JP3210011U - 貯水槽用の液面被覆用具 - Google Patents

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Abstract

【課題】様々な貯水槽に利用可能な汎用性を有し、装着作業や回収作業の負担が小さく、収納が容易な貯水槽用の液面被覆用具を提供する。【解決手段】被覆に必要な複数個の板状蓋部材100を用意し、これらを貯水槽の液面に分散させて浮遊させることにより、液面全体を覆うカバーとして機能させる。各板状蓋部材100は、上方から観察したときに正六角形の輪郭を有し、側方から観察したときに中心部から周縁部に向かって厚みが徐々に減少する構造を有する。板状蓋部材100の上下両面は、球面をなす湾曲部111,121と、この球面の一部と交差する平面をなす平坦部112,122とを有する。板状蓋部材100は、上方に凸となる殻状構造を有する上部殻状部110と下方に凸となる殻状構造を有する下部殻状部120とを、接合平面Sで接合してなり、内部に空隙部を有する。【選択図】図1

Description

本考案は、貯水槽用の液面被覆用具に関し、特に、貯水槽に収容された液体に浮遊させることにより、当該液体の液面を被覆する用具に関する。
水や様々な液体を収容する貯水槽(プール、防火槽、溶液タンク、飼育槽、浴槽、下水槽なども含む)には、塵埃やゴミの混入を防ぐため、温度維持のため、あるいは、液体の蒸発を防ぐため、液面を被覆するための液面被覆用具(貯水槽用の蓋・カバー)が用いられる。一般的には、貯水槽の平面形状および大きさに合致した板状部材やシート状部材が蓋として用いられることが多い。
たとえば、下記の特許文献1には、可撓性シートの周縁に外周マットを設けたプール用カバーが開示されており、特許文献2には、エアーを供給することにより展開して水面に浮上するエアーマット状のプール用蓋装置が開示されている。また、特許文献3には、格子状リブが形成された板状部材の下面に下方に伸びる突起部を取り付けた貯水槽用蓋部材が開示されている。
特許第2741407号公報 特許第3002834号公報 特開2010−133111号公報
上記各特許文献に記載されている用具のように、従来利用されている一般的な貯水槽用の液面被覆用具は、個々の貯水槽の平面形状および大きさに合致した板状部材やシート状部材によって構成されているため、個々の貯水槽に専用の用具として設計する必要があり、形状や大きさの異なる別な貯水槽へ転用することは困難である。また、貯水槽に応じた大きさを有するため、貯水槽への装着作業や貯水槽からの回収作業に多大な労力が必要になり、未使用時にはそれなりの収納スペースをもった格納場所も必要になる。
そこで本考案は、様々な貯水槽に利用可能な汎用性を有し、装着作業や回収作業の負担が小さく、収納が容易な貯水槽用の液面被覆用具を提供することを目的とする。
(1) 本考案の第1の態様は、貯水槽に収容された液体に浮遊させることにより、当該液体の液面を被覆する貯水槽用の液面被覆用具を、液面の被覆に必要な複数個の板状蓋部材の集合体によって構成するようにし、
板状蓋部材のそれぞれは、上方から観察したときに正六角形の輪郭を有し、側方から観察したときに中心部から周縁部に向かって厚みが徐々に減少する構造を有するようにしたものである。
(2) 本考案の第2の態様は、上述した第1の態様に係る貯水槽用の液面被覆用具において、
板状蓋部材の上下両面が、中心部から周縁部に向かって湾曲する曲面をなす湾曲部と、この曲面の一部と交差する平面をなす平坦部と、を有するようにしたものである。
(3) 本考案の第3の態様は、上述した第1または第2の態様に係る貯水槽用の液面被覆用具において、
板状蓋部材が、上部殻状部と下部殻状部とを有し、
上部殻状部は上方に凸となる殻状構造をなし、下部殻状部は下方に凸となる殻状構造をなし、上部殻状部の周縁部と下部殻状部の周縁部とは相互に接合されており、板状蓋部材の内部に空隙部が形成されているようにしたものである。
(4) 本考案の第4の態様は、上述した第3の態様に係る貯水槽用の液面被覆用具において、
上部殻状部の下面の所定箇所に嵌合溝が形成され、下部殻状部の上面の上記所定箇所に応じた箇所に上記嵌合溝に嵌合する嵌合突起が形成され、上記嵌合溝に上記嵌合突起を圧入させることにより、上部殻状部の周縁部と下部殻状部の周縁部とが相互に接合されているようにしたものである。
本考案に係る貯水槽用の液面被覆用具は、液面の被覆に必要な複数個の板状蓋部材の集合体によって構成されており、しかも、各板状蓋部材は、上方から観察したときに正六角形の輪郭を有し、側方から観察したときに中心部から周縁部に向かって厚みが徐々に減少する構造を有している。
このため、貯水槽の液面に装着する際には、これら複数個の板状蓋部材を液面にばらまく作業を行えばよい。液面にばらまかれた各板状蓋部材は、貯水槽に収容されている液体よりも軽いため、液面に浮遊しながら広がることになるが、中心部から周縁部に向かって厚みが徐々に減少する構造を有しているため、部分的に重なり合った板状蓋部材は徐々に滑り落ちるようになる。しかも、平面形状が正六角形をなすため、やがて複数個の板状蓋部材が液面全面を覆うように分散配置され、全体として蓋やカバーとしての機能を果たすことになる。一方、用具を回収する場合は、液面に浮遊している各板状蓋部材をかき集める作業を行えばよい。このため、装着作業や回収作業の負担は大幅に軽減される。
本考案に係る貯水槽用の液面被覆用具によって、任意の開口面積を有する貯水槽の液面を被覆するには、当該面積に応じた個数の板状蓋部材を液面にばらまく作業を行えばよい。このように、用いる板状蓋部材の個数によって、被覆面積を自由に調節することができるため、任意の開口面積、任意の平面形状を有する貯水槽に適用することが可能になる。したがって、本考案に係る貯水槽用の液面被覆用具は、特定の貯水槽だけでなく、様々な貯水槽に利用可能な汎用性を有していることになる。
また、未使用時には、複数個の板状蓋部材を任意の容器に収容して保管すればよいので、大きな収納スペースは不要であり、収納は極めて容易になる。
本考案の基本的実施形態に係る貯水槽用の液面被覆用具を構成する多数の板状蓋部材100の1つを示す上面図(図(a) )および正面図(図(b) )である。 図1に示す板状蓋部材100の側面図である。 図1(b) に示す板状蓋部材100の構成要素の一部である下部殻状部120の上面図である。 図1に示す板状蓋部材100を切断線4−4の位置で切った正断面図(図(a) )およびその部分拡大図(図(b) )である。断面以外の部分の細かな構造の図示は省略してある。 図1に示す板状蓋部材100を切断線5−5の位置で切った断面図(図(a) )およびその部分拡大図(図(b) )である。断面以外の部分の細かな構造の図示は省略してある。 図1に示す板状蓋部材100の集合体によって構成された貯水槽用の液面被覆用具の上面図である。 図1に示す板状蓋部材100の変形例に係る板状蓋部材300,400の正断面図である。
以下、本考案を図示する実施形態に基づいて説明する。図1は、本考案の基本的実施形態に係る貯水槽用の液面被覆用具を構成する多数の板状蓋部材の1つを示す図である。上段の図1(a) は、板状蓋部材100の上面図、下段の図1(b) は、その正面図である。
図1(a) の上面図に示されているとおり、この板状蓋部材100は、上方から観察したときに正六角形の輪郭を有している。これは後述するとおり、複数の板状蓋部材100を液面にばらまいたときに、平面形状が正六角形であれば、液面を隙間なく埋め尽くすのに適しているためである。
一方、図1(b) の正面図に示されているとおり、この板状蓋部材100は、側方から観察すると、盤状構造体を形成しており、しかも、中心部から周縁部に向かって厚みが徐々に減少する構造を有している。図1(a) の中心に示す点Oは、この板状蓋部材100の中心点であり、図1(b) に一点鎖線で示す中心軸130は、この中心点Oを通る直線になる。また、図1(b) に示す接合平面S(図1(a) では、紙面に平行な平面になる)と中心軸130とは直交する。
図示する基本的実施形態の場合、板状蓋部材100は、上部殻状部110と下部殻状部120とによって構成されている。図1(a) の上面図には、上部殻状部110の上面のみが現れているが、その下方には、下部殻状部120が接合されている。両者の接合状態は、図1(b) の正面図に明瞭に示されている。図1(b) において、一点鎖線で示す接合平面Sは紙面に垂直な平面であり、中心軸130は、この接合平面Sに直交する。
図1(b) において、接合平面Sより上方に位置する部材が上部殻状部110であり、接合平面Sより下方に位置する部材が下部殻状部120である。このように、板状蓋部材100は、上部殻状部110と下部殻状部120とを有しており、上部殻状部110の下面と下部殻状部120の上面とは、接合平面Sの位置において相互に接合されている。後述するとおり、上部殻状部110は上方に凸となる殻状構造をなし、下部殻状部120は下方に凸となる殻状構造をなしているため、板状蓋部材100の内部には空隙部が形成されている。
板状蓋部材100の上下両面は、それぞれ中心部から周縁部に向かって湾曲する曲面をなす湾曲部と、この曲面の一部と交差する平面をなす平坦部と、を有している。
たとえば、上部殻状部110の上面は、湾曲部111と平坦部112とを有している。図1(b) に示すとおり、湾曲部111は、球面の一部をなし、中心軸130から周縁部113に向かって湾曲している。一方、図1(a) に示すとおり、平坦部112は、正六角形の輪郭形状に合わせて6箇所に設けられており、その輪郭は、当該正六角形の一辺に沿った弦と円弧によって構成されている。同様に、下部殻状部120の下面は、湾曲部121と平坦部122とを有している。図1(b) に示すとおり、湾曲部121は、球面の一部をなし、中心軸130から周縁部123に向かって湾曲している。一方、平坦部122は、正六角形の輪郭形状に合わせて6箇所に設けられており、その輪郭は、当該正六角形の一辺に沿った弦と円弧によって構成されている。
結局、上部殻状部110の上面は、球面の一部からなる湾曲部111と、この球面と交差する平面の一部からなる平坦部112とによって構成され、下部殻状部120の下面は、球面の一部からなる湾曲部121と、この球面と交差する平面の一部からなる平坦部122とによって構成されている。
なお、周縁部113は、上部殻状部110の正六角形の輪郭を形成する外周部分であり、周縁部123は、下部殻状部120の正六角形の輪郭を形成する外周部分である。上部殻状部110の周縁部113と下部殻状部120の周縁部123とは、接合平面Sの位置において相互に接合されており、板状蓋部材100の内部には空隙部が形成されている。
このように、板状蓋部材100の上下両面を、湾曲部111,121と平坦部112,122とによって構成すると、液面に複数の板状蓋部材100を浮遊させたときに、板状蓋部材100同士の重なり合いを解消させ、各板状蓋部材100を液面に均一に分散させて液面全体を被覆させるのに役立つ。すなわち、一方の板状蓋部材100Aの上に他方の板状蓋部材100Bが重なっていた場合、湾曲部111,121と平坦部112,122の作用により、板状蓋部材100Bは板状蓋部材100Aの上面から滑り落ちやすくなり、両者の重なりが解消されることになる。
図2は、図1に示す板状蓋部材100の側面図であり、図1(a) に示す板状蓋部材100を右側方から見た状態に相当する。この図2の側面図は、図1(b) の正面図に似ているが、平坦部112,122の位置が若干異なっている。図示のとおり、平坦部112を含む平面(図の破線)は、接合平面Sに対して角度θをなす。図示の実施例の場合、θ=28°に設定している。
図3は、図1(b) に示す下部殻状部120の上面図であり、図1(a) に示す板状蓋部材100から、上部殻状部110を取り去った状態に相当する。図示のとおり、下部殻状部120の上面には、嵌合突起221,222と、内側壁223とが形成されている。嵌合突起221は、正六角形の輪郭を形成する周縁部123に沿って形成された平面形状が正六角形をなす壁状の突起である。これに対して、嵌合突起222は、図示の6箇所に設けられた円柱ボス状の突起である。また、内側壁223は、嵌合突起221の内側に配置された壁状の突起であり、周縁部123に沿って形成され、平面形状は正六角形をなす。
一方、上部殻状部110の下面には、図3に示す下部殻状部120の上面に形成された嵌合突起221,222に対応する位置に、嵌合溝211,212が形成されている。嵌合溝211は、正六角形の輪郭を形成する周縁部113に沿って形成された平面形状が正六角形をなす環状の溝であり、嵌合突起221に嵌合する。また、嵌合溝212は、6箇所に設けられた円柱状の溝であり、嵌合突起222に嵌合する。
このような嵌合突起221,222と嵌合溝211,212との嵌合状態は、図4および図5の断面図に明瞭に示されている。図4(a) は、図1に示す板状蓋部材100を切断線4−4の位置で切った正断面図であり、図4(b) はその部分拡大図である。図示の便宜上、上部殻状部110と下部殻状部120との嵌合状態を解き、両者を若干離隔させた状態が示されている。また、断面以外の部分の細かな構造の図示は省略してある。
上述したとおり、上部殻状部110は、上方に凸となる殻状構造をなし、下部殻状部120は下方に凸となる殻状構造をなす。このため、両者を接合した場合、両者の間には、空隙部140が確保される。なお、図4は、切断線4−4の位置で切った正断面図であるため、上部殻状部110の切断上面は円弧からなる湾曲部111のみによって構成され、下部殻状部120の切断下面は円弧からなる湾曲部121のみによって構成されている。
前述したとおり、上部殻状部110の周縁部113の下面には、嵌合溝が形成され、下部殻状部120の周縁部123の上面には、嵌合突起等が形成されている。図4(b) は、図4(a) の拡大円C4の内部を拡大した図である。図示のとおり、下部殻状部120の周縁部123の上面には、嵌合突起221,222と内側壁223が形成されている。嵌合突起221および内側壁223は、図3に示すように、正六角形の輪郭を形成する周縁部123に沿って形成された平面が環状の突起である。一方、嵌合突起222は、図3に示すように、6箇所に設けられた円柱ボス状の突起である。
一方、上部殻状部110の周縁部113の下面には、嵌合溝211,212が形成されている。嵌合溝211は、嵌合突起221に対応する位置に配置された平面が環状の溝であり、正六角形の輪郭を形成する周縁部113に沿って配置されている。また、嵌合溝212は、嵌合突起222に対応する6箇所に配置された円柱状の溝である。図4(b) には、嵌合突起222の先端部を嵌合溝212内に挿入した状態が示されている。
上部殻状部110および下部殻状部120は、たとえば合成樹脂など、ある程度の可撓性を有する材料によって構成されている。したがって、嵌合突起222を嵌合溝212内に圧入し、嵌合突起221を嵌合溝211内に圧入することにより、上部殻状部110と下部殻状部120とを相互に接合することができる。図1(b) の正面図は、両者を完全に接合した状態を示している。この状態では、上部殻状部110の周縁部113と下部殻状部120の周縁部123とは相互に接合されており、板状蓋部材100の内部に空気が充填された空隙部140が形成される。
なお、両者を接合した状態では、図4(b) に示す内側壁223が嵌合溝211を形成する土手部分の内側に接触するようになる。この内側壁223は、板状蓋部材100の内部の機密性を高める役割を果たし、外部の液体が空隙部140に侵入してくるのを防ぐ働きをする。
特に、板状蓋部材100の内部温度が外部温度に比べて低下すると、空隙部140に負圧が生じ、外部の液体を吸引しようとする現象が生じる。外部の液体が空隙部140に侵入してしまうと、板状蓋部材100の浮力が損なわれることになる。また、個々の板状蓋部材100ごとに液体の侵入量が異なると、それぞれ浮力が異なることになるため、液面に浮遊させたときに上下に重なりが生じやすくなる。このような点から、外部液体の侵入は好ましくない。ここに示す実施例の場合、正六角形の周縁部を取り囲むような環状の嵌合突起221および嵌合溝211を形成するとともに、更に、その内側に環状の内側壁223を形成しているため、外部の液体が空隙部140に侵入してくるのを十分に防ぐことができる。
一方、6箇所に設けられた嵌合突起222および嵌合溝212の組み合わせは、上部殻状部110と下部殻状部120との接合をより強固にする役割を果たす。嵌合突起222は、太い円柱ボス状の突起であり、嵌合溝212内に圧入することにより、両者間に強い締め付け力が作用する。このため、嵌合突起222および嵌合溝212を設けることにより、より強固な接合力が生まれ、上部殻状部110と下部殻状部120とが容易には外れないようになる。
図5(a) は、図1に示す板状蓋部材100を切断線5−5の位置で切った断面図であり、図5(b) はその部分拡大図である。ここでも図示の便宜上、上部殻状部110と下部殻状部120との嵌合状態を解き、両者を若干離隔させた状態が示されている。また、断面以外の部分の細かな構造の図示は省略してある。
上述したとおり、上方に凸となる殻状構造をなす上部殻状部110と下方に凸となる殻状構造をなす下部殻状部120を接合すると、両者の間には、空隙部140が確保される。なお、図5は、切断線5−5の位置で切った断面図であるため、上部殻状部110の切断上面は円弧からなる湾曲部111と直線からなる平坦部112によって構成され、下部殻状部120の切断下面は円弧からなる湾曲部121と直線からなる平坦部122によって構成されている。
図5(b) は、図5(a) の拡大円C5の内部を拡大した図である。この図5には、6箇所に配置された嵌合突起222および嵌合溝221は現れていないが、上部殻状部110の周縁部113の下面に形成された環状の嵌合溝211に、下部殻状部120の周縁部123の上面に形成された環状の嵌合突起221が嵌合する様子が示されている。上部殻状部110と下部殻状部120とを接合することにより、内部に空隙部140が形成される。前述したとおり、両者を接合した状態では、図5(b) に示す内側壁223が嵌合溝211を形成する土手部分の内側に接触し、板状蓋部材100の内部の機密性を高める役割を果たす。
このように、ここに示す実施例の場合、上部殻状部110の下面の所定箇所に嵌合溝211,212が形成され、下部殻状部120の上面の前記所定箇所に応じた箇所に嵌合溝211,212に嵌合する嵌合突起221,222が形成され、嵌合溝211,212に嵌合突起221,222を圧入させることにより、上部殻状部110の周縁部113と下部殻状部120の周縁部123とが相互に接合されている。
もちろん、上部殻状部110の周縁部113と下部殻状部120の周縁部123とを溶着したり、接着剤で接合するようにすれば、嵌合溝211,212や嵌合突起221,222を設ける必要はない。ただ、板状蓋部材100を工業製品として量産することを考えると、溶着工程や接着剤塗布工程を行うとコストが増大することになる。したがって、実用上は、図示した基本的な実施形態のように、嵌合突起と嵌合溝を設け、上部殻状部110と下部殻状部120とを圧入により嵌め込むようにするのが好ましい。
以上、図1〜図5を参照しながら、本考案の基本的実施形態に係る板状蓋部材100の構造を説明したが、本考案は、貯水槽に収容された液体に浮遊させることにより、当該液体の液面を被覆する貯水槽用の液面被覆用具に係るものであり、実際には、この貯水槽用の液面被覆用具は、液面の被覆に必要な複数個の板状蓋部材100の集合体によって構成される。
図1に示す板状蓋部材100は、一辺が60mm程度の正六角形をなす平面形状を有し、中心軸130の位置における厚みが30mm程度の部材である。また、湾曲部111,121は、直径150mmの球面の一部によって構成されている。したがって、一般的な貯水槽(プール、防火槽、溶液タンク、飼育槽、浴槽、下水槽なども含む)の液面を被覆して蓋として利用するためには、多数の板状蓋部材100が必要になる。
図6は、図1に示す板状蓋部材100の集合体によって構成された貯水槽用の液面被覆用具の上面図である。ここでは、説明の便宜上、12個の板状蓋部材100A〜100Lによって液面被覆用具を構成した例を示すが、上述した寸法をもつ板状蓋部材100を用いて、一般的なプールなどの液面を被覆するには、より多数の板状蓋部材100が必要になる。必要な板状蓋部材100の適正数量は、ほぼ液面の面積に比例して定めることができる。
本考案に係る液面被覆用具を用いて貯水槽の液面を被覆するには、これら複数個の板状蓋部材100を液面にばらまく作業を行えばよい。この液面被覆用具は、貯水槽に収容された液体に浮遊させることにより、当該液体の液面を被覆する用具であるため、個々の板状蓋部材100は、貯水槽に収容された液体より軽く、液面にばらまいた場合に浮遊する性質を有する必要がある。たとえば、貯水槽に収容された液体が水である場合には、各板状蓋部材100は、水に浮く必要がある。
図1に示す板状蓋部材100の場合、上部殻状部110および下部殻状部120は、ポリプロピレンなどの合成樹脂(水より比重が小さい材料)から構成されている。しかも、板状蓋部材100は、内部に形成された空隙部140に空気が充填されているため、水面に投入した場合、全体として強い浮力を生じる。したがって、多数の板状蓋部材100を水面にばらまくと、液面に浮遊しながら広がってゆくことになる。通常、貯水槽の液面は絶えず波を打っており、液面に浮遊した各板状蓋部材100には、この波による振動が伝達される。
しかも、各板状蓋部材100は、盤状形状をなし、中心部から周縁部に向かって厚みが徐々に減少する構造を有している。このため、部分的に重なり合った板状蓋部材は徐々に滑り落ちるようになる。前述したように、板状蓋部材100の上下両面は、湾曲部111,121と平坦部112,122とによって構成されているため、複数の板状蓋部材100が重なり合っていたとしても、湾曲部と平坦部の作用により、上方の板状蓋部材100は下方の板状蓋部材100の上面から滑り落ちやすくなり、両者の重なりが解消される。
また、各板状蓋部材100は、平面形状が正六角形をなすため、液面上に広がった複数個の板状蓋部材100は、やがて液面全面を覆うように分散配置されてゆく。したがって、液面上に適正数量の板状蓋部材100をばらまけば、液面に自然に生じる波の運動により、板状蓋部材100は液面全面に均一に広がってゆき、図6に示す例のように、液面全面を多い尽くし、全体として蓋やカバーとしての機能を果たすことになる。もちろん、貯水槽の壁面近傍などには、若干の隙間が生じることになるが、実用上は問題ない。
このように、本考案に係る液面被覆用具を貯水槽に装着するには、液面に適正数量の板状蓋部材100をばらまく作業を行えばよいので、作業負担は極めて軽いものになり、作業員一人だけで十分に対応可能である。一方、用具を回収する場合は、液面に浮遊している各板状蓋部材100をかき集める作業を行えばよい。このため、装着作業や回収作業の負担は大幅に軽減される。また、未使用時には、複数個の板状蓋部材100を、段ボールなどの任意の容器に収容して保管すればよいので、大きな収納スペースは不要であり、収納は極めて容易になる。
本考案に係る液面被覆用具は、特定の貯水槽だけでなく、様々な貯水槽に利用可能な汎用性を有している。上述したように、多数の板状蓋部材100によって液面を被覆するため、任意の形状をもった貯水槽に広く適用可能である。また、用いる板状蓋部材100の個数によって、被覆面積を自由に調節することができるため、任意の大きさをもった貯水槽に広く適用可能である。
最後に、本考案に係る液面被覆用具を構成する板状蓋部材100について、いくつかの変形例を述べておく。
図7(a) は、図1に示す板状蓋部材100の変形例に係る板状蓋部材300の正断面図である。この板状蓋部材300の外形は図1に示す板状蓋部材100と全く同じであるが、内部構造は異なっている。すなわち、図1に示す板状蓋部材100が、上部殻状部110と下部殻状部120とを接合し、内部に空隙部140を確保した構造を有するのに対して、図7(a) に示す板状蓋部材300は、同一材料で内部が充填された構造を有している。
このような板状蓋部材300は、合成樹脂や発泡材料などを一体成形することにより製造することができる。対象となる貯水槽に収容される液体よりも比重の軽い材料を用いて一体成形すれば、液面に浮遊する板状蓋部材300が得られる。ただ、図1に示す板状蓋部材100と比べると、空隙部140がないため、浮力が若干低下し、材料費も高騰することになる。一体成形によって内部に空隙部を有する部材を製造するには、ブロー成形を行えばよい。具体的には、合成樹脂などの材料を金型に注入した後、内部に空気を吹き込んで膨らませるようにすれば、図7(a) に示す板状蓋部材300と同じ外形をもち、内部に空隙部が形成された部材を製造することができる。なお、ブロー成形時に用いた空気の吹き込み口は、何らかの方法で封止し、空隙部が密閉された状態になるようにするのが好ましい。
一方、図7(b) は、別な変形例に係る板状蓋部材400の正断面図である。この板状蓋部材400は、上部殻状部410と下部殻状部420とを接合することにより構成され、内部に空隙部440が確保される点において、図1に示す板状蓋部材100と共通する。ここで、上部殻状部410は、上方に凸となる殻状構造をなし、上面は球面の一部によって構成されている。一方、下部殻状部420は、フランジ部421と下部本体部422によって構成されている。フランジ部421は、ワッシャー状の平板リング部材であり、下部本体部422は、下方に凸となる殻状構造をなし、下面は球面の一部によって構成されている。
上部殻状部410の周囲下端は、下部本体部422の上面に超音波溶着されており、空隙部440は密封状態になる。フランジ部421の平面形状は正六角形であるが、上部殻状部410および下部本体部422の平面形状は円である。図7(b) に示す板状蓋部材400は、図1に示す板状蓋部材100と比べると、平坦なフランジ部421を掴みやすいメリットがあるが、フランジ部421同士が重なった場合、平坦なために重なりが解消しにくいというデメリットがある。
以上、図7に2組の変形例を示したが、本考案は、この他にも種々の変形例により実施可能である。本考案に係る貯水槽用の液面被覆用具を構成する板状蓋部材の特徴は、上方から観察したときに正六角形の輪郭を有し、側方から観察したときに中心部から周縁部に向かって厚みが徐々に減少する構造を有する点にある。したがって、このような特徴をもった板状蓋部材であれば、この他にも様々な形態によって本考案を実施することができる。
もっとも、図1〜図5に示す基本的な実施形態は、溶着工程や接着工程を省くことができ、材料も節約することができるため、実用上は、最も好ましい実施形態と考えられる。
100:板状蓋部材
100A〜100L:板状蓋部材
110:上部殻状部
111:湾曲部
112:平坦部
113:周縁部
120:下部殻状部
121:湾曲部
122:平坦部
123:周縁部
130:中心軸
140:空隙部
211:嵌合溝
212:嵌合溝
221:嵌合突起
222:嵌合突起
223:内側壁
300:板状蓋部材
400:板状蓋部材
410:上部殻状部
420:下部殻状部
421:フランジ部
422:下部本体部
440:空隙部
C4:拡大円
C5:拡大円
O:中心点
S:接合平面
θ:平坦部112の接合平面Sに対する角度

Claims (4)

  1. 貯水槽に収容された液体に浮遊させることにより、当該液体の液面を被覆する貯水槽用の液面被覆用具であって、
    液面の被覆に必要な複数個の板状蓋部材の集合体によって構成され、前記板状蓋部材のそれぞれは、上方から観察したときに正六角形の輪郭を有し、側方から観察したときに中心部から周縁部に向かって厚みが徐々に減少する構造を有することを特徴とする貯水槽用の液面被覆用具。
  2. 請求項1に記載の貯水槽用の液面被覆用具において、
    板状蓋部材の上下両面が、中心部から周縁部に向かって湾曲する曲面をなす湾曲部と、前記曲面の一部と交差する平面をなす平坦部と、を有することを特徴とする貯水槽用の液面被覆用具。
  3. 請求項1または2に記載の貯水槽用の液面被覆用具において、
    板状蓋部材が、上部殻状部と下部殻状部とを有し、
    前記上部殻状部は上方に凸となる殻状構造をなし、前記下部殻状部は下方に凸となる殻状構造をなし、前記上部殻状部の周縁部と前記下部殻状部の周縁部とは相互に接合されており、板状蓋部材の内部に空隙部が形成されていることを特徴とする貯水槽用の液面被覆用具。
  4. 請求項3に記載の貯水槽用の液面被覆用具において、
    上部殻状部の下面の所定箇所に嵌合溝が形成され、下部殻状部の上面の前記所定箇所に応じた箇所に前記嵌合溝に嵌合する嵌合突起が形成され、前記嵌合溝に前記嵌合突起を圧入させることにより、前記上部殻状部の周縁部と前記下部殻状部の周縁部とが相互に接合されていることを特徴とする貯水槽用の液面被覆用具。
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