JP3195298U - 骨盤サポート衣類 - Google Patents

骨盤サポート衣類 Download PDF

Info

Publication number
JP3195298U
JP3195298U JP2014004999U JP2014004999U JP3195298U JP 3195298 U JP3195298 U JP 3195298U JP 2014004999 U JP2014004999 U JP 2014004999U JP 2014004999 U JP2014004999 U JP 2014004999U JP 3195298 U JP3195298 U JP 3195298U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
belt
sewn
garment
pelvic support
pelvic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2014004999U
Other languages
English (en)
Inventor
純子 小幡
純子 小幡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takagi Co Ltd
Original Assignee
Takagi Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takagi Co Ltd filed Critical Takagi Co Ltd
Priority to JP2014004999U priority Critical patent/JP3195298U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3195298U publication Critical patent/JP3195298U/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Corsets Or Brassieres (AREA)

Abstract

【課題】使用感、着用感ともに優れ、しかも、衣類本体が身体の動きに合わせて動いてもベルト自体は身体の装着位置からズレにくく、併せて違和感なく長時間着用できる骨盤サポート衣類を提供する。【解決手段】前後方向で所定の傾斜角を持たせてガードル1に内蔵させた左右の骨盤サポート用のベルト3が、その上辺3C並びに下辺3Dはガードル1に対して縫着されずフリーとし、前後の縦縁でガードル1に縫着されて上辺3Cと下辺3Dの長さに差が設けられたものである。【選択図】図1

Description

この考案は、骨盤のズレや歪みの矯正をサポートするベルトを内蔵し一体型とした骨盤サポート衣類に関するものである。
従来の骨盤サポートにおいては、ベルト単体のものと装着性を改善するために下着の内部に骨盤サポートの機能を付加したものがある。前記下着の内部に骨盤サポートの機能を付加したものの一例としては、骨盤矯正にパワーネット地の帯状布を用いた上部骨盤押さえ布と下部骨盤押さえ布をガードルに備えさせたものがある(特許文献1参照)。また、骨盤周囲を囲繞する帯幅で筒状に形成された骨盤サポート用帯状布の上辺と下着本体のウエスト部裏面とを中継布で接続し、帯状布が、前記ウエスト部及び下着本体から遊離した状態で前記下着本体に間接的に接続配置されたものもある(特許文献2参照)。
実用新案登録第3102742号公報 特許第4917966号公報
しかし、前記パワーネット地を用いたものにおいては、そのパワーネット地の伸縮性では単体で骨盤矯正に必要な緊縛力を得るのは難しく、下着本体の締め付けを含めて効果を得ねばならない。また、この提案は文献に記載されている通り、ガードル機能の強化型であり、より強力な効果を得ようとするとその締め付け感から着用者が長時間にわたって着用することが困難になることが予想される。
また、後者の骨盤サポート用帯状布をウエスト部及び下着本体から遊離した状態で下着本体に間接的に接続配置したものでは、身体の動きに対して、着用感や骨盤矯正効果に影響を及ぼしにくい骨盤サポート下着の提供を可能にするものであるが、下着本体のウエスト部分裏側に遊離させた状態の帯状布(骨盤ベルト)を接続配置するに当たっては、両者を中継するための布を介するという手段を講じているので、帯状布の自由度を増そうとするとますます下着本体との一体性が損なわれ、着脱が困難になり、着用時に帯状布が定位置からズレやすくなる。着脱性を向上させようとするほど下着本体との一体性を増さねばならないから、下着本体との接合部分が増えることになり帯状布の自由度が減り、所期の目的が果たせなくなってしまうおそれがある。更に、前記中継布は帯状布に自由度を与えるために、ある程度の幅が必要となる。その結果、下着本体のデザインによってはその幅が限定されてしまい発揮される性能も変わることが予想され、はき込み丈が短いデザインでは中継布を介すること自体ができなくなる可能性もある。
この考案は、斯かる従来品の問題点に鑑み発案されたもので、その目的は、使用感、着用感ともに優れ、しかも、衣類本体が身体の動きに合わせて動いてもベルト自体は身体の装着位置からズレにくく、併せて違和感なく長時間着用できる骨盤サポート衣類を提供することである。
上記目的を達成するため、本考案による骨盤サポート衣類では、請求項1に記載のように、前後方向で所定の傾斜角を持たせて衣類に内蔵させた実質的に2本の骨盤サポート用のベルトが、その上辺並びに下辺はパンツに対して縫着されずフリーとし、前後の縦縁で衣類に縫着されて上辺と下辺の長さに差が設けられたものである。
別の観点から、本考案による骨盤サポート衣類は、請求項2に記載のように、衣類に内蔵させた実質的に2本の編みゴムから成る骨盤サポート用のベルトが、骨盤の周囲を囲繞するように一様な上下幅で、その上辺並びに下辺は衣類に対して縫着されずフリーとし、前端縁の幅全部が衣類本体の前部中央縫着部に一体に縫着されるとともに、徐々に斜め上方に向かう所定の傾斜角をもって後部中央縫着部に達し、その後端縁の全幅が当該後部中央縫着部に一体に縫着され、上辺と下辺の長さに差が設けられたものである。
上記構成の骨盤サポート衣類によれば、通常の衣類と同様に着用することにより、骨盤サポート用のバンドを腸骨の全周をカバーする適切な位置にうまくセットできる。
本考案によれば、骨盤サポート用のベルトに幅を持たせ、併せて傾斜を持たせて配置することによってベルトの上辺と下辺の長さに差を持たせたので体幹に合わせた形にし易く、好適にサポートできるようになった。
また、左右一対のベルトはその前端縁全長と後端縁全長のみが上下方向に沿ってこの前部と後部の中央縫着部にのみ縫着され、上辺と下辺は共にその前後方向に全長にわたって衣類に縫着されずにフリーにしたので、衣類と骨盤サポート用のベルトとの一体的な動きを可及的に少なくできるもので、日常的な通常の身体の動きに対しては身体からズレようとする力を効率よく逃がすことができ、当初の装着位置がみだりにズレようとするのを上手く防止でき、しっかりとその装着位置を保ってくれる。しかし、それ以上の激しい動きに対しては、この前後の縫着によって衣類の動きに上手く追随してくれる。その結果、着用に当たっては衣類との位置ズレをうまく防止して、着用し易く、着用後はその装着位置を身体の多少の動きでは容易に変位せず、所期の骨盤サポートを上手く発揮できる。
以上の構成において、本考案では、請求項3に記載のように、傾斜角は前部中央縫着部を形成する縫着線と左右のベルトの上辺との挟角が67〜73°、好ましくは70°に設定されているのが望ましい。
67〜73°の範囲を逸脱すると、詰り、斜角が緩すぎても、逆に急過ぎても、所期の腸骨周囲の囲繞が上手くできなくなるからである。最も好ましいのは70°である。
更に、請求項4に記載のように、骨盤サポート用のベルトの素材にはポリウレタンの太さが800〜1660デニール、好ましくは840〜〜1000デニールで、混率が8〜15%、好ましくは10%前後の編みゴムが用いられ、併せて全長は身体寸法の0.7〜0.9倍、好ましくは0.8倍に設定されるのが望ましい。
上記の範囲のデニール数とこのポリウレタンの混率のバランスによって伸長力が強く、伸長回復率が高いベルトが得られ、併せて全長を上記の範囲に設定することによって、腸骨を強く締め付けるのではなくて、骨盤を固定する機能が発揮され、違和感なく長時間の着用が可能になるからである。
更に、編みゴムを採用することで、洗濯後の乾燥性に優れ、幅が広いことによる中折れが起こり難く、仮に折れても戻りやすいため、使用感、着用感共に優れる特性を備えるものである。
また、本考案の骨盤サポート衣類は、紳士用或いは婦人用のスラックスやショートパンツ、ジーンズ、半ズボン、スカート、タイツ等を含むボトムス、パンティーショーツ、ズロース等の下着類からなる群より選択されるいずれかであるのが好ましい。
これらの衣類は、人体の肌に直接接して着用されるか肌側に近い部分に着用される衣類或いはタイトに設計されて人体にフィットさせて着用する衣類であり、前述のような、腸骨の周囲を囲繞してこれを固定・サポートするのに好適であり、好ましい。
この考案の実施形態の一例を示す衣類の外観図である。 図1に示した衣類の正面図である。 図1に示した衣類の背面図である。 図2中A−A線断面図である。
以下、本考案の骨盤サポート衣類をガードルに適用した場合の形態について、添付図面を参照して説明する。
このガードル1は、図1〜4に示すように、本体2とこの本体2の内側に設けられる左右一対の骨盤サポート用のベルト3を主たる構成要素としている。
本体2は、既存のものと同様の構成を備えていて、一例としてフライス編生地を用いた左右一対の身生地21、22とマチ布23とで構成され、左右身生地21、22は前部中央と後部中央のそれぞれの縫着部24、25で上下方向に縫着されていて、縦横両方向に伸縮性を備えている。また、上端縁を折り返して袋縫いして得た袋部26内にウエストゴム紐(図外)を挿入し、更に、股下から内股部を縫合して両側の脚筒部27が形成され、両脚筒部27の下端部を折り返して縫着することにより、裾始末28が施されている。
骨盤サポート用のベルト3は、図2、3、4に示すように、骨盤周囲を囲繞するように一様な上下幅に形成され、80〜120mm、好ましくはほぼ100mmを備えて伸縮性を有する弾性繊維素材から成る左右一対のベルト3A、3Bで構成される。この一対のベルト3A、3Bは前端縁(縦縁)の幅全部、即ち上下方向の全長を前記本体2の前部中央縫着部24に一体に縫着されるとともに、徐々に斜め上方に向かって後部中央縫着部25に達し、この後部中央縫着部25に後端縁(縦縁)の幅全部、即ち上下方向の全長を一体に縫着される。傾斜の角度、即ち前部中央縫着部24の中心を通る前記左右の身生地21、22の前部縫着線2Aと左右のベルト3A、3Bの上辺3Cとの挟角αは67〜73°、好ましくは70°に設定されている。
本体への取り付け位置は、図4に示す例では、前部中央で、本体2の前記身生地21、22の前部縫着線2Aの上端2Bとこの左右のベルト3A、3Bの前部会合点(前記前部中央縫着部24)の上縁3Eとの間隔をおおよそ70mmに、後部中央で、前記袋部26の下縁26Aと接する程度で、前記袋部26の上縁26Bとのおおよその間隔を15mmに設定してある。以上の寸法は、骨盤ベルトを採用しようとする衣類のはき込み丈、更には着用する身体の高低や大小など各種の条件によって、必要に応じて適宜のサイズに設定したものが採用されることは言うまでもない。
このように、骨盤サポート用のベルト3に上記のような幅をもたせ、併せて傾斜を持たせて配置することによって、骨盤サポート用のベルト3のその上辺3Cと下辺3Dの長さに差を生じさせることで、体幹に合わせてサポートできるようにした。
更に具体的には、本考案は、骨盤のズレや歪みの矯正をサポートする目的から、骨盤を構成する寛骨の上部を形成する扇状の腸骨をカバーすることが重要であるから、斯かる意味合いからも所期の目的に合致した形態を得ることができる。
更に、この骨盤サポート用のベルト3の本体2への縫着に当たって重要な点は、一対のベルト3A、3Bはその前縁全長と後縁全長のみが上下方向に沿ってこの前部と後部の中央縫着部24、25にのみ縫着されていることである。つまり、一対のベルト3A、3Bの上辺3Cと下辺3Dは共にその前後方向の全長にわたって本体2には縫着されずにフリーとしたことである。
この骨盤サポート用のベルト3の前端と後端だけをガードル1前部と後部の中央縫着部24、25にのみ縫着させるという構成は、ガードル1と骨盤サポート用のベルト3との一体的な動きを可及的に少なくできるもので、日常的な通常の身体の動きに対しては身体からズレようとする力を効率よく逃がすことができ、当初の装着位置がみだりにズレようとするのを上手く防止でき、しっかりとその装着位置を保ってくれるが、それ以上の激しい動きに対しては、この前後の縫着によってガードル1の動きに上手く追随してくれる。したがって、着用に当たってはガードルとの一体性が保たれて位置ズレがうまく防止され、着用し易く、着用後はその装着位置を身体の多少の動きでは容易に変位せず、所期の骨盤サポートが上手く発揮できる。
また、この骨盤サポート用のベルト3はその素材も重要である。
この骨盤サポート用のベルト3は、800〜1660デニール、好ましくは840〜〜1000デニールのポリウレタンを用い、併せて混率が8〜15%、好ましくは10%前後で、伸長力が強く、伸長回復率が高い素材が採用される。具体的には編みゴムが採用されている。このように構成された骨盤サポート用ベルト3は、大きな力で少ししか伸びない特性(伸長力が強い)を備え、併せて元に戻ろうとする力が強い(伸長回復率が高い)ものとして、装着部分の身体寸法に対してベルト3の寸法をできるだけ短くすることなく、必要な圧力を加えることで、きついと感じる締め付け力を緩和しつつ、しっかりとした固定が行えることが必要である。そのために、身体寸法に対して0.7〜0.9倍、望ましくは0.8倍前後に設定されている。
また、引張試験による物性値を確認するために、本考案に適用されるポリウレタンの混率11%の編みゴム(B)と比較例として既存の混率35%の編みゴム(既存のウエストゴム等に使用するストレッチテープ)(A)から、それぞれテープ幅2.5cm、長手方向10cmにした試験片を得、それらを引張試験機にかけて、0から順次引っ張り力を上げながら、各試験片の刻々の変位の関係を見た。
Figure 0003195298
結果は、表1の過重―変位線図に示すように、本考案に適用される編みゴムは比較例に対して概ね60%前後の変位量に止まることが分かった。つまりは、比較例の骨盤ベルトの強力な締め付け力ではなく、逆に腹帯の伸縮力のない締め付け感でもない、絶妙な骨盤固定作用が得られるところに特徴があることが分かった。
このようにベルト3をガードル1の前後の中心で縫着することで、ガードル1とベルト3の位置ズレを防止し、履くだけでベルト3を所期の扇状の腸骨全周をカバーできる装着位置にほぼうまくセットでき、微調整のみで違和感なく軽快に着用できる。また、ベルト3の上辺3Cと下辺3Dをガードル1に固定せずにフリーにすることで、ガードル1が身体の動きに合わせて動いてもベルト3を身体の装着位置からズレ動くのをうまく防止できる。しかも、ベルト3を左右一対とし、前方から後方へ順次せり上がるように、最適傾斜角度を持たせてガードル3に取り付けることによって、ベルト3の上辺3Cと下辺3Dとの間に寸法差を生じせしめ、体幹に合わせた形にすることができた。
また、ベルト3を編みゴムとすることで、洗濯時の乾燥性に優れ、幅が広いことによる中折れが起こり難くなり、折れても戻り易いため、使用感、着用感共に優れる。
更に、ベルト3は800〜1660デニール、好ましくは840〜〜1000デニールのポリウレタンで、混率8〜15%のもの、好ましくは10%前後を使用し、つまり意図的に伸長力が強く、伸長回復率が高い素材を使用し、併せてベルトの全長を身体寸法に対して0.7〜0.9倍、望ましくは0.8倍前後に設定することによって、骨盤を強く締め付けるのではなく、骨盤を固定するように機能し、違和感なく長時間の着用ができるようになった。
本考案はガードルの場合で説明したが、所期の目的を達成するものであれば、骨盤をカバーする衣類として、実施の形態に示したガードルの他にも、例えば紳士用或いは婦人用のスラックスやショートパンツ、ジーンズ、半ズボン、スカート、タイツ等を含むボトムス、パンティーショーツ、ズロース等の下着類からなる群より選択される衣類にも好適に利用できるものである。
1…ガードル
2…本体
2A…前部縫着線
2B…上端
3…ベルト
3A…左のベルト
3B…右のベルト
3C…上辺
3D…下辺
3E…上縁
21, 22…身生地
24…縫着部(前)
25…縫着部(後)
26…袋部
26A…下縁
26B…上縁

この考案は、骨盤のズレや歪みの矯正をサポートするベルトを内蔵し一体型とした骨盤サポート衣類に関するものである。
従来の骨盤サポートにおいては、ベルト単体のものと装着性を改善するために下着の内部に骨盤サポートの機能を付加したものがある。前記下着の内部に骨盤サポートの機能を付加したものの一例としては、骨盤矯正にパワーネット地の帯状布を用いた上部骨盤押さえ布と下部骨盤押さえ布をガードルに備えさせたものがある(特許文献1参照)。また、骨盤周囲を囲繞する帯幅で筒状に形成された骨盤サポート用帯状布の上辺と下着本体のウエスト部裏面とを中継布で接続し、帯状布が、前記ウエスト部及び下着本体から遊離した状態で前記下着本体に間接的に接続配置されたものもある(特許文献2参照)。
実用新案登録第3102742号公報 特許第4917966号公報
しかし、前記パワーネット地を用いたものにおいては、そのパワーネット地の伸縮性では単体で骨盤矯正に必要な緊縛力を得るのは難しく、下着本体の締め付けを含めて効果を得ねばならない。また、この提案は文献に記載されている通り、ガードル機能の強化型であり、より強力な効果を得ようとするとその締め付け感から着用者が長時間にわたって着用することが困難になることが予想される。
また、後者の骨盤サポート用帯状布をウエスト部及び下着本体から遊離した状態で下着本体に間接的に接続配置したものでは、身体の動きに対して、着用感や骨盤矯正効果に影響を及ぼしにくい骨盤サポート下着の提供を可能にするものであるが、下着本体のウエスト部分裏側に遊離させた状態の帯状布(骨盤ベルト)を接続配置するに当たっては、両者を中継するための布を介するという手段を講じているので、帯状布の自由度を増そうとするとますます下着本体との一体性が損なわれ、着脱が困難になり、着用時に帯状布が定位置からズレやすくなる。着脱性を向上させようとするほど下着本体との一体性を増さねばならないから、下着本体との接合部分が増えることになり帯状布の自由度が減り、所期の目的が果たせなくなってしまうおそれがある。更に、前記中継布は帯状布に自由度を与えるために、ある程度の幅が必要となる。その結果、下着本体のデザインによってはその幅が限定されてしまい発揮される性能も変わることが予想され、はき込み丈が短いデザインでは中継布を介すること自体ができなくなる可能性もある。
この考案は、斯かる従来品の問題点に鑑み発案されたもので、その目的は、使用感、着用感ともに優れ、しかも、衣類本体が身体の動きに合わせて動いてもベルト自体は身体の装着位置からズレにくく、併せて違和感なく長時間着用できる骨盤サポート衣類を提供することである。
上記目的を達成するため、本考案による骨盤サポート衣類では、請求項1に記載のように、前後方向で所定の傾斜角を持たせて衣類に内蔵させた実質的に2本の骨盤サポート用のベルトが、その上辺並びに下辺はパンツに対して縫着されずフリーとし、前後の縦縁で衣類に縫着されて上辺と下辺の長さに差が設けられたものである。
別の観点から、本考案による骨盤サポート衣類は、請求項2に記載のように、衣類に内蔵させた実質的に2本の編みゴムから成る骨盤サポート用のベルトが、骨盤の周囲を囲繞するように一様な上下幅で、その上辺並びに下辺は衣類に対して縫着されずフリーとし、前端縁の幅全部が衣類本体の前部中央縫着部に一体に縫着されるとともに、徐々に斜め上方に向かう所定の傾斜角をもって後部中央縫着部に達し、その後端縁の全幅が当該後部中央縫着部に一体に縫着され、上辺と下辺の長さに差が設けられたものである。
上記構成の骨盤サポート衣類によれば、通常の衣類と同様に着用することにより、骨盤サポート用のバンドを腸骨の全周をカバーする適切な位置にうまくセットできる。
本考案によれば、骨盤サポート用のベルトに幅を持たせ、併せて傾斜を持たせて配置することによってベルトの上辺と下辺の長さに差を持たせたので体幹に合わせた形にし易く、好適にサポートできるようになった。
また、左右一対のベルトはその前端縁全長と後端縁全長のみが上下方向に沿ってこの前部と後部の中央縫着部にのみ縫着され、上辺と下辺は共にその前後方向に全長にわたって衣類に縫着されずにフリーにしたので、衣類と骨盤サポート用のベルトとの一体的な動きを可及的に少なくできるもので、日常的な通常の身体の動きに対しては身体からズレようとする力を効率よく逃がすことができ、当初の装着位置がみだりにズレようとするのを上手く防止でき、しっかりとその装着位置を保ってくれる。しかし、それ以上の激しい動きに対しては、この前後の縫着によって衣類の動きに上手く追随してくれる。その結果、着用に当たっては衣類との位置ズレをうまく防止して、着用し易く、着用後はその装着位置を身体の多少の動きでは容易に変位せず、所期の骨盤サポートを上手く発揮できる。
以上の構成において、本考案では、請求項3に記載のように、傾斜角は前部中央縫着部を形成する縫着線と左右のベルトの上辺との挟角が67〜73°に設定されているのが望ましい。
67〜73°の範囲を逸脱すると、詰り、斜角が緩すぎても、逆に急過ぎても、所期の腸骨周囲の囲繞が上手くできなくなるからである。最も好ましいのは70°である。
更に、請求項4に記載のように、骨盤サポート用のベルトの素材にはポリウレタンの太さが800〜1660デニールで、混率が8〜15%の編みゴムが用いられ、併せて全長は身体寸法の0.7〜0.9倍に設定されるのが望ましい。
上記の範囲のデニール数とこのポリウレタンの混率のバランスによって伸長力が強く、伸長回復率が高いベルトが得られ、併せて全長を上記の範囲に設定することによって、腸骨を強く締め付けるのではなくて、骨盤を固定する機能が発揮され、違和感なく長時間の着用が可能になるからである。
更に、編みゴムを採用することで、洗濯後の乾燥性に優れ、幅が広いことによる中折れが起こり難く、仮に折れても戻りやすいため、使用感、着用感共に優れる特性を備えるものである。
また、本考案の骨盤サポート衣類は、紳士用或いは婦人用のスラックスやショートパンツ、ジーンズ、半ズボン、スカート、タイツ等を含むボトムス、パンティーショーツ、ズロース等の下着類からなる群より選択されるいずれかであるのが好ましい。
これらの衣類は、人体の肌に直接接して着用されるか肌側に近い部分に着用される衣類或いはタイトに設計されて人体にフィットさせて着用する衣類であり、前述のような、腸骨の周囲を囲繞してこれを固定・サポートするのに好適であり、好ましい。
この考案の実施形態の一例を示す衣類の外観図である。 図1に示した衣類の正面図である。 図1に示した衣類の背面図である。 図2中A−A線断面図である。
以下、本考案の骨盤サポート衣類をガードルに適用した場合の形態について、添付図面を参照して説明する。
このガードル1は、図1〜4に示すように、本体2とこの本体2の内側に設けられる左右一対の骨盤サポート用のベルト3を主たる構成要素としている。
本体2は、既存のものと同様の構成を備えていて、一例としてフライス編生地を用いた左右一対の身生地21、22とマチ布23とで構成され、左右身生地21、22は前部中央と後部中央のそれぞれの縫着部24、25で上下方向に縫着されていて、縦横両方向に伸縮性を備えている。また、上端縁を折り返して袋縫いして得た袋部26内にウエストゴム紐(図外)を挿入し、更に、股下から内股部を縫合して両側の脚筒部27が形成され、両脚筒部27の下端部を折り返して縫着することにより、裾始末28が施されている。
骨盤サポート用のベルト3は、図2、3、4に示すように、骨盤周囲を囲繞するように一様な上下幅に形成され、80〜120mm、好ましくはほぼ100mmを備えて伸縮性を有する弾性繊維素材から成る左右一対のベルト3A、3Bで構成される。この一対のベルト3A、3Bは前端縁(縦縁)の幅全部、即ち上下方向の全長を前記本体2の前部中央縫着部24に一体に縫着されるとともに、徐々に斜め上方に向かって後部中央縫着部25に達し、この後部中央縫着部25に後端縁(縦縁)の幅全部、即ち上下方向の全長を一体に縫着される。傾斜の角度、即ち前部中央縫着部24の中心を通る前記左右の身生地21、22の前部縫着線2Aと左右のベルト3A、3Bの上辺3Cとの挟角αは67〜73°、好ましくは70°に設定されている。
本体への取り付け位置は、図4に示す例では、前部中央で、本体2の前記身生地21、22の前部縫着線2Aの上端2Bとこの左右のベルト3A、3Bの前部会合点(前記前部中央縫着部24)の上縁3Eとの間隔をおおよそ70mmに、後部中央で、前記袋部26の下縁26Aと接する程度で、前記袋部26の上縁26Bとのおおよその間隔を15mmに設定してある。以上の寸法は、骨盤ベルトを採用しようとする衣類のはき込み丈、更には着用する身体の高低や大小など各種の条件によって、必要に応じて適宜のサイズに設定したものが採用されることは言うまでもない。
このように、骨盤サポート用のベルト3に上記のような幅をもたせ、併せて傾斜を持たせて配置することによって、骨盤サポート用のベルト3のその上辺3Cと下辺3Dの長さに差を生じさせることで、体幹に合わせてサポートできるようにした。
更に具体的には、本考案は、骨盤のズレや歪みの矯正をサポートする目的から、骨盤を構成する寛骨の上部を形成する扇状の腸骨をカバーすることが重要であるから、斯かる意味合いからも所期の目的に合致した形態を得ることができる。
更に、この骨盤サポート用のベルト3の本体2への縫着に当たって重要な点は、一対のベルト3A、3Bはその前縁全長と後縁全長のみが上下方向に沿ってこの前部と後部の中央縫着部24、25にのみ縫着されていることである。つまり、一対のベルト3A、3Bの上辺3Cと下辺3Dは共にその前後方向の全長にわたって本体2には縫着されずにフリーとしたことである。
この骨盤サポート用のベルト3の前端と後端だけをガードル1前部と後部の中央縫着部24、25にのみ縫着させるという構成は、ガードル1と骨盤サポート用のベルト3との一体的な動きを可及的に少なくできるもので、日常的な通常の身体の動きに対しては身体からズレようとする力を効率よく逃がすことができ、当初の装着位置がみだりにズレようとするのを上手く防止でき、しっかりとその装着位置を保ってくれるが、それ以上の激しい動きに対しては、この前後の縫着によってガードル1の動きに上手く追随してくれる。したがって、着用に当たってはガードルとの一体性が保たれて位置ズレがうまく防止され、着用し易く、着用後はその装着位置を身体の多少の動きでは容易に変位せず、所期の骨盤サポートが上手く発揮できる。
また、この骨盤サポート用のベルト3はその素材も重要である。
この骨盤サポート用のベルト3は、800〜1660デニール、好ましくは840〜〜1000デニールのポリウレタンを用い、併せて混率が8〜15%、好ましくは10%前後で、伸長力が強く、伸長回復率が高い素材が採用される。具体的には編みゴムが採用されている。このように構成された骨盤サポート用ベルト3は、大きな力で少ししか伸びない特性(伸長力が強い)を備え、併せて元に戻ろうとする力が強い(伸長回復率が高い)ものとして、装着部分の身体寸法に対してベルト3の寸法をできるだけ短くすることなく、必要な圧力を加えることで、きついと感じる締め付け力を緩和しつつ、しっかりとした固定が行えることが必要である。そのために、身体寸法に対して0.7〜0.9倍、望ましくは0.8倍前後に設定されている。
また、引張試験による物性値を確認するために、本考案に適用されるポリウレタンの混率11%の編みゴム(B)と比較例として既存の混率35%の編みゴム(既存のウエストゴム等に使用するストレッチテープ)(A)から、それぞれテープ幅2.5cm、長手方向10cmにした試験片を得、それらを引張試験機にかけて、0から順次引っ張り力を上げながら、各試験片の刻々の変位の関係を見た。
Figure 0003195298
結果は、表1の過重―変位線図に示すように、本考案に適用される編みゴムは比較例に対して概ね60%前後の変位量に止まることが分かった。つまりは、比較例の骨盤ベルトの強力な締め付け力ではなく、逆に腹帯の伸縮力のない締め付け感でもない、絶妙な骨盤固定作用が得られるところに特徴があることが分かった。
このようにベルト3をガードル1の前後の中心で縫着することで、ガードル1とベルト3の位置ズレを防止し、履くだけでベルト3を所期の扇状の腸骨全周をカバーできる装着位置にほぼうまくセットでき、微調整のみで違和感なく軽快に着用できる。また、ベルト3の上辺3Cと下辺3Dをガードル1に固定せずにフリーにすることで、ガードル1が身体の動きに合わせて動いてもベルト3を身体の装着位置からズレ動くのをうまく防止できる。しかも、ベルト3を左右一対とし、前方から後方へ順次せり上がるように、最適傾斜角度を持たせてガードル3に取り付けることによって、ベルト3の上辺3Cと下辺3Dとの間に寸法差を生じせしめ、体幹に合わせた形にすることができた。
また、ベルト3を編みゴムとすることで、洗濯時の乾燥性に優れ、幅が広いことによる中折れが起こり難くなり、折れても戻り易いため、使用感、着用感共に優れる。
更に、ベルト3は800〜1660デニール、好ましくは840〜〜1000デニールのポリウレタンで、混率8〜15%のもの、好ましくは10%前後を使用し、つまり意図的に伸長力が強く、伸長回復率が高い素材を使用し、併せてベルトの全長を身体寸法に対して0.7〜0.9倍、望ましくは0.8倍前後に設定することによって、骨盤を強く締め付けるのではなく、骨盤を固定するように機能し、違和感なく長時間の着用ができるようになった。
本考案はガードルの場合で説明したが、所期の目的を達成するものであれば、骨盤をカバーする衣類として、実施の形態に示したガードルの他にも、例えば紳士用或いは婦人用のスラックスやショートパンツ、ジーンズ、半ズボン、スカート、タイツ等を含むボトムス、パンティーショーツ、ズロース等の下着類からなる群より選択される衣類にも好適に利用できるものである。
1…ガードル
2…本体
2A…前部縫着線
2B…上端
3…ベルト
3A…左のベルト
3B…右のベルト
3C…上辺
3D…下辺
3E…上縁
21, 22…身生地
24…縫着部(前)
25…縫着部(後)
26…袋部
26A…下縁
26B…上縁

Claims (5)

  1. 前後方向で所定の傾斜角を持たせて衣類に内蔵させた左右の骨盤サポート用のベルトが、その上辺並びに下辺はパンツに対して縫着されずフリーとし、前後の縦縁で衣類に縫着されて上辺と下辺の長さに差が設けられてなることを特徴とする骨盤サポート衣類。
  2. 衣類に内蔵させた編みゴムから成る左右の骨盤サポート用のベルトが、骨盤の周囲を囲繞するように一様な上下幅で、その上辺並びに下辺はパンツに対して縫着されずフリーとし、前端縁の幅全部が衣類本体の前部中央縫着部に一体に縫着されるとともに、徐々に斜め上方に向かう所定の傾斜角をもって後部中央縫着部に達し、その後端縁の全幅が当該後部中央縫着部に一体に縫着され、上辺と下辺の長さに差が設けられてなることを特徴とする骨盤サポート衣類。
  3. 傾斜角は前部中央縫着部を形成する縫着線と左右のベルトの上辺との挟角が67〜73°、好ましくは70°に設定されている請求項1または2のいずれかに記載の骨盤サポート衣類。
  4. 骨盤サポート用のベルトの素材にはポリウレタンの太さが800〜1660デニール、好ましくは840〜〜1000デニールで、混率が8〜15%、好ましくは10%前後の編みゴムが用いられ、併せて全長は身体寸法の0.7〜0.9倍、好ましくは0.8倍に設定された請求項1〜3のいずれかに記載の骨盤サポート衣類。
  5. 衣類が紳士用或いは婦人用のスラックスやショートパンツ、ジーンズ、半ズボン、スカート、タイツ等を含むボトムス、パンティーショーツ、ズロース等の下着類からなる群より選択されるものである請求項1〜4のいずれかに記載の骨盤サポート衣類。
JP2014004999U 2014-09-19 2014-09-19 骨盤サポート衣類 Expired - Fee Related JP3195298U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014004999U JP3195298U (ja) 2014-09-19 2014-09-19 骨盤サポート衣類

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014004999U JP3195298U (ja) 2014-09-19 2014-09-19 骨盤サポート衣類

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3195298U true JP3195298U (ja) 2015-01-15

Family

ID=52685019

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014004999U Expired - Fee Related JP3195298U (ja) 2014-09-19 2014-09-19 骨盤サポート衣類

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3195298U (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10542782B2 (en) Men's briefs
US20140310854A1 (en) Body Sculpting Garment
JP6105237B2 (ja) カップ部を有する衣類
CN113576055A (zh) 拳击短裤
KR100481664B1 (ko) 기능성 의류
US20190029346A1 (en) Shirt retainer undergarment
JPWO2012023208A1 (ja) ショーツ等の衣料
JP2008274501A (ja) 補整帯を有する衣類
JP5004676B2 (ja) 男性用下着
JPH10212606A (ja) ヒップ形状を整える衣類
JP3195298U (ja) 骨盤サポート衣類
JP5275438B2 (ja) 下半身衣類及び運動用服
JP6761162B2 (ja) ボトム衣類
JP3008616U (ja) ヒップアップ用矯正スラックス
JP5273533B2 (ja) 成形衣料
JP3155508U (ja) 成形衣料
JP2015030922A (ja) ボトム衣類
JP2012188762A (ja) 下半身用補整衣類
JP2010261112A (ja) 下半身衣類
JP3161713U (ja) 骨盤サポート下着
JP3155507U (ja) 成形衣料
JP3235294U (ja) 下肢用衣料
JP2008303518A (ja) 臀部のふた山を作って、強力に補正しても苦しくないガードル
CN103653319B (zh) 带有矫正用束腰带的裤子
CN219578310U (zh) 一种弹性棉质针织裤袜

Legal Events

Date Code Title Description
R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3195298

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees