JP3207910U - 救急絆創膏 - Google Patents

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智之 石黒
智之 石黒
小林 祐子
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Abstract

【課題】剥がし易く、剥がす時の痛みが無い救急絆創膏を提供する。【解決手段】基材1の片面に粘着材2を塗布した粘着テープ3と、該粘着テープ3上に配置されたパッド4とを有する救急絆創膏において、該パッド4の辺縁から該粘着テープ3の辺縁までの長さ5を、0.5mm以上5mm以下とする。【選択図】図1

Description

本考案は、剥がし易く、剥がす時の痛みが無い救急絆創膏に関する。
救急絆創膏は一般に、基材の片面に粘着剤を塗布した粘着テープと、該粘着剤テープ上に配置されたパッドとからなる構成を有しており、さらに、パッドを覆うように粘着テープの上に剥離紙が積層されている。救急絆創膏は、皮膚表面の創傷などを保護するために、家庭などで簡便に使用されている。従来の救急絆創膏は、指、膝、肘など皮膚の伸縮が大きい部位の創傷にも脱落せず、皮膚の複雑な形状や動きに追従して貼付し続けることができるように、通常は粘着テープの大きさがパッドよりもかなり大きい。
市販されている救急絆創膏の大きさとしては、最も汎用されるサイズの一例として、粘着テープの大きさが長辺約75mm×短辺約20mm、パッドの大きさが長辺約25mm×短辺約15mmで、粘着テープの中央に、粘着テープとパッドの長辺・短辺方向が一致するようにパッドが配置され、パッドの短辺方向の辺縁から粘着テープの短辺方向の辺縁まで約25mm程度の長さの粘着部分がパッドの両側に存在している。また、正円形や正方形といった形状の小型の救急絆創膏も市販されており、パッドの辺縁から粘着テープの辺縁まで6〜10mm程度の長さの粘着部分がパッドの周囲に存在している。
しかし、使用後や貼り替えるために皮膚から救急絆創膏を剥がす際に、剥がしにくかったり痛みを伴うことがあり、小さな子供の場合は泣いたりして非常に苦痛を生じる場合がある。従来の救急絆創膏は、指、膝、肘などの伸縮が大きい部位の皮膚の複雑な形状や動きに追従して貼付し続けるために充分な粘着力と粘着テープの長さを有しているので、剥がしにくさや剥離時の痛みを完全に解消するのは難しい。
また、救急絆創膏の粘着テープの一部分に粘着剤を塗布しない部分を設けたり、あるいは粘着力の弱い部分を設けたり(特許文献1)、救急絆創膏の粘着テープの一部分を折り曲げたりして(特許文献2)剥がし易くする工夫も考案されているが、粘着テープの大きさがパッドよりもかなり大きいので、皮膚から救急絆創膏を剥がす際の痛みを避けることは難しい。
一方で、救急絆創膏を貼付している時間の長さは創傷の程度によって異なる。軽度の創傷であれば、比較的短時間で止血し、傷口が塞がることが多いので、短時間の貼付で使用を終えて剥がす。例えば、創傷の深さが非常に浅い擦り傷や切り傷であれば、数分で出血が止まり、その後に創傷部位を保護し衛生的に保つ時間を含めても、貼付に必要な時間は数十分〜1時間程度である。採血後の注射針穿刺部位からの出血でも同様に、数十分〜1時間程度の短時間で剥がす場合がある。また、子どもの軽い傷は、創傷部位に救急絆創膏を貼付するだけで泣き止んだり不安が解消され安心感を得られることがあるので、安心感を得ることを主目的として保護者や保育者が子どもの創傷に短時間だけ救急絆創膏を貼付する場合がある。このように、わずかな間だけ一時的に貼付する利用方法が多く望まれている。しかし、このような短時間の一時的な貼付時間に対し、必要以上の粘着テープの大きさを有する救急絆創膏を使用することで剥がしにくかったり剥離時の痛みを伴うことは、救急絆創膏の使用者にとっても、子どもを保育する者にとっても大きな負担となる。特に小さな子どもは、剥離時の痛みを嫌うあまり、そもそも救急絆創膏の貼付自体を拒否する場合があり、保護者や保育者が傷の手当てをするのが困難になることが問題となっている。
実開昭63−193020号公報 実開平7−17219号公報
解決しようとする問題点は、皮膚から救急絆創膏を剥がす際に、剥がしにくく、剥がす時の痛みが生じる点である。
本考案は、上記課題を解決するために、粘着テープの長さが短い救急絆創膏を提供することを特徴とする。
本考案の救急絆創膏を皮膚から剥がす際に、剥がし易く、剥がす時の痛みが無い。
本考案の救急絆創膏を示した図である。
以下に本考案の実施形態を記載するが、本考案は以下の実施形態だけに限定されるものではない。
本考案は、下記の構成であり、これにより本考案の上記課題が解決される。
[1] 基材の片面に粘着剤を塗布した粘着テープと、該粘着テープの上に配置されたパッドとを有する救急絆創膏において、該パッドの辺縁から該粘着テープの辺縁までの長さが0.5mm以上5mm以下である救急絆創膏。
[2] 該パッドの辺縁から該粘着テープの辺縁までの長さが1mm以上5mm以下である上記[1]記載の救急絆創膏。
[3] 該パッドの辺縁から該粘着テープの辺縁までの長さが2mm以上5mm以下である上記[1]記載の救急絆創膏。
[4] 該パッドの辺縁から該粘着テープの辺縁までの長さが3mm以上5mm以下である上記[1]記載の救急絆創膏。
[5] 該パッドが該粘着テープの中央に配置された上記[1]〜[5]記載の救急絆創膏。
本考案における「パッドの辺縁から粘着テープの辺縁までの長さ」とは、パッドの辺縁から最も距離が近い粘着テープの辺縁までの長さを指す。
本考案の救急絆創膏の粘着テープの基材としては公知の救急絆創膏に使われているものを用いることができる。たとえば紙、不織布、プラスチックフィルム、ハイドロコロイド等を用いても良い。皮膚に貼付した時に目立たないように透明や半透明であったり、薄橙色などの皮膚に近い色に着色しても良い。また、子どもの好む絵や写真を印刷しても良い。
本考案の救急絆創膏の粘着テープの粘着剤としては公知の救急絆創膏に使われているものを用いることができる。たとえばゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ウレタン系粘着剤等を用いても良い。
本考案の救急絆創膏の粘着テープの形状は、たとえば方形、円形、台形等を用いることができる。
本考案の救急絆創膏のパッドとしては公知の救急絆創膏に使われているものを用いることができる。例えば、創傷の血液や浸出液を吸収したり創傷部を保護する役目を果たすガーゼ、脱脂綿、織布、不織布、編布、ハイドロコロイド等を用いても良い。パッドの大きさは創傷部に合わせ適宜選択することが可能であるが、たとえば一辺5mm以上あるいは直径5mm以上が好ましい。
<実施例1>
ウレタン不織布にアクリル系粘着剤を塗布した粘着テープ32×23mmの中央に、22×13mmのレーヨン不織布製のパッドを配置して救急絆創膏を作製した。パッドの辺縁から粘着テープの辺縁までの長さは5mmであった。
<実施例2>
ウレタン不織布にアクリル系粘着剤を塗布した粘着テープ28×19mmの中央に、22×13mmのレーヨン不織布製のパッドを配置して救急絆創膏を作製した。パッドの辺縁から粘着テープの辺縁までの長さは3mmであった。
<実施例3>
ウレタン不織布にアクリル系粘着剤を塗布した粘着テープ24×15mmの中央に、22×13mmのレーヨン不織布製のパッドを配置して救急絆創膏を作製した。パッドの辺縁から粘着テープの辺縁までの長さは1mmであった。
<実施例4>
ウレタンフィルムにアクリル系粘着剤を塗布した粘着テープ26×17mmの中央に、22×13mmのハイドロコロイド製のパッドを配置して救急絆創膏を作製した。パッドの辺縁から粘着テープの辺縁までの長さは2mmであった。
<実施例5>
パルプ・ポリエステル主体の不織布にアクリル系粘着剤を塗布した粘着テープ15×15mmの中央に、13×13mmのセルロース系積層不織布のパッドを配置して救急絆創膏を作製した。パッドの辺縁から粘着テープの辺縁までの長さは1mmであった。
<実施例6>
ポリプロピレン不織布にアクリル系粘着剤を塗布した円形粘着テープ20mmφの中央に、10mmφのセルロース系積層不織布の円形パッドを配置して救急絆創膏を作製した。パッドの辺縁から粘着テープの辺縁までの長さは5mmであった。
実施例1〜6の救急絆創膏をヒト前腕内側に1時間貼付し、剥離時の剥がし易さと痛みを評価したところ、剥がし易く痛みもなかった。
1 基材
2 粘着剤
3 粘着テープ
4 パッド
5 パッドの辺縁から粘着テープの辺縁までの長さ

Claims (1)

  1. 基材の片面に粘着剤を塗布した粘着テープと、該粘着テープの上に配置されたパッドとを有する救急絆創膏において、該パッドの辺縁から該粘着テープの辺縁までの長さが0.5mm以上5mm以下である救急絆創膏。
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