JP3199993U - 温度応動表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】温度変化による表示の切り替えが必要の無い場合に、表示されている標識面を維持させることのできる温度応動表示装置を提供する。【解決手段】温度応動表示装置1は、ハウジング2と、このハウジング2内に配設された4つの切り換え表示手段10A,10B,10C,10D(以下、共通する『切り換え表示手段』については、単に『10』と記す)と、各切り換え表示手段10を連動させて回動させる温度応動駆動機構と、この温度応動駆動機構の駆動力に抗して各切り換え表示手段10の回動を選択的に規制する回動規制機構61とから構成されている。【選択図】図1

Description

本考案は、複数の設定温度毎に形状を変化させる形状記憶合金を利用した駆動機構により複数の標識面を選択的に表示させる温度応動表示装置に係り、特に、必要に応じて駆動機構の駆動力に抗して表示を維持させることのできる温度応動表示装置に関する。
本出願人は、既に、特許文献1に示すような形状記憶合金の特性を利用し互いに異なる温度に応じた情報を選択的に表示させる温度応動表示装置を提案している。
この従来の温度応動表示装置においては、交通標識として、ハウジング内に、『走行注意』の文字が記された再帰反射面からなる走行注意標識面と『熱中注意』の文字が記された再帰反射面からなる熱中症注意標識面とを回動変位させて所定の表示位置に選択的に位置させる切り換え表示手段と、高い温度の第1の設定温度および低い温度の第2の設定温度においてそれぞれ形状を変化させる形状記憶合金からなる圧縮スプリングにより切り換え表示手段に回動のための駆動力を付与する温度応動駆動機構とを備えている。また、走行注意標識面と熱中症注意標識面とはV字状を呈するように配設されており、切り換え表示手段の略120°の回動を以て表示位置に切り換え表示されるようになっている。
このような特許文献1に記載の温度応動表示装置によれば、形状記憶合金の膨張・収縮特性を利用した温度応動駆動機構によって切り換え表示手段を温度変化に応じて回動変位させ、環境温度が第1の設定温度を超えると熱中症注意標識面に記された『熱中注意』を表示させ、第2の設定温度を下回ると走行注意標識面に記された『走行注意』を表示させることができる。
また、特許文献1に記載の温度応動表示装置には、形状記憶合金からなる圧縮スプリングの上方にこの圧縮スプリングを覆うようにして遮光体が配設されており、形状記憶合金からなる圧縮スプリングが長時間直射日光に照らされて高温になってしまうことを防止し、温度応動駆動機構を適正に動作させるようになっている。
そして、この温度応動表示装置は、前述した交通標識として道路に設置されるだけでなく、公共施設、学校、公園、工場等において屋内外問わずに設置され、その設置場所に応じて様々な注意標識や標語等を表示させるために使用される。
特開2014−009511号公報
しかしながら、前述した従来の温度応動表示装置は、例えば、学校の校舎の外壁面に設置し、この壁面が南向きであった場合、壁面が長時間直射日光に照らされて高温になると、この壁面の高い温度に温度応動駆動機構が対応してしまい、壁面から離れた低い環境温度の場所にいる報知対象者に対して、その低い環境温度に対応していない高い環境温度に応じた標識面を表示させてしまう場合があった。
また、環境温度が変化しても敢えて現在表示されている標識面を維持させたい場合、例えば、前述した従来の温度応動表示装置においては、第1の設定温度に対応して熱中症注意標識面が表示されている状態から、環境温度が第2の設定温度以下に低下しても湿度が高く熱中症に注意が必要であり熱中症注意標識面を維持させたい場合などに、温度応動駆動機構による切り換え表示手段の回動を規制したい場合もあった。
そこで、本考案は、装置の設置場所によって報知対象者周辺の環境温度に対応していない標識面が表示されてしまうことが想定される場合や、環境温度の変化による標識の切り替えが必要の無い場合に、温度応動駆動機構の駆動力に抗して切り換え表示手段の回動を規制して現在表示されている標識面を維持することのできる温度応動表示装置を提供することを目的としている。
前述した目的を達成するため、本考案の温度応動表示装置の態様は、ハウジング内に回転自在に配設された回転軸に複数の標識面が配設され、前記回転軸を回動させて所定の表示位置に前記複数の標識面のうちのいずれかを切り換え表示する切り換え表示手段と、複数の設定温度においてそれぞれ記憶形状に変化する形状記憶合金をもって各設定温度毎に前記切り換え表示手段の回転軸に対して切り換え駆動力を付与する温度応動駆動機構とを有する温度応動表示装置において、前記切り換え表示手段の回動を規制する回動規制機構を配設したことを特徴としている。
そして、このような構成によれば、装置の設置場所周辺が長時間直射日光に照らされて高温になるなど、特殊な条件により表示される標識面が報知対象者周辺の環境温度と乖離した標識面となってしまうことが想定される場合や、温度変化による表示の切り替えが必要の無い場合に、温度応動駆動機構の駆動力に抗して現在表示されている標識面を維持させることができる。
また、本考案の温度応動表示装置の他の態様は、前記切り換え表示手段が前記表示位置に並列させて複数配設されるとともに、前記温度応動駆動機構が、前記各切り換え表示手段の回転軸を連結し、形状記憶合金をもって前記り換え表示手段の並列方向へ往復動することで、各設定温度毎に各切り換え表示手段を連動させ、各切り換え表示手段の回転軸に対して切り換え駆動力を伝達する連動部材が配設されていることを特徴としている。
そして、このような構成によれば、複数の切り換え表示手段により1つの文字、記号あるいは標語等の標識面を表示するとともに、複数の切り換え表示手段を同時に回動させて標識面の切り替えを行うことができる。さらに、連動部材により複数の切り換え表示手段が連動されるため、複数の切り換え表示手段のうちいずれかの切り換え表示手段の回動を規制すれば他の切り換え表示手段の回動も同時に規制することができる。
また、本考案に係る温度応動表示装置の他の態様は、前記回動規制機構が、切り換え表示手段の回動を規制する場合には温度応動駆動機構の駆動力に抗するように切り換え表示手段に当接あるいは系合し、切り換え表示手段を回動自在とさせる場合には切り換え表示手段から離間するように配設された規制部材を備える点にある。
そして、このような構成によれば、装置の設置場所周辺が長時間直射日光に照らされて高温になるなど、特殊な条件により表示される標識面が報知対象者周辺の環境温度と乖離した標識面となってしまうことが想定される場合や、温度変化による表示の切り替えが必要の無い場合など、様々な状況に応じて選択的に切り換え表示手段の回動を規制することができる。
また、本考案の温度応動表示装置の他の態様は、前記回動規制機構が、切り換え表示手段の回動を規制する場合には温度応動駆動機構の駆動力に抗するように連動部材に当接あるいは係合し、切り換え表示手段を回動自在とさせる場合には連動部材から離間するように配設された規制部材を備える点にある。
そして、このような構成によれば、規制部材を当接させて連動部材の動作を規制することにより切り換え表示手段の回動を規制することができ、規制部材を離間させて連動部材を動作自在にすることにより切り換え表示手段を回動自在にすることができる。
本考案の温度応動表示装置によれば、装置の設置場所周辺が長時間直射日光に照らされて高温になるなど、特殊な条件により表示される標識面が報知対象者周辺の環境温度と乖離した標識面となってしまうことが想定される場合や、温度変化による表示の切り替えが必要の無い場合に、駆動機構の駆動力に抗して表示されている標識面を維持させることができる。
本考案の回動規制機構を備えた温度応動表示装置の第1の実施の形態を示す斜視図 本実施の形態の温度応動表示装置における切り換え表示手段の取付状態を示す要部分解斜視図 (a)は本実施の形態の温度応動表示装置における上側取付部材の取付状態を示す断面図、(b)は本実施の形態の温度応動表示装置における下側取付部材の取付状態を示す断面図 (a)は本実施の形態における切り換え表示手段が左回動したときの下側取付部材の平面図、(b)は切り換え表示手段が右回動したときの下側取付部材の平面図、(c)は下側取付部材のみの正面図 (a)は本実施の形態における切り換え表示手段が左回動した状態の平面図、(b)は本実施の形態における切り換え表示手段が右回動した状態の平面図 本実施の形態における連動部材とピニオンの関係を示す説明図であり、(a)は連動部材が左方向に移動した状態、(b)は連動部材が右方向に移動した状態 本実施の形態である温度応動表示装置の連動部材と下側取付部材の取付状態を示す断面図 本実施の形態における駆動力補助手段による切り換え表示手段の右回動時の平面図 本実施の形態における駆動力補助手段による切り換え表示手段の左回動時の平面図 図1における回動規制機構の要部断面図 本考案の回動規制機構を備えた温度応動表示装置の第2の実施の形態を示す斜視図 図11における回動規制機構の要部断面図 本考案の回動規制機構を備えた温度応動表示装置の第3の実施の形態を示す斜視図 図13における回動規制機構の要部断面図 図13および図14における各嵌入穴の形成位置の一例を示す平面図であり、(a)は左回動した状態、(b)は右回動した状態 本考案の回動規制機構を備えた温度応動表示装置の第4の実施の形態を示す斜視図 図16における回動規制機構の要部断面図 図16における回動規制機構の要部斜視図であり、(a)は連動部材が左方に移動した状態、(b)は右方に移動した状態
以下、本考案に係る温度応動表示装置を図1乃至図16に示す実施の形態により説明する。
本実施の形態における温度応動表示装置1は、図1および図2に示すように、ハウジング2と、このハウジング2内に配設された4つの切り換え表示手段10A,10B,10C,10D(以下、共通する『切り換え表示手段』については、単に『10』と記す)と、各切り換え表示手段10を連動させて回動させる温度応動駆動機構29と、この温度応動駆動機構29の駆動力に抗して前記各切り換え表示手段10の回動を選択的に規制する回動規制機構61とから構成されている。
前記ハウジング2は、合成樹脂材料あるいは金属板、鋳型等から箱状に形成されており、本実施の形態ではアルミニウムの鋳型として形成されたケース体3の前面3aにける表示位置に透光部材として透明アクリル板または透明ガラス板からなる透明板4が配設され、裏面には前記ケース体3と同じ材料から形成された裏蓋5が配設されて構成されている。そして、前記ケース体3と前記透明板4、前記ケース体3と前記裏蓋5はそれぞれ必要なシール性を確保するように図示しないシール剤またはシール材、接着剤が充填または介在されている。
また、前記裏蓋5には、図2および図3に示すように、前記ハウジング2内において各切り換え表示手段10をそれぞれ回転自在に軸支する上側取付部材50および下側取付部材20が固定されている。
前記各切り換え表示手段10は、図2乃至図4に示すように、略三角柱形状に形成され上面の中心に上方へ上側回転軸13aが突設された上端部材13と、略三角形状に形成され下面の中心に下方へ前記上側回転軸13aと同軸上に下側回転軸14aが突設された下端部材14との間にV字状に折曲されたV字状板材15が接合され全体として略三角柱形状に形成されており、本実施の形態においては4つの切り換え表示手段10が回転軸13a,14aの軸方向と直交する方向にそれぞれ平行に配置されている。そして、前記各V字状板材15の外側の2面にはそれぞれ再帰反射材が混入された合成樹脂材料シートからなる第1の標識面11および第2の標識面12が配設されている。なお、本実施の形態においては、一例として、各切り換え表示手段10A,10B,10C,10Dの第1の標識面11を自動車等のドライバーに対して走行の注意を喚起する『走行注意』の表示を構成する文字が分割されて記された走行注意標識面11A,11B,11C,11D(以下、共通する『走行注意標識面』については、単に『11』と記す)とし、第2の標識面12を熱中症の注意を喚起する『熱中注意』の表示を構成する文字が分割されて記された熱中症注意標識面12A,12B,12C,12D(以下、共通する『熱中症注意標識面』については、単に『12』と記す)とする。また、図3(a)および図4(a),(b)に示すように、前記各下端部材14にはそれぞれ下方に突出した突起部14cA,14cB,14cC,14cD(以下、共通する『突起部』については、単に『14c』と示す)および突起部14dA,14dB,14dC,14dD(以下、共通する『突起部』については、単に『14d』と示す)が形成されており、前記各突起部14cは後述する下側取付部材20に形成された左回動ストッパー22Lに当接して各切り換え表示手段10の第1の標識面11がハウジング2の表示位置に面一となる位置において各切り換え表示手段10の左回転(反時計回り回転)を拘束し、前記各突起部14dは後述する下側取付部材20に形成された右回動ストッパー22Rに当接して各切り換え表示手段10の第2の標識面12がハウジング2の表示位置に面一となる位置において各切り換え表示手段10の右回転(時計回り回転)を拘束するようになっている。
前記上側取付部材50は、図2および図3(a)に示すように、4つの切り換え表示手段10の上側回転軸13aをそれぞれ回転自在に取り付ける貫通孔51が設けられており、これら貫通孔51にはそれぞれ軸受メタル52が嵌着されている。軸受メタル52の内部に位置する上側回転軸13aは、ワッシャ54および軸受メタル52とともに低接触抵抗面のスラスト軸受、例えば、スラスト球軸受、ドライベアリングを構成する摺動リング53を介してボルト55で螺止される。即ち、上側回転軸13aはワッシャ54および摺動リング53を介してボルト55で強固に締め付けられている。したがって、各切り換え表示手段10は摺動リング53と一体となって回動し、軸受メタル52の上面のフランジ部分と摺動リング53が低摩擦抵抗状態で回動するようになっている。
前記下側取付部材20は、図2、図3(b)および図4に示すように、4つの切り換え表示手段10の下側回転軸14aをそれぞれ回転自在に取り付ける円柱状の突起21A,21B,21C,21D(以下、共通する『突起』については、単に『21』と記す)が形成されている。各突起21にはそれぞれスリーブ23が挿め込まれ、軸受として機能する低摩擦抵抗のスリーブ23を介して切り換え表示手段10の下端部材14の下側回転軸14aの下端内側に嵌め込んでいる。前記各下端部材14の下側回転軸14aの下端外周には、ピニオン14bA,14bB,14bC,14bD(以下、共通する『ピニオン』については、単に『14b』と記す)がそれぞれ形成されている。このスリーブ23はピニオン14bの内側に位置し、突起21に固定され、スリーブ23と下側回転軸14aとの間の嵌め込みによって水平方向の移動を拘束し、スリーブ23の周方向に下端部材14の下側回転軸14aが回動自在である。このとき、下端部材14の下側回転軸14aの下端と下取付部材20の上面との間は、若干の間隔を設け、両者が接触しないように設定している。即ち、切り換え表示手段10は上側取付部材50側のみで片持ち支持されている。
また、前記下側取付部材20の上面には、各切り換え表示手段10の下端部材14に形成された突起部14cA,14cB,14cC,14cDに当接し、前記各切り換え表示手段10の右回動(時計回り回動)をそれぞれ拘束する右回動ストッパー22RA,22RB,22RC,22RD(以下、共通する『右回動ストッパー』については、単に『22R』と記す)と、各切り換え表示手段10の下端部材14に形成された突起部14dA,14dB,14dC,14dDに当接し、各切り換え表示手段10の左回動(反時計回り回動)をそれぞれ拘束する左回動ストッパー22LA,22LB,22LC,22LD(以下、共通する『左回動ストッパー』については、単に『22L』と記す)が形成されている。そして、各切り換え表示手段10が左回動して各切り換え表示手段10の突起部14cがそれぞれ左回動ストッパー22Lに当接することによって各切り換え表示手段10の左回動が拘束され、このとき、図4(a)および図5(a)に示すように第1の標識面11がハウジング2の表示位置に面一となる。また、各切り換え表示手段10が右回動して各切り換え表示手段10の突起部14dがそれぞれ右回動ストッパー22Rに当接することによって各切り換え表示手段10の右回動が拘束され、図4(b)および図5(b)に示すように第2の標識面12がハウジング2の表示位置に面一となる。
本実施の形態における前記温度応動駆動機構29は、図2、図6および図7に示すように、連動部材40、圧縮スプリング30,31、形状記憶合金製の圧縮スプリング35,36および駆動力補助手段49等によって構成されている。
前記連動部材40は、前記下側取付部材20に取り付けられており、下側取付部材20の上面に形成された2個の案内突起24に上面の接触抵抗が小さい摺動ワッシャ25がそれぞれ嵌合されるとともに、外周の接触抵抗が小さいブッシュ26がワッシャ25の上方に位置するよう各案内突起24にそれぞれ嵌め込まれ、これらブッシュ26に連動部材40の長孔からなる案内孔42aおよび案内孔42bが嵌め込まれ、連動部材40が容易に移動するように構成されている。また、各案内突起24からブッシュ26が離脱しないように、各取付捩子27によって各案内突起24に螺止し、その離脱および案内突起24の突出方向に平行する移動を拘束している。
また、前記連動部材40の長手方向には、前記各案内孔42よりも若干大きい長円からなる移動孔43A,43B,43C,43Dが形成されており、これら移動孔43A,43B,43C,43Dの長辺には各切り換え表示手段10の下側回転軸14aにそれぞれ形成されたピニオン14bとそれぞれ噛合うラック41A,41B,41C,41D(以下、共通する『ラック』については、単に『41』と記す)が形成されている。したがって、連動部材40の長手方向の左右の直線移動によってラック41が左右に移動し、ラック41と噛合うピニオン14bが回動して切り換え表示手段10の回動となる。このときラック41が図6において左向きに移動すると、切り換え表示手段10が左回りに回動し、ラック41が図6において右向きに移動すると、切り換え表示手段10が右回りに回動する。
さらに、前記連動部材40の長手方向に対して直角に、しかも、前後面の両側にフック部44,45,46,47が形成され、フック部44,45と下側取付部材20の上面に配置したピン35a,36aとの間に、形状記憶合金からなる圧縮スプリング35,36が配設され、両者間を狭めるように収縮している。また、フック部46,47には下側取付部材20の上面に配置したピン30a,31aとの間に、温度による膨脹収縮特性の極めて少ない(線膨張の極めて小さい)圧縮スプリング30,31が配設され、両者間を狭めるように収縮している。さらに、圧縮スプリング30,31の弾性力よりも、形状記憶合金からなる圧縮スプリング35,36の収縮力の影響力が大きくなっている。通常、この形状記憶合金からなる圧縮スプリング35,36の温度上昇の際に設定した第1の設定温度は、圧縮スプリング35,36の第2の設定温度によって左右されるが、本実施の形態においては熱中症の警戒温度である31℃の±1℃の範囲内に上昇した温度によって設定される。また、この形状記憶合金からなる圧縮スプリング35,36の温度下降の際に設定した低い温度の第2の設定温度は、本実施の形態においては熱中症の危険性が比較的低いとされる26℃の±1℃の範囲内に設定される。具体的には、形状記憶合金からなる圧縮スプリング35,36の弾性力は、例えば、外気温度が26℃の±1℃以下となって第2の設定温度より低下すると、各ターン部分がその圧縮密度を粗にするように変形し、逆に、外気温度が31℃の±1℃以上となって第2の設定温度および第1の設定温度を越えて上昇すると、各ターン部分が圧縮密度を密にするように変形するように記憶させてある。
そして、図6(b)の状態において、外気温度が高い温度から所定の第2の設定温度の26℃の±1℃以下に降下すると、形状記憶合金からなる圧縮スプリング35,36が各ターン部分の圧縮密度を粗にするように変形し、圧縮スプリング30,31の弾性力と一緒となって連動部材40を左方向に付勢し、切り換え表示手段10A,10B,10C,10Dが左回りに回動して、最終的には図6(a)に示す状態となり、走行注意標識面11A,11B,11C,11Dがハウジング2の表示位置に面一となる。
そして、図6(a)の状態において、外気温度が低い温度から所定の第1の設定温度の31℃の±1℃以上に上昇すると、連動部材40を左方向に付勢する圧縮スプリング30,31の弾性力よりも、形状記憶合金からなる圧縮スプリング35,36の弾性力が各ターン部分の圧縮密度を密にすることから大きくなり、連動部材40を右方向に付勢し、切り換え表示手段10A,10B,10C,10Dが右回りに回動して、最終的には図6(b)に示す状態となり、熱中症注意標識面12A,12B,12C,12Dがハウジング2の表示位置に面一となる。
したがって、形状記憶合金からなる圧縮スプリング35,36の温度が熱中症の危険性の少ない26℃の±1℃以下では、連動部材40を移動させる弾性力は、連動部材40を逆方向に移動させるべく付勢する圧縮スプリング30,31の弾性力よりも弱い。しかし、第2の設定温度を越えた高い第1の設定温度である熱中症の警戒温度31℃の±1℃を超えると、形状記憶合金からなる圧縮スプリング35,36が連動部材40を移動させる弾性力は、連動部材40を移動させるべく付勢する圧縮スプリング30,31の弾性力よりも強くなる。よって、環境温度である外気温が熱中症警戒温度31℃の±1℃を超えると右回動が規制されるまで回動し、熱中症注意標識面12A,12B,12C,12Dがハウジング2の表示位置に面一となる。環境温度が26℃の±1℃以下では左回動が規制されるまで回動し、走行注意標識面11A,11B,11C,11Dがハウジング2の表示位置に面一となる。
本実施の形態における駆動力補助手段49は、図2および図4に示すように、下側取付部材20の上面に固定設置されている各切り換え表示手段10の左回動をそれぞれ拘束する左回動ストッパー22Lおよび右回動をそれぞれ拘束する右回動ストッパー22Rと、各切り換え表示手段10の下端部材14にそれぞれ突設された左回動を拘束する当接突起14cおよび右回動を拘束する当接突起14dとによって構成されている。そして、本実施の形態においては、左回動ストッパー22Lおよび右回動ストッパー22Rが永久磁石とされ、当接突起14cおよび当接突起14dが鉄等の強磁性体とされている。この永久磁石(左回動ストッパー22Lおよび右回動ストッパー22R)と強磁性体(当接突起14cおよび当接突起14d)との間に作用する磁力が、切り換え表示手段10に対して前記の左回りおよび右回りの切り換え駆動力を付与する形状記憶合金からなる圧縮スプリング35,36による切り換え駆動力を補助する補助力として作用することとなる。
前述した構成からなる本実施の形態の温度応動駆動機構29によれば、例えば、外気温が第1の設定温度の31℃の±1℃以上に上昇すると、形状記憶合金からなる圧縮スプリング35,36は収縮変形して、他の圧縮スプリング30,31の弾性力よりも強く収縮し、圧縮スプリング35,36の弾性力によって連動部材40は図6(a)の状態から図6(b)の状態に右方向に移動させられる。これによって、切り換え表示手段10は図5(a)の状態が図5(b)の状態に略120度右方向に回動し、熱中症注意標識面12A,12B,12C,12Dがハウジング2の透明板4側の面となる。この切り換え表示手段10の右方向の回動が始まると、図8に示すように、温度応動駆動機構29の強磁性体(当接突起14d)が永久磁石(両方の左回動ストッパー22Lおよび右回動ストッパー22R)に次第に近接して行き、強磁性体および永久磁石の両者間の磁力が両者間の距離の二乗に反比例して強く作用して、形状記憶合金からなる圧縮スプリング35,36による右回りの切り換え駆動力を補助する補助力として作用し、切り換え表示手段10の右方向の回動が一挙に進むように早められて、最終的に強磁性体(当接突起14d)と永久磁石(右回動ストッパー22R)とが互いに当接して切り換え表示手段10の右方向の回動が終了させられる。
また、外気温が熱中症の危険性の少ない26℃の±1℃以下に低下すると、形状記憶合金からなる圧縮スプリング35,36の各ターンの密度が粗になるから、26℃の±1℃以下の温度でその圧縮方向の弾性力、即ち連動部材40を図6(b)の右方向に移動させる弾性力が減少する。したがって、圧縮スプリング30,31の圧縮方向の弾性力よりも、形状記憶合金からなる圧縮スプリング35,36の圧縮方向の弾性力の方が小さくなり、形状記憶合金からなる圧縮スプリング35,36は、圧縮スプリング30,31の弾性力よりも弱くなり、膨脹し、圧縮スプリング30,31の弾性力によって連動部材40は図6(b)の状態から図6(a)の状態に左方向に移動させられる。これによって、切り換え表示手段10は図5(b)の状態から図5(a)の状態に略120度左回動し、走行注意標識面11A,11B,11C,11Dがハウジング2の透明板4側の面となる。この切り換え表示手段10の左方向の回動が始まると、図9に示すように、温度応動駆動機構29の強磁性体(当接突起14c)が永久磁石(両方の左回動ストッパー22Lおよび右回動ストッパー22R)に次第に近接して行き、強磁性体および永久磁石の両者間の磁力が両者間の距離の二乗に反比例して強く作用して、形状記憶合金からなる圧縮スプリング35,36の弾性力を弱めるとともに圧縮スプリング30,31による左回りの切り換え駆動力を補助する補助力として作用し、切り換え表示手段10の左方向の回動が一挙に進むように早められて、最終的に強磁性体(当接突起14c)と永久磁石(左回動ストッパー22L)とが互いに当接して切り換え表示手段10の左方向の回動が終了させられる。
次に、本考案に係る回動規制機構について、図1および図10乃至図18に示す実施の形態により説明する。
本考案の第1の形態としての回動規制機構61は、図1および図10に示すように、規制部材としてのストッパーボルト63がケース体3の前面3aに着脱自在に配設され、その先端63aが切り換え表示手段10(本実施の形態においては切り換え表示手段10A)に当接して回動を規制するようになっている。本実施の形態においては、ケース体3の前面3aの下方に穿設された捩子孔62に前面3aに対して垂直にストッパーボルト63が螺嵌されるとともに、ストッパーボルト63にケース体3からの脱落防止用の蝶ナット64が螺嵌されている。そして、ストッパーボルト63の先端面63aがハウジング2の表示位置に配置された切り換え表示手段10Aの標識面(本実施の形態においては走行注意標識面11A)に当接して切り換え表示手段10Aの回動を規制することにより、連動部材40により連結され連動する各切り換え表示手段10A,10B,10C,10Dの回動が規制される。なお、本実施の形態の回動規制機構61は、一例として、切り換え表示手段10の右回動を規制するため、ハウジング2の表示位置に配置された走行注意標識面11の回動方向における上流側、即ち、向かって右方にストッパーボルト63の先端面63aが当接するように配設されている。
そして、このような構成からなる回動規制機構61によれば、例えば、環境温度が第2の設定温度以下であってハウジング2の表示位置に走行注意標識面11が配置されている状態において、温度応動表示装置1の設置場所周辺が長時間直射日光に照らされるなどして第1の設定温度以上の高温になってしまい、表示される標識面が報知対象者周辺の環境温度と乖離してしまうことが想定される場合には、前面3aに穿設された捩子孔62に規制部材としてのストッパーボルト63を装着し、先端面63aを切り換え表示手段10Aの走行注意標識面11Aに当接させておくことにより、温度応動表示装置1の周辺の温度が第1の設定温度以上になってもストッパーボルト63により温度応動駆動機構29の駆動力に抗して切り換え表示手段10Aの回動を規制することができ、連動部材40により連動される他の切り換え表示手段10B,10C,10Dの回動も規制され、走行注意標識面11がハウジング2の表示位置に面一になっている状態を維持することができる。
なお、環境温度が第1の設定温度以上であってハウジング2の表示位置に熱中症注意標識面12が配置されている状態において、環境温度が第2の設定温度以下に低下しても熱中症注意標識面12の表示を維持させたい場合、例えば、環境温度が第2の設定温度(26℃の±1℃)以下であっても高湿度であり熱中症に注意が必要で、環境温度に対応させて標識面を切り換える必要がない場合などには、本実施の形態の回動規制機構61を熱中症注意標識面12がハウジング2の表示位置に面一になっている状態のいずれかの熱中症注意標識面12の向かって左方に当接するように配設して切り換え表示手段10の左回動を規制するようにすればよい。勿論、ケース体3の前面3aに2つの貫通孔を穿設し、これら貫通孔に螺嵌されるストッパーボルト63の先端面63aがそれぞれ切り換え表示手段10の標識面の向かって左方あるいは右方のいずれかに当接するようにして、用途に応じて選択的に左回動あるいは右回動を規制するようにしてもよい。
また、本実施の形態においては、ストッパーボルト63を切り換え表示手段10Aの標識面に当接させる構成としているが、連動部材40により連動される切り換え表示手段10A,10B,10C,10Dの回動を規制するするためにはストッパーボルト63をどの切り換え表示手段10A,10B,10C,10Dの標識面に当接させてもよく、切り換え表示手段10Aの標識面に当接させている本実施の形態に限定されるものではない。
さらに、本実施の形態においては、回動規制機構61は一例としてストッパーボルト63および蝶ナット64を使用しているがこれに限定されるものではなく、いずれかの切り換え表示手段10に対して接離自在に配設され、切り換え表示手段10に当接して回動を規制できる部材であれば任意に選択可能である。
また、本実施の形態においては、ストッパーボルト63の先端面63aを走行注意標識面11あるいは熱中症注意標識面12に当接させて切り換え表示手段10の回動を規制する構成としているが、本実施の形態のように略三角形状に形成された切り換え表示手段10に対してV字状板材15により2面の標識面11,12しか接合されていない場合など、切り換え表示手段10の側面のうち標識面が接合されていない面がある場合などには、ストッパーボルト63を標識面に当接させるのではなく、上端部材13あるいは下端部材14に当接させる構成にしてもよい。即ち、走行注意標識面11あるいは熱中症注意標識面12が表示位置に配置されている状態において、非表示位置に配置されたいずれかの標識面、上端部材13あるいは下端部材14にストッパーボルト63を当接させる構成にしてもよい。
次に、本考案の第2の形態としての回動規制機構71は、図11および図12に示すように、ケース体3の前面3aに穿設された貫通孔72に軸受73が配設されるとともに、ハウジング2内であってケース体3の前面3aと切り換え表示手段10との間におけるケース体3の下面に軸受74が立設され、これら軸受73,74に回転軸75が回転自在に軸支され、この回転軸75の切り換え表示板10(本実施の形態においては切り換え表示板10A)側の端部には表示位置に配置された標識面(本実施の形態においては走行注意標識面11)の下端部に当接してその回動を規制する規制部材としての規制板76が配設され、他方の端部には回転軸75を回転させるための操作部77が配設されている。軸受74は、ケース体3の下面に配設された基部74aと、基部74aの上面に規制板76の厚さ方向から挟むように平行に立設されそれぞれに回転軸75を回転自在に軸支する軸受孔74dが穿設された一対の案内板74b,74cとから構成されている。なお、本実施の形態の回動規制機構71は、一例として、切り換え表示手段10の右回動を規制するため、ハウジング2の表示位置に配置された走行注意標識面11の回動方向における上流側、即ち、向かって右方に操作部77を回転させて起立された規制板76が当接するように配設されている。そして、切り換え表示手段10の回動を規制しない場合には、操作部77を回転させて規制板76が切り換え表示手段10の走行注意標識面11に当接しない位置に退避させることにより、切り換え表示手段10が回動自在となる。
そして、このような構成からなる回動規制機構71によれば、例えば、環境温度が第2の設定温度以下であってハウジング2の表示位置に走行注意標識面11が配置されている状態において、温度応動表示装置1の設置場所周辺が長時間直射日光に照らされるなどして第1の設定温度以上の高温になってしまい、表示される標識面が報知対象者周辺の環境温度と乖離してしまうことが想定される場合には、操作部77を回転させて規制部材としての規制板76を起立させ、規制板76を切り換え表示手段10Aの走行注意標識面11の下端部に当接させておくことにより、温度応動表示装置1の周辺の温度が第1の設定温度以上になっても規制板76により温度応動駆動機構29の駆動力に抗して切り換え表示手段10Aの回動を規制することができ、連動部材40により連動される他の切り換え表示手段10B,10C,10Dの回動も規制され、走行注意標識面11がハウジング2の表示位置に面一になっている状態を維持することができる。
なお、本実施の形態においては一例として規制板76が表示位置に配置された標識面の向かって右方に当接させ、切り換え表示手段10の走行注意標識面11から熱中症注意標識面12へ切り替わる右回動を規制する構成となっているが、切り換え表示手段10の熱中症注意標識面12から走行注意標識面11へ切り替わる左回動を規制する場合には、表示位置に配置された標識面の向かって左方に規制板76が当接するように配設すればよい。さらに、表示位置に配置された標識面の右方および左方それぞれに規制板76が当接するように2つの回動規制機構71を配設し、選択的に切り換え表示手段10の回動を規制するようにしてもよい。
また、本実施の形態において回動規制機構71はケース体3の下方に配設して起立させた規制板76を表示位置に配置された標識面の下端部に当接させる構成としているが、回動規制機構71をケース体3の上方に配設し、操作部77により回転軸75を回転させて垂下させた規制板76を表示位置に配置された標識面の上端部に当接させたり、切り換え表示手段10の側方に配設し、操作部77により回転させて横臥させた規制板76が表示位置に配置された標識面に当接するようにしてもよい。
また、本実施の形態において、例えば、規制板76に図示しない突起部を形成するとともに、案内板74b,74cの双方あるいは一方の対向面に、規制板76が起立した状態の突起部に対応する位置および規制板が横臥した状態の突起部に対応する位置に突起部に嵌合する図示しない嵌合溝をそれぞれ形成し、これらを嵌合させることにより起立時および横臥時の規制板76をその位置において固定させるなど任意の固定構造を設けることが望ましい。
さらに、本実施の形態においては、切り換え表示手段10の表示位置に配置された標識面に規制板76が当接するように回動規制機構71をケース体3の前面3aに配設しているが、これに限定されるものではなく、切り換え表示手段10の規制したい回動方向における上流側に当接させればよく、表示位置に配置されていない標識面や、上端部材13あるいは下端部材14に当接させる構成としてもよい。
次に、本考案の第3の形態としての回動規制機構81は、図13および図14に示すように、切り換え表示手段10(本実施の形態においては切り換え表示手段10A)の上端部材13の上面に穿設された2つの嵌入穴82,83と、ケース体3の上面3bおよび上側取付部材50にそれぞれ穿設された貫通孔84,85と、各貫通孔84,85から挿通され嵌入穴82あるいは嵌入穴83に嵌入される規制部材としての規制軸86とから構成されている。各嵌入穴82,83は、図15(a),(b)に示すように、本実施の形態において、切り換え表示手段10の走行注意標識面11が表示位置に配置された状態と、熱中症注意標識面12が表示位置に配置された状態において、それぞれ上端部材13の上面における透明板4に対して同じ位置、例えば、上端部材13の上面の透明板4に対して右方の頂角にそれぞれ穿設されている。各貫通孔84,85は、それぞれ走行注意標識面11あるいは熱中症注意標識面12が表示位置に配置された状態の嵌入穴82あるいは嵌入穴83に対応する位置にそれぞれ連通するように穿設されている。
そして、このような構成からなる第3の形態の回動規制機構81によれば、いずれかの走行注意標識面11あるいは熱中症注意標識面12(本実施の形態においては走行注意標識面11)が表示位置に配置されている状態において温度応動駆動機構29による回動を規制する場合には、ケース体3の上方から各貫通孔84,85に規制軸86を挿通し、切り換え表示手段10Aの上端部材13の上面に穿設された嵌入穴82に規制軸86を嵌入させることにより、温度応動駆動機構29の駆動力に抗して切り換え表示手段10Aの回動が規制され、連動部材40により連動される他の切り換え表示手段10B,10C,10Dの回動も規制することができる。
なお、本実施の形態において規制軸86は着脱自在の構成としているが、ケース体3の上面3bに昇降自在に配設してもよい。
次に、本考案の第4の形態としての回動規制機構91は、図16乃至図18に示すように、主に、連動部材40に形成された嵌合溝92,93と、ケース体3の前面3aに対して垂直に挿通されて摺動自在に配設された規制部材としての嵌合軸97とから構成されている。各嵌合溝92,93は、連動部材40の前面3a側の長辺に長手方向に間隔をもって形成されており、それぞれ連動部材40が最も左方に移動した状態、即ち、本実施の形態においては切り換え表示手段10が左回動して走行注意標識面11が表示位置に配置される位置、また、連動部材40が最も右方に移動した状態、即ち、本実施の形態においては切り換え表示手段10が右回動して熱中症注意標識面12が表示位置に配置される位置において、嵌合軸97がそれぞれ嵌入されるように形成されている。なお、本実施の形態において各嵌合溝92,93は、連動部材40に取り付けられたスプリング35の一方の端部を保持するピン35aと、連動部材40に形成されたフック部45との間であって、連動部材40の移動に伴い移動するフック部45に干渉しない位置に形成されている。嵌合軸97は、ケース体3の前面3aの幅方向における中央であってハウジング2内に配設された連動部材40の配設高に対応する位置に穿設された貫通孔94に配設された軸受95と、ケース体3の前面3aと切り換え表示手段10の間に位置するようにケース体3の下面に立設された軸受96とに摺動自在に配設されており、連動部材40が最も左方に移動した際には嵌合溝92と、連動部材40が最も右方に移動した際には嵌合溝93とそれぞれ嵌合するように配設されている。
そして、このような構成からなる第4の形態の回動規制機構91によれば、走行注意標識面11が表示位置に配置された状態、即ち、連動部材40が最も左方に移動している状態で嵌合軸97をハウジング2内の連動部材40側へ押し込んで嵌合溝92に嵌入させると、温度応動駆動機構29による駆動力に抗して連動部材40の右方への移動が規制され、連動部材40の移動が規制されることにより各切り換え表示手段10の右回動が規制されて表示位置に配置された走行注意標識面11が維持される。また、熱中症注意標識面12が表示位置に配置された状態、即ち、連動部材40が最も右方に移動している状態で嵌合軸97をハウジング2内の連動部材40側へ押し込んで嵌合溝93に嵌入させると、温度応動駆動機構29よる駆動力に抗して連動部材40の左方への移動が規制され、連動部材40の移動が規制されることにより各切り換え表示手段10の左回動が規制されて表示位置に配置された熱中症注意標識面12が維持される。各切り換え表示手段10の回動を規制しない場合には嵌合軸97を引き下げ、各嵌合溝92あるいは93から嵌合軸97を離間させることにより連動部材40が移動自在となり、各切り換え表示手段10も回動自在となる。
なお、本実施の形態においては、連動部材40の移動を規制する方法として、連動部材40に形成した嵌合溝92あるいは93に嵌合軸97を嵌入させる構成としているが、これに限定されるものではなく、各標識面が表示位置に配置されている状態で連動部材40の移動を規制できる構成であれば種々の変更が可能である。例えば、連動部材40の各移動可能方向に抗するように連動部材40に当接する規制部材を着脱自在あるいは接離自在に配設するようにしてもよい。
なお、本考案は、各実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
例えば、各実施の形態においては、フック部44,45とピン35a,36aとの間に圧縮スプリング35,36を配設し、フック部46,47とピン30a,31aとの間に圧縮スプリング35,36を配設して、環境温度が第1の設定温度以上になると連動部材40を右方に移動させて切り換え表示手段10を右方向に回動させ、環境温度が第2の設定温度以下になると連動部材40を左方に移動させて切り換え表示手段10を左方向に回動させていたが、フック部44,45とピン35a,36aとの間に圧縮スプリング30,31を配設し、フック部46,47とピン30a,31aとの間に圧縮スプリング35,36を配設して、環境温度が第1の設定温度以上になると連動部材40を左方に移動させて切り換え表示手段10を左方向に回動させ、環境温度が第2の設定温度以下になると連動部材40を右方に移動させて切り換え表示手段10を右方向に回動させる構成としてもよい。勿論、この場合、切り換え表示手段10のV字状板材15に接合される走行注意標識面11と熱中症注意標識面12は、前述した実施の形態とは逆に接合される。
また、本実施の形態においては、形状記憶合金からなる圧縮スプリング35,36の設定温度を、一例として、温度上昇の際の第1の設定温度を31℃の±1℃の範囲内に設定し、温度下降の際の第2の設定温度を26℃の±1℃以下と設定して、走行注意標識面11と熱中症注意標識面12を切り換えてそれぞれ注意を喚起する構成としているが、この設定温度を、例えば、温度上昇の際の第1の設定温度を4〜5℃以上に設定し、温度下降の際の第2の設定温度を1〜2℃以下と設定して、切り換え表示手段10の各標識面は走行の注意と道路の凍結の注意を切り換え表示する構成としたり、それ以外による設定温度において、注意標識と標語標識を切り換え表示させる構成とするなど、用途によって適宜変更は可能である。
1 温度応動表示装置
2 ハウジング
3 ケース体
4 透明板
5 裏蓋
10 切り換え表示手段
11 走行注意標識面(第1の標識面)
12 熱中症注意標識面(第2の標識面)
20 下側取付部材
29 温度応動機構
40 連動部材
50 上側取付部材
61 回動規制機構
62 捩子孔
63 ストッパーボルト
64 蝶ナット
71 回動規制機構
72 貫通孔
73 軸受
74 軸受
75 回転軸
76 規制板
77 操作部
81 回動規制機構
82,83 嵌入穴
84,85 貫通子
86 規制軸
91 回動規制機構
92,93 嵌合溝
94 貫通孔
95,96 軸受
97 嵌合軸
前述した目的を達成するため、本考案の温度応動表示装置の態様は、ハウジング内に間隔をもって固定された一対の取付部材間に回転自在に軸支された回転軸の周方向に複数の標識面が形成され、前記回転軸を回動させて所定の表示位置に前記複数の標識面のうちのいずれかを切り換え表示するように配設された複数の切り換え表示手段と、前記一対の取付部材のうちのいずれかに前記各切り換え表示手段の回転軸の軸方向と直交する方向へ移動自在に配設されるとともに、前記各切り換え表示手段の回転軸に周設されたピニオンとそれぞれ噛合するラックが形成された連動部材、前記連動部材が配設された取付部材と前記連動部材とに連結され、複数の設定温度において記憶形状に変形し、各設定温度における膨張収縮特性による伸縮によって前記連動部材を往復移動させる形状記憶合金からなる圧縮スプリング、および、前記連動部材が配設された取付部材と前記連動部材とに連結され、温度による膨張収縮特性が極めて小さく、前記形状記憶合金からなる圧縮スプリングの伸縮に抗するように配設された圧縮スプリングを有する温度応動駆動機構を備え、前記連動部材を往復移動させることにより噛合する前記各切り換え表示手段を回動させる温度応動表示装置において、少なくとも1つの切り換え表示手段のいずれかの標識面の回動方向における上流側に対して接離自在に前記ハウジングに配設された規制部材を有する回動規制機構を備え、いずれかの標識面が前記表示位置に配置された状態で前記規制部材を前記切り換え表示手段に当接させることにより前記切り換え表示手段の回動を規制するように形成されていることを特徴としている。
そして、このような構成によれば、装置の設置場所周辺が長時間直射日光に照らされて高温になるなど、特殊な条件により表示される標識面が報知対象者周辺の環境温度と乖離した標識面となってしまうことが想定される場合や、温度変化による表示の切り替えが必要の無い場合に、規制部材を少なくともいずれかの切り換え表示手段に当接させることにより温度応動駆動機構の駆動力に抗して各切り換え表示手段の回動を規制することができ、現在表示されている標識面を維持させることができる。
また、本考案の温度応動表示装置の他の態様は、ハウジング内に間隔をもって固定された一対の取付部材間に回転自在に軸支された回転軸の周方向に複数の標識面が形成され、前記回転軸を回動させて所定の表示位置に前記複数の標識面のうちのいずれかを切り換え表示するように配設された複数の切り換え表示手段と、前記一対の取付部材のうちのいずれかに前記各切り換え表示手段の回転軸の軸方向と直交する方向へ移動自在に配設されるとともに、前記各切り換え表示手段の回転軸に周設されたピニオンとそれぞれ噛合するラックが形成された連動部材、前記連動部材が配設された取付部材と前記連動部材とに連結され、複数の設定温度において記憶形状に変形し、各設定温度における膨張収縮特性による伸縮によって前記連動部材を往復移動させる形状記憶合金からなる圧縮スプリング、および、前記連動部材が配設された取付部材と前記連動部材とに連結され、温度による膨張収縮特性が極めて小さく、前記形状記憶合金からなる圧縮スプリングの伸縮に抗するように配設された圧縮スプリングを有する温度応動駆動機構を備え、前記連動部材を往復移動させることにより噛合する前記各切り換え表示手段を回動させる温度応動表示装置において、少なくとも1つの切り換え表示手段の軸方向に位置するいずれかの端面に嵌入穴を形成するとともに、前記嵌入穴に対して接離自在に前記ハウジングに配設された規制部材を有する回動規制機構を備え、いずれかの標識面が前記表示位置に配置された状態で前記規制部材を前記切り換え表示手段の嵌入穴に嵌入させることにより前記各切り換え表示手段の回動を規制するように形成されていることを特徴としている。
そして、このような構成によれば、装置の設置場所周辺が長時間直射日光に照らされて高温になるなど、特殊な条件により表示される標識面が報知対象者周辺の環境温度と乖離した標識面となってしまうことが想定される場合や、温度変化による表示の切り替えが必要の無い場合に、規制部材を少なくともいずれかの切り換え表示手段の嵌入穴に嵌入させることにより温度応動駆動機構の駆動力に抗して各切り換え表示手段の回動を規制することができ、現在表示されている標識面を維持させることができる。
また、本考案温度応動表示装置の他の態様は、ハウジング内に間隔をもって固定された一対の取付部材間に回転自在に軸支された回転軸の周方向に複数の標識面が形成され、前記回転軸を回動させて所定の表示位置に前記複数の標識面のうちのいずれかを切り換え表示するように配設された複数の切り換え表示手段と、前記一対の取付部材のうちのいずれかに前記各切り換え表示手段の回転軸の軸方向と直交する方向へ移動自在に配設されるとともに、前記各切り換え表示手段の回転軸に周設されたピニオンとそれぞれ噛合するラックが形成された連動部材、前記連動部材が配設された取付部材と前記連動部材とに連結され、複数の設定温度において記憶形状に変形し、各設定温度における膨張収縮特性による伸縮によって前記連動部材を往復移動させる形状記憶合金からなる圧縮スプリング、および、前記連動部材が配設された取付部材と前記連動部材とに連結され、温度による膨張収縮特性が極めて小さく、前記形状記憶合金からなる圧縮スプリングの伸縮に抗するように配設された圧縮スプリングを有する温度応動駆動機構を備え、前記連動部材を往復移動させることにより噛合する前記各切り換え表示手段を回動させる温度応動駆動機構とを有する温度応動表示装置において、前記連動部材に嵌合溝が形成されるとともに、前記嵌合溝に対して接離自在に前記ハウジングに配設された規制部材を有する回動規制機構を備え、いずれかの標識面が前記表示位置に配置された状態で前記規制部材を前記連動部材の嵌合溝に嵌入させて前記連動部材の移動を規制することにより前記各切り換え表示手段の回動を規制するように形成されていることを特徴としている。
そして、このような構成によれば、装置の設置場所周辺が長時間直射日光に照らされて高温になるなど、特殊な条件により表示される標識面が報知対象者周辺の環境温度と乖離した標識面となってしまうことが想定される場合や、温度変化による表示の切り替えが必要の無い場合に、規制部材を連動部材の嵌入溝に嵌入させて連動部材の移動を規制することにより、温度応動駆動機構の駆動力に抗して各切り換え表示手段の回動を規制することができ、現在表示されている標識面を維持させることができる。
また、本考案の温度応動表示装置の他の態様は、前記各切り換え表示手段が、多角柱形状に形成されている点にある。
そして、このような構成によれば、切り換え表示手段に3つ以上の標識面を形成することができるとともに、各標識面を切り換える際の各切り換え表示手段の回転角度を小さくすることができる。

Claims (4)

  1. ハウジング内に回転自在に配設された回転軸に複数の標識面が配設され、前記回転軸を回動させて所定の表示位置に前記複数の標識面のうちのいずれかを切り換え表示する切り換え表示手段と、
    複数の設定温度においてそれぞれ記憶形状に変化する形状記憶合金をもって各設定温度毎に前記切り換え表示手段の回転軸に対して切り換え駆動力を付与する温度応動駆動機構と
    を有する温度応動表示装置において、
    前記切り換え表示手段の回動を規制する回動規制機構を配設したことを特徴とする温度応動表示装置。
  2. 前記切り換え表示手段が前記表示位置に並列させて複数配設されるとともに、
    前記温度応動駆動機構は、前記各切り換え表示手段の回転軸を連結し、前記形状記憶合金をもって前記各切り換え表示手段の並列方向へ往復動することで、各設定温度毎に前記各切り換え表示手段を連動させ、前記各切り換え表示手段の回転軸に対して切り換え駆動力を伝達する連動部材が配設されていることを特徴とする請求項1に記載の温度応動表示装置。
  3. 前記回動規制機構は、前記切り換え表示手段の回動を規制する場合には前記温度応動駆動機構の駆動力に抗するように前記切り換え表示手段に当接あるいは系合し、前記切り換え表示手段を回動自在とさせる場合には前記切り換え表示手段から離間するように配設された規制部材を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の温度応動表示装置。
  4. 前記回動規制機構は、前記切り換え表示手段の回動を規制する場合には前記温度応動駆動機構の駆動力に抗するように前記連動部材に当接あるいは係合し、前記切り換え表示手段を回動自在とさせる場合には前記連動部材から離間するように配設された規制部材を備えることを特徴とする請求項2に記載の温度応動表示装置。
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