JP3204242B2 - 時分割多元接続方式通信装置 - Google Patents

時分割多元接続方式通信装置

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JP3204242B2
JP3204242B2 JP4741499A JP4741499A JP3204242B2 JP 3204242 B2 JP3204242 B2 JP 3204242B2 JP 4741499 A JP4741499 A JP 4741499A JP 4741499 A JP4741499 A JP 4741499A JP 3204242 B2 JP3204242 B2 JP 3204242B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は上位局と複数の下位
局との間で一対多方向通信を行う時分割多元接続方式通
信装置に係わり、詳細には上位局と複数の下位局との間
で定期的に位相調整を行う時分割多元接続方式通信装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上位局と複数の下位局との間で時
分割多元接続(Time Division Multiple Access:以
下、TDMAと略す。)方式により一対多方向通信を行
うTDMA方式通信装置がある。このTDMA方式通信
装置は、上位局としての基地局あるいは中継局、下位局
としての加入者局あるいは中継局を、それぞれ親局、子
局とした無線ディジタル通信システムに適用されてい
る。無線ディジタル通信システムでは、親局から子局へ
の下り方向の無線伝送では時分割多重(Time Division
Multiplex:以下、TDMと略す。)された情報信号を
用いる。一方、子局から親局への上り方向の無線伝送で
はTDMA方式により複数の子局それぞれ異なる送信タ
イミングで送出された断続的なバースト信号を空間的に
TDMされた情報信号として用いる。このような情報信
号には上りおよび下り方向とも、それぞれ複数のタイム
スロットに分割された複数のフレームからなるマルチフ
レーム構成の信号として送受される。
【0003】このようなTDMA方式通信装置では、複
数の子局から1つの親局に向けてバースト状の送信デー
タである無線フレームと同期した送信バーストを送出す
る。その際、予め子局ごとに決められた送出タイミング
で行われる。これは、各子局からそれぞれ異なる送出タ
イミングで送出され上り無線フレームとして受信した親
局で各子局から受信したバーストデータがこの上り無線
フレーム上の正しい位置で受信されるように、かつ復調
回路の識別器において復調データを識別クロックで適切
なタイミングにより判定できる位相となるように、親局
は各子局に対してそれぞれ対応する下り無線フレームを
用いて、親局で受信される信号のビット遅延量とビット
内遅延量としての位相とを通知して各子局における送信
バーストの送出タイミングを調整させることによって行
われている。なお、このような親局および子局から構成
された通信装置は、TDM−TDMA通信装置として呼
ばれる場合がある。
【0004】図6は従来提案されたTDMA方式通信装
置の構成の概要を表わしたものである。ここでは、対向
する1つの親局と複数の子局のうち親局10と複数の子
局のうちの1つの子局11について示している。この親
局10と子局11は、それぞれのアンテナ12と13と
を介して、無線周波(Radio Frequency:以下、RFと
略す。)信号14の送受信を行う。親局10から子局1
1へはTDMされた下り方向のフレーム化RF信号によ
り情報伝送が行われ、子局11から親局10へはTDM
Aされた上り方向のフレーム化RF信号により情報伝送
が行われる。
【0005】親局10の受信系では、アンテナ送受共用
器15においてアンテナ12で受信された各子局からの
上りフレーム化RF信号のうち、予め決められた受信周
波数帯域成分だけが抽出される。アンテナ送受共用器1
5で抽出された受信周波数帯域成分は、RF受信復調回
路16に入力されて復調される。RF受信復調回路16
で復調されたデータ信号は、上り無線フレーム信号処理
部17およびメンテバースト位相差検出回路18に入力
される。上り無線フレーム信号処理部17では、タイミ
ング信号生成回路19で生成されたタイミング信号に基
づき、RF復調されたフレーム化データ信号を分離し
て、上りデータ信号20を取り出す。このタイミング信
号生成回路19は、親局10内の各部における各種タイ
ミング信号を生成し、ここで生成されたタイミング基準
に基づいて、親局10と子局11との位相調整を行うこ
とになる。一方、メンテバースト位相差検出回路18で
は、上り無線フレームフォーマットの予め決められた位
置に挿入された位相調整のための管理用チャンネルであ
るメンテチャンネルを監視し、子局から送出されたバー
ストデータを抽出する。その際、抽出したバーストデー
タの基準位相との位相差を検出し、これを位相差情報と
して出力するようになっている。このように、各子局ご
とに割り当てられたフレームのメンテチャンネルを監視
することで、各子局ごとに位相差を検出して位相差情報
を生成している。
【0006】また親局10の送信系では、まず送出すべ
きデータである下りデータ信号21が下り無線フレーム
信号処理部22に入力される。下り無線フレーム信号処
理部22では、タイミング信号生成回路19で生成され
たタイミング信号に基づいて下り無線フレームが構成さ
れ、これに下りデータ信号21や各種制御情報が多重さ
れて、送信TDM信号が生成される。この送信TDM信
号は、メンテ情報多重回路23に入力される。メンテ情
報多重回路23では、タイミング信号生成回路19で生
成されたタイミング信号を参照して、メンテバースト位
相差検出回路18から供給される位相差情報をさらに多
重し、これにより各子局ごとに対応したメンテバースト
応答を行うようになっている。メンテ情報多重回路23
で各子局ごとの位相差情報がメンテバースト応答として
多重された送信TDM信号は、RF送信変調回路24に
入力され、変調されたRF信号に変換される。RF送信
変調回路24で変調されてRF信号に変換された送信信
号は、アンテナ送受共用器15を介してアンテナ20か
ら配下の全ての子局に対して送出される。
【0007】子局11の受信系では、アンテナ送受共用
器25においてアンテナ13で受信された親局10から
の下りフレーム化RF信号のうち、予め決められた受信
周波数帯域成分だけが抽出される。アンテナ送受共用器
25で抽出された受信周波数帯域成分は、RF受信復調
回路26に入力されて復調される。
【0008】衛星ディジタル通信システムでは、一般的
に耐雑音性に優れた2相位相偏位変調(Binary Phase S
hift Keying:BPSK)や4相位相偏位変調(Quadrat
urePhase Shift Keying:QPSK)などの位相偏位変
調(Phase Shift Keying:PSK)が用いられる。この
ようなPSKが用いられた場合、そのままでは復調側で
は位相を確定する必要があるが、変調側で差動変換を行
って復調側でこれに対応する変換を行うことで位相の確
定を行うことができる。ここではこの差動変換を行って
いないため、RF受信復調回路26では、搬送波同期に
おける受信信号の引き込み位相の不確定性を有したまま
受信復調データ信号を出力させている。
【0009】この引き込み位相の不確定性を有したまま
の受信復調データ信号は、ユニークワード(Unique Wor
d:以下、UWと略す。)検出回路27および引込位相
確定回路28に入力される。UWは、フレーム同期をと
るために予め決められた固定ビットデータであり、受信
されるフレームの先頭に挿入される。UW検出回路27
でこのUWを検出することでフレーム同期を行うことが
できる。UW検出回路27は、UWを検出してUWの検
出状況を示すUW検出情報を生成する。さらにこのUW
検出回路27では、上述したように引き込み位相の不確
定性を有したままの受信復調データ信号が入力されるた
め、この受信復調データの位相がずれていた場合、本来
検出すべきUWは当然に検出されない。しかし、PSK
では位相のずれ方が数パターンしかなく、UWも固定ビ
ットデータであることから、位相のずれに応じて検出さ
れるUWは、予め認識することができる。そこで、UW
検出回路27では、このUWの検出データに応じて補正
すべき位相を認識することができ、これを引込位相情報
として引込位相確定回路28に供給している。引込位相
確定回路28は、このようなUW検出回路27から供給
された引込位相情報とUW検出情報を参照して、入力さ
れる受信復調データ信号に対して引き込み位相の不確定
性を補償するように補正を行う。
【0010】またUW検出回路27で生成されたUW検
出情報は、フレーム同期回路29に入力される。フレー
ム同期回路29は、このUW検出情報を参照して、予め
決められたフレーム同期条件にしたがってフレーム同期
状態を判別する。この判別結果は、フレーム同期状態信
号としてマルチフレーム同期回路30およびタイミング
信号生成回路31に入力される。マルチフレーム同期回
路30では、フレーム同期状態信号を参照して引込位相
確定回路28によって引き込み位相が確定した受信復調
データ信号のマルチフレーム同期状態が判別され、内部
で現在のフレームにおける位置を特定するためのマルチ
フレームカウンタ値をタイミング信号生成回路31に出
力する。さらに引込位相確定回路28によって引き込み
位相が確定した受信復調データ信号は、メンテ情報抽出
部32および下り無線フレーム信号処理部33に入力さ
れる。メンテ情報抽出部32では、親局10のメンテ情
報多重回路23で多重されたメンテバースト位相差検出
回路18で検出された位相差情報の抽出を行う。下り無
線フレーム信号処理部33では、タイミング信号生成回
路31で生成されたタイミング信号に基づき、RF復調
されたフレーム化されたデータ信号を分離して、下りデ
ータ信号34を取り出す。タイミング信号生成回路31
は、フレーム同期回路29から供給されたフレーム同期
状態信号と、マルチフレーム同期回路30から供給され
たマルチフレームカウンタ値とに基づいて、子局11内
の各部における各種タイミング信号を生成する。
【0011】また子局11の送信系では、まず送出すべ
きデータである上りデータ信号35が上り無線フレーム
信号処理部36に入力される。上り無線フレーム信号処
理部36では、タイミング信号生成回路31で生成され
たタイミング信号に基づいて上り無線フレームが構成さ
れ、これに上りデータ信号35や各種制御情報が多重さ
れて、バーストデータである送信TDMA信号が生成さ
れる。上り無線フレーム信号処理部36で多重された送
信TDMA信号は、メンテバースト多重回路37に入力
される。メンテバースト多重回路37では、図示しない
アラーム情報生成部で生成されたアラーム情報などの管
理情報をバーストデータとするメンテバーストを、タイ
ミング信号生成回路31で生成されたタイミング信号に
基づいて各子局固有に割り当てられた局番号に対応した
マルチフレームのメンテチャンネル位置に多重する。メ
ンテバースト多重回路37でメンテバーストが多重され
た送信TDMA信号は、遅延時間制御回路38に入力さ
れる。遅延時間制御回路38は、メンテ情報抽出部32
で抽出された位相差情報を参照してビット遅延時間およ
び位相(ビット内遅延時間)を制御することで位相を調
整し、RF送信変調回路39に送出する。RF送信変調
回路39は、変調されたRF信号に変換してアンテナ送
受共用器25を介してアンテナ13から親局10に向け
て、RF信号を送出する。
【0012】図7はこのようなTDMA方式通信装置で
送受される無線フレーム信号の基本フレームフォーマッ
トの構成の概要を表わしたものである。図6に示したT
DMA方式通信装置では、このような基本フレームを単
位としてマルチフレームが構成される。図7(a)は、
下り無線フレームにおける基本フレームフォーマットの
構成の概要を示している。同図(b)は、上り無線フレ
ームにおける基本フレームフォーマットの構成の概要を
示している。すなわち、同図(a)に示すように親局1
0から全子局へ送出される情報信号の下り無線フレーム
40は、周期T 0のフレームであり、その先頭にフレー
ム同期をとるためのUW41と、メンテ情報が挿入され
るMNT42と、複数のnチャンネル分のデータチャン
ネル43 1〜43nと、各種制御情報が挿入される制御チ
ャンネルであるC44が割り当てられた複数のタイムス
ロットに分割されている。ここで、UW41には下り無
線フレーム信号処理部22で予め決められた固定データ
ビットであるUWが挿入される。また、MNT42に
は、メンテバースト位相差検出回路18で検出された位
相差情報がメンテ情報多重回路23で多重される。ま
た、C44にも下り無線フレーム信号処理部22で各種
制御情報が挿入されるようになっている。このようなフ
レーム化された信号が親局10から全子局へ送出され
る。
【0013】一方、同図(b)に示すように子局11か
ら親局10へ送出される情報信号の上り無線フレーム4
5は、周期T0のフレームであり、その先頭に空きスロ
ット46と、メンテ情報が挿入されるMNT47と、複
数のnチャンネル分のデータチャンネル481〜48
nと、各種制御情報が挿入される制御チャンネルである
C49が割り当てられた複数のタイムスロットに分割さ
れている。ここで、空きスロット46には下り無線フレ
ーム40とは異なり、UWは挿入されない。これは、上
り無線フレームが、受信フレームに同期させ親局で適切
に受信されるように遅延調整により送信タイミングを調
整されたものであるため、上り無線フレーム自体のフレ
ーム同期を検出する必要がないからである。複数の子局
は、それぞれから送出される送信バーストが衝突しない
ように予め子局ごとに割り当てられた互いに異なるタイ
ミングでバーストデータを送出した結果、周期T0のフ
レームデータとして親局10で受信されるようになって
いる。各タイムスロットごとに送出されるバーストデー
タには、正しいバーストかどうかを判定するためにそれ
ぞれUWが挿入されている。MNT47には、メンテバ
ースト多重回路37で多重されるメンテバーストが挿入
される。また、C49にも上り無線フレーム信号処理部
36で各種制御情報が挿入されるようになっている。こ
のようなフレーム化された信号が、各子局からそれぞれ
親局10へ送出される。
【0014】このような構成のTDMA方式通信装置
は、設置時における運用初期状態において親局と全子局
の位相調整を行う必要がある。これは、通常親局から各
子局に対して調整すべき位相差量に対応した位相差調整
情報を各子局ごとにタイムスロットを占有して通知する
とともに、各子局から検出された位相調整後の位相差を
上り無線フレームで通知することを繰り返して位相調整
が行われる。この位相調整がある一定の許容範囲に収ま
るとようやく装置の正規の運用を行うことができるよう
になる。この位相調整を初期遅延調整(アクジション)
と呼ぶ。このようなアクジションに関する技術は、種々
提案されている。ところで、このアクジションが実施さ
れた後にも一定間隔で定常動作時に位相調整を行う必要
がある。以下では、この定常動作時における位相調整の
動作について説明する。まず、上述した図6に示したT
DMA方式通信装置で送受される情報信号のマルチフレ
ーム構成について説明する。
【0015】図8はTDMA方式通信装置で送受される
無線フレーム信号のマルチフレームフォーマットの構成
の概要を表わしたものである。図8(a)は図7に示し
た基本フレームを各タイムスロットに割り当てた第1マ
ルチフレーム(以下、FR1と略す。)のフレームフォ
ーマットの構成を示している。図8(b)は同図(a)
に示したFR1を各タイムスロットに割り当てた第2マ
ルチフレーム(以下、FR2と略す。)のフレームフォ
ーマットの構成を示している。図8(c)は同図(b)
に示したFR2を各タイムスロットに割り当てた第3マ
ルチフレーム(以下、FR3と略す。)のフレームフォ
ーマットの構成を示している。すなわち、図7に示した
基本フレームを単位として、FR1からFR3までの3階
層のマルチフレーム構成となっている。このようなマル
チフレームは、上り無線フレームおよび下り無線フレー
ムともに同様の構成になっているが、図7に示したよう
に基本フレームが異なる。
【0016】FR1は、周期T1のフレームで、N1個の
タイムスロットを有している。すなわち、FR1には図
7に示した周期T0の基本フレームがN1個分挿入され
る。
【0017】FR2は、周期T2のフレームで、N2個の
FR 1 タイムスロットを有している。すなわち、FR2
は図8(a)に示す周期T1のFR1がN2個分挿入さ
れ、周期T0の基本フレーム“N1×N2”個分に相当す
る。この基本フレーム数“N1×N2”フレームには、チ
ャンネル数nの全てのデータチャンネルD0〜Dn-1を対
応させている。この各データに対応する制御チャンネル
Cは、FR 1 のマルチフレーム番号とFR 2 のマルチフレ
ーム番号で指定されるデータチャンネル用として割り当
てられている。したがって、FR 2 に含まれる基本フレ
ーム数“N1×N2”は、全データチャンネル数n以上で
ある必要がある。
【0018】FR3は、周期T3のフレームで、N3個の
タイムスロットを有している。すなわち、FR3には図
8(b)に示す周期T2のFR2がN3個分挿入され、周
期T1のFR1“N2×N3”個分に相当し、また周期T0
の基本フレーム“N1×N2×N 3”個分に相当する。し
たがって、周期T3は、時間“N1×N2×N3×T0”に
等しい。このFR1数“N2×N3”フレームには、親局
10が収容する全子局数mに対応付けられており、子局
ごとに連続の基本フレーム数N1が割り当てられている
ことになる。FR1数“N2×N3”は、全子局数m以上
である必要がある。
【0019】このようにFR2の各タイムスロットを子
局ごとに割り当て、さらに各タイムスロットに挿入され
るFR1の各タイムスロットをデータチャンネルごとに
割り当て、最大で全子局数“N2×N3”だけ収容するこ
とができる。FR1の各タイムスロットの基本フレーム
には、各データチャンネルに対応したタイムスロットに
送信データが所定の送信タイミングで送信されるが、そ
の際、図7に示したMNTについては子局ごとに各基本
フレームで同一メンテチャンネルを送出させる。これを
受信側で各フレームごとに同一のメンテチャンネルの多
数決判定を行って、メンテ情報の信頼性を向上させてい
る。
【0020】そして図6に示した従来提案されたTDM
A方式通信装置では、このようなマルチフレーム構成の
無線フレームを用いて調整すべき位相差情報であるメン
テ情報を送出させることで親局と全子局の定常動作時の
位相調整を行う。すなわち、図8に示したマルチフレー
ム構成におけるFR2の各タイムスロットを全子局の局
番号に対応させて割り当てた上で、マルチフレームに対
応した局番号の局だけに上り無線フレームのメンテチャ
ンネルへの位相調整用メンテ情報であるメンテバースト
の送出を許可している。これにより、各子局から送出さ
れるメンテバーストが衝突することなく、1局ずつ位相
調整用のメンテ情報の送受を行うことができる。以下で
は、全子局数mが“P×N3”であるとして、より詳細
に説明する。
【0021】図9はこのようなマルチフレーム構成にお
ける定常動作時のメンテバースト割り当て状態を表わし
たものである。同図(a)は、FR2に定常動作時のメ
ンテバーストである定常メンテバーストが割り当てられ
ている状態を示している。同図(b)は、FR3の各タ
イムスロットに同図(a)に示したFR2が割り当てら
れていることを示している。また、FR2は、各フレー
ムに対応付けて、子局数“P×N3”分の各子局を割り
当てていることを示している(割当50)。各子局は、
FR2の第0フレームから第“P−1”フレームと、F
3の第0フレームから第“N3−1”フレームで指定さ
れるFR1に局番号に対応して割り当てられている。こ
れにより、各子局は自局の局番号に応じてFR1に含ま
れる複数の基本フレームのメンテチャンネルを定常動作
時のメンテバースト用として使用することになる。
【0022】このようなマルチフレーム構成の情報信号
が送受される従来のTDMA方式通信装置では、子局1
1の上り無線フレーム信号処理部36で上り無線フレー
ムが構成され、メンテバースト多重回路37でこれにメ
ンテバーストが多重される。このメンテバーストは、図
示しないアラーム情報生成部で生成されたアラーム情報
などの管理情報であるバーストデータである。
【0023】図10はこの上り無線フレームにおけるメ
ンテバーストの構成の概要を表わしたものである。同図
(a)は基本フレームにおけるメンテチャンネル(MN
T)を示している。同図(b)は、MNTに挿入された
メンテバーストを示している。このように基本フレーム
におけるMNT51にメンテバースト52が挿入され
る。このメンテバースト52は、各子局ごとにバースト
データを識別するためのUW53と、高速で位相判定を
行いやすい固定的なビットデータである固定ビット列5
4と、アラーム情報55とから構成されている。
【0024】このようなメンテバーストが多重された送
信TDMA信号は、遅延時間制御回路38でメンテ情報
抽出部32で抽出されたメンテ情報を参照して位相調整
が行われ、RF送信変調回路39、アンテナ送受共用器
25およびアンテナ13を介して親局10へ送出され
る。これは親局10が収容する全子局について、図9
(a)に示したようなFR2の各タイムスロットごとに
各子局に予め割り当てられた送出タイミングで送出され
る。親局10では、全子局からのメンテバーストが挿入
された上り無線フレームを、アンテナ12、アンテナ送
受共用器15およびRF受信復調回路16を介して受信
し、結果的に図9(a)、(b)に示すフレーム信号と
なる。受信され復調されたデータは、メンテバースト位
相差検出回路18で、上り無線フレームフォーマットの
予め決められた位置に挿入される位相調整のための管理
用チャンネルであるメンテチャンネルが監視され、子局
から送出されたバーストデータを参照して基準位相との
位相差が検出され、これを位相差情報として出力され
る。これは、図10(b)に示したように、親局10で
メンテチャンネルの位相基準からの遅延時間56を検出
することで位相差情報を生成している。このようにメン
テバースト位相差検出回路18で生成された位相差情報
はメンテ情報に含まれ、メンテ情報多重回路23で下り
無線フレームに多重される。
【0025】図11はこの下り無線フレームにおけるメ
ンテバーストの構成の概要を表わしたものである。同図
(a)は基本フレームにおけるMNTを示している。同
図(b)は、MNTに挿入されたメンテ情報を示してい
る。このように基本フレームにおけるMNT57にメン
テ情報58が挿入される。このメンテ情報58は、メン
テバースト位相差検出回路18で検出された上り無線フ
レームについての位相差情報59と、図示しない受信レ
ベル検出部で検出された受信データの受信レベルを示す
受信レベル情報60とを有している。
【0026】このようなメンテ情報はFR2の予め子局
ごとに割り当てられた各タイムスロットに多重され、送
信TDM信号としてRF送信変調回路24、アンテナ送
受共用器15およびアンテナ12を介して、各子局に対
して送出される。子局11では、親局10からの各子局
ごとにメンテ情報が挿入された下り無線フレームを、ア
ンテナ13、アンテナ送受共用器25およびRF受信復
調回路26を介して受信し、上述したようにフレーム同
期およびマルチフレーム同期をとって、メンテ情報抽出
部32で子局11に割り当てられたタイムスロットに挿
入されたメンテ情報を抽出する。この抽出されたメンテ
情報を参照して、上述したように遅延時間制御回路38
で位相差の調整を行う。
【0027】このようなTDMA方式通信装置に関する
技術については種々提案されており、例えば特開平8−
191477号公報「移動通信システムおよび制御用ス
ロットの割当方法」には各基地局をグループ化し、各グ
ループごとに処理開始タイミングを自動決定することで
短時間に定常状態に移行させるようにした技術が開示さ
れている。
【0028】また、特公平4−73898号公報「TD
MA通信方式」には、親局からのクロック信号に同期す
る各子局から親局へ補助信号割当時間帯内に時間長の短
い同期引込用信号と時間長の長い同期引込用信号を送出
して親局で送信タイミングの調整を行うとともに、クロ
ック信号の位相情報および送信搬送波の周波数情報を抽
出させ、子局でも位相調整および周波数調整を行うこと
でTDMA方式の通信を安定化させる技術が開示されて
いる。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来提案
されたTDMA方式通信装置では、図9に示したように
FR2の各タイムスロットに各子局のメンテバーストが
割り当てられることになるため、定常動作時における位
相調整を行う場合、各子局当たり周期T3ごとにしか行
うことができないという問題があった。周期T3は、上
述したように時間“N1×N2×N3×T0”に等しいた
め、親局が収容する子局数が多くなると、それだけ定常
動作時における位相調整周期が非常に長くなる。
【0030】定常動作時における位相調整は、設置時に
おける初期位相調整とは異なり、位相量の変化は小さ
く、これを補正する制御量も微小なものである。したが
って、通常は、親局では各子局ごとに基準位相に対する
位相差について、位相が進んでいることを示す“+
1”、位相が合っていることを示す“0”、位相が遅れ
ていることを示す“−1”と判定して、3値の判定結果
に基づいて各子局で遅延制御を行うだけで十分であり、
初期位相調整後は定常動作時は周期的に位相調整を行う
ことでわずかな位相変動をも常に補正することができ、
位相偏差も大きくなり得ない。しかし、何らかの理由に
より親局又は子局で電源の切断や保守作業等により通信
不能などの機能停止になってから一定時間後の復旧した
場合、それまでの間は位相調整が行われなかったことに
なる。さらに停止していた装置の急激な温度変化によ
り、復旧直後の位相偏差量は定常時に比べてはるかに大
きくなっている場合がある。
【0031】このような大きな位相偏差量が生じた場
合、設置時における初期位相調整を行う必要があるが、
障害発生がシステムの一部の装置で発生した場合につい
ても全ての子局について初期位相調整を行うとなると膨
大な労力が必要となる等の通信システム運用上の不都合
が発生する場合がある。このため、障害復旧後に大きな
位相偏差量が生じても、初期位相調整を再度実行するこ
となく従来の定常動作時における位相調整を行えば、各
子局ごとに非常に長い周期で1ステップずつ調整が行わ
れて最適化されるまでシステムを運用させることができ
ず、この間における復調回路の識別器での判定タイミン
グの不良によって生じる誤り率の低下などの問題が引き
起こされるおそれがある。また、特開平8−19147
7号公報や特公平4−73898号公報には、このよう
な障害復旧後に迅速に位相調整を行うTDMA方式通信
装置に関する技術について何ら開示も示唆もされていな
い。
【0032】そこで本発明の目的は、障害復旧後でも関
係のある子局のみを簡易な方法で、かつ迅速に位相調整
を行うことができるTDMA方式通信装置を提供するこ
とにある。
【0033】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、(イ)全子局を1つのフレームを構成する複数のサ
ブフレーム中の位相調整用のタイムスロットに固定的に
割り当てておき、これらの子局がそれぞれに割り当てら
れたタイムスロットで送出するバーストデータを受信し
てそれらのバーストデータの送出タイミングのずれとし
ての位相差を判別し、これらの子局ごとのバーストデー
タの送出タイミングのずれを調整させるための位相差調
整情報を各子局ごとに割り当てられたこれらのタイムス
ロットを用いて全子局に定常的に通知する定常通知手段
と、(ロ)この定常通知手段の通知による定常的な位相
調整以外で位相調整が必要な子局からその子局に対する
位相調整用データの送信の要求がその子局に割り当てら
れたタイムスロットのバーストデータに組み込まれて送
られてきたときこれを非定常的位相調整用データとして
受信データから分離して抽出する要求抽出手段と、
(ハ)この要求抽出手段が非定常的位相調整用データの
送出の要求を抽出したとき、要求のあった子局用の非定
常的位相調整用データをこれらのサブフレームの空きス
ロットにそれぞれ組み込むことが可能であるか否かを判
定する割当可否判定手段と、(ニ)この割当可否判定手
段によって、要求のあった子局に非定常的位相調整用デ
ータを組み込めると判定したときこれをフレームを構成
するそれぞれのサブフレームの所定のタイムスロットに
順次組み込んで全子局に向けて送信する要求時送信手段
とを時分割多元接続方式通信装置に具備させる。
【0034】すなわち請求項1記載の発明では、1つの
フレームを構成する複数のサブフレームにおける定常的
な位相調整用のタイムスロットの1つずつに全子局を割
り当てて、これに親局から子局ごとのバーストデータの
送出タイミングのずれを調整させるための位相差調整情
報を通知するような時分割多元接続方式通信装置であっ
て、いずれかの子局がこのような1フレームに1つ割り
当てられたタイムスロットでの位相調整以外の調整を必
要としたときにその子局に位相調整用データの送信の要
求を親局にさせるようにしている。親局でこれを非定常
的位相調整用データとして受信データから分離して抽出
し、1つのフレームを構成するそれぞれのサブフレーム
に、要求のあった子局用の非定常的位相調整用データを
組み込むための空きスロットが存在するかどうかを割当
可否判定手段で判定するようにしている。そして、割当
可否判定手段がその子局に非定常的位相調整用データを
組み込めると判定したときには、その非定常的位相調整
用データをその子局用にそれぞれのサブフレームの所定
のタイムスロットに順次組み込んだ形で全子局に向けて
要求時送信手段によって送信するようにしている。これ
により、その子局は1つのサブフレームに1回の非定常
的位相調整用データを受け取ることができ、1フレーム
に1回の定常的な位相調整用データよりも受信の周期が
短くなり迅速な位相調整が可能になる。
【0035】請求項2記載の発明では、請求項1記載の
時分割多元接続方式通信装置で、割当可否判定手段の判
定結果が各子局に向けた下り送信データに多重して要求
のあった子局に送信され、要求を行った子局は要求時送
信手段によってサブフレームごとに送られてくる自局用
の非定常的位相調整用データを基にしてバーストデータ
の送出タイミングを調整することを特徴としている。
【0036】すなわち請求項2記載の発明では、割当可
否判定手段の判定結果が各子局に向けた下り送信データ
に多重して要求のあった子局に送信されることにしてい
る。したがって、その子局は判定結果に応じて位相の調
整の対応を採ることができる。また、非定常的位相調整
用データが送られてくる子局は、その自局用の非定常的
位相調整用データを基にしてバーストデータの送出タイ
ミングを迅速に調整することができる。
【0037】請求項3記載の発明では、請求項1記載の
時分割多元接続方式通信装置で、空きスロットは子局の
増加に対応するために各サブフレームに予め用意されて
いる追加スロットであり、これらの追加スロットの使用
状況を各子局に送信する追加スロット使用状況送信手段
が備えられていることを特徴としている。
【0038】すなわち請求項3記載の発明では、各サブ
フレームの空きスロットは子局の将来の増加に対応する
ために各サブフレームに予め用意されている追加スロッ
トを使用できることを示している。これらの追加スロッ
トの使用状況は追加スロット使用状況送信手段によって
各子局に送信されるので、各子局は自局が非定常的位相
調整用データの要求を行えるかどうかを判別することが
できる。
【0039】請求項4記載の発明では、請求項3記載の
時分割多元接続方式通信装置で、フレームに対するサブ
フレームは更にそれぞれのサブフレームを複数のサブフ
レームに分割するように階層化しており、このうちの特
定の階層のサブフレームの追加スロットに非定常的位相
調整用データが組み込まれることを特徴としている。
【0040】すなわち請求項4記載の発明では、サブフ
レームが階層化されていることを示している。このよう
な場合には特定の階層のそれぞれの追加スロットに非定
常的位相調整用データが組み込まれるようになっていて
もよい。
【0041】請求項5記載の発明では、請求項4記載の
時分割多元接続方式通信装置で、特定の階層はフレーム
を直接複数に分割した階層のサブフレームであることを
特徴としている。
【0042】すなわち請求項5記載の発明では、サブフ
レームに非定常的位相調整用データが組み込まれる場合
を一例として示している。どの層に非定常的位相調整用
データが組み込まれてもよいが、層の種類によって1フ
レーム当たりの非定常的位相調整用データの出現間隔が
異なってくることになる。
【0043】
【発明の実施の形態】
【0044】
【実施例】以下実施例につき本発明を詳細に説明する。
【0045】図1は本発明の一実施例におけるTDMA
方式通信装置の構成の概要を表わしたものである。ただ
し、図6に示した従来提案されたTDMA方式通信装置
と同一部分は同一符号を付し、説明を省略する。このT
DMA方式通信装置は、上位局としての親局70と、下
位局としての複数の子局711〜71mとから構成されて
いる。親局70から第1〜第mの子局711〜71mへの
下り方向の無線伝送ではTDMされた下り無線フレーム
信号72が放送により送出される。第1〜第mの子局7
1〜71mから親局70への上り方向の無線伝送ではT
DMA方式により複数の子局それぞれが異なる送信タイ
ミングで送出された断続的なバースト信号を空間的にT
DMした上り無線フレーム信号731〜73mが送出され
る。このような上りおよび下り無線フレーム信号は、そ
れぞれ複数のタイムスロットに分割された複数のフレー
ムからなるマルチフレーム構成の信号が用いられる。第
1〜第mの子局711〜71mの構成は同一であるので、
以下では対向する親局と子局として図1に示した親局7
0と第1の子局711について説明する。
【0046】図2は図1に示した本実施例におけるTD
MA方式通信装置の構成要部の概要を表わしたものであ
る。ただし、図6に示す従来提案されたTDMA方式通
信装置と同一部分には同一符号を付している。親局70
と第1の子局711は、それぞれのアンテナ12と13
とを介して、RF信号である下り無線フレーム信号72
と上り無線フレーム信号731の送受信を行う。
【0047】親局70の受信系では、アンテナ送受共用
器15においてアンテナ12で受信された各子局からの
上りフレーム化RF信号のうち、予め決められた受信周
波数帯域成分だけが抽出される。アンテナ送受共用器1
5で抽出された受信周波数帯域成分は、RF受信復調回
路16に入力されて復調される。RF受信復調回路16
で復調されたデータ信号は、上り無線フレーム信号処理
部17、メンテバースト位相差検出回路18およびメン
テバースト情報抽出部74に入力される。上り無線フレ
ーム信号処理部17では、タイミング信号生成回路19
で生成されたタイミング信号に基づき、RF復調された
フレーム化データ信号を分離して、上りデータ信号20
を取り出す。このタイミング信号生成回路19は、親局
70内の各部における各種タイミング信号を生成し、こ
こで生成されたタイミング基準に基づいて、親局70と
子局711との位相調整を行うことになる。一方、メン
テバースト位相差検出回路18では、上り無線フレーム
フォーマットの予め決められた位置に挿入された位相調
整のための管理用チャンネルであるメンテチャンネルを
監視し、子局から送出されたバーストデータを抽出す
る。その際、抽出したバーストデータの基準位相との位
相差を検出し、これを位相差情報として出力するように
なっている。このように、各子局ごとに割り当てられた
フレームのメンテチャンネルを監視して、各子局ごとに
位相差を検出して位相差情報を生成している。
【0048】またメンテバースト情報抽出部74は、上
り無線フレームフォーマットの予め決められた位置に子
局で挿入された初期メンテバースト割当要求を抽出す
る。この初期メンテバースト割当要求は、各子局が電源
投入直後や一定時間を超える回線断時に親局に対して位
相調整を行うためにメンテバーストの送受用のタイムス
ロットの割り当ての要求を行うものである。メンテバー
スト情報抽出部74で抽出された初期メンテバースト割
当要求は、初期メンテバースト割当判定部75に入力さ
れる。初期メンテバースト割当判定部75は、この初期
メンテバースト割当要求に基づいて初期メンテバースト
用マルチフレームに割り当てが可能か否かを判定し、そ
の割当結果を割当情報としてメンテ情報多重回路76に
出力する。
【0049】また親局70の送信系では、まず送出すべ
きデータである下りデータ信号21が下り無線フレーム
信号処理部22に入力される。下り無線フレーム信号処
理部22では、タイミング信号生成回路19で生成され
たタイミング信号に基づいて下り無線フレームが構成さ
れ、これに下りデータ信号21や各種制御情報が多重さ
れて、送信TDM信号が生成される。下り無線フレーム
信号処理部22で多重された送信TDM信号は、メンテ
情報多重回路76に入力される。メンテ情報多重回路7
6では、タイミング信号生成回路19で生成されたタイ
ミング信号に基づいて、メンテバースト位相差検出回路
18から供給される位相差情報を初期メンテバースト割
当判定部75で割り当てが許可された場合はそのタイム
スロットに、割り当てが許可されていないか割当要求し
ないその他の場合は従来の定常メンテバーストとして割
り当てられたタイムスロットに多重し、これを各子局ご
とに対応したメンテバースト応答として返答するように
なっている。メンテ情報多重回路76で各子局ごとの位
相差情報がメンテバースト応答として多重された送信T
DM信号は、RF送信変調回路24に入力され、変調さ
れたRF信号に変換される。RF送信変調回路24で変
調されてRF信号に変換された送信信号は、アンテナ送
受共用器15を介してアンテナ20から配下の全ての子
局に対して送出される。
【0050】第1の子局711の受信系では、アンテナ
送受共用器25においてアンテナ13で受信された親局
70からの下りフレーム化RF信号のうち、予め決めら
れた受信周波数帯域成分だけが抽出される。アンテナ送
受共用器25で抽出された受信周波数帯域成分は、RF
受信復調回路26に入力されて復調される。上述したよ
うに無線ディジタル通信システムでは、一般的に耐雑音
性に優れたQPSKなどのPSKが用いられている。こ
のため、そのままでは復調側では位相を確定する必要が
あるが、変調側で差動変換を行って復調側でこれに対応
することで位相の確定を行うことができる。ここではこ
の差動変換を行っていないため、RF受信復調回路26
では、搬送波同期における受信信号の引き込み位相の不
確定性を有したまま受信復調データ信号を出力させてい
る。この引き込み位相の不確定性を有したままの受信復
調データ信号は、UW検出回路27および引込位相確定
回路28に入力される。UWは、フレーム同期をとるた
めに予め決められた固定ビットデータであり、受信され
るフレームの先頭にこのUWが挿入されている。UW検
出回路27でこれを検出することでフレーム同期を行う
ことができる。このUW検出回路27は、このUWの検
出結果としてのUW検出情報を生成する。さらにこのU
W検出回路27では、上述したように引き込み位相の不
確定性を有したままの受信復調データ信号が入力され
る。したがって、この入力される受信復調データの位相
がずれていた場合、本来検出すべきUWは当然に検出さ
れない。しかし、PSKでは位相のずれ方が数パターン
しかなく、UWも固定ビットデータであることから、位
相のずれに応じて検出されるUWは、予め認識すること
ができる。そこで、UW検出回路27では、このUWの
検出データに応じて補正すべき位相を認識することがで
き、これを引込位相情報として引込位相確定回路28に
供給している。引込位相確定回路28は、このようなU
W検出回路27から供給された引込位相情報とUW検出
情報を参照して、入力される受信復調データ信号に対し
て引き込み位相の不確定性を補償するように補正を行
う。
【0051】UW検出回路28で生成されたUW検出情
報は、フレーム同期回路29に入力される。フレーム同
期回路29は、UW検出情報を参照して、予め決められ
たフレーム同期条件にしたがってフレーム同期状態を判
別する。この判別結果は、フレーム同期状態信号として
マルチフレーム同期回路30およびタイミング信号生成
回路31に入力される。マルチフレーム同期回路30で
は、フレーム同期状態信号を参照して引込位相確定回路
28によって引き込み位相が確定した受信復調データ信
号のマルチフレーム同期状態が判別され、内部で現在の
フレームにおける位置を特定するためのマルチフレーム
カウンタ値をタイミング信号生成回路31に出力する。
さらに引込位相確定回路28によって引き込み位相が確
定した受信復調データ信号は、メンテ情報抽出部32お
よび下り無線フレーム信号処理部33に入力される。メ
ンテ情報抽出部32では、親局70のメンテ情報多重回
路76で多重されたメンテバースト位相差検出回路18
で検出された位相差情報の抽出を行う。
【0052】下り無線フレーム信号処理部33では、タ
イミング信号生成回路31で生成されたタイミング信号
に基づき、RF復調されたフレーム化されたデータ信号
を分離して、下りデータ信号34を取り出す。タイミン
グ信号生成回路31は、フレーム同期回路29から供給
されたフレーム同期状態信号と、マルチフレーム同期回
路30から供給されたマルチフレームカウンタ値とに基
づいて、第1の子局711内の各部における各種タイミ
ング信号を生成する。
【0053】また第1の子局711の送信系では、まず
送出すべきデータである上りデータ信号35が上り無線
フレーム信号処理部36に入力される。上り無線フレー
ム信号処理部36では、タイミング信号生成回路31で
生成されたタイミング信号に基づいて上り無線フレーム
が構成され、これに上りデータ信号35や各種制御情報
が多重されて、バーストデータである送信TDMA信号
が生成される。上り無線フレーム信号処理部36で多重
された送信TDMA信号は、メンテバースト多重回路7
7に入力される。
【0054】メンテバースト多重回路77では、図示し
ないアラーム情報生成部で生成されたアラーム情報など
の管理情報をバーストデータとするメンテバーストおよ
び初期メンテバースト割当要求を、タイミング信号生成
回路31で生成されたタイミング信号に基づいて各子局
固有に割り当てられた局番号に対応したマルチフレーム
のメンテチャンネル位置に多重する。この初期メンテバ
ースト割当要求は、初期メンテバースト割当要求部78
によって生成される。初期メンテバースト割当要求部7
8は、メンテ情報抽出部32で抽出されたメンテ情報を
参照して初期メンテバースト用マルチフレームが自局に
割り当てられているか否かを判別し、電源投入直後や一
定時間を超える回線断時に初期メンテバーストの割り当
てを要求する初期メンテバースト割当要求を出力する。
メンテバースト多重回路77でメンテバーストが多重さ
れた送信TDMA信号は、遅延時間制御回路38に入力
される。遅延時間制御回路38は、メンテ情報抽出部3
2で抽出された位相差情報を参照してビット遅延時間お
よび位相(ビット内遅延時間)を制御することで位相を
調整し、RF送信変調回路39に送出する。RF送信変
調回路39は、変調されたRF信号に変換してアンテナ
送受共用器25を介してアンテナ13から親局70に向
けて、RF信号を送出する。
【0055】このような本実施例におけるTDMA方式
通信装置では、図7および図8に示した基本フレームを
単位としたマルチフレーム構成のフレーム信号の送受が
行われる。
【0056】図3は本実施例におけるTDMA方式通信
装置で送受される定常動作時のマルチフレーム構成のメ
ンテバースト割り当て状態を表したものである。同図
(a)は、FR2に定常動作時のメンテバーストが割り
当てられている状態を示している。同図(b)は、FR
3の各タイムスロットに同図(a)に示したFR2が割り
当てられていることを示している。すなわち、定常動作
時の位相調整のために定常メンテバーストがFR2の各
フレームに対応付けて、子局数“P×N3”の各子局に
割り当てられていることを示している(割当50)。通
常、システムの拡張性から、この子局数“P×N3”が
FR2の全フレーム数FR2より大きいことがないため、
この前提は妥当である。さらに本実施例におけるTDM
A方式通信装置では、残りのFR2の第Pフレームから
第“N2−1”フレームに対して初期メンテバーストを
割り当てることができるようになっている(割当7
9)。
【0057】このFR2の第Pフレームから第“N2
1”フレームには、局番号に関わりなく任意の子局を割
り当てる。したがって、FR2には“N2−P”を“Q”
とすると、Q個の子局を割り当てることができ、したが
ってQ局の子局からの初期メンテバースト割当要求が可
能である。これにより、FR2の第Pフレームから第
“N2−1”フレームに挿入された初期メンテバースト
の送受が周期T2ごとに行われることになるため、従来
の位相調整の周期T3と比較すると、N3分の1という短
い周期で位相調整を行うことができる。
【0058】このようなマルチフレーム構成の情報信号
が送受される本実施例におけるTDMA方式通信装置で
は、第1の子局711の上り無線フレーム信号処理部3
6で上り無線フレームが構成され、メンテバースト多重
回路77でこれに初期メンテ割当要求を含むメンテバー
ストが多重される。このメンテバーストは、図示しない
アラーム情報生成部で生成されたアラーム情報などの管
理情報も含まれるバーストデータである。
【0059】図4はこのような本実施例における上り無
線フレームにおけるメンテバーストの構成の概要を表わ
したものである。同図(a)は基本フレームにおけるメ
ンテチャンネル(MNT)を示している。同図(b)
は、MNTにおけるメンテバーストを示している。この
ように基本フレームにおけるMNT80にメンテバース
ト81が挿入される。このメンテバースト81は、各子
局ごとにバーストデータを識別するためのUW82と、
高速で位相判定を行いやすい固定的なビットデータであ
る固定ビット列83と、アラーム情報84とから構成さ
れている。アラーム情報84には、この第1の子局71
1が初期メンテバースト用マルチフレームの割り当てを
要求するための初期メンテバースト割当要求ビット85
を有している。
【0060】このようなメンテバーストが多重された送
信TDMA信号は、遅延時間制御回路38でメンテ情報
抽出部32で抽出されたメンテ情報を参照して位相調整
が行われ、RF送信変調回路39、アンテナ送受共用器
25およびアンテナ13を介して親局70へ送出され
る。これは親局70が収容する全子局が、図3(a)に
示したようなFR2の各タイムスロットごとに各子局に
予め割り当てられた送出タイミングで送出される。親局
70では、全子局からのメンテバーストが挿入された上
り無線フレームを、アンテナ12、アンテナ送受共用器
15およびRF受信復調回路16を介して受信し、結果
的に図3(a)、(b)に示すフレーム信号となる。受
信され復調されたデータは、メンテバースト位相差検出
回路18で、上り無線フレームフォーマットの予め決め
られた位置に挿入された位相調整のための管理用チャン
ネルであるメンテチャンネルを監視し、子局から送出さ
れたバーストデータを抽出する。そして、このバースト
データの基準位相との位相差を検出し、これを位相差情
報として出力する。これは、図4(b)に示したよう
に、親局70でメンテチャンネルの位相基準からの遅延
時間86を検出することで位相差情報を生成している。
さらに受信され復調されたデータは、メンテバースト情
報抽出部74に入力され、初期メンテバースト割当要求
部78からの初期メンテバースト割当要求をメンテバー
スト多重回路77で多重した初期メンテバースト割当要
求ビットからなるメンテバースト情報が抽出される。メ
ンテバースト情報判定部75は、このメンテバースト情
報が、その情報を抽出したフレームによってどの子局か
らのものかを認識することができるので、その時点での
初期メンテバースト用マルチフレームの割り当て状況か
ら要求のあった子局の割り当て可否を判定し、その結果
としての割当情報を出力する。このようにメンテバース
ト位相差検出回路18で生成された位相差情報および初
期メンテバースト割当判定部75で生成された割当情報
はメンテ情報に含まれ、メンテ情報多重回路26で下り
無線フレームに多重される。
【0061】図5はこのような本実施例における下り無
線フレームにおけるメンテバーストの構成の概要を表わ
したものである。同図(a)は基本フレームにおけるM
NTを示している。同図(b)は、MNTに挿入された
メンテ情報を示している。同図(c)は、メンテ情報に
挿入された割当情報を示している。このように基本フレ
ームにおけるMNT87にメンテ情報88が挿入され
る。このメンテ情報88は、メンテバースト位相差検出
回路18で検出された上り無線フレームについての位相
差情報89と、図示しない受信レベル検出部で検出され
た受信データの受信レベルを示す受信レベル情報90と
を有している。位相差情報89には、さらに初期メンテ
バースト用マルチフレームの割り当て状況を示す割当情
報91を有している。同図(c)に示すように割当情報
91は、図3(a)に示したようにFR2の第Pフレー
ムから第“N2−1”フレームそれぞれに対応したフィ
ールド92P〜92N2-1に、どの子局が割り当てられて
いるかを子局固有の局番号で示している。
【0062】このようなメンテ情報はFR2の各タイム
スロットに予め割り当てられている子局ごとに対応して
多重され、送信TDM信号としてRF送信変調回路2
4、アンテナ送受共用器15およびアンテナ12を介し
て、各子局に対して送出される。第1の子局711
は、親局70からの各子局ごとにメンテ情報が挿入され
た下り無線フレームを、アンテナ13、アンテナ送受共
用器25およびRF受信復調回路26を介して受信し、
上述したようにフレーム同期およびマルチフレーム同期
をとって、メンテ情報抽出部32で第1の子局711
割り当てられたタイムスロットに挿入されたメンテ情報
を抽出する。この抽出されたメンテ情報を参照して、上
述したように遅延時間制御回路38で位相差の調整を行
う。これ以降、第1の子局711のメンテバースト多重
回路77では、初期メンテバースト用に割り当てられた
フレームにメンテバーストが多重されるように制御さ
れ、これが親局70に送出されるようになる。
【0063】これまで説明したように本実施例における
TDMA方式通信装置では、FR2に初期メンテバース
ト用マルチフレームを定義し、各子局からの要求により
メンテバースト送受のために割り当てるようにした。こ
れは子局からの上りの無線フレームに、従来からの位相
情報に加え初期メンテバースト割当要求ビットを設け、
初期メンテバースト割当要求部78から例えば電源投入
時や回線断時の小規模な位相調整を行いたい場合に割当
要求を行わせ、これを初期メンテバースト多重回路77
で多重する。親局70では、メンテバースト情報抽出部
74でこれを抽出し、初期メンテバースト割当判定部7
5で現状の初期メンテバースト用マルチフレームの割り
当て状況から要求のあった子局に初期メンテバース用の
フレーム割当が可能か否かを判定させる。その結果は、
割当情報として出力され、メンテ情報多重回路76で、
下りの無線フレームに局番号に対応したマルチフレーム
のMNTに、従来からの位相情報に加えその割当情報も
付加して多重するようにした。さらにこの割当情報は、
子局のメンテ情報抽出部32で抽出され、それ以降その
割当情報に応じたメンテバーストの多重を行うようにし
ている。このように本実施例におけるTDMA方式通信
装置では子局の局番号によって予め割り当てられている
定常メンテバースト用のマルチフレームの他に、局番号
と無関係に子局からの要求によって残りのマルチフレー
ムに初期メンテバースト用のマルチフレームとして割り
当てるようにした。この初期メンテバースト用に割り当
てられたマルチフレームは、FR2の周期ごとに同一内
容のメンテバーストが送出されることになるので、従来
の全収容局数に対して位相調整を行う周期T3に比べ
て、そのFR3の構成フレーム数であるN3分の1である
周期T2という極めて短い周期で位相調整を行うことが
できるようになる。これによって、障害復旧時にも位相
調整が迅速化し、速やかに定常状態に収束させることが
できるようになり、一時的に発生するおそれのある誤り
率劣化等の二次的障害を回避することができるようにな
る。
【0064】なお本実施例におけるTDMA方式通信装
置では、初期メンテバースト用マルチフレームを3階層
構成のマルチフレームのFR2に定義したが、このよう
なマルチフレーム構成の階層数には限定されるものでは
い。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
によれば、位相調整の必要な子局のみに対してサブフレ
ームごとに非定常的位相調整用データが送られてくる
で、一部の子局のみが位相調整が必要な場合でもシステ
ム全体の運用に影響を与えることなく、迅速かつ簡易な
方法で位相調整を行うことができるようになる。
【0066】また請求項2記載の発明によれば、要求を
行った子局に判定結果が通知されるので、再度要求を行
ったり、非定常的位相調整用データの受信を行って位相
調整する等の適切な処理を行うことが可能になる。
【0067】さらに請求項3記載の発明によれば、追加
スロットの使用状況は追加スロット使用状況送信手段に
よって各子局に送信されるので、各子局は自局が非定常
的位相調整用データの要求を行えるかどうかを判別する
ことができる。
【0068】さらにまた請求項4記載の発明によれば、
サブフレームが階層化されているので、どの階層を選択
するかによって、1フレーム当たりの非定常的位相調整
用データの通信回数を選択することができる。
【0069】さらに請求項5記載の発明によれば、フレ
ームを直接複数に分割した階層のサブフレームに非定常
的位相調整用データが組み込まれるので、システム全体
の運用に与える影響を最小限とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるTDMA方式通信装
置の構成の概要を示す概略図である。
【図2】本実施例におけるTDMA方式通信装置の構成
要部を示すブロック図である。
【図3】本実施例におけるTDMA方式通信装置のメン
テバースト割当状態を示す説明図である。
【図4】本実施例におけるTDMA方式通信装置の上り
無線フレームのメンテバーストの構成の概要を示す説明
図である。
【図5】本実施例におけるTDMA方式通信装置の下り
無線フレームのメンテバーストの構成の概要を示す説明
図である。
【図6】従来提案されたTDMA方式通信装置の構成の
概要を示すブロック図である。
【図7】無線フレーム信号の基本フレームフォーマット
の構成の概要を示す説明図である。
【図8】TDMA方式通信装置の無線フレーム信号のマ
ルチフレームフォーマットの構成の概要を示す説明図で
ある。
【図9】従来提案されたTDMA方式通信装置のメンテ
バースト割当状態を示す説明図である。
【図10】従来提案されたTDMA方式通信装置の上り
無線フレームのメンテバーストの構成の概要を示す説明
図である。
【図11】従来提案されたTDMA方式通信装置の下り
無線フレームのメンテバーストの構成の概要を示す説明
図である。
【符号の説明】
12、13、131〜13m アンテナ 15、25 アンテナ送受共用部 16、26 RF受信復調回路 17、36 上り無線フレーム信号処理部 18 メンテバースト位相差検出回路 19、31 タイミング信号生成回路 20、35、351〜35m 上りデータ信号 21、34、341〜34m 下りデータ信号 22、33 下り無線フレーム信号処理部 23、76 メンテ情報多重回路 24、39 RF送信変調回路 27 UW検出回路 28 引込位相確定回路 29 フレーム同期回路 30 マルチフレーム同期回路 32 メンテ情報抽出部 37、77 メンテバースト多重回路 38 遅延時間制御回路 70 親局 711〜71m 第1〜第mの子局 72 下り無線フレーム信号 731〜73m 上り無線フレーム信号 74 メンテバースト抽出部 75 初期メンテバースト割当判定部 78 初期メンテバースト割当要求部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04J 3/00 - 3/26 H04L 12/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 全子局を1つのフレームを構成する複数
    のサブフレーム中の位相調整用のタイムスロットに固定
    的に割り当てておき、これらの子局がそれぞれに割り当
    てられたタイムスロットで送出するバーストデータを受
    信してそれらのバーストデータの送出タイミングのずれ
    としての位相差を判別し、これらの子局ごとのバースト
    データの送出タイミングのずれを調整させるための位相
    差調整情報を各子局ごとに割り当てられたこれらのタイ
    ムスロットを用いて全子局に定常的に通知する定常通知
    手段と、 この定常通知手段の通知による定常的な位相調整以外で
    位相調整が必要な子局からその子局に対する位相調整用
    データの送信の要求がその子局に割り当てられたタイム
    スロットのバーストデータに組み込まれて送られてきた
    ときこれを非定常的位相調整用データとして受信データ
    から分離して抽出する要求抽出手段と、 この要求抽出手段が非定常的位相調整用データの送出の
    要求を抽出したとき、要求のあった子局用の非定常的位
    相調整用データをこれらのサブフレームの空きスロット
    にそれぞれ組み込むことが可能であるか否かを判定する
    割当可否判定手段と、 この割当可否判定手段によって、要求のあった子局に非
    定常的位相調整用データを組み込めると判定したときこ
    れを前記フレームを構成するそれぞれのサブフレームの
    所定のタイムスロットに順次組み込んで全子局に向けて
    送信する要求時送信手段 とを具備することを特徴とする
    時分割多元接続方式通信装置。
  2. 【請求項2】 前記割当可否判定手段の判定結果が各子
    局に向けた下り送信データに多重して要求のあった子局
    に送信され、要求を行った子局は前記要求時送信手段に
    よってサブフレームごとに送られてくる自局用の非定常
    的位相調整用データを基にして前記バーストデータの送
    出タイミングを調整することを特徴とする請求項1記載
    の時分割多元接続方式通信装置。
  3. 【請求項3】 前記空きスロットは子局の増加に対応す
    るために各サブフレームに予め用意されている追加スロ
    ットであり、これらの追加スロットの使用状況を各子局
    に送信する追加スロット使用状況送信手段が備えられて
    いることを特 徴とする請求項1記載の時分割多元接続方
    式通信装置。
  4. 【請求項4】 前記フレームに対するサブフレームは更
    にそれぞれのサブフレームを複数のサブフレームに分割
    するように階層化されており、このうちの特定の階層の
    サブフレームの前記追加スロットに前記非定常的位相調
    整用データが組み込まれることを特徴とする請求項3記
    載の時分割多元接続方式通信装置。
  5. 【請求項5】 前記特定の階層は前記フレームを直接複
    数に分割した階層のサブフレームであることを特徴とす
    る請求項4記載の時分割多元接続方式通信装置。
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