以下、本考案に係る脳波誘導装置について詳細に説明する。
図1において、1は、上記脳波誘導装置の直方体形状の筺体(本体)であり、前面パネル2には、音声信号を出力するステレオ音声出力ジャック(左右音声出力端子)3、携帯音楽プレーヤ等の外部機器から出力される音声信号を入力するモノラル音声入力ジャック(音声入力端子)4、電源スイッチ5、右手に握るための振動器28a(図4参照)を接続するための右出力端子としての右電源出力ジャック(右電源出力端子)6、左手に握るための振動器28b(図4参照)を接続するための左出力端子としての左電源出力ジャック(左電源出力端子)7、さらに出力端子として、右光用の右出力端子としての右電源出力ジャック(右電源出力端子)6’と左光用の左出力端子としての左電源出力ジャック(左電源出力端子)7’が設けられていると共に、振動モード、光モード、双方モードを択一的に選択するためのモード切換スイッチ40を有している。また、背面パネル8には、外部のDCバッテリー等の直流電源装置を接続するためのDC入力ジャック(電源入力端子)9、及び電源ランプ10が設けられている。
かかる筺体1は、全体的にコンパクトに形成することができ、例えば横100mm、縦150mm、高さ30mm程度の片手で持つことができる程度の大きさに形成することができる。
上記脳波誘導装置は、図2に示すように構成されている。
上記モノラル音声信号入力ジャック4に接続された音声信号ライン4aは分岐点N1にて右耳用の右音声ライン4bと左耳用の左音声ライン4cに分岐され、各々リレー回路11内において、上記右音声ライン4bは音声左右切換スイッチ部(音声切換手段)12を介して、ステレオ音声出力ジャック3の右音声出力端子3aのみに接続され、上記左音声ライン4cは上記切換スイッチ部12を介して、上記ステレオ音声出力ジャック3の左音声出力端子3bのみに接続されている。
上記音声左右切換スイッチ部12は、上記右音声ライン4bを介して送出される音声信号をステレオ音声出力ジャック3の右音声出力端子3aに送出する右音声オン状態と、上記左音声ライン4cを介して送出される音声信号をステレオ音声出力ジャック3の左音声出力端子3bに送出する左音声オン状態とを択一的に切り換えるものである。
具体的には、上記右音声ライン4bに接続された端子15aと音声出力ジャック3の右音声出力端子3aに接続された端子15bとを導通接続するための端子片14aと、上記左音声ライン4cに接続された端子16aと音声出力ジャック3の左音声出力端子3bに接続された端子16bとを導通接続するための端子片14bと、上記端子片14aと上記端子片14bとを一定間隔を以って支持する駆動軸17とを有しており、該駆動軸17を電磁プランジャー等の切換器18によって伸縮駆動することにより、上記端子片14aのみが右音声ライン4b側の端子15a,15bを導通接続した状態(右音声オン状態)と、上記端子片14bのみが左音声ライン4c側の端子16a,16bを導通接続した状態(左音声オン状態)とを択一的に切換可能に構成されている。
従って、上記音声左右切換スイッチ部12が右音声オン状態をとると、上記右音声ライン4bの音声信号のみがステレオ音声出力ジャック3の右音声出力端子3aに送出された状態となり、左音声ライン4cは端子片14bにより開放されたオフ状態となる(図3(c)(d)の期間T1)。
一方、上記音声左右切換スイッチ部12が左音声オン状態をとると、上記右音声ライン4bは端子片14aにより遮断されたオフ状態となり、左音声ライン4cの音声信号のみがステレオ音声出力ジャック3の左音声出力端子3bに送出される状態となるように構成されている(図3(c)(d)期間T2)。
上記DC入力ジャック(電源入力端子)9に接続されたDC電源供給ライン19aは電源スイッチ5’を介して分岐点N2にて右電源ライン19bと左電源ライン19cに分岐され、各々リレー回路11内において、上記右電源ライン19bは電源左右切換スイッチ部(電源切換手段)20を介して、右電源出力ジャック(右電源出力端子)6に接続され、上記左電源ライン19cは上記電源左右切換スイッチ部20を介して、上記左電源出力ジャック(左電源出力端子)7に接続されている。
上記電源左右切換スイッチ部20は、上記右電源ライン19bを介して電源を右電源出力ジャック6に接続された右振動器28a(図4参照)に供給する右電源供給状態と、上記左側電源供給ライン19cを介して電源を左電源出力ジャック7に接続された左振動器28b(図4参照)に供給する左電源供給状態とを択一的に切り換えるものである。
具体的には、上記右電源ライン19bに接続された端子21aと右電源出力ジャック6に接続された端子21bとを導通接続するための端子片22aと、上記左電源ライン19cに接続された端子23aと左電源出力ジャック7に接続された端子23bとを導通接続するための上記端子片22bと、上記端子片22aと上記端子片22bとを一定間隔を以って支持する駆動軸24とを有しており、該駆動軸24を電磁プランジャー等の切換器25によって伸縮駆動することにより、上記端子片22aのみが右電源ライン19b側の端子21a,21bを導通接続した状態(右電源供給状態)と、上記端子片22bのみが左電源ライン19c側の端子23a,23bを導通接続した状態(左電源供給状態)とを択一的に切換可能に構成されている。
従って、上記電源左右切換スイッチ部20が右電源供給状態をとると、上記右電源ライン19bの電源が右電源出力ジャック6に供給された状態となり(図3(f)の期間T1参照)、左電源ライン19cは端子片22bにより遮断されるオフ状態となる(図3(g)の期間T1参照)。一方、上記電源左右切換スイッチ部20が左電源供給状態をとると、上記右電源ライン19bは端子片22aにより遮断されたオフ状態となり(図3(f)の期間T2参照)、左電源ライン19cの電源電圧が左電源出力ジャック7にのみ供給された状態となるように構成されている(図3(g)の期間T2参照)。
ここで、図3(f)のパルス信号D1,D3,D5・・を右駆動信号、同図(g)のパルス信号D2,D4・・・を左駆動信号という。
尚、上記DC入力ジャック9に供給される電源はタイマー回路26及び上記リレー回路11にも供給される。
以下の説明において図3のタイミングチャートを使用して説明する。このタイミングチャートにおいて、(a)はタイマー回路26の駆動信号の出力タイミングを示し、(b)は上記音声左右切換スイッチ部12の右音声オン状態(図中R)と左音声オン状態(図中L)の切換タイミングを示し、(c)は右音声出力端子3aに供給される音声信号とその出力タイミングを示し、(d)は左音声出力端子3bに供給される音声信号とその出力タイミングを示し、(e)は上記電源左右切換スイッチ部20の右電源供給状態(図中R)と左電源供給状態(図中L)の切換タイミングを示し、(f)は右電源出力ジャック6(6’)に供給される電源(右駆動信号D1,D3,D5・・・)の出力タイミングを示し、(g)は左電源出力ジャック7(7’)に供給される電源(左駆動信号D2,D4・・)の出力タイミングを示している。
上記タイマー回路(切換信号出力手段)26は、その出力部が上記切換器18及び上記切換器25に各々接続されており、両切換器18,25に同一タイミングで駆動信号(切換信号)を送出するものである。即ち、上記タイマー回路26は図3(a)T1,T2,T3・・・に示すように、一定時間t毎に加電圧(駆動信号)を上昇した状態(タイマーオンの状態、図3(a)T1,T3,T5・・・)又は降下した状態(タイマーオフの状態、図3(a)T2,T4・・・)を周期的に出力し、上記切換器18,25の電磁プランジャーの上記駆動軸17,24を伸縮動作させることが可能である。
従って、上記タイマー回路26がオンの期間(図3(a)T1,T3,T5)、上記駆動信号によって上記切換器18,25は共に駆動軸17,24を伸張駆動され(図3(b)(e)のT1,T3,T5)、上記切換片14a,22aが各々右音声ライン4b側、右電源ライン19b側に接続され(右出力状態)(図3(c)(f)のT1,T3,T5)、左音声ライン4c、左電源ライン18cは開放された状態となり(図3(d)(g)のT1,T3,T5)、右音声出力端子3aのみに音声信号が供給され、右電源出力ジャック6にのみ電源(右駆動信号D1,D3,D5・・・)が供給された状態となる(図3(c)(d)(f)(g)のT1,T3,T5)。
一方、上記タイマー回路26がオフの期間(図3(a)T2,T4の期間)、上記駆動信号の消勢によって上記切換器18,25による駆動軸17,24の伸張が解除され(図3(b)(e)のT2,T4)、上記切換片14b,22bが各々左音声ライン4c側、左電源ライン19c側に接続され(左出力状態)(図3(d)(g)の期間T2,T4)、右音声ライン4b、右電源ライン19bは開放された状態となり(図3(c)(f)の期間T2,T4)、左音声出力端子3bのみに音声信号が供給され、左電源出力ジャック7にのみ電源(左駆動信号D2,D4・・・)が供給された状態となる(図3(c)(d)(f)(g)のT2,T4)。
よって、上記モノラル音声入力ジャック4に音楽等の音声信号の再生機器の音声出力を接続し、上記DC入力ジャック9にDC電源装置を接続し、上記ステレオ音声出力ジャック3にステレオヘッドフォン27(図4参照)を接続し、上記左右の電源出力ジャック6,7に左右の振動器28a,28b(図4参照)を各々接続した状態で、上記タイマー回路26が上記オンオフ動作を繰り返すことにより(図3(a)T1,T2,T3・・・)、ヘッドフォン27の右側のスピーカ27aのみから音声信号が出力され、右手に握った振動器28aのみが振動し、かつ左側のスピーカ27bから音声信号が出力されず、左手に握った振動器28bが振動しない状態が例えばt秒間継続し(図3(c)(f)期間T1)、その後、ヘッドフォン27の右側のスピーカ27aの音声信号が消勢し、右手に握った振動器28aの振動が停止し、かつヘッドフォン27の左側のスピーカ27bのみから音声信号が出力され、左手に握った振動器28bのみが振動する状態がt秒間継続する(図3(d)(g)期間T2)、という動作がt秒毎に左右交互に行われるように構成されている。
尚、タイマー回路26のオンオフの一定時間(時間間隔)tは、右耳及び右手、並びに左耳及び左手に交互に刺激が来ることが自覚できる程度の比較的長い間隔、例えば、1秒間〜5秒間の何れかの時間間隔、好ましくは2秒間〜3秒間の何れかの時間間隔が望ましい。また、上記一定時間tは、タイマー回路26内のタイマーの設定を変更することにより、任意に設定変更が可能である。ここでは、t=3秒とする。
ここで上記一定時間t、即ち上記右出力状態T1,T3,T5・・・、上記左出力状態T2,T4,T6・・・の持続時間を「切換時間t」ともいう。
上記リレー回路11内の音声左右切換スイッチ部12、電源左右切換スイッチ部20はその他にも様々な実施形態が考えられるが、切換器18,25に代えて、例えば図5に示すように、リレースイッチ15’,16’及びリレースイッチ15’,16’をオンオフするためのトランジスタQ1,Q2を設け、CPU26’により上記トランジスタQ1,Q2を上記タイミングT1,T2,T3・・・で交互にスイッチングすることにより構成することもできる。この場合、図5中のリレースイッチ15’,16’及びトランジスタQ1,Q2により構成される切換スイッチ部12’が、上記音声左右切換スイッチ部(音声切換手段)12又は電源左右切換スイッチ部(電源左右切換手段)20を構成し、CPU26’によりタイマー回路(切換信号出力手段)26が構成されることになる。勿論、上記リレースイッチ15’,16’を電子的な切換スイッチとしても良い。
次に、「振動モード」、「光モード」、「双方モード」を択一的に選択するためのモード切換スイッチ40について説明する。
図2において、右電源ライン19bと左電源ライン19cにおいて、電源左右切換スイッチ部20と電源出力ジャック6,7との間に、モード切換スイッチ(モード切換スイッチ手段)40を設ける。このモード切換スイッチ40は、右電源ライン19bに供給された電源を、右電源出力ジャック6のみに供給する振動器モードのための端子31a、上記電源を右光用の右電源出力ジャック6’のみに供給する光モードのための端子31b、上記電源を上記右電源出力ジャック6と上記右電源出力ジャック6’の両方に供給する双方モードのための端子31cを有しており、これらの端子31a〜31cに択一的に接触する可動片32を有している。
上記端子31aは上記右電源出力ジャック6に接続されており、上記端子31bは右電源出力ジャック6’に接続されており、上記端子31cは上記右電源出力ジャック6と右電源出力ジャック6’の双方に接続点M1,M2を以って接続されている。
また、上記モード切換スイッチ40は、左電源ライン19cに供給された電源を、左電源出力ジャック7のみに供給する振動器モードのための端子33a、上記電源を左電源出力ジャック7’のみに供給する光モードのための端子33bと、上記電源を上記左電源出力ジャック7と上記左電源出力ジャック7’の両方に供給する双方モードのための端子33cを有しており、これらの端子33a〜33cに択一的に接触する可動片34を有している。
上記端子33aは上記左電源出力ジャック7に接続されており、上記端子33bは右電源出力ジャック7’に接続されており、上記端子33cは上記左電源出力ジャック7と左電源出力ジャック7’の双方に接続点M3,M4を以って接続されている。
さらに上記可動片32と上記可動片34の双方は接続軸35’により同一タイミングで可動し得るように接続されており、つまみ40’をスライドすることにより、上記各モードを択一的に選択し得るように構成されている。
次に、外部接続機器について説明する。
図4に示すように、27は上記ステレオ音声出力ジャック3に接続される周知のステレオヘッドフォンであり、右耳用のスピーカ27aと左耳用のスピーカ27bを有している。このステレオヘッドフォン27はそのステレオプラグ27cを上記ステレオ音声出力ジャック3に接続することにより、右音声出力端子3aから入力する右側の音声信号を右側の上記スピーカ27aから出力し、左音声出力端子3bから入力する左側の音声信号を左側の上記スピーカ27bから出力するものである。
28aは右手用の振動器、28bは左手用の振動器であり、片手に握った状態で、内臓する小型振動モータ46が回転することにより、手のひらに振動による刺激を与えるためのものである(図6、図7参照)。これらの振動器28a,28bは右手用と左手用は同一構造であるので、右手用の振動器28aについて説明する。
図6に示すように、振動器28aは、手の平にすっぽり収まる大きさの円筒形状の樹脂製の筐体29と、当該筐体29内に固定部29aにより収納固定された小型振動モータ38により構成されている。この小型振動モータ38は、その回転軸38aの先端部に回転中心軸aに対して偏心した状態で接続された錘37を有している。よって、該小型振動モータ38を回転駆動すると、上記錘37が回転中心軸aに対して偏心した状態で高速で回転するため、その振動が振動器28aの筺体29に伝達され、振動器28a自体が振動し、その振動を掌で感じることができるように構成されている。
この上記小型振動モータ38は、例えばコアレスのDCモータ等により構成することができ、上記左右の電源出力ジャック6,7を介して供給される直流電圧により高速で回転駆動させることができる。また、上記小型振動モータ38には電源供給コード47が接続されており、電源供給コード47の先端に上記右又は左電源出力ジャック6又は7に接続するためのプラグ48が設けられている。
よって、2つの振動器28a,28bを用意して各々のプラグ48,48を上記左又は右電源出力ジャック6,7に各々接続した図4の状態で、上記本体1から上記左又は右電源出力ジャック6,7に、上記タイマー回路26の動作により交互に左右駆動信号D1,D2,D3・・・が印加されることにより、右側の振動器28aが一定時間tだけ駆動されて振動し(図3(f)期間T1)、上記一定時間tの経過後に該右側の振動器28aの振動が停止し、左側の振動器28bが一定時間tだけ駆動されて振動し(図3(g)期間T2)、上記一定時間tの経過後に左側の振動器28bの振動が停止するという、交互の振動動作を繰り返し行うものである(図3(f)(g)T1,T2,T3・・・)。
上記DC入力ジャック9には外部直流バッテリー36を接続し、直流電圧を供給する。或いは、AC電源アダプターを接続して商用電源から変換された直流電圧を供給する。
また、上記モノラル音声信号入力ジャック4には、音楽を再生可能な携帯音楽再生装置(音再生装置)35の音声出力を接続する。ここで再生される音(音源)は、人間をリラックスさせ、α波等の脳波を誘導するために適したものが考えられ、例えばクラシック音楽等の音楽、波の音、川のせせらぎの音、鳥のさえずりの音等の自然の音等が考えられる。また、例えば、暗記が必要な場合において、暗記の対象となる学習教材、例えば、外国語の文章、会話を音読した音声、外国語の朗読の音声、外国語の単語を音読した音声、法律の条文の読み上げ音声等でも良い。
次に、上記左右の電源出力ジャック6’,7’に接続される発光器41及びその光駆動装置45について説明する。
上記光駆動装置45は、図4、図8に示すように右接続プラグ44aと左接続プラグ44bを有しており、上記右接続プラグ44aを上記右電源出力ジャック(右光端子)6’に接続し、上記左接続プラグ44bを上記左電源出力ジャック(左光端子)7’に接続する。
従って、上記光駆動装置45は、上記右電源出力ジャック6’及び左電源出力ジャック7’から、上記右接続プラグ44a,左接続プラグ44bを介して、上記タイマー回路26の切換時間(一定時間t=3秒)毎に、交互に左右駆動信号D1,D2,D3・・(図3(a)のT1,T2、T3)が供給されることになる。即ち、期間T1(一定時間t=3秒間)、右接続プラグ44aから光駆動装置45に右駆動信号D1が供給され(右電源供給状態)、その後、期間T2(一定時間t=3秒間)左接続プラグ44bから光駆動装置45に左駆動信号D2が供給され(左電源供給状態)、かかる動作が3秒毎に繰り返し行われる(図3(f)(g)参照)。
上記発光器41は、図10に示すように、細長い棒状の筐体(棒状水平筐体)41aの正面に横一列に36個のLED46が一定間隔で固設されているものであって、当該発光器41は水平横向きの状態で、使用者の目の高さに設置されるものである。尚、説明の便宜上、図10において、左端のLED46から右端のLED46に向けて「1番」から「36番」までの番号を付する。この発光器41は左右の長さが例えば1mで、使用者が全体を目視でき、かつ、左端のLED46の「1番」から右端のLED46の「36番」まで、顔を左右に振ることなく、目だけでLED46の点灯を追うことができる長さに形成されている。
上記光駆動装置45は(図8参照)、上記筐体1よりも若干小のコンパクトサイズの直方体形状からなる筐体から形成されている。この光駆動装置45には、上記右電源供給状態において、上記LED46を左端(1番)から右端(36番)に向けて順に点灯させることで、光が左から右に流れるようにし、上記左電源供給状態において、上記LED46を右(36番)から左(1番)に向けて順に点灯させることで、光が右から左に流れるようにするための制御部(CPU)43と、当該制御部43からの駆動信号に基づいて、上記36個のLED46を3個ずつ駆動するための12個の駆動回路42−1〜42−12が設けられている。そして、上記発光器41の上記LED46は、左側から3個ずつを1組として、上記各駆動回路42−1〜42−12に各々接続されている。ここで、説明の便宜上、上記12個の駆動回路42−1〜42−12にも、左端の3個のLED46(1番から3番)を駆動する回路から順に「1番」から「12番」の番号を付する(図8参照)。
上記制御部43は、図9に示すように、上記右電源供給状態と上記左電源供給状態において、各々切換時間t=3秒毎に左右の電源信号(左右駆動信号)の入力を受け、演算手段43dで演算された点灯時間dにて、右電源供給状態においては右側光駆動手段43bに駆動指令を与え、左電源供給状態においては、上記点灯時間dにて左側光駆動手段43cに駆動指令を与える信号受信手段43aと、上記各駆動指令に基づいて、上記右電源供給状態の上記切換時間t=3秒の間に、上記LED46を1番から36番までの順に駆動して、上記LED46を1番から36番まで、即ち左から右に流れるように点灯させる右側光駆動手段43bと、上記左電源供給状態の上記切換時間t=3秒の間に、上記LED46を36番から1番までの順に駆動して、上記LED46を36番から1番まで、即ち右から左に流れるように点灯させる左側光駆動手段43cと、上記駆動回路42−1〜42−12に接続された3個ずつのLED46の上記点灯時間dを演算する演算手段43dから構成されている。
上記演算手段43dは、上記右電源供給状態と上記左電源供給状態の上記切換時間t=3秒の場合は、[d=t(切換時間)/12(駆動回路の数又はLEDの数)]の演算により点灯時間dを決定する。例えば、本実施形態の場合はd=0.25秒(=3/12)となり、従って、上記右側光駆動手段43bは、上記右電源供給状態の切換時間t=3秒間において、d=0.25秒毎に上記1番の駆動回路42−1から12番の上記駆動回路42−12にパルス幅=0.25秒のパルス状の駆動信号を順次送出する(図11参照)。よって、上記切換時間t=3秒間の間に、左端のLED46の3個を1組として「1番〜3番」から、右端のLED46「34番から36番」までが3個ずつ、0.25秒間隔で順次点灯していく。よって、この場合発光器41の光が左から右に流れるように見える。尚、ここで、上記「点灯」とは3個1組のLEDが同時にd秒間点灯し、その後消灯することをいう。
また、上記左側光駆動手段43cは、上記左電源供給状態の切換時間t=3秒間において、d=0.25秒毎に上記12番の駆動回路42−12から1番の上記駆動回路42−1にパルス幅=0.25秒のパルス状の駆動信号を順次送出する(図12参照)。よって、上記切換時間t=3秒間の間に、右端のLED46から3個を1組として「34番〜36番」から、左側のLED46「1番から3番」までが3個ずつ、0.25秒間角で順次点灯していく。よって、この場合発光器41の光が右から左に流れるように見える。
本考案は上述のように構成されるものであるから、以下その動作を説明する。
まずは「振動モード」に設定した場合を説明する。この場合、モード選択スイッチ40を「振動器モード」に設定する。すると、上記可動片32,34は同時に端子31a,33aに接続されるため、左右の電源ライン19b,19cが各々左右電源出力ジャック6,7に接続される。よって、この振動器モードでは、右のスピーカ27aから音楽信号が3秒間出力されると同時に、右手の振動器28aが3秒間振動し、その後、左のスピーカ27bから音楽信号が3秒間出力されると同時に、左手の振動器28bが3秒間振動し、かかる動作を交互に3秒間毎に繰り返し、これにより聴覚刺激と触覚刺激により脳波を誘導することができる。
より具体的には、図4に示すように、外部直流バッテリー36の電源コードの先端のプラグ36aを上記DC入力ジャック9に接続し、携帯音楽再生装置35のイヤホン端子35aと上記モノラル音声信号入力ジャック4とを音声出力コードのプラグ35bで接続する。また、ステレオ音声出力ジャック3にステレオヘッドフォン27のステレオプラグ27cを接続し、該ヘッドフォン27の左右のスピーカ27a,27bを使用者の左右の耳に各々装着する。さらに、左右の振動器28a,28bを各々用意し、右用の振動器28aの接続プラグ48を右電源出力ジャック6に接続し、左用の振動器28bの接続プラグ48を左電源出力ジャック7に接続し、使用者は右用の振動器28aを右手で握り、左用の振動器28bを左手で握る。
上記状態において、上記携帯音楽再生装置35において音楽(例えばクラシック音楽とする)を再生状態とし、さらに本体の電源スイッチ5をオンする。
すると、上記外部直流バッテリー36からの電源が電源スイッチ5’を介してタイマー回路26、リレー回路11に供給される。
また、上記筐体1のモノラル音声入力ジャック4に音源としての携帯音楽再生装置35からクラシック音楽の音声信号が上記モノラル音声入力ジャック4を介して音声信号ライン4aに入力する。
上記電源の供給により上記タイマー回路26は動作を開始し、オン時間がt秒間隔(3秒間隔)のパルス状の駆動信号を出力する。即ち、図3の(a)に示すように一定時間t(3秒)で、リレー回路11内の切換器18,25に同一タイミングで駆動信号を3秒間出力し、その後3秒間駆動信号出力をゼロとする動作を繰り返し行う(図3(a)T1,T2,T3・・・参照)。
上記タイマー回路26の出力が上昇したとき(図3(a)期間T1)、切換器18と切換器25の駆動軸17,24は伸張し、上記切換片14aが端子15a,15bに接続されるため、右音声ライン4bから音声信号が右音声出力端子3aに供給され、該端子3aを介してヘッドフォン27の右側のスピーカ27aのみから3秒間上記クラシック音楽が放音される(図3(c)期間T1)。尚、左音声ライン4cは開放されているため左側のスピーカ27bからは音声は出力されない(図3(d)期間T1)。
同時に、上記端子片22aが端子21a,21bに接続されるため(図3(e)期間T1)、右電源ライン19bから右手の振動器28aに駆動信号D1が供給され(図3(f)期間T1)、右手内の振動器28aの小型振動モータ30が3秒間だけ回転駆動され、右手に3秒間振動が伝えられる。尚、左手内の振動器28bには駆動電圧が供給されないので振動しない(図3(e)(g)期間T1参照)。
その後、上記タイマー回路26の出力がゼロになると(図3(a)期間T2)、切換器18と切換器25の駆動軸17,24は縮小され、上記端子片14bが端子16a,16bに接続されるため左側の音信号ライン4cに供給された音声信号が左音声出力端子3bに供給され、該端子3bを介してヘッドフォン27の左側のスピーカ27bのみから3秒間上記クラシック音楽が放音される(図3(d)期間T2)。尚、右側の音信号ライン4bは開放されているため右側のスピーカ27aからは音声は出力されない(図3(c)期間T2)。
同時に、上記端子片22bが端子23a,23bに接続されるため(図3(e)期間T2)、左電源ライン19cから左手の振動器28bに駆動振動D2が供給され(図3(g)期間T2)、左手内の振動器28bの小型振動モータ30が3秒間だけ回転駆動されるため、左手に3秒間振動が伝えられる。尚、右手内の振動器28aには駆動電圧が供給されないので振動しない(図3(f)期間T2)。
このように、上記タイマー回路26の出力の3秒毎の上昇下降に基づいて、右耳のスピーカ27aのみから3秒間クラシック音楽が放音され、同時に右手内の振動器28aのみが3秒間振動し、その後、左耳のスピーカ27bのみからクラシック音楽が3秒間放音され、同時に左手内の振動器28bのみが3秒間振動する、という交互動作がt=3秒毎に繰り返し行われる。かかる動作は、図3(c)(d)、(f)(g)に示すように、3秒毎に繰り返し行われる(図3T1,T2,T3・・・・参照)。即ち、一定時間t毎に上記左右のスピーカ27a,27bから上記クラシック音楽を交互に出力させ、かつ上記音声信号の交互出力タイミングと同一のタイミングで上記振動器28a,28bを左右交互に振動させる動作を行う。
このような動作において、使用者は、左右のスピーカ27a,27bから左右の耳に3秒毎に交互に音声信号(クラシック音楽)が与えられ、左右の耳から交互に聴覚が刺激されると共に、クラシック音楽が出力される左右のタイミングと同一のタイミングで、左右の振動器28a,28bにより、左手と右手に交互に振動が与えられ、左右の手の触覚が交互に刺激される。即ち、右耳及び右手に聴覚刺激と触覚刺激が3秒間同時に与えられ、その後、左耳及び左手に聴覚刺激と触覚刺激が3秒間同時に与えられるという動作が左右交互に繰り返し行われる。これにより、使用者の脳における右脳と左脳に交互に刺激が与えられ、右脳と左脳の刺激のキャッチボールが促進され、効果的にα波等の脳波を誘導することができ、リラックス効果、集中力の強化等の効果を得ることができる。
また、上記スピーカにて再生されるクラシック音楽は、左右のスピーカから交互に再生されるが、音楽としては1つの連続した音楽として聞くことができるため、クラシック音楽として途切れることもなく違和感なく聞くことができる。
従って、例えば外国語の習得のために外国語会話の音声等を音源として用いても、当該会話音声が左右のスピーカから交互に再生されるが、会話音声として途切れることなく自然に聞くことができるため、上記振動器の交互振動と相俟って、脳波を誘導して集中力を高めながら、同時に外国語会話の勉強、外国語単語の暗記等を行うことができ、リラックス効果だけに留まらず、各種の暗記、学習装置としても極めて有効である。
また、使用者は、かかる動作中において、目で光を見る必要がないので、目を閉じた状態で、聴覚と触覚の一定間隔毎(3秒間毎)の左右交互の刺激を受けることができる。よって、目を開けて光を見る状態の従来の装置に比べて、目を閉じた状態で聴覚刺激と触角刺激を交互に受けることができるので、より集中力を高めた状態で、効果的に脳波を誘導することができる。
次に、「光モード」を選択する場合は、発光器41が接続された光駆動装置45の右接続プラグ44aを右光用の右電源出力ジャック6’に接続し、左接続プラグ44bを左光用の左電源出力ジャック7’に接続し、発光器41を使用者の目の高さで、その全体のLED46が視界に入る位置に設置固定し、かつ使用者はヘッドフォン27を両方の耳に装着する(図4参照)。尚、使用者と発光器41は、LED46の全体が使用者の視野に入る程度の適切な距離を保つ。
そして、上記モード選択スイッチ40を「光モード」に設定すると、上記可動片32,34は同時に端子31b,33bに接続されるため、左右の電源ライン19b,19cが各々左右電源出力ジャック6’,7’に接続される。よって、音声については、右のスピーカ27aのみから音楽信号が3秒間出力され(右駆動状態)、その後、左のスピーカ27bのみから音楽信号が3秒間出力される(左駆動状態)動作が3秒毎に繰り返される。かかる音声についての動作は上記「振動モード」と同様である。
また、同時に、上記右電源出力ジャック6’に3秒間の駆動信号(図11の右駆動信号D1)が出力され(右駆動状態、左電源出力ジャック7’の出力はゼロ)、その後上記左電源出力ジャック7’に3秒間の駆動信号(図12の左駆動信号D2)が出力される(左駆動状態、右電源出力ジャック6’の出力はゼロ)動作が、3秒毎に繰り返し行われる(切換時間t=3秒)。
上記各左右交互の駆動信号(D1,D2,D3・・・)は光駆動装置45の制御部43に入力し、当該制御部43の信号受信手段43aにて受信される(図9参照)。上記信号受信手段43aは上記右駆動信号D1が入力すると、右側光駆動手段43bに右駆動指令を与える。
上記右側光駆動手段43bは上記右駆動指令の受信に基づいて、上記切換時間(一定時間)t=3秒間の間に、点灯時間d=0.25秒のパルス状の駆動信号を駆動回路42−1から42−12に順次送出する(図11参照)。すると、図8、図11に示すように、駆動回路42−1(1番)から左端の「1番から3番」の3個のLED46に駆動パルス信号が送出され、これにより左端の「1番〜3番」の3個のLED46が0.25秒間同時に点灯し、その後同時に消灯し、次に、駆動回路42−2(2番)から「4番から6番」の3個のLED46に駆動パルス信号が送出され、これにより「4番から6番」の3個のLED46が0.25秒間同時に点灯し、その後同時に消灯するという動作が順次行われ、最後に駆動回路42−12(12番)から「34番から36番」の3個のLED46に駆動パルス信号が送出され、これにより右端の「34番から36番」の3個のLED46が0.25秒間同時に点灯するという動作が行われる。
従って、図10に示すように、上記切換時間t=3秒間の間に、発光器41の左端の「1番」のLED46から「36番」のLED46まで、左から右(矢印A参照)にLED46が流れるように点灯していくことになる。
よって使用者は、右側のスピーカ27aから3秒間、音楽信号を聞くと同時に、当該3秒の期間に、発光器41のLED46が左端(1番)から右端(36番)まで流れるように点灯するので、当該LED46の左から右への点灯を継続的に目で追うことができる。
次に、上記信号受信手段43aは上記左駆動信号D2が入力すると、左側光駆動手段43cに左駆動指令を与える。
上記左側光駆動手段43cは上記左駆動指令の受信に基づいて、上記切換時間t=3秒間の間に、点灯時間d=0.25秒のパルス状の駆動信号を、今後は、駆動回路42−12から42−1に順次送出する(図8、図12参照)。すると、駆動回路42−12(12番)から右端の「34番から36番」の3個のLED46に駆動パルス信号が送出され、これにより右端の「34番〜36番」の3個のLED46が0.25秒間同時に点灯し、その後同時に消灯し、次に、駆動回路42−11(11番)から「31番から33番」の3個のLED46に駆動パルス信号が送出され、これにより「31番から33番」の3個のLED46が0.25秒間同時に点灯し、その後同時に消灯するという動作が順次行われ、最後に駆動回路42−1(1番)から「1番から3番」の3個のLED46に駆動パルス信号が送出され、これにより左端の「1番から3番」の3個のLED46が0.25秒間同時に点灯するという動作が行われる。
従って、図10に示すように、上記切換時間t=3秒間の間に、右端の36番のLED46から左端の1番のLED46まで、右から左に(矢印B参照)、LED46が流れるように点灯していくことになる。
よって使用者は、左側のスピーカ27bから3秒間、音楽信号を聞くと同時に、当該3秒の期間に、発光器41のLED46が右端(36番)から左端(1番)まで流れるように点灯するので、当該LED46の右から左への点灯を継続的に目で追うことができる。
上述のような動作は、左右交互の上記左右駆動信号D1,D2,D3・・・が入力する度に左右交互に行われるため、使用者は右のスピーカ27aのみから右耳に音楽信号が3秒間再生されると共に、当該3秒間の間、発光器41の左端(1番)から右端(36番)に流れるように点灯するLED46を目で追うことができ、その後、左のスピーカ27bのみから音楽信号が3秒間再生されると共に、当該3秒間の間、発光器41の右端(36番)から左端(1番)に流れるように点灯するLED46を目で追うことができる。そして、かかる動作が3秒毎に左右交互に繰り返し行われる。
この場合、発光器41のLED46の点灯は、左右に流れるように点灯するので、使用者はLED46の点灯の流れを目で追うことで、右から左又は左から右への移行中に目を閉じたり、視線を発光器41から外すことを防止することができ、集中力を持続的に維持することが可能となる。
特に、各個別のLED46の点灯時間d(本実施形態の場合は、3個を1組とした点灯時間d)は、駆動信号の切換時間t(=3秒)とLED46の数(本実施形態の場合は、3個ずつの全12個)に基づいて決定しているので、左右の駆動信号の切換時間t(=3秒)の間に、発光器41の左端(1番)又は右端(36番)から右端(36番)又は左端(1番)のLED46まで確実に移動することができ(図11、図12参照)、これにより音楽信号の左右の切り換え動作に完全に同期して、発光器41のLED46の点灯を左右に流すことができ、使用者は集中力を高めることができる。
即ち、図3に示すように、右側の駆動信号D1が消勢した時刻S2に、左側の駆動信号D2が入力し、左側の駆動信号D2が消勢した時刻S3に、右側の駆動信号D3が入力する、という動作となるため、右側の駆動信号D1にける上記時刻S2においては、右側に流れてきた点灯動作が、確実に右端のLED46(本実施形態では34番から36番の3個のLED46)の点灯で終了し、その後、左側の駆動信号D2の入力により、時刻S2のタイミングで左側に流れるLED46の点灯動作が、確実に右端のLED46(本実施形態では34番から36番の3個のLED46)の点灯で開始される、という動作となり(以下、時刻S3,S4,S5・・においても同じ)、音楽信号の左右の切り換えタイミングに完全に同期して、LED46を左右に流すことができる。これにより、使用者の集中力を効果的に高めることができるものである。このように、「光モード」では、聴覚刺激と視覚刺激により脳波を誘導することができる。
よって、上記右側光駆動手段43bは、上記一定期間tの開始タイミング(例えば図3の時刻S3)と左端(1番〜3番)のLED46の点灯タイミングが一致し、上記一定時間tの終了タイミング(図3の時刻S4)と右端(34番から36番)のLED46の点灯のタイミングが一致するように、左から右にLED46を流れるように順次点灯させることができる。
また、上記左側光駆動手段43cは、上記一定期間tの開始タイミング(例えば図3の時刻S4)と右端(34番から36番)のLED46の点灯タイミングが一致し、上記一定時間tの終了タイミング(図3の時刻S5)と左端(1番から3番)のLED46の点灯のタイミングが一致するように、右から左にLED46を流れるように順次点灯させることができる。
これにより、右側の音楽信号の開始タイミングと発光器41のLED46の左端から右端への点灯開始タイミングが一致し、右側の音声信号の終了タイミングと発光器41の左端から右端への点灯終了タイミングが一致し、左側の音楽信号の開始タイミングと発光器41の右端から左端への点灯開始タイミングが一致し、左側の音声信号の終了タイミングと発光器41の右端から左端への点灯終了タイミングが一致するため、発光器41の左右への流れと音楽信号の左右の切り換えが完全に同期することになり、より効果的に集中力を高めることができる。
次に、「双方モード」を選択する場合は、使用者は、発光器41を視界に入る位置に設置し、かつ使用者はヘッドフォン27を両方の耳に装着し、さらに左右の振動器28a,28bを左右の手のひらに握る。
かかる状態において、上記モード選択スイッチ40を「双方モード」に設定すると、上記可動片32,34は同時に端子31c,33cに接続されるため、左右の電源ライン19b,19cが各々左右の電源出力ジャック6,7及び左右の電源出力ジャック6’,7’に接続される。よって、右のスピーカ27aから音楽信号が3秒間出力されると同時に、右の振動器28aが3秒間振動し、同時に発光器41が左端から右端まで流れるように点灯し(左のスピーカ27bは消音、左の振動器28bは非振動状態)、その後、左のスピーカ27bから音楽信号が3秒間出力されると同時に、左の振動器28bが3秒間振動し、同時に、発光器41が右端から左端まで流れるように点灯し(右のスピーカ27aは消音状態、右の振動器28aは非振動状態)、かかる動作を交互に3秒間毎に繰り返し、これにより聴覚刺激と触覚刺激と視覚刺激により効果的に脳波を誘導することができる。
このように、聴覚刺激と触覚刺激、聴覚刺激と視覚刺激、又は、聴覚刺激と触覚刺激と聴覚刺激の3種類のモードを簡単に選択して脳波を誘導することができるため、使用者の好みや体調、或いは使用目的(リラックス、学習等)に合わせて、最適な刺激を受けることができ、より効果的に脳波を誘導することができる。
本考案は以上のように、上記一定時間tに、右側スピーカ27aのみから例えば音楽信号が出力され、当該一定時間tにおいて発光器41のLED46が左端から右端に向かって流れるように順次点灯し、次の一定時間tに、左側のスピーカ27bのみから上記音楽信号が出力され、当該一定時間tにおいて発光器41のLED46が右端から左端に向かって流れるように順次点灯し、このような動作が左右繰り返し連続して行われる。従って、眼鏡型フレーム等の装着物を装着することなく、使用者は右側スピーカ27aが再生されるときは、発光器41の右側に向かうLED46の点灯を目で追うことができ、左側スピーカ27bが再生されるときは、発光器41の左側に向かうLED46の点灯を目で追うことができる。これにより、使用者の視線は常に発光器41のLED46の点灯の流れに誘導されることになり、視線が発光器41から他の方向にずれることがない。よって、使用者の集中力を効果的に高めることができ、脳波を円滑に誘導することができる。
また、右側の音楽信号の開始タイミング(S1)と発光器41の左端から右端への点灯開始タイミングが一致し、右側の音声信号の終了タイミング(S2)と発光器41の左端から右端への点灯終了タイミングが一致し、左側の音楽信号の開始タイミング(S2)と発光器41の右端から左端への点灯開始タイミングが一致し、左側の音声信号の終了タイミング(S3)と発光器41の右端から左端への点灯終了タイミングが一致するため、発光器41の左右への流れと音楽信号の左右の切り換えが完全に同期することになり、より効果的に集中力を高めることができる。
また、音声信号による聴覚への刺激と、上記発光器41のLED46の左右への流れによる視覚刺激に加えて、振動器28a,28bによる触覚への刺激を同期して行うことができ、より効果的に脳波を誘導することができる。
また、音声信号による刺激を基本としながら、音声信号による刺激に同期して、振動器28a,28bによる触覚への刺激、又は、発光器41による視覚への刺激、又は、振動器28a,28b及び発光器41の両方による触覚と視覚への同時刺激の3パターンを任意に選択することができ、状況に応じて、最適な刺激を選択して、効果的な脳波の誘導を行うことができる。