JP3207264U - 体重計 - Google Patents

Abstract

【課題】低コストで製造できるとともに高い動作信頼性を備えた、足拭きボードとしても使用可能な体重計を提供する。【解決手段】珪藻土ボードからなる足載せ板１と、足載せ板の下面に取り付けられると共に脚４を有し、足載せ板に及ぼされる荷重を計測する計測部と、計測部による計測値を表示する表示部１０を備える。計測部は、脚が設けられた基板３と、脚に組み込まれた荷重センサ５と、基板上面に取り付けられ、荷重センサによる検出値に基づいて演算を行い、足載せ板に及ぼされる荷重を求める演算ユニットを有する。表示部は、基板上面に取り付けられたディスプレイと、足載せ板に形成された窓と、窓に防水シールされた状態で嵌め込まれた透明な合成樹脂板１ｃを有する。基板が、ディスプレイが足載せ板の窓に対向する配置で、足載せ板の下面に取り付けられている。【選択図】図１

Description

本考案は、体重計に関するものである。

従来の体重計として、例えば、特許文献１に記載されたものがある。
特許文献１に記載の体重計は、窪みを有する略矩形の枠部、および窪みの底面を形成する裏板部を有する支持台と、支持台の裏面に設けられた脚部と、支持台の基板部に収容された計測部と、基板部上に配置された珪藻土ボードと、を備えている。

計測部は、２つの本体と、ディスプレイと、各本体およびディスプレイを接続するコードとを有し、各本体の表面に、荷重を検知する一対のセンサが設けられている。
裏板部の所定位置には、複数の通気用貫通孔と、計測部の本体を嵌め込むための座ぐり穴と、計測部のコードを収容するための収容穴と、計測部のディスプレイを嵌め込むための座ぐり穴とが設けられている。そして、基板部の所定位置に計測部が嵌め込まれる。

珪藻土ボードは６つの部分（センサ用の貫通穴が設けられた第１および第２の部分が各２つと、第３および第４の部分が各１つ）からなっており、珪藻土ボードの各部分が、基板部上の対応する位置に嵌め込まれている。

そして、使用者が風呂上り等に体重計の上面の所定位置（センサの位置）に足を載せると、足裏に付着した水分は珪藻土ボードに吸収されて足裏が素早く乾かされると同時に、センサによって体重が計測されてディスプレイに表示され、それによって、体重計を足拭きボードとしても使用することができる。

しかし、この構成によれば、センサが珪藻土ボードの表面に露出するので、使用者の足裏からセンサの内部に水分が侵入して、計測部の電気系統の故障を引き起こすおそれがあり、また、使用者の左右の足が体重計の各一対のセンサ上に均一に置かれなければ、正確な体重を計測することはできなかった。
さらには、体重計の部品点数が多く、体重計の製造に手間とコストがかかるという問題があった。

実用新案登録第３１１６０９５号公報

したがって、本考案の課題は、低コストで製造できるとともに高い動作信頼性を備えた、足拭きボードとしても使用可能な体重計を提供することにある。

上記課題を解決するため、本考案は、珪藻土ボードまたは漆喰ボードからなる足載せ板と、前記足載せ板の下面に取り付けられるとともに少なくとも４本の脚を有し、前記足載せ板に及ぼされる荷重を計測する計測部と、前記足載せ板または前記計測部またはそれらの両方に設けられ、前記計測部による計測値を表示する表示部と、前記計測部および前記表示部に電力を供給する電源部と、を備えたものであることを特徴とする体重計を構成したものである。

上記構成において、好ましくは、前記計測部が、前記脚が設けられた基板と、前記脚に組み込まれた荷重センサと、前記基板の上面に取り付けられ、前記荷重センサによる検出値に基づいて演算を行い、前記足載せ板に及ぼされる前記荷重を求める演算ユニットと、を有し、前記表示部が、前記基板の上面に取り付けられたディスプレイと、前記足載せ板に形成されて前記足載せ板の上下面を貫通する窓と、前記窓に防水シールされた状態で嵌め込まれた透明板または半透明板と、を有し、前記基板が、前記ディスプレイが前記足載せ板の前記窓に対向する配置で、前記足載せ板の下面に取り付けられ、前記演算ユニットによって求められた前記荷重が前記ディスプレイに表示されるようになっている。

上記構成において、また、前記足載せ板の下面に凹部が形成され、前記基板が前記凹部に、前記基板の下面が前記足載せ板の下面と面一になる配置で嵌め込まれていることが好ましい。
また好ましくは、前記珪藻土ボードが、所定の重量比で混合された珪藻土、珪砂、植物繊維および植物染料から形成されている。

本考案によれば、珪藻土ボードまたは漆喰ボードからなる足載せ板の下面に計測部を配置し、体重計を足拭きボードにも使用できるようにしている。そして、使用者が風呂上り等に体重計の足載せ板に足を載せると、足裏に付着した水分は足載せ板（珪藻土ボードまたは漆喰ボード）に吸収されて足裏が素早く乾かされる。
この場合、足載せ板が計測部の上面の全体を被覆し、使用者の足裏に付着した水分は確実に足載せ板に吸収され、よって、計測部内への水分の侵入による故障が防止される。

また、足載せ板に及ぼされる荷重を計測することで使用者の体重を測るようにしているので、使用者の足が足載せ板の中央の一定領域内に位置しているだけで、正確な測定値をえることができる。
さらには、従来の珪藻土ボードを備えた体重計と比べて、構造が簡単化されて部品点数が減少し、それによって、製造コストが大幅に削減される。

本考案の１実施例による体重計を示す図であり、（Ａ）は斜視図であり、（Ｂ）は下面側から見た平面図であり、（Ｃ）は側面図である。 図１の体重計の足載せ板を下面側から見た斜視図である。 図１の体重計の計測部の構成を示す斜視図である。

以下、添付図面を参照しつつ本考案の構成を好ましい実施例に基づいて説明する。
図１Ａは、本考案の１実施例による体重計の斜視図であり、図１Ｂは、当該体重計を下面側から見た平面図であり、図１Ｃは、当該体重計の側面図である。
また、図２は、図１の体重計の足載せ板を下面側から見た斜視図であり、図３は、図１の体重計の計測部の構成を示す斜視図である。

図１および図２に示すように、本考案によれば、矩形状の珪藻土ボードからなる足載せ板１が備えられる。
珪藻土ボードは、この実施例では、珪藻土、珪砂、植物繊維および植物染料をそれぞれの重量比が６０％、１５％、１５％および１０％となるように混合したものを、モールド内に流し込み、高圧下に空気抜きして固めた後、焼結することによって形成される。
この場合、植物繊維を珪藻土ボードの形成材料に含めたことで、珪藻土ボードの曲げ剛性が高められ、大きな体重値を測定する際の珪藻土ボードの撓みや割れが防止される。

なお、足載せ板（珪藻土ボード）１の形状は、この実施例に限定されず、正方形、円形および楕円形等の矩形状以外の任意の形状とすることができる。
また、この実施例では、足載せ板１を珪藻土ボードから形成したが、珪藻土ボードの代わりに、漆喰ボードを使用することもできる。

また、足載せ板１の下面に矩形状の凹部１ａが設けられ、凹部１ａの底面の一側中央には、足載せ板１の上面に開口した矩形状の窓１ｂが形成されている。窓１ｂには透明または半透明な合成樹脂板１ｃが防水シールされた状態で嵌め込まれている。
好ましくは、足載せ板１の凹部１ａの内面の全体に防水塗料が塗布され、足載せ板１に吸収された水分の万一の凹部１ａ内への浸みだしが防止される

本考案によれば、また、足載せ板１の下面に取り付けられて、足載せ板１に及ぼされる荷重を計測する計測部２が備えられる。
図３を参照して、計測部２は、足載せ板１の凹部１ａの開口面に対応する矩形状の底壁３ａと、底壁３ａの外周に立設された周壁３ｂとからなる基板３を有している。基板３は、この実施例では、合成樹脂を成形加工したものからなっている。
基板３の周壁３ｂの高さは、足載せ板１の凹部１ａの周縁の深さに対応している。

底壁３ａの下面の四隅に脚４が設けられている。脚４は、中心が足載せ板１の重心に一致する矩形または正方形の四隅の位置に設けられていることが好ましい。
脚４には荷重センサ５が組み込まれている。荷重センサ５としては、例えば、ロードセルや、ロードセルと歪みゲージとの組み合わせ等を使用することができる。

また、基板３の底壁３ａの上面に、演算ユニット６が、スペーサ７を介して取り付けられている。図示はしないが、演算ユニット６は演算部とメモリを有している。
演算ユニット６および荷重センサ５はケーブル１１によって結線され、演算ユニット６は、荷重センサ５による検出値に基づいて演算を行い、足載せ板１に及ぼされる荷重を求める（この演算の詳細は後述する）。
基板３の底壁３ａの下面における演算ユニット６に対応する領域には、演算ユニット６の操作のための押しボタン６ａが設けられている。

基板３の底壁３ａの中央に電池格納部８が設けられている。電池格納部８は、底壁３ａの裏面に開口しており、電池格納部８の開口は蓋８ａによって開閉可能になっている。そして、電池格納部８に格納された乾電池と演算ユニット６および荷重センサ５がケーブル１１で結線され、乾電池から荷重センサ５および演算ユニット６に電力が供給される。

基板３の底壁３ａの上面には、さらに、液晶ディスプレイ９が取り付けられている。
液晶ディスプレイ９と、足載せ板１の窓１ｂおよび合成樹脂板１ｃとから、体重を表示する表示部１０が構成される。

なお、脚４、演算ユニット６、電池格納部８および液晶ディスプレイ９のそれぞれの高さが周壁３ａの高さを越える場合には、該当する構成要素に対応する窪みが、足載せ板１の凹部１ａの底面に形成される。

そして、基板３が足載せ板（珪藻土ボード）１の下面に対し、液晶ディスプレイ９が足載せ板（珪藻土ボード）１の窓１ｂに対向する配置で、かつ基板３の下面が足載せ板（珪藻土ボード）１の下面と面一になるようにネジ止めされる。
この場合、ネジ１２を足載せ板（珪藻土ボード）１に直接固定できないので、足載せ板（珪藻土ボード）１の凹部１ａの底面の適当な位置に、ネジ１２と対をなすナット１３が埋設されている。一方、基板３の底壁３ａのナット１３に対応する位置にネジ穴１４が設けられ、基板３のネジ穴１４が足載せ板（珪藻土ボード）１のナット１３に整合した状態で、基板３の下面側からネジ１２がネジ穴１４およびナット１３にねじ込み固定される。

次に、本考案の体重計の動作を説明する。
体重計の使用前に、基板３の下面の押しボタン６ａが４回連続して押され、体重計が初期設定モードになる。このモードにおいて、所定時間内に体重計が無荷重の状態で水平な面に置かれる。そのとき、荷重センサ５によって風袋値が検出され、当該風袋値が演算ユニット６のメモリに記憶され、体重計の初期設定が完了する。

体重計が使用されるとき、押しボタン６ａが１回押され、そして、使用者が体重計に載ったとき、荷重センサ５の検出値が演算ユニット６の演算部に送信され、演算部によって検出値から風袋値が減算された数値が、使用者の体重値として表示部１０の液晶ディスプレイに表示される。

本考案の体重計においては、珪藻土ボードからなる足載せ板の下面に計測部を配置し、体重計を足拭きボードにも使用できるようにしている。そして、使用者が風呂上り等に体重計の足載せ板に足を載せると、足裏に付着した水分は足載せ板（珪藻土ボードまたは漆喰ボード）に吸収されて足裏が素早く乾かされる。
この場合、足載せ板が計測部の上面の全体を被覆し、使用者の足裏に付着した水分は確実に足載せ板に吸収され、よって、計測部内への水分の侵入による故障が防止される。

また、足載せ板に及ぼされる荷重を計測することで使用者の体重を測るようにしているので、使用者の足が足載せ板の中央の一定領域内に位置しているだけで、正確な測定値が得られる。
さらには、従来の珪藻土ボードを備えた体重計と比べて、構造が簡単化されて部品点数が減少し、それによって、製造コストが大幅に削減される。

１ 足載せ板
１ａ 凹部
１ｂ 窓
１ｃ 合成樹脂板
２ 計測部
３ 基板
３ａ 底壁
３ｂ 周壁
４ 脚
５ 荷重センサ
６ 演算ユニット
６ａ 押しボタン
７ スペーサ
８ 電池格納部
８ａ 蓋
９ 液晶ディスプレイ
１０ 表示部
１１ ケーブル
１２ ネジ
１３ ナット
１４ ネジ穴

Claims (4)

1. 珪藻土ボードまたは漆喰ボードからなる足載せ板と、
   前記足載せ板の下面に取り付けられるとともに少なくとも４本の脚を有し、前記足載せ板に及ぼされる荷重を計測する計測部と、
   前記足載せ板または前記計測部またはそれらの両方に設けられ、前記計測部による計測値を表示する表示部と、
   前記計測部および前記表示部に電力を供給する電源部と、を備えたものであることを特徴とする体重計。
2. 前記計測部が、
   前記脚が設けられた基板と、
   前記脚に組み込まれた荷重センサと、
   前記基板の上面に取り付けられ、前記荷重センサによる検出値に基づいて演算を行い、前記足載せ板に及ぼされる前記荷重を求める演算ユニットと、を有し、
   前記表示部が、
   前記基板の上面に取り付けられたディスプレイと、
   前記足載せ板に形成されて前記足載せ板の上下面を貫通する窓と、
   前記窓に防水シールされた状態で嵌め込まれた透明板または半透明板と、を有し、
   前記基板が、前記ディスプレイが前記足載せ板の前記窓に対向する配置で、前記足載せ板の下面に取り付けられ、
   前記演算ユニットによって求められた前記荷重が前記ディスプレイに表示されることを特徴とする請求項１に記載の体重計。
3. 前記足載せ板の下面に凹部が形成されており、前記基板が前記凹部に、前記基板の下面が前記足載せ板の下面と面一になる配置で嵌め込まれていることを特徴とする請求項２に記載の体重計。
4. 前記珪藻土ボードが、所定の重量比で混合された珪藻土、珪砂、植物繊維および植物染料から形成されていることを特徴とする請求項１〜請求項３のいずれかに記載の体重計。

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