JP3201781U - 自動車用フロアマット - Google Patents
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Abstract
【課題】虫除け材、芳香材または消臭材を継続的に取り替えることができるようにして、マット自体の付加価値を高めることができる自動車用フロアマットを提供する。【解決手段】自動車内の床に敷設されるマット本体10と、マット本体10に固着され、虫除け材、消臭材および芳香材からなる群から選ばれた少なくとも1つの材料を収納するための収納部20とを備える。収納部20は、袋状に形成され、袋部と、袋部の開口部を閉じる面ファスナとを備える。【選択図】図1
Description
この考案は、自動車用フロアマットに関する。
従来から、自動車用フロアマットは、自動車の基本装備として、自動車に装着された状態で提供されている。
このような自動車用フロアマットは、マットの表面や繊維自体に防虫加工が施されて、フロアマット自体に抗菌機能が付与されていることが知られている。たとえば、実開昭61−105241号公報(特許文献1)には、フロアマットの立糸部を形成する糸に、あらかじめ防虫剤を練り込むことで、細菌やダニなどが発生したり繁殖することを防止することができる自動車用フロアマットが開示されている。
さらに、自動車用の消臭剤や芳香剤が知られている。自動車用の消臭剤などは、大半が自動車の基本装備ではなく、運転者により任意の箇所、たとえば、自動車のエアコン送風口付近などに取り付けられる。
上記特許文献1に開示された自動車用フロアマットは、防虫剤の効果の持続期間が一定であるため、防虫剤の効果を持続させるためには、フロアマット自体を交換する必要がある。
さらに、消臭剤なども効果の持続期間が一定であり、自動車に消臭剤などを取り付けるための専用のスペースが設けられている訳ではない。したがって、運転者は、消臭剤などの効果の持続期間が過ぎてしまっても、再度消臭剤などを購入しない場合も多い。
そこで、本考案は、上記のような課題を解決するためになされたものであって、その目的は、虫除け材、芳香材または消臭材を継続的に取り替えることができるようにして、マット自体の付加価値を高めることができる自動車用フロアマットを提供することである。
この目的のため、本考案の一態様に係る自動車用フロアマットは、自動車内の床に敷設されるマット本体と、マット本体に固着され、虫除け材、消臭材および芳香材からなる群から選ばれた少なくとも1つの材料を収納するための収納部とを備える。
好ましくは、収納部は、袋状に形成されている。
好ましくは、収納部は、通気性を有する素材である。
好ましくは、収納部は、前端がマット本体に固着され、後端がマット本体の後端から突出している。
好ましくは、自動車用フロアマットは、助手席領域用フロアマットである。
好ましくは、自動車用フロアマットは、後部座席領域用フロアマットである。
好ましくは、後部座席領域は、助手席領域の斜め後方である。
本考案によれば、虫除け材、芳香材または消臭材を継続的に取り替えることができるようにして、マット自体の付加価値を高めることができる自動車用フロアマットを提供することができる。
本考案の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
図1を参照して、本実施の形態に係る自動車用フロアマット1の実施形態について説明する。
自動車用フロアマット1は、自動車内の床に敷設されるマット本体10と、マット本体10に固着される収納部20とを備える。収納部20は、後述する、虫除け材30を収納するために設けられる。
まず、マット本体10および収納部20について説明する。図2は、図1の収納部20を拡大して示す正面図であり、図3は、図1のIII−IIIに沿って見た収納部20の断面図である。図3において、矢印方向が上方であり、矢印の反対方向が下方である。
図3を特に参照して、マット本体10は、カーペットからなる表皮層11と、表皮層11の裏面に設けられる裏材層12とを備える。マット本体10は、表皮層11のみから構成されていてもよい。後述するように、自動車の床には、内装カーペット44(図4)が敷設されている。マット本体10は、その内装カーペット(通常は、パイル糸が起毛しているカーペット)上に載置して使用されるため、マット本体10は、滑り止め作用を奏するのが好ましい。そのため、マット本体10は、滑り止め作用を奏する裏材層12を備えていることが好ましい。
図2,3を参照して、収納部20は、一点鎖線で示す虫除け材30を収納するために、袋状に形成されている。収納部20は、袋部21と、袋部21の開口部を閉じる面ファスナ22とを備える。袋部21は、虫除け材30を収納することができる大きさであればよく、平面視矩形形状の生地が折り返されて、左右方向の両端部23が縫い付けられることにより形成されている。面ファスナ22は、一対設けられ、袋部21の内面にそれぞれ取り付けられる。このような構成により、虫除け材30を簡単に交換することができるとともに、虫除け材30が簡単に抜け落ちてしまうおそれがない。
袋部21は、通気性を有する素材であり、具体的には、メッシュ生地である。さらに、袋部21は、マット本体10を洗浄にも耐えることができる素材であり、たとえば、ナイロンなどの合成繊維素材で形成される。
収納部20は、その上端部24がマット本体10に固着されている。すなわち、袋部21の上端部24は、マット本体10の裏材層12の外周縁に縫い付けられている。これにより、袋部21は、マット本体10の幅方向中央部付近の下端から突出して設けられている。つまり、収納部20は、マット本体10と重ならないように設けられ、マット本体10の外方に配置される。このような構成により、虫除け材30を袋部21に収納した状態であっても、虫除け材30に効率よく風が当たるため、虫除け剤の発散の効果を阻害しない。
虫除け材30は、平面視矩形形状の板材に、虫除け剤の成分を練り込んだものである。虫除け剤は、ハエや蚊などの飛ぶ虫を対象にしており、哺乳類には無害の成分で形成されている。虫除け剤は、虫除け剤に風が当たることで揮発し、ハエや蚊などの飛ぶ虫が車内に侵入することを防止する。虫除け剤の効果の持続期間は、たとえば、30日から1年である。虫除け材30は、効果の持続期間を有するため、収納部20の表面には、効果の持続期間を記入することができる日付を記載する欄が設けられていてもよい。
上述のように、虫除け材30は、効果の持続期間を有するため、その期間に合わせて、定期的に虫除け材30を取り換える必要がある。本実施の形態に係る自動車用フロアマット1によれば、ディーラーの定期点検などの際に、虫除け材30の交換を提供することができる。こうすることにより、自動車用フロアマット1に、虫除け材30の定期的な交換という継続的な付加価値を付与することができ、自動車用フロアマット1の付加価値を高めることができる。なお、収納部20に収納するものは、虫除け材30だけではなく、消臭材または芳香材などの材料であってもよい。消臭材および芳香材なども虫除け材と同様、効果の持続期間を有するため、自動車用フロアマット1に同様の付加価値を付与することができる。
次に、自動車用フロアマット1の敷設状態について説明する。図4は、自動車用フロアマット1が自動車内に敷設された状態を示す模式図である。
図4を参照して、自動車用フロアマット1は、収納部20が自動車40の座席41の下方に設けられるように配置される。すなわち、収納部20は、座席41を下方から支持する座席脚42の間に配置される。こうすることにより、収納部20が足に当たることはなく、収納部20が邪魔にならない。さらに、足元に設けられるエアコンの送風口43の風が虫除け材30に当たるため、虫除け剤が揮発し、自動車40内に効果的に充満する。これにより、ハエや蚊などが自動車40内に侵入することを防止することができる。
なお、座席41が座席台により支持され、座席41の下方に空間が設けられない場合は、収納部20は、座席台に当接して上方に立ち上がる。この場合であっても、収納部20は、足に当たらず邪魔にならないとともに、エアコンの送風口43の風が虫除け材30に当たるため、虫除け剤の効果を発揮することができる。
自動車用フロアマット1の自動車40内の敷設領域について説明する。図5は、自動車用フロアマット1が自動車40内敷設される領域を示す模式平面図である。
図5を参照して、自動車40の内装カーペット44は、自動車40の車内の床部全域に敷設された自動車用の内装カーペットである。すなわち、内装カーペット44は、運転席領域A、助手席領域B、運転席領域Aの後方に位置する後部座席領域C、および助手席領域Bの後方に位置する後部座席領域Dの床部全域を覆うように敷設され、表面側にパイル糸が起毛しているカーペットである。内装カーペット44の上には、乗車する者の足下に相当する位置において、自動車用フロアマット1が敷かれている。
自動車用フロアマット1は、助手席領域B用のフロアマットであることが望ましい。助手席領域Bは、エアコンの送風口43が近くに設けられるとともに、アクセルやペダルが設けられていないため、安全性の基準が厳しくないからである。なお、収納部20は、座席41の下方に配置されるため、すべての領域A〜Dに敷設しても収納部20が邪魔になることはないが、運転席領域Aは、安全性の基準が高いため、自動車用フロアマット1を敷設させることは好ましくない。
また、自動車用フロアマット1は、助手席領域Bに代えて、後部座席領域C,Dのいずれかに設けられてもよい。この場合、マット本体10は、後部座席領域C,Dにまたがって設けられ、収納部20は、後部座席領域C,Dのいずれかに配置されていてもよいし、後部座席領域C,Dの間に配置されていてもよい。
図5のハッチで示すように、自動車用フロアマット1を自動車40の対角線上に設けてもよい。すなわち、自動車用フロアマット1を助手席領域B用のフロアマットに加えて、助手席領域Bの斜め後方に位置する後部座席領域Cに設けてもよい。こうすることにより、ワゴン車のような大きい自動車であっても、虫除けの効果が自動車40の隅々まで行き渡る。
なお、本実施の形態において、収納部20は、袋状であるとして説明したが、マット本体10の表皮層11に設けられる切込みであってもよい。
また、本実施の形態において、収納部20は、メッシュであるとして説明したが、これに限定されない。収納部20は、通気性を有する素材であればよく、たとえば、通気性を有さない袋部21に複数の開口が設けられているものでもよい。
以上、図面を参照してこの考案の実施形態を説明したが、この考案は、図示する実施形態のものに限定されない。図示された実施形態に対して、この考案と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
1 自動車用フロアマット、10 マット本体、11 表皮層、12 裏材層、20 収納部、21 袋部、22 面ファスナ、23 両端部、24 上端部、30 虫除け材、40 自動車、41 座席、42 座席脚、43 送風口、44 内装カーペット、A 運転席領域、B助手席領域、C,D 後部座席領域。
Claims (7)
- 自動車内の床に敷設されるマット本体と、
前記マット本体に固着され、虫除け材、消臭材および芳香材からなる群から選ばれた少なくとも1つの材料を収納するための収納部とを備える、自動車用フロアマット。 - 前記収納部は、袋状に形成されている、請求項1に記載の自動車用フロアマット。
- 前記収納部は、通気性を有する素材である、請求項1または2に記載の自動車用フロアマット。
- 前記収納部は、上端が前記マット本体に固着され、下端が前記マット本体の後端から突出している、請求項1〜3のいずれかに記載の自動車用フロアマット。
- 当該自動車用フロアマットは、助手席領域用フロアマットである、請求項1〜4のいずれかに記載の自動車用フロアマット。
- 当該自動車用フロアマットは、後部座席領域用フロアマットである、請求項1〜5のいずれかに記載の自動車用フロアマット。
- 前記後部座席領域は、前記助手席領域の斜め後方である、請求項6に記載の自動車用フロアマット。
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