JP3205773B2 - 超電導加速度計 - Google Patents
超電導加速度計Info
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Description
特に磁石を用いた高温超電導加速度計に関する。
電型加速度計、圧電型加速度計、歪ゲージ型加速度計、
サーボ型加速度計、静電支持型加速度計、超電導加速度
計がある。その中で、超電導加速度計は、従来の高感度
と言われているサーボ型加速度計と比べても極端に高い
分解能を持つ加速度計であり、高精度の加速度検出が要
求される例えば、慣性航法や重力分布計測等の分野への
利用が期待されている。
構成要素に液体ヘリウムで冷却可能な低温超電導体(例
えば、ニオブ、チタン、錫等、或いはこれらの合金系材
料、化合物系材料等)を用いて、その特性であるゼロ抵
抗(完全電導性)、完全反磁性(マイスナー効果)、ジ
ョセフソン効果を利用して加速度計を構成したものであ
り、液体ヘリウム(4.2K以下)での冷却状態下で使
用するものである。
す。慣性質量(プルーフ・マス)20は低温超電導体で
作られ、液体ヘリウムが充填されている超電導磁気シー
ルド21内に、ヒンジ22で支持されて慣性空間に静止
している。低温超電導体で作られた超電導コイル23に
は、永久電流が流れて周囲には磁場が発生している。こ
こで加速度が作用すると、完全反磁性の性質を持っプル
ーフ・マス20と超電導コイル23の間隔が変化して磁
束密度が変化する。その変化分をジョセフソン効果を利
用したSQUID(超電導量子干渉素子)磁束計25で
計測して加速度量を得るようにしたものてある。SQU
ID(超電導量子干渉素子)磁束計25は、通常ピック
アップコイル26から超電導線を用いてSOUID27
のある場所まで磁束を輸送して磁束密度の変化を検出し
ている。
電導を示す低温超電導体を使用する従来の低温超電導加
速度計は、大型で且つ複雑な構造の冷却装置を必要とす
る問題があると共に、ヘリウムは地球上にわずかしか存
在しない希ガスであり、資源の枯渇の点から回収に手間
をかけて使用しなければならない問題点がある。一方、
近時液体窒素沸点温度(77.4K)で作動する酸化物
系の高温超電導体が見出されたのに伴い、高温超電導体
を使用した高温超電導加速度計も試みられている。高温
超電導体を使用すると、低温超電導体を使用した超電導
加速度計に比べて温度管理が容易になり、冷却装置の小
型化が可能となることが予測される。また、液体窒素は
気化潜熱が液体ヘリウムの60倍もあり、密度も高く冷
却能力が大きい利点がある。しかも液体窒素資源は、無
尽蔵であり地球資源にも配慮したものとなる。
系酸化物であり、硬度が高く脆い欠点がある。そのた
め、線材成形加工が極めて困難であり、超電導加速度計
に必要な構成部材であるコイルへの加工に困難性がある
という問題点がある。また、超電導体は環境磁場で超電
導が崩壊する現象(臨界磁場)があり、高温超電導体
は、その量が極端に低く数ガウス程度である。これで
は、超電導加速度計の本来の高分解能を期待することが
出来ないという問題点があり、未だ高温超電導加速度計
の実用化が阻まれている要因となっている。
度計に代わって、冷却設備を小型化簡素化できる共に希
ガスの液体ヘリウムに代えて無尽蔵資源である液体窒素
の使用を可能とする高分解能を有する高温超電導加速度
計を得ようとするものであって、高温超電導体使用に伴
うコイル整形の困難さ、臨界磁場の低さの問題点を克服
して、高分解能が期待できる高温超電導加速度計を提供
することを目的とするものである。
は、揺動可能に支持された超電導体からなる慣性質量、
磁界発生手段、磁束計測手段が磁気シールドされた慣性
空間に配置されてなる超電導加速度計において、磁界発
生手段として永久磁石を採用することによって、上記問
題点を一挙に解決できたものである。前記慣性質量は超
電導転移温度が液体窒素沸点温度以上の酸化物高温超電
導体であり、前記慣性空間には液体窒素が充填されてい
る。また、前記磁束計測手段が超電導量子干渉素子磁束
計を採用するのが望ましい。
説明する。図1は、本発明の実施形態に係る高温超電導
加速度計の構成を示す模式図である。図中1、高温超電
導体で形成された超電導磁気シールドであり、内部には
液体窒素が充填できるように構成されている。2は、超
電導磁気シールド内に揺動自在なヒンジ3を有する連結
片で慣性空間に懸架支持された高温超電導体からなる慣
性質量(プルーフマス)であり、4は慣性空間内に適宜
支持された磁界発生手段である永久磁石である。永久磁
石は、サマリウム・コバルトを採用し、磁束密度が20
00ガウスのものを採用した。
超電導量子干渉素子磁束計は従来公知のものを採用する
ことができる。
窒素沸点温度で超電導現象を示すイットリウム系酸化物
高温超電導体(YBCO)を採用したが、特にそれに限
定されるものでなく、例えばタリウム系酸化物高温超電
導体等他の高温超電導体を採用しても良い。そして、図
1に模式的に示すように、少なくとも慣性質量、永久磁
石及び超電導量子干渉素子磁束計は、液体窒素沸点温度
に冷却されるように、超電導磁気シールドに充填されて
いる液体窒素6内に完全に浸漬するように配置されてい
る。前記磁気シールド1は、液体窒素6の気化による内
圧の上昇を防ぐために、図示しない圧力調整バルブを介
して大気に解放され、ヘッドスペースの内圧は常時大気
圧に保たれており、圧力変化による加速度への影響を回
避している。
のように構成され、加速度が作用すると完全反磁性の性
質をもつ慣性質量2と永久磁石4との間隔が変化して磁
束密度が変化する。その変化分をジョセフソン効果を利
用した超電導量子干渉素子磁束計5で計測して加速度量
を得ることができる。特に、本発明では超電導コイルに
代えて永久磁石を使用したので、高温超電導体をコイル
に成形する必要もなく、所定強さの磁場を安定して正確
に発生させることができ、加速度を10-12g程度の高
分解能で計測することが可能となった。
gの極端に高い分解能を得ることができるセンサーであ
るため、先進慣性航法の関連要素技術としての重力傾斜
計として利用できる。重力傾斜計は、距離をおいて複数
個の加速度計を配置して、その加速度量の差を検出し、
重力分布を計測するものであり、その応用として慣性航
法の高精度化はもとより、重力異常、地殻変動、地球の
重力分布計測等がある。このような装置に内蔵される加
速度計は、2点間の重力加速度の差異と同程度の極めて
微小な出力(10-10g〜10-13g程度)が精度良く検
出可能であることが要求される。従来の加速度計の分解
能は、10-7gが限界であったため、このような要求を
満たすことができなかったが、本発明の高温超電導加速
度計によればこのような高精度の要求を満たすことがで
き、重力傾斜計はもとより地震予知、資源探査、重力波
検出にも有効である。
構造の高温超電導加速度計を製作し、その作用効果を確
認するため、次のような評価試験を行った。また、比較
例として、実施形態で使用した材質と同様なイットリウ
ム系酸化物高温超電導体を使用して、高温超電導コイル
を製作し、該高温超電導コイルを使用して従来の低温型
超電導加速度計と同型の超電導加速度計を作り、同様な
評価試験を行った。
例の高温超電導加速度計について、その内部磁界の強さ
を計測した結果、実施例のものは比較例のものと比べて
約1000倍に増加していることが確認された。
加速度を与えてその出力を計測した。その結果を図3に
示す。その結果、図から明らかなように、加速度の変化
に対して、出力(mV)は線形に変化し、加速度の変化
が正確に計測できることが確認された。これに対し、比
較例の場合は、加速度計に10-2gの加速度を連続して
与えたところ、図4に示すように、時間に対して出力が
不規則に変化し、加速度の計測結果を得るまでに到らな
かった。
用した従来の低温型の高温超電導加速度計では、正確な
加速度測定は困難であり、その実用化は難しいが、本発
明の永久磁石を使用した高温超電導加速度計は超電導加
速度計が要求される高分解能で加速度を計測することが
可能であり、実用的な高温超電導加速度計を得ることが
できるのが確認された。
電導体使用に伴うコイル整形の困難さ、臨界磁場の低さ
の問題点を克服して、液体窒素沸点温度で作動可能で且
つ高分解能で加速度を計測でき、冷却設備の小型化・簡
素化・低廉化を図ると共に希ガスの液体ヘリウムに代え
て無尽蔵資源である液体窒素の使用を可能とする高温超
電導加速度計を得ることができる。それにより、超電導
加速度計のより小型化、軽量化ができ、航空・宇宙機に
搭載しての慣性航法の高精度化はもとより、重力異常、
地殻変動、地球の重力分布計測に有用な高温超電導加速
度計を得ることができる。
模式図である。
示すグラフである。
フである。
Claims (2)
- 【請求項1】 揺動可能に支持された超電導体からなる
慣性質量、磁界発生手段、磁束計測手段が磁気シールド
された慣性空間に配置されてなる超電導加速度計におい
て、前記慣性質量は超電導転移温度が液体窒素沸点温度
以上の酸化物高温超電導体からなり、前記磁界発生手段
は永久磁石からなり、且つ前記慣性空間には液体窒素が
充填されていることを特徴とする超電導加速度計。 - 【請求項2】 前記磁束計測手段が超電導量子干渉素子
(SQUID)磁束計である請求項1に記載の超電導加
速度計。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18013999A JP3205773B2 (ja) | 1999-06-25 | 1999-06-25 | 超電導加速度計 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18013999A JP3205773B2 (ja) | 1999-06-25 | 1999-06-25 | 超電導加速度計 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001004651A JP2001004651A (ja) | 2001-01-12 |
JP3205773B2 true JP3205773B2 (ja) | 2001-09-04 |
Family
ID=16078102
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18013999A Expired - Lifetime JP3205773B2 (ja) | 1999-06-25 | 1999-06-25 | 超電導加速度計 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3205773B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101351424B1 (ko) | 2012-09-12 | 2014-01-15 | 한국표준과학연구원 | 초전도 가속도계, 가속도 측정 장치, 및 가속도 측정 방법 |
-
1999
- 1999-06-25 JP JP18013999A patent/JP3205773B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2001004651A (ja) | 2001-01-12 |
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