背景技術に言及した問題及び上述課題を解決するため、本願の発明者が鋭意検討した結果、ガラス製直管を元に、LEDランプ(本願において、LEDランプは照明光源、LED蛍光灯、発光ダイオードランプ管または照明装置とも称する)を提案した。そのうち、LEDモジュールは光源とも称する。
LEDランプは周知の熱陰極管または冷陰極管のように、透光または光拡散機能の有する長尺状の外郭筺体(すなわち、ランプ管)を備え、例えば、円柱状である。サイズ(長さ、半径)は従来の熱陰極管または冷陰極管の規格(例えば、JISC7601、JISC7709)に基づいて設計することができる。
以下、本考案の上述目的、特徴及び長所が分かり易いように、図面を参照しながら本考案の具体的な実施の形態を説明する。
本考案の実施の形態では、図1〜図2に示すように、ランプ管1と、ランプ管1内に設けられる基板2と、ランプ管1の両端にそれぞれ嵌合する2つのキャップ(口金)3とを備える照明用光源を提供する。ランプ管1は、プラスチック製直管或いはガラス製直管を用いることができる。本実施の形態には、補強部を有するガラス製直管を用いることで、従来のガラス製直管が破裂し易く、破裂によって漏電から引き起こした感電事故を防止することができ、プラスチック製直管の老化し易い問題も回避することができる。
ランプ管の強化は、化学的方法或いは物理的方法を用いてガラスを二次補強することができる。化学的方法は、基本的な原理として、ガラス表面の組成を変化させることにより、ガラスの強度を増加する。具体的には、他のアルカリ金属イオンをガラス表面層のNaイオン、または、Kイオンとイオン交換させることで表面にイオン交換層を形成し、常温に冷却した後、ガラスの内側が引っ張られることで外側が圧縮される状態となり、強度を増加する目的が実現できる。高温型イオン交換法、低温型イオン交換法、脱アルカリ法、表面結晶法、ケイ酸ナトリウム強化法等を用いることができるが、これらの方法に限定されない。
1、高温型イオン交換法
ガラスの軟化点と転移点の間の温度域において、Na2OまたはK2Oを含むガラスをリチウム溶融塩に浸し、ガラス中のNaイオンまたはそれらよりも半径が小さい溶融塩中のLiイオンと置換させ、室温に冷却した後、Liイオンを含む表面層と、NaイオンまたはKイオンを含む内面層との膨張係数が異なるため、表面には圧縮応力が残って強化される。同時に、ガラス中にAl2O3、TiO2等の成分が含まれていると、イオン交換により、膨張係数の非常に小さい結晶ができ、冷却後のガラス表面に非常に強い圧縮応力が生じ、強度が700MPaに達するガラスが得られる。
2、低温型イオン交換法
低温イオン交換法は、ガラスの転移温度より低い温度域において、表面層のアルカリイオン(例えば、Naイオン)よりイオン半径の大きい1価の陽イオン(例えば、Kイオン)をNaイオンで置換させ、Kイオン表面層に移動させる。例えば、Na2O+CaO+SiO2系統のガラスは、400℃以上の熔融塩に十数時間浸すことが可能である。低温型イオン交換法は、高い強度が容易に得られることができ、処理方法が簡単であり、ガラス表明の透明性を損なわなく、変形しない等の特徴がある。
3、脱アルカリ法
脱アルカリ法は、亜硫酸ガスと水分を含む高温雰囲気において、Pt触媒を利用してガラス処理を行い、Na+イオンをガラス表面層から浸出させ、亜硫酸と反応させることで、表面層はSiO2リッチ層になったため、表面層が低膨張性のガラスになり、冷却すると圧縮応力が生じる。
4、表面結晶法
表面結晶法は、高温型イオン交換法と異なり、熱処理のみによって表面層に膨張係数の低い微結晶が形成され、強化させる方法である。
5、ケイ酸ナトリウム強化法
ケイ酸ナトリウム強化法は、ケイ酸ナトリウム(水ガラス)の水溶液を、100℃以上の数大気圧の状態において処理を行い、表面層に引っかけ傷の付け難い高強度なガラスが得られる。
ガラスの物理的強化は、コーティング方法または物理的構成を変える方法が挙げられるが、これらの方法に限定されない。コーティング方法は、必要となる塗布の基質に基づいて、被覆剤の種類と状態が決められる。被覆剤は、例えば、タイル強化コーティング、アクリルコーティング、またはガラスコーティングなどが挙げられる。コーティングする時は、例えば、液体または気体塗布を用いる。物理的構成を変える方法に関しては、例えば、破裂し易い箇所に構造上の強化設計を施す。上記により、化学的方法にしても、物理的方法にしても、単一な実施方法に限定されず、物理的方法または化学的方法におけるいずれかを任意に組み合わせることが可能である。
本実施の形態では、構造強化設計を説明する。ランプ管1は、本体102と本体102の両端にある端部101とを備え、端部101には、キャップ3が嵌合される。少なくとも、1つの端部101の外径が本体102の外径よりも小さい。本実施の形態では、2つの端部101の外径がいずれも本体102の外径より小さい構成とする。具体的には、ランプ管1の両端に対し補強処理を施すことで、端部101に補強部構造が形成される。キャップ3は強化後の端部101に嵌合されることにより、キャップ3の外径とランプ管の本体102の外径との差が小さくなり、段差をほぼなくすことができる。つまり、キャップ3の外径と本体102の外径とは等しくなる。これにより、搬送する際に、梱包材がキャップ3だけに接触することなく、キャップ3及びランプ管1の両方に接触するので、キャップ3だけに集中することなく、LED直管ランプの全体における付勢が均一となるため、キャップ3とランプ管の端部101との接続部分だけが大きな圧力を受けることによる破裂を避けることができ、製品の品質を向上させることができ、外観もきれいになるメリットがある。
本実施の形態では、キャップ3の外径と本体102の外径とはほぼ同じであり、公差が±0.2mm(ミリメートル)以内、最大は±1mmを超えない。
キャップ3の外径と本体102の外径とをほぼ同じようにするためには、異なるキャップ3の厚みに応じて、強化後の端部101と本体102の外径との差の許容範囲は1mm〜10mmとしてもよく、さらに望ましいのは、強化後の端部101と本体102の外径との差の許容範囲は2mm〜7mmであってもよい。
本実施の形態において、図3に示すように、ランプ管1の端部101と本体102との間には、段差が滑らかとなるように渡り部103が形成される。渡り部103は弧状であり、渡り部103の軸方向における断面の形状は弧線状である。
渡り部103の長さは、1mm〜4mmであり、1mmより小さくすると、渡り部の強度が足りない。4mmより大きくすると、本体102の長さが短くなるので、発光面が小さくなるだけではなく、キャップ3の長さを本体102に合わせるように増やす必要があるため、キャップ3の材料を増加させてしまう。その他の実施の形態では、渡り部103は弧状ではなくてもよい。
T8規格の直管を例として、強化後の端部101の外径範囲は20.9mm〜23mmであり、20.9mmより小さくすると、端部101の内径が小さすぎるため、電源部材をランプ管1に挿入することができなくなる。本体102の外径範囲は25mm〜28mmであり、25mmより小さくすると、従来の加工条件では、両端に対する補強処理を施し難くなる。28mmより大きくすると、業界の規格に合わなくなる。
続いて、図2に示すように、基板2には発光ダイオードユニットが設けられている。発光ダイオードユニットは複数のLEDモジュール202(本願において、LEDモジュールは発光ダイオードまたは発光ダイオード組とも称する)を備える。点灯回路モジュール5はキャップ3内に設けられ、基板2を介してLEDモジュール202と電気的に接続されている。その他の説明において、発光ダイオードユニット(LEDモジュール202)と点灯回路モジュール5とを併せて、発光ダイオードモジュールと称してもよい。
点灯回路モジュール5は、ランプ管1の一端のキャップ3に設置される片側給電体(すなわち、全ての電源ユニットが1つの部材に集積されること)であってもよく、または、2つの部分に分けることもでき、所謂、2つの部分がそれぞれランプ管の両端のキャップ3に設置される両側給電体(すなわち、全ての電源ユニットが、2つの部材に分けて設置されること)であってもよい。ランプ管1は、一端のみ補強部を施す場合、電源として、優先的に片側給電体を選択し、強化後の端部101が対応するキャップ3に設置する。
片側給電体にしても、両側給電体にしても、点灯回路モジュールの設置方法は複数の選択パターンがある。例えば、電源は、封止成型後のモジュールでもよい。具体的には、熱伝導率の高いシリカゲル(熱伝導係数≧0.7W/m・k)を用い、金型により、電源ユニットを封止成型することで、点灯回路モジュールが形成される。この成型方法で得られる点灯回路モジュールは、絶縁性、放熱性、及び外観の均一性がいずれも高く、他の構造部材との組み合わせが簡単というメリットがある。或いは、点灯回路モジュールは封止成型しなくてもよい。例えば、露出状態の点灯回路モジュールを直接キャップ内に設置してもよく、露出状態の電源ユニットを従来の熱収縮チューブで包んだキャップ3内に設置してもよい。
図2を参照しながら、図4〜図6に示すように、一般的には、点灯回路モジュール5の一端は雄型プラグ501を有し、他端は金属ピン502を有する。基板2の端部には雌型プラグ201が設けられ、キャップ3には外部電源と接続するための中空導電ピン301が設けられる。点灯回路モジュール5の雄型プラグ501は、基板2の雌型プラグ201内に挿入され、金属ピン502はキャップ3の中空導電ピン301内に挿入される。その他の実施の形態において、キャップ3の導電ピンは中空ピンではなくてもよい。点灯回路モジュール5は半田接続のような物理接続等により、導電ピンと電気的に接続する。この場合、雄型プラグ501と雌型プラグ201は中継プラグに相当し、点灯回路モジュール5と基板2を電気的に接続する。金属ピン502が中空導電ピン301内に挿入した後、外部から中空導電ピン301をプレスすることで、中空導電ピン301を軽く変形させ、電源5上の金属ピン502に固定させて、電気的に接続することを実現する。キャップ3にはWIFI状の通気孔が設けられる。前記通気孔の形状は、通気機能を実現できれば、針孔状や笑顔状等の他の形状でもよく、ここでは、通気孔の形状を限定しない。任意の形状の通気孔は本考案の保護範囲に含まれる。
通電時、電流は、LEDランプの一端の中空導電ピン301、金属ピン502、点灯回路モジュール5内の発光ダイオードの駆動回路、雄型プラグ501、雌型プラグ201の順に、基板2に流れ込み、基板2を介してLEDモジュール202に到達する。
本実施の形態では、雄型プラグ501と雌型プラグ201の接続方法の代わりに、従来のワイヤー・ボンディング方法を利用してもよい。すなわち、従来の金属ワイヤーを用いて、金属ワイヤーの一端を電源に電気的に接続させ、他端を基板2に電気的に接続させる。しかし、ワイヤー・ボンディング方法は、搬送時に破断する恐れがあるため、品質が若干劣っている。
本実施の形態において、右側のキャップ3の長さは左側のキャップ3の長さより短い。一般的には、一方のキャップ3の長さは他方のキャップ3の長さの30%〜80%であり、好ましくは1/3〜2/3である。長い側のキャップ3の長さは15mm〜65mm(実際の必要に応じて決める)である。長さの異なるキャップの設計は、DC−DCコンバータをLED駆動回路とする発光ダイオードランプ管に適用することが好ましい。
図24に示すように、本考案の実施形態は交流入力信号を受信する点灯回路モジュール5内の発光ダイオードの駆動回路を提供し、第1整流手段110と、直流電力を発光ダイオードユニット130に供給する兼用回路140とを含む。前記発光ダイオードユニット130は発光ダイオード組202を含む。前記兼用回路140は、電流調整手段144と、発光ダイオードランプ管を二つまたは二つ以上の駆動環境に適用させる第2整流手段142とを含む。
前記電流調整手段144は、第3ピンB1と、第4ピンB2と、前記第2整流手段142とに接続される。
前記第2整流手段142の一端は、前記発光ダイオードユニット130の一端と前記第1整流手段110とに接続され、第2整流手段142の他端は、前記発光ダイオードユニット130の他端と前記第1整流手段110とに接続される。前記第1整流手段110は、第1ピンA1及び第2ピンA2にも接続されている。
前記電流調整手段144は前記交流入力信号に応じて電流調整信号を供給する。前記電流調整信号の電流値は前記発光ダイオード組202の所定の動作電流値の範囲と整合している。ここでいう電流値の整合とは、電流調整信号が電流調整手段144と発光ダイオード組202間の回路に流れ込んだ後、発光ダイオード組202に出力された電流値が発光ダイオード組202の定格電流よりも小さく、例えば、発光ダイオード組202の所定の動作電流値範囲内に収める。前記交流入力信号はバラスト或いは商用電源から生成される。
前記第2整流手段142と前記第1整流手段110は受信された信号に対する整流処理に適用する。
本考案の発光ダイオードランプ管は、片側電源入力の駆動状況と互換性があり、すなわち、交流入力信号は第1ピンA1と第2ピンA2から入力される。例えば、商用電源の電源は発光ダイオードランプ管の片側の第1ピンA1及び第2ピンA2に接続され、第3ピンB1と第4ピンB2はフローティング(floating)である。片側電源入力で駆動する場合、第1整流手段110は第1ピンA1または第2ピンA2から入力された交流信号を整流し、前記発光ダイオードユニット130に入力させる。
兼用回路140により、本考案の発光ダイオードランプ管は両側電源入力の駆動状況とも互換性があり、すなわち、従来の蛍光灯のように、第1ピンA1と、第2ピンA2と、第3ピンB1と、第4ピンB2との間に接続され、交流入力信号が第1ピンA1及び第2ピンA2のうちの一つと、第3ピンB1及び第4ピンB2のうちの一つから入力される。例えば、バラストは発光ダイオードランプ管の両側に接続される。両側電源入力で駆動する場合、第1整流手段110と前記第2整流手段142は入力された交流信号を整流し、前記発光ダイオードユニット130に入力させる。また、本実施の形態の電流調整手段144は入力された交流入力信号の電流値を調整してもよい。これにより、調整後の信号の電流値は発光ダイオード組202の所定の動作電流値の範囲と整合するので、本実施の形態の発光ダイオードの駆動回路も第1ピンA1と、第2ピンA2と、第3ピンB1と、第4ピンB2とに直接接続されて動作することができる。これにより、特殊な発光ダイオードを用いることがなく、バラストの着脱作業も要らない。
本実施の形態において、商用電源に直接接続される場合、商用電源は一端のキャップ3(長さの長い側のキャップ)にカップリング接続され、第1ピンA1及び第2ピンA2は交流電源にカップリング接続され、他端のキャップ(長さの短い側のキャップ)上の第3ピンB1及び第4ピンB2はフローティング(floating)である。上述した交流電源により供給される交流信号が正の半波である場合、電流は、当該第1ピンA1から、整流手段110のダイオードD1、フィルタ回路120、発光ダイオードユニット130及び整流手段110のダイオードD4の順に流れ込んだ後、第2ピンA2から出力される。上述した交流電源により供給される交流信号が負の半波である場合、電流は、当該第2ピンA2から、整流手段110のダイオードD3、フィルタ回路120、発光ダイオードユニット130及び整流手段110のダイオードD2の順に流れ込んだ後、第1ピンA1から出力される。
次に図24に示す発光ダイオードの駆動回路の各構成について説明する。
前記電流調整手段144は、第1調整コンデンサC3と、第2調整コンデンサC4と、第3調整コンデンサC5とを含んでもよい。
前記第2調整コンデンサC4の第1端は前記第3ピンB1に接続され、第2調整コンデンサC4の第2端は前記第3調整コンデンサC5の第2端と第1調整コンデンサC3の第1端に接続される。前記第3調整コンデンサC5の第1端は前記第4ピンB2に接続される。前記第1調整コンデンサC3の第2端は前記電流調整手段144に接続される。
前記第1調整コンデンサC3と、第2調整コンデンサC4と、第3調整コンデンサC5とは、いずれも薄膜コンデンサを用いてもよい。
前記第2整流手段142は、第5ダイオードD5と、第6ダイオードD6とを含む。
前記第5ダイオードD5のカソードは前記発光ダイオードユニット130のアノードに接続され、前記第5ダイオードD5のアノードは前記電流調整手段144と第6ダイオードD6のカソードとに接続される。前記第6ダイオードD6のアノードは前記発光ダイオードユニット130のカソードに接続される。第2整流手段142は、第3ピンB1または第4ピンB2により受信された交流入力信号を直流信号に整流処理することができる。
前記発光ダイオードユニット130における前記発光ダイオード組202は、一つの発光ダイオードを用いてもよく、直列、並列または直並列に接続される複数の発光ダイオードを用いてもよい。発光ダイオード組202のアノードは前記発光ダイオードユニット130のアノードに接続され、発光ダイオード組202のカソードは前記発光ダイオードユニット130のカソードに接続される。
一つの発光ダイオードを用いる場合、発光ダイオードのアノードは発光ダイオード組202のアノード側として、前記発光ダイオードユニット130のアノードに接続され、発光ダイオードのカソードは発光ダイオード組202のカソード側として、前記発光ダイオードユニット130のカソードに接続される。複数の直列接続される発光ダイオードを用いる場合、一つ目の発光ダイオードのアノードは発光ダイオード組202のアノード側とし、最後の一つの発光ダイオードのカソードは発光ダイオード組202のカソード側とする。
並列接続された複数の発光ダイオードを用いる場合、接続されている発光ダイオードのアノードは発光ダイオード組202のアノード側とし、接続されている発光ダイオードのカソードは発光ダイオード組202のカソード側とする。直並列接続された複数の発光ダイオード(すなわち、並列接続される複数の発光ダイオードの列)を用いる場合、接続されている発光ダイオードの列のアノードは発光ダイオード組202のアノード側とし、接続されている発光ダイオードの列のカソードは発光ダイオード組202のカソード側とする。本考案の原理を分かり易く説明するために、以下の実施の形態では、発光ダイオード組202は一つの発光ダイオードを含むことを例とするが、実際の応用においては複数の直列、並列、または直並列接続される発光ダイオードを発光ダイオード組としてもよい。
前記第1整流手段110は、第1ダイオードD1と、第2ダイオードD2と、第3ダイオードD3と、第4ダイオードD4とを含む。第1ダイオードD1と、第2ダイオードD2と、第3ダイオードD3と、第4ダイオードD4とはブリッジ整流回路を構成し、第1ピンA1または第2ピンA2により受信される交流入力信号を直流信号に整流処理する。
具体的には、前記第1ダイオードD1のカソードは、前記第3ダイオードD3のカソードと前記発光ダイオードユニット130のアノードとに接続される。前記第2ダイオードD2のアノードは、前記第4ダイオードD4のアノードと前記発光ダイオードユニット130のカソードとに接続される。前記第1ダイオードD1のアノードは、第2ダイオードD2のカソードと前記第1ピンA1とに接続される。前記第3ダイオードD3のアノードは、第4ダイオードD4のカソードと前記第2ピンA2とに接続される。第1整流手段110はその他の構成の全波整流回路または半波整流回路を用いてもよい。
上述の説明により、電流調整手段144と、第2整流手段142と、発光ダイオードユニット130と、第1整流手段110とは直列に接続されていることが分かる。第1調整コンデンサC3と、第2調整コンデンサC4と、第3調整コンデンサC5とからなる電流調整手段144は、電流制限抵抗の機能を有するので発光ダイオード組202に印加されるステップ電圧を低減することができ、また、発光ダイオード組202における電流を調整することもできるので電流調節機能が実現される。電流調整手段144から出力される電流調整信号は発光ダイオードランプ管のその他の回路、例えば、電流調整手段144と発光ダイオード組202の間の回路も通過するため、電流調整信号の電流値が変動する場合がある。そのため、電流調整手段144を構成する第1調整コンデンサC3と、第2調整コンデンサC4と、第3調整コンデンサC5とのコンデンサ値は、交流入力信号の大きさ及び周波数と関連する他に、発光ダイオードランプ管の他の回路構成とも関連する。当業者は実際の状況に応じて、第1調整コンデンサC3と、第2調整コンデンサC4と、第3調整コンデンサC5のコンデンサ値を設定することができる。
図25に示すように、前記発光ダイオードの駆動回路はさらに、前記第1整流手段110及び前記発光ダイオード組202に電気的に接続されるフィルタ回路120を含み、前記直流信号を受信してフィルタリングすることで、フィルタリングされた前記直流信号を前記発光ダイオード組202に提供する。
前記フィルタ回路120は、前記発光ダイオードユニット130に並列接続されるフィルタコンデンサC1を含む。フィルタコンデンサC1は信号の高周波成分を除去することができる。
フィルタコンデンサC1の値は0nF〜30nFである。好ましくは、コンデンサC1の値<10nFである。これにより、同様な出力において、コンデンサC1の体積を減少させることができ、点灯回路モジュールの体積を小型化できる。また、同様な状況において、駆動回路の安全性及び信頼性を向上することができる。その他の実施の形態において、図24に示す前記フィルタ回路120を利用しなくてもよい。
発光ダイオードの駆動回路はさらに、フィルタ回路120及び/または発光ダイオード組202に並列接続される放電回路150を含み、前記フィルタコンデンサC1の電荷を放出する。
電源がOFFされた後でもフィルタコンデンサC1は一定の電圧を保持しているため、発光ダイオード組202が一定の時間、継続して点灯したり、点滅したりする場合もある。放電回路150により、この状況の発生を避けることができる。
具体的には、前記放電回路150は直列接続される第1抵抗R1と第2抵抗R2とを含む。
その他の実施の形態において、放電回路150はその他の形態の放電回路でもよい。前記発光ダイオード組202におけるステップ電圧が発光するための臨界電圧より高いまたは等しくなる場合に、当該放電回路150により所定の電流またはこれより大きい電流を継続的に流れることを実現できれば、いずれの放電回路でもよい。当該所定の電流は、発光ダイオード組202の電流波形の大きさにより決まる。
従来技術において、予熱機能を有するソケット、例えば、電子安定器を有するソケットがある。予熱する過程において、一部の電子安定器は蛍光灯のフィラメントの異常(例えば、断線または短絡)を検出することができる。したがって、図26に示すように、本考案の実施の形態における発光ダイオードの駆動回路はさらに、第1フィラメント擬似回路と第2フィラメント擬似回路180とを含む。第1フィラメント擬似回路と第2フィラメント擬似回路180は擬似フィラメントの効果を実現することで、電子安定器が起動する時にフィラメント予熱段階を正常に通るので、電子安定器の正常起動を確保することができる。
第1フィラメント擬似回路180は前記第1ピンA1と第2ピンA2に接続され、前記第1ピンA1と第2ピンA2との間に電流経路を構成する。第2フィラメント擬似回路180は前記第3ピンB1と第4ピンB2に接続され、前記第3ピンB1と第4ピンB2との間に電流経路を構成する。
続いて、図26を参照する。前記第1フィラメント擬似回路18と第2フィラメント擬似回路180は、第1擬似抵抗R5と、第2擬似抵抗R6と、第1擬似コンデンサC9と、第2擬似コンデンサC10とを含んでもよい。
前記第1フィラメント擬似回路18の前記第1擬似抵抗R5と第2擬似抵抗R6は、前記第1ピンA1と第2ピンA2との間に直列接続される。前記第1擬似コンデンサC9と第2擬似コンデンサC10も前記第1ピンA1と第2ピンA2との間に直列接続される。また、前記第1擬似抵抗R5と第2擬似抵抗R6との接続点と、前記第1擬似コンデンサC9と第2擬似コンデンサC10との接続点とは電気的に接続している。
前記第2フィラメント擬似回路180は、前記第3ピンB1と第4ピンB2とに電気的に接続されることを除き、その他の構成は第1フィラメント擬似回路180と同じである。
また、前記第1擬似抵抗R5と第2擬似抵抗R6はいずれも100KΩであり、第1擬似コンデンサC9と第2擬似コンデンサC10はいずれも220nFであってもよい。
図27は本考案の実施の形態における発光ダイオードランプ管の構成の概略図である。図24〜図27を参照しながら説明する。前記発光ダイオードランプ管は、整流手段110と、フィルタ回路120と、発光ダイオードユニット130と、兼用回路140と、バラスト検出回路680とを含む。前記発光ダイオードユニット130は発光ダイオード組202を含む。
前記兼用回路140は、前記第3ピンB1と、前記第4ピンB2と、前記発光ダイオードモジュール130とに接続される。前記整流手段110は、前記第1ピンA1と、前記第2ピンA2と、前記発光ダイオードモジュール130とに接続される。前記整流手段110と前記兼用回路140は、第1ピンA1と、第2ピンA2と、第3ピンB1と、第4ピンB2とから入力される信号に整流処理を施し、整流された信号を前記発光ダイオードモジュール130に供給する。
前記発光ダイオード組202のアノード側は、前記発光ダイオードユニット130のアノードに、前記発光ダイオード組202のカソード側は、前記発光ダイオードモジュール130のカソードに接続される。
前記兼用回路140は、電流調整手段144と整流手段142とを含み、前記交流入力信号に応じて電流調整信号を供給する。前記電流調整信号の電流値と、前記発光ダイオード組202の所定の動作電流値範囲とは整合している。ここでいう電流値の整合とは、電流調整信号が前記発光ダイオードランプ管のその他の回路に流れ込んだ後、発光ダイオード組202に出力された電流値が発光ダイオード組202の定格電流より小さく、例えば、発光ダイオード組202の所定の動作電流値範囲に収める。前記交流入力信号はバラストから生成される。
従来の蛍光灯は、第1ピンA1と、第2ピンA2と、第3ピンB1と、第4ピンB2との間に直接接続される。本実施の形態の兼用回路140は、両側電源入力による駆動の状態で入力される交流入力信号の電流値を調整することで、調整後の信号の電流値を発光ダイオード組202の所定の動作電流値範囲に合わせることができる。これにより、本実施の形態の発光ダイオードの駆動回路も、第1ピンA1と、第2ピンA2と、第3ピンB1と、第4ピンB2との間に直接接続されて動作する。したがって、特殊な発光ダイオードを用いることなく、バラストの着脱作業も要らない。
前記兼用回路140における電流調整手段144は、第1調整コンデンサC3と、第2調整コンデンサC4と、第3調整コンデンサC5とを含む。
前記第2調整コンデンサC4の第1端は前記第3ピンB1に接続され、第2調整コンデンサC4の第2端は前記第3調整コンデンサC5の第2端及び第1調整コンデンサC3の第1端に接続される。前記第3調整コンデンサC5の第1端は前記第4ピンB2に接続される。前記第1調整コンデンサC3の第2端は前記電流調整手段144に接続される。
前記第1調整コンデンサC3と、第2調整コンデンサC4と、第3調整コンデンサC5とは、薄膜コンデンサを用いてもよい。
前記兼用回路140における整流手段142は、第5ダイオードD5と第6ダイオードD6とを含む。
前記第5ダイオードD5のカソードは前記発光ダイオードユニット130のアノードに接続され、前記第5ダイオードD5のアノードは前記電流調整手段144と第6ダイオードD6のカソードとに接続される。前記第6ダイオードD6のアノードは前記発光ダイオードユニット130のカソードに接続される。第2整流手段142は、第3ピンB1または第4ピンB2から受信された交流入力信号を直流信号に整流処理することができる。
前記発光ダイオード組202は、一つの発光ダイオードを含んでもよく、複数の直列、並列または直並列に接続される発光ダイオードを含んでもよい。
一つの発光ダイオードを用いる場合、発光ダイオードのアノードは発光ダイオード組202のアノード側とし、発光ダイオードのカソードは発光ダイオード組202のカソード側とする。複数の直列接続される発光ダイオードを用いる場合、一つ目の発光ダイオードのアノードは発光ダイオード組202のアノード側とし、最後の一つの発光ダイオードのカソードは発光ダイオード組202のカソード側とする。複数の並列接続される発光ダイオードを用いる場合、接続されている発光ダイオードのアノードは発光ダイオード組202のアノード側とし、接続されている発光ダイオードのカソードは発光ダイオード組202のカソード側とする。複数の直並列接続されている発光ダイオード(すなわち、並列接続される複数の発光ダイオードの列)を用いる場合、接続されている発光ダイオードの列のアノードは発光ダイオード組202のアノード側とし、接続されている発光ダイオードの列のカソードは発光ダイオード組202のカソード側とする。本考案の原理を分かり易く説明するために、以下の実施の形態では、発光ダイオード組202は一つの発光ダイオードを含むことを例とするが、実際の凹低においては複数の直列、並列または直並列的発光ダイオードを発光ダイオード組としてもよい。
前記整流手段110は、第1ダイオードD1と、第2ダイオードD2と、第3ダイオードD3と、第4ダイオードD4とを含む。第1ダイオードD1と、第2ダイオードD2と、第3ダイオードD3と、第4ダイオードD4とはブリッジ整流回路を構成し、受信される交流入力信号を直流信号に整流処理する。
具体的には、前記第1ダイオードD1のカソードは前記第3ダイオードD3のカソードと前記発光ダイオードユニット130のアノードとに接続される。前記第2ダイオードD2のアノードは前記第4ダイオードD4のアノードと前記発光ダイオードユニット130のカソードとに接続される。前記第1ダイオードD1のアノードは第2ダイオードD2のカソードと前記第1ピンA1とに接続される。前記第3ダイオードD3のアノードは第4ダイオードD4のカソードと前記第2ピンA2とに接続される。整流手段110はその他の構成の全波整流回路または半波整流回路を用いてもよい。
上述の説明により、兼用回路140と、発光ダイオードモジュール130と、整流手段110とは直列に接続されていることが分かる。兼用回路140の第1調整コンデンサC3と、第2調整コンデンサC4と、第3調整コンデンサC5とからなる機能手段は限流抵抗の機能を有するので、発光ダイオード組202に印加されるステップ電圧を低減することができ、発光ダイオード組202における電流を調整することもできるため、電流調整機能が実現される。
前記兼用回路140から出力される電流調整信号は発光ダイオードランプ管のその他の回路も通過するため、電流調整信号の電流値が変動する場合がある。そのため、前記第1調整コンデンサC3と、第2調整コンデンサC4と、第3調整コンデンサC5とのコンデンサ値は、交流入力信号の大きさ及び周波数と関連する他に、前記発光ダイオードランプ管のその他の回路構成とも関連する。当業者は実際の状況に応じて、第1調整コンデンサC3と、第2調整コンデンサC4と、第3調整コンデンサC5とのコンデンサ値を設定することができる。
前記発光ダイオードランプ管はさらに放電回路150を含み、前記フィルタ回路120の電荷を放出する。電源がOFFされた後でもフィルタ回路120は一定のエネルギーを保持しているため、発光ダイオード組202を一定の時間で継続して点灯させることや、点滅させる場合もある。放電回路150により、この状況の発生を避けることができる。
具体的には、前記放電回路150は、前記発光ダイオードユニット130及び/またはフィルタ回路120に直列接続される第1抵抗R1と第2抵抗R2とを含んでもよい。
前記発光ダイオードランプ管におけるフィルタ回路120は省略できる回路である。フィルタ回路120が省略された場合、直流信号の波形が大きくなるが、発光ダイオード組202が発光するように発光ダイオードランプ管を駆動することができる。
前記バラスト検出回路680は、少なくとも、バイパス回路160と、検出回路170とを含み、コンデンサC8を含んでもよい。前記バラスト検出回路680は前記バイパス回路160のバイパス経路を導通と遮断を制御することにより、前記コンデンサC8との接続を決める。前記バラスト検出回路680は、第1ピンA1及び第2ピンA2と、第3ピンB1及び第4ピンB2との少なくとも一方に電気的に接続される。バイパス回路160は、第1ピンA1と、第2ピンA2と、第3ピンB1と、第4ピンB2との少なくとも一方に接続される。本本実施の形態では第3ピンB1に接続される。バイパス回路160はバイパス経路を構成する。好ましくは、バイパス経路は双方向導通経路であり、初期状態は遮断状態である。
前記バラスト検出回路680の検出回路17は、交流信号の電圧または電流を検出することにより、コンデンサC8に接続するように、当該バイパス回路160を導通するか否かを判定する。前記バラスト検出回路680の検出回路は、コンデンサC8の電圧が所定のバイパス電圧より高いか否かを検出してもよく、コンデンサC8の電圧が所定のバイパス電圧より高い場合に検出信号を生成し、前記バイパス経路を導通させる。
図28A〜図28Cは、本考案の実施の形態における3種類の兼用回路の回路概略図であり、いずれも第1単方向電流経路I1と第2単方向電流経路I2を構成することができる。発光ダイオードランプ管の両側を通電させる時、電流が兼用回路から入力、または出力されることができる。図28Aに示す兼用回路は、ブリッジ整流回路を含む。図28Bは図24〜図25及び図27に示す兼用回路に対し、コンデンサC3〜C5が省略され、ヒューズF1とF2が加えられている。大電流が流れる時に溶断することにより、発光ダイオードモジュールを保護する。図28Cは図24〜図25及び図27に示す兼用回路に対し、コンデンサC3が省略されたため、回路全体の構成をさらに簡単、便利にすることができた。
図29は、本考案の第1の望ましい実施例のバラスト検出回路680の回路概略図である。バラスト検出回路680は電子安定器、商用電源の交流電源、または直流電源に接続される。電子安定器は交流電源ACに接続され、高周波または高電圧の交流信号を当該バラスト検出回路680に供給する。商用電源である交流電源は低周波の交流信号を当該バラスト検出回路680に供給する。直流電源は直流信号を当該バラスト検出回路680に供給する。当該バラスト検出回路680はバイパス回路160と検出回路170を含む。当該バラスト検出回路680はさらにコンデンサC8を含んでもよい。本実施の形態において、当該コンデンサC8は当該第1ピンA1に接続される。当該バイパス回路160は当該コンデンサC8と並列的に接続している。当該検出回路170は第1ピンA1に入力された信号の電流または/及び電圧を検出し、当該バイパス回路160の導通または遮断を判定する。
図30は本考案の第2の好ましい実施例におけるバラスト検出回路680のバイパス回路160と検出回路170の回路概略図である。当該検出回路170は感知回路174及び判定回路172を含む。バイパス回路160はスイッチ165を含み、図29に示すコンデンサC8と並列的に接続している。当該スイッチ165は、電磁リレー、双方向ソリッドステート・リレー、双方向サイリスタ等の双方向スイッチ素子であってもよい。当該感知回路174は入力信号の電流、または/及び電圧を感知する。実際の応用において、抵抗、コンデンサ、インダクタ、またはこれらの組み合わせでもよい。当該信号がバラスト回路により供給される高周波交流信号である場合、または、当該信号が商用電源により供給される低周波交流信号、または非常用の電池電源の直流信号である場合、当該感知回路174は異なる電圧を感知することができる。当該判定回路172は、当該感知回路174により感知された電圧が閾値電圧より低いか否かを判定することで、バイパス回路160の導通または遮断を行う。当該信号が高周波交流信号である場合、当該バイパス回路160は、高周波交流信号のコンデンサC8への流れを遮断し、当該信号が低周波交流信号または直流信号である場合、当該バイパス回路160は低周波交流信号または直流信号のバイパス回路160への流れを導通する。
上記により、バラスト回路が設けられる場合、当該バラスト回路は高電圧且つ高周波の交流信号を発光ダイオードランプ管に供給することができる。この場合、発光ダイオードランプ管の発光ダイオードユニットに過剰電圧が印加されないように、コンデンサC8は当該交流信号を分圧する。交流電源から低電圧且つ低周波の交流信号を直接供給し、または非常用直流電源から直流信号を供給する場合、コンデンサC8による高抵抗が発光ダイオードランプ管の正常動作に影響を与えないように、コンデンサC8の代わりに、バイパス回路160を用いる。
図31は本考案の第3の好ましい実施例におけるバラスト検出回路680のバイパス回路160及び検出回路170の回路概略図である。バイパス回路160はスイッチトランジスタJ1を含む。本実施の形態において、スイッチトランジスタJ1はp型空乏層電界効果トランジスタ(P−type Depletion Mode MOSFET)であり、ゲート電圧が臨界電圧より高い時に遮断、臨界電圧より低い時に導通する。当該検出回路170は、相互誘導のインダクタ171及び173と、抵抗176と、ダイオード175と、コンデンサ177及び178とを含む。当該インダクタ173はバラスト検出回路680の出力端にカップリング接続される。当該インダクタ171は、直列接続されるコンデンサ178及び抵抗176に並列に接続される。当該ダイオードD4は、アノードがコンデンサ178と抵抗176との接続点にカップリング接続され、カソードが当該コンデンサ177にカップリング接続される。当該コンデンサ177の両端は、それぞれ、スイッチトランジスタJ1のゲート及びソースに接続される。
バラスト回路はバラスト検出回路680に接続される場合、インダクタ173には高周波電流が流れるため、インダクタ171は高い電圧を感知する。当該誘導電圧は直列接続されるコンデンサ178及び抵抗176に印加される。ダイオード175抵抗176のステップ電圧に応じてコンデンサ177に対し一方向の充電を行う。したがって、バラスト回路はバラスト検出回路680に接続される場合、コンデンサ177は当該抵抗176のステップ電圧のうちの最大電圧を蓄積することで、スイッチトランジスタJ1のゲート電圧がソースの臨界電圧より高いため、遮断する。上記により、コンデンサC8を回路に設けることで分圧機能を果たす。商用電源から低電圧且つ低周波の交流信号を直接供給する場合、または非常用直流電源から直流信号を供給する場合、インダクタ171が感知する電圧は極めて低く、または電圧を感知できない。この場合、スイッチトランジスタJ1のゲート電圧はソースの臨界電圧より低いため、導通状態になり、コンデンサC8は機能しない。
また、前記ダイオード175が逆極性に接続される場合、最小電圧値を格納することができるが、前記スイッチトランジスタJ1は対応的に他のタイプのMOSトランジスタに変更する必要がある。
さらに、その他の好ましい実施例において、相互誘導のインダクタ171及び173はトランスに代替されてもよい。
図32は、本考案の第4の好ましい実施例におけるバラスト検出回路680のバイパス回路160及び検出回路170の回路概略図である。当該バイパス回路160は、包含直列接続される双方向導通スイッチと、インダクタ162とを含む。本実施の形態において、双方向導通スイッチは、双方向サイリスタTRである。当該検出回路170は、コンデンサ178と、抵抗176と、抵抗179と、双方向トリガトロンDBとを含む。直列接続される抵抗176及びコンデンサ178は、コンデンサC8に並列に接続される。抵抗179の一端は抵抗176と当該コンデンサ178との接続点に接続され、検出回路170により検出された検出信号を受信する。抵抗179の他端は双方向トリガトロンDBの一端に接続される。双方向トリガトロンDBの他端は、双方向サイリスタTRのゲートに接続される。また、前記双方向サイリスタTRの耐圧値は250ボルト(V)またはこれ以上になる必要がある。それは、商用電源は少なくとも100Vであることに対し、実際の電圧ピーク値は141.4Vになるので、検出回路から出力される電圧は少なくとも400Vになるためである。前記検出信号電圧(すなわち、当該コンデンサ178のステップ電圧)が所定電圧値より大きいまたは等しい時に、前記双方向トリガダイオードDBは前記双方向サイリスタTRを導通させる。また、前記所定電圧値は20ボルトより大きい。
交流電源から低電圧且つ低周波の交流信号を直接供給する場合、または非常用直流電源から直接直流信号を供給する場合、コンデンサC8のステップ電圧は高圧であり、抵抗176を介してコンデンサ178を充電する。コンデンサ178の電圧が双方向トリガトロンDBのトリガ電圧になった時、双方向トリガトロンDBが導通され、電流が抵抗179に流れ込み、双方向サイリスタTRが導通され、コンデンサC8が機能しない。バラスト回路はバラスト検出回路680に接続される場合、コンデンサC8のステップ電圧は低圧であり、コンデンサ178の電圧が双方向トリガトロンDBのトリガ電圧に達していないため、双方向トリガトロンDBが遮断されたままである。この場合、双方向サイリスタTRも遮断されるため、コンデンサC8は分圧機能を果たす。
本考案の実施の形態は、サイリスタ(Thyristor)を用いてもよい。しかし、交流電力が双方向に流れるため、二つの素子が必要となる。これに対し、双方向サイリスタTRは双方向素子であるため、一つだけで対応できる。
また、双方向サイリスタTRのゲートがトリガ電圧に達した後、導通状態を保持することができるので、電源電圧の半周交替するたび、自動的に遮断されるため、本考案の実施の形態の環境に適用することができる。双方向サイリスタTRについて、トリガ素子はダイアック(DIAC)、ユニジャンクショントランジスタ(UJT)、プログラマブル・ユニジャンクショントランジスタ(PUT)、ネオンランプを用いてもよい。ダイアックが最も好ましい。それは、ダイアックはコンデンサを回路の充放電に用い、スイッチング効果を実現できるからである。前記トリガ素子は、(1)動作速度が早い、(2)電力消費が低い、(3)正負半周励振角が対称といった利点がある。ここで特に言及したいのは、上述したバラスト検出回路680は発光ダイオードランプ管内部または外部のいずれに設置しても、その機能に影響を与えることがなく、両側から通電にも応用できる。
上記により、本考案の発光ダイオードランプ管は、ソケットが片側通電であるが両側通電であろうが、入力電源が交流信号であろうが直流信号であろうが、いずれも正常に動作できる。また、瞬時起動(Instant Start)またはウォーミングアップが必要のプログラムスタート(Program Start)等の点灯方式にも適用できる。したがって、既存の装備のままで従来の蛍光灯を直接取り付けることができる。また、バラストを使わずまたはバラストが壊れた場合、ランプ管の一端にある2つのピンから交流商用電源と直接つながって利用することができる。さらに、本考案のバラスト検出回路により、発光ダイオードランプ管は先端に接続されているのはバラストであるか、商用電源または非常用直流電源等であるかを自動的に識別することができるため、回路構成が自動的に調節され、様々な入力状況に兼用することができる。
図33は本考案の第1の望ましい実施例における発光ダイオードランプ管100の回路概略図である。発光ダイオードランプ管100は、整流手段110と、フィルタ回路120と、発光ダイオードモジュール630と、バラスト検出回路680を有する兼用回路140と、放電回路150とを含む。当該整流手段110は発光ダイオードランプ管100の第1ピンA1及び第2ピンA2に電気的に接続され、当該第1ピンA1及び第2ピンA2の少なくとも一方にカップリング接続される交流電力を直流電力に整流する。当該兼用回路140は発光ダイオードランプ管100の第3ピンB1及び第4ピンB2に電気的に接続され、当該第3ピンB1及び当該第4ピンB2の少なくとも一方にカップリング接続される交流電力を直流電力に整流する。フィルタ回路120は整流手段110及び兼用回路140に電気的に接続され、受けた直流電力をフィルタリングする。前記発光ダイオードモジュール630は、DC−DCコンバータと、少なくとも一つの発光ダイオード組202とを含み、フィルタリングされた前記直流信号を受信し、所定電流値範囲内の電流を前記少なくとも一つの発光ダイオード組202に流せる。DC−DCコンバータは、スイッチトランジスタ631と、ダイオード632と、インダクタ633と、定電圧コンデンサ634とを含む。好ましくは、定電圧コンデンサ634のコンデンサ値は5uFより大きい。
また、入力信号が商用電源AC100V−240V/50/60HZである場合、少なくとも一つの発光ダイオード組202が正常に駆動される。入力信号がバラストにより生成される300V−700V/20K−60kHZである場合、前記フィルタ回路120もほぼ同等な電圧を蓄積することができる。前記バラスト検出回路680に並列接続されるコンデンサC8により50%〜90%の入力電圧を分圧することが必要であるため、前記コンデンサC8のコンデンサの値を1uF以下にする必要がある。コンデンサの値は、50−1000nFの範囲が好ましいが、60−700nFの範囲が最もよい。発光ダイオードモジュール630はフィルタ回路120に電気的に接続され、フィルタリングされた直流電力に応じて発光する。
兼用回路140は、第3ピンB1及び第4ピンB2に電気的に接続される。兼用回路140は第1単方向電流経路I1及び第2単方向電流経路I2を構成する。第1単方向電流経路I1は発光ダイオードモジュール630に電気的に接続されることで、電流が発光ダイオードモジュール630から第3ピンB1及び第4ピンB2のうちの一方に流れる。第2単方向電流経路I2はフィルタ回路120に電気的に接続されることで、電流が第3ピンB1及び第4ピンB2のうちの一方からフィルタ回路120に流れる。
本実施の形態において、整流手段110はブリッジ整流回路であり、ダイオードD1、D2、D3、D4を含み、交流電力を全波整流して直流電力を生成する。
ダイオードD3のアノードはフィルタ回路120の一端に電気的に接続され、カソードはダイオードD1のアノードに電気的に接続される。当該ダイオードD1のカソードはフィルタ回路120の他端に電気的に接続される。上述したダイオードD1とD3との接続点は第1ピンA1に電気的に接続される。ダイオードD4のアノードはフィルタ回路120の他端に電気的に接続され、カソードはダイオードD2のアノードに電気的に接続される。当該ダイオードD2のカソードはダイオードD1のカソードに電気的に接続される。上述したダイオードD2とD4との接続点は第2ピンA2に電気的に接続される。
整流手段110はその他の全波整流回路または半波整流回路であっても、本考案の実現しようとする効果に影響を与えない。
本実施の形態において、フィルタ回路120はフィルタコンデンサC1を含む。当該フィルタ回路120は整流手段110と兼用回路140により整流された直流電力を受け、当該直流電力における高周波成分を除去する。当該フィルタ回路120によりフィルタリングされた直流電力の波形は、平滑な直流波形であることが好ましい。
当該フィルタ回路120はその他の高周波成分を除去するフィルタ回路であっても、本考案の実現しようとする効果に影響を与えない。
本実施の形態において、発光ダイオードモジュール630におけるインダクタ633はスイッチトランジスタ631に直列接続され、フィルタ回路120のフィルタコンデンサC1に並列接続される。ダイオード632のアノードはインダクタ633の一端(すなわち、スイッチトランジスタ631との接続点)に電気的に接続され、カソードは少なくとも一つの発光ダイオード組202のアノードに電気的に接続される。当該少なくとも発光ダイオード組202のカソードはインダクタ633の他端に電気的に接続される。
スイッチトランジスタ631はパルス信号を受信し、当該パルス信号に応じて周期的に導通及び遮断する。上述パルス信号は一定のパルス幅のパルス信号でもよく、パルス幅変調制御器(不図示)が当該少なくとも一つの発光ダイオード組202の電流または電圧に基づいて生成されるパルス幅変調信号でもよい。スイッチトランジスタ631が導通した時、インダクタ633の電流はスイッチトランジスタ631に流れる。当該スイッチトランジスタ631が遮断した時、インダクタ633の電流はダイオード632から当該少なくとも一つの発光ダイオード組202に流れ込み、当該少なくとも一つの発光ダイオード組202が発光する。
本実施の形態において、スイッチトランジスタ631はn型電界効果トランジスタであり、P型電界効果トランジスタ、エンハスメント型電界効果トランジスタ、空乏層電界効果トランジスタ、バイポーラトランジスタ等スイッチ機能の有するトランジスタも本考案に適用できる。
本実施の形態において、バラスト検出回路680は図29〜図31に示すバイパス回路160と検出回路170とを用いるバラスト検出回路でもよい。
図34は本考案のその他の望ましい実施例におけるバラスト検出回路の回路概略図である。
バラスト検出回路680は、バイパス回路160と検出回路170とを含む。バイパス回路160は、双方向サイリスタTRとインダクタ162とを含む。検出回路170は、コンデンサ177及び178と、抵抗176及び179と、双方向トリガトロンDBとを含む。
双方向サイリスタTRは、インダクタ162に直列接続されて、検出待ちコンデンサ(不図示)の両端に並列接続される。抵抗176は、コンデンサ178に直列接続されて、直列接続されている双方向サイリスタTR及びインダクタ162に並列接続される。双方向トリガトロンDBの一端は、双方向サイリスタTRのトリガ端に接続され、他端はコンデンサ177の一端に直列接続される。コンデンサ177の他端はインダクタ162に接続される。双方向トリガトロンDB及びコンデンサ177の接続点と、抵抗176及びコンデンサ178の接続点との間に抵抗179が接続されている。
高周波交流信号が入力される場合、検出待ちコンデンサ(不図示)の両端は交流電圧であり、コンデンサ178は抵抗176により充放電される。コンデンサ178と抵抗176のRC定数は交流信号の時間周期よりも高いため、コンデンサ177の電圧が常に双方向トリガトロンDBの閾値より低く、双方向トリガトロンDBは導通せず、双方向サイリスタTRも遮断状態のままであり、検出待ちコンデンサのみにより高周波交流信号は負荷に供給される。
直流信号が入力される場合、コンデンサ178は抵抗176により充電され、コンデンサ177は抵抗179により充電される。一定の時間が経過した後、コンデンサ177とコンデンサ178の電圧は双方向トリガトロンDBの閾値を超えるまで上昇する。双方向トリガトロンDBがトリガされ、双方向サイリスタTRのゲートには定電流が流れ込み、双方向サイリスタTRが導通され、検出待ちコンデンサにバイパス接続される。
図35はバラスト検出回路の変形回路である。図35と図34とを比較し、抵抗179及びコンデンサ177が省略されている。これにより、回路がさらに簡単化され、信頼性が向上される。
上述した実施例の変形例として、バラスト検出回路の代わりにメカニカルスイッチを用いて、検出待ちコンデンサに入力信号をバイパスするか否かを決定してもよい。
図36A〜図36Cはバラスト検出回路を兼用回路に適用する複数の変形例である。図36Aは図24に対し、コンデンサC4、C5の代わりにヒューズF1、F2を用い、バラスト検出回路680がコンデンサC3に並列接続されている。図36Bは図24に示す兼用回路に対し、2つのバラスト検出回路680が加えられたものであり、2つのバラスト検出回路680は、それぞれ、コンデンサC3とC5との直列接続回路と、C3とC4との直列接続回路とに並列に接続される。図36Cは図36Bに対し、コンデンサC3が省略され、コンデンサC6とコンデンサC7が加えられたものであり、2つのバラスト検出回路680は、それぞれ、コンデンサC7とC5との直列接続回路と、コンデンサC4とC6との直列接続回路とに並列的に接続される。
図37は本考案の実施の形態における発光ダイオードランプ管の回路概略図を示す。図37に示す発光ダイオードランプ管は、発光ダイオードユニット130と、第1整流手段110と、フィルタ回路120と、兼用回路140と、放電回路150とを含む。前記発光ダイオードモジュール130は発光ダイオード組202を含む。前記兼用回路140は電流調整手段144と、第2整流手段142とを含む。前記発光ダイオードユニット130は発光ダイオード組202を含む。
前記電流調整手段144は、第3ピンB1と、第4ピンB2と、前記第2整流手段142とに接続される。
前記第2整流手段142の一端は、前記発光ダイオードユニット130の一端と前記第1整流手段110とに接続され、第2整流手段142の他端は、前記発光ダイオードユニット130の他端と前記第1整流手段110とに接続される。前記第1整流手段110は第1ピンA1と第2ピンA2にも接続される。
前記発光ダイオード組202のアノード側は前記発光ダイオードユニット130のアノードに、前記発光ダイオード組202のカソード側は前記発光ダイオードユニット130のカソードに接続される。
前記発光ダイオード組202は一つの発光ダイオードを含んでもよく、複数の直列、並列または直並列接続される発光ダイオードを用いてもよい。
一つの発光ダイオードを用いる場合、発光ダイオードのアノードは発光ダイオード組202のアノード側とし、発光ダイオードのカソードは発光ダイオード組202のカソード側とする。複数の直列接続される発光ダイオードを用いる場合、一つ目の発光ダイオードのアノードは発光ダイオード組202のアノード側とし、最後の一つの発光ダイオードのカソードは発光ダイオード組202のカソード側とする。複数の並列接続される発光ダイオードを用いる場合、接続されている発光ダイオードのアノードは発光ダイオード組202のアノード側とし、接続されている発光ダイオードのカソードは発光ダイオード組202のカソード側とする。
複数の直並列接続される発光ダイオード(すなわち、並列接続されている複数の発光ダイオード列)を用いる場合、接続されている発光ダイオードの列のアノードは発光ダイオード組202のアノード側とし、接続されている発光ダイオードの列のカソードは発光ダイオード組202のカソード側とする。本考案の原理をより明確に説明するため、以下の実施例では、発光ダイオード組202は一つの発光ダイオードを含むことを例とする。実際の応用においては、複数の直列、並列または直並列接続される発光ダイオードを発光ダイオード組とする。
前記電流調整手段144は、前記交流入力信号に応じて電流調整信号を供給する。前記電流調整信号の電流値は前記発光ダイオード組202の所定の動作電流値範囲と整合している。ここでいう電流値の整合とは、電流調整信号が発光ダイオードランプ管のその他の回路に流れ込んだ後、発光ダイオード組202に出力された電流値が発光ダイオード組202の定格電流より小さく、例えば、発光ダイオード組202の所定の動作電流値範囲内に収める。前記交流入力信号はバラストにより生成されてもよい。
従来の蛍光灯は第1ピンA1と、第2ピンA2と、第3ピンB1と、第4ピンB2との間に直接接続される。本実施の形態の兼用回路140は、両側電源入力による駆動状態で入力される交流入力信号の電流値を調整することで、調整後の信号の電流値を発光ダイオード組202の所定の動作電流値範囲に合わせることができる。これにより、本実施の形態の発光ダイオードの駆動回路も、第1ピンA1と、第2ピンA2と、第3ピンB1と、第4ピンB2との間に直接接続されて動作する。したがって、特殊な発光ダイオードを用いることなく、バラストの着脱作業も要らない。
続いて、図37に示す発光ダイオードの駆動回路の各構成部分を説明する。
前記電流調整手段144は、第1調整コンデンサC3と、第2調整コンデンサC4と、第3調整コンデンサC5とを含んでもよい。
前記第2調整コンデンサC4の第1端は、前記第3ピンB1に接続され、第2調整コンデンサC4の第2端は、前記第3調整コンデンサC5の第2端と第1調整コンデンサC3の第1端とに接続される。前記第3調整コンデンサC5の第1端は前記第4ピンB2に接続される。前記第1調整コンデンサC3の第2端は前記電流調整手段144に接続される。
前記第1調整コンデンサC3と、第2調整コンデンサC4と、第3調整コンデンサC5とは、いずれも薄膜コンデンサを用いてもよい。
前記第2整流手段142は、第5ダイオードD5と第6ダイオードD6とを含む。
前記第5ダイオードD5のカソードは前記発光ダイオードユニット130のアノードに接続され、前記第5ダイオードD5のアノードは前記電流調整手段144と第6ダイオードD6のカソードとに接続される。前記第6ダイオードD6のアノードは前記発光ダイオードユニット130のカソードに接続される。第2整流手段142は、第3ピンB1または第4ピンB2から受信した交流入力信号を直流信号に整流処理することができる。
前記第1整流手段110は、第1ダイオードD1と、第2ダイオードD2と、第3ダイオードD3と、第4ダイオードD4とを含む。第1ダイオードD1と、第2ダイオードD2と、第3ダイオードD3と、第4ダイオードD4とはブリッジ整流回路を構成し、受信した交流入力信号を直流信号に整流処理する。
具体的には、前記第1ダイオードD1のカソードは、前記第3ダイオードD3のカソードと前記発光ダイオードユニット130のアノードとに接続される。前記第2ダイオードD2のアノードは、前記第4ダイオードD4のアノードと前記発光ダイオードユニット130のカソードとに接続される。前記第1ダイオードD1のアノードは第2ダイオードD2のカソードと前記第1ピンA1とに接続される。前記第3ダイオードD3のアノードは第4ダイオードD4のカソードと前記第2ピンA2とに接続される。もちろん、第1整流手段110はその他の構成の全波整流回路または半波整流回路を用いてもよい。
上述説明から分かるように、電流調整手段144と、第2整流手段142と、発光ダイオードユニット130と、第1整流手段110とは直列接続され、第1調整コンデンサC3と、第2調整コンデンサC4と、第3調整コンデンサC5とからなる電流調整手段144は阻抗限流の機能を有し、発光ダイオード組202上に印加されるステップ電圧を減少することができるため、発光ダイオード組202上の電流を調整することで、電流調節の機能を果たす。電流調整手段144から出力された電流調整信号は発光ダイオードランプ管におけるその他の回路も経由するため、電流調整信号の電流値が変化する場合がある。そのため、電流調整手段144を構成する第1調整コンデンサC3と、第2調整コンデンサC4と、第3調整コンデンサC5とのコンデンサ値が、交流入力信号の大きさと周波数の他に、発光ダイオードランプ管におけるその他の回路の構成にも関連する。当業者は、実際の状況に応じて、第1調整コンデンサC3と、第2調整コンデンサC4と、第3調整コンデンサC5とのコンデンサ値を設定することができる。
前記発光ダイオードの駆動回路は、さらに、フィルタ回路120を含んでもよい。前記フィルタ回路120はフィルタコンデンサC1を含む。
前記フィルタコンデンサC1は、前記発光ダイオードユニット130に並列接続され、信号の高周波成分を除去する。
前記発光ダイオードの駆動回路は、さらに、放電回路150を含んでもよく、前記発光ダイオードユニット130及び/またはフィルタ回路120に並列接続され、前記フィルタコンデンサC1上の電荷を放出する。フィルタ回路120は、電源がOFFされた後でも一定のエネルギーを保持しているため、発光ダイオード組202を一定の時間で継続して点灯させることや、点滅させる場合もある。放電回路150により、この状況の発生を避けることができる。
具体的には、前記放電回路150は、さらに、直列接続される第1抵抗R1と第2抵抗R2とを含む。
前記発光ダイオードは、さらに、補助電源モジュール190を含んでもよい。前記補助電源モジュール190は前記発光ダイオードユニット130に電気的に接続される。交流電力が遮断された場合、すなわち、前記交流信号の供給が停止された場合、補助電源モジュール190により発光ダイオードユニット130を流れる電流を供給する。
補助電源モジュール190は、エネルギー蓄積手段192と電圧検出回路とを含む。前記電圧検出回路は、前記発光ダイオードユニット130の電圧を検出し、前記エネルギー蓄積手段から前記発光ダイオードユニットに前記電流を供給するか否かを決定する。前記電圧検出回路は、抵抗194と、ダイオード196と、バイポーラジャンクショントランジスタ198とを含む。前記抵抗194の一端は、前記発光ダイオードユニット130の第1端のアノードにカップリング接続され、他端はバイポーラジャンクショントランジスタ198のベースにカップリング接続される。バイポーラジャンクショントランジスタ198のコレクタは前記発光ダイオードユニット130のアノードにもカップリング接続され、エミッタはエネルギー蓄積手段192の陽極にカップリング接続される。ダイオード196の陽極はエネルギー蓄積手段192の陽極にもカップリング接続され、陰極は前記発光ダイオードユニット130のアノードにカップリング接続される。エネルギー蓄積手段192の陰極は前記発光ダイオードユニット130の第2端のカソードにカップリング接続される。
商用電源が正常に給電する場合、前記発光ダイオードユニット130のアノードの電圧はエネルギー蓄積手段192の陽極電圧より高いため、電流がバイポーラジャンクショントランジスタ198を通らなくなるまで、エネルギー蓄積手段192にはエネルギーが蓄積される。商用電源が異常により電力の供給が停止された場合、エネルギー蓄積手段192は、ダイオード196を介して、前記発光ダイオードユニット130に電力を供給し、前記発光ダイオードユニット130の発光を継続させる。この場合、エネルギー蓄積手段192の電圧は、商用電源が正常給電時の前記発光ダイオードユニット130的ステップ電圧より低く、バイポーラジャンクショントランジスタ198のコレクタとエミッタとの電圧差及びダイオード196の正方向バイアス電圧よりも低いため、前記発光ダイオードユニット130の明度は商用電源による給電時より低い。
エネルギー蓄積手段192はウルトラコンデンサでもよい。好ましくは、リチウム電池のような電池である。
図38に示すように、本考案の一実施の形態に係る発光ダイオードランプ管の回路概略図が示される。発光ダイオードランプ管100は、整流手段110と、フィルタ回路120と、発光ダイオードモジュール630と、補助電源モジュール190とを含む。整流手段110は、発光ダイオードランプ管100の第1ピンA1及び第2ピンA2に電気的に接続され、カップリング接続される第1ピンA1と第2ピンA2の交流電力を直流電力に整流する。フィルタ回路120は、整流手段110に電気的に接続され、直流電力を受けて、当該直流電力をフィルタリングする。発光ダイオードモジュール630はフィルタ回路120に電気的に接続され、フィルタリングされた直流電力に応じて発光する。補助電源モジュール190は、発光ダイオードモジュール630に電気的接続される。前記交流信号の供給が停止された場合、補助電源モジュール190により発光ダイオードモジュール630におけるLEDモジュール202を流れる電流を供給する。
本実施の形態において、整流手段110はブリッジ整流回路であり、ダイオードD1と、D2と、D3と、D4とを含み、交流電力を全波整流して、直流電力を生成する。ダイオードD2のアノードは、フィルタ回路120の一端に電気的に接続され、カソードはダイオードD1のアノードに電気的に接続される。前記ダイオードD1のカソードはフィルタ回路120の他端に電気的に接続される。上述したダイオードD1とD2との接続点は第1ピンA1に電気的に接続される。ダイオードD4のアノードはダイオードD2のアノードに電気的に接続され、カソードはダイオードD3のアノードに電気的に接続される。ダイオードD3のカソードはダイオードD1のカソードに電気的に接続される。上述したダイオードD3とD4との接続点は第2ピンA2に電気的に接続される。
整流手段110はその他の種類の全波整流回路または半波整流回路であっても、本考案の実現しようとする効果に影響を与えない。
本実施の形態において、フィルタ回路120は、フィルタコンデンサC1及びC2と、フィルタインダクタL1とを含む。フィルタコンデンサC1は、直列接続されるダイオードD1及びD2に並列に接続される。フィルタコンデンサC2は、フィルタインダクタL1に直列に接続されてから、フィルタコンデンサC1に並列に接続される。フィルタ回路120は、整流手段110により整流された直流電力を受けて、当該直流電力における高周波成分を除去する。当該フィルタ回路120によりフィルタリングされた直流電力は、波形が平滑な直流波形になる。
フィルタ回路120はその他の高周波成分を除去するフィルタ回路であっても、本考案の実現しようとする効果に影響を与えない。
本実施の形態において、発光ダイオードモジュール630は、インダクタ633と、少なくとも一つの発光ダイオード組202と、スイッチトランジスタ631と、ダイオード632とを含む。インダクタ633は、フィルタ回路120のフィルタインダクタL1と同相のインダクタであり、フィルタ回路120が良好な電磁干渉(EMI)によるフィルタ機能が働く。インダクタ633はスイッチトランジスタ631に直列に接続されてから、フィルタ回路120のコンデンサC2に並列に接続される。ダイオード632のアノードは、インダクタ633の一端(すなわち、スイッチトランジスタ631との接続点)に電気的に接続され、カソードは少なくとも一つの発光ダイオード組202のアノードに電気的に接続される。当該少なくとも一つの発光ダイオード組202のカソードはフィルタインダクタL1の他端に電気的に接続される。
スイッチトランジスタ631はパルス信号を受信し、当該パルス信号に基づいて、周期的に導通及び遮断する。
上述パルス信号は一定のパルス幅のパルス信号でもよく、パルス幅変調制御器(不図示)が当該少なくとも一つの発光ダイオード組202の電流により生成されるパルス幅変調信号でもよい。スイッチトランジスタ631が導通した時、インダクタ633の電流はスイッチトランジスタ631に流れる。当該スイッチトランジスタ631が遮断した時、インダクタ633の電流はダイオード632から当該少なくとも一つの発光ダイオード組202に流れ込み、当該少なくとも一つの発光ダイオード組202が発光する。
本実施の形態において、スイッチトランジスタ631はn型電界効果トランジスタであり、p型電界効果トランジスタ、エンハスメント型電界効果トランジスタ、空乏層電界効果トランジスタ、バイポーラトランジスタ等スイッチ機能の有するトランジスタも本考案に適用できる。当該少なくとも一つの発光ダイオード組202は、異なるニーズに対応する照明を提供するよう、単列または複数の列の発光ダイオード列でもよい。
補助電源モジュール190は、エネルギー蓄積手段192と、抵抗194と、ダイオード196と、バイポーラジャンクショントランジスタ198とを含む。前記抵抗194の一端は前記発光ダイオードモジュール630のアノードにカップリング接続され、他端はバイポーラジャンクショントランジスタ198のベースにカップリング接続される。バイポーラジャンクショントランジスタ198のコレクタは、前記発光ダイオードモジュール630の少なくとも一つの発光ダイオード組202のアノードにも接続され、エミッタはエネルギー蓄積手段192の陽極にカップリング接続される。ダイオード196の陽極は、エネルギー蓄積手段192の陽極にもカップリング接続され、陰極は前記発光ダイオードモジュール630の少なくとも一つの発光ダイオード組202のカソードにカップリング接続される。エネルギー蓄積手段192の陰極は前記発光ダイオードモジュール630のカソードにカップリング接続される。
商用電源が正常に給電する場合、前記少なくとも一つの発光ダイオード組202のアノードの電圧はエネルギー蓄積手段192の陽極電圧より高いため、電圧差がバイポーラジャンクショントランジスタ198を導通することができなくなるまで、エネルギー蓄積手段192はエネルギーが蓄積される。商用電源が異常により電力の供給が停止された場合、エネルギー蓄積手段192は、ダイオード196を介して、前記少なくとも一つの発光ダイオード組202に電力を供給し、前記発光ダイオードモジュール630の発光を継続させる。この場合、前記少なくとも一つの発光ダイオード組202の明度は商用電源による給電時より低い。
その他の実施の形態において、プリント基板に設置される素子は、高さにより分類されてもよい。プリント回路基板上の素子の高さが所定の高さより高い素子は、まとめて同じ側に設置され、その他の素子の設置は制限されなく、同じ側でもよく、一部または全部反対側に設置されてもよい。
図39は、本考案の一実施の形態における非常用照明器具の構成の概略図である。発光ダイオードランプ管100の第1ピンA1及び第2ピンA2は電力網ACに電気的に接続され、発光ダイオードランプ管100の第3ピンB1及び第4ピンB2は補助電源モジュール190に電気的に接続される。常時、電力網ACにより発光ダイオードランプ管100に電源を供給するとともに、補助電源モジュール190におけるエネルギー蓄積手段を充電する。電力網ACの電源がOFFされ、前記交流信号の供給が停止された場合、補助電源モジュール190により発光ダイオードランプ管100に給電し、少なくとも一つの発光ダイオードまたは発光ダイオードユニットに流れる電流を供給する。実際の応用において、補助電源モジュール190は外部に設置してもよく、発光ダイオードランプ管100内に設けられてもよい。
本実施の形態において、発光ダイオードランプ管100に目立つ色、例えば、赤色、緑色、青色、黄色、黒色等を設けることで、当該発光ダイオードランプ管が非常用機能を兼用するものであることを提示し、普通の発光ダイオードランプ管と区別する。
本実施の形態において、補助電源モジュール190上にLED表示灯(不図示)が設けられている。補助電源モジュール190が正常動作時に、例えば、エネルギー蓄積手段が正常に充電される状態またはエネルギー蓄積手段が給電(放電)状態である場合、当該表示灯が点灯する。
補助電源モジュール190は発光ダイオードランプ管内に設置されてもよい。
上記により、本考案が提供する発光ダイオードランプ管は、入力電源が電力網により供給される交流電力であるか、補助電源モジュールにより供給される直流電力であるか、発光ダイオードモジュールはいずれも正常に動作することができる。
図40A〜図40Cは、本考案の実施の形態におけるLEDモジュール202の接続概略図である。LEDモジュール202は、二つが並列に接続されてから、図40Aに示すように直列に接続されてもよく、三つが並列に接続されてから、図40Bに示すように直列に接続されてもよい。また、複数個が並列に接続されてから、直列に接続されてもよく(不図示)、複数個が直列に接続されてから、図40Cに示すように並列に接続されてもよい。図40A及び図40Bに示すように並列接続されてから直列に接続される回路構成の利点は、並列に接続されるLEDモジュール202のいずれの組が複数個壊れたり、断線したりしても、そのうちの一つのLEDモジュール202が正常に動作すれば、電流が流れるので、LEDモジュールの断線によって照明光源全体が発光しなくなることを防ぐことができる。すなわち、照明光源の等価寿命を延長させることができる。図40Cに示す直列接続されてから並列に接続される構成の利点は、同一列におけるLEDモジュール202には同量な電流が流れるので、同一列のLEDモジュール202の明度を均一にすることができる。また、一部のLEDモジュール202に大電流が流れることにより寿命を縮めることを防止できる。前記LEDモジュール202は基板上に設けられ、前記基板は少なくとも一層の導電層を有する。直列、並列または直並列に接続されるLEDモジュール202は前記少なくとも一層の導電層を介して電気的に接続されることで、上述した接続構成が実現された。前記少なくとも一層の導電層は、前記基板上の少なくとも一つのパッドに電気的に接続される。
図41Aは、図40Aに対応する配線原理図である。図41Aに示すように、それぞれの発光ダイオードユニットは点線枠で示す202a、202b、202c、202dであり、アノード側溶接点とカソード溶接点とを有する。
図に示す金属線(図における“+”及び“−”と表示される2本の金属線)の配線は、前記発光ダイオードユニット202aと202bのアノードは金属線を介して接続されることで等電位になり、LEDモジュール202aと202bのカソードも、もう1本の金属線を介して接続されることで等電位になり、LEDモジュール202aと202bとは並列接続関係になることを示す。同様、発光ダイオードユニット202cと202dも並列に接続される。また、LEDモジュール202aと202bのカソードは金属線を介して、LEDモジュール202cと202dのアノードに接続されることで等電位になり、並列接続されるLEDモジュール202a、202bと、並列接続されるLEDモジュール202c、202dとは直列接続関係になることを示す。これにより、図31Aに示す回路接続概略図が構成される。
また、図41Aに示す金属線の配線構成から分かるように、前記発光ダイオードユニットの金属線には第1部分202−1と第2部分202−2とが含まれる。前記第1部分202−1はそれぞれ、前記発光ダイオードユニットのアノード及びカソードに電気的に接続され、前記第2部分202−2は隣接する第1部分202−1に電気的に接続されることで、等電位になる。図に示すように、前記第1部分202−1における、LEDモジュール202a及び202bのアノードとつながる金属部分の面積202−1は、それぞれ、LEDモジュール202a及び202bのカソードとつながる金属部分の面積202−1よりも小さく、第1部分202−1における、LEDモジュール202bのカソードとLEDモジュール202cのアノードとつながる金属線の延伸面積202−1よりも小さい。具体的には、前記第1部分202−1には、一つのLEDモジュールのアノードとつながる部分と、一つのLEDモジュールのカソードとつながる部分と、隣接する二つのLEDモジュールのカソード及びアノードとつながる部分と、この3つの部分が含まれ、その面積の大きさは順に大きくなる。前記配線構成のもう一つの利点は、第1部分202−1の金属部分の幅が第2部分202−2の金属部分の幅より大きいため、前記第1部分202−1とLEDモジュール202a及び202bのアノード及びカソードとつながる金属部分の同様な長さにおける放熱面積を大きくすることができるので、LEDモジュール光源の放熱に役に立つ。
図41Bは、図40Bの回路原理図に対応する配線原理図である。図41Bに示すように、三つのLEDモジュール202a、202b、202cの陽極は同一電位に接続され、陰極は同一電位に接続されるとともに、LEDモジュール202dの陽極に接続されることで、一つの並列接続するLEDユニットを構成する。また、後続のLEDユニットに直列に接続されることで、図40Bに示すLEDモジュールが直列に接続されてから並列に接続される回路構成になる。
図41Aと同様、前記第1部分202−1には、一つのLEDモジュールのアノードとつながる部分と、一つのLEDモジュールのカソードとつながる部分と、隣接する二つのLEDモジュールのカソード及びアノードとつながる部分とが含まれ、この三つの部分の面積は、順に大きくなる。また、第1部分202−1の金属部分の幅を第2部分202−2の金属部分の幅より大きくし、前記第1部分202−1とLEDモジュール202a及び202bのアノード及びカソードとつながる金属部分の面積を大きくすることで、LEDモジュール光源の放熱に役に立つ。
図41Cは、図40Cの回路原理図に対応する20個のLEDモジュールが直列に接続されてから並列に接続される配線図である。図41Cに示すように、第一の20個のLEDモジュール列は、LEDモジュール202a、202b、…、202tを含み、第eに示す三つのLEDモジュールが並列に接続されてから直列に接続されることで、網状の回路が構成される。
図41Aと同様な原理により、前記第1部分202−1には、一つのLEDモジュールのアノードとつながる部分と、一つのLEDモジュールのカソードとつながる部分と、隣接する二つのLEDモジュールのカソード及びアノードとつながる部分が含まれ、この三つの部分の面積は順に大きくなる。また、第1部分202−1の金属部分の幅を第2部分202−2の金属部分の幅よりも大きくし、前記第1部分202−1とLEDモジュール202a及び202bのアノード及びカソードとつながる金属部分の面積を大きくすることで、LEDモジュール光源の放熱に役に立つ。
本考案において、点灯回路モジュールは、回路基板を印刷することで電子素子を設置してもよく、プリント基板の両面に電子素子を設けることが好ましい。整流手段110と、フィルタ回路120と、兼用回路140と、発光ダイオードモジュール630…等の回路において、一部または全部の回路にはDIP(dual inline−pin)パッケージが含まれる。点灯回路モジュールは、両端のキャップの少なくとも一方に設けられてもよい。これらのDIPパッケージは、両端のキャップの少なくとも一方におけるプリント基板の同一側に設けられる。また、両端のキャップの少なくとも一つにおけるプリント基板には、非DIPパッケージが設けられてもよい。素子の高さが高いDIPパッケージがプリント基板の同一側に設けられるため、素子が設置されているプリント基板全体の高さを調整することができる。
図4に示すように、キャップ3には通気孔が設けられているため、キャップ内の素子により生じる熱が通気孔を介して対流することで放熱する。ランプ管の材料はガラスが好ましい。ガラスの熱伝導率はプラスチックより優れる。LEDモジュール202がランプ管の内壁に貼り付けられる場合、LEDモジュール202が動作することにより生じる熱は、ガラス管を介して放熱できる。さらに、LEDモジュール202により生じる熱は通気孔を介して対流することで放熱してもよい。
キャップ3をランプ管1に容易に接続し固定するため、本実施の形態はキャップ3に対し改良を行った。
図4、図5を参照しながら、図7〜図9に示すように、キャップ3がランプ管1に外嵌される場合、キャップ3は、端部101に外嵌し、渡り部103にまで延設され、渡り部103の一部に重ねられる。
キャップ3は、中空導電ピン301を加え、さらに、絶縁管302と、絶縁管302の外周面に設置される熱伝導部303とを含み、中空導電ピン301は絶縁管302に設置される。熱伝導部303の一端は絶縁管302からはみ出し、ランプ管1の一端と対向する。熱伝導部303のはみ出す部分(絶縁管からはみ出した部分)とランプ管1との間は熱接着剤6により接着されている。本実施の形態では、キャップ3は熱伝導部303を介して渡り部103に延設され、絶縁管302のランプ管1と対向する一端は渡り部103までに延伸されず、すなわち、絶縁管302のランプ管と対向する一端と渡り部103との間に一定の間隔を有する。
本実施の形態では、絶縁管302が一般状態において絶縁すれば、その材質はプラスチック、セラミックなどに限定されない。
熱接着剤6(所謂溶接マッドパウダーを含む材料)の成分は、フェノール樹脂2127#、シェラック、ロジン、方解石(粉末)、酸化亜鉛、エタノールなどが望ましい。このタイプの熱接着剤6は高温加熱の状態で、物理上の状態が変化し、大きく膨張することで、硬化の効果が実現することができる。本来の粘着性を加えて、キャップ3をランプ管1に固着させることができ、LED直管ランプのオートメーション生産に適用できる。本実施の形態では、熱接着剤6が高温で加熱された後、膨張し流れるようになり、冷却することで硬化の効果が実現することができる。もちろん、本考案では、熱接着剤の成分構成は上記に限定されず、所定の温度までに高温で加熱した後硬化する成分を用いてもよい。本考案における熱接着剤6は、電源ユニット等の放熱素子から生じる熱による高温環境によって信頼性が低くならないため、LED蛍光灯の使用とともに、ランプ管1とキャップ3との粘着性が弱くなることを防ぐことができ、長期使用の信頼性が向上される。
具体的には、熱伝導部303のはみ出す部分の内周面とランプ管1の外周面との間に収納空間が形成され、熱接着剤6が当該収納空間(図7の破線Bが示す位置)に充填される。言い換えれば、熱接着剤6が充填される位置は、ランプ管1の軸方向と垂直する擬似平面(図7中の破線Bによる平面)を通過する。当該擬似平面の位置において、熱伝導部303、熱接着剤6、ランプ管1の外周面はこの順で配置されている。熱接着剤6の塗布厚さは0.2mm〜0.5mmであってもよい。熱接着剤6は膨張した後硬化するので、ランプ管1と接触し、キャップ3をランプ管1に固定する。端部101と本体102との外周面は、高さが異なるため、熱接着剤がランプ管1の本体102部分まであふれ出ることを抑制し、後続工程における拭き取り作業を省くことができ、LED直管ランプの生産性を向上することができる。
接着する時に、外部の加熱機器により、熱が熱伝導部303を介して熱接着剤6に伝導された後、熱接着剤6を膨張、硬化させることによって、キャップ3をランプ管1に粘着し固定する。
本実施の形態では、図7に示すように、絶縁管302は、軸方向に沿って、互いに接する第1管302aと第2管302bを備える。第2管302bの外径は、第1管302aの外径よりも小さく、2つの管の外径差の範囲は、0.15mm〜0.3mmである。熱伝導部303は第2管302b的外周面に設置され、熱伝導部303の外面と第1管302aの外周面とを平面にすることで、キャップ3の外面は滑らかな面になるため、照明用光源全体に梱包及び搬送する途中で受ける力を均一にすることができる。また、熱伝導部303がキャップ軸方向における長さと絶縁管302の軸方向における長さとの比率は、1:2.5〜1:5、すなわち、熱伝導部長さ:絶縁管長さは、1:2.5〜1:5である。
本実施の形態では、粘着の安定性を確保するため、本実施の形態において、第2管302bの少なくとも一部がランプ管1に外嵌するように設置されている。収納空間は、さらに、第2管302bの内面とランプ管の端部101の外面との間に空間を有する。熱接着剤6の一部は、第2管302bとランプ管1とが重なった部分(図における破線Aが示す位置)の間に充填される。すなわち、熱接着剤6の一部は第2管302bの内面と端部101の外面との間に位置する。言い換えれば、熱接着剤6が前記収納空間に充填される位置は、ランプ管の軸方向と垂直する擬似平面(図中の破線Aによる平面)を通過する。当該擬似平面の位置において、熱伝導部303、第2管302b、熱接着剤6及び端部101はこの順で配置されている。ここで特に説明したいのは、本実施の形態において、熱接着剤6を上述した収納空間の全空間に充填させる必要がない点である(例えば、図に示すように、熱伝導部303と第2管302bとの間に空間を有してもよい)。製造時に、熱伝導部303と端部101との間に熱接着剤6を塗布する際に、熱接着剤の量を適当に増やして、後続の加熱工程において、熱接着剤が膨張することにより第2管302bと端部101との間に流れ込むようにさせ、硬化することで両者を接着し接続する。
また、ランプ管1の端部101がキャップ3に挿入され、ランプ管1の端部101がキャップ3に挿入された部分の軸方向における長さは、熱伝導部303の軸方向における長さの1/3〜2/3の間を占める。このような構成のメリットは大きく以下の2つがある。一つは、中空導電ピン301と熱伝導部303とは十分な沿面距離を確保することができるので、通電時に短絡し難くいため、感電の危険性を抑制することができる。もう一つは、絶縁管302の絶縁作用により、中空導電ピン301と熱伝導部303との間の沿面距離を大きくすることができるので、高電圧時の感電リスクの測定を容易に行うことができる。
さらに、第2管302bの内面における熱接着剤6について、第2管302bは熱接着剤6と熱伝導部303の間に介在するので、熱が熱伝導部303から熱接着剤6に伝導する効果が減衰する。したがって、図5に示すように、本実施の形態は、第2管302bのランプ管1と対向する一端(すなわち、第1管302aと離れる一端)に複数の切り欠き部302cが設けられている。このように、熱伝導部303と熱接着剤6との接触面積を大きくすることで、熱が効率よく熱伝導部303から熱接着剤6に伝導され、熱接着剤6の硬化工程を加速することができる。また、ユーザが熱伝導部303に接触する時、熱伝導部303とランプ管1との間にある熱接着剤6の絶縁作用により、ランプ管1が破裂されても感電する恐れがない。
また、熱伝導部303は熱を効率よく伝導する材料を用いることが可能である。本実施の形態において、熱伝導部303は金属製のものであり、見た目上を考慮し、例えばアルミ合金を用いる。熱伝導部303は管状(或いは環状)であり、第2管302bに外嵌する。絶縁管302はあらゆるの絶縁材料を用いることが可能であるが、熱伝導し難いものが望ましい。このように、熱がキャップ3の内部の電源ユニットに伝導されることによる電源ユニットの性能劣化を抑制することができる。本実施の形態における絶縁管302はプラスチック管である。
その他の実施の形態において、熱伝導部303は、第2管302bの周方向に沿って、一定のピッチまたはピッチを空けずに配列される複数の金属シートにより構成されてもよい。
その他の実施の形態では、キャップは他の態様で設置されてもよい。例えば、図8〜図9に示すように、キャップ3は、絶縁管302を加えて、さらに、熱伝導部の代わりに磁気金属部材9を含む。磁気金属部材9は、絶縁管302の内周面に設置され、ランプ管1とは径方向において重なる部分を有する。
本実施の形態では、磁気金属部材9の全体が絶縁管302内に位置し、熱接着剤6が磁気金属部材9の内面(磁気金属部材9のランプ管1と対向する表面)に塗布され、ランプ管1の外周面に接着される。また、接着面積を大きくし、接着の安定性を向上するため、熱接着剤6が磁気金属部材9の内面を渡って塗布される。
製造時、感応コイル11と磁気金属部材9とは絶縁管302の径方向に沿って対向するように、絶縁管302を感応コイル11に挿入し設置する。加工時、感応コイル11に通電させ、感応コイル11が通電されることにより電磁界が形成され、磁気金属部材9に接することで電流に変換し、磁気金属部材9に熱を生成させる。すなわち、電磁誘導技術により、磁気金属部材9に熱を生成させ、熱が熱接着剤6に伝導され、熱を吸収した熱接着剤6は膨張し流れるようになり、冷却することで、熱接着剤6を硬化させ、キャップ3をランプ管1に固着することを実現する。エネルギーの伝導が均一になるように、できるだけ、感応コイル11を絶縁管302と同軸にする。本実施の形態では、感応コイル11と絶縁管302の中心軸とのズレは0.05mm未満である。接着した後、ランプ管1から離れるように、感応コイル11を抜き出す。本実施の形態では、熱接着剤6は熱を吸収した後、膨張し流れるようになり、冷却されることで硬化の効果を実現することができる。もちろん、本考案の熱接着剤の成分の選択は限定されず、熱を吸収した後硬化する成分を用いてもよい。または、その他の実施の形態において、キャップ3に磁気金属部材9を別途設置する必要がなく、鉄、ニッケル、鉄とニッケルの混合物などの磁気伝導性の高い材料の粉末を、所定の割合で熱接着剤6に直接混入してもよい。加工時、感応コイル11を通電させ、感応コイル11が通電された後、熱接着剤6に均一に分布される磁気伝導率の高い材料の粉末に帯電させることで、熱接着剤6に熱を生成させる。熱接着剤6は熱を吸収し流れるようになり、冷却されることにより硬化され、キャップ3をランプ管1に固着することを実現することができる。
また、磁気金属部材9を安定して支持するように、絶縁管302の内周面における磁気金属部材9を支持する部位302dの内径を、その他の部分302eの内径よりも大きくし、段差を形成する。磁気金属部材9の軸方向における一端を段差面に当接させ、磁気金属部材9が設置された後のキャップの内面が面一となるように構成される。また、磁気金属部材9はどのような形状でもよく、例えば、周方向に配列されるシート状または管状等であってもよい。ここでは、磁気金属部材9を絶縁管302と同軸する管状に構成する。
その他の実施の形態において、絶縁管302の内周面における磁気金属部材9を支持する部位は以下の状態でもよい。すなわち、図10と図11に示すように、絶縁管302の内周面には、絶縁管302の内部に向かって突出して延伸する支持部313を有する。また、絶縁管302の内周面には、さらに、支持部313がランプ管の本体と対向する側に凸部310が設置されている。前記凸部310の径方向における厚さは、前記支持部313の径方向における厚さより小さい。図11に示すように、本実施の形態における凸部310と支持部313とは、軸方向において連続し、磁気金属部材9は、軸方向において、支持部313の上端部(つまり、支持部の凸部に向かう側の端面)と当接し、周方向において、凸部310の径方向の内側と当接する。言い換えれば、少なくとも、凸部310の一部は磁気金属部材9と絶縁管302の内周面との間に位置する。また、凸部310は絶縁管302の周方向に沿って延伸する環状でもよく、または、絶縁管302の内周面に沿って、周方向において一定の間隔で配列される複数の凸体であってもよい。言い換えれば、凸体の配列は、周方向上に等ピッチ、または不等ピッチで配列されてもよい。磁気金属部材9の外面と絶縁管302の内周面との接触面積を小さくすることができ、熱接着剤6の機能を実現することもできれば、いれずの配列でもよい。
支持部313は、絶縁管302の内周面から内側に突出する部分の厚さは1mm〜2mmであり、凸部310の厚さは支持部313の厚さよりも小さく、凸部310の厚さは0.2mm〜1mmである。
その他の実施の形態では、キャップ3は、さらに、全体が金属製であってもよい。この場合、高圧を耐えるように、中空導電ピンの下部に絶縁体を増設し、キャップ3と空心導電ピンとの間に電気的に絶縁する必要がある。これにより、キャップ3に接触することによる感電を防ぐ。
その他の実施の形態では、キャップ3は、さらに、プラスチックと金属(金属部分は導電ピンに接続される)との接続構造でもよい。この場合、高圧を耐えるように、中空導電ピンの下部に絶縁体を増設し、キャップ3と空心導電ピンとの間に電気的に絶縁する必要がある。これにより、キャップ3に接触することによる感電を防ぐ。
その他の実施の形態では、図12に示すように、図12は磁気金属部材9が径方向における概略図である。磁気金属部材9には少なくとも1つの孔構造901を有し、孔構造901の形状は円形であるが、円形に限定されず、例えば、楕円形、矩形、星形などでもよい。磁気金属部材9と絶縁管302の内周面との接触面積を小さくすることができ、熱硬化する熱接着剤6の機能を実現することができれば、どのような形状でもよい。好ましくは、孔構造901の面積は磁気金属部材9の面積の10%〜50%である。孔構造901の配列は、周方向上の等ピッチ配列でもよく、不等ピッチ配列でもよい。
その他の実施の形態では、図13に示すように、磁気金属部材9の前記絶縁管に面する表面には圧痕構造903を有する。図13は磁気金属部材9が径方向における概略図である。圧痕構造903は磁気金属部材9の内面から外面に突起するように構成されてもよく、磁気金属部材9の外面から内面に突起するように構成されてもよい。これは、磁気金属部材9の外面に突起または凹みを形成させることで、磁気金属部材9の外面と絶縁管302の内周面との接触面積を減少するためである。ここで注意されたいのは、加熱して硬化する熱接着剤6の機能を発揮するため、磁気金属部材9とランプ管との接着の安定性も保つ必要がある。
本実施の形態では、図14に示すように、磁気金属部材9は正円形となる環状である。その他の実施の形態において、図15に示すように、磁気金属部材9は非正円形の環状であるが、楕円形に限定されない。ランプ管1とキャップ3は楕円形である場合、楕円形環状の短軸をランプ管端部の外径より若干大きくすることで、磁気金属部材9の外面と絶縁管302の内周面との接触面積を減少することができ、加熱して硬化する熱接着剤6の機能も実現することができる。言い換えれば、絶縁管302の内周面には支持部313を有し、非円形の環状の磁気金属部材9は支持部に設けられるため、磁気金属部材9と絶縁管302の内周面との接触面積を小さくすることができ、加熱して硬化する熱接着剤6の機能を実現することができる。
続けて図2を参照し、本実施の形態のLED蛍光灯は、さらに、粘着ペースト4と、基板絶縁ペースト7と、光源ペースト8とを備える。基板2は粘着ペースト4によりランプ管1の内周面に接着される。粘着ペースト4はシリカゲルでもよく、様態は限定されず、図に示すような数段でもよく、または長尺状の一段でもよい。
基板2を露出させないように、基板絶縁ペースト7は、基板2の光源202に向かう表面に塗布され、基板2を外部から隔離する作用を果たす。基板絶縁ペースト7を塗布する際に、予め、光源202と対応する貫通孔701を空け、光源202は貫通孔701の中に設置される。基板絶縁ペースト7の組成成分は、ビニル・ポリシロキサン、水素基ポリシロキサン、アルミナを含む。基板絶縁ペースト7の厚さの範囲は、100μm〜140μmである。100μmより小さい場合、十分な絶縁効果を果たせない。140μmより大きい場合、材料の無駄になる。
光源ペースト8は光源202の表面に塗布される。光源ペースト8は、透光性を確保するため、色が透明色である。光源202の表面に塗布された後、光源ペースト8の形状は、顆粒状、帯状またはスライス状でもよい。また、光源ペースト8のパラメータとしては、屈折率や厚さ等がある。光源ペースト8の屈折率の許容範囲は、1.22〜1.6である。光源ペースト8の屈折率は光源202のケースの屈折率のルートであり、または、光源ペーストシート8の屈折率は光源202のケースの屈折率のルートの±15%である場合は、全反射(Internal Total Reflection)による角度の範囲を小さくすることができるので、光透過率がよい。ここでの光源のケースとは、LED結晶粒(または、チップ)を収容するためのケースである。本実施の形態では、光源ペースト8の屈折率の範囲は、1.225〜1.253である。光源ペースト8の厚さの許容範囲は、1.1mm〜1.3mmである。1.1mmより小さい場合、光源202を覆い切らず、優れた効果を得られない。1.3mmより大きい場合、光透過率を下げる恐れがあるとともに、材料のコストを増加させる可能性もある。
取り付け時に、光源ペースト8を光源202の表面に塗布し、基板絶縁ペースト7を基板2の一方の表面に塗布した後、LEDモジュール202を基板2に固着する。次に、基板2のLEDモジュール202と背向する側の表面を、粘着ペースト4によりランプ管1の内周面に固着し、最後に、キャップ3をランプ管1の端部に固定させるとともに、LEDモジュール202を点灯回路モジュール5に電気的に接続させる。または、図10に示すように、可撓性回路基板を渡り部103に這い上がることで、電源と半田接続させる(すなわち、渡り部103を通過して、点灯回路モジュール5と半田接続する)。または、従来のワイヤー・ボンディング方法により、基板2を点灯回路モジュール5に電気的に接続させ、最後に、図7(図4〜図5の構成を用いる)または図8(図9の構成を用いる)に示す方法で、キャップ3を補強部の渡り部103に接続することで、LED蛍光灯の全体が形成される。
本実施の形態では、基板2を粘着ペースト4により、ランプ管1の内周面に固着させることで、LEDモジュール202をランプ管1の内周面に貼り付ける。このように、照明用光源全体の発光角度を拡大することができ、視角が拡大され、一般的には、視角を300度より大きくすることができる。基板2に基板絶縁ペースト7を塗布し、光源202に絶縁の光源ペースト8を塗布することで、基板2全体の絶縁処理を施すことができるので、ランプ管1が破裂したとしても、感電事故を防ぐことができ、安全基準を満たし、安全性を向上することができる。
その他の実施の形態において、基板2は回路基板であり、例えば、可撓性基板、帯状のアルミ基板、FR4板、可撓性回路基板のうちのいずれか一つであってもよい。本実施の形態におけるランプ管1がガラス製直管であるため、基板2に剛性の帯状のアルミ基板或いはFR4板を用いると、ランプ管1が破裂した場合、例えば、ランプ管1が2つに折れた場合、ランプ全体は依然として直管の状態であるため、この時、ユーザがLED直管ランプが相変わらず使用することができると思い、自ら取り付けを行うと、感電事故をもたらす。一方、可撓性回路基板は優れた可撓性と曲げ易い特徴を有するので、剛性の帯状のアルミ基板やFR4板、従来の通信用三層可撓性基板の可撓性の欠如及び曲げ難いことを解決することができるため、本実施の形態における基板2は、可撓性回路基板を用いる。このように、ランプ管1が破裂した後、破裂したランプ管1はランプ全体の直管状態を維持することができなくなるので、ユーザにLED直管ランプの使用が不可能であることを通知することができ、感電事故の発生を防げる。したがって、可撓性回路基板を用いると、ガラス管の破裂による感電問題をある程度で緩和することができる。
以下の実施の形態では、可撓性回路基板を本考案の基板2として説明する。
また、可撓性回路基板と点灯回路モジュール5の出力端との間は、ワイヤー・ボンディング接続、または雄型プラグ501と雌型プラグ201を挿通することにより接続、或いは、半田付けにより接続される。上述基板2の固定方法と同様、可撓性回路基板の一方の表面は粘着ペースト4によりランプ管1の内周面に固着し、可撓性回路基板の両端は、選択的に、ランプ管1の内周面に固定し、または固定しない。
可撓性回路基板の両端は、ランプ管1の内周面に固定されず、ワイヤーにより接続されると、両端とも自由端であるため、後続の搬送過程において揺れ易くなり、ワイヤーの破断が発生し易い。したがって、可撓性回路基板と電源との接続方法は、半田接続が優先的な選択である。具体的には、図16に示すように、可撓性回路基板を補強構造における渡り部103に登らせた後、電源5の出力端に半田接続される。このようにワイヤーを使う必要がなくなり、製品の品質の安定性を向上することができる。この場合、可撓性回路基板には雌型プラグ201を設置する必要がなく、電源5の出力端には雄型プラグ501を設置する必要もない。具体的には、点灯回路モジュール5の出力端にランドaを設け、半田接続をし易いように、ランドaに半田を付けて、ランド上の半田の厚さを増加させる。これに対応させて、可撓性回路基板の端部にもランドbを設け、電源出力端のランドaと可撓性回路基板のランドbとを半田接続する。
可撓性回路基板のランドbは、連続しない2つのパッドを有し、それぞれ、光源202の陽極と陰極に接続する。その他の実施の形態において、互換性及びその後の使用上の拡充性のため、ランドbは2以上のパッドを有してもよく、例えば、3個、4個または4個以上であってもよい。パッドが3個である場合、3個目のパッドは接地に用い、パッドが4個である場合、4個目のパッドは信号入力端として用いることができる。対応的には、ランドaにもランドbと同じ数量のパッドを有する。パッドが3個以上である場合、パッドの配列は一列または二列に並べられてもよく、電気的に接続されることによる短絡を防げることができれば、使用時の実際の収納面積の大きさに応じて適応の位置に配置すればよい。その他の実施の形態において、一部の回路を可撓性回路基板に形成する場合、ランドbには単独の1個のパッドのみを有してもよい。パッドの数が少ないほど、製造工程を省くことができ、パッドの数が多ければ、可撓性回路基板と電源出力端との電気的接続の安定性が強化される。
その他の実施の形態において、ランドbのパッドの内部には穿孔を有してもよく、ランドaと可撓性回路基板のランドbとは半田付けにより半田接続される時、半田がこの穿孔に流れ込み、流れ込んだ半田が穿孔の周りに堆積され、冷却後、穿孔の直径より大きい半田ボールが形成される。形成された半田ボールはネジのように機能し、ランドaとランドbとの間を通過する半田による固定機能の他に、半田ボールによる構造上の電気的接続を強化することができる。
その他の実施の形態において、パッドの穿孔は周囲に存在し、つまり、パッドは切り欠きを有し、半田付けための半田が前記切り欠きを通過し、ランドaとランドbとを電気的に接続し、固定する。半田が穿孔の周囲に堆積され、冷却後、穿孔の直径より大きい半田ボールが形成され、この半田ボール構造は、構造上の電気的接続を強化することができる。本実施の形態では、切り欠きを設けたことにより、半田付けのための半田は「Π」形(コ字形)の釘のように機能する。
パッドの穿孔は、予め形成してもよいし、または半田付ける時に溶接ヘッドにより孔を開けてもよく、いずれも本実施の形態における上述の構成を実現することができる。溶接ヘッドが半田と接触する表面は、平面、または凹部と凸部を有する表面でもよい。凸部は帯状または格子状であってもよい。凸部が穿孔を完全に覆わないのは、半田を穿孔から通過させるためである。半田が穿孔から通過し、穿孔の周囲に堆積された場合、凹部は半田ボールを収納する位置を提供する。その他の実施の形態において、可撓性回路基板は位置決め孔を有していてもよく、半田付けの時に、この位置決め孔により、ランドaとランドbのパッドを精度よく位置を決めることができる。
上述の実施の形態において、可撓性回路基板の大部分はランプ管1の内周面に固定され、両端がランプ管1の内周面に固定されていない場合は、ランプ管1の内周面に固定されていない可撓性回路基板には自由部が形成されることとなり、電源と可撓性回路基板とを取り付ける際に、電源と半田接続する自由部の一端は、自由部をランプ管の内部に収縮するように誘導し、可撓性回路基板の自由部は収縮により変形が生じる。上述の穿孔のあるパッドを有する可撓性回路基板を用いて、可撓性回路基板の光源を有する側と、電源と半田接続するランドaとは同じ側に向けているので、可撓性回路基板の自由部が収縮により変形が生じる時、可撓性回路基板の電源と半田付けされる一端は、電源を横側から引っ張り力が生じ、可撓性回路基板の光源を有する側と、電源と半田接続するランドaとは異なる側に向けている半田接続方法と比べて、可撓性回路基板の電源と半田付けされる一端は電源に対し、さらに下方に引っ張り力が生じるため、上記穿孔パッドを有する可撓性回路基板を利用することで、構造上の電気的接続を強化する効果がさらに良くなる。
可撓性回路基板の両端がランプ管1の内周面に固定されると、可撓性回路基板に雌型プラグ201を設置することを優先に考慮し、電源5の雄型プラグ501を雌型プラグ201に挿入し、電気的接続が実現される。
図17に示すように、可撓性回路基板は一層の導電層2aを含み、LEDモジュール202がこの導電層2aに設けられ、導電層2aを介し電源と電気的に接続されている。図11を参照し、本実施の形態では、可撓性回路基板は、さらに、一層の誘電層2bを含み、導電層2aと重なるように配置されている。導電層2aの誘電層2bと背向する表面にはLEDモジュール202が配置され、誘電層2bの導電層2aと背向する表面は、粘着ペーストシート4によりランプ管1の内周面に接着される。また、導電層2aは金属層またはワイヤー(例えば、銅線)が配線されている電源層であってもよい。
その他の実施の形態において、導電層2aと誘電層2bの外面には回路保護層が被覆されてもよい。この回路保護層は、例えば、インク材料であり、抵抗溶接及び反射を増強する機能を有する。または、可撓性回路基板は単層構造であってもよい。すなわち、一層の導電層2aのみ構成され、導電層2aの表面に上記インク材料の回路保護層が被覆される。一層の導電層2a構造にしても、二層構造(一層の導電層2aと一層の誘電層2b)にしても、いずれも回路保護層と組み合わせることができる。回路保護層は可撓性回路基板の片側の表面に設けられてもよい。例えば、光源202が設置される側のみに回路保護層を設けることが可能である。ここで注意すべき点は、可撓性回路基板は一層の導電層構造2aまたは二層構造(一層の導電層2aと一層の誘電層2b)であるため、一般の三層可撓性基板(二層の導電層の間に一層の誘電層が挟まれる)よりは明らかな可撓性と曲げ易さを有する点であり、これにより、特殊形状のランプ管1に合わせて(例えば、非直管形ランプ)、可撓性回路基板をランプ管1の直管壁に貼り付けることができる。また、可撓性回路基板をランプ管の直管壁に密着させるのは望ましい配置であり、可撓性回路基板の層が少なければ、放熱性がよくなり、材料のコストも低くすることができるので、環境保護にも効果があり、可撓性もより優れる。
もちろん、本考案の可撓性回路基板は一層または二層の回路基板に限定されず、その他の実施の形態においては、可撓性回路基板は複数層の導電層2aと複数層の誘電層2bとを含み、誘電層2bと導電層2aは交互に積層され、導電層2aのLEDモジュール202と背向する側に配置される。光源202は、複数層の導電層2aの最上層に配置され、導電層2aの最上層を介して電源と電気的に接続する。
さらに、ランプ管1の内周面または外周面には粘着ペーストシート(不図示)が覆われ、ランプ管1が破裂した場合、ランプ管1の外部と内部を分離させるものである。本実施の形態では、粘着ペーストシートをランプ管1の内周面に塗布する。
粘着ペーストシートの組成は、末端ビニル基シリコーンオイル、水素含有シリコーンオイル、キシレン和炭酸カルシウムを含む。末端ビニル基シリコーンオイルの化学式は(C2H8OSi)n・C2H3であり、水素含有シリコーンオイルの化学式はC3H9OSi・(CH4OSi)n・C3H9Siである。
生成物はポリジメチルシロキサン(有機シリコン弾性体)であり、化学式は以下である。
そのうち、キシレンは補助材料であり、粘着ペーストシートがランプ管1の内周面に塗布され硬化された後、キシレンが揮発されることで、粘度が調節され、粘着ペーストシートの厚さが調節される。
本実施の形態では、粘着ペーストシートの厚さの範囲は、100μm〜140μmである。粘着ペーストシートの厚さが100μmより小さい場合は、爆裂防止作用が弱く、ガラスが潰された時に一本のランプ管が割れる恐れがある。140μmより大きい場合、透光性が弱くなるだけではなく、材料のコストも上昇してしまう。爆裂防止作用と透光性が厳しく要求されていない場合、粘着ペーストシートの厚さの範囲は、10μm〜800μmにできる。
本実施の形態では、ランプ管の内部に粘着ペーストシートが塗布されているため、ガラス製の直管が潰された場合、粘着ペーストシートにより破片が散り飛ばされず粘着されており、ランプ管の内部と外部とが貫通されることもないため、ランプ管1の内部の帯電体がユーザに接触されることを防止することができ、感電事故を抑制することができる。また、上記の配合の粘着ペーストシートを用いることで、光を拡散及び透過させる作用も有し、照明用光源全体の輝度のバラツキと透光性が改善される。
ここで注意すべき点は、本実施の形態における基板2が可撓性回路基板であるため、粘着ペーストシートを設けなくてもよい点である。
照明用光源の照明効果を向上させるため、本実施の形態では以下の2つの点で照明用光源を改良し、ランプ管と光源にそれぞれ作用する。
(一)ランプ管に対する改良
図18に示すように、本実施の形態におけるランプ管1は、ランプ管1の内面に密着する基板2(または、可撓性回路基板)を加えて、さらに、拡散層13を含み、LEDモジュール202からの光は拡散層13を透過し、ランプ管1から取り出される。
拡散層13は、LEDモジュール202からの光を拡散する作用を有するので、光を拡散層13を透過した後、ランプ管1から出射させることができれば、拡散層13の配置は複数の方式が可能である。例えば、拡散層13は、ランプ管1の内周面に塗布または覆うことができるし、または、光源202表面に塗布或いは覆われる拡散コーティング層としてもよく(不図示)、さらに、外部カバーとして(または覆い)LEDモジュール202外部を覆う(または、被せる)拡散シートとしてもよい。
図18に示すように、拡散層13は拡散シートであり、LEDモジュール202と接触しないようにLEDモジュール202の外を覆う。拡散シートは、一般的には光学拡散フィルムまたは光学拡散板と呼ばれ、PS(ポリスチレン)、PMMA(ポリメチルメタクリレート)、PET(ポリエチレンテレフタラート)、PC(ポリカーボネート)のうちの一つ、または複数の組み合わせに拡散粒子を混ぜることで形成される複合材料である。光が当該複合材料を透過する時に乱反射されることで、輝度均一の面光源となるように光が補正され、光学の拡散効果が実現されることにより、輝度分布が均一のランプが得られる。
また、本考案の実施形態が提供する拡散層は、上述した実施の形態の放電回路に適用することができる。これにより、電源がOFFされた後のちらつきが減軽され、ユーザの快適度が向上される。
拡散層13は拡散コーティング層である場合、組成は炭酸カルシウム、ハロリン酸カルシウム、アルミナのうちの少なくとも一つ、またはそれらの組み合わせを含む。炭酸カルシウムに適切な溶液を混合して形成された拡散コーティング層は、優れた拡散と透光(90%以上になる可能性がある)効果がある。また、鋭意の検討により、以下のことが分かった。すなわち、強化されたガラスと組み合わせたキャップは、品質問題が発生する場合があり、一定の確率で落下する可能性がある。しかし、拡散コーティング層をランプ管の端部101の外面にも塗布することにより、拡散コーティング層と熱接着剤6との間において、キャップとランプ管との間の摩擦力が増加され、拡散コーティング層と熱接着剤6との間の摩擦力を、コーティング層が塗布されていない場合のランプ管の端部101の端面と熱接着剤との間の摩擦力より大きくすることができるので、キャップ3は拡散コーティング層と熱接着剤6との間の摩擦力により、キャップ3の落下問題が大幅に改善されることができる。
本実施の形態では、調合する場合、拡散コーティング層の組成は、炭酸カルシウム(例えば、CMS−5000、白色粉末)、増粘剤(例えば、増粘剤DV−961、乳白色液体)、セラミック活性炭(例えば、セラミック活性炭SW−C、無色液体)を含む。そのうち、増粘剤DV−961の化学名はコロイダルシリカ変性アクリル樹脂であり、炭酸カルシウムをカラス直管の内周面に塗布する時の粘度を増加するためのものである。組成は、アクリル樹脂、シリカゲル、精製水を含み、セラミック活性炭SW−Cの組成は、スクシネートスルフォン酸ナトリウム塩、イソプロピルアルコール、精製水を含み、スクシネートスルフォン酸ナトリウム塩の化学式は以下である。
具体的には、拡散コーティング層は、炭酸カルシウムをメイン材料とし、増粘剤、セラミック活性炭、脱イオン水を配合し、混合したものをガラス製直管の内周面に塗布し、塗布の平均厚さを20〜30μmにし、最後に、脱イオン水が揮発され、炭酸カルシウム、増粘剤、セラミック活性炭この3つの物質しか残さない。このような材料を用いて拡散層13を形成することで、約90%の光透過率を有する。一般的には、光透過率は85%〜96%である。また、このような拡散層13は光を拡散する効果の他、電気隔離の作用も有し、ガラス製直管が破裂された時にユーザの感電リスクを減少することができる。また、このような拡散層13により、光源202が発光する際に、光を全方向に出射するように乱反射させることで、光源202の後方(つまり、可撓性回路基板側)にも光を照射することができ、ランプ管1に暗い領域の形成を避けることができるので、空間の照明快適度が向上される。また、異なる材料の拡散層を用いる場合、その他の実施の形態として、厚みの範囲が200〜300μmの拡散層を用い、光透過率を92%〜94%の間に制御することで、他の効果も実現することができる。
その他の実施の形態において、拡散コーティング層は、炭酸カルシウムをメイン材料とし、少量の反射材(例えば、リン酸ストロンチウム、または硫酸バリウム)、増粘剤、セラミック活性炭、脱イオン水を配合し、混合したものをガラス製直管の内周面に塗布する。塗布の平均厚さを、20〜30μmにし、最後に、脱イオン水が揮発され、炭酸カルシウム、反射材、増粘剤、セラミック活性炭この4つの物質しか残さない。拡散コーティング層の目的は光を乱反射させることであり、乱反射はミクロの視点からみると、光線が顆粒の反射作用によるものであり、リン酸ストロンチウム、または硫酸バリウムなどの反射材の顆粒の粒径の大きさが炭酸カルシウムの粒径よりも大きいであるため、拡散コーティング層に少量の反射材を混入することで、光の乱反射効果を有効に向上することができる。もちろん、その他の実施の形態においては、ハロリン酸カルシウムまたはアルミナを拡散コーティング層のメイン材料として利用してもよい。ここでは説明を省略する。
さらに、図18に示すように、ランプ管1の内周面には、さらに反射膜12が設けられ、反射膜12は、LEDモジュール202を有する基板2の周辺に設置され、周方向に沿って、ランプ管1の内周面の一部を占めていてもよい。図12に示すように、反射膜12は、基板2の両側に沿ってランプ管の周方向において延伸する。反射膜12の設置により2つの効果が得られる。一つ目は、横から(図中のX方向から)ランプ管1を見た時に、反射膜12に遮られて直接LEDモジュール202を見えなくなるので、発光の粒感による視覚上の不快感を減少することができる点である。二つ目は、LEDモジュール202から発する光が反射膜12によって反射されることでランプの照射角を制御することができ、光を反射膜が設けられていない方向に照射させ、低電力で同じ照射効果を果たす照明用光源が得られ、省エネ性が向上される点である。
具体的には、反射膜12はランプ管1の内周面に貼り付けられ、反射膜12には、基板2と対応する孔12aを設け、孔12aの大きさを基板2と一致するか、やや基板2より大きくするように構成され、光源202を有する基板2を収容する。装着時に、まず、光源202を有する基板2(または、可撓性回路基板)をランプ管1の内周面に設置し、次に、反射膜12をランプ管の内周面に貼り付ける。反射膜12の孔12aは基板2と一対一に対応しており、基板2を反射膜12から露出させる。
本実施の形態では、反射膜12の反射率は、少なくとも85%より大きくする必要がある。一般的には、反射効果がよりよいのは90%以上である時、最も良いのは95%以上にすると、理想な反射効果が得られる。反射膜12は、ランプ管1の周方向に沿って延伸する長さは、ランプ管1の円周の30%〜50%を占める。つまり、ランプ管1の周方向に沿って、反射膜12の周方向における長さと、ランプ管1の内周面の全周との比率は、0.3〜0.5の範囲である。特に、本考案では、基板2を反射膜12の周方向における中央位置に設置することを例として説明する。つまり、図12に示すように、基板2の両側における反射膜12は、実質的に同じ面積を有する。反射膜の材料は、PETでもよく、リン酸ストロンチウム、または硫酸バリウムなどの反射材の成分を混入すれば、尚良い。厚さは、140μm〜350μmであり、一般的には、150μm〜220μmの間は、より効果がよい。
その他の実施の形態において、反射膜12はその他の方式で設置されてもよい。例えば、ランプ管1の周方向に沿って、反射膜12は基板2の片側または両側に設置されてもよく、つまり、反射膜12は基板2の周方向における片側或いは両側と接し、周方向において、片側がランプ管1全周を占める比率は本実施の形態と同じである。図19は、反射膜12が基板2の片側と接する構成を示す。または、図20と図21に示すように、反射膜12には孔を設けなくてもよい。装着時に、反射膜12をランプ管1の内周面に直接貼り付けた後、光源202を有する基板2を反射膜12に固定させる。ここでは、図20に示すように、反射膜12は、基板2の両側において、ランプ管の周方向に沿って延伸してもよい。または、図21に示すように、基板2の片側のみにおいて、ランプ管の周方向に沿って延伸してもよい。
その他の実施の形態において、図20、図21、図22に示すように、反射膜12のみを設置し、拡散層13を設置しなくてもよい。
その他の実施の形態において、図22に示すように、反射膜12は基板2の片側に接する。図22は、反射膜12は基板2の片側に接し、拡散膜13の設けられることを示している。図23はLEDモジュール202が設けられる基板2は反射膜12上に設置され、且つ、LEDモジュール202が設けられる基板2は反射膜12の片側に位置し、拡散層13は設けられていないことを示している。
その他の実施の形態において、可撓性回路基板の幅を増加してもよい。幅が増加されることにより、回路基板表面にはインク材料の回路保護層が含まれているので、インク材料は光を反射する作用を有することにより、増加された回路基板そのものは反射膜12の機能を有する。望ましいのは、可撓性回路基板がランプ管2の周方向に延伸する長さと、前記ランプ管2の内周面的全周との比率は、0.3〜0.5範囲である。上述した実施の形態により、可撓性回路基板の外には回路保護層が覆われ、回路保護層はインク材料であり、反射作用を増加することができ、幅が増加された可撓性回路基板は、光源から周方向において延伸し、光源からの光は増加部分によりさらに集中させることができる。
前述した図12〜図14の実施の形態において、ガラス管の内周面の全体に拡散コーティング層が塗布されてもよく、または、一部だけ拡散コーティング層(反射膜12を除いた部分)が塗布されてもよい。いずれの方式にしても、キャップ3とランプ管1との接着を強化するように、拡散コーティング層はできるだけランプ管1の端部の外面に塗布されることが望ましい。
(二)光源に対する改良
図23に示すように、光源202は、さらに、溝202aを有するリードフレーム202bと、溝202aに設置されるLED結晶粒18と備えるように改良されてもよい。ここで特に説明したいことは、従来のLED結晶粒(またはチップ)18は、その長さと幅との比例が約1:1となる正方形の形状である。しかし、本考案におけるLED結晶粒(または芯片)18の長さと幅との比例範囲は2:1〜10:1でもよい。上述した実施例においては、望ましい範囲は2.5:1〜5:1であり、最も好適な範囲は3:1〜4.5:1である。これにより、LED結晶粒(または芯片)18の長手方向をランプ管1の長手方向に沿うように、LED結晶粒(または芯片)18を配列することで、LED結晶粒(または芯片)18の平均電流密度及びランプ管1全体の配光等の問題が改善された。
一本のランプ管1には、LEDモジュール202を複数有し、複数のLEDモジュール202は一列若しくは複数の列に配置され、各列のLEDモジュール202はランプ管1の軸方向(Y方向)に沿って配列される。各リードフレーム202bにおける溝202aは1つでもよく、複数でもよい。
また、少なくとも1つのLEDモジュール202のリードフレーム202bは、ランプ管の長手方向に沿って配置される第1側壁15と、ランプ管の短手方向に沿って配置される第2側壁16とを有し、第1側壁15は第2側壁16よりも低い。または、少なくとも1つのLEDモジュール202のリードフレーム202bは、ランプ管の長手方向に沿って延伸する第2側壁16と、ランプ管の短手方向に沿って延伸する第1側壁15とを有し、第1側壁15は第2側壁16よりも低い。ここでは、第1側壁と第2側壁とは、溝202aを囲むための側壁である。
本実施の形態では、各リードフレーム202bは1つの溝202aを有し、各リードフレーム202bは、2つの第1側壁15と、2つの第2側壁16とを有する。
また、2つの第1側壁15はランプ管1の長手方向(Y方向)に沿って配置され、2つの第2側壁16はランプ管1の短手方向(X方向)に沿って配置される。第1側壁15は、ランプ管1の短手方向(X方向)に沿って延伸し、第2側壁16は、ランプ管1の長手方向(Y方向)に沿って延伸し、第1側壁15と第2側壁16により溝202aが囲まれる。その他の実施の形態において、一列の光源において、1つまたは複数の光源のリードフレームの側壁がその他の配置或いは延伸方式を用いることが許される。
ユーザがランプ管の側面から、例えば、X方向に沿ってランプ管を見る時、第2側壁16により、ユーザの視線が直接LEDモジュール202を見えることを遮ることで、粒感による不快感を低下することができる。そのうち、第1側壁15は「ランプ管1の短手方向」に沿って延伸するが、延伸の方向をランプ管1の短手方向とほぼ同じにすればよく、ランプ管1の短手方向と厳密に平行することが要求されない。例えば、第1側壁15は、ランプ管1の短手方向と若干角度を有してもよく、或いは、第1側壁15は屈折線形、孤形、波形等のあらゆる形状でもよい。第2側壁16は、「ランプ管1の長手方向」に沿って延伸するが、延伸の方向をランプ管1の長手方向とほぼ同じにすればよく、ランプ管1の長手方向と厳密に平行することが要求されない。例えば、第2側壁16はランプ管1の長手方向と若干角度を有してもよく、或いは、第2側壁16は屈折線形、孤形、波形等のあらゆる形状でもよい。
本実施の形態では、第1側壁15は第2側壁16よりも低くすることで、光が容易にリードフレーム202bを越えて外部に出射することができ、適切なピッチ設計により、Y方向においては粒感による不快感が生じることがない。その他の実施の形態において、第1側壁は第2側壁より低くない場合、各列のLEDモジュール202の配列の密度を高く設計する必要があり、このように粒感を減軽することができ、照射効率を向上することができる。
また、第1側壁15の内面15aは斜面であり、底面に対し内面15aを垂直に設置する形と比較し、斜面に形成することで、光がさらに容易に斜面を越えて外部に出射することができる。斜面は、平面または弧面でもよく、本実施の形態では平面を用いる。また、当該平面の傾斜は、約30度〜60度である。つまり、平面と溝202aの底面とが挟む角は、120度〜150度の範囲である。
その他の実施の形態において、平面の傾斜は、約15度〜75度の範囲であってもよい。つまり、平面と溝202aの底面とが挟む角は、105度〜165度の範囲である。或いは、斜面は平面と弧面との組み合わせでもよい。
その他の実施の形態において、LEDモジュール202が複数の列であり、ランプ管1の軸方向(Y方向)に沿って配列されている。最も外側の2列のLEDモジュール202(すなわち、ランプ管の管壁に近隣する2列のLEDモジュール202)のリードフレーム202bは、ランプ管1の長手方向(Y方向)に沿って配置される2つの第1側壁15と、ランプ管1の短手方向(X方向)に沿って配置される2つの第2側壁16とだけを有すればよい。言い換えれば、最も外側の2列のLEDモジュール202のリードフレーム202bは、ランプ管1の短手方向(X方向)に沿って延伸する第1側壁15と、ランプ管1の長手方向(Y方向)に沿って延伸する第2側壁16とだけを有すればよい。この2列のLEDモジュール202の間に配列されているその他のLEDモジュール202のリードフレーム202bの配列方向に対しては、限定されない。例えば、中間列(第3列)のLEDモジュール202のリードフレーム202bは、各リードフレーム202bは、ランプ管1の長手方向(Y方向)に沿って配置される2つの第1側壁15と、ランプ管1の短手方向(X方向)に沿って配置される2つの第2側壁16とを有してもよく、または、各リードフレーム202bは、ランプ管1の短手方向(X方向)に沿って配置される2つの第1側壁15と、ランプ管1の長手方向(Y方向)に沿って配置される2つの第2側壁16と有してもよいし、または交互に配列などでもよい。ユーザがランプ管の側面から、例えば、X方向に沿ってランプ管を見た時に、最も外側の2列のLEDモジュール202におけるリードフレーム202bの第2側壁16は、ユーザの視線が直接LEDモジュール202を見ることを遮ることができれば、粒感による不快感を減軽することができる。本実施の形態と同じように、最も外側の2列の光源に対し、そのうちの1つまたは複数の光源のリードフレームの側壁が他の配置または延伸方式を用いることが許される。
これにより、複数のLEDモジュール202は、ランプ管の長手方向に沿って1列に配置された場合、複数のLEDモジュール202のリードフレーム202bのうち、ランプ管の短手方向に沿って、同じ側に位置する全ての第2側壁16が同一の直線となり、すなわち、同じ側の第2側壁16は一面の壁のように構成されることで、ユーザが直接LEDモジュール202を見えないように、視線が遮られる。
複数のLEDモジュール202はランプ管の長手方向に沿って複数の列に配置された場合、複数の列のLEDモジュール202はランプ管の短手方向に沿って配置され、ランプ管の短手方向に沿って最も外側の2列の光源に対し、各列の複数のLEDモジュール202のリードフレーム202bのうち、ランプ管の短手方向に沿って同じ側に位置する全ての第2側壁16は同一の直線となる。これは、ユーザが沿短手方向に沿って、側面から見る時、最も外側の2列のLEDモジュール202中のリードフレーム202bの第2側壁16により、ユーザが直接LEDモジュール202を見えることを遮ることができるので、粒感による不快感を低減する目的を実現することができるからである。中間の1列若しくは複数列のLEDモジュール202について、その側壁の配列と延伸方式が要求されず、最も外側の2列LEDモジュール202と同じであってもよく、その他の配列方式を用いてもよい。
ここで注意されたいのは、その他の実施の形態においては、同一のLED直管ランプにとって、「ランプ管が補強構造を有する」こと、「基板は可撓性回路基板を用いる」こと、「ランプ管の内周面に粘着ペーストが塗布される」こと、「ランプ管の内周面に拡散層が塗布される」こと、「光源外に拡散シートが覆われる」こと、「ランプ管の内壁に反射層が設けられる」こと、「キャップは熱伝導部を有するキャップである」こと、「不対称キャップは磁気金属部材を有するキャップである」こと、「光源はリードフレームを有する」こと、「点灯回路モジュール」などの特徴のうち、1つだけまたは複数を備えてもよい。
ランプ管は補強構造を有する場合、前記ランプ管は、本体と、それぞれ、前記本体両端に位置する端部とを含み、前記端部は、それぞれ、キャップと嵌め合わせ、少なくとも1つの前記端部の外径は前記本体の外径よりも小さく、対応する前記外径は前記本体外径端部のキャップより小さく、その外径は前記本体の外径と等しい。
基板は可撓性回路基板を用いる場合、前記可撓性回路基板と前記電源の出力端との間は、ワイヤー・ボンディングで接続され、または、前記可撓性回路基板と前記電源の出力端との間は半田接続される。また、前記可撓性回路基板は、一つの誘電層と少なくとも一つの導電層との積層を含む。
ランプ管の内周面に拡散層が塗布された場合、前記拡散コーティング層の組成は、炭酸カルシウム、ハロリン酸カルシウム及びアルミナのうちの少なくとも1つと、増粘剤と、セラミック活性炭とを含む。また、前記拡散層は、拡散シートであってもよく、光源の外側を覆うように構成される。
ランプ管の内壁に反射膜が設けられる場合、前記光源は反射膜に設置されてもよく、前記反射膜の孔内、または前記反射膜の横側に設置されてもよい。
キャップの設計において、キャップは絶縁管と熱伝導部を備えてもよい。熱接着剤は収納空間の一部または収納空間全体に充填されてもよい。または、キャップは絶縁管と磁気金属部材とを備え、磁気金属部材は正円形または非正円形であってもよい。孔構造または圧痕構造を設けることで、絶縁管との接触面積を減少することができる。また、絶縁管内には支持部と凸部を設けることにより、磁気金属部材への支持を増強し、磁気金属部材と絶縁管との接触面積を減少することができる。一方のキャップの長さは他方のキャップの長さの半分である(LEDランプ全体の長さが規格に合うように、短縮される部分はランプ管を延長する部分で補う。ランプ管の長さが延長されるため、ランプ管の内壁に貼り付けられる基板上のLEDモジュール間の間隔を大きくすることができる。これにより、放熱効率が向上され、LEDモジュールの寿命を延長することができる)。
LEDモジュールの設計において、前記光源は、溝を有するリードフレームと、前記溝に設置されるLED結晶粒とを含み、前記リードフレームは、前記ランプ管の長手方向に沿って配置される第1側壁と、前記ランプ管の短手方向に沿って配置される第2側壁とを有し、前記第1側壁は前記第2側壁よりも低い。
すなわち、上述の特徴を任意に組み合わせることで、照明装置の改良に適用することができる。
ここで注意されたいのは、その他の実施の形態においては、LEDランプにとって、バラスト検出回路がLEDランプ内部または外部に設けられること、「LEDモジュールの接続方式」、「兼用回路の様態」、及びLEDランプの構造変更など各種の特徴変更は、本考案に影響を与えることなく、本考案は依然として、上述したように、LED駆動電源を検出し、適切に調整を行い、正常に動作することができる。回路において、「放電回路」と、「フィルタ回路」と、「フィラメント擬似回路」と、「整流手段」等の特徴のうち、1つだけまたは複数を備えてもよい。
上記により、本考案は、新規性、進歩性と、産業上実用性といった特許性を満たしている。上述した実施の形態は本考案を説明するための好ましい一例であり、本考案を限定する主旨ではない。また、上述した実施の形態に対する同程度の変形及び置換えは、いずれも本考案の範囲に含まれる。本考案の保護範囲は、当時に提出される請求の範囲に記載されている。
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本考案に含まれる。