JP3204182U - 香合 - Google Patents
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Abstract
【課題】片手で蓋の開閉が可能であり、開状態においても蓋と容器本体とを一体的に保持することができる香合を提供する。【解決手段】容器本体2は、上面11側に開口21を有する凹部22と、開口21の周縁には開口周縁部23とを備える。蓋3は、内面31が開口21を覆い開口縁部23に対して摺動可能であり、先端面35および後端面36と、先端面35および後端面36の間に延びる一対の側面とを備える。側面は外面32から内面31に向かって互いに広がるように傾斜する。容器本体2は、開口縁部23から起立し後端面36が当接可能な当接部24と、一対の側面を摺動可能に支持する摺動支持部25とを備え、摺動支持部25は側面の傾斜に沿って傾斜する。蓋3の内面11の先端部33には第1磁性体41を設け、後端部34には第2磁性体42を設ける。容器本体2の開口縁部23であって当接部24とは反対側に第3磁性体43を設ける。【選択図】図3
Description
この考案は、末香を入れるための香合に関し、より詳細には、容易に蓋を開閉することができる香合に関する。
従来、容器本体と蓋とを備えた香合が知られる。この従来の香合は、容器本体に対して蓋を開閉可能に取り付けるとともに、不用意に蓋が外れないように、これらを螺合することができるようにしている。したがって、蓋を閉じている状態において末香の飛散を防止することができ、特に携帯に便利である。
しかしながら、このような香合の蓋の開閉に際して、容器本体を一方の手に持ち、蓋を他方の手に持ってこれらを互いに回動させなければならないので両手がふさがってしまう。例えば、焼香をするときには、容器本体を一方の手に持ち、他方の手で末香をつまむから、外した蓋をどこかに置かなければならない。しかし、必ずしも安定して蓋を置く場所があるとは限らず、また、その動作が煩わしいという問題があった。
この考案では、片手で蓋の開閉が可能であり、かつ、開状態においても蓋と容器本体とを一体的に保持することができる香合を提供することを課題とする。
この考案の香合は、少なくとも一部の面に開口する凹部を備える容器本体および前記開口を覆う蓋を備える香合であって、前記蓋は、前記容器本体の開口縁部を摺動可能であるとともに、前記開口に対向する内面および前記内面の反対側に位置する外面と、摺動方向先端部およびその反対側に位置する後端部とを備え、前記先端部の前記内面には第1磁性体が設けられ、前記後端部の前記内面には第2磁性体が設けられ、前記容器本体の前記開口縁部には、第3磁性体が設けられ、前記蓋の閉状態において前記第1磁性体と前記第3磁性体とが対向するとともに互いに吸着し、前記蓋の開状態において前記第2磁性体と前記第3磁性体とが対向するとともに互いに吸着することを特徴とする。
前記蓋は、前記内面と前記外面との間に位置するとともに前記先端部に位置する先端面と、前記後端部に位置する後端面と、前記先端面および前記後端面の間に延びる一対の側面とを備え、一対の前記側面は、前記外面から前記内面に向かって互いに広がるように傾斜し、前記容器本体は、前記開口縁部から起立するとともに前記蓋の前記後端面が当接可能な当接部と、一対の前記側面を摺動可能に支持する一対の摺動支持部とを備え、一対の前記摺動支持部は、前記側面の傾斜に沿って、前記開口縁部に向かって互いの離間寸法が大きくなるように傾斜することを特徴とするものであってもよい。
この考案の香合によれば、蓋が容器本体の開口縁部を摺動可能であるから、片手で蓋を開閉することができる。また、蓋の閉状態においては、蓋の第1磁性体と容器本体の第3磁性体を対向させ吸着させるからこの閉状態を維持することができる。蓋の開状態においては、蓋の第2磁性体と容器本体の第3磁性体とを対向させ吸着させるから蓋が容器本体から外れることなく、蓋を容器本体で保持することができる。したがって、香合の蓋を開けて、蓋を閉めるまでの一連の動作を片手のみでおこなうことができる。
図1〜図4は、この考案の香合1の一実施形態を示すものである。香合1は、末香を入れる容器本体2と、蓋3とを備える。この実施形態において香合1は、全体として円柱形であり、略円形の上面11と、上面11に対向するとともに略円形の底面12と、これらの間に延びる周面13とを備える。
容器本体2は、上面11側に開口21を有する凹部22が設けられ、この凹部22に末香を収納可能である。凹部22は略矩形であるとともに、その角に丸みを持たせ、末香が詰まりにくいようにしている。開口21の周縁には開口縁部23が形成される。開口縁部23は同一平面状に広がっている。
蓋3は、容器本体2の開口21を覆うように設けられとともに、略矩形の板状である。より詳細には、蓋3は、開口21に対向する内面31と、内面31の反対側に位置する外面32とを備え、内面31が開口21を覆うとともに、容器本体2の開口縁部23に対して摺動可能である。蓋3は、摺動方向における先端部33と、先端部33の反対側に位置する後端部34とを備える。また、蓋3は、内面31と外面32との間に延びる環状の側面を備え、これら側面は先端部33に位置する先端面35と、後端部34に位置する後端面36と、これら先端面35および後端面36の間に延びる一対の側面37とを備える。この実施形態において先端面35は、容器本体2の周面13と同じ曲率を有する曲面であり、後端面36および側面37はそれぞれ直線状の平面である。
後端面36は、後端面36および先端面35間の寸法が、外面32から内面31に向かって大きくなるように傾斜する。すなわち、内面31に向かって広がるように傾斜する。一対の側面37は、外面32から内面31に向かって互いに広がるように傾斜する。
容器本体2は、開口縁部23から起立するとともに蓋3の後端面36が当接可能な当接部24と、同様に開口縁部23から起立するとともに蓋3の一対の側面37を摺動可能に支持する一対の摺動支持部25とを備える。当接部24は、後端面36の傾斜に沿って傾斜する。すなわち、上面11から開口縁部23に向かって、当接部24と周面13との間の寸法が小さくなるように傾斜する。一対の摺動支持部25は、側面37の傾斜に沿って傾斜する。すなわち、上面11から開口縁部23に向かって互いの離間寸法が大きくなるように傾斜する。
容器本体2の開口縁部23は、当接部24および摺動支持部25との間においては、末香が載らない程度の寸法とすることが好ましい。このような寸法にすることによって、開口縁部23に末香が載るのを防止し、凹部22内へと落下させることができ、蓋3との間で末香が挟まれるのを予防することができる。また、当接部24の反対側においては、開口縁部23は容器本体2の周面13まで延び、蓋3を挿入可能としている。
特に図3(A)および図3(B)を参照すれば、蓋3の内面31であって、先端部33には第1磁性体41が設けられる。同様に蓋3の内面31であって、後端部34には第2磁性体42が設けられる。これら第1磁性体41および第2磁性体42は、蓋3に埋め込まれるように配置され、内面31から突出しないようにしている。容器本体2の開口縁部23であって当接部24とは反対側には第3磁性体43が設けられる。第3磁性体43は容器本体2に埋め込まれるように配置され、開口縁部23から突出しないようにしている。また、蓋3の外面32には、一対の側面37のほぼ中央であって、やや先端部33側に指を引っ掛けて蓋3を摺動可能な段部38を設ける。この実施形態において段部38はすり鉢状の凹部によって形成している。
図1および図3(A)に示したように、蓋3の閉状態において、蓋3の第1磁性体41と容器本体2の第3磁性体43とが対向し互いに吸着する。容器本体2の当接部24から第3磁性体43までの寸法は、蓋3の後端面36から第1磁性体41までの寸法よりも小さい。すなわち、第1磁性体41と第3磁性体43とは互いに対向するものの、第1磁性体41は、第3磁性体43よりも先端面35側にずれて配置される。このようにずれて配置されることによって、蓋3の閉状態において、蓋3は後端面36が当接部24に付勢される。したがって、後端面36と当接部24とが密着し、閉状態を維持することができるとともにこれらの間から末香がこぼれないようにすることができる。また、後端面36および当接部24が図3(A)の右下がりに傾斜することによって、より一層末香をこぼれにくくすることができる。
上記のような蓋3の開状態から、容器本体2に対して蓋3を摺動して凹部22を露出させる。すなわち、段部38に指を当て、図1の矢印X方向へと蓋3を摺動させる。蓋3の側面37は図4下方に向かって広がるように傾斜し、容器本体2の摺動支持部25も側面37に沿って図面下方に向かって広がるように傾斜する。したがって、蓋3を矢印X方向へ摺動させたとき、蓋3が図面上方へ抜けてしまうのを防止することができる。なお、蓋3を矢印X方向に摺動させる場合には、第1磁性体41と第3磁性体43との吸着力に抗して移動させなければならず、段部38に指を引っ掛けることによって、これを移動させやすくすることができる。特に、片方の手のひらに容器本体2を載せ、同一の手の親指を使って蓋3を摺動するのに好適に用いることができる。
蓋3を矢印X方向に移動させると、蓋3が容器本体2からすべて外れる前に、第2磁性体42が第3磁性体43に対向する。したがって、図2および図3(B)に示したように、蓋3の開状態においては、第2磁性体42と第3磁性体43とが対向し、互いに吸着することによって、蓋3の開状態を維持することができる。また、第2磁性体42と第3磁性体43とが吸着することによって、蓋3を容器本体2に一体的に保持させておくことができる。すなわち、開状態においても蓋3が容器本体2から分離させることがないから、蓋3を別途ほかの場所に置く必要がない。
上記のような香合1によれば、蓋3を開けて末香を取り出し、再び蓋3を占めるまでの動作を片手でおこなうことができる。また、開状態においても蓋3を容器本体2と一体的に保持することができるから、蓋3を紛失することもない。さらに、蓋3の閉状態においては、末香が飛散することがないから、特に携帯に便利である。
香合1を構成する各構成部材は、木材の他、金属、合成樹脂等、この種の分野において通常用いられている、各種の公知の材料を制限なく用いることができる。また、本考案の明細書および実用新案登録請求の範囲において、用語「第1」「第2」および「第3」の語は、同称の要素、位置等を単に区別するために用いられている。
1 香合
2 容器本体
3 蓋
11 上面
12 底面
13 周面
21 開口
22 凹部
23 開口周縁部
24 当接部
25 摺動支持部
31 内面
32 外面
33 先端部
34 後端部
35 先端面
36 後端面
37 側面
38 段部
41 第1磁性体
42 第2磁性体
43 第3磁性体
2 容器本体
3 蓋
11 上面
12 底面
13 周面
21 開口
22 凹部
23 開口周縁部
24 当接部
25 摺動支持部
31 内面
32 外面
33 先端部
34 後端部
35 先端面
36 後端面
37 側面
38 段部
41 第1磁性体
42 第2磁性体
43 第3磁性体
Claims (2)
- 少なくとも一部の面に開口する凹部を備える容器本体および前記開口を覆う蓋を備える香合であって、
前記蓋は、前記容器本体の開口縁部を摺動可能であるとともに、前記開口に対向する内面および前記内面の反対側に位置する外面と、摺動方向先端部およびその反対側に位置する後端部とを備え、
前記先端部の前記内面には第1磁性体が設けられ、前記後端部の前記内面には第2磁性体が設けられ、
前記容器本体の前記開口縁部には、第3磁性体が設けられ、
前記蓋の閉状態において前記第1磁性体と前記第3磁性体とが対向するとともに互いに吸着し、前記蓋の開状態において前記第2磁性体と前記第3磁性体とが対向するとともに互いに吸着することを特徴とする香合。 - 前記蓋は、前記内面と前記外面との間に位置するとともに前記先端部に位置する先端面と、前記後端部に位置する後端面と、前記先端面および前記後端面の間に延びる一対の側面とを備え、
一対の前記側面は、前記外面から前記内面に向かって互いに広がるように傾斜し、
前記容器本体は、前記開口縁部から起立するとともに前記蓋の前記後端面が当接可能な当接部と、一対の前記側面を摺動可能に支持する一対の摺動支持部とを備え、
一対の前記摺動支持部は、前記側面の傾斜に沿って、前記開口縁部に向かって互いの離間寸法が大きくなるように傾斜することを特徴とする請求項1記載の香合。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2016000928U JP3204182U (ja) | 2016-03-01 | 2016-03-01 | 香合 |
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JP2016000928U JP3204182U (ja) | 2016-03-01 | 2016-03-01 | 香合 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020174914A (ja) * | 2019-04-18 | 2020-10-29 | 興隆 平 | 仏壇 |
-
2016
- 2016-03-01 JP JP2016000928U patent/JP3204182U/ja not_active Expired - Fee Related
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