてばね長と圧力の関係が徐々にずれてゆき、その結果として二次圧が予め決められた圧力からずれてしまうと考えた。
そこで、本考案では、入口側ガス流路の上流側に抵抗管を配置した。本考案のガス圧調整器では、ガス圧調整器に流入するガスは抵抗管を通ってから入口側ガス流路に流入する。そのため、一次圧が瞬間的に大きく変動してもその圧力の変動が緩和され、弾性部材に急激な変化を生じさせることがない。従って、一次圧の変動に関わらず二次圧を予め決められた圧力に安定させることができる。
本考案に係るガス圧調整器を用いることにより、一次圧の変化に関わらず二次圧を安定させることができる。
液体試料導入システムの例。 従来用いられているレギュレータの例。 本考案に係るガス圧調整器を備えた液体試料導入システムの一実施例の要部構成図。 本実施例のガス圧調整器の概略構成図。 本実施例の液体試料導入システムにおいて一次圧の変化に対する二次圧の変化を測定した結果。 本実施例の液体試料導入システムにおいて一次圧の変化に対する二次圧の変化を測定した別の結果。
本考案に係るガス圧調整器の一実施例について、以下、図面を参照して説明する。図1は本実施例のガス圧調整器51を備えた質量分析装置用の液体試料導入システム1の要部構成図である。この液体試料導入システム1は、飛行時間型質量分析装置(以下、「TOF−MS」とも呼ぶ。)において液体クロマトグラフ80から溶出する分析液体試料中の各種成分を質量分析する際に、質量較正用の標準液体試料を導入するために用いられる。なお、本実施例ではイオン分析装置としてTOF−MSを用いているが、同様の構成の液体試料導入システムは、他の質量分析装置やイオン分析装置(イオン移動度分析装置等)においても用いることができる。
液体クロマトグラフ80、液体試料導入システム1、及びTOF−MSの各部は制御部90により制御される。制御部90は、記憶部91のほかに、機能ブロックとして分析条件設定部92、及び分析実行部93を備えている。制御部90の実体は所要のソフトウェアがインストールされたコンピュータであり、入力部94と表示部95が接続されている。分析条件設定部92は、使用者による入力に基づき分析条件を設定し分析実行ファイルを作成して記憶部91に保存する。また、分析実行部93は、使用者による指示に応じて、分析実行ファイルに基づき液体クロマトグラフ80、液体試料導入システム1、及びTOF−MS(図示なし)の各部を動作させ分析液体試料中の各種成分の分析を実行する。
液体クロマトグラフ80のカラムで時間的に分離された分析液体試料中の各種成分は、ESIプローブ20で帯電した微小液滴となってイオン化室10内に噴霧される。また、後述の液体試料導入システム1から送液される質量較正用の標準液体試料も同様に、ESIプローブ30で帯電した微小液滴となってイオン化室10に噴霧される。これらの帯電液滴は、イオン化室10内のガス分子と衝突してさらに微細な液滴に粉砕され、速やかに乾燥して(脱溶媒化されて)イオン化する。これらのイオンはイオン化室10とその後段に位置する第1中間真空室(多段の差動排気系の構成を有する分析室の初段の真空室)の差圧によって脱溶媒管11に引き込まれ、イオンガイド125、128で収束されつつ分析室の飛行時間型質量分析部(図示なし)に導入され分析に供される。
上述のとおり、本実施例の液体試料導入システム1は、TOF−MSのイオン化室10に液体クロマトグラフ80のカラムから溶出する液体試料とともに(あるいは液体クロマトグラフ80のカラムから溶出する液体試料とは別に)質量較正用の標準液体試料を導入してイオン化するシステムであり、それぞれ異なる質量電荷比のイオンを複数生成する成分が溶解した5種類の標準液体試料A〜Eが用意され、それぞれ液体試料容器70a〜70eに収容されている。
イオン化室10に配設されたESIプローブ30には、窒素ガスボンベ(霧化ガス源)40につながるネブライザガス流路41が設けられている。ネブライザガス流路41には、窒素ガスボンベ40に近い方から順にバルブ42、分岐管43が設けられており、分岐管43には、送液ガス流路50が接続されている。送液ガス流路50には、ガス圧調整器51及び分岐管52が設けられており、分岐管52にはリリーフバルブ53につながるリリーフ流路54が接続されている。ガス圧調整器51は、図2に示す構造のレギュレータ511と、該レギュレータの入口側ガス流路に設けられた抵抗管512から構成される。抵抗管512は、長さ1m、内径が0.5mmのポリテトラフルオロエチレン (PTFE: polytetrafluoroethylene)(テフロン(登録商標))チューブである。
送液ガス流路50は5本の送液ガスサブ流路50a〜50eに分岐している。各送液ガスサブ流路50a〜50eの端部は、標準液体試料が収容された容器(液体試料容器)70a〜70e内の液面よりも上部の空間に接続されている。また、各送液ガスサブ流路50a〜50eと並列に、大気開放バルブ55につながる大気開放流路56が設けられている。
また、ESIプローブ30には、試料送液流路60が接続されている。試料送液流路60の他端は6ポジション7方バルブ61のメインポート61gに接続されている。6ポジション7方バルブ61は6つのサブポート61a〜61fを有しており、これらサブポート61a〜61fのうちの1つがメインポート61gに接続される。サブポート61a〜61eにはそれぞれ、試料送液サブ流路60a〜60eの一端が接続されている。試料送液サブ流路60a〜60eの他端は、液体試料容器70a〜70e内の液面よりも下方(即ち液中)に接続されている。また、サブポート61fには大気開放流路62の一端が接続されている。大気開放流路62の他端は大気中に開放されている。
本実施例の液体試料導入システム1を用いた液体試料の導入操作について説明する。液体試料容器70a〜70eに収容されている液体試料は、それぞれ気化特性(気化しやすさ)が異なるため、最適なネブライザガスの圧力が異なる。例えば、液体試料容器70aに収容されている液体試料Aは最も気化しやすく、150kPaの圧力のネブライザガスを吹き付けることにより気化させることができる。一方、液体試料Bは最も気化しにくく、550kPaの圧力のネブライザガスを吹き付けて気化させる必要がある。使用者が導入する液体試料を選択すると、予め記憶部91に保存されている当該液体試料のネブライザガスの最適圧力が読み出される。この情報に基づき、分析実行部93はガスコントローラを制御してバルブ42を動作させ、選択された液体試料に最適な圧力のネブライザガスをネブライザガス流路41に送給する。つまり、本実施例の液体試料導入システム1では、導入する液体試料の種類に応じて、150kPa〜550kPaの圧力範囲でネブライザガスが送給される。なお、これらの圧力表記は、イオン化室10内の圧力に対する圧力を意味する。つまり、例えばイオン化室10が大気圧(101.325kPa)であり、ネブライザガスの圧力が500kPaである場合には601.325kPaの圧力でネブライザガスが送給される。
一方、各液体試料の送液量は一定であり、各液体試料が収容された液体試料容器70a〜70eには一定の圧力(本実施例では100kPa)で送液ガスを送給する。そのため、ガス圧調整器51では、ESIプローブ30に導入する液体試料に応じて変動するネブライザガス流路41内の圧力(一次圧、150kPa〜550kPa)に関わらず一定の二次圧(100kPa)に減圧する必要がある。また、ネブライザガスの送給が停止された状態ではネブライザガス流路41内の圧力が0kPaであり、その状態から液体試料Bを使用する場合には一次圧が550kPaも変動することになる。
従来のガス圧調整器(レギュレータのみ)では、液体試料の導入開始時や液体試料の切り換え時に、ネブライザガス流路41から分岐管43を通って送液ガス流路50に流入するガスの圧力(一次圧)が大きく変動すると、レギュレータ内の弾性部材(典型的にはばね)が急激に伸縮し、その伸縮長にばらつきが生じる。その結果、予め設定された圧力(二次圧)とばね長の関係がずれてゆき、二次圧が予め調整した圧力から徐々にずれてしまうという問題が生じていた。また、二次圧の変動により液体試料の送液速度がばらつき、特に遅くなった場合、試料送液流路60に前回送液した液体試料が残存し、その液体試料のマスピークが実試料のマスピークと重なってしまう可能性もある。さらに、液体試料の送液量がばらつくと、分析条件を最適化するためのオートチューニングを行う際の検出器の出力電圧が異なり、試料間での感度の比較が難しくなるという問題もあった。
これに対し、本実施例のガス圧調整器51では、レギュレータ511の入口側ガス流路に抵抗管512を配置しているため、急激な圧力変動が生じてもその変動が緩和されるため、ばね長が急激に変化することがない。従って、上述のような問題が生じず、二次圧を安定させることができる。
本考案の効果を検証するために、本考案者は上記実施例の液体試料導入システム1において上述のガス圧調整器51を用いたときの、一次圧の変化(測定では流量の変化)に対する二次圧の変化を確認し、レギュレータのみを用いる従来のものと比較した。以下、その結果を説明する。なお、以下のいずれの測定でも二次圧の設定値は100kPaとした。
本実施例では、レギュレータにSMC株式会社製のレギュレータ(製品名:AR20(K))を用い、上記同様に、抵抗管512として、長さ1m、内径が0.5mmのポリテトラフルオロエチレン (PTFE: polytetrafluoroethylene)チューブを用いた。比較例では上記レギュレータのみを用いた。また、ネブライザガスの流量は3L/minとし、室温20℃で測定を行った。本実施例の測定時の抵抗管512の抵抗値(コンダクタンス)は以下の通り求められる。式中のPはネブライザガスの圧力(一次圧。550kPa)、rは抵抗管の半径(2.5×10-4m)、Lは抵抗管の長さ(1m)、ηは20℃での窒素ガスの粘性(0.0175mPa・s)である。
Figure 0003210394
図4に、ネブライザガスの流量を1L/min, 2L/min, 3L/min, 2L/min, 1L/min, 3L/min, 1L/minの順に変化させたときの二次圧の変化を示す。従来の構成(レギュレータのみ)では二次圧の初期値(101.979kPa)と測定中の圧力の最大変動値(初期値との差が最も大きい圧力値。83.326kPa)の差が18.653kPaであったのに対し、抵抗管512を用いた本実施例のガス圧調整器51では、二次圧の初期値(99.439kPa)と測定中の圧力の最大変動値(102.113kPa)の差が2.674kPaにまで減少している。この二次圧の測定結果から、本実施例のようにレギュレータの入口側ガス流路に抵抗管を配置したことで、二次圧が安定していることが分かる。
また、図5に、ネブライザガスの送液停止からネブライザガスの送液を開始する動作を含み、ネブライザガスの流量を変化させたときの二次圧の変化を示す。具体的には、ネブライザガスの流量を2L/min(10s), 大気開放(20s), 2L/min(60s), 3L/min(30s), 大気開放(20s), 3L/min(60s)の順で変化させた。従来の構成(レギュレータのみ)では二次圧の初期値(100.251kPa)と測定中の圧力の最大変動値(89.842kPa)の差が10.409kPaであったのに対し、抵抗管512を用いた本実施例のガス圧調整器51では、二次圧の初期値(98.347kPa)と測定中の圧力の最大変動値(105.427kPa)の差が7.08kPaに減少している。この二次圧の測定結果からも、本実施例のようにレギュレータの入口側ガス流路に抵抗管を配置したことで、二次圧が安定していることが分かる。
上記実施例は一例であって、本考案の主旨に沿って適宜に変更することができる。上記実施例では、質量分析装置に液体試料を導入する液体試料導入システムにおいてガス圧調整器を用いる例を説明したが、これに限らず、変動する一次圧を所定の二次圧に減圧する構成を必要とする様々な装置において本考案のガス圧調整器を用いることができる。
1、100…液体試料導入システム
10、110…イオン化室
11、111…脱溶媒管
20、30、130…ESIプローブ
40、140…窒素ガスボンベ
41、141…ネブライザガス流路
42、142…バルブ
43、143…分岐管
50、150…送液ガス流路
50a…送液ガスサブ流路
51…ガス圧調整器
151、511…レギュレータ
512…抵抗管
52、152…分岐管
53、153…リリーフバルブ
54、154…リリーフ流路
55…大気開放バルブ
56…大気開放流路
60、160…試料送液流路
60a〜60e…試料送液サブ流路
61…6ポジション7方バルブ
70a〜70e、170…液体試料容器
80…液体クロマトグラフ
90…制御部
91…記憶部
92…分析条件設定部
93…分析実行部
94…入力部
95…表示部
200…レギュレータ
210…入口側ガス流路
220…接続部
230…出口側ガス流路
240…開閉部材
240…隔壁
260…ハンドル

Claims (2)

  1. 入口側ガス流路と、
    接続部を介して前記入口側ガス流路と連通する出口側ガス流路と、
    前記接続部を開閉する開閉部材と、
    前記出口側ガス流路の内部の圧力が予め決められた圧力値以上になると前記接続部を閉じるように前記開閉部材を付勢する弾性部材と、
    前記入口側ガス流路の上流側に接続された抵抗管と
    を備えることを特徴とするガス圧調整器。
  2. 前記抵抗管がポリテトラフルオロエチレンチューブであることを特徴とする請求項1に記載のガス圧調整器。
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