JP3203780U - 車体構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】軽量で形状精度の高い車両用の構造を提供する。【解決手段】車両の少なくとも一部を構成する車両構造として、板状の強化プラスチックで構成される第一殻部50と、板状の強化プラスチックで構成され、第一殻部50に対して内部空間が形成されるように対向配設されて、内部空間の周囲において第一殻部と接合される第二殻部58と、少なくとも第二殻部58の外側に積層されて、自身の表面が所望形状に加工又は成形された加工成形面となる外側積層部62と、を有するようにした。【選択図】図2

Description

本考案は、車両に用いられる構造に関し、例えば試作用車両に好適な技術に関する。
従来、車両における車体は、フレーム構造、モノコック構造等の様々な形式が存在する。近年の車体は、モノコック構造が主流となっており、外装部材と車体フレームを一体構造として、軽量化と高剛性を両立させている。
外装部材は、鋼板をプレス加工して得られる内側部材と外側部材を溶接等によって接合して得られる。この外装部材は、その断面形状が、内部空間を有する閉断面状となり、この閉断面が補強リブとして機能し、剛性を高めている(特許文献1参照)。
この種のモノコック構造の車両を試作する際、量産時と同じように鋼板をプレス加工して外装部材を製作すると、プレス加工用金型を含めて、極めて高価になってしまい現実的ではない。従って、機構検証や量産前の問題点の洗い出しの為にプロトタイプ車両を製作する際は、模擬的な外装部材として、金属の棒材から構成されるフレーム(骨組み)を作成し、そのフレームの表面に、樹脂素材によって成型した複数のプレート材(外装材)を固定して用いる。
特開閉6−286651
しかしながら、フレームの表面に樹脂のプレート材を固定する模擬外装部材の場合、フレームの組立精度やプレートの固定精度が悪いと、複数のプレート材の互いの位置が微妙にずれてしまい、車両の外観を綺麗に仕上げることが難しい。従って、プロトタイプ車両の組み立て時は、極めて入念に、フレームやプレートを高精度に組み立てる必要があり、作業時間が長くなるという問題があった。特に、モーターショー等のように、展示場でプロトタイプ車両を短時間で組み立てる際は、多数の作業者を要するという問題があった。
また、外装部材の内部に鉄骨フレームが配置される結果、プロトタイプ車両の重量が大きくなり、輸送・移動に手間がかかる。しかも、フレームに対するプレート材の固定強度を高くすることが困難であることから、外部衝撃等によってプレート材の位置がずれやすく、更に、ドアの開閉機構等は専用の治具でフレーム側に直接固定する必要があるという問題があった。
なお、試作車両ではなく、量産車両においても、軽量化の為に、金属の代わりに強化プラスチック等を用いて外装部材を製造する試みがなされているが、強化プラスチックからなるプレプリグを真空チャンバ内で加熱する工程等が必要となり、量産効率が悪いという問題があった。
本考案は、斯かる実情に鑑みてなされたものであり、形状精度が高く、容易に製作可能で、軽量且つ高剛性を実現可能な車両構造を提供しようとするものである。
本考案者の鋭意研究によって考案された、車両の少なくとも一部を構成する車両構造は、板状の強化プラスチックで構成される第一殻部と、板状の強化プラスチックで構成され、前記第一殻部に対して内部空間が形成されるように対向配設されて、前記内部空間の周囲において前記第一殻部と接合される第二殻部と、少なくとも前記第二殻部の外側に積層されて、自身の表面が所望形状に加工又は成形された面となる外側積層部と、を有することを特徴とする。
上記車両構造に関連して、前記外側積層部は、樹脂素材であることを特徴とする。
上記車両構造に関連して、前記外側積層部の表面が切削加工されていることを特徴とする。
上記車両構造に関連して、前記内部空間に、樹脂素材となる補填部が収容されることを特徴とする。
上記車両構造に関連して、前記補填部における少なくとも前記第二殻部側の面が切削加工面となる特徴とする。
上記車両構造に関連して、前記第一殻部又は前記第二殻部に開口が形成され、前記開口の前記内部空間側に、外部締結具を保持する保持部が配設されることを特徴とする。
本考案によれば、車両構造に関して、形状精度が高く、容易に製作可能で、軽量且つ高剛性を実現できるという優れた効果を奏し得る。
本考案の実施形態に係る車両構造が適用されるサイドパネルに関し、(A)アウター側から視た状態となる上方展開図、(B)車両上方を基準視点とした平面図、(C)インナー側から視た状態となる下方展開図である。 (A)は同サイドパネルのアウター側から視た状態となる側面図であり、(B)は、(A)のA−A断面図である。 (A)は図2(A)のB−B断面図であり、(B)は図2(A)のC−C断面図であり、(C)は図2(A)のD−D断面図である。 (A)は図2(A)のE−E断面図であり、(B)は図2(A)のF−F断面図である。 (A)乃至(E)は、同サイドパネルの製作工程及び構造を示す断面図である。 (A)乃至(C)は、同サイドパネルの製作工程及び構造を示す断面図である。 (A)及び(B)は、同サイドパネルの他の製作工程及び構造を示す断面図である。 同サイドパネルの他の製作工程及び構造を示す断面図である。
以下、本考案の実施の形態を、添付図面を参照して説明する。なお、本実施形態では、車両における外装部材として、四輪自動車のサイドパネルを製作する場合を例示するが、本考案はこれに限定されず、車両の後方側のバックパネルや、ルーフ側のトップパネル、その他の自動二輪車の各種フレームなどに適用することができる。
図1に、本実施形態に係る車両構造が適用されるサイドパネル1を示す。このサイドパネル1は、車両右側に配置されるものであり、サイドドア(図示省略)の開口3の周りを一体的に取り囲み、ボディーのモノコック構造の一部を担う。
サイドパネル1は、前輪のホイールハウスと前方ドアの間に位置するフロントピラ10、フロントピラ10の上方に連続してフロントガラスの側面を保持する上部フロントピラ12、フロントピラ10の下端から車両後方に延びるサイドシル14、上部フロントピラ12の上端から車両後方に延びるルーフサイドレール16、サイドシル14の後方端とルーフサイドレール16の後方端を上下方向につなぐリア(又はクオータ)ピラ18、フロントピラ10とリアピラ18の間に配置されるセンタピラ20等を有する。なお、サイドシル14は、車両の床面を構成するフロアパネルと接合され、ルーフサイドレール16は、車両の天井を構成するトップパネルと接合される。
次に、図2以降を参照して、このサイドパネル1に適用される車両構造を説明する。なお、説明の便宜上、車両の室内側を「インナー側(IN)」、車両の室外側を「アウター側(OUT)」と呼ぶ。なお、図2(B)、図3(A)乃至(C)は、前方ドア等が固定されるフロントピラ10の断面を示し、図4(A)及び(B)は、センタピラ20の断面を示す。なお、各断面において、内部構造は、互いに共通するので、ここでは主として図2(B)のフロントピラ10の断面図を参照して車両構造を説明する。
図2(B)に示すように、サイドパネルは、アウター側からインナー側に向かって四層構造となっており、この順番に第一殻部50、補填部54、第二殻部58、外側積層部62を有する。
第一殻部50及び第二殻部58は、板状の炭素繊維強化プラスチック(CFRP)が用いられる。具体的には、アクリル繊維を原料として高温焼成したPAN系炭素繊維のフィラメントをシート状に編み込んだクロス織物に対して熱硬化性樹脂を含浸させた材料が用いられる。なお、ここでは炭素繊維を用いた強化プラスチックを例示しているが、それ以外の各種強化プラスチックを用いることができる。また、含浸樹脂として熱可塑性樹脂を用いることもできる。
第一殻部50及び第二殻部58は、内部空間が形成されるように対向配置される。また、第一殻部50及び第二殻部58は、それぞれ、フランジ状の周縁部50A、58Aを有しており、互いの周縁部50A、58Aが当接する。周縁部50A、58A同士は自身の含浸樹脂によって接合されるが、他にも、ねじ等の締結具で接合したり、別途接着剤を塗布して接合したりしても良い。第一殻部50及び第二殻部58を接合した状態を断面視すると、内部空間が閉空間となっており、高い剛性が発揮される。
なお、第一殻部50及び第二殻部58の少なくとも一方は、周縁部50A、58Aを残して外側(第一殻部50ではアウター側、第二殻部58ではインナー側)に凸となるように成形される。換言すると、第一殻部50及び第二殻部58の少なくとも一方は、内部空間側が凹となるように成形される。ここでは、特に第一殻部50側の凹部の深さが大きく、第二殻部58は、第一殻部50よりも浅い凹部となるか、略平坦となっている。このようにすると、第一殻部50側を、後述する補填部54の充填容器として用いることができ、第二殻部58側を蓋部材とすることができる。
なお、詳細は後述するが、第一殻部50は、柔らかい状態の炭素繊維強化プラスチックを、予め用意した型枠の表面に載置した状態で硬化することで、所望形状に成形される。一方、第二殻部58は、補填部54を型枠として用い、柔らかい炭素繊維強化プラスチックを補填部54の表面に載置した状態で硬化することで、補填部54を覆うと同時に所望形状に成形される。
補填部54は、第一殻部50及び第二殻部58によって構成される内部空間に収容される。この補填部54は、樹脂素材、具体的には発泡ウレタンが用いられる。ここでは短時間で硬化可能な二液混合タイプの発泡ウレタンを用いる。なお、補填部54の樹脂素材は、ウレタンに限られず、その他の材料を用いることができる。また、発泡樹脂にも限定されない。一方、短時間で硬化可能な発泡樹脂を用いることで、内部空間の剛性と軽量化、更には製造工程の簡素化を両立することができる。
補填部54の第二殻部58側に当接する表面54Aは、NC加工機(例えばマシニングセンタ)や作業者の手作業によって切削加工される。即ち、補填部54の発泡ウレタンが硬化した後、退席の余剰分が削り取られることで、表面54Aが所望形状の加工面となり、この加工面が第二殻部58の型枠となる。なお、この表面54Aは、サイドパネル1の外形よりも内部側に設定される。
外側積層部62は、少なくとも第二殻部58の外側面(ここではインナー側の面)に積層されて、自身の表面62Aが、マシニングセンタ等の切削加工機によって所望形状に精密加工される。外側積層部62は、粘性の高い粘土状のエポキシ樹脂で構成されており、作業者によって、第二殻部58の表面に積層される。また、このエポキシ樹脂は、100度以下の低温環境で硬化する材料が選定されており、硬化後に、マシニングセンタ等によって余剰分が削り取られて、高精度な表面62Aが得られる。なお、ここでは外側積層部62の材料としてエポキシ樹脂を用いる場合を例示したが、その他の様々な樹脂材料を用いることができる。
また、第一殻部50には開口52が形成される。この開口52の内部空間側には、第一殻部50の内壁と当接するように凹状の保持部70が配置される。この保持部70は、いわゆる接着剤等によって第一殻部50の内壁に固定されても良く、また、補填部54によって固定されても良い。保持部70に形成される凹部によって、ブッシュや雌ねじ、雄ねじ等の外部締結具80が、開口52に臨むように保持される。従って、この外部締結具80によって、ドアやサイドミラー等、外部部材と締結可能となっている。例えば、図2(B)、図3(A)乃至(C)における、第一殻部50側の外部締結具80には、前方ドアのヒンジ等が締結される。また例えば、図4(B)における、第一殻部50側の外部締結具80には、ドアロック用のストライカ等が固定される。
なお、ここでは第一殻部50に開口52が形成される場合を例示しているが、図3(B)や図4(A)の断面に示すように、第二殻部58側に開口60を形成し、その内部空間側又は外部空間側に保持部70を配設するようにしても良い。
次に、図5以降を参照して、サイドパネル1の製作工程について説明する。なお、ここではサイドパネル1の部分断面を拡大図示することで、その製作工程を示すものであるが、実際には、サイドパネル1全体がまとめて製造される。
<第一殻部の形成>
図5(A)に示すように、金属・石膏・木材・樹脂(硬質ウレタン・エポキシ樹脂)等によって精密形状に作製された型枠100の表面100Aに対して、樹脂を含浸させた炭素繊維強化プラスチックを積層し、型枠100全体をビニル袋で梱包して簡易に真空吸引することで、炭素繊維強化プラスチックを表面100Aに密着させる。なお、積層する際は、周縁部分に平坦なフランジ状の周縁部50Aが形成されるようにする。なお、炭素繊維シートとしては、三菱レイヨン株式会社のパイロフィル(登録商標)の標準織物(クロス)タイプを用いることができる。含浸樹脂としては、ペルノックス株式会社の常温(低温)硬化性樹脂を用いることができる。その後、所定硬化温度で所定時間維持する(例えば、25度で24時間維持した後、80度で2時間維持する)ことで樹脂を適切に硬化させる。結果、第一殻部50が完成する。
<保持部の設置>
図5(B)に示すように、第一殻部50の所定位置(この位置は、型枠100の表面100Aの形状で場所を識別できることが好ましい)に開口52を形成し、開口52に対して保持部70を接着剤等で固定する。なお、保持部70内には、予め外部締結具80を取り付けておくことができる。一方、第一殻部50に予め開口52を形成することなく、将来の開口となる場所の内周面側に、(凹部を有しない)保持部70を仕込んでおいても良い。サイドパネル1を完成させた後、大型のNC加工機にセットして、開口52の加工と保持部70に対する凹部加工を同時に行い、事後的に外部締結具80を保持部70に固定することができる。
<補填部の形成>
図5(C)に示すように、凹状(容器状)となる第一殻部50内に発泡ウレタンを充填する。この発泡ウレタンは、株式会社エービーシー商会のインサルパック(登録商標)の2液スタンダードタイプ(IP600)を用いることができる。発泡ウレタンは、実際の補填部よりも多めに充填する。発泡ウレタンが硬化した後、図5(D)に示すように、例えば大型のマシニングセンタで、余剰のウレタンを切除し、所望形状となる表面54Aを有する補填部54を形成する。この表面54Aは、実際のサイドパネル1の表面よりも内部側に位置させる。この表面54Aは、外側に(インナー側に)断面凸形状となるようにすることが好ましい。
<第二殻部の形成>
図5(E)に示すように、補填部54の表面54A及びその周囲に露出している第一殻部50の周縁部50Aに対して、樹脂を含浸させた炭素繊維強化プラスチック(第一殻部50と同じ材料)を積層し、全体をビニル袋で梱包して簡易に真空吸引することで、炭素繊維強化プラスチックと表面54A及び周縁部50Aを密着させる。その後、樹脂を硬化させることで、フランジ状の周縁部58Aを有する第二殻部58が完成する。結果、第二殻部58の周縁部58Aと、第一殻部50の周縁部50Aは強固に接合される。ちなみに、第二殻部58の成形は、表面硬度が低い発泡ウレタンの補填部54を型枠として用いているので、この第二殻部58の外側表面(インナー側表面)の形状精度は低い。
<外側積層部の形成>
図6(A)に示すように、第二殻部58の表面に対して、エポキシ樹脂を塗布しながら盛り付ける。エポキシ樹脂は、例えば、ナガセケムテックス株式会社 治工具用エポキシ樹脂 デナツール(DENATOOL)を用いることができる。この種の粘土系(高粘性)となるエポキシ樹脂を用いることで、流出することなく、肉厚状態に盛ることができる。所定時間の経過によりエポキシ樹脂を硬化させた後、図6(B)に示すように、例えば大型のNC加工機(例えばマシニングセンタ)で、余剰のエポキシ樹脂を高精度に切削加工し、所望形状の表面62Aを有する外側積層部62を形成する。この際、マシニングセンタの基台に型枠100を高精度に位置決めしながら、表面62Aを切削加工できることから、表面62Aの加工精度を極めて高くすることができ、かつ、第一殻部50の外側表面50Bとの相対位置もおのずと高精度になる。その後、図6(C)に示すように、型枠100と第一殻部50を離反させることで、本実施形態の車両構造を有するサイドパネル1が完成する。
本実施形態の車両構造が適用されるサイドパネル1によれば、板状の強化プラスチックで構成される第一殻部50と第二殻部58によって、内部空間を有する状態で周縁部50A、58Aが接合されているので、高い剛性を発揮することができる。また、第二殻部58の表面側には、自身の表面62Aが所望形状に加工又は成形された面となる外側積層部62が配置されているので、剛性が高められると同時に、表面の形状精度を高めることができる。一方、第一殻部50に関しては、型枠100を用いて成形することができるので、表面50Bの形状精度を簡単に高めることができる。
ちなみに、第一殻部50と第二殻部58の素材として採用される強化プラスチック、とりわけ炭素繊維強化プラスチックは、型枠を用いない限り、高い形状精度を得ることが難しい。従って、例えば、第一殻部50と第二殻部58の双方の表面形状を高精度に成形しようとすると、両表面を包み込むような型枠を製作して、その内周面に強化プラスチックを積層し、周囲を真空環境に吸引しながら硬化させる等の真空チャンバ装置が必要となり、製作コストが大幅に上昇する。そこで本実施形態のように、一方の第二殻部58に対して形状精度を求めずに、その表面に外側積層部62を形成して、切削加工や成形等によって形状精度を高めるようにすれば、第一殻部50側から順番に材料を積層していく積層式の製作工程を採用することができ、製造コストを極めて簡素化できる。特に外側積層部62を樹脂材料にすることで、高精度の切削加工又は成形加工が容易となる。
また、本実施形態の車両構造が適用されるサイドパネル1では、第一殻部50と第二殻部58の内部空間に、発泡ウレタン樹脂となる補填部54が収容されている。この補填部54の表面54Aが切削等の加工面となっているので、所望形状に自在に加工することができる。結果、表面54Aを、その上に積層される第二殻部58の型枠にすることができるので、第二殻部58の形状を常に一定にすることができ、サイドパネル1の剛性を常に安定させることが可能となる。
また、補填部54を利用して、サイドパネル1の剛性や強度を一層高めることもできる。補填部54を高剛性の材料で構成すれば、その分だけ、第一殻部50と第二殻部58の肉厚を薄くすることも可能となり、製造コストを低減できる。また、この補填部54を利用して、内部空間に載置される保持部70を固定することもできるので、保持部70を利用してこのサイドパネル1を、外部部材と連結することが可能となる。
なお、上記実施形態では、外側積層部62の表面62Aが切削加工される場合を例示したが、本発明はこれに限定されず、例えば図7に示すように、樹脂が柔らかい状態で、第二型枠110によってプレス成形しても良い。また特に図示しないが、予め第二型枠110を配した状態で、第二型枠110と第二殻部58の隙間に樹脂を充填することで、外側積層部62を射出成型することも可能である。
更に上記実施形態では、サイドパネル1を型枠100から取り外す前に、外側積層部62の表面62Aを切削加工する場合を例示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、表面62Aが切削加工されていない状態のサイドパネル1を、同様に製作されたトップパネルやバックパネル等と連結して、ボディー全体を組み立ててから、大型NC加工機にセットして、各パネルの外側積層部62の表面をまとめて切削加工しても良い。このようにすると、複数のパネル間の連結誤差を吸収しながら、各パネルの表面62Aの形状精度を高めることができる。
また、上記実施形態では、補填部54の表面54Aに、硬化前の強化プラスチックを積層して、第二殻部58を製作する場合を例示したが、本発明はこれに限定されない。例えば図8に示すように、別の専用型枠(図示省略)で第二殻部58を製作しておき、この第二殻部58を、第一殻部50に対して対向配置し、接着剤や締結部材等により両者を接合しても良い。このようにすると、補填部54を省略することも可能となり、また、第一殻部50と第二殻部58を接合した後に、内部空間に発泡ウレタン等の樹脂を充填することも可能となる。本構造であっても、第二殻部58の外側に積層される外側積層部62によって高精度の表面形状が得られるので、第一殻部50と第二殻部58の接合精度(相対位置決め精度)や、第二殻部58自体の形状精度を必要以上に高くする必要が無い。
更にまた、上記実施形態では、第一殻部50の表面50Bを、サイドパネル1の外表面とする場合を示したが、本考案はこれに限定されない。例えば、第一殻部50側にも、第二外側積層部を形成しておき、その表面を成形又は切削加工で仕上げることで、高い形状精度を得ることもできる。
本実施形態で例示したサイドパネル1では、アウター側からインナー側に、第一殻部50、補填部54、第二殻部58、外側積層部62を有する場合を例示したが、インナー側からアウター側に第一殻部50、補填部54、第二殻部58、外側積層部62を有するようにしても良い。また、本実施形態の車両構造は、サイドパネル以外にも、フロアパネル、バックパネル、トップパネル、ドア、ボンネット等、様々なフレーム構造に適用できる。また車両の種類においても、四輪自動車に限られず、二輪自動車、三輪自動車、バス、トラック、建設機械車両等、様々な車両に適用できる。
なお、本考案の車両構造は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本考案の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
1 サイドパネル
3 開口
10 フロントピラ
12 上部フロントピラ
14 サイドシル
16 ルーフサイドレール
18 リアピラ
20 センタピラ
50 第一殻部
50A 周縁部
50B 外側表面
52 開口
54 補填部
54A 表面
58 第二殻部
58A 周縁部
60 開口
62 外側積層部
62A 表面
70 保持部
80 外部締結具
100 型枠
100A 表面
110 第二型枠

Claims (6)

  1. 車両の少なくとも一部を構成する車両構造であって、
    板状の強化プラスチックで構成される第一殻部と、
    板状の強化プラスチックで構成され、前記第一殻部に対して内部空間が形成されるように対向配設されて、前記内部空間の周囲において前記第一殻部と接合される第二殻部と、
    少なくとも前記第二殻部の外側に積層されて、自身の表面が所望形状に加工又は成形された面となる外側積層部と、
    を有することを特徴とする車両構造。
  2. 前記外側積層部は、樹脂素材であることを特徴とする、
    請求項1に記載の車両構造。
  3. 前記外側積層部の表面が切削加工されていることを特徴とする、
    請求項1又は2に記載の車両構造。
  4. 前記内部空間に、樹脂素材となる補填部が収容されることを特徴とする、
    請求項1乃至3のいずれかに記載の車両構造。
  5. 前記補填部における少なくとも前記第二殻部側の面が切削加工面となる特徴とする、
    請求項4に記載の車両構造。
  6. 前記第一殻部又は前記第二殻部に開口が形成され、
    前記開口の前記内部空間側に、外部締結具を保持する保持部が配設されることを特徴とする、
    請求項1乃至5のいずれかに記載の車両構造。
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