JP3196889B2 - 三次元画像処理方法および三次元画像処理方法をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

三次元画像処理方法および三次元画像処理方法をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体

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JP3196889B2
JP3196889B2 JP20627697A JP20627697A JP3196889B2 JP 3196889 B2 JP3196889 B2 JP 3196889B2 JP 20627697 A JP20627697 A JP 20627697A JP 20627697 A JP20627697 A JP 20627697A JP 3196889 B2 JP3196889 B2 JP 3196889B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、時間軸を持ち三次
元空間を舞台とする三次元画像のコンテンツ(製品)
を、ポリゴンで構成されるオブジェクトを使用し、リア
ルタイムでインターラクティブな三次元画像処理で制作
する為のツールに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、コンテンツの制作者は、ポリゴン
から構成される任意のオブジェクトに三次元空間中での
動きを設定する際、三次元空間を上から見た平面図(二
次元画像)、三次元空間を横から見た側面図(二次元画
像)及び三次元空間を前から見た正面図(二次元画像)
を見ながら、オブジェクトの動きを設定し、設定後に三
次元画像処理するモードに切り替えて設定した動きを確
認していた。又、確認後、再度動きを設定し直す場合に
は、最初の二次元画像処理に戻り、その処理を繰り返し
ていた。すなわち、三次元空間を舞台とする三次元画像
のコンテンツの制作過程が、二次元画像処理で行われて
いた。
【0003】又、従来の上記任意のオブジェクトは、設
定された要因の発生により設定された動作状態を表示す
る様なオブジェクト毎の設定機能を持っていなかった。
又、従来のコンテンツは、各オブジェクトが時間的な流
れの中で動くという形は達成しているが、時間軸で管理
された三次元空間を舞台とはしていなかった。更に、三
次元空間を分割し、分割された各空間をオブジェクトの
動きを管理するベースとする様な考え方はなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の技術
では、任意のオブジェクトが次に進んでいく三次元空間
上の移動場所と向きとを設定する際、又は任意のオブジ
ェクトの三次元空間上の配置場所と向きとを設定する
際、いずれの場合も二次元画像処理で行われる為、コン
テンツの制作者自身が、三次元空間の中を歩いてる様な
感覚で三次元画像を見ながら該当する場所を探すことは
出来なかった。
【0005】又、上述の該当する場所を探す際、上述の
設定をしようとしているオブジェクトが、既に動きが設
定された他のオブジェクトの三次元空間上の動きとどの
ようにからみ、既に配置済みの他のオブジェクトと三次
元空間上でどのような位置関係にあるのかを確認しなが
ら設定することも出来なかった。又、何らかの要因発生
により動作状態を変更する様な、オブジェクト毎に独立
した設定機能を各オブジェクトが持っていない為、設定
された要因の発生により設定された動きを独立して出来
る様な複雑なオブジェクトの動きを、三次元空間の中で
作ることが出来なかった。
【0006】又、三次元空間が時間軸を持っていない
為、三次元空間の任意の経路をたどりながらその表示さ
れた三次元画像を見る場合、全く同じ場所で同じ方向を
見たとしても、その場所に着くまでの経路の違いにより
経過時間も違う為、違ったオブジェクトの動きの三次元
画像となる様な現実の世界に似た三次元空間のコンテン
ツが作れなかった。
【0007】更に、舞台となる三次元空間を分割して処
理する形を取っていない為、計算する対象のオブジェク
トが多くなり、三次元画像を表示する為の膨大な座標計
算を軽減できず、三次元画像の表示が遅かった。そこ
で、本発明の目的は、時間軸を持った三次元空間を舞台
とし、その三次元空間中に任意のオブジェクトが配置さ
れていたり、三次元空間中を任意のオブジェクトが動く
様な三次元画像のコンテンツを制作する際、三次元空間
に制作者自身の視点が入り込み、体験しながら前記コン
テンツを制作することができ、制作過程そのものがヴァ
ーチャルリアリティで、かつインターラクティブな三次
元画像処理の技術を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記本発明の目的は、三
次元空間を舞台とする三次元画像のコンテンツを作成す
る為の三次元画像処理方法であって、三次元空間を三次
元画像に映し出す為の向きを伴った目の位置を視点と
し、ポリゴンで構成された任意のオブジェクトの三次元
空間中の配置場所及び/又は向き、及び/又は任意のオ
ブジェクトの三次元空間中の移動場所及び/又は向きの
設定を、三次元空間中の前記視点の移動又は回転に伴っ
て連続して表示される三次元画像の中で行うことを特徴
とする三次元画像処理方法によって達成される。
【0009】又、上記本発明の目的は、三次元空間を舞
台とする三次元画像のコンテンツを作成する為の三次元
画像処理方法であって、ポリゴンで構成された任意のオ
ブジェクトを設定された配置場所及び/又は向きに配置
する際、及び/又は任意のオブジェクトが少なくとも1
以上の設定された移動場所を動く場合、前記オブジェク
トと時間軸上で同一の時間帯に動く他のオブジェクト及
び/又は同一の時間帯に配置されている他のオブジェク
トを三次元画像で表示することを特徴とする三次元画像
処理方法によって達成される。
【0010】又、上記本発明の目的は、三次元空間を舞
台とする三次元画像のコンテンツを作成する為の三次元
画像処理方法であって、ポリゴンで構成された任意のオ
ブジェクトの三次元空間中の配置場所及び/又は向きを
設定する際、及び/又は任意のオブジェクトの三次元空
間中の移動場所及び/又は向きを設定する際、前記任意
のオブジェクトと時間軸上で同一の時間帯に動く設定済
みの他のオブジェクト、及び/又は同一の時間帯に配置
されている設定済みの他のオブジェクトを含む三次元空
間をその時間経過に伴って連続して三次元画像の中に表
示しながら、その表示される三次元画像の中で前記任意
のオブジェクトの前記設定を行うことを特徴とする三次
元画像処理方法によって達成される。
【0011】尚、任意の三次元空間を1つのステージと
して設定し、このステージを複数の三次元空間(以下、
エリアという)に分割し、三次元空間を三次元画像に映
し出す為の向きを伴った目の位置を視点とし、前記視点
を任意のエリアに設定し、少なくとも視点が設定された
エリアを含む所定のエリアを視点から見ることが出来る
可視空間と定め、前記可視空間を三次元画像の表示範囲
限度とすることが好ましい。
【0012】又、任意の三次元空間を1つのステージと
して設定し、三次元空間を三次元画像に映し出す為の向
きを伴った目の位置を視点とし、前記視点を前記ステー
ジの任意の位置に設定し、ステージ全体を視点から見る
ことが出来る可視空間と定め、前記可視空間を三次元画
像の表示範囲限度とすることも出来る。又、視点を三次
元空間中の任意の位置及び/又は向きに任意の時点で変
更可能とし、前記視点の前記変更に伴って、表示される
三次元画像が変更され、変更後の視点位置によっては可
視空間も変更されることが好ましい。
【0013】又、ステージを複数個設定すると共に、ス
テージ同士を連続させ三次元画像を連続して作成できる
ようにすれば、大きなコンテンツも作成可能となる。
又、オブジェクトの動作状態の変更要因となる条件情報
と、前記条件情報の条件成立後のオブジェクトの動作状
態を示す動作情報とを、各オブジェクト毎に持たせ、オ
ブジェクトの条件情報の条件が成立すると、前記オブジ
ェクトの動作情報に示される動作状態を表示することが
好ましい。
【0014】又、条件情報には、三次元空間を支配する
所定の時間軸を管理する情報が含まれることが好まし
い。又、視点により決まる三次元座標系を視点座標系と
し、三次元空間中のオブジェクト毎に固有の三次元座標
系をオブジェクト座標系とし、任意の時点で前記視点座
標系又は前記オブジェクト座標系のどちらも回転及び/
又は移動が可能であると共に、任意の時点で前記視点座
標系又は前記オブジェクト座標系のどちらにも切り替え
可能とし、切り替えた座標系で作成された三次元画像中
で任意のオブジェクトを動かすことができることが好ま
しい。
【0015】又、表示される画像が三次元画像と二次元
画像との複合画像とすることも出来る。又、表示される
画像そのものは記憶せず、三次元画像表示の対象となる
オブジェクトの座標、条件情報及び動作情報を少なくと
も記憶し、表示する三次元画像は表示する際にその都度
計算するが好ましい。
【0016】又、任意のオブジェクト同士に上下の階層
関係を指定し、上位のオブジェクトの性質を下位のオブ
ジェクトが引き継ぐようにすることが好ましい。又、三
次元空間を舞台とする三次元画像のコンテンツをWor
ld WideWeb上で運用できるように変換するよ
うにするのが好ましい。上記本発明の目的は、上述の三
次元画像処理方法が記憶された記録媒体によって達成さ
れる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面を参照
しながら説明する。まず、本実施の形態において、使用
される用語を説明する。ポリゴンとは、多角形の意味
で、三次元画像でリアルタイムに任意に動くコンテンツ
を制作する場合、その構成物は全てポリゴンで制作され
る。又、フルポリゴンとは、全ての構成物をポリゴンの
みで構築していることを指す。
【0018】コンテンツとは、作り上げられた任意の製
品を指す。objとは、オブジェクトの略で、ポリゴン
で構成された最小単位の一つの構成物を指す。動的ob
jとは、動きを持つobjの事を言い、静的objと
は、置物みたいに配置するだけで動かないobjの事を
言う。オーサリングツールとは、コンテンツ(製品)制
作用の道具(ツール)となるソフトのことで、コンテン
ツの制作者はこのようなツールを使う事により、コンテ
ンツを制作できる。
【0019】ウォークスルーとは、三次元空間の中を自
分自身が歩いている感覚で、視点の移動に伴い画像が移
動することを言う。コマとは、表示する画像の最小単位
のことで、アニメーションの動きの表示のような1枚1
枚の画像のことを言う。次に、本発明の三次元画像処理
方法を実現する為の手段について述べる。図1は本実施
の形態で用いられる装置のブロック図である。
【0020】図1中、1は記憶装置であり、本発明の三
次元画像を作成する為のツールが記憶されていると共
に、ツールによって作成された後述するobjの座標、
条件情報及び動作情報やその他の付随する情報が記憶さ
れる。2は入力装置であり、例えばキーボード、マウス
である。この入力装置2を用いて任意のobjを選択し
たり、動かしたり出来る。
【0021】3は三次元画像が表示される表示装置であ
り、例えば計算機ディスプレイである。4はCPUであ
り、記憶装置1、入力装置2及び表示装置3を制御する
と共に、本発明の三次元画像処理が行われる。次に、本
発明の三次元画像処理における空間の構成、座標系の構
成及び計算式について説明する。
【0022】1.空間の構成 (1) ステージ まず、三次元画像のコンテンツを制作するための舞台と
なる最小単位の三次元空間を設定する。以下、この最小
単位の三次元空間をステージと称することとする。この
ステージの大きさは以下となる。
【0023】水平方向(x方向) ±16384 垂直方向(y方向) ± 1024 奥行き (z方向) ±16384 又、1個の上記コンテンツを制作するために複数個のス
テージを使用できる。 (2) エリア ステージは図2に示すように、16×16(x方向×z
方向)のエリアに分割される。従って、1ステージの中
に256個(16×16に分割したもの)のエリア空間
があり、各エリア空間の大きさは以下となる。
【0024】水平方向(x方向) ± 1024 垂直方向(y方向) ± 1024 奥行き (z方向) ± 1024 又、動きを設定する動的objは、これらエリアのいず
れかのエリア内に初期配置がなされる。
【0025】任意の視点から見える三次元空間の範囲
は、その視点の在るエリアによって限度が決められる。
例えば、図3に示すように、今、エリアXに視点が在る
とすると、その視点から見える三次元空間の限度は、視
点が在るエリアXと、このエリアXの周囲のエリアA〜
エリアHとの合計9エリアとなる。以下、前記の合計9
エリアを、視点から見える三次元空間の限度とし、可視
空間と称することにする。
【0026】2.座標系の構成 本実施の形態で使用する座標系は、図4で示す4座標系
からなる。以下に各座標系の図式的関連とその内容とを
説明する。尚、実際の画面操作は、視点座標系、又はオ
ブジェクト座標系のいずれかになるが、いずれにしても
スクリーン座標系(即ち、計算機ディスプレイでの映
像)への変換が必要となる。
【0027】(1) 視点座標系(三次元座標系) 視点位置と視点の向きとで決まる座標系であり、スクリ
ーンとの位置関係は、視点がどこに移動しても変わらな
い。即ち、スクリーンと視点は常に一体となって動く。 (2) スクリーン座標系(二次元座標系) 視点と一体となって動く座標系であり、これが計算機デ
ィスプレイに映る三次元画像となる。ステージ内のob
jは、ここに映し出されるが、その映し出される範囲の
限度は、視点の存在するエリアから見て、そのエリアを
含めて周囲の計9エリア(可視空間)となる。
【0028】(3) ワールド座標系(三次元座標系) コンテンツ制作の舞台となるステージの座標系であり、
各種のobjを配置したり、動かしたりする場となる。 (4) オブジェクト座標系(三次元座標系) 各obj毎に固有の座標系のことで、obj毎に独立し
ている。
【0029】3.計算式 視点座標系、又はオブジェクト座標系での移動操作を、
最終的にはスクリーン座標系へ変換し、表示する必要が
ある。本説明は、視点座標系、又は、オブジェクト座標
系での移動操作をスクリーン座標系へ変換するための計
算式を説明する。
【0030】(1) 移動操作 本発明では、視点座標系、又は、オブジェクト座標系の
いずれでも移動操作を行うことが出来る。移動操作とは
具体的には以下の2種類がある。(軸方向への方向移動
操作) 座標軸であるx,y,z軸の±3方向に沿って動かす操
作をすること。
【0031】(軸回りの回転移動操作)座標軸である
x,y,z軸回りの±3方向に回転する操作をするこ
と。 (2) 変換式−1 A−座標系での位置べクトルAOaを持つ任意の点Oa
を、B−座標系の軸回りにRb回転し、同じくB−座標
系の軸方向にBOb方向移動し、移動後に到達した点O
bのA−座標系での位置べクトルAObを求める一般的
な式であり、以下のようになる。尚、下図は変換式を説
明する為の図である。
【0032】式(1) AOb=Rb・BOb+AOa ここで、各符号の幾何学的位置関係、その内容を以下に
説明する。
【0033】
【数1】
【0034】AOa:点Obの移動前の点OaのA−座
標系での位置ベクトル AOb:移動後の点ObのA−座標系での位置ベクトル Rb :B−座標系での点Oaの軸回り回転変位に対す
る回転行列 ROb:B−座標系での点Oaの軸方向変位に対する方
向変位ベクトル (3) 変換式−2 軸回りの回転をするとき、回転後の座標は、元の座標に
回転行列を掛ける事により求められる。ここでは、任意
の座標軸の軸回りの回転に対して、その回転行列がどの
様になるかを一般的に説明する。
【0035】具体例として、任意の座標系において、x
軸、y軸,z軸回りに角度θ回転させたときの回転行列
と、その行列要素の表記方式、及び、その転置行列の表
記方式を説明する。尚、これらの表記方式は、以後の説
明にそのままの形で使用することにする。x軸回りを回
転させる角度をθとすると、その回転行列は式(2)と
なる 式(2)
【0036】
【数2】
【0037】y軸回りを回転させる角度をθとすると、
その回転行列は式(3)となる 式(3)
【0038】
【数3】
【0039】z軸回りを回転させる角度をθとすると、
その回転行列は式(4)となる 式(4)
【0040】
【数4】
【0041】又、転置行列の表記方式は、配列要素記号
で表記すると、式(5)となる 式(5)
【0042】
【数5】
【0043】更に、回転を連続して行ったときの最終状
態の回転行列は、いま、仮にx軸→y軸→z軸の順番に
連続して回転を行ったときは、式(6)となる 式(6) R=Rz・(Ry・Rx) ここで各記号の内容を以下に説明する。
【0044】 Rx:x軸回りの回転行列で1番目に操作 Ry:y軸回りの回転行列で2番目に操作 Rz:z軸回りの回転行列で3番目に操作 R :合成された最終の回転行例 (4) 変換式−3 i番目の任意のobjをobj−Oiとすると、obj
−Oiの任意のj番目のポリゴン頂点座標を、オブジェ
クト座標系で表したものを、Poij(Poijx,P
oijy,Poijz)、視点座標系で表したものをP
eij(Peijx,Peijy,Peijz)とする
と以下の式が得られる。
【0045】式(7) Pei=tRe・Ro・Poi+tRe・(Pvi−E
v) ここで各記号の内容を以下に説明する。 Pei:視点座標系でのobj−Oiを構成するポリゴ
ン頂点座標の総称 tRe:視点座標系自身の回転行列の転置行列 Ro :オブジェクト座標系自身の回転行列 Poi:オブジェクト座標系でのobj−Oiを構成す
るポリゴン頂点座標の総称 Pvi:obj−Oiのワールド座標系での位置ベクト
ル Ev :視点のワールド座標系での位置ベクトル 更に(7)式をobj−Oiの任意のj番目のポリゴン
頂点座標で詳細に展開すると、式(8)となる。
【0046】式(8)
【0047】
【数6】
【0048】(5) 変換式−4 いま、i番目の任意のobjをobj−Oiとすると、
obj−Oiの任意のj番目のポリゴン頂点座標を、視
点座標系で表したものをPeij(Peijx,Pei
jy,Peijz)、スクリーン座標系に映したものを
Psij(Psijx,Psijy)とすると、式
(9)の変換式が得られる。
【0049】式(9)
【0050】
【数7】
【0051】ここで各記号の内容を以下に説明する。
(いずれも図4参照) h : スクリーンの高さ w : スクリーンの幅 Ie: パース(視点とスクリーンとの距離) 上述の計算式による計算は、CPUにより処理される。
【0052】次に、上述の空間構成、座標系の中で、変
換式を用いて実行される画像処理の手順をフローチャー
トを参照して述べる。図5は画像処理の手順を示したジ
ェネラルフローである。以下に述べるStepを繰り返
すことにより、複数ステージの三次元画像のコンテンツ
を作成することが可能となる。
【0053】Step100 予め登録されている背景図の中から任意の背景図を選
び、三次元画像のコンテンツを作成する舞台となる任意
のステージの背景図とする。背景図はどのエリアを選択
したとしても必ず表示される。 Step101 作業のタイプを選ぶ。すなわち、objを配置する作
業、又はobjの動きを制作する作業のいずれか一方の
作業を選ぶ。
【0054】Step102 objを配置する作業を選んだ場合には、用意されてい
るobjの中から配置したいobjを選択する。 Step103 配置場所探索の開始場所となる任意のエリアを選択する
(初期エリアの選択)。初期エリアを選択した後は、ど
のエリアにでも配置するためにウォークスルー出来る。
【0055】Step104 ウォークスルーしながら、及び/又はobjだけを動か
しながら、選択したobjの配置場所を探す。そして、
配置場所を自らの目で確かめ、選択したobjを配置場
所に配置する。 Step105 objの動きを制作する作業を選んだ場合には、動かし
たいobjの配置してあるエリアを選択する。選択エリ
アが適当でない時は、ウォークスルーしながら動かした
いobjを探し、動かしたいobjの配置してあるエリ
アを決定する。
【0056】Step106 選択決定したエリア内に配置してあるobjの中から、
動きを制作するobjを選択する。当該エリアは当該o
bjの始動開始エリアとなる。 Step107 視点がXエリアに在るとすると、Xエリアの近接する計
9区画のエリアが、可視空間となり、表示装置3に表示
される三次元画像の表示範囲限度となる。従って、ob
jの動きは、可視空間を越えてもかまわないが、その場
合、再度、可視空間に戻らない限り表示対象の候補には
ならない。このことを意識しつつ、objの動きを制作
していく。又、そのobjの動きと同一時間帯に配置し
てある他のobj、及び/又は同一時間帯に動いている
他のobjも複合的に同時に表示される。
【0057】Step120 階層関係の上位に指定するobjを選択し、下位に指定
したobjにその性質の全てを自動的に反映させる。 Step121 階層関係の下位に指定するobjを選択し、自分自身に
設定された性質に加えてStep120で指定した上位
のobjの性質を合わせ持たせる。
【0058】例えば、上位と下位とのobjを対で指定
し、上位のobjをA、下位のobjをBとし、Aに回
転運動を与え、Bに上下運動を与えた場合、コンテンツ
上ではAは回転運動、Bは上下運動をしながら回転運動
を行う。このような階層は何階層でも設定することがで
きる。 Step108 上記一連の作業を他のobjに対しても引き続き行う場
合には、Step101に戻る。
【0059】Step109 当該ステージの作成を終了し、他のステージでのコンテ
ンツ作成作業に移る場合には、Step100に戻る。
次に、Step105、Step106、Step10
7について詳細に述べる。図6〜9は、Step10
5、Step106、Step107を説明する為のフ
ローチャートである。以下、ステップ毎に述べる。
【0060】Step200〜Step203 Step200〜Step203は、操作の主要な空間
となるステージ内のエリアを選定するStepであり、
選定の方法はエリアの指定か、又は三次元空間内のウォ
ークスルーによる。視点の在るエリアから見て、三次元
画像の表示範囲限度(可視空間)は、図3の計9エリア
となる。また、動的objは、選択エリア(図10のX
で視点の在るエリア)内を出発地点とするobjのみが
表示対象候補となるが、出発した後の動く空間の範囲に
は、特に制限はない。
【0061】選択されたエリアの初期スクリーンの表示
の時の視点、エリア及びスクリーンの関係は、図10の
ようになる。図10に示すように、選択されたエリアを
Xとすると、三次元画像の表示範囲限度(可視空間)
は、図のようにA〜HとXの合計9エリアとなる。又、
スクリーンの初期位置をエリアXからIsの距離に正対
させ、視点の位置をスクリーンとIeの距離にすると、
視点の原点ワールド座標(図4参照)、前記可視空間内
の視点から見える全てのobjの原点ワールド座標、視
点座標系での視点の回転行列、オブジェクト座標系での
objの回転行列、及びobjを構成する各ポリゴンの
オブジェクト座標系での頂点座標、そして、スクリーン
幅(図10のw)、スクリーンの高さ(図10のh)、
視点とスクリーンとの距離(図10のle)を得れば、
変換式−3、変換式−4を利用する事により、可視空間
内の全てのオブジェクト座標系でのポリゴン頂点座標
を、容易にスクリーン座標(図4参照)に変換する事が
可能である。
【0062】尚、初期エリア選択時における図10のス
クリーンと視点の任意に選択されたエリアXに対する相
対的な位置は固定とする。 Step204〜Step206 Step204〜Step206は、当該objの動作
の開始時刻を決めるStepである。図11に示したよ
うに、当該objの動作経路をAポイント〜Dポイント
とすると、Aポイントから動き始める時刻のことであ
る。
【0063】又、本時間を設定し直した場合は、当該o
bjの作業ポイントがどこにあったとしても、スタート
のポイント(図11のAポイント)位置に戻される。 Step207 既に、動きを設定済みのobjについて、再度動きをた
どり、動きの修正等を行う時に考えられる場面で、図1
1でいえば、現在作業中のポイント位置がどこであった
としても、その後の方に既に設定済みの動作経路(本例
では、現在作業中のポイント位置がA〜Cポイントのい
ずれかであれば、少なくともその後の方に設定済みのD
ポイントがある)が少なくとも一つ以上ある場合のこと
である。
【0064】Step208 現在のポイント位置がBポイントだとすると、Cポイン
トを変更するかどうかのStepである。(図11参
照) Step209,Step210 新しい次のポイント位置を設定するか、又は既に設定済
みのポイント位置を再度設定し直すためにウォークスル
ーの歩行速度を変更するかどうかのStepである。
(図11参照) Step211,Step212 視点の移動操作を行う。操作は、視点座標系(図4参
照)の3軸の軸に平行な方向移動、又は、3軸回りの回
転移動の各々双方向で計12種類の動きで操作する。
【0065】Step213〜Step219 objの移動場所及び/又は向きを決めるStepであ
り、objをオブジェクト座標系、視点座標系(図4参
照)のいずれでも動かせる様に任意に切替操作が出来
る。又、それぞれ3軸の軸に平行な方向移動、又は、3
軸回りの回転移動の各々双方向で計12種類の動きが操
作でき、移動先を探せる。Step217のスクリーン
座標への変換については変換式1〜4を利用することに
より可能である。
【0066】Step220〜Step223 図11に示す様に、現在のポイント位置がBポイント
で、移動するポイントをCポイントに決定したとする
と、BポイントからCポイントに移動する移動時間を設
定し、移動時間により決まるコマ数、コマ位置を決定す
る。移動時間は、1秒間に20コマ〜30コマを目安に
規定することにするが、今仮に1秒間に25コマだとす
ると、1/25秒毎に1枚の画像を作成し、移動時間
は、1/25秒を1として、整数で与えることになる。
従って、図11の様に、Bポイント〜Cポイントに4と
いう整数で移動時間を設定したとすると、Bポイント〜
Cポイント間を1/25秒毎に1コマの画像表示スピー
ドで、B,Cポイントを含めて5コマの画像を表示する
ことになる。図11で説明すると、0/25秒目が1コ
マ目でBポイント位置(スタート時刻)、1/25秒目
が2コマ目で4均等分割の1番目の位置、同じように、
2/25秒目が3コマ目で4均等分割の2番目の位置、
3/25秒目が4コマ目で、4均等分割の3番目の位置
となり、最後の4/25秒目が5コマ目で、Cポイント
の位置となる。
【0067】Step224〜Step226 上記移動場所設定作業中のobjを含んだ当該可視空間
内の全てのobjの中、現在の視点から見ることがで
き、上記設定作業中のobjと時間軸上で同一時間帯の
objを画像表示対象とし、設定された移動時間で決ま
るコマ数分(本例では図11のBポイントからCポイン
トの5コマ分)の画像を作成し表示するのであるが、本
Stepではその中の該当の1コマ分の画像作成及び表
示を行う。Step224のスクリーン座標への変換に
ついては変換式1〜4を利用することにより可能であ
る。
【0068】今、図11の様に、Aポイント〜Bポイン
トが移動時間10(1/25秒が1コマで、スタート位
置の画像コマを1コマ目として、計11コマ分)とする
と、Bポイントの動作開始時刻は、当該objのスター
ト時刻(Aポイントの動作開始時刻)から、10/25
秒目(Aポイントのスタート時刻から10/25秒目に
Bポイント位置に到達する。コマ数では、Aポイント位
置を1コマ目として11コマ目)となる。従って、本例
でいうと表示すべき同一時間帯のコマとは、上記スター
ト時刻(Aポイントの動作開始時刻)からみて、10/
25秒目(Bポイント位置となる)から14/25秒目
(Cポイント位置となる)迄の5コマ分となる。
【0069】又、Step226では、本例でいえば、
図11のBポイントからCポイント迄の5コマ中、現在
計算作業中の1コマ分の三次元画像を表示する。 Step227,Step228 本例でいえば、BポイントからCポイントの5コマ分の
画像を計算し、表示する作業を1コマずつ順番に行って
いるのであるが、その全5コマの1コマ1コマのコマ送
りとコマ送り終了判定を行うStepである。
【0070】Step229 図11で、今Cポイントを決定したとすると、Cポイン
トのポイント位置、移動時間、スタート時刻(スタート
時刻を変更する時は、Aポイントからさかのぼって変更
する必要がある)等の変更をするかどうかの設問のSt
epである。 Step230,Step231 設定された情報を記憶する。
【0071】Step232 更に、次の移動ポイント作業を進めるかどうかの設問の
Stepである。 Step233 制作された三次元画像のコンテンツをインターネット上
で運用する場合は、このステップまでで制作されたコン
テンツを、VRML(Virtual Reality
Modeling Languageの略)に変換す
る必要がある。本ステップはそのための選択肢である。
【0072】Step234 VRML(前述)記述言語に自動的に変換する。変換さ
れたものはそのままで、World Wide Web
上で運用することができる。尚、World Wide
Web上で運用できる言語としてVRMLを例として
取り上げたが、World Wide Web上で運用
できる言語であれば、他の言語でもかまわない。
【0073】
【発明の効果】本発明によれば、三次元空間を舞台と
し、その三次元空間中に任意のオブジェクトが配置され
ていたり、三次元空間中を任意のオブジェクトが動く様
な三次元画像のコンテンツを制作する際、三次元空間の
中に制作者自身の視点が入り込み、あたかも自分自身が
三次元空間の中にいるような感覚で三次元画像のコンテ
ンツを制作することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態で用いられる装置のブロック図で
ある。
【図2】ステージとエリアとの関係を説明する為の図で
ある。
【図3】可視空間を説明する為の図である。
【図4】各座標系を説明する為の図である。
【図5】画像処理の手順のジェネラルフローチャートで
ある。
【図6】Step105、Step106及びStep
107を説明する為のフローチャートである。
【図7】Step107を説明する為のフローチャート
である。
【図8】Step107を説明する為のフローチャート
である。
【図9】Step107を説明する為のフローチャート
である。
【図10】選定されたエリアの三次元画像表示の時の視
点、エリア及びスクリーンの関係を示す図である。
【図11】任意のobj−Oiの動作経路を説明する為
の図である。
【符号の説明】
1 記憶装置 2 入力装置 3 表示装置 4 CPU
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−171567(JP,A) 日経CG,No.117,p.104−119, 日経BP社,1996年6月8日発行 bit,vol.28,No.8,p57 −65,共立出版株式会社,1996年8月1 日発行 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06T 15/70 - 17/50 JICSTファイル(JOIS)

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 三次元空間を舞台とする三次元画像のコ
    ンテンツを作成する為の三次元画像処理方法であって、
    ポリゴンで構成された任意のオブジェクトの三次元空間
    中の配置場所及び/又は向きを設定する際、及び/又は
    任意のオブジェクトの三次元空間中の移動場所及び/又
    は向きを設定する際、前記任意のオブジェクトと時間軸
    上で同一の時間帯に動く設定済みの他のオブジェクト、
    及び/又は同一の時間帯に配置されている設定済みの他
    のオブジェクトを含む三次元空間をその時間経過に伴っ
    て連続して三次元画像の中に表示しながら、視点を三次
    元空間中の任意の位置及び/又は向きに任意の時点で変
    更可能とし、前記視点の前記変更に伴って、表示される
    三次元画像が変更され、その表示される三次元画像の中
    で前記任意のオブジェクトの前記設定を行うことを特徴
    とする三次元画像処理方法。
  2. 【請求項2】 任意の三次元空間を1つのステージとし
    て設定し、このステージを複数の三次元空間(以下、エ
    リアという)に分割し、三次元空間を三次元画像に映し
    出す為の向きを伴った目の位置を視点とし、前記視点を
    任意のエリアに設定し、少なくとも視点が設定されたエ
    リアを含む所定のエリアを視点から見ることが出来る可
    視空間と定め、前記可視空間を三次元画像の表示範囲限
    度とすることを特徴とする請求項1に記載の三次元画像
    処理方法。
  3. 【請求項3】 視点を三次元空間中の任意の位置及び/
    又は向きに任意の時点で変更可能とし、前記視点の前記
    変更に伴って、表示される三次元画像が変更され、変更
    後の視点位置によっては可視空間も変更されることを特
    徴とする請求項1〜請求項2のいずれかに記載の三次元
    画像処理方法。
  4. 【請求項4】 ステージを複数個設定すると共に、ステ
    ージ同士を連続させ三次元画像を連続して作成すること
    を特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の画
    像処理方法。
  5. 【請求項5】 三次元空間を支配する所定の時間軸を管
    理する情報が含まれてオブジェクトの動作状態の変更要
    因となる条件情報と、前記条件情報の条件成立後のオブ
    ジェクトの動作状態を示す動作情報とを、各オブジェク
    ト毎に持たせ、オブジェクトの条件情報の条件が成立す
    ると、前記オブジェクトの動作情報に示される動作状態
    を表示することを特徴とする請求項1〜請求項4のいず
    れかに記載の三次元画像処理方法。
  6. 【請求項6】 視点により決まる三次元座標系を視点座
    標系とし、三次元空間中のオブジェクト毎に固有の三次
    元座標系をオブジェクト座標系とし、任意の時点で前記
    視点座標系又は前記オブジェクト座標系のどちらも回転
    及び/又は移動が可能であると共に、任意の時点で前記
    視点座標系又は前記オブジェクト座標系のどちらにも切
    り替え可能とし、切り替えた座標系で作成された三次元
    画像中で任意のオブジェクトを動かすことができること
    を特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の三
    次元画像処理方法。
  7. 【請求項7】 表示される画像が三次元画像と二次元画
    像との複合画像であることを特徴とする請求項1〜請求
    項6のいずれかに記載の三次元画像処理方法。
  8. 【請求項8】 表示される画像そのものは記憶せず、三
    次元画像表示の対象となるオブジェクトの座標、条件情
    報及び動作情報を少なくとも記憶し、表示する三次元画
    像は表示する際にその都度計算することを特徴とする請
    求項1〜請求項7のいずれかに記載の三次元画像処理方
    法。
  9. 【請求項9】 任意のオブジェクト同士に上下の階層関
    係を指定し、上位のオブジェクトの性質を下位のオブジ
    ェクトが引き継ぐことを特徴とする請求項1〜請求項8
    のいずれかに記載の三次元画像処理方法。
  10. 【請求項10】 請求項1〜請求項9のいずれかに記載
    の三次元画像処理方法によって作成された三次元空間を
    舞台とする三次元画像のコンテンツをWorldWid
    e Web上で運用できるように変換することを特徴と
    する請求項1〜請求項9のいずれかに記載の三次元画像
    処理方法。
  11. 【請求項11】 請求項1〜請求項10のいずれかに記
    載の方法をコンピュータに実行させるプログラムを記録
    したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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