JP3198095U

JP3198095U - スイッチバック充電システム

Info

Publication number: JP3198095U
Application number: JP2015000712U
Authority: JP
Inventors: 浩一仁部; 中村　信雄; 信雄中村
Original assignee: 株式会社ワイ・イー・シー
Priority date: 2015-01-28
Filing date: 2015-01-28
Publication date: 2015-06-18
Anticipated expiration: 2025-01-28

Abstract

【課題】スマホ、タブレットなど複数の携帯端末を纏めて充電する充電システムに於いて、携帯端末の放電状態、充電状態を把握して可能な限り充電時間を短縮するとともに充電に要する充電電流を減らすことによりスリムなスイッチバック充電システムを提供する。【解決手段】グループごとに端末への充電電流値を測定する電流検出センサー１、ならびに電流値測定回路を備えるとともに、それぞれの端末４−１〜４−５への充電を接続・切断するスイッチ２−１〜２−５を備え、所定のタイミングで全てのスイッチを切断するとともに、充電状況を判別すべき端末に繋がるスイッチのみを所定時間接続して端末の充電電流値をポーリング測定することにより、接続した端末への充電がプリ充電、急速充電、緩速充電、満充電のいずれであるのかなどを判別し、該判別に基づいてそれぞれの端末への充電方法を決定する制御手段５を有する。【選択図】図１

Description

グループごとに端末への充電電流値を測定する電流検出センサー、ならびに電流値測定回路を備えるとともに、それぞれの端末への充電を接続・切断するスイッチを備え、所定のタイミングで全てのスイッチを切断するとともに、充電状況を判別すべき端末に繋がるスイッチのみを所定時間接続して端末の充電電流値をポーリング測定することにより、接続した端末への充電がプリ充電、急速充電、緩速充電、満充電のいずれであるのかなどを判別し、該判別に基づいてそれぞれの端末への充電方法を決定する制御手段を有することにより複数個の携帯端末を効率良く充電するシステム。

スマホ、タブレットなどの携帯端末を教育現場で利用する場合、学生数に相当する多くの端末を限られた空き時間に纏めて充電を行う必要が有り充電時間ならびに電源ブレーカー容量が大きな問題になる。このため同時に充電する端末の数を電源ブレーカーの容量範囲内とすべくグループ化し、充電完了までに許される時間をグループに割り当てて各グループがタイマーで設定した一律時間の充電を行うタイマー充電システムが実用化されている。しかし携帯端末の電池の放電状態は端末ごとにそれぞれバラバラであり、放電の多少により端末の充電電流も充電時間も異なるため、十分な充電を行うためには、設定するタイマー時間は最長の充電時間に設定しなければならず、充電時間を長くすればするほど同時に充電する端末数を増やさなければ空き時間内に充電が完了できなくなる矛盾が生じて、電源ブレーカー容量の問題に突き当たるなど、従来のタイマー充電方式は充電電流と充電時間に関して適切な充電システムとは言えない大きな欠点を有している。

考案が解決しようとする課題

スマホ、タブレットなど複数の携帯端末を纏めて充電する充電システムに於いて、携帯端末の放電状態、充電状態を把握して可能な限り充電時間を短縮するとともに充電に要する充電電流を減らすことによりスリムな充電システムを実現する。

課題を解決するための手段

グループごとに端末への充電電流値を測定する電流検出センサー、ならびに電流値測定回路を備えるとともに、それぞれの端末への充電を接続・切断するスイッチを備え、所定のタイミングで全てのスイッチを切断するとともに、充電状況を判別すべき端末に繋がるスイッチのみを所定時間接続して端末の充電電流値をポーリング測定することにより、接続した端末への充電がプリ充電、急速充電、緩速充電、満充電のいずれであるのかなどを判別し、該判別に基づいてそれぞれの端末への充電方法を決定する制御手段を有する。

考案の効果

充電開始、ならびに充電中においてグループごとに充電状況を判別すべき端末の充電電流値をポーリング測定し、該当する端末がプリ充電、急速充電、緩速充電、満充電のいずれであるのかなどを判別して、それぞれの端末への充電方法を決定する制御手段により、充電時間の短縮を図るとともに充電に要する電流値を大幅に減らすことが可能な充電システムを実現する。

本考案に基づくスイッチバック充電方式を５個の端末を１グループとして構成し場合の構成概念図を図１に示す。１はクランプ式交流センサー、２は充電を接続・切断するスイッチ、３は携帯端末の充電器、４は携帯端末を示し、スイッチ２が閉じられた端末の充電が行われ、電流はセンサー１で検出して制御回路５で電流値を判定し、どのスイッチを接続・切断するかなどが制御される。６はＡＣ１００Ｖの充電電源である。図３は５個の端末で構成するグループを２組でシステム構成した例を示す

図２に携帯端末に利用されるリチウムイオン電池の充電電流特性を示す。ｔ１は電池が過放電した場合に回復を促すプリ充電を示すが、過放電は端末を長期間使用しなかった場合などに起こるが極めて稀である。電池が過放電には至らず多く放電した場合の充電では、まず急速充電ｔ２が開始され短時間で満充電の７０％〜８０％に充電されて緩速充電ｔ３に移行し、さらに満充電ｔ４に達する。急速充電電流は例えば２Ａ〜３Ａと多いが緩速充電電流は数百ミリアンペアと大幅に少ない。また電池の減りが少ない場合は急速充電を経ずに緩速充電を開始するなど、充電電流や充電時間は電池の放電状態により大きく異なるため常に一定時間の充電を行うタイマー充電方式はリチュウムイオン電池の充電には不適切で非効率であり、放電状態に臨機応変に適応するスイッチバック充電方式が適していることは明らかである。

スイッチバック充電方式の制御の最大の特徴は端末ごとの充電状況をポーリング測定により判別することである。一例として、充電開始時にスイッチ２−１から２−５を一つずつ順次接続して端末の充電電流値をそれぞれポーリング測定し、所定の電流値以上であれば急速充電対象、以下であれば緩速充電対象と判別し、全端末の判別が完了した段階で急速充電対象端末の中からブレーカー容量を超えない数の端末を選定して同時充電を開始するとともに、充電中に所定時間ごとに充電を一斉切断し、充電していた端末を一つずつ短時間再接続してそれぞれの充電電流値を測定して緩速充電に達している端末を切り離し、未充電の急速充電対象端末を新たに接続して急速充電を継続し、全端末が緩速充電に達した状態で全端末を一斉に緩速充電を行い、緩速充電中においてもポーリング測定により満充電に達した端末を充電完了として順次切り離す。このように端末それぞれをポーリング測定することにより放電、充電の状態を確実に把握できるため、最短、最大効率で充電を完了させることが出来る。

充電電源としては商用のＡＣ１００Ｖを使用し、携帯端末４はスマホ、タブレットなどを対象とし、充電器３は携帯端末用のＡＣ／ＤＣアダプター、充電電流検出はクランプタイプの交流センサー１、携帯端末に給電するスイッチ２はトライアックを使用した。制御回路５は交流センサーで検出された電流波を整流し、ＡＤ変換して充電電流値を読み出し、ワンチップマイコンにより、ポーリング、スイッチの接続・切断などを制御し、過放電、長時間の急速充電、長時間の緩速充電などを端末異常としてアラーム表示を行った。ＤＣ５Ｖ電源換算での一般的なタブレットの充電電流は急速充電で２Ａ程度、緩速充電で数百ミリアンペア程度であり、ＡＣ１００Ｖ換算では急速充電では１００ｍＡ程度、緩速充電では数十ミリ程度である。実施例では２グループでシステムを構成し、各ループを１０端末で構成したため、最大ピーク充電電流はＡＣ１００Ｖで２Ａ程度でありブレーカーに大きな負担を与えるものでは無い。また充電電流の測定はＡＣ１００Ｖではなく携帯端末への直接充電電圧のＤＣ５Ｖラインで測定しても良く、機能、性能、素材、ディメンジョンなどに関しては、本考案の趣旨を逸脱しない範囲であれば種々変形実施が可能である。

本考案によるスイッチバック充電システムを５端末で１グループを構成した場合の構成概念図携帯端末におけるリチュウムイオン電池の充電電流波形２グループでスイッチバック充電システムを構成した場合の構成概念図

１電流検出センサー
２−１〜２−５充電を接続・切断するスイッチ
３−１〜３−５携帯端末の充電器
４−１〜４−５携帯端末
５制御回路
６充電電源
Ｉ充電電流値
Ｔ充電時間
ｔ１プリ充電
ｔ２急速充電
ｔ３緩速充電
ｔ４満充電

Claims

複数個の携帯端末でグループを構成して効率良く端末を充電するシステムに関して、グループごとに端末への充電電流値を測定する電流検出センサー、ならびに電流値測定回路を備えるとともに、それぞれの端末への充電を接続・切断するスイッチを備え、所定のタイミングで全てのスイッチを切断するとともに、充電状況を判別すべき端末に繋がるスイッチのみを所定時間接続して端末の充電電流値をポーリング測定することにより、接続した端末への充電がプリ充電、急速充電、緩速充電、満充電のいずれであるのかなどを判別し、該判別に基づいてそれぞれの端末への充電方法を決定する制御手段を有するスイッチバック充電システム。