JP3197376U - 梯子の滑り防止具 - Google Patents

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Abstract

【課題】梯子に昇ったり梯子の上で移動したりするときに、不安定感が生じ難い梯子の滑り防止具を提供する。【解決手段】梯子の下端にシャフト1と圧縮したバネ2とフロート3とをこの順序で設け、このシャフトにスリーブ4を摺動自在に挿入する。スリーブ4の上部に、4mmを超えない間隔ΔLを設ける。軟弱な傾斜地面に立て掛けた場合には、フロート3が傾斜して地面に密着し、かつスリーブ4が上昇して間隔ΔLが短くなる。人が梯子に昇ったり梯子の上で移動したりしても、バネ2は、短くなった間隔ΔL以上に縮むことはないため不安定感は生じ難い。【選択図】図1

Description

本考案は、例えば傾斜する軟弱地面に梯子を立て掛けた場合に、梯子の脚が埋もれたり横滑りしたりせず、かつ安定した状態で使用できる梯子の滑り防止具に関する。
従来から梯子は、高所に昇る場合等に広く使用されてきた。現在では、梯子の長さを調節できる機能をもったスライド式の二段梯子や、梯子の両脚部にスライド可能な補助脚を設けたもの等、多様な種類のものが市販されている。これらの梯子は、さまざまな場所で使用されており、例えばリンゴの果樹園等において、収穫や剪定等の高所作業にも多用されている。
しかるにリンゴの果樹園等は、軟弱な傾斜地面に設けてある場合が多く、このような地面において梯子を使用すると、梯子の脚の下端が地面に沈み込んで、不用意に梯子が傾いて転倒し易くなる。また地面が凍結していると、梯子の脚の下端が横滑りして、梯子が転倒し易くなる。
そこで本考案者は、軟弱な傾斜地面や凍結地面において、梯子の脚の下端が地面に沈み込んだり、横滑りしたりすることを防止できる梯子の滑り防止具を提案した(特許文献1参照。)。
図9及び図10に、特許文献1に記載の梯子の滑り防止具を示す。この梯子の滑り防止具は、次の特徴を備えている。
(1)梯子の脚の下端に、先端が尖ったシャフト101を設ける。
(2)梯子の脚の下端にバネ102を挟んでフロート103を設ける。
(3)シャフト101は、フロート103の中央に設けた開口穴131を貫通し、この開口穴の直径は、このフロートがシャフトに対して直交位置から10〜40度の角度まで傾斜自在となる寸法に形成してある。
(4)フロート103の外周には、複数の切り欠き部132が設けられている。
(5)シャフト101には、開口穴131の直径より大きいストッパー部111が設けられており、このストッパー部は、バネ102を所定の長さだけ圧縮する状態で、フロート103の下面に当接している。
(6)梯子に荷重が掛かると、バネ102が縮んでフロート103の下面からストッパー部111の先端111aが突出する。
上述した梯子の滑り防止具の作用効果を、図9及び図10を参照しつつ説明する。なお図9は、軟弱な傾斜地面に梯子を立て掛けた場合を示す。また図10は、軟弱な傾斜地面に立て掛けた梯子に、人が昇った場合を示す。
(1)図9に示すように、梯子の下端にバネ102を介してフロート103を設けることによって、梯子が地面に対して垂直でない場合も、このフロートを地面に平行になるように立て掛けることができる。
(2)またフロート103の外周に突出する半月状の切り欠き部132を設けることによって、滑りやすい凍結、残雪、傾斜地あるいは軟弱地面に立て掛けるときにも、このフロートが滑り難くなる。
(3)図10示すように、人が梯子に昇ると、バネ102の押圧力によって、フロート103が地面に平行な状態で、外周に設けた切り欠き部132が地面に食い込んで固定され、このフロートが地面内に沈み込んだり、横滑りしたりすることを防止する。
(4)また地面が軟弱な場合には、ストッパー部111の先端111aが深く地中に突き刺さるため、さらに横滑りが生じし難くなる。軟弱な地面は、地表が滑り易いため、地表に接するフロート103だけでは滑りが確実に防止できない場合に、特に効果的である。なお地面が凍結しているあるいは硬い場合には、ストッパー部111の先端111aが地面にスパイクのように食い込むため、横滑りが生じし難くなる。
実用新案登録第3128851号
しかるに上述した梯子の滑り防止具には、さらに改良すべき点が有ることが判明した。すなわち梯子に昇ろうとして梯子に手を掛けたとき、あるいは梯子のステップに足を載せたとき、さらには梯子の上で人が体重重心を移動したときに、梯子の滑り防止具の左右のバネ102がそれぞれ伸縮して、梯子が上下、左右あるいは前後に揺動するため、不安定感が生じるという問題があることが判明した。
そこで、本考案の目的は、軟弱な、あるいは凍結した傾斜地面等においても、梯子の下端が沈み込んだり横滑りしたりせず、かつ使用時における不安定感を解消できる梯子の滑り防止具を提供することにある。
本考案による梯子の滑り防止具は、梯子の下端に突設したシャフトと、この梯子の下端に設けたバネと、このバネの下端に設けたフロートと、このシャフトに摺動自在に挿入したスリーブとを備えている。上記フロートには、中央部に開口穴が形成してあると共に、下方向に突出する複数の突起物が設けてある。また上記シャフトは、上記バネの軸心と上記フロートに形成した開口穴とを貫通して延伸し、このフロートを貫通して延伸した部分に、上記開口穴の直径より大きいストッパー部が設けられている。
上記ストッパー部は、上記フロートの下面に当接して、このフロートの上面と上記梯子の下端との間において、上記バネを圧縮した状態に保持している。上記スリーブは、上記バネの内側であって、上記梯子の下端と上記フロートの上面との間に挿入されている。また上記スリーブの上端と上記梯子の下端との間には、このスリーブがこのシャフトに沿って移動できる間隔が設けてあり、この間隔は、上記フロートが上記シャフトと直交する位置から少なくとも30度傾斜可能な長さに設定してある。
上記スリーブは、弾性部材からなることが好ましい。
上記間隔は、上記フロートとシャフトとが直交し、かつ梯子に荷重を掛けない状態において4mmを超えないことが好ましい。
上記バネの強さは、上記フロートとシャフトとが直交し、かつ上記梯子に50kgの荷重を搭載した状態において、上記スリーブが上記間隔の長さ分だけ移動することが好ましい。
上記シャフトは、上記フロートとシャフトとが直交し、かつ上記梯子に科荷重を搭載しない状態において、上記フロートに設けた突起物の下端から少なくとも10mm突出していることが好ましい。
ここで上記「梯子」には、脚立も含む。「バネ」とは、コイル状のバネの他、ジグザグに折り曲げた板バネも含み、その材質は問わない。「フロート」とは、軟弱な地面でも沈み込まない程度の接地用の面積を持った部材を意味し、その形状や材質は問わない。「スリーブ」とは、中央に貫通穴を有する筒状の部材を意味し、その材質を問わない。例えば金属や合成樹脂が該当し、発錆し難いステンレスや、線状の合成樹脂をコイル状に巻いたものを合成樹脂で固めて、硬度と剛性とを高めたものが好ましい。
「突起部」とは、例えばフロートの底面に複数のスパイクを配列したものや、このフロートの周辺部を下方に折り曲げ、この折り曲げた周辺部に切り欠き部を設けたものが該当する。「ストッパー部」とは、はしごの下面とフロートとの間に挟まれたバネの長さを制限して、バネに圧縮力を掛けるための部材であって、フロートに設けた開口穴の径より大きいものであれば、その形状や材質は問わない。例えばシャフトに一体的に形成したものや、シャフトに設けた雄ねじに螺合する別部材が該当する。
「上記スリーブは、上記バネの内側であって、上記梯子の下端と上記フロートの上面との間に挿入されている。」としたのは、梯子に人が昇ったときに、バネが縮んで、スリーブの上端が梯子の脚の下端に、かつスリーブの下端がフロートの上面に当接すれば、梯子の脚は、スリーブを介して地面に当接するフロートに密接する。したがって梯子に昇った人が体重重心を移動しても、梯子は上下方向に移動しなくなり、不安定感を解消できるからである。
「また上記スリーブの上端面と上記梯子の下端との間には、このスリーブがこのシャフトに沿って移動できる間隔が設けてあり」としたのは、梯子を傾斜地面に立て掛けたときに、フロートが地面に平行に接地するよう、フロートが傾くことができるようにするためである。すなわちフロートが、シャフトと直交する状態から傾くと、スリーブの下端が傾斜したフロートによって押し上げられるため、スリーブが上方に移動できる余地が必要となるからである。
なおスリーブがシャフトに沿って移動できる間隔を設けていないと、梯子を傾斜地面に立てたときに、フロートが地面に平行に接地するように、傾くことができなくなる。したがってフロートの一端だけが傾斜地面に接地した状態で、フロートに全荷重が掛かり、かかる場合には、フロートの一部が変形したり破損したりすることが、実際に試行した結果判明した。またフロートの全面が傾斜地面に接地しない状態では、梯子の脚が横滑りし易くなることも判明した。この状態については、図7を用いて後述する。
「間隔は、梯子に荷重を掛けない状態において、上記フロートが上記シャフトと直交する位置から少なくとも30度傾斜可能な長さに設定してある」としたのは、果樹園等の現地調査によって、地面の傾斜角度の最大使用限度は、せいぜい20度に設定すればよいことが判明したからであり、さらに地表に凸凹等があることを加味して、10度のマージンを見込んだからである。
「上記スリーブは、弾性部材からなることが好ましい。」としたのは、地面の傾斜が20度以上であったり、地面の凸凹が大きかったりした場合であっても、フロートが30度以上に傾くことができるようにするためである。また、フロートが傾いた場合に、スリーブの下端も弾性変形して傾斜するため、フロートにおいてスリーブの下端が当接する個所に、変形や破損が生じ難くなるからである。
「上記間隔は、上記フロートとシャフトとが直交し、かつ梯子に荷重を掛けない状態において4mmを超えないことが好ましい。」としたのは、梯子に人が昇ろうとするときに生じるバネの伸縮長が4mm以下の場合には、不安定感が生じ難いことが、試行試験によって判明したからである。また「フロートとシャフトとが直交し」としたのは、水平な軟弱地面にシャフトを垂直に設置して、フロートが地面に平行に接地した場合が、人が梯子に昇るときのバネの伸縮長が最も大きくなるからである。すなわち地面が水平から傾けば、地面に平行に接地したフロートもシャフトに対して傾くため、スリーブの作動可能距離が減少して、人が梯子に昇るときのバネの伸縮長も小さくなるので、不安定感がより減ずる。
「上記バネの強さは、上記フロートとシャフトとが直交し、かつ上記梯子に50kgの荷重を搭載した状態において、上記スリーブが上記間隔の長さ分だけ移動することが好ましい。」としたのは、体重が最も軽い人が昇った場合に、スリーブの作動可能距離がゼロになれば、それ以上の体重の人の場合には、必ずスリーブの作動可能距離がゼロになり、人の体重重心移動に伴う不安定感が解消するからである。なお「上記フロートとシャフトとが直交し」としたのは、上述したように、バネの伸縮長が最も大きくなるからである。
「上記シャフトは、上記フロートとシャフトとが直交し、かつ上記梯子に荷重を搭載しない状態において、上記フロートに設けた突起物の下端から少なくとも10mm突出していることが好ましい。」としたのは、実施試験によって、10mm未満の場合には、シャフトの下端が凍結、残雪、傾斜地あるいは軟弱地面に突き刺さっても深さが足りず、シャフトによる滑り止め効果を発揮し難くなることが判明したからである。
スリーブを、バネの内側であって梯子の下端とフロートの上面との間に挿入し、このスリーブの上端面と上記梯子の下端との間に、このスリーブがこのシャフトに沿って移動できる間隔を設けることによって、軟弱なあるいは凍結した傾斜地面等においても、梯子の下端が沈み込んだり横滑りしたりすることを防止すると共に、使用時における不安定感を解消することができる。以下本考案による梯子の滑り防止具の作用効果について詳述する。
上述したように、本考案の目的は、従来技術による梯子の滑り防止具において、梯子に昇ろうとして梯子に手を掛けたとき、あるいは梯子のステップに足を載せたとき、さらには梯子の上で人が体重重心を移動したときに、梯子の滑り防止具の左右のバネが伸縮して、梯子が上下、左右あるいは前後に揺動するため、不安定感が生じるという問題を解消することにある。
ここで不安定感が生じることを防止するためには、バネが伸縮しないようにすればよい。したがってバネの代りに機械的な回転ジョイント(例えばユニバーサルジョイント)によって、フロートを梯子の下端に傾斜自在に取り付ける手段が考えられる。機械的な回転ジョイントであれば、梯子の下端が上下に移動することを回避できるからである。
しかるにフロートを左右及び前後に傾斜させるためには、ボールジョイントや、一方向回転ジョイントを2個交差させたユニバーサルジョイント等を使用する必要があり、構造が複雑化して製造コストが大幅に増加する。またジョイントの摺動部分に土や泥が侵入して、作動不良や摩耗が生じるという問題がある。さらには、車で搬送中にフロートが揺動して異音が生じるため、運転者が不安を感じるという問題もある。したがって機械的な回転ジョイントによって、フロートを梯子の下端に傾斜自在に取り付ける手段には、バネを使用すれば生じない上述した新たな問題が発生する。
次にバネを強くして、梯子に人が昇ったときのバネの伸縮長を小さくする手段が考えられる。しかるにバネを強くすると、梯子を傾斜地面に立て掛けたときに、梯子の自重だけでは、強いばね力に妨げられて、フロートが十分傾斜することが困難となり、フロートが傾斜地面に平行にならず、フロートの片側端のみが接地して、反対側端が宙に浮くという状態が生じる恐れがある。
かかる状態の梯子に昇ると、バネに人の体重が加わってフロートがさらに傾き、空に浮かんだ反対側端が下方に移動するため、その分梯子の下端が下方に沈む。したがってバネの縮み量は減少しても、不安感を解消し難くなる。さらには傾斜地面にフロートの片側端のみが接地した状態では、フロートの接地力が減少するため、人が昇るときに横滑りを生じ易いという問題もある。
逆にバネを弱くして、梯子を地面に立て掛けたときに、梯子の自重によってバネが底付きするようにする手段が考えられる。しかるに梯子を傾斜地面に立て掛ける場合には、バネが弱いため、フロートは、傾斜地面に平行になるまで傾けて接地し、バネの片側端においてのみ底付きが生じる。しかるに、かかる状態の梯子に昇ると、全荷重が、バネが底付きした片側端においてのみフロートに加わることになる。したがって段落「0020」において説明したように、フロートのバネが底付きした部分が、変形したり破損したりする恐れがある。
そこで上述したようにスリーブを採用して、スリーブの上部にフロートが傾くことができる間隔を設けることによって、上述した手段による問題を回避しつつ、本考案の目的を達成することができる。すなわちバネによってフロートを梯子の下端に接続することによって、簡単な構成によりフロートを360度のいずれの方向にも、容易に傾斜させることができる。またバネを圧縮させた状態で装着することによって、車で運搬中にフロートが振動して異音を発生することを防止できる。
スリーブの上部に間隔(スリーブの作動可能距離)を設けることによって、次の3つの作用効果を同時に発揮させることができる。第1に、フロートを傾斜させることができる。第2に、スリーブは、外径を小さくすることができるので、フロートを最大角度(30度)まで傾斜させるために必要となる間隔(スリーブの作動可能距離)を、短くすることができる。したがって人が梯子に昇る場合等におけるバネの伸縮長を小さくすることができるため、不安定感を減少させることができる。
第3に人が梯子に昇る場合等において、スリーブの上端が梯子の脚の下端に上付きしても(スリーブの作動可能距離がゼロになっても)、バネを底付きしないように構成することが容易にできるため、バネの底付きに起因する上述した問題を回避できる。
梯子の滑り防止具を側方から見たときの側断面図である。 梯子の滑り防止具を下から見上げたときの裏面図である。 梯子を軟弱な水平地面に立て掛けたときの、梯子の滑り防止具の側断面図である。 軟弱な水平地面に立て掛けた梯子に人が昇ったときの、梯子の滑り防止具の側断面図である。 梯子を軟弱な傾斜地面に立て掛けたときの、梯子の滑り防止具の側断面図である。 軟弱な傾斜地面に立て掛けた梯子に人が昇ったときの、梯子の滑り防止具の側断面図である。 スリーブ上部に設けた間隔が小さい場合に、軟弱な傾斜地面に立て掛けた梯子に人が昇ったときの、梯子の滑り防止具の側断面図である。 梯子の滑り防止具を装着した脚立の斜視図である。 梯子を軟弱な傾斜地面に立て掛けたときの、従来の例による滑り防止具の側断面図である。 軟弱な傾斜地面に立て掛けた梯子に人が昇ったときの、従来の例による梯子の滑り防止具の側断面図である。
図1〜図2を参照しつつ、本考案による梯子の滑り防止具の構成を説明する。さて図1に示すように、本考案による梯子の滑り防止具は、梯子の下端に突設したシャフト1と、この梯子の下端に設けたコイル状のバネ2と、このバネの下端に設けたフロート3と、このシャフトに摺動自在に挿入したスリーブ4とを備えている。なお図1に示す梯子の滑り防止具の断面は、図2に示す折れ線A−Aを、梯子の滑り防止具の軸方向に沿って移動して切断したときの断面形状を示している(図3〜図7において同じ。)。
シャフト1は、ステンレス製であって、梯子の脚の下端に斜めに溶接止めした固定部材に形成した雌ネジに螺合してある。フロート3は、板金製であって、円盤状のアルミニウムの周辺を斜め下方に折り曲げてある。フロート3は、中央部に開口穴31を形成し、折り曲げた周辺の8個所に半月型の切り欠き部32を等間隔で形成してある。またフロート3には、開口穴31を中心にして、4個の丸い開口穴33が等間隔で設けてあり、この開口穴を利用して、シャフト1に設けたストッパー部11の先端11aを覆う、図示しないカバー部材を取り付ける。
シャフト1は、コイル状のバネ2の軸心とフロート3に形成した開口穴31とを貫通して延伸し、このフロートを貫通して延伸した部分に、開口穴31の直径より大きいストッパー部11が設けられている。なおストッパー部11は、ステンレス製であって、シャフト1の先端に形成した雄ネジに螺合してある。またストッパー部11の先端11aは、スパイク状に尖らせてある。なおストッパー部11は、平座金6を介してフロート3の下面に当接し、このフロートの上面と梯子の下端との間において、バネ2を圧縮した状態に保持している。
コイル状のバネ2の上端部21と下端部22とは、それぞれシャフト1の外径より、やや大きめの直径に形成してあり、このシャフトが挿入可能であって、かつ横方向に移動しないようにしてある。なおコイル状のバネ2の上端部21は、梯子の下端に設けた固定部材の下面に当接し、ナット5によって、この固定部材の下面に平座金6を介して挟持される。またコイル状のバネ2の下端部22は、平座金6を介して、フロート3の上面に押圧される。
スリーブ4は、バネ2の内側であって、梯子の下端においてシャフト1に螺合したナット5の下面と、フロート3の上面との間に、それぞれ平座金6、6を介して挿入されている。なおスリーブ4は、円筒形状の弾性部材であって、線状の塩化ビニールをスパイラル状に巻いて積層し、さらに全表面を塩化ビニールで被覆したものを使用している。
スリーブ4の上端に搭載した平座金6の上面と、ナット5の下端との間には、このスリーブがシャフト1に沿って移動できる4mmの長さの間隔ΔL(スリーブの移動可能距離)が設けてある。間隔ΔLは、フロート3がシャフト1と直交する位置から少なくとも30度傾斜可能な長さに設定してある。なおフロート3に設けた開口穴31の直径は、このフロートがシャフト1に対して直交位置から少なくとも30度までは傾斜自在となる寸法に形成してある。
バネ2の強さは、フロート3とシャフト1とが直交し、かつ梯子に50kgの荷重を搭載した状態において、スリーブ4が間隔ΔLの長さ分だけ移動する強さに設定してある。またシャフト1の下端に設けたストッパー部11の先端11aは、フロート3とシャフト1とが直交し、かつ梯子に荷重を搭載しない状態において、このフロートの周辺に設けた切り欠き部32の下端から少なくともΔM、すなわち10mm突出している。
次に図3〜図6を参照しつつ、上述した梯子の滑り防止具の使用の態様と作用とについて説明する。さて図3と図4とは、軟弱な水平地面に対して、梯子を立て掛けたとき、および立て掛けた梯子に人が昇ったときの態様を示している。すなわち図3に示すように、軟弱な水平地面に梯子を立て掛けると、梯子の自重によって、シャフト1の下端に設けたストッパー部11のスパイク状の先端11a(以下「シャフト1の先端11a」という。)が地面に突き刺さると共に、バネ2の押圧力によって、フロート3の全周が、ほぼ均等に地面に押圧される。
次に図4に示すように、人が梯子を掴んだりステップに足を乗せたりする場合には、シャフト1の先端11aと、フロート3の外周に設けた切り欠き部32とが地面に食い込むため、梯子は横滑りしたり、不用意に沈み込んだりしない。また人が梯子に昇るときにバネ2が縮んでも、スリーブ4の上部に設けた4mmの間隔ΔL(スリーブの移動可能距離)以上縮むことはないため、人が梯子を掴んだり昇ったりするときに、不安定感は生じ難い。
ここでバネ2の強さは、梯子に50kgの荷重を掛けた場合に、スリーブ4が4mmの間隔ΔLの長さ分だけ移動する強さに設定してあるため、体重が軽い人が梯子に昇った場合であっても、スリーブ4の上部に設けた間隔ΔLはゼロとなる。よって梯子の上で人が体重重心を移動しても、バネ2は縮まないため、不安定感は生じない。
さて図5と図6とは、軟弱な傾斜地面に対して、梯子を立て掛けたとき、および立て掛けた梯子に人が昇ったときの態様を示している。図5に示すように、軟弱な傾斜地面に梯子を立て掛けると、梯子の自重によって、シャフト1の先端11aが地面に突き刺さると共に、フロート3がバネ2の押圧力に対抗しつつ傾いて傾斜地面に平行になるように接地する。
ここでフロート3が傾くと、傾いたフロートによってスリーブ4が持ち上げられるが、このスリーブの上には、4mmの間隔ΔL(スリーブの移動可能距離)が設けてあり、この間隔ΔLは、フロート3が30度傾くことができる長さになっている。したがって、地面の傾斜角度が30度より小さければ、傾斜地面に梯子を立て掛けると、図5に示すように、フロート3は、バネ2の押圧力に対抗しつつ傾いて傾斜地面に平行になるように接地し、かつスリーブ4の上に残存する間隔ΔLは、4mmより小さくなる。
次に図6に示すように、人が梯子に手を掛けたりステップに足を乗せたりすると、シャフト1の先端11aとフロート3の外周に設けた切り欠き部32とが地面に食い込む。また人の体重が加わると、バネ2が残存する間隔ΔLの長さ分だけ縮むが、この縮み量は、4mmより小さい。よって梯子は、不用意に横滑りしたり沈み込んだりせず、かつ不安定感もほとんど生じない。
また梯子に昇った状態において、人の体重重心が移動しても、スリーブ4の上端は、梯子の下端に上付きして間隔ΔLはゼロになっているので、バネ2が縮むことはなく、よって不安定感は生じない。
なおフロート3が30度傾くような傾斜地面の場合には、梯子を立て掛けたときに、フロート3が30度傾くことによって、スリーブ4は、4mmの間隔ΔLの長さ分だけ上昇して、このスリーブは最早上方に移動できなくなる。かかる場合には、梯子を掴んだりステップに足を乗せたりしても、さらには梯子の上で体重重心を移動しても、バネ2が縮むことはないため、不安定感は生じない。
図7は、スリーブ2の上部に設けた間隔ΔLが小さいときに、軟弱な傾斜地面に立て掛けた梯子に人が昇った場合を示している。すなわち間隔ΔLが小さいと、スリーブ2が移動できる距離が短くなるため、フロート3が傾くことができる角度が小さくなる。したがって地面の傾斜角度が大きい場合には、図7に示すように、梯子を傾斜地面に立て掛けたときに、フロート3が傾斜地面に平行になるまで傾くことができず、このフロートの一端だけが傾斜地面に接地する状態になる。
かかる状態において梯子に人が昇ると、傾斜地面に接地するフロート3の一端だけに、ほぼ全荷重が掛かるため、フロート3においてXで示す部分に変形が生じ、繰り返し使用するうちに破損する危険性がある。またシャフト1の先端11aが地面に十分深く突き刺さっておらず、またフロート3の一端だけが接地する状態のため、梯子を掴んだりステップに足を乗せたりする場合や、梯子に昇った状態において人の体重重心が移動したりする場合には、不用意に横滑りし易くなる。
図8は、上述した梯子の滑り防止具を備えた脚立を示している。図8において、脚立の三脚の下端に、それぞれ上述した梯子の滑り防止具を設けることによって、軟弱なあるいは凍結した傾斜地面等においても、脚立の三脚の下端が沈み込んだり横滑りしたりせず、かつ使用時における不安定感を解消することができる。
本考案による梯子の滑り防止具は、軟弱なあるいは凍結した傾斜地面等においても、脚立の三脚の下端が沈み込んだり横滑りしたりせず、かつ使用時における不安定感を解消することができるため、梯子に関する産業に広く利用可能である。
1、101 シャフト
11、111 ストッパー部
11a、111a 先端
2、102 バネ
21 バネの上端部
22 バネの下端部
3、103 フロート
31、131 開口穴
32、132 切り欠き部
4 スリーブ
5 ナット
6 平座金

Claims (5)

  1. 梯子の下端に突設したシャフトと、この梯子の下端に設けたバネと、このバネの下端に設けたフロートと、このシャフトに摺動自在に挿入したスリーブとを備え、
    上記フロートには、中央部に開口穴が形成してあると共に、下方向に突出する複数の突起物が設けてあり、
    上記シャフトは、上記バネの軸心と上記フロートに形成した開口穴とを貫通して延伸し、
    上記シャフトには、上記フロートを貫通して延伸した部分に、上記開口穴の直径より大きいストッパー部が設けてあり、
    上記ストッパー部は、上記フロートの下面に当接して、このフロートの上面と上記梯子の下端との間において、上記バネを圧縮した状態に保持しており、
    上記スリーブは、上記バネの内側であって、上記梯子の下端と上記フロートの上面との間に挿入され、
    上記スリーブの上端と上記梯子の下端との間には、このスリーブがこのシャフトに沿って移動できる間隔が設けてあり、
    上記間隔は、上記フロートが上記シャフトと直交する位置から少なくとも30度傾斜可能な長さに設定してある
    ことを特徴とする梯子の滑り防止具。
  2. 上記スリーブは、弾性部材からなる
    ことを特徴とする請求項1に記載の梯子の滑り防止具。
  3. 上記間隔は、上記フロートとシャフトとが直交し、かつ梯子に荷重を掛けない状態において4mmを超えない
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の梯子の滑り防止具。
  4. 上記バネの強さは、上記フロートとシャフトとが直交し、かつ上記梯子に50Kgの荷重を搭載した状態において、上記スリーブが上記間隔の長さ分だけ移動する
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の梯子の滑り防止具。
  5. 上記シャフトは、上記フロートとシャフトとが直交し、かつ上記梯子に荷重を搭載しない状態において、上記フロートに設けた突起物の下端から少なくとも10mm突出している
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の梯子の滑り防止具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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