JP3209315U - 照明機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成で正面照度の向上を図ることが可能な照明機器を提供する。【解決手段】直流電力により照明用の光を発する照明機器3は、矩形形状の開口部を有する筐体31と、開口部に向けて発光するように筐体31の収容空間に収容される光源32と、光源32の光を開口部の方向に反射する反射板33と、光源32の光が照明用として照明機器3から出射する前に光源32の光を拡散する拡散板34と、筐体31に着脱可能に取り付けられる前面パネル35と、を備えている。光源32の光は、互いに離間する反射板33と拡散板34とにより画定される導光空間A1で拡散反射を繰り返す。これにより、正面照度の向上が図られる。【選択図】図3

Description

本考案は、照明機器に関する。
例えば、特許文献1は、少なくとも一つの開口を含み、中には中空領域が形成されている枠体と、枠体における開口に配置された拡散フィルムと、枠体の内側に配設された反射フィルムと、枠体の中空領域において配置された少なくとも一つの光源を備える面光源装置を開示する。
実用新案登録第3122548号公報
ここで、従来から提案されている照明機器の構成では、簡易な構成で正面照度の向上を図ることが困難であった。
本考案の目的は、簡易な構成で正面照度の向上を図ることが可能な照明機器を提供することにある。
本考案が適用される照明機器は、所定形状の開口部を有する本体と、前記本体の前記開口部に向けて発光するように当該本体に収容される光源と、前記光源の光を拡散反射する反射部材と、前記反射部材に対して前記光源とは反対の側で当該反射部材と離間して位置し、当該反射部材で拡散反射した前記光源の光を透過して前記本体の外部に出射する透過部材と、を少なくとも備えることを特徴とするものである。
ここで、前記本体の前記開口部周縁に取り付けられる前面部材をさらに備え、前記反射部材は、前記本体に取り付けられた前記前面部材と前記光源または当該光源の周囲にある部材とに挟まれることにより当該本体に保持される、ことを特徴とすることができる。
また、前記本体の前記開口部周縁に取り付けられる前面部材をさらに備え、前記反射部材は、前記本体の前記開口部周縁と前記前面部材との間に挟まれることにより当該本体に保持される、ことを特徴とすることができる。
上述の場合には、前記反射部材は、所定形状の平面部材を折ることで立体形状に形成されるものであることを特徴とすることができる。また、前記光源は、前記本体の前記開口部を介して外部に連通する内部空間において前記開口部とは反対側に位置し、前記反射部材は、前記開口部の側が前記光源の側よりも開口面積が大きい、ことを特徴とすることができる。さらには、前記光源は、チップオンボード型LEDであり、前記反射部材は、PETを含む材料で形成されていることを特徴とすることができる。
本考案によれば、簡易な構成で正面照度の向上を図ることが可能になる。
照明装置の構成を説明するブロック図である。 照明装置の照明機器の構成を説明する分解斜視図である。 照明装置の照明機器の構成を説明する概略縦断面図である。 反射板の構成例を説明する図であり、(a)は一例を示す平面図、(b)は他の例を示す平面図である。 反射板の別の構成例を説明する図であり、(a)は、折る前の反射板の断面図であり、(b)は、折った状態の反射板の断面図である。 反射板のまた別の構成例を説明する図であり、(a)は、一例を示す平面図、(b)は、筐体と共に他の例の反射板を示す平面図、(c)は、筐体と共に比較例の反射板を示す平面図である。 照明装置の照明機器の他の構成例を説明する概略縦断面図である。 光源からの配光を説明する図であり、(a)は照明機器の概略部分縦断面図であり、(b)は平面図である。 本実施の形態における配光を説明する図である。 比較例における配光を説明する図である。 照明機器の照度特性を示すグラフであり、(a)は本実施の形態の場合、(b)は比較例の場合を示す。
以下、添付図面を参照して、本考案の実施の形態について詳細に説明する。
〔照明装置100の構成〕
まず照明装置100の構成について図1を用いて説明する。
図1は、照明装置100の構成を説明するブロック図である。
同図に示すように、照明装置100は、交流電源1から交流電力(電圧、電流)が供給されると直流を生成出力する電源ユニット2と、電源ユニット2の直流電力により照明用の光を発する照明機器3と、を備える。
交流電源1は、いわゆる商用電源であって、例えば、50Hz又は60Hzの85〜265Vである。
電源ユニット2は、照明機器3に電流を供給し、また、照明機器3は、発光ダイオードLEDが直列接続されて構成されている発光ダイオードアレイを備えている。
照明機器3において、例えば、4個の発光ダイオードアレイを並列し、1個の発光ダイオードアレイに28個の発光ダイオードLEDが直列接続されている場合を説明する。1個の発光ダイオードLEDは、例えば、順方向電圧2.9V、順方向電流52.5mAであると、1個の発光ダイオードアレイは、電圧約80V、電流約52.5mAが供給されると点灯する。そのため、電源ユニット2は、電圧約80V、電流約214mAを照明機器3に供給する。すなわち、電源ユニット2は、照明機器3に電力約17Wを供給すればよい。なお、発光ダイオードアレイの数や、発光ダイオードアレイ1個当たりの発光ダイオードLEDの数はその一例であり、他の数であってもよい。
〔照明機器3の構成〕
次に、照明装置100の照明機器3について、図2および図3を用いて説明する。なお、このような照明機器3は、下向き照射になるように設置されるものであるが、これに限られない。
図2および図3は、照明装置100の照明機器3の構成を説明する図であり、図2は分解斜視図、図3は概略縦断面図である。
図2または図3に示すように、照明機器3は、収容空間Aを有し、収容空間Aを外部に繋ぐ平面視で矩形形状の開口部31aを有する筐体31と、開口部31aに向けて発光するように筐体31の収容空間Aに収容される光源32と、を備えている。また、照明機器3は、光源32の光を開口部31aの方向に反射する反射板33と、光源32の光が照明用として照明機器3から出射する前に光源32の光を拡散する拡散板34と、筐体31に着脱可能に取り付けられる前面パネル35と、を備えている。反射板33は、反射部材の一例であり、拡散板34は透過部材の一例であり、前面パネル35は前面部材の一例である。
なお、上述の筐体31を、照明機器3の本体と把握することができる。また、筐体31にネジ部材36で前面パネル35を取り付けると筐体31および前面パネル35が一体状態になり、かかる一体状態の筐体31および前面パネル35を、照明機器3の本体と把握することもできる。
筐体31には、光源32等で発生した熱を外部に放出するための複数の放熱フィンが形成されている。また、筐体31は、良好な熱伝導の金属製であり、より具体的には、本実施の形態では、熱伝導率の高いアルミニュームで製造されている。そして、かかる筐体31は、アルミニュームを押出成形方式によって製造したアルミ押し出し材である。例えば、ダイカストの場合には、熱伝導率が96であり、これに対し、本実施の形態で採用するアルミ押し出し材である押出用合金(A6063S−T5)は236の熱伝導率であり、ダイカストの約2.5倍である。したがって、筐体31において、光源32等の熱は放熱フィンに伝導され、放熱フィンから効率的に放出される。
また、筐体31にアルミ押し出し材を用いることで、アルミダイカストを用いる場合に比べて、放熱効果に優れ、また、小型軽量化を容易に実現することが可能になる。さらには、防水構造や防爆構造を容易に実現することが可能になる。
なお、筐体31には、例えば電線や信号線を通すための穴が形成されるが、不図示の封止部材を用いることで筐体31の収容空間Aをほぼ密閉の状態に確保することも可能である。
本実施の形態では、開口部31aが矩形形状であるが、他の形状例えば円形状のものを採用することも考えられる。
図2または図3に示す照明機器3の光源32は、チップオンボード型LEDである(COB)。より詳細には、光源32は、複数のチップにより構成される円形状の発光面32aと、複数のチップを搭載する基板32bと、を持つ。
光源32の基板32bは、例えばセラミックやアルミニューム等を材質とするものである。なお、複数のチップの給電端子は基板32bの上面(発光面32a側の面)に位置し、基板32bの底面にはないことから、光源32を平たんな面に取り付けることが可能である。基板32bは、不図示のネジで取り付ける際に用いられる複数(図2の例では2個)の取付け穴を有する。
本実施の形態では、光源32が単数であるが、複数配設する例も考えられる。
なお、本実施の形態では、光源32の発光面32aは、円形状であるが、他の形状例えば矩形形状のものを採用することも考えられる。
光源32は、後述するように、筐体31において開口部31aから離れて位置する平面状の取付面31bに取り付けられている。光源32が取付面31bに取り付けられると、発光面32aが開口部31aの方向に向いている。このため、光源32は、取付面31bから開口部31aに向かう方向(図2における上方向)に発光する。光源32の基板32bの外形寸法は、開口部31aよりも小さい。
筐体31の取付面31bは、筐体31の収容空間Aを画定するものであり、収容空間Aにおける奥行き方向(図2における下方向)の位置を規定する。
図2または図3に示す照明機器3の反射板33は、筐体31の収容空間Aにおける開口部31aと光源32の基板32bとの間に位置する。そして、反射板33は、光源32の発光面32aから発せられる光を開口部31aに向かわせるように反射する。より詳細には、反射板33は、光源32の発光面32aと略平行になる矩形形状の略平行面33aと、矩形形状の略平行面33aと交差する方向に延びる傾斜面33bと、を有する。このような反射板33は、図2を参照すると、立体的な形状に形成されている。
さらに説明すると、これら反射板33の略平行面33aおよび傾斜面33bは、入射した光をほぼ反射する反射面331を持つ。かかる反射面311は、筐体31の取付面31b側ではなく、筐体31の開口部31a側に位置する。図3に示すように、反射面311は、反射する光を高い割合で拡散する拡散反射の特徴を持つ。
図2に示すように、反射板33の略平行面33aには、光源32の発光面32aの外形よりも大きい寸法で形成される円形状の穴33aaが形成されている。すなわち、発光面32aの光は、反射板33の穴33aaを通って筐体31の開口部31aに向かう。なお、反射板33の穴33aaは、発光面32aよりも大きなものであれば、その形状は円形に限らない。付言すると、光源32の発光面32aが円形以外の形状の場合に円形または円形以外の形状とすることも考えられる。
反射板33の傾斜面33bは、矩形形状の略平行面33aの縁部の一辺から矩形形状の開口部31aの対応する一辺に向けて傾斜する。
さらに説明すると、図3に示すように、反射板33は、筐体31の収容空間Aを、光源32の光を開口部31aに向かわせるための空間である反射空間ないし導光空間(以下、導光空間A1という)と、光源32の光量がほとんどない乃至極めて少ない空間である非反射空間ないし非導光空間(以下、非導光空間A2という)と、に仕切るように作用する。言い換えると、反射板33は、収容空間Aの一部を仕切って導光空間A1とする。別の表現をすると、反射板33は、収容空間Aの一部を導光空間A1とする。
ここで、反射板33については、上述の導光空間A1の光が上述の非導光空間A2に漏れないようにするために、略平行面33aおよび4つの傾斜面33bにより連続する面を形成することが求められる。より具体的には、反射板33を、略平行面33aと4つの傾斜面33bとが相互に固着されると共に隣り合う傾斜面33bの辺同士が相互に固着されるように形成することにより、収容空間Aを導光空間A1と非導光空間A2とに仕切る例が考えられる。また、反射板33を、例えば隣り合う傾斜面33bの辺同士が分離しているものの、筐体31の収容空間Aに収容される際に辺同士が密着し合うことで、収容空間Aを導光空間A1と非導光空間A2とに仕切る例も考えられる。
図2または図3に示す照明機器3の拡散板34は、反射板33に対して光源32とは反対の側に位置する。また、拡散板34は、反射板33と離間して位置することで、筐体31の内部に上述の導光空間A1が形成される。
また、拡散板34は、筐体31の開口部31a付近に位置する。そして、拡散板34は、図3に示すように、反射板33により反射された光源32の光をさらに反射したり透過したりする。このような拡散板34は、反射する際に拡散する。拡散板34は、高透過率の板状部材であり、高い透過率の拡散透過という特徴を持つ。
このような拡散板34により、光源32の光が明るく光る部分とそれほど明るく光らない部分との不均一が抑制される。例えば、光源32の位置に対応する開口部31aの平面視略中央部分の光がその周辺に拡散されることで、光源32の光が極めて明るくて突き刺さるような感じが和らぐようになる。
拡散板34は、反射板33と共に導光空間A1を画定することになる。さらに説明すると、光源32の光は、反射板33で反射し拡散板34で拡散されて外部に出射される。このように、光源32の光が反射板33の穴33aa(図2参照)を通って導光空間A1に入ると、導光空間A1にて反射板33と拡散板34との反射拡散を繰り返す。このような繰り返しにより、筐体31の開口部31aにおいて光源32から離れた位置にも光源32の多くの光が届き、場所に応じて明るさにバラツキがある状態を緩和することが可能である。
図2または図3に示す照明機器3の前面パネル35は、筐体31の開口部31a周縁にネジ部材36で取り付けられる。すなわち、前面パネル35は、矩形形状であり、その四隅にネジ部材36用の取付け穴35aが形成されている。また、開口部31a周縁の取付け穴35aに対応する筐体31の位置に、ネジ部材36用の取付けメネジ31cが形成されている。このように、前面パネル35は、4本のネジ部材36を使って筐体31に固定される。
また、前面パネル35は、拡散板34の取付けとしての機能を持つ。すなわち、筐体31の開口部31aを覆うように拡散板34を載置してから前面パネル35を筐体31に固定すると、拡散板34が筐体31と前面パネル35との間に挟まれる。このように、拡散板34は、前面パネル35により筐体31に取り付けられる。前面パネル35および拡散板34が筐体31に固定されると、筐体31と共に照明機器3の外面を構成する。
さらには、前面パネル35により筐体31に取り付けられた拡散板34は、反射板33の取付けとしての機能を持つ。すなわち、反射板33の穴33aaが光源32の発光面32aに対応する位置にある場合、反射板33は、拡散板34により光源32の方向に押し込まれることで位置決めされる。このように反射板33が位置決めされると、反射板33の略平行面33aが筐体31の取付面31bに取り付けられた部品(例えば光源32の基板32b)と接すると共に、反射板33のエッジ部33cが拡散板34と接する。このように、反射板33の取付けは、反射板33自体を例えばネジ締結や爪係止等によって行われるのではなく、他の部材(筐体31、光源32、拡散板34等)と接触すること、言い換えれば出射方向に関する二方向に他の部材で挟み込まれることにより行われる。
図3に示すように、筐体31の取付面31bに、光源32を保持するホルダー部材37を取り付ける構成を採用する場合、反射板33は、ホルダー部材37と拡散板34とで挟み込むことにより保持される。また、反射板33を、筐体31の取付面31bと拡散板34とで挟み込むことにより保持する例も考えられる。
また、反射板33を、筐体31と拡散板34との間に挟み込んで取り付ける例も考えられる。すなわち、拡散板34を筐体31に取り付ける際に、反射板33の一部を筐体31と拡散板34との間に位置させることで、固定するものである。その詳細を後述する。
〔反射板33の種々の構成例〕
次に、反射板33の種々の構成例について説明する。
図4は、反射板33の構成例を説明する図であり、(a)は一例を示す平面図、(b)は他の例を示す平面図である。さらに説明すると、(a)および(b)の各々における左側の図は平板のままであり折る前の状態を示す平面図であり、右側の図は、折ることで立体的な形状になった状態を示す平面図である。すなわち、図4に示す反射板33は、最初から立体的な形状に形成されるもの(例えば成形品)ではなく、予め定められた形状の平板を折ることで所望の立体的な形状に組み立てて用いる。このため、製造コストを容易に低減することが可能である。
図4(a)に示す例では、折る前の反射板33において、折ることでエッジ部33cになる辺に隣接する辺33dは、直線状に形成されている。
その一方で、図4(b)に示す例では、折ることでエッジ部33cになる辺に隣接する辺33dは、外に凸の円弧状に形成されている。なお、図4(b)の左側の図に示す破線は、同図(a)の場合との形状の違いを示すために付したものであり、同図(a)の辺33dの位置を示す。
反射板33は、上述したように、挟み込まれて取り付けられることから、反射板33のエッジ部33cが前面パネル35に押圧される(図3参照)。そのような押圧作用により、辺33dが直線に形成されている図4(a)の場合には、辺33d同士の間に隙間ができてしまう場合があり得る(右側の図参照)。このような隙間は、光源32の光が照明として利用される割合を低下してしまい、好ましくない。
その一方で、辺33dが円弧状に形成されている図4(b)の場合には、押圧されても辺33d同士の間に隙間が生じ難く(右側の図参照)、図4(a)の場合と比べて照明機器3から出射される光量の低下を抑制することが可能になる。
なお、図4(a)、(b)の左側の図に示すように、反射板33には、隣り合う傾斜面33b同士を繋ぐためののり代が形成されていないが、そのようなのり代を形成する例も考えられる。このようなのり代を形成する場合には、反射板33を折って組み立てることで立体的な形状が定まることから、組立て作業性が向上する。
図5は、反射板33の別の構成例を説明する図であり、(a)は、折る前の反射板33の断面図であり、(b)は、折った状態の反射板33の断面図である。
図5に示すように、折る方向とは反対の面の折り目位置に溝部33eが形成されている。このため、反射板33を折る作業を行おうとする場合、溝部33eの位置を目で確認し、その溝部33eを山折りすることにより、作業を容易に行うことができる。
図6は、反射板33のまた別の構成例を説明する図であり、(a)は、一例を示す平面図、(b)は、筐体31と共に他の例の反射板33を示す平面図、(c)は、筐体31と共に比較例の反射板p33を示す平面図である。(a)における左側の図は平板のままであり折る前の状態を示す平面図であり、右側の図は、折ることで立体的な形状になった状態を示す平面図である。そして、(a)では、説明の便宜のために筐体31を破線で図示する。
図6(a)に示す例では、左側の図から明らかなように、エッジ部33cと辺33dとの間に中間辺33fが形成されている。かかる中間辺33fは、エッジ部33cと交差する方向に延びると共に、辺33dとも交差する方向に延びている。より具体的には、中間辺33fは、エッジ部33cと略直交する。これにより、図6(a)の右側の図に示すように、反射板33と筐体31の開口部31a周縁との間の隙間を少なくすることが可能になる。より詳細には、開口部31a周縁の四隅(角部)では、反射板33と筐体31との隙間があるものの、それ以外の周縁部分(直線部)では、反射板33と筐体31との隙間がほぼなくなることから、筐体31の開口部31aにおける反射板33との間のトータル隙間面積を少なくすることが可能になる。
図6(c)に示す比較例の場合には、角部で反射板p33と筐体31との間の隙間が少ないものの、直線部では、反射板p33と筐体31との間の隙間が所定幅存在することから、反射板p33と筐体31とのトータル隙間面積は、同図(a)の場合よりも多くなってしまう。言い換えると、図6(a)の構成を採用すると、同図(c)に示す比較例の場合に比べて、トータル隙間面積を少なくすることが可能になる。
図6(b)に示す他の例の場合は、同図(a)に示す反射板33を折ることで立体的な形状にする構成ではなく、立体的な成形品である。そして、図6(b)に示す場合も、同図(a)の場合と同じく、直線部での隙間が少なく、角部では小さい隙間33gが形成されているに過ぎないことから、同図(c)に示す比較例の場合に比べて、トータル隙間面積を少なくすることが可能になる。
ここで、照明装置100の照明機器3について、図3の場合とは異なる他の構成例を図7で説明する。
図7は、照明装置100の照明機器3の他の構成例を説明する概略縦断面図であり、図3に対応するものである。なお、図7では、反射板33の取付けに関する他の構成例を示していることから、重複する説明を省略し、反射板33の取付けについて説明する。
図7に示す他の構成例では、反射板33の一部が筐体31と拡散板34との間に挟まれることで、反射板33の取付けが行われる。より具体的に説明する。図7に示す反射板33は、図3に示す場合とエッジ部33cが異なり、フランジ部33hが形成されている。
図7の場合の反射板33は、立体的な一体成形品で構成されているが、これに限られず、フランジ部33h付きで所定形状の平板から折ることで立体的に構成する例も考えられる。
反射板33のフランジ部33hは、断面形状が筐体31の開口部31a周縁に対応するように凹形状に形成されている。このような筐体31の凹形状部にフランジ部33hが入り込むことで、反射板33が筐体31と係合し、位置決めされる。かかるフランジ部33hは、エッジ部33c全周にわたって形成される場合のほか、全周ではなく部分的に形成される場合も考えられる。
反射板33のフランジ部33hは、筐体31にネジ部材36で前面パネル35を取り付けると、前面パネル35により筐体31の凹形状部から抜けないようになる。こうして、反射板33は、筐体31に固定される。このように反射板33が筐体31に固定されると、反射板33の光源32に対する位置決めがなされ、光源32の発光面32aと反射板33の穴33aaとの相対的な位置が定まる。
〔照明機器3の配光について〕
次に、照明機器3の配光について説明する。
図8は、光源32からの配光を説明する図であり、(a)は照明機器3の概略部分縦断面図であり、(b)は平面図である。
図8(a)および(b)に示すように、光源32で発せられた光の配光範囲は、例えば光源32の発光面32aと反射板33の穴33aaおよび傾斜面33bとの相対的な位置関係で定まる。
図9は、本実施の形態における配光を説明する図であり、図10は、比較例における配光を説明する図である。より詳細には、図10の比較例では、図9に示す本実施の形態で備える反射板33を備えていない。なお、比較例では、本実施の形態で備える拡散板34を備える構成を採用するが、一般的なガラス板を用いる構成を採用する場合も比較例に含めることができる。
図9に示す本実施の形態の場合には、光源32からの光が反射板33や拡散板34により拡散反射する。これに対し、図10に示す比較例の場合では、光源32からの光が反射や拡散をほぼせずに直接透過していくことから、図9の場合に比べて配光範囲が狭い。
ここで、図11は、照明機器3の照度特性を示すグラフであり、(a)は本実施の形態の場合、(b)は比較例の場合を示す。なお、(a)および(b)のいずれも、横軸が中央位置を0度とする角度であり、縦軸が光源32から3m離れた位置の照度(lx)である。
図11(a)に示す本実施の形態は、同図(b)に示す比較例の場合と比べて、光源32に対応する領域での光密度が低くなると共に広い面積から出射するようになる。このような違いは、本実施の形態が反射板33および拡散板34を用いる組み合わせを採用することに起因するものである。
ここで、反射板33として、例えばPETシートのものを用いることが考えられ、その一例として、全反射率99%(そのうち96%が拡散反射)という優れた光反射性能を持つ超微細発泡光反射板(MCPET。古河電気工業株式会社)を用いることができる。なお、反射板33は、所定温度(例えば摂氏177度)の耐熱性を持つ。
また、拡散板34として、例えば光拡散ポリカーボネート板を用いることが考えられ、その一例として、全光線透過率94%で拡散光線透過率92%、平行光線透過率2%という光透過性能で片面ブラストのアロマブライト(登録商標。日本ポリエステル株式会社)を用いることができる。
このような反射板33および拡散板34を用いる組み合わせにより、反射板33および拡散板34を用いない場合に比べて、正面照度が42%改善され、また、光源32の発光面32aが和らぐ。
なお、本考案を実施の形態を用いて説明したが、本考案の技術的範囲は上記実施の形態には限定されない。本考案の精神及び範囲から逸脱することなく様々に変更したり代替態様を採用したりすることが可能なことは、当業者に明らかである。
1…交流電源、2…電源ユニット、3…照明機器、31…筐体、31b…取付面、31c…取付けメネジ、32…光源、32a…発光面、32b…基板、33…反射板、33a…略平行面、33aa…穴、33b…傾斜面、33c…エッジ部、33d…辺、33e…溝部、33f…中間辺、33g…隙間、33h…フランジ部、34…拡散板、35…前面パネル、35a…取付け穴、36…ネジ部材、37…ホルダー部材、100…照明装置、311…反射面、A…収容空間、A1…導光空間、A2…非導光空間

Claims (6)

  1. 所定形状の開口部を有する本体と、
    前記本体の前記開口部に向けて発光するように当該本体に収容される光源と、
    前記光源の光を拡散反射する反射部材と、
    前記反射部材に対して前記光源とは反対の側で当該反射部材と離間して位置し、当該反射部材で拡散反射した前記光源の光を透過して前記本体の外部に出射する透過部材と、
    を少なくとも備えることを特徴とする照明機器。
  2. 前記本体の前記開口部周縁に取り付けられる前面部材をさらに備え、
    前記反射部材は、前記本体に取り付けられた前記前面部材と前記光源または当該光源の周囲にある部材とに挟まれることにより当該本体に保持される、ことを特徴とする請求項1に記載の照明機器。
  3. 前記本体の前記開口部周縁に取り付けられる前面部材をさらに備え、
    前記反射部材は、前記本体の前記開口部周縁と前記前面部材との間に挟まれることにより当該本体に保持される、ことを特徴とする請求項1に記載の照明機器。
  4. 前記反射部材は、所定形状の平面部材を折ることで立体形状に形成されるものであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の照明機器。
  5. 前記光源は、前記本体の前記開口部を介して外部に連通する内部空間において前記開口部とは反対側に位置し、
    前記反射部材は、前記開口部の側が前記光源の側よりも開口面積が大きい、ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の照明機器。
  6. 前記光源は、チップオンボード型LEDであり、
    前記反射部材は、PETを含む材料で形成されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の照明機器。
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