JP3207037B2 - レンジ切替回路 - Google Patents

レンジ切替回路

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JP3207037B2
JP3207037B2 JP05655694A JP5655694A JP3207037B2 JP 3207037 B2 JP3207037 B2 JP 3207037B2 JP 05655694 A JP05655694 A JP 05655694A JP 5655694 A JP5655694 A JP 5655694A JP 3207037 B2 JP3207037 B2 JP 3207037B2
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富士男 小澤
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富士男 小澤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電流値を測定する電
流計、または電力量計、電荷量計等のように電流値と他
の物理量とを組み合わせて特定の電気量を測定する測定
器において、そのレンジ切替回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電流値を測定する電流計、または電力量
計、電荷量計等のように電流値と他の物理量とを組み合
わせて特定の電気量を測定する測定器において、電流値
測定のダイナミックレンジを広げ、精度良く測定するた
めに、測定レンジを複数に分け、各レンジに対応した電
流/電圧変換、即ちI/V変換用の電流検出抵抗、即ち
I/V抵抗をレンジ数分設け、これを電流値に応じて切
り替えることによりレンジを切り替えながら電流を測定
することが一般的に良く行なわれている。
【0003】図8は一般的な電流測定を含む測定器の構
成例であり、1は電源、2は負荷、3は測定器、4は電
流/電圧変換部、5は計数・制御部、6は表示部、7は
電圧検出部、8は電流/電圧変換のためのI/V抵抗、
9はバッファアンプである。電流/電圧変換部4は図9
で示すように、反転増幅器10とI/V抵抗8で構成す
ることもできる。
【0004】図8の測定器3の動作の概要は以下の通り
である。電源1により負荷2に流れる電流iは、電流×
抵抗=電圧でよく知られているようにI/V抵抗8で電
圧viに変換され、バッファアンプ9でインピーダンス
変換されて、計数・制御部5に入力される。I/V抵抗
8の大きさをRΩとすれば、vi=i×Rである。この
関係からi=vi/Rが成り立ち、viとRから演算で
電流値を求めることができるので計数・制御部5では、
アナログ回路でこの演算を行なうか、またはA/D変換
器、V/F変換器とカウンタ等でディジタルデータに変
換した後ハードウェアロジック、またはCPUとソフト
ウェアによって、この演算により電流値を求めることが
できる。これを表示部6で電流表示すれば電流計とな
り、計数・制御部5で電流値をさらに時間積分し表示部
5に表示すれば電荷量計であり、負荷2の両端の電圧v
を電圧検出部7で検出して計数・制御部5に入力し、電
流値と乗算して表示部6に表示すれば電力計であり、電
力をさらに時間積分して表示部6に表示すれば電力量計
である。
【0005】上記の原理による各種測定器において、電
流測定のダイナミックレンジを広めて測定の精度を高め
るために、図10に示すように電流/電圧変換部4にレ
ンジに応じたI/V変換のためのI/V抵抗8とそれら
を選択するためのスイッチ11を複数組用意して、レン
ジを切り替えながら測定することがよく行なわれる。な
お、スイッチ11はメカニカルリレー、トランジスタ、
アナログスイッチ等種々のスイッチング素子を使用する
ことができるが、以下では説明のために全てメカニカル
リレーで代表させて示す。また、本発明はレンジ切替に
関するものであるので、以下では電流/電圧変換部4、
計数・制御部5の周辺にポイントをおいて説明する。
【0006】図11に従来のレンジ切替を行なう場合の
回路例を示す。説明のためにレンジは2つとする。4は
電流/電圧変換部、5は計数・制御部、9はバッファア
ンプ、23はリレー、24はリレー23の接点、25は
リレー、26はリレー25の接点、27は抵抗値R1の
I/V抵抗、28は抵抗値R2のI/V抵抗である。リ
レー23、リレー25はそれぞれ計数・制御部5からリ
レー23駆動信号21、リレー25駆動信号22で駆動
され、I/V抵抗27、28のオン、オフ制御を行な
う。計数・制御部5は電圧viから電流または電流に関
連する電気量を演算で求め、電流の大きさに応じてリレ
ー23、25を切り替えてレンジを変更する制御を行な
う。
【0007】以下回路の動作を説明する為に、I/V抵
抗27はI/V抵抗28の1/10の大きさであり、I
/V抵抗28で扱う電流の10倍とする。従ってR2=
10×R1である。即ち、I/V抵抗27を使用するレ
ンジはI/V抵抗28を使用するレンジの10倍であ
る。説明の都合上、以下では、前者を大レンジ、後者を
小レンジと称する。またレンジ切替の条件を入力電流値
が各レンジに対するフルスケ−ル(FS)の8%以下に
なったら大レンジから小レンジに切り替え、入力電流値
が各レンジに対するフルスケ−ル(FS)の110%以
上になったら小レンジから大レンジに切り替えるものと
する。
【0008】図11の回路の大レンジから小レンジに切
り替わる場合の動作を図12のタイムチャートで説明す
る。このタイムチャートで(a)は測定対象である入力
電流i、(b)は入力電流iをI/V抵抗27、28で
I/V変換し、バッファアンプ9から電圧出力として得
られるI/V電圧viである。(c)は計数・制御部5
から出力されるリレー23駆動信号21、(d)は動作
遅れt1を有するリレー23の接点24の動作、(e)
は計数・制御部から出力されるリレー25駆動信号2
2、(f)は動作遅れt2を有するリレー25の接点2
6の動作である。(g)はI/V変換に関与するI/V
抵抗27、28の合成のI/V抵抗値、(h)は計数・
制御部5内で電流値を演算する場合に使用される、I/
V変換の演算上の抵抗値、(i)は演算上の誤差が侵入
する期間を示す。
【0009】なお、電流回路でレンジを切り替える場
合、電流回路を開にして電流を遮断する状態を作らない
ようにすることが重要である。そのために計数・制御部
5では、レンジ変更する場合は接点24、26が共に開
にならないように、レンジ切替の途中で、両方の接点が
共に閉、即ち接点のオーバーラップ状態が確保できるよ
うにリレーを制御する。
【0010】大レンジにおいて、入力電流iが8%FS
以上から8%FS以下に減少してくると、計数・制御部
5はリレー25駆動信号22を出力する。時間遅れt2
後に接点26が閉じてI/V抵抗値はR1とR2の並列
抵抗値R1//R2になる。この時R1//R2はR1
とR2の並列接続の値であり、0.909・R1であ
る。
【0011】その後、計数・制御部5がt2より充分大
きなオーバーラップ時間t3が経過してからリレー23
駆動信号21を落とすと、遅れ時間t1後に接点24が
開き、I/V抵抗値はR2になってレンジ切替が完了す
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】この時、従来の回路で
は、図12(i)誤差侵入期間のe1、e2のように、
実際のI/V抵抗値と電流値演算のための演算上のI/
V抵抗値が一致しない期間が生じて測定誤差が発生す
る。
【0013】図12(i)の誤差侵入期間e1は実際の
I/V抵抗値がR1//R2即ち0.909・R1のと
ころを演算ではR1として演算することによる誤差期
間、e2は実際のI/V抵抗値がR1//R2のところ
を演算ではR2即ち10・R1として演算することによ
る誤差期間である。特に後者e2は0.909・R1を
10・R1として演算するので誤差が大きくなる。
【0014】また、図示していないが、小レンジから大
レンジに切り替わる場合も同様に誤差が発生する。
【0015】これらの誤差は、特に電荷量計や電力量計
のように電流値を時間積分する測定器においては直接誤
差となり、レンジ切替回数が増大するに伴って、誤差も
増大する。そのため、レンジ切替にはできるだけ高速の
リレーまたはその他のスイッチング素子を使用する必要
があるが、電流の大きさ、許容される漏れ電流の大きさ
等の制限により、必ずしも理想的なスイッチング素子が
使用できず、誤差が大きくなる場合があった。またリレ
ー接点等のスイッチング素子の時間遅れのばらつきを考
慮し、オーバーラップ時間t3は充分大きくする必要が
あり、さらに誤差を増大させる要因になった。
【0016】本発明は上記のような問題を解決するため
になされたものであり、誤差が少ないレンジ切替回路を
得ることを目的とするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に関わ
るレンジ切替回路は大レンジから小レンジに切り替わる
場合のレンジ変化検出部と、小レンジから大レンジに切
り替わる場合のレンジ変化検出部を設けたものである。
【0018】請求項2に関わるレンジ切替回路は大レン
ジから小レンジ、または小レンジから大レンジに切り替
わる場合のレンジ変化検出部を設けたものである。
【0019】
【作用】請求項1においては、大レンジから小レンジに
切り替わる場合のレンジ変化検出部により大レンジから
小レンジに切り替わる場合のリレー接点のオーバーラッ
プ開始と終了をレンジの状態変化として検出し、実際の
I/V抵抗値と演算上のI/V抵抗値を一致させて測定
誤差を減らし、小レンジから大レンジに切り替わる場合
のレンジ変化検出部により小レンジから大レンジに切り
替わる場合のリレー接点のオーバーラップ開始と終了を
レンジの状態変化として検出し、実際のI/V抵抗値と
演算上のI/V抵抗値を一致させて測定誤差を減らす。
【0020】請求項2においては、レンジ変化検出部に
より大レンジから小レンジに切り替わる場合のリレー接
点のオーバーラップ終了をレンジの状態変化として検出
して直ちに小レンジとして演算を開始して誤差を少なく
し、また小レンジから大レンジに切り替わる場合のリレ
ー接点のオーバーラップ開始をレンジの状態変化として
検出して小レンジ側のリレーを落とすことにより、接点
オーバーラップ時間を最小にし、同時に大レンジとして
演算を開始して、測定誤差を減らす。
【0021】
【実施例】
実施例1 以下、この発明の実施例を図面と共に説明する。図1は
実施例1によるレンジ切替回路の構成を示し、説明のた
めにレンジは2つとし、電流の流れる方向は図1のiで
示す方向のみ、即ちviは正方向のみとする。
【0022】図1の4は電流/電圧変換部、5は計数・
制御部、9はバッファアンプ、23はリレー、24はリ
レー23の接点、25はリレー、26はリレー25の接
点、27は抵抗値R1のI/V抵抗、28は抵抗値R2
のI/V抵抗である。リレー23、リレー25はそれぞ
れ計数・制御部5からリレー23駆動信号21、リレー
25駆動信号22で駆動され、I/V抵抗27、28の
オン、オフ制御を行なう。計数・制御部5は電圧viか
ら電流または電流に関連する電気量を演算で求め、電流
の大きさに応じてリレー23、25を切り替えてレンジ
を変更する制御を行なう。
【0023】31はレンジ変化検出部であり、コンパレ
ータ32、大きさE1の基準電圧33、状態変化検出回
路34、ANDゲート35で構成される。I/V変換出
力電圧viと基準電圧33はコンパレータ32で比較さ
れ、その出力はvi>E1で論理1、vi<E1で論理
0となり、これが1から0または0から1に変化する
と、状態変化検出回路34は時間幅Tのワンショットタ
イマとEX−ORゲートにより時間幅Tの論理1のパル
スを発生するものである。この状態変化検出回路は、一
般的に良く知られている複数のレジスタとクロック、ま
たはシフトレジスタとクロック、または単安定マルチバ
イブレータ等で構成することもできる。
【0024】レンジ切替動作開始時に計数・制御部5は
状態変化イネーブル信号36を論理1にし、ANDゲー
ト35のゲートを開き、状態変化検出回路34のパルス
出力を状態変化信号37として計数・制御部5に入力で
きるようにし、レンジ切替動作終了時に状態変化イネー
ブル信号36を論理0にし、ANDゲート35のゲート
を閉じるように制御するものである。
【0025】回路の動作を説明する為に、図11の場合
と同様にI/V抵抗27はI/V抵抗28の1/10の
大きさであり、R2=10・R1としI/V抵抗27側
を大レンジ、I/V抵抗28側を小レンジと称する。ま
たレンジ切替の条件を入力電流値が各レンジに対するフ
ルスケ−ル(FS)の8%以下になったら大レンジから
小レンジに切り替え、入力電流値が各レンジに対するフ
ルスケ−ル(FS)の110%以上になったら小レンジ
から大レンジに切り替えるものとする。
【0026】図1の回路の大レンジから小レンジに切り
替わる場合の動作を図2のタイムチャートで説明する。
このタイムチャートで(a)は測定対象である入力電流
i、(b)は入力電流iをI/V抵抗27、28でI/
V変換し、バッファアンプ9から電圧出力として得られ
るI/V電圧viである。(c)は計数・制御部5から
出力されるリレー23駆動信号21、(d)は動作遅れ
t1を有するリレー23の接点24の動作、(e)は計
数・制御部から出力されるリレー25駆動信号22、
(f)は動作遅れt2を有するリレー25の接点26の
動作である。(g)はI/V変換に関与するI/V抵抗
27、28による合成のI/V抵抗値、(h)は計数・
制御部5内で電流値を演算する場合に使用される、I/
V変換の演算上の抵抗値、(i)はコンパレータ32の
出力、(j)は状態変化信号37、(k)は演算上の誤
差が侵入する期間を示す。
【0027】大レンジにおいて、図2(a)のように入
力電流iが8%FS以上から8%FS以下に減少してく
ると、計数・制御部5は図2(e)のリレー25駆動信
号を出力する。図2(f)のように時間遅れt2後に接
点26が閉じて図2(g)のI/V抵抗値はR1からR
1とR2の並列抵抗値R1//R2、即ち0.909・
R1になる。するとI/V変換された結果のバッファア
ンプ9の出力viは8%FSから8%FS×0.909
=7.27%FSに急激に下がる。
【0028】ここで基準電圧33の電圧E1を8%FS
と7.27%FSのほぼ中間の7.64%FSに設定し
ておくと、図2(i)のコンパレータ32の出力が1か
ら0に変化し、状態変化検出回路34は時間幅Tのパル
スを発生する。図示していないがレンジ切替動作開始時
に計数・制御部5によりANDゲート35のゲートを開
いているので、状態変化検出回路34のパルス出力は図
2(j)の状態変化信号37として計数・制御部5に入
力される。この信号により直ちに計数・制御部5は図2
(h)のように演算上の抵抗値をR1//R2即ち0.
909・R1に変更して電流演算するので、図2(k)
の誤差侵入期間e3は論理回路の遅れ時間分だけにな
り、微小になる。
【0029】次に充分なオーバーラップ時間をとれるよ
うに接点26の遅れ時間t2より大きな時間t4後に図
2(c)のようにリレー23駆動信号21を落とすと時
間t1後に図2(d)のように接点24が開になり、図
2(g)のようにI/V抵抗値はR2になる。するとI
/V変換された結果のバッファアンプ9の出力viは8
%FSから8%FS×10=80%FSに急激に上昇す
る。
【0030】ここで基準電圧33の電圧E1は7.64
%FSに設定してあるので、図2(i)のコンパレータ
32の出力は0から1に変化し、状態変化検出回路34
は時間幅Tのパルスを発生し、図2(j)の状態変化信
号37として計数・制御部5に入力される。この信号に
より直ちに計数・制御部5は図2(h)のように演算上
の抵抗値をR1//R2即ち0.909・R1からR2
即ち10・R1に変更して電流演算するので、図2
(k)の誤差侵入期間e4は論理回路の遅れ時間分だけ
になり、微小になる。
【0031】その後、図示していないがレンジ切替動作
終了時に計数・制御部5によりANDゲート35のゲー
トを閉じレンジ切り替えが完了する。
【0032】次に図1の回路の小レンジから大レンジに
切り替わる場合の動作を図3のタイムチャートで説明す
る。このタイムチャートで(a)から(h)と(k)は
図2と同じ信号を示し、(i)はコンパレータ42の出
力、(j)は状態変化信号47を示す。
【0033】小レンジにおいて、図3(a)のように入
力電流iが110%FS以下から110%FS以上に増
大してくると、計数・制御部5は図3(c)のリレー2
3駆動信号21を出力する。図3(d)のように時間遅
れt1後に接点24が閉じて図3(g)のI/V抵抗値
はR2即ち10・R1からR1とR2の並列抵抗値R1
//R2、即ち0.909・R1になる。するとI/V
変換された結果のバッファアンプ9の出力viは110
%FSから110%FS×0.909×0.1=10%
FSに急激に下がる。
【0034】ここで基準電圧43の電圧E2を11%F
Sと10%FSのほぼ中間の10.5%FSに設定して
おくと、図3(i)のコンパレータ32の出力は1から
0に変化し、状態変化検出回路44は時間幅Tのパルス
を発生する。図示していないがレンジ切替動作開始時に
計数・制御部5によりANDゲート45のゲートを開い
ているので、状態変化検出回路44のパルス出力は図3
(j)の状態変化信号47として計数・制御部5に入力
される。この信号により直ちに計数・制御部5は図3
(h)のように演算上の抵抗値をR1//R2即ち0.
909・R1に変更して電流演算するので、図3(k)
の誤差侵入期間は論理回路の遅れ時間分だけのe3にな
る。
【0035】次に充分なオーバーラップ時間をとれるよ
うに接点24の遅れ時間t1より大きな時間t4後に図
3(e)のようにリレー25駆動信号22を落とすと時
間t2後に図3(f)のように接点26が開になり、図
3(g)のようにI/V抵抗値はR1になる。するとI
/V変換された結果のバッファアンプ9の出力viは1
0%FSから110%FS×0.1=11%FSに急激
に上昇する。
【0036】ここで基準電圧43の電圧E2は10.5
%FSに設定してあるので、図3(i)のコンパレータ
42の出力は0から1に変化し、状態変化検出回路44
のパルス出力は図3(j)の状態変化信号47のように
計数・制御部5に入力される。この信号により直ちに計
数・制御部5は図3(h)のように演算上の抵抗値をR
1//R2即ち0.909・R1からR1に変更して電
流演算するので、図3(k)の誤差侵入期間e4は論理
回路の遅れ時間分だけになり、e3と合計しても微小で
ある。
【0037】その後、図示していないがレンジ切替動作
終了時に計数・制御部5によりANDゲート45のゲー
トを閉じレンジ切り替えが完了する。
【0038】なお以上の説明で判るように、実施例1で
はオーバーラップ時間を確保するための時間t4の大小
は誤差の大小には無関係であり、リレー接点のオーバー
ラップ期間も正確な電流測定ができる。
【0039】実施例2 図4は実施例2によるレンジ切替回路の構成を示し、図
1の回路におけるのと同等の部分は図1と同じ符号で示
している。説明のために図1と同様に、レンジは2つと
し、電流の流れる方向は図1のiで示す方向のみ即ちv
iは正方向のみとし、I/V抵抗27はI/V抵抗28
の1/10の大きさであり、R2=10・R1とする。
またレンジ切替の条件を入力電流値が各レンジに対する
フルスケ−ル(FS)の8%以下になったら大レンジか
ら小レンジに切り替え、入力電流値が各レンジに対する
フルスケ−ル(FS)の110%以上になったら小レン
ジから大レンジに切り替えるものとする。
【0040】図4の回路の大レンジから小レンジに切り
替わる場合の動作を図5のタイムチャートで説明する。
なお、この図5のタイムチャートの(a)から(k)の
信号は図2のものと同じものである。
【0041】大レンジにおいて、図5(a)のように入
力電流iが8%FS以上から8%FS以下に減少してく
ると、計数・制御部5は図5(e)のリレー25駆動信
号22を出力する。図5(f)のように時間遅れt2後
に接点26が閉じて図5(g)のI/V抵抗値はR1か
らR1とR2の並列抵抗値R1//R2、即ち0.90
9・R1になる。するとI/V変換された結果のバッフ
ァアンプ9の出力viは8%FSから8%FS×0.9
09=7.27%FSに下がる。
【0042】次に充分なオーバーラップ時間をとれるよ
うに接点26遅れ時間t2より大きな時間t3後に図5
(c)のようにリレー23駆動信号21を落とすと時間
t1後に図5(d)のように接点24が開になり、図5
(g)のようにI/V抵抗値はR2になる。するとI/
V変換された結果のバッファアンプ9の出力viは7.
27%FSから8%FS×10=80%FSに急激に上
昇する。
【0043】ここで基準電圧33の電圧Eを7.27%
FSと80%FSの間の50%FSに設定しておくと、
図5(i)のコンパレータ32の出力は0から1に変化
し、状態変化検出回路34は時間幅Tのパルスを出力す
る。図示していないが、レンジ切替動作開始時に計数・
制御部5によりANDゲート35のゲートを開いている
ので、状態変化検出回路34のパルス出力は図5(j)
の状態変化信号37として計数・制御部5に入力され
る。この信号により直ちに計数・制御部5は図5(h)
のように演算上の抵抗値をR2即ち10・R1に変更し
て電流演算するので本動作に伴う誤差は図5(k)の誤
差侵入期間e1だけになり、図11の従来の方法による
0.909・R1を10・R1として演算するので誤差
が大きくなる図12(i)のe2に相当する誤差部分が
なくなり、大幅に誤差を減らすことができる。
【0044】その後、図示していないがレンジ切替動作
終了時に計数・制御部5によりANDゲート35のゲー
トを閉じレンジ切り替えが完了する。
【0045】次に図4の回路の小レンジから大レンジに
切り替わる場合の動作を図6のタイムチャートで説明す
る。このタイムチャートで(a)から(k)は図5と同
じ信号を示す。
【0046】小レンジにおいて、図6(a)のように入
力電流iが110%FS以下から110%FS以上に増
大してくると、計数・制御部5は図6(c)のリレー2
3駆動信号21を出力する。図6(d)のように時間遅
れt1後に接点24が閉じて図6(g)のI/V抵抗値
はR2即ち10・R1からR1とR2の並列抵抗値R1
//R2、即ち0.909・R1になる。するとI/V
変換された結果のバッファアンプ9の出力viは110
%FSから110%FS×0.909×0.1=10%
FSに急激に下がる。
【0047】ここで基準電圧33の電圧Eは50%FS
に設定してあるので、図6(i)のコンパレータ32の
出力は1から0に変化し、状態変化検出回路34は時間
幅Tのパルスを出力する。図示していないが、レンジ切
替動作開始時に計数・制御部5によりANDゲート35
のゲートを開いているので、状態変化検出回路34のパ
ルス出力は図6(j)の状態変化信号37として計数・
制御部5に入力される。この信号により直ちに計数・制
御部5は図6(h)のように演算上の抵抗値をR1に変
更して電流演算し、かつ図6(e)のようにリレー25
駆動信号22を落とすので、接点26の遅れ時間t2後
に図6(f)のように接点26が開になり、図6(g)
のようにI/V抵抗値はR1になるので、図6(k)の
誤差侵入期間e1は接点26の遅れ時間t2の期間だけ
になり、図11の従来の方法による0.909・R1を
10・R1として演算するので誤差が大きくなる図12
(i)のe2に相当する誤差部分と、不必要に大きな接
点オーバーラップ時間がなくなり、大幅に誤差を減らす
ことができる。
【0048】その後、図示していないがレンジ切替動作
終了時に計数・制御部5によりANDゲート35のゲー
トを閉じレンジ切り替えが完了する。
【0049】なお実施例1、2ではレンジを2つの場合
で示したが、レンジが10倍毎異なる3つ以上のレンジ
がある場合でもレンジ変化検出部31、41は全く同様
に動作し、誤差が少ないレンジ切り替えをすることがで
きる。
【0050】また実施例1、2では入力電流電流の流れ
る方向は正方向のみとしたが、負方向の入力電流につい
ても、正方向回路と同様の状態変化検出回路を負方向用
として追加し、I/V電圧viを反転させて比較する等
の方法で容易に対応が可能である。
【0051】またレンジが10倍毎でなく、他の一定倍
率で変わる場合や、レンジ切替条件が110%FS、8
%FS以外の値でも、それらに対応したレンジ切替時の
viの変化量に応じて基準電圧33、43の電圧E1、
E2またはEを適当な値に設定することにより同様な動
作が実現できる。
【0052】なお図示していないが、入力電流iの増減
変化が大きい場合はレンジ変化検出部31、41でレン
ジ変化検出ができない場合が生ずることがあるが、計数
・制御部5内に図2、3の時間t4、または図5のt3
に相当するタイマを設けて、図11の従来の方法を併用
することにより、状態変化信号37、47の入力が無い
場合は、このタイマのタイムアップでレンジ切り替えを
行なうことで対応できる。
【0053】また、計数・制御部5は全てハードウェア
で構成したものでも、CPUを使用して機能の一部をソ
フトウェアで構成したものでも良い。特にソフトウェア
を使用した場合は、状態変化検出回路34、44、AN
Dゲート35、45もソフトウェアで実現可能であり、
コンパレータ32、42、または状態変化検出回路3
4、44、またはANDゲート35、45の出力をCP
Uの割り込み信号として使用するとCPUのレンジ切替
に対する応答が速まり、誤差の減少に効果が大きい。
【0054】また実施例1、2では、図1、4のレンジ
変化検出部31、41のコンパレータ32、42はレン
ジ切り替え時のI/V電圧viの急激な変化を検出する
ものであり、図7のように一般的に知られている微分回
路で置き換えることもできる。
【0055】
【発明の効果】以上のように、本発明の請求項1によれ
ば、レンジ切替時の誤差がほとんど無いレンジ切替回路
を得ることができる。
【0056】また、本発明の請求項2によれば、レンジ
切替時の誤差が少ないレンジ切替回路を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1によるレンジ切替回路の構成図であ
る。
【図2】実施例1によるレンジ切替回路の大レンジから
小レンジへのレンジ切り替えのタイムチャートである。
【図3】実施例1によるレンジ切替回路の小レンジから
大レンジへのレンジ切り替えのタイムチャートである。
【図4】実施例2によるレンジ切替回路の構成図であ
る。
【図5】実施例2によるレンジ切替回路の大レンジから
小レンジへのレンジ切り替えのタイムチャートである。
【図6】実施例2によるレンジ切替回路の小レンジから
大レンジへのレンジ切り替えのタイムチャートである。
【図7】一般的な微分回路の例である。
【図8】一般的な電流測定を含む測定器の構成例であ
る。
【図9】反転増幅器とI/V抵抗で構成した電流/電圧
変換回路の例である。
【図10】レンジ切り替えを行なう場合の電流/電圧変
換回路の例である。
【図11】従来のレンジ切替回路例である。
【図12】従来のレンジ切替回路例のタイムチャートで
ある。
【符号の説明】
1 電源 2 負荷 3 測定器 4 電流/電圧変換部 5 計数・制御部 6 表示部 7 電圧検出部 8 I/V抵抗 9 バッファアンプ 10 反転増幅器 11 スイッチ 21 リレー23駆動信号 22 リレー25駆動信号 23 リレー 24 接点 25 リレー 26 接点 27 I/V抵抗 28 I/V抵抗 31 レンジ変化検出部 32 コンパレータ 33 基準電圧 34 状態変化検出回路 35 ANDゲート 36 状態変化イネーブル信号 37 状態変化信号 41 レンジ変化検出部 42 コンパレータ 43 基準電圧 44 状態変化検出回路 45 ANDゲート 46 状態変化イネーブル信号 47 状態変化信号

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レンジ切り替え機能を有するI/V抵抗
    を用いた電流/電圧変換回路において、大レンジから小
    レンジに切り替える際のレンジ切り替え途中の大レンジ
    のI/V抵抗と小レンジのI/V抵抗が同時にオンにな
    るオーバーラップ期間の開始と終了を、I/V電圧と所
    定の値の基準電圧との大小を比較することにより検出す
    るレンジ変化検出部と、小レンジから大レンジに切り替
    える際のレンジ切り替え途中の大レンジのI/V抵抗と
    小レンジのI/V抵抗が同時にオンになるオーバーラッ
    プ期間の開始と終了を、I/V電圧と所定の値の基準電
    圧との大小を比較することにより検出するレンジ変化検
    出部を備え、各レンジ変化検出部が出力する状態変化信
    号によりI/V抵抗のオーバーラップ期間を判別して、
    その期間は実際のI/V抵抗値である大レンジのI/V
    抵抗と小レンジのI/V抵抗の並列抵抗値で電流または
    電流に関連する電気量を演算する計数・制御部を備えて
    測定誤差を減少させたことを特徴とするレンジ切替回
    路。
  2. 【請求項2】 レンジ切り替え機能を有するI/V抵抗
    を用いた電流/電圧変換回路において、大レンジから小
    レンジに切り替える際のレンジ切り替え途中の大レンジ
    のI/V抵抗と小レンジのI/V抵抗が同時にオンにな
    るオーバーラップ期間の終了と、小レンジから大レンジ
    に切り替える際のレンジ切り替え途中の大レンジのI/
    V抵抗と小レンジのI/V抵抗が同時にオンになるオー
    バーラップ期間の開始を、I/V電圧と所定の値の基準
    電圧との大小を比較することにより検出するレンジ変化
    検出部を備え、レンジ変化検出部が出力する状態変化信
    号により、大レンジから小レンジに切り替わる際のI/
    V抵抗のオーバーラップ期間の終了、または小レンジか
    ら大レンジに切り替わる際のI/V抵抗のオーバーラッ
    プ期間の開始を判別し、その前後で大レンジまたは小レ
    ンジのI/V抵抗値の内で実際のI/V抵抗値に近い方
    のI/V抵抗値を演算に使用して電流または電流に関連
    する電気量を求め、かつ小レンジから大レンジに切り替
    える際のオーバーラップ開始で直ちに小レンジのI/V
    抵抗を開放する計数・制御部を備えて測定誤差を減少さ
    せたことを特徴とするレンジ切替回路。
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