JP3199962B2 - 紙葉類処理装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、区分集積部に区分集積
された郵便物などの紙葉類を、再び供給部へ戻して再供
給区分することを繰り返す紙葉類処理装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】この装置は郵便番号自動読取区分機と呼
ばれ、供給部に置かれた郵便物は取出部から順次一通づ
つ取り出されベルト挾持の搬送路にて読取部の前面を通
過し、この読取部にて光学式に読取られた結果に基づき
区分集積部に各郵便番号毎に区分されるようになってい
る。最近の機械処理の方向として、住所情報をコード化
し郵便局の配達員が郵便物を配達する順序までを機械で
処理する考え方も出てきており、この場合、限られた区
分集積部数では何回か処理を繰り返す必要が出てきた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記した従来の処理装
置において、何回か処理を繰り返すには、一度処理され
た郵便物を区分集積部から一箱毎に人手で取り出し、そ
れを再び供給部に移動し、処理するという手間が発生す
るという問題点がある。本発明は、紙葉類を、再び供給
部へ戻して再供給区分することを簡単におこなえ、作業
効率を向上できる紙葉類処理装置を提供することを目的
とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の紙葉類処理装置は、紙葉類を供給する供給
部と、この供給部から取出された紙葉類を区分集積する
複数段の区分集積部と、各区分集積部の紙葉類を引出す
引出手段と、各区分集積部に対向して設けられ、前記引
出手段にて引出された紙葉類をその長手方向が搬送方向
に沿うように載せて前記供給部まで搬送する搬送手段
と、を具備し、前記搬送手段は、前記複数段の区分集積
部に対応して配置された複数の第一搬送手段と、前記第
一搬送手段の一端側と供給部との間に配置された第二搬
送手段と、搬送する紙葉類に対応させて前記第二搬送手
段の第一搬送手段側の端部を所定の第一搬送手段の一端
側に連結する連結手段と、を備え、所望の区分集積部か
ら前記供給部まで紙葉類を搬送するようにした。

【０００５】また、本発明の紙葉類処理装置は、紙葉類
を供給する供給部と、この供給部から取出された紙葉類
を区分集積する複数段の区分集積部と、各区分集積部の
紙葉類を引出す引出手段と、各区分集積部に対向して設
けられ、前記引出手段にて引出された紙葉類をその長手
方向が搬送方向に沿うように載せて前記供給部まで搬送
する搬送手段と、を具備し、前記搬送手段は、前記複数
段の区分集積部に対応して配置された複数の第一搬送手
段と、各第一搬送手段をそれぞれ駆動する第一駆動手段
と、前記第一搬送手段の一端側と供給部との間に配置さ
れた第二搬送手段と、前記第二搬送手段を駆動する第二
駆動手段と、搬送する紙葉類に対応させて前記第二搬送
手段の第一搬送手段側の端部を所定の第一搬送手段の一
端側に連結する連結手段と、前記複数の第一搬送手段の
うち紙葉類を搬送させる第一搬送手段を設定する設定手
段と、この設定手段からの入力信号に基づいて前記連結
手段、第一駆動手段、及び第二駆動手段を作動させる制
御手段と、を備えている。

【０００６】

【０００７】

【作用】供給部から取出された紙葉類は、区分集積部に
区分集積される。区分集積された紙葉類は、引出手段に
より区分集積部に対向して設けられた搬送手段に引出さ
れる。そして、搬送手段により紙葉類が供給部まで搬送
される。

【０００８】

【実施例】図１は、本発明の実施例を示す紙葉類処理装
置である。この装置にはフロント部１６と区分部１５と
が形成され、フロント部１６には紙葉類の供給部６、供
給部からの紙葉類１を一枚毎に取出す取出部７、取出さ
れた紙葉類１を区分部１５に搬送する搬送路８、紙葉類
１に記載された区分情報を読取る紙葉類１の読取部９が
設けられている。区分部１５には、複数段、複数列に区
分集積部１０が存在し、搬送路８から搬送された紙葉類
１を分岐部で各段に分岐し、分岐された紙葉類を各区分
集積部１０に分岐して、紙葉類１を所定の区分集積部１
０に集積するようになっている。この場合、紙葉類１は
その長手方向が後述するコンベア１２の移載方向に沿う
方向に集積されている。

【０００９】ここで、区分集積部１０のあるモジュー
ル、区分部１５は、垂直、水平構造とっなっており、供
給部６のあるモジュール、フロント部１６は約２０度傾
斜した構造となっている。この構造により、後述する移
載コンベア１３と搬送路８が互いに接触することなく交
差できるようになっている。

【００１０】図２及び図３は、区分集積部１０、区分集
積部１０に集積された紙葉類１を引出す引出機構１１及
びコンベア１２を示す。区分集積部１０は、図３に示す
ように、底面に二条の溝２４を前後方向に形成してい
る。区分集積部１０の底面の引出板２３はその下部に二
条の溝２４に対応する突起２５を形成し、スライド可能
となっている。引出板２３は一方の上端にスライドベア
リング２１を介してロッド２２を取り付けて、前後にス
ライド可能とし、また、他方の上端に引出棒２６を設け
て、引出棒２６を引出機構１１のハンドル１１ａに取り
付けている。ハンドル１１ａは、列設された複数（たと
えば５個）の区分集積部１０の引出棒２６と固定されて
おり、複数の区分集積部１０の紙葉類１を一度に区分部
前面にあるコンベア１２に移載できるようになってい
る。この場合、紙葉類１は、その長手方向がコンベア１
２の移動方向に向いている状態である。また、各コンベ
アの下にはスイッチ１４（設定手段）が設けられ、この
スイッチ１４を押すことにより、このスイッチ１４を設
けたコンベア１２及び他のコンベア１３ａ，１３ｂ等
（図４に示す）が作動するようになっている。

【００１１】図４は、移載機構のコンベア１２（第一搬
送手段）及び移載コンベア１３ａ（第二搬送手段）、１
３ｂを示す。移載機構のコンベア１２は、複数段の区分
集積部１０にそれぞれ対応して、その前面に配置されて
いる。コンベア１２はモータ１７で駆動される。各コン
ベア１２の供給部側（図面の右側）には第一移載コンベ
ア１３ａが配置され、モータ１８ａにより駆動される。
第一移載コンベア１３ａのコンベア１２との連結端部
（図面の左側）には、移載コンベア移動機構３０が取付
けられている。移載コンベア移動機構３０は、図５に示
すように、上下に配置した基体３１に上下方向にガイド
長孔３２を形成し、この長孔３２に軸棒３３を貫通さ
せ、その一端を第一移載コンベア１３ａのローラ３４に
取付けている。また、軸棒３３の他端は歯付きベルト２
０と接合されている。この歯付きベルト２０は、歯付き
ローラ３６、３７間に張設されており、歯付きローラ３
６にはリバーシブルモータ１９の軸が接続されている。
そして、モータ１９を回転させて、歯付きベルト２０を
駆動することにより、軸棒３３が上下に移動し、その結
果、第一移載コンベア１３ａが長孔３２に沿って上下に
移動するようになっている。また、基体３１には、第一
移載コンベア１３ａの上下移動位置を検知する検知スイ
ッチ（図示せず）が取付けられている。

【００１２】図４に戻り、第一移載コンベア１３ａの供
給部側（図面の右側）には、第二移載コンベア１３ｂが
配置されている。第二移載コンベア１３ｂは供給部６に
隣接しており、モータ１８ｂで駆動される。第二移載コ
ンベア１３ｂには、搬送された紙葉類１を検知する検知
スイッチ（図示せず）が取付けられている。

【００１３】次に、図６のフローチャート、図７のブロ
ック図を参照して、この装置の作用を説明する。複数個
の区分集積部１０に集積された紙葉類１は、ハンドル１
１ａを引出すことにより、引出板２３に押されて紙葉類
１が前方に移動し、コンベア１２の前面に押出されて載
置される。このコンベア１２の下部に設けたスイッチ１
４を押すと、制御回路がこれを検知し、リバーシブルモ
ータ１９を駆動して、移載コンベア１３ａの左端であ
り、コンベア１２との連結端のローラ３４を上下方向に
移動させる。検知スイッチで移載コンベア１３ａの移動
位置を検知し、移載コンベア１３ａが所定のコンベア１
２との接続位置に来ると、モータ１９を停止させ移載コ
ンベア１３ａをコンベア１２に連結する。制御回路は、
移載コンベア１３ａの位置が決められた後、各モータ１
７，１８ａ，１８ｂを駆動してコンベア１２、移載コン
ベア１３ａ，１３ｂを作動させる。このことにより、コ
ンベア１２上の紙葉類は移載コンベア１３ａ，１３ｂへ
移動していく。この場合、紙葉類の長手方向が、コンベ
アの移動方向に沿っているので、コンベア上にそのまま
紙葉類を載せても荷崩れを起こす虞はない。移載コンベ
ア１３ｂの検知スイッチが紙葉類を検知すると、制御装
置は紙葉類が所定の位置（供給部の前面）で停止するよ
うに、各モータ１７，１８ａ，１８ｂの駆動を停止す
る。移載コンベア１３ｂは、供給部６の前面まで紙葉類
を搬送するので、人手により順次供給部６に移載するこ
とが容易に行うことができる。

【００１４】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
簡易な装置で複数個の区分集積部から同時に取り出すこ
とが可能となり、取り出し時間の短縮及び労力の軽減を
図ることができる。また、区分集積部から取り出された
郵便物は移載手段にて人手を煩わせることなく供給部ま
で移載することができ、労力の軽減を図ることができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る紙葉類処理装置の全体図で、
（ａ）は正面図、（ｂ）は側面図。

【図２】本発明に係る紙葉類処理装置の区分集積部及び
コンベアを示し、（ａ）は斜視図で、（ｂ）は区分集積
部から紙葉類を取出す状態を示す説明図。

【図３】本発明に係る紙葉類処理装置の引き出し機構の
斜視図。

【図４】本発明に係る紙葉類処理装置の移載機構の斜視
図、

【図５】本発明に係る紙葉類処理装置の移載コンベアの
位置を移動させる機構を示し、（ａ）は図４のＡ矢視
図、（ｂ）は図５（ａ）のＢ矢視図。

【図６】本発明に係る紙葉類処理装置の作用を示すフロ
ーチャート。

【図７】本発明に係る紙葉類処理装置の制御回路を示す
ブロック図。

【符号の説明】

１…紙葉類、６…供給部、７…取出部、８…搬送路、９
…読取部、１０…区分集積部、１１…引出機構、１１ａ
…ハンドル、１２…コンベア、１３ａ，１３ｂ…移載コ
ンベア、１４…スイッチ、１５…区分部、１６…フロン
ト部、１８ａ，１８ｂ…モータ、１９…リバーシブルモ
ータ、２０…歯付きベルト、２１…スライドベアリン
グ、２２…ロッド、２３…引出板、２４…溝、２５…突
起、２６…引出棒、３０…移載コンベア移動機構、３１
…基体、３２…ガイド長孔、３３…軸棒、３４…ロー
ラ、３７…歯付きローラ。

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 紙葉類を供給する供給部と、 この供給部から取出された紙葉類を区分集積する複数段
   の区分集積部と、 各区分集積部の紙葉類を引出す引出手段と、 各区分集積部に対向して設けられ、前記引出手段にて引
   出された紙葉類をその長手方向が搬送方向に沿うように
   載せて前記供給部まで搬送する搬送手段と、を具備し、 前記搬送手段は、 前記複数段の区分集積部に対応して配置された複数の第
   一搬送手段と、 前記第一搬送手段の一端側と供給部との間に配置された
   第二搬送手段と、 搬送する紙葉類に対応させて前記第二搬送手段の第一搬
   送手段側の端部を所定の第一搬送手段の一端側に連結す
   る連結手段と、を備え、 所望の区分集積部から前記供給部まで紙葉類を搬送する
   ようにしたことを特徴とする紙葉類処理装置。
2. 【請求項２】 紙葉類を供給する供給部と、 この供給部から取出された紙葉類を区分集積する複数段
   の区分集積部と、 各区分集積部の紙葉類を引出す引出手段と、 各区分集積部に対向して設けられ、前記引出手段にて引
   出された紙葉類をその長手方向が搬送方向に沿うように
   載せて前記供給部まで搬送する搬送手段と、を具備し、 前記搬送手段は、 前記複数段の区分集積部に対応して配置された複数の第
   一搬送手段と、 各第一搬送手段をそれぞれ駆動する第一駆動手段と、 前記第一搬送手段の一端側と供給部との間に配置された
   第二搬送手段と、 前記第二搬送手段を駆動する第二駆動手段と、 搬送する紙葉類に対応させて前記第二搬送手段の第一搬
   送手段側の端部を所定の第一搬送手段の一端側に連結す
   る連結手段と、 前記複数の第一搬送手段のうち紙葉類を搬送させる第一
   搬送手段を設定する設定手段と、 この設定手段からの入力信号に基づいて前記連結手段、
   第一駆動手段、及び第二駆動手段を作動させる制御手段
   と、 を備えていることを特徴とする紙葉類処理装置。