JP3197682U - 植物栽培補助装置、および、これに用いるパイプ、パイプ用バルブ - Google Patents

植物栽培補助装置、および、これに用いるパイプ、パイプ用バルブ Download PDF

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Abstract

【課題】簡易な構造でありながら、ビニルハウス等の屋内で栽培される植物群に、均等かつ適当な量の二酸化炭素等の成長を促進または抑制するための気体を撒布することができる植物栽培補助装置、および、これに用いるパイプ、パイプ用バルブを提供する。【解決手段】植物栽培補助装置Aは、ビニルハウス等の屋内の圃場に設置されるものであり、植物栽培補助装置用のパイプ1、接続パイプ2および連通パイプを有する送気ユニットP1と、接続パイプ2の他端側に接続され、自動制御機器40を有する気体供給機器4と、気体供給機器に接続されたガスボンベ41と、環境要素測定機器5と、気体供給機器と情報通信可能に接続されたコンピュータCとを備える。パイプ1には複数の孔115が長さ方向に設けられ、孔の位置に合わせて気体の流出量を平均化する流量調節機構を有するバルブが取り付けられている。【選択図】図1

Description

本考案は、植物栽培補助装置、および、これに用いるパイプ、パイプ用バルブに関する。更に詳しくは、簡易な構造でありながら、ビニルハウス等の屋内での植物栽培において、栽培される植物群に、均等かつ適当な量の植物の生育を促進または抑制させる気体を撒布することを可能とするものに関する。
近年、ビニルハウス等の屋内での植物栽培において、栽培される植物に対して二酸化炭素のような気体を撒布し、植物の生育を促進させるための装置が研究されており、その一例として、下記特許文献1に記載されるような二酸化炭素施用装置が挙げられる。
特許文献1記載の二酸化炭素施用装置は、二酸化炭素を発生する燃焼式二酸化炭素発生器と、同二酸化炭素発生器に設けられた送風機と、送風機に連結され適宜位置に配設されたダクトと、同ダクトに連結され、本体部を園芸施設内の栽培作物の群落内に配設され、該本体部に形成された複数の孔から二酸化炭素を噴出する潅水用チューブとを備えるものである。
なお、図6において前述の潅水用チューブを示しており、潅水用チューブ9は長さ方向に一定の間隔で設けられた複数の孔91を有している。
特開2009−153459号公報
図6に示す潅水用チューブ9に形成された各孔91は、単にチューブの内側と外側を貫通した孔に過ぎず、これは、特許文献1の図4、図5、図6及び図7の記載、特許文献1の明細書段落〔0022〕で開示された孔の形成方法が、「単にレーザーで焼き付ける、あるいは、パンチなどで打ち抜く」手法しか開示されていないことからも明らかである。
一般的に、長さ方向に複数の孔を設けた管体に流体を供給した場合、気体が供給される側に近い孔からは十分な量の流体が流れ出るものの、気体が供給される側から遠ざかるに従って同部分における孔からの流出量が少なくなるので、気体が供給される側からの距離によって栽培作物に供給される流体(特許文献1記載の装置においては二酸化炭素)の量が均一とならず、一部では適量よりも過小に、他の一部では適量よりも過大になりやすい。つまり、特許文献1記載の二酸化炭素施用装置9では、群落内の栽培作物の生育等に差が出てしまうことになる。
本考案は以上の点に鑑みて創案されたものであって、簡易な構造でありながら、ビニルハウス等の屋内での植物栽培において、栽培される植物群に、均等かつ適当な量の二酸化炭素等の成長を促進または抑制するための気体を撒布することができる植物栽培補助装置、および、これに用いるパイプ、パイプ用バルブを提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために講じた本考案の手段は次のとおりである。
本考案は、植物の生育を促進または抑制させる気体が通過可能であり、複数の孔が長さ方向に所要間隔をおいて設けられたパイプ本体と、該パイプ本体の孔の位置に合わせて取り付けられ、同パイプ本体内から同パイプ本体外へ排出される前記気体の流通に所要の抵抗を与えて出量を平均化する流量調節機構を有するバルブとを有するパイプと、前記パイプへ前記気体を供給する気体供給手段とを備える植物栽培補助装置である。
ここで、植物栽培補助装置は、前述の構成を備えることによって、気体供給手段から供給された気体がパイプに送られ、パイプ内の気体が各バルブから外部へ撒布される。
パイプ本体は、気体供給手段から供給された気体を流通させる。
各バルブの流量調節機構は、気体の流通に所要の抵抗を与えて流れにくくし、気体の出量を平均化する。
前記バルブは、流量調節機構として螺旋形状の流路が内部に形成され、同流路の一端側が前記気体を導入する導入口となると共に、同流路の他端側が前記気体を排出する排出口となり、前記導入口が前記パイプ本体内部に繋がり、前記排出口が同パイプ外部と繋がる構造である場合は、導入口から導入された気体の流れに対し、螺旋形状に形成された流路が抵抗となって気体が流れにくくなるので、気体の供給量または圧力が変動したとしても、ほぼ一定の量しか導入口から気体が導入されず、排出口から排出される気体も出量がほぼ一定の量に保たれる。
前記バルブは、流量調節機構として、内部に形成された空間部にエアフィルタ部材が配置され、同バルブ外部から同空間部へ貫通する一対の孔が形成されて、一方の孔が前記気体を導入する導入口となると共に、他方の孔が前記気体を排出する排出口となり、前記導入口が前記パイプ本体内部に繋がり、前記排出口が同パイプ本体外部と繋がる構造である場合は、導入口から導入された気体の流れに対し、エアフィルタ部材が抵抗となって気体の流れが制限されるので、気体の供給量または圧力が変動したとしても、ほぼ一定の量しか導入口から気体が導入されず、排出口から排出される気体も出量がほぼ一定の量に保たれる。
また、エアフィルタ部材で気体の流通に所要の抵抗を与えて流れにくくする構造であるので、複雑な形状の流路等を形成しなくとも済み、構造の簡易化を図ることができる。
前記バルブは、流量調節機構として蛇行形状の流路が内部に形成され、同流路の一端側が前記気体を導入する導入口となると共に、同流路の他端側が前記気体を排出する排出口となり、前記導入口が前記パイプ本体内部に繋がり、前記排出口が同パイプ本体外部と繋がる構造である場合は、導入口から導入された気体の流れに対し、螺旋形状に形成された流路が抵抗となって気体が流れにくくなるので、気体の供給量または圧力が変動したとしても、ほぼ一定の量しか導入口から気体が導入されず、排出口から排出される気体も出量がほぼ一定の量に保たれる。
前記パイプが複数本並設されている場合は、気体がより広い範囲の圃場へ撒布される。
前記パイプの前記気体供給手段と接続された側とは反対側の端部同士を接続し、全パイプを一系統または二系統以上で連通させる連通パイプを備える場合は、一のパイプを通過しバルブから排出されなかった気体が、連通パイプを通じて他のパイプに回ることで、パイプ内を流通する気体の気圧が安定し、気体が供給される側からの距離の遠近を問わず各バルブからの出量がほぼ一定の量になる(平均化する)。つまり、本構成を備えることにより、前述のバルブの作用と相まって、各バルブ当たりの撒布流量の差がより低減する。
植物を栽培する屋内における気体の濃度データのみを測定するものであるか、または、気体の濃度データと共に、照度、湿度、または、温度のうちのいずれか1つ、あるいは、選択された2以上を組み合わせたデータを測定するものである、環境要素測定機器を備える場合は、得られたデータを基に、供給する気体の量の調整を行う。また、照度、湿度または温度についてもデータを測定するものである場合は、得られたデータを基に、供給する気体の量の調整を行うと共に、屋内の日照量や照明の照度、湿度または温度等についても調整を行う。
少なくとも、前記植物の生育を促進または抑制させる気体を注入する送気機能と、該気体を注入する際に注意喚起を促す音または光を発する警告機能とを有し、前記環境要素測定機器から送信される気体の濃度データの測定値に基づいて、該送気機能と該警告機能の一方あるいは双方を作動または停止させる自動制御機器を備える場合は、環境要素測定機器から得た気体の濃度データの測定値に基づいて、植物の生育を促進または抑制させる気体が自動で注入される。併せて、気体が注入される際には、音または光が発せられ、気体が注入されることに対する作業者等の注意を喚起する。
前記バルブが前記パイプ本体内部に収められている場合は、パイプ本体外にはバルブが露出していないので、バルブが露出しているものと比較して、バルブが何かに引っ掛かって破損したりしにくく、また、汚れも付着しにくい。
前記パイプ本体が柔軟性を有する合成樹脂により形成されている場合は、パイプ本体を曲げて配設することができるので、設置場所の融通が利きやすく、施工もしやすい。
本考案は、植物の生育を促進または抑制させる気体が通過可能であり、複数の孔が長さ方向に所要間隔をおいて設けられたパイプ本体と、該パイプ本体の孔の位置に合わせて取り付けられ、同パイプ本体内から同パイプ本体外へ排出される前記気体の流通に所要の抵抗を与えて出量を平均化する流量調節機構を有するバルブを備えるパイプである。
ここで、パイプは、前述の構成を備えることによって、気体供給手段から供給される気体が内部を流通し、内部の気体が各バルブから外部へ撒布される。
パイプ本体は、気体供給手段から供給された気体を流通させる。
各バルブの流量調節機構は、気体の流通に所要の抵抗を与えて流れにくくし、気体の出量を平均化する。
本考案は、パイプ本体に形成される孔の位置に合わせて取り付けられ、同パイプ本体内から同パイプ本体外へ排出される気体の流通に所要の抵抗を与えて出量を平均化する流量調節機構を備えるパイプ用バルブである。
ここで、パイプ用バルブは、前述の構成を備えることによって、気体供給手段から供給されてパイプ本体内を流通する気体が通過し、気体はパイプ本体の外部へ撒布される。
流量調節機構は、気体の流通に所要の抵抗を与えて流れにくくし、気体の出量を平均化する。
本明細書および本実用新案登録請求の範囲において、「植物の生育を促進させる気体」としては、例えば、光合成を促進させる炭酸ガスや、果物類の追熟効果があるエチレンガス等が挙げられる。また、酸素についても、圃場に埋設された送気パイプから土壌中に撒布されることで、好気性微生物等が活性化して土壌が好適化することで植物に好影響を与えるので、同条件下においては「植物の生育を促進させる気体」に含まれる。一方、出荷調整等を目的として植物の生育を抑制したい場合もあり、このような場合、炭酸ガス濃度を低下させるべく窒素等の他の気体を「植物の生育を抑制する気体」として撒布したり、エチレンガス(菊に使用した場合の開花抑制効果等、一部の植物に対しては伸長成長を阻害する効果がある)を撒布したりすることにより、植物の生育を抑制することができる。
本考案の植物栽培補助装置、および、これに用いるパイプ、パイプ用バルブによれば、簡易な構造でありながら、ビニルハウス等の屋内での植物栽培において、栽培される植物群に、均等かつ適当な量の植物の生育を促進または抑制させる気体を撒布することができる。
本考案に係る植物栽培補助装置の構成を示す説明図である。 本考案に係る植物栽培補助装置用のパイプを備えた送気ユニットを示し、パイプの一部を省略した斜視説明図である。 パイプの構造を示し、(a)はパイプの要部斜視説明図、(b)は(a)におけるA−A方向の拡大断面図である。 パイプのバルブの構造を示し、(a)はエアフィルタ型の分解斜視説明図、(b)は蛇行型、(c)は螺旋型の斜視説明図である。 本考案に係る植物栽培補助装置用のパイプを備えた送気ユニットの変形例を示し、パイプの一部を省略した斜視説明図である。 従来の送気に用いるパイプを示す斜視説明図である。
図1乃至図5を参照して、本考案の実施の形態を更に詳細に説明する。なお、各図における符号は、煩雑さを軽減し理解を容易にする範囲内で付している。また、以下で述べる用語「気体供給機器」は先に述べた「気体供給手段」と、用語「撒布孔」は先に述べたパイプ本体の「孔」と、同等の意味で使用している。また、後述する植物栽培補助装置で流通する気体は、炭酸ガス等の植物の生育を促進させる気体または抑制させる気体であり、以下、単に「気体」と省略する。
〔植物栽培補助装置A〕
図1に示す植物栽培補助装置Aは、ビニルハウス(図示省略)等の屋内の圃場に設置されるものであり、植物栽培補助装置用のパイプ1、接続パイプ2および連通パイプ3a(図1では省略、図2を参照)を有する送気ユニットP1と、接続パイプ2の他端側に接続され、自動制御機器40を有する気体供給機器4と、気体供給機器4に接続されたガスボンベ41と、気体供給機器4に接続された環境要素測定機器5と、気体供給機器4と情報通信可能に接続されたコンピュータCとを備える。上記各部については、以下詳述する。
各送気パイプ1は、各畝の側面かつ植物の植栽方向に沿う方向に配設されている。自動制御機器40は、気体供給機器4と協働するものであって、気体を供給する機能と、気体を供給する際に注意喚起を促す音および光を発する機能を有し、環境要素測定機器5から送信される気体の濃度データの測定値に基づいて、これらの機能を作動または停止させるものである。
ガスボンベ41は、接続ホース410を介して気体供給機器4へ接続されており、気体の供給元として、気体供給機器4を介して植物栽培用送気ユニットP1に気体を供給するものである。植物栽培用送気ユニットP1に供給された気体Gは、畝に植栽されている植物群の周りの雰囲気中に撒布される。
環境要素測定機器5は、ビニルハウス等の屋内における気体の濃度データと共に、屋内の照度、湿度または温度に関するデータを測定する機能を有するものである。
コンピュータCは、気体供給機器4と情報通信可能に接続しており、環境要素測定機器5により得られた測定データや、自動制御機器40の稼働状態等の情報の表示、情報の分析、情報の蓄積、環境要素測定機器5および自動制御機器40の遠隔操作等の機能を有するものである。
(送気ユニットP1)
図2に示す送気ユニットP1は、炭酸ガス等の気体を流通させるものであり、並設された複数本のパイプ1と、各パイプ1の一端側と気体供給機器4を接続する接続パイプ2と、各パイプ1の他端同士に接続して連通させる連通パイプ3aを備える。
各部については、以下詳述する。
パイプ1は、気体を流通させるパイプ本体10と、パイプ本体10の長さ方向かつ同一線上に所要間隔を開けて複数個が配置されると共に、各々がパイプ本体10内に収められて熱溶着されたバルブ11aを有している(図3(a)、(b)参照)。
パイプ本体10は、所定の柔軟性、および耐圧性を有する合成樹脂製のパイプである。本実施の形態では、パイプ本体10は、柔軟かつ軽量で、耐候性、耐食性、耐薬品性等に優れるポリエチレンにより形成されているが、これに限定するものではなく、他の合成樹脂により形成してもよい。
バルブ11aは、内部に空間部を有する箱状のバルブ本体110aと、図4(a)において下面となる部分に開口して形成された導入口111aと、図4(a)において上面となる部分に開口して形成された排出口112aを有している。バルブ11a内部の空間部には、目が密であって、気体をある程度流通できるようにした状態で阻害するエアフィルタ113が封止されている。
バルブ11aは、排出口112aがパイプ本体10に形成された撒布孔115と連通し、導入口112aがパイプ本体10の管内に位置するように取り付けられる(図3(a)、(b)参照)。
接続パイプ2は、所定の耐圧性および柔軟性を有する合成樹脂製のパイプであり、途中から分岐した形状に形成されている。そして、分岐した部分のうち、1本が気体供給機器4に接続され、他の部分が各パイプ1の一端側と各々接続されている。なお、接続パイプ2は、1本の途中から4本に分岐する形状であるが、分岐する本数はパイプ1の数に応じて適宜設定してもよい。また、接続パイプ2を介さずに、パイプ1を気体供給機器4へ直接繋ぐ態様であってもよい。
連通パイプ3aは、所定の耐圧性および柔軟性を有する合成樹脂製のパイプであり、パイプ1の数と対応する本数に分岐した形状であり、各先端が各パイプ1の他端同士を接続し、全パイプを一系統に連通させている。なお、連通パイプ3aは、4本に分岐する形状であるが、分岐する本数はパイプ1の数に応じて適宜設定してもよい。
なお、先に述べたパイプ1と接続パイプ2、または、パイプ1と連通パイプ3aの接続箇所は、熱溶着等の接着を行ってもよいし、バンドやコネクタを利用して繋いでもよい。
本実施の形態では、パイプ1の他端が連通パイプ3aによって接続されているが、これに限定するものではなく、例えば、各パイプ1の他端を閉塞した態様とすることもできる。
本実施の形態では、接続パイプ2が分岐した形状であるが、これに限定するものではなく、例えば、接続パイプが独立したパイプであって、それぞれのパイプへ繋がれた各接続パイプが気体供給機器4に直接繋がれている態様とすることもできる。
本実施の形態では、パイプ1、接続パイプ2および連通パイプ3aは、柔軟な合成樹脂で形成されているが、これに限定するものではなく、例えば、前述の各パイプの全部または一部を硬質の合成樹脂管や金属管等に置き換えることもできる。硬質のものとした場合は、パイプを土中に配設した際の土圧による応力や、所定の高さに架設した際の撓み等によって生じうるパイプ内の流路の狭窄を防ぐことができる。
本実施の形態においては、バルブ11aは、内部に空間部を有し、同箇所にエアフィルタ113が封止された構造であるが、これに限定するものではなく、例えば、内部に流路を有し、同流路の途中にエアフィルタを配置した構造等であってもよい。なお、エアフィルタは、例えば、不織布の積層体、連続気泡を有する合成樹脂の発泡体、高密度繊維等を採用することができる。
本実施の形態においては、バルブ11aが、パイプ本体10内に取り付けられ、排出口112aがパイプ本体10の撒布孔115と連通するようにしてあるが、これに限定するものではなく、例えば、バルブをパイプ本体外に取り付ける態様、または、大きめに形成されたパイプ本体の孔にバルブを嵌めて取り付ける態様であってもよい。この場合、バルブがパイプ本体外に取り付けたものであれば導入口がパイプの孔と連通して排出口が撒布孔となり、パイプ本体の孔にバルブを嵌めて取り付けられるときは導入口がパイプ内の空間と連通して排出口が撒布孔となる。
送気ユニットP1の作用効果は、次の通りである。
即ち、送気ユニットP1によれば、供給される気体が、接続パイプ2を通じてパイプ1へ送られ、パイプ1内の気体が各バルブ11aを通じて外部へ撒布される。
このとき、バルブ11aは、導入口111aから導入された気体の流れに対し、エアフィルタ113が抵抗となって気体が流れにくくなるので、気体の供給量または圧力が増大したとしても、ほぼ一定量の気体しか導入口111aから導入されず、排出口112bから排出される気体も出量がほぼ一定量に保たれる。
また、バルブ11aは、エアフィルタ113で気体の流れを制限する構造であるので、複雑な形状の流路等を形成しなくとも済み、構造の簡易化を図ることができる結果、生産効率の向上や製造コスト抑制に寄与することができる。
連通パイプ3aは、全パイプ1を一系統に連通しているので、一のパイプ1を通過し撒布されなかった気体が、連通パイプ3aを通じて他のパイプ1に回ることで、パイプ1、接続パイプ2および連通パイプ3内を流通する気体の気圧が安定し、気体が供給される側からの距離の遠近を問わず、各バルブ11aからの出量がほぼ一定量になる(平均化する)。
つまり、本構成を備えることにより、前述のバルブ11aの作用と相まって、各バルブ11a当たりの気体の出量が平均化され、撒布流量の差がより低減するので、栽培される植物毎へ均等かつ適当な量の気体が撒布されることとなる。
なお、パイプ本体10は柔軟性を有しているため、パイプ本体10を曲げて配設することができるので、設置場所の融通が利きやすく、施工もしやすい。
また、バルブ11aは、パイプ本体10内に収められているため、パイプ本体10外にはバルブ11aに起因する引っ掛かり要素が無く(当該部分は僅かに隆起し滑らかである)、バルブ11aが原因で何かに引っ掛かって破損するということが生じず、また、汚れも付着しにくい。
植物栽培補助装置Aの作用効果は、次の通りである。
(気体を供給する機能を作動させる場合)
最初に、環境要素測定機器5が屋内における気体の濃度データなど各種データを測定し、測定されたデータが自動制御機器40へ送られる。自動制御機器40は、得られたデータに基づき、例えば、気体の濃度が植物を生育させる上で低すぎる場合、気体を供給する機能を作動させ、気体を供給して濃度を上げる。
(気体の供給を停止する場合)
環境要素測定機器5が屋内における気体の濃度データなど各種データを測定し、測定されたデータが自動制御機器40へ送られる。自動制御機器40は、得られたデータに基づき、例えば、気体の濃度が植物を生育させる上で充分であったり高過ぎたりする場合、気体を供給する機能を作動させず、作動している場合は気体の供給を停止する機能を作動させ、気体の濃度を上げないようにする。なお、気体の濃度上昇が危険を伴う場合、注意喚起を促す音および光を発する機能を作動させ、何等かの危険回避行動を促すようにする。
〔変形例〕
(送気ユニットの変形例)
図5に示す送気ユニットP2は、図2に示す送気ユニットP1の変形例であって、連通パイプ3bが隣接する一対のパイプ1の他端同士を接続し、隣接する一対のパイプ1毎に一系統で連通させる(図5に示す例では全パイプを二系統で連通させる)構成である。
この構成によれば、多数のパイプを備えた送気ユニットにおいて、長く多数分岐した連通パイプを用いるよりも構造をシンプルにまとめることができるので、設置作業および設置後の運用やメンテナンスが容易になる。また、この構成によれば、連通パイプは汎用品が利用できるので、長く多数の分岐箇所を有する特殊な構造の連通パイプを採用した場合と比較して、資材調達が容易であり、また、製造コストを低減化できる。
(バルブの変形例1)
図4(b)に示すバルブ11bは、図4(a)に示すバルブ11aの変形例である。
バルブ11bは、略直方体形状に設けられたバルブ本体110bと、図4(b)において下面となる部分の長手方向の一端側に開口して形成された導入口111bと、図4(b)において上面となる部分の上記導入口111bと遠い側の端部に開口して形成された排出口112bを有している。
バルブ11bの内部には、流量調節部として、排出口112bと導入口111bを連絡すると共に、蛇行形状に形成された流路114bが設けられている。
バルブ11bは、バルブ11同様に、排出口112bがパイプ本体10に形成された撒布孔115と連通し、導入口112bがパイプ本体10の管内に位置するように取り付けられる。
この構成によれば、導入口111bから導入された気体の流れに対し、蛇行形状に形成された流路114bが抵抗となって気体が流れにくくなるので、気体の供給量または圧力が増大したとしても、ほぼ一定量の気体しか導入口から導入されず、排出口112bから排出される気体も出量がほぼ一定量に保たれる。
(バルブの変形例2)
図4(c)に示すバルブ11cは、図4(a)に示すバルブ11aの変形例である。なお、バルブ11cにおけるバルブ本体110cの形状、導入口111cと排出口112cの配置、パイプ本体10における取り付けの態様は、図4(b)に示すバルブ11bと同様であるため、説明を省略し、相違する点のみを説明する。
バルブ11cの内部には、流量調節部として、排出口112cと導入口111cを連絡すると共に、螺旋形状に形成された流路114cが設けられている。
この構成によれば、導入口112cから導入された気体の流れに対し、螺旋形状に形成された流路114cが抵抗となって気体が流れにくくなるので、気体の供給量または圧力が増大したとしても、ほぼ一定量の気体しか導入口から導入されず、排出口112cから排出される気体も出量がほぼ一定量に保たれる。
なお、本明細書で使用している用語と表現は、あくまでも説明上のものであって、なんら限定的なものではなく、本明細書に記述された特徴およびその一部と等価の用語や表現を除外する意図はない。また、本考案の技術思想の範囲内で、種々の変形態様が可能であるということは言うまでもない。また、第1、第2などの言葉は、等級や重要度を意味するものではなく、一つの要素を他の要素から区別するために使用したものである。
A 植物栽培補助装置
P1、P2 送気ユニット
C コンピュータ
G 気体
1 パイプ
10 パイプ本体
11a、11b、11c バルブ
110a、110b、110c バルブ本体
111a、111b、111c 導入口
112a、112b、112c 排出口
113 エアフィルタ
114b、114c 流路
115 撒布孔
2 接続パイプ
3a、3b 連通パイプ
4 気体供給機器4
40 自動制御機器
41 ガスボンベ
5 環境要素測定機器
9 潅水用チューブ
91 孔

Claims (12)

  1. 植物の生育を促進または抑制させる気体が通過可能であり、複数の孔が長さ方向に所要間隔をおいて設けられたパイプ本体と、該パイプ本体の孔の位置に合わせて取り付けられ、同パイプ本体内から同パイプ本体外へ排出される前記気体の流通に所要の抵抗を与えて出量を平均化する流量調節機構を有するバルブとを有するパイプと、
    前記パイプへ前記気体を供給する気体供給手段とを備える
    植物栽培補助装置。
  2. 前記バルブは、流量調節機構として螺旋形状の流路が内部に形成され、同流路の一端側が前記気体を導入する導入口となると共に、同流路の他端側が前記気体を排出する排出口となり、前記導入口が前記パイプ本体内部に繋がり、前記排出口が同パイプ外部と繋がる構造である
    請求項1に記載の植物栽培補助装置。
  3. 前記バルブは、流量調節機構として、内部に形成された空間部にエアフィルタ部材が配置され、同バルブ外部から同空間部へ貫通する一対の孔が形成されて、一方の孔が前記気体を導入する導入口となると共に、他方の孔が前記気体を排出する排出口となり、前記導入口が前記パイプ本体内部に繋がり、前記排出口が同パイプ本体外部と繋がる構造である
    請求項1に記載の植物栽培補助装置。
  4. 前記バルブは、流量調節機構として蛇行形状の流路が内部に形成され、同流路の一端側が前記気体を導入する導入口となると共に、同流路の他端側が前記気体を排出する排出口となり、前記導入口が前記パイプ本体内部に繋がり、前記排出口が同パイプ本体外部と繋がる構造である
    請求項1に記載の植物栽培補助装置。
  5. 前記パイプが複数本並設されている
    請求項1、請求項2、請求項3または請求項4に記載の植物栽培補助装置。
  6. 前記パイプの前記気体供給手段と接続された側とは反対側の端部同士を接続し、全パイプを一系統または二系統以上で連通させる連通パイプを備える
    請求項5に記載の植物栽培補助装置。
  7. 植物を栽培する屋内における気体の濃度データのみを測定するものであるか、または、気体の濃度データと共に、照度、湿度、または、温度のうちのいずれか1つ、あるいは、選択された2以上を組み合わせたデータを測定するものである、環境要素測定機器を備える
    請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5または請求項6に記載の植物栽培補助装置。
  8. 少なくとも、前記植物の生育を促進または抑制させる気体を注入する送気機能と、該気体を注入する際に注意喚起を促す音または光を発する警告機能とを有し、前記環境要素測定機器から送信される気体の濃度データの測定値に基づいて、該送気機能と該警告機能の一方あるいは双方を作動または停止させる自動制御機器を備える
    請求項7に記載の植物栽培補助装置。
  9. 前記バルブが前記パイプ本体内部に収められている
    請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項7または請求項8に記載の植物栽培補助装置。
  10. 前記パイプ本体が柔軟性を有する合成樹脂により形成されている
    請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項7、請求項8または請求項9に記載の植物栽培補助装置。
  11. 植物の生育を促進または抑制させる気体が通過可能であり、複数の孔が長さ方向に所要間隔をおいて設けられたパイプ本体と、該パイプ本体の孔の位置に合わせて取り付けられ、同パイプ本体内から同パイプ本体外へ排出される前記気体の流通に所要の抵抗を与えて出量を平均化する流量調節機構を有するバルブを備える
    パイプ。
  12. パイプ本体に形成される孔の位置に合わせて取り付けられ、同パイプ本体内から同パイプ本体外へ排出される気体の流通に所要の抵抗を与えて出量を平均化する流量調節機構を備える
    パイプ用バルブ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2017008667A3 (zh) * 2015-07-11 2017-03-02 徐国兰 园林用自动补充二氧化碳栽培器
CN107646386A (zh) * 2017-10-26 2018-02-02 广东华南特种气体研究所有限公司 一种农业气体供应及调节系统
CN108184800A (zh) * 2018-01-18 2018-06-22 中国热带农业科学院热带作物品种资源研究所 一种多功能大棚温室药肥喷施系统

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