JP3209058U - 竹成分堆肥の発酵過程で発生する熱源や炭酸ガス・発酵後の堆肥を活用したハウス栽培構造 - Google Patents

竹成分堆肥の発酵過程で発生する熱源や炭酸ガス・発酵後の堆肥を活用したハウス栽培構造 Download PDF

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Abstract

【課題】長年放置されている竹林整備の過程で発生する伐採した竹を発酵させる過程で生じる炭酸ガスや発酵後の堆肥を活用することができるハウス栽培構造を提供する。【解決手段】竹主成分堆肥の発酵過程で発生する熱源や炭酸ガス・発酵後の堆肥を活用したハウス栽培構造において、ハウス前半部12を長さ方向に進退移動できるようにしたかまぼこ型のビニールハウス1と、そのハウス前半部12の地面に高さ方向の3分の2程の深さd′で埋め込んで据え置いた箱体からなる発酵層2と、発酵槽内に竹チップ材を主成分とする発酵材料を平積みしてなる発酵層3と、その発酵層3から発生する発酵熱と炭酸ガスを放出するために当該発酵層に挿し込むために複数の孔付きの通気性パイプと、発酵層3の中に、生ニンニクや生タマネギ等の野菜を埋設させる発酵用容器と、発酵槽2の後半部の野菜等栽培室とからなる。【選択図】図1

Description

本考案は、長年放置されている竹林整備の過程で発生する伐採した竹を発酵させる過程で生じる炭酸ガスや発酵後の堆肥を活用するハウス栽培構造に関するものである。
一般に、ハウス栽培において、竹を発酵させて堆肥を得ることは知られている。竹は、高い炭素固定能があり、水や空気の浄化機能に優れ、高い国土保全機能がある。
特開2010−110270号公報 登録実用新案第3198654号公報
特許文献1は、竹繊維の50質量%以上が1mm〜15mm、太さ0.1mm〜1mmの植栽用培地材を主体とした培地を植栽容器に敷き、水または必要な養分を含む肥料を供給して植物を栽培するものである。
上記特許文献1にあっては、竹繊維を発酵させていないので、この点において本発明とは異なる。
また、特許文献2は、竹チップ材を山状に積み上げ、又は円柱状に積み上げて発酵層を形成し、これに根菜を収納して発酵熱を保持して熟成させる。
そして、特許文献2にあっては、竹チップ材の発酵層に専ら屋外においてやっているので、当該発酵層から放出する熱を有効に利用することは想定外であった。
本考案は、竹堆肥の発酵過程で発生する熱源や炭酸ガス・発酵後の堆肥を活用したハウス栽培構造において、所定長さのビニールハウスで覆われた地面に竹チップを収納した箱型の発酵槽を設置し、当該発酵槽内に竹チップを敷き詰めて平積みして発酵層とし、その発酵層内に野菜又は花卉類を収容した容器を収容し、密閉時のハウス内において、竹チップから発生するCO濃度7000PPM、温度が75℃〜80℃の発酵熱で収容野菜を熟成するようにしたものである。
本考案の第1は、竹成分堆肥の発酵過程で発生する熱源や炭酸ガス・発酵後の堆肥を活用したハウス栽培構造において、全長の6分の1程度の前半部を長さ方向に進退移動できるようにしたかまぼこ型のビニールハウスと、そのビニールハウスの前半部の地面に高さ方向の半分ないし3分の2程の深さで埋め込んで据え置いた箱形容器と、箱形容器内に発酵層となる竹チップを平積みしてなる発酵槽と、発酵層の炭酸ガスを放出するために当該発酵層の挿し込むために複数の孔付きの通気パイプと、発酵層の中に、生ニンニクや生タマネギを可とする野菜を収容して埋没させる発酵用容器と、ハウス前半部の発酵槽の後部以後の後半部の野菜栽培室とからなるものである。
本考案の第2は、竹成分堆肥の発酵過程で発生する熱源や炭酸ガス・発酵後の堆肥を活用したハウス栽培構造において、発酵層の平面上に栽培用ポットを載置し、必要に応じて取り外しできるようにした間仕切りで仕切ったハウス後半部の区画室の地面に竹チップ材を複数列設し、その地面に野菜類を植栽するようにしたものである。この場合、地温が2℃位上昇する。
本考案は、上記の構成であるから次の効果がある。すなわち、竹チップ材を箱形の容器に平積みして発酵層としたことにより数多くの根菜類を収納することができる。
また、発酵槽内における竹チップ材を平積みに積み上げた発酵層には、70℃〜80℃位のかなり高い発酵熱によって、その中に容器に収容した生ニンニク玉の根菜が21〜25日ほど、生タマネギの根菜が10日ほどで熟成させることができると共に、発酵層に通気パイプを挿し込んであるから、発酵層から発生する炭酸ガス(CO)の発酵熱によって、発酵槽のあるハウス前半部の発酵室内に封じ込められた状態になり、発酵層の平面上に載置した野菜ポットの野菜の成長を促進することができる。
そして、発酵層で発生した発酵熱は微生物のより発生する二酸化炭素ガスを通気性パイプによってハウスの後半部に移流するから、野菜等栽培室において各種野菜や観葉植物や桃、イチジク等を効率良く栽培できる。
本考案によれば、新規のビニールハウスの設置のほか、既設の長いビニールハウスの前半部に、既設ビニールハウスの6分の1程の長さの分割ハウスを増設して発酵室を設けるだけでよく、効率的である。
本考案に係る野菜栽培ハウスの斜視図である。 図1の中央部縦断面図である。 図2のA−A線に沿う縦断面図である。 図3の発酵層を収容した発酵槽の斜視図である。 発酵層に挿し込む通気性パイプの斜視図である。 図2のC−C線に沿う概略矢視図である。 図2の中央縦断面図である。 図2のB−B線に沿う断面図である。 ビニールハウスの後半部に野菜等を栽培している状態の斜面図である。 ビニールハウスを竹籤(ひご)で補強した状態の斜視図である。
本考案は、36m程の長さを有するビニールハウスで覆われた6分の1程の長さの前半部の地面を幅5m×長さ6m、深さ1m程掘削し、その掘削穴に同形で高さh1.5m程の箱形容器からなる発酵槽を収容する。
その発酵槽の中に竹チップ材を主成分とする発酵材を平積みして発酵層を作製する。発酵層には、通気性パイプを挿し込んで発酵層内の発酵熱を間仕切られた長さLが30m程ある発酵槽のあるハウス内に放出する。また、当該ハウス前半部1を前後方向に移動できるようにして発酵層3の切り返し発酵熱の絡まった出し入れや次回の容器5の入れ替えがスムーズに行えるようにしてある。
図1から図3において、1は長さL:36m、横幅W:6m、高さH:4m程のかまぼこ型のビニールハウスであり、その長さの6分の1程の前半部1を分割し、その分割した前半部1を長さ方向に沿って長さ6分の5の後半部1に向けて進退移動できる構造にしてある。この前半部1の移動は、発酵層3の2次発酵の切り返しや、次回の発酵層の入れ替えとの必要性から、前半部を開放する構成になっている。
図1から図3において、1は長さL:36m、横幅W:6m、高さH:4m程のかまぼこ型のビニールハウスであり、その長さの6分の1程のハウス前半部1を分割し、その分割したハウス前半部1を長さ方向に沿って長さ6分の5のハウス後半部1に向けて進退移動できる構造にしてある。このハウス前半部1の移動は、発酵層3の2次発酵の切り返しや、次回の発酵層の入れ替えとの必要性から、ハウス前半部1を開放する構成になっている。
また、ビニールハウス1は、冬場の低温対策として二重張りとし内外のビニール体1・1間に空隙Sを形成して温度を下げない構成にする(図9、図10)。
2はビニールハウス1の前半部の地面gに発酵層の厚さdの3分の2程の深さd′で埋め込んで据え置いた四角い箱形からなる発酵槽であり、横幅w5m×長さ6m、高さh(dに相当)1.5m程に設定してある。
3は発酵槽2に竹チップ材を主成分とする発酵材料を平積みしてなる発酵層であり、その発酵層に約46mの容量を平積みする。前記発酵材料の配合例は、竹チップ材23m3とした場合、杉皮チップ3m3、菜種油カス20kg×20袋、米糠10kg×20袋、水分60%の割合とし、これをショベルカーで撹拌混合して発酵層を作製する。
図5において、4はキャップ4を設けた通気性パイプであり、具体的には、長さl′を発酵層3の厚さdと同じかそれよりもやや長くし、周面に複数の小孔4′が明けられている。なお、通気性パイプの材質は竹筒を用いることを可とする。なお、キャップ4は発酵熱の温度調整に着脱する構成である。
図1〜3にあっては、通気性パイプ4を発酵層3に平面から底面に届く長さで垂直に挿し込まれている状態を示す。
また、図8は通気性パイプ4を発酵層の前後方向に斜めに挿し込み、当該発酵室後部の野菜等栽培室bに向けて頭部が露出する状態を示す。
図2及び図5において、5は生のニンニクや、生のタマネギ等の根菜類を可とする野菜を収容して発酵層3に埋没させる発酵用容器であり、発酵層3内に複数埋設する。この容器はプラスチック製とし、幅30cm、長さ50cm、深さ10cmに設定した場合、約4kgの生ニンニクを適量の木炭と共に収容する。
6はビニールハウス1内を前半部1の発酵室aと、後半部1の野菜栽培室bに区画するためのシート状の間仕切である。
当該間仕切6は、脱着できるようにして、夏季の高温対策として、30℃以上の熱が野菜や花を栽培してある後方の野菜等栽培室bの方向に移流しないようにする場合にだけ設けるものとする。これによって、発酵室aの高温空気が後半部の野菜等栽培室bに流入して野菜に悪影響を与えないように確実に遮断できるようにしてある。なお、冬季にあっては、当該間仕切6を捲りあげて、又は取り外して発酵室aの暖かい空気を炭酸ガスとともに野菜等栽培室bに行き渡るようにして冷害から守るようにすることも可能である。
なお、この場合、発酵熱は間仕切6で遮断するが、この場合でも炭酸ガスは野菜等栽培室bに移流できるように構成する。7は野菜や花等の根菜類を植えて栽培する野菜ポットを示す。8はビニールハウス1の頂面に設けた撒水装置であり、図1は地下水ボウリングしてポンプで汲み上げる装置を示すが、通常の上水道をホースで撒水することも可能である。この撒水は、夏季の気温が異常上昇するような場合に使用する。
9は分割した前半部1の移動手段としてのレール、10はそのレール上を走行する小車輪又はその他の滑走部材であり、野菜等栽培室bとなる分割したハウス後半部1の両側下端に設けてある(図1)。11はビニールハウス1の保形及び補強用に縦横に組み立てた竹籤(たけひご)11(11・11)であり、二重張りした内外のビニール体1′・1″の間に間隙Sを形成する機能も兼ねている(図10)。ここで籤とは、竹を細く割って削ったものである。
「具体的な栽培装置および栽培工程例」
(1)全長Lが36m程のかまぼこ型のビニールハウス1の前面に6m程のハウス前半部1の発酵室aを設け、ハウス後半部1を野菜等栽培室としている。
(2)ハウス前半部1の地面gを掘削して箱形容器からなる発酵槽2を高さhの3分の2程を据え置く。
(3)発酵槽2内に竹チップ材を主原料とする発酵層3を平積みに形成する。 (4)発酵層3内に生ニンニクや生タマネギを収容した複数の発酵用容器5を埋設する。
(5)発酵層3に複数の通気性パイプ4を垂直に挿し込む。及び/又は斜め後方に向け、若しくは垂直又は/及び横向きに挿し込んで発酵室a内に60°〜80℃の発酵熱を長期にわたって放出して後半部1に移流できるようにする。
(6)また、発酵層3の表面上に複数の野菜ポット7を並べて載置する。
(7)ハウスの後半部1における野菜等栽培室bの地面gには竹チップ材を主とする発酵層3′を直接埋設し、又は必要に応じて凹溝レール状の発酵槽2′に収容して横幅50cm、高さ30cm、長さ30mで2列又は2列以上の複数列で埋設する。
(8)発酵層3に挿し込んだ通気性パイプ4から発酵熱と共に炭酸ガスを前半部1の発酵室a内に放出する。
(9)発酵室aにおいて発酵用容器5に収容した生ニンニクや生タマネギが所定期間の経過により熟成される。
(10)発酵室aで発生した発酵熱は炭酸ガスと共にハウス後半部1の野菜等栽培室bに向けて移流する。
(11)他方、後半部1の野菜等栽培室bにおいては、地面gに埋設した竹チップ材によって地熱が2〜3℃上昇して野菜等栽培の成長を促進する。
(12)ビニールハウス1の前半部1はその長さl方向に進退移動できるが、主として発酵層3の竹チップ材の入れ替え時に開閉するようになっている。
(13)冬場や寒冷地において、保温効果を良くするために、ビニールハウス1を内外の二重張り1′・1″にした状態(図9、図10)において、ハウス内の栽培物に支障が出るほど気温の上昇が激しいときは、内側のビニール体1″を除去して外側のビニール体1′だけの一重にすることもある。
本考案は、新規に長いビニールハウスの野菜栽培室と、短い発酵室を作るほか、既設のビニールハウスを活用し、その前面に発酵室を増設するだけで、竹チップ材から発生する発酵熱や炭酸ガスを利用して生ニンニクや生タマネギのほか、ポット栽培や各種野菜、桃、イチジクとの栽培も効率良く栽培することが可能である。
1…ビニールハウス
…野菜等栽培室bを形成するハウス後半部
…発酵室aを形成する移動式ハウス前半部
2…発酵槽
3…竹チップを主成分とする発酵層
4…通気性パイプ
5…発酵用容器
6…間仕切
7…野菜ポット
8…撒水装置
9…レール
10…滑走部材
11…ビニールハウスを保形するための竹籤
本考案は、長年放置されている竹林整備の過程で発生する伐採した竹を発酵させる過程で生じる炭酸ガスや発酵後の堆肥を活用するハウス栽培構造に関するものである。
一般に、ハウス栽培において、竹を発酵させて堆肥を得ることは知られている。竹は、高い炭素固定能があり、水や空気の浄化機能に優れ、高い国土保全機能がある。
特開2010−110270号公報 登録実用新案第3198654号公報
特許文献1は、竹繊維の50質量%以上が1mm〜15mm、太さ0.1mm〜1mmの植栽用培地材を主体とした培地を植栽容器に敷き、水または必要な養分を含む肥料を供給して植物を栽培するものである。
上記特許文献1にあっては、竹繊維を発酵させていないので、この点において本考案とは異なる。
また、特許文献2は、竹チップ材を山状に積み上げ、又は円柱状に積み上げて発酵層を形成し、これに根菜を収納して発酵熱を保持して熟成させる。
そして、特許文献2にあっては、竹チップ材の発酵層に専ら屋外においてやっているので、当該発酵層から放出する熱を有効に利用することは想定外であった。
本考案は、竹堆肥の発酵過程で発生する熱源や炭酸ガス・発酵後の堆肥を活用したハウス栽培構造において、所定長さのビニールハウスで覆われた地面に竹チップを収納した箱型の発酵槽を設置し、当該発酵槽内に竹チップを敷き詰めて平積みして発酵層とし、その発酵層内に野菜又は花卉類を収容した容器を収容し、密閉時のハウス内において、竹チップから発生するCO濃度7000PPM、温度が75℃〜80℃の発酵熱で収容野菜を熟成するようにしたものである。
本考案の第1は、竹成分堆肥の発酵過程で発生する熱源や炭酸ガス・発酵後の堆肥を活用したハウス栽培構造において、全長の6分の1程度の前半部を長さ方向に進退移動できるようにしたかまぼこ型のビニールハウスと、そのビニールハウスの前半部の地面に高さ方向の半分ないし3分の2程の深さで埋め込んで据え置いた箱形容器と、箱形容器内に発酵層となる竹チップを平積みしてなる発酵槽と、発酵層の炭酸ガスを放出するために当該発酵層の挿し込むために複数の孔付きの通気パイプと、発酵層の中に、生ニンニクや生タマネギを可とする野菜を収容して埋没させる発酵用容器と、ハウス前半部の発酵槽の後部以後の後半部の野菜栽培室とからなるものである。
本考案の第2は、竹成分堆肥の発酵過程で発生する熱源や炭酸ガス・発酵後の堆肥を活用したハウス栽培構造において、発酵層の平面上に栽培用ポットを載置し、必要に応じて取り外しできるようにした間仕切で仕切ったハウス後半部の区画室の地面に竹チップ材を複数列設し、その地面に野菜類を植栽するようにしたものである。この場合、地温が2℃位上昇する。
本考案は、上記の構成であるから次の効果がある。すなわち、竹チップ材を箱形の容器に平積みして発酵層としたことにより数多くの根菜類を収納することができる。
また、発酵槽内における竹チップ材を平積みに積み上げた発酵層には、70℃〜80℃位のかなり高い発酵熱によって、その中に容器に収容した生ニンニク玉の根菜が21〜25日ほど、生タマネギの根菜が10日ほどで熟成させることができると共に、発酵層に通気パイプを挿し込んであるから、発酵層から発生する炭酸ガス(CO)の発酵熱によって、発酵槽のあるハウス前半部の発酵室内に封じ込められた状態になり、発酵層の平面上に載置した野菜ポットの野菜の成長を促進することができる。
そして、発酵層で発生した発酵熱は微生物のより発生する二酸化炭素ガスを通気性パイプによってハウスの後半部に移流するから、野菜等栽培室において各種野菜や観葉植物や桃、イチジク等を効率良く栽培できる。
本考案によれば、新規のビニールハウスの設置のほか、既設の長いビニールハウスの前半部に、既設ビニールハウスの6分の1程の長さの分割ハウスを増設して発酵室を設けるだけでよく、効率的である。
本考案に係る野菜栽培ハウスの斜視図である。 図1の中央部縦断面図である。 図2のA−A線に沿う縦断面図である。 図3の発酵層を収容した発酵槽の斜視図である。 発酵層に挿し込む通気性パイプの斜視図である。 図2のC−C線に沿う概略矢視図である。 図2の中央縦断面図である。 図2のB−B線に沿う断面図である。 ビニールハウスの後半部に野菜等を栽培している状態の斜面図である。 ビニールハウスの内側のビニール体を竹籤(ひご)で補強した状態の斜視図である。
本考案は、36m程の長さを有するビニールハウスで覆われた6分の1程の長さの前半部の地面を幅5m×長さ6m、深さ1m程掘削し、その掘削穴に同形で高さ1.5m程の箱形容器からなる発酵槽を収容する。
その発酵槽の中に竹チップ材を主成分とする発酵材を平積みして発酵層を作製する。発酵層には、通気性パイプを挿し込んで発酵層内の発酵熱を間仕切られた長さLが30m程ある発酵槽のあるハウス内に放出する。また、当該ハウス前半部1を前後方向に移動できるようにして発酵層3の切り返し発酵熱の絡まった出し入れや次回の容器5の入れ替えがスムーズに行えるようにしてある。
図1から図3において、1は長さL:36m、横幅W:6m、高さH:4m程のかまぼこ型のビニールハウスであり、その長さの6分の1程の前半部1を分割し、その分割した前半部1を長さ方向に沿って長さ6分の5の後半部1に向けて進退移動できる構造にしてある。この前半部1の移動は、発酵層3の2次発酵の切り返しや、次回の発酵層の入れ替えとの必要性から、前半部を開放する構成になっている。
図1から図3において、1は長さL:36m、横幅W:6m、高さH:4m程のかまぼこ型のビニールハウスであり、その長さの6分の1程のハウス前半部1を分割し、その分割したハウス前半部1を長さ方向に沿って長さ6分の5のハウス後半部1に向けて進退移動できる構造にしてある。このハウス前半部1の移動は、発酵層3の2次発酵の切り返しや、次回の発酵層の入れ替えとの必要性から、ハウス前半部1を開放する構成になっている。
また、ビニールハウス1は、冬場の低温対策として二重張りとし内外のビニール体1′・1″間に空隙Sを形成して温度を下げない構成にするために、その空隙3は約30cmに設定することを可とする(図9、図10)。
2はビニールハウス1の前半部の地面gに発酵層の厚さdの3分の2程の深さd′で埋め込んで据え置いた四角い箱形からなる発酵槽であり、横幅w5m×長さ6m、高さh(dに相当)1.5m程に設定してある。
3は発酵槽2に竹チップ材を主成分とする発酵材料を平積みしてなる発酵層であり、その発酵層に約46mの容量を平積みする。前記発酵材料の配合例は、竹チップ材43m 3 とした場合、杉皮チップ3m3、菜種油カス20kg×20袋、米糠10kg×20袋、水分60%の割合とし、これを発酵層の70〜80℃程の熱で成育する好熱菌と共にショベルカーで撹拌混合して発酵層を作製する。なお、好熱菌の割合は竹チップ材に対して10%程である。
図5において、4はキャップ4を設けた通気性パイプであり、具体的には、長さl′を発酵層3の厚さdと同じかそれよりもやや長くし、周面に複数の小孔4′が明けられている。なお、通気性パイプの材質は竹筒を用いることを可とする。なお、キャップ4は発酵熱の温度調整に着脱する構成である。
図1〜3にあっては、通気性パイプ4を発酵層3に平面から底面に届く長さで垂直に挿し込まれている状態を示す。
また、図8は通気性パイプ4を発酵層の前後方向に斜めに挿し込み、当該発酵室後部の野菜等栽培室bに向けて頭部が露出する状態を示す。
図2及び図5において、5は生のニンニクや、生のタマネギ等の根菜類を可とする野菜を収容して発酵層3に埋没させる発酵用容器であり、発酵層3内に複数埋設する。この容器はプラスチック製とし、幅30cm、長さ50cm、深さ10cmに設定した場合、約4kgの生ニンニクを適量の木炭と共に収容する。
6はビニールハウス1内を前半部1の発酵室aと、後半部1の野菜栽培室bに区画するためのシート状の間仕切である。
当該間仕切6は、脱着できるようにして、夏季の高温対策として、30℃以上の熱が野菜や花を栽培してある後方の野菜等栽培室bの方向に移流しないようにする場合にだけ設けるものとする。これによって、発酵室aの高温空気が後半部の野菜等栽培室bに流入して野菜に悪影響を与えないように確実に遮断できるようにしてある。なお、冬季にあっては、当該間仕切6を捲りあげて、又は取り外して発酵室aの暖かい空気を炭酸ガスとともに野菜等栽培室bに行き渡るようにして冷害から守るようにすることも可能である。
なお、この場合、発酵熱は間仕切6で遮断するが、この場合でも炭酸ガスは野菜等栽培室bに移流できるように構成する。7は野菜や花等の根菜類を植えて栽培する野菜ポットを示す。8はビニールハウス1の頂面に設けた撒水装置であり、図1は地下水ボウリングしてポンプで汲み上げる装置を示すが、通常の上水道をホースで撒水することも可能である。この撒水は、夏季の気温が異常上昇するような場合に使用する。
9は分割した前半部1の移動手段としてのレール、10はそのレール上を走行する小車輪又はその他の滑走部材であり、野菜等栽培室bとなる分割したハウス後半部1の両側下端に設けてある(図1)。11はビニールハウス1の保形及び補強用に縦横に組み立てた竹籤(たけひご)11(11・11)であり、二重張りした内外のビニール体1′・1″の間に隙Sを形成する機能も兼ねるために当該内側のビニール体1″の内面に組み立て、30cmの空隙Sを確保するように保形している(図10)。ここで籤とは、竹を細く割って削ったものである。
「具体的な栽培装置および栽培工程例」
(1)全長Lが36m程のかまぼこ型のビニールハウス1の前面に6m程のハウス前半部1の発酵室aを設け、ハウス後半部1を野菜等栽培室としている。
(2)ハウス前半部1の地面gを掘削して箱形容器からなる発酵槽2を高さhの3分の2程を据え置く。
(3)発酵槽2内に竹チップ材を主原料とする発酵層3を平積みに形成する。 (4)発酵層3内に生ニンニクや生タマネギを収容した複数の発酵用容器5を埋設する。
(5)発酵層3に複数の通気性パイプ4を垂直に挿し込む。及び/又は斜め後方に向け、若しくは垂直又は/及び横向きに挿し込んで発酵室a内に60°〜80℃の発酵熱を長期にわたって放出して後半部1に移流できるようにする。
(6)また、発酵層3の表面上に複数の野菜ポット7を並べて載置する。
(7)ハウスの後半部1における野菜等栽培室bの地面gには竹チップ材を主とする発酵層3′を直接埋設し、又は必要に応じて凹溝レール状の発酵槽2′に収容して横幅50cm、高さ30cm、長さ30mで2列又は2列以上の複数列で埋設する。
(8)発酵層3に挿し込んだ通気性パイプ4から発酵熱と共に炭酸ガスを前半部1の発酵室a内に放出する。
(9)発酵室aにおいて発酵用容器5に収容した生ニンニクや生タマネギが所定期間の経過により熟成される。
(10)発酵室aで発生した発酵熱は炭酸ガスと共にハウス後半部1の野菜等栽培室bに向けて移流する。
(11)他方、後半部1の野菜等栽培室bにおいては、地面gに埋設した竹チップ材によって地熱が2〜3℃上昇して野菜等栽培の成長を促進する。
(12)ビニールハウス1の前半部1はその長さl方向に進退移動できるが、主として発酵層3の竹チップ材の入れ替え時に開閉するようになっている。
(13)冬場や寒冷地において、保温効果を良くするために、ビニールハウス1をビニール体1′・1″で内外二重張りにした状態(図9、図10)において、ハウス内の栽培物に支障が出るほど気温の上昇が激しいときは、内側のビニール体1″を除去して外側のビニール体1′だけの一重にすることもある。
本考案は、新規に長いビニールハウスの野菜栽培室と、短い発酵室を作るほか、既設のビニールハウスを活用し、その前面に発酵室を増設するだけで、竹チップ材から発生する発酵熱や炭酸ガスを利用して生ニンニクや生タマネギのほか、ポット栽培や各種野菜、桃、イチジクとの栽培も効率良く栽培することが可能である。
1…ビニールハウス
…野菜等栽培室bを形成するハウス後半部
…発酵室aを形成する移動式ハウス前半部
2…発酵槽
3…竹チップを主成分とする発酵層
4…通気性パイプ
5…発酵用容器
6…間仕切
7…野菜ポット
8…撒水装置
9…レール
10…滑走部材
11…ビニールハウスを保形するための竹籤

Claims (2)

  1. 全長の6分の1程度の割合でハウス前半部(1)とハウス後半部(1)に分割し、そのハウス前半部(1)をハウス後半部(1)の方向に進退移動できるようにしたかまぼこ型のビニールハウス(1)と、そのハウス前半部(1)の地面(g)に高さの3分の2程を埋め込んで据え置いた箱形の発酵槽(2)と、その発酵槽内に竹チップ材を主たる材料として平積みしてなる発酵層(3)と、当該発酵層(3)で発生する発酵熱と炭酸ガスを放出するために当該発酵層に挿し込むために複数の孔付き通気性パイプ(4)と、発酵層(3)の中に、生ニンニクや生タマネギを可とする野菜等を収容して埋没させる発酵用容器(5)と、ハウス後半部(1)の野菜または花を可とする野菜等栽培室(b)とからなることを特徴とする竹主成分堆肥の発酵過程で発生する熱源や炭酸ガス・発酵後の堆肥を活用したハウス栽培構造。
  2. 発酵層(3)の表面上に栽培用根菜ポット(7)を載置し、ハウス前半部(1)の発酵室(a)と必要に応じて取り外しできるようにした間仕切(6)で仕切ったハウス後半部(1)の野菜等栽培室(b)の地面(g)に竹チップ材を主成分とする発酵層(3)を複数に列設し、その地面(g)に野菜類(7′)を栽植する請求項1記載の竹成分堆肥の発酵過程で発生する熱源や炭酸ガス・発酵後の堆肥を活用したハウス栽培構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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