JP3204160U - エアコン用フィルター - Google Patents

Abstract

【課題】空気の浄化効率を向上させると共に、消臭、除菌、抗ウイルス効果、抗アレルゲン効果も奏するエアコン用フィルターを提供する。【解決手段】前後面が開放するフレーム２と、前記フレーム２内に重ねて収納する構造、形態において異なる複数種類のフィルターからなる。一方のフィルターは三次元網目構造をなす平坦な形状のウレタンフィルター３であると共に、他方のフィルターは山が連続するプリーツ状の静電機能を有する不織布プリーツフィルター４である。これら種類の異なるフィルター３、４の夫々に、消臭、除菌、抗ウイルス効果、抗アレルゲン効果を有する成分のいずれかを、成分を違えて添着する。ウレタンフィルター３と不織布プリーツフィルター４を、ウレタンフィルター３が不織布プリーツフィルター４よりも空気の流入側に位置するように重ねる。【選択図】図２

Description

本考案はエアコンの空気吸込口に設置し、空中浮遊物質を捕集すると共に消臭、除菌、ウイルス、アレルゲンの不活性化を行う、従来のプレフィルターに代えて用いる使い捨てのエアコン用フィルターに関するものである。

エアコンには空気吸込口に網目状のプレフィルターが設置されているが、従来の一般的なプレフィルターにおいては、空中浮遊物質の捕集効率が約４０％（質量法）、捕集粉塵が１０〜２０μｍ以上であり、また、特注のフィルターにあっても、前者が６５％（比色法）、後者が２μｍ以上である。そしてまた、いずれにおいても消臭、除菌、抗ウイルス効果、抗アレルゲン効果はない。

従来のエアコン用フィルターは上記の通りであり、空中浮遊物質の捕集効率が悪く、また捕集粉塵も大きな粒子のものしか捕集することができなかったから、空気の浄化効率が悪く、また、消臭、除菌、抗ウイルス効果、抗アレルゲン効果等がないことから、汗やたばこ臭等の悪臭やバクテリア、ウイルス、ダニの死骸や糞、花粉等による人体への悪影響を抑制することができなかった。

また、上記の如く空気の浄化効率が悪いから、エアコンの内部が汚れ易く、頻繁に手入れをしなければならなかった。且つまた、熱交換コイルも汚れるから熱交換率が悪く、多くの電力を必要としていた。

本考案は上記の点に鑑みなされたものであって、構造、形態において異なる種類の異なる複数のフィルターをフレーム内に重ねると共に、斯かる重ねた複数のフィルターの夫々に消臭、除菌、抗ウイルス効果、抗アレルゲン効果を有する成分のいずれかを添着し、もって空気の浄化効率を格段に向上させることができると共に、消臭、除菌、抗ウイルス効果、抗アレルゲン効果等をも奏し、汗やたばこ臭等の悪臭やバクテリア、ウイルス、ダニの死骸や糞、花粉等による人体への悪影響を抑制することもできるようになした、従来のプレフィルターに代えて用いる使い捨てのエアコン用フィルターを提供しようとするものである。

而して、本考案の要旨とするところは、前後面が開放するフレームと、前記フレーム内に重ねて収納する構造、形態において異なる複数種類のフィルターからなり、一方のフィルターは三次元網目構造をなす平坦な形状のウレタンフィルターであると共に、他方のフィルターは山が連続するプリーツ状の静電機能を有する不織布プリーツフィルターであり、これら種類の異なるフィルターの夫々に、消臭、除菌、抗ウイルス効果、抗アレルゲン効果を有する成分のいずれかを、成分を違えて添着してなることを特徴とするエアコン用フィルターにある。

また、上記構成において、前記ウレタンフィルターと前記不織布プリーツフィルターを、ウレタンフィルターが不織布プリーツフィルターよりも空気の流入側に位置するように重ねることが望ましい。

本考案は上記の如き構成であり、フレーム内に、三次元網目構造をなす平坦な形状のウレタンフィルターと、山が連続するプリーツ状の静電機能を有する不織布プリーツフィルターを重ねて収納し、これらウレタンフィルターと不織布プリーツフィルターの夫々に、消臭、除菌、抗ウイルス効果、抗アレルゲン効果を有する成分のいずれかを、成分を違えて添着してなるものである。

斯かる構成であり、一方のウレタンフィルターは多数の孔によって低い圧力損失で高い粉塵捕集率を有し、またも一方の不織布プリーツフィルターは静電気により空中浮遊物質を捕集するものであるから、捕集効率が６５〜９０％に向上すると共に、０．３μｍ以上の極微細な粒子の粉塵を捕集することも可能となるものである。且つまた、該不織布プリーツフィルターは山が連続するプリーツ状をなしているから、空気との接触面積が大きくなり、もってより効率よく空中浮遊物質を捕集することができるものである。よって、空気の浄化効率が格段に向上するものである。また、空気との接触面積が大きいから、通過する空気が一点に集中することがなく、もって目詰まりも起こりにくく、長期使用が可能になると共に、山の数と山の高さを多くすることにより、フィルターの圧力損失を低下させることも可能となるものである。

また、ウレタンフィルターと不織布プリーツフィルターの夫々に、消臭、除菌、抗ウイルス効果、抗アレルゲン効果を有する成分のいずれかを、成分を違えて添着しているから、フィルターを通過する空気を、消臭、除菌、抗ウイルス効果、抗アレルゲン効果を有する成分に接触させることができるものである。

また、ウレタンフィルターは三次元網目構造をなすものであって多数の空気の通過孔を有するものであるから、低い圧力損失で高い粉塵捕集率を有すると共に、多数の孔によって空気との接触面積が大きくなり、添着した消臭、除菌等の成分を空気に充分に接触させることができるものである。

以上の通り、空気の浄化効率を格段に向上させることができると共に、従来のエアコン用フィルターではなしえ得なかった、消臭、除菌、抗ウイルス効果、抗アレルゲン効果等も奏し、汗やたばこ臭等の悪臭やバクテリア、ウイルス、ダニの死骸や糞、花粉等による人体への悪影響を抑制することもできるようになるものである。

また、前記ウレタンフィルターと前記不織布プリーツフィルターを、ウレタンフィルターが不織布プリーツフィルターよりも空気の流入側に位置するように重ねる場合には、上記の通りウレタンフィルターが三次元網目構造をなし、多数の空気の通過孔を有するものであって圧力損失が少ないものでるから、該ウレタンフィルターを通過する空気が効率よく不織布プリーツフィルターに接触することになり、該不織布プリーツフィルターによる空中浮遊物質の捕集効率と除菌等の効果を高めることができるものである。

本考案の実施形態に係るエアコン用フィルターの斜視図である。 図１中Ａ−Ａ線断面図である。 同分解斜視図である。 同作用説明図である。

以下、本考案を実施するための形態について、図面を参照して説明する。

図中、１はエアコン用フィルターである。また、該エアコン用フィルター１は、後記フレームと、該フレーム内に重ねて収納する構造、形態において異なる複数種類の
フィルターからなるものである。また、いずれも使い捨てにすることから、安価で且つ焼却することができる材質のものを用いることが望ましい。

２は前後面が開放する方形状のフレームであり、紙や樹脂によって製作されている。

３は前記フレーム２内に後記不織布プリーツフィルターと重ねて収納するウレタンフィルターである。また、該ウレタンフィルター３は、三次元網目構造をなすものであって、平坦な形状をなしている。尚、該ウレタンフィルター３は、スポンジフィルターとも言われ、一般的なウレタンフォームにおいては、孔と孔との間に膜が残っている構造であるが、この膜を特殊な物理処理によって完全に取り除いたものである。

そして、該ウレタンフィルター３には、汗やたばこ臭等の悪臭を消去する消臭成分（図示せず。）を添着している。また、該消臭成分として、本実施形態においてはグラフトンＦＴＮ−１０３−ＬＬＳＴ（グラフトン株式会社製：商品名）の如き、アンモニア等の塩基性悪臭物質に対してカルボン酸に共重合させた物質を用いている。尚、消臭成分としてはこれ以外のものを用いるようにしてもよい。例えば、デオエースＹＴ−２０（理研香料工業製：商品名）の如き、アミノ酸消臭液で亜鉛にアミノ酸を結合させた物質を採用することができる。また、斯かる消臭成分の外に除菌等の成分を加えるようにしてもよい。

そして、本実施形態においては、該ウレタンフィルター３は、これに重ねる後記不織布プリーツフィルターよりも空気の流入側に位置するようになしている。斯かる場合においては、該ウレタンフィルター３が三次元網目構造をなし、多数の空気の通過孔を有するものであって圧力損失が少ないものでるから、該ウレタンフィルター３を通過する空気が効率よく不織布プリーツフィルター４に接触することになり、該不織布プリーツフィルター４による空中浮遊物質の捕集効率と除菌等の効果を高めることができるものである。

４は前記フレーム２内に前記ウレタンフィルター３と重ねて収納する不織布プリーツフィルターであり、山が連続するプリーツ状をなし、静電機能を有するものである。尚、該静電機能は、フィルター濾材に繊維を吹き付けて静電気を作り出したものである。また、該不織布プリーツフィルター４は、前記ウレタンフィルター３が孔によって粉塵を捕集するものであるのに対して、静電気により空中浮遊物質を捕集するものであるから、捕集効率が６５〜９０％と、従来のフィルターに比して格段に向上するものであり、且つ０．３μｍ以上の極微細な粒子の粉塵を捕集することも可能となるものである。

また、該不織布プリーツフィルター４は、山が連続するプリーツ状をなしているから、空気との接触面積が大きくなり、もってより効率よく空中浮遊物質を捕集することができるものである。よって、空気の浄化効率が従来のエアコン用フィルターに比して格段に向上するものである。また、空気との接触面積が大きいから、通過する空気が一点に集中することがなく、もって目詰まりも起こりにくく、長期使用が可能になると共に、山の数と山の高さを多くすることにより、フィルターの圧力損失を低下させることも可能となるものである。

そして、該不織布プリーツフィルター４には、除菌、抗ウイルス効果、抗アレルゲン効果を有する成分（図示せず。）を添着している。また、該除菌、抗ウイルス効果、抗アレルゲン効果を有する成分として、本実施形態においてはアレルＧプラス（株式会社明成商会製：商品名）を用いている。尚、除菌、抗ウイルス効果、抗アレルゲン効果を有する成分としてはこれ以外のものを用いるようにしてもよい。また、斯かる成分の外に消臭成分を加えるようにしてもよい。

エアコン用フィルター１としては、上記のウレタンフィルター３と不織布プリーツフィルター４とを二層に重ねたものが基本的な構成態様であるが、これらを更に二層以上に交互に重ねて構成することも可能であり、本実施形態においては前記不織布プリーツフィルター４の空気の下流側に前記ウレタンフィルター３と同様のウレタンフィルター５を重ねている。尚、該ウレタンフィルター５に添着する成分は、消臭成分、除菌、抗ウイルス効果、抗アレルゲン効果を有する成分のいずれでもよい。また、その他、図中６はエアコンを示すものである。

次に、上記実施形態の作用について説明する。
図４に示す如く、エアコン用フィルター１は、エアコン６の空気吸込口に設置するものであり、既存のエアコンに設置する場合には、それに設置されているプレフィルター（図示せず。）を取り外し、これに代えて設置するものである。また、新しいエアコンに設置する場合には、プレフィルターを製作することなく、これに代えてエアコン用フィルター１を設置するものである。尚、エアコン用フィルター１をエアコン６に設置するときには、図示しないビス等を用いてフレーム２を確実に固定させて行うものである。

そして、エアコン６の空気吸込口にエアコン用フィルター１を設置した状態において該エアコン６を稼働すると、室内の空気ａはウレタンフィルター３側から流入し、該ウレタンフィルター３と不織布プリーツフィルター４、更にウレタンフィルター５を通過してエアコン６内に流入するものである。そして、その後、加温又は冷却されて空気吹き出し口から再び室内に放出されるものである。

そして、空気ａが上記の通りウレタンフィルター３と不織布プリーツフィルター４、更にウレタンフィルター５を通過したときにおいて、これらウレタンフィルター３と不織布プリーツフィルター４、ウレタンフィルター５の夫々の上記の如き作用により、それに含まれる浮遊物質が高率で捕集されると共に、汗やたばこ臭等の悪臭も消去され、更に除菌、抗ウイルス効果、抗アレルゲン効果によりバクテリア、ウイルス、ダニの死骸や糞、花粉等による人体への悪影響を抑制することもできるものである。

また、上記の如く空気の浄化効率が従来のエアコン用フィルターに比して格段に向上したから、エアコンの内部が汚れにくく、従来の如き頻繁な手入れも不要になり、更に熱交換オイルの汚れも少ないから熱交換率も格段に向上し、消費電力も軽減することができるものである。

１ エアコン用フィルター
２ フレーム
３ ウレタンフィルター
４ 不織布プリーツフィルター
５ ウレタンフィルター

Claims (2)

1. 前後面が開放するフレームと、前記フレーム内に重ねて収納する構造、形態において異なる複数種類のフィルターからなり、一方のフィルターは三次元網目構造をなす平坦な形状のウレタンフィルターであると共に、他方のフィルターは山が連続するプリーツ状の静電機能を有する不織布プリーツフィルターであり、これら種類の異なるフィルターの夫々に、消臭、除菌、抗ウイルス効果、抗アレルゲン効果を有する成分のいずれかを、成分を違えて添着してなることを特徴とするエアコン用フィルター。
2. 前記ウレタンフィルターと前記不織布プリーツフィルターを、ウレタンフィルターが不織布プリーツフィルターよりも空気の流入側に位置するように重ねてなる請求項１記載のエアコン用フィルター。
   

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