JP3194129U - ボトム - Google Patents
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Abstract
Description
とくに本考案は、着用時に腹部が圧迫されにくいボトムに関する。
特に椅子に着席するなどして前屈気味の姿勢を取った場合には、腹部がより強く圧迫されることとなるため、着用感が悪い問題がある。
そこで本考案者らがスカートについて提案している特許文献1の技術を、パンツに転用して、パンツのウエスト部のベルトのうち、前ベルト部分にゴムベルトを挿入するなどして伸縮可能なものとし、かつ後ベルト部分を伸縮不能なものとすることが考えられる。このようにすると、後ベルトも伸縮可能に構成した場合と比較して、着用時にずり落ちにくくなる。
このように、パンツにおいてはスカートと比較して、ウエスト部において生地の合計厚みが大きく、柔軟性に欠けるため、特許文献1のスカートと同様に前ベルトを伸縮可能にしただけでは、腹部の圧迫感が十分には解消されない恐れがある。
またスカートなどパンツ以外のボトムにおいても、腹部の圧迫感が一層解消されることが望ましい。
なお、ここでいう後ベルトが伸縮不能であるとは、一切伸縮できないことを意味するのではなく、伸縮性の良好な前ベルトと比較した場合に有意な伸縮性を示さないことを意味する。
さらにその表地の生地の布目のボトム本体の前中心に対する傾斜の方向を、表地をボトム本体の前中心を基準に右半部と左半部に区画した場合に、その右半部と左半部とで逆向きにしたのである。
なお、ここでいうボトム本体の裏側とは、ボトム本体が表地と裏地とからなる二層構造の場合には、表地の裏側、すなわち表前身頃の裏側を意味する。
とくに前ベルトの表地の布目を、ボトム本体の前中心に対して傾斜させることで伸縮性を増しているため、一層良好な伸縮性が得られている。
加えて、前ベルトの表地をボトム本体の前中心を基準に右半部と左半部に区画し、その右半部と左半部とで布目の傾斜方向を逆向きにしているため、伸長の方向が左右で逆向きとなり、さらに一層良好な伸縮性が得られている。
一方、後ベルトは伸縮不能であるため、後ベルトも伸縮可能に構成した場合と比較して、着用時にずり落ちにくい。
図1および図3のように、実施形態のパンツ1は、パンツ本体10と、ウエスト部20と、芯地30とからなる。
そして、そのウエスト部20に特定の構成を採用したことにより、着用時に腹部の圧迫感を覚えず、かつずり落ちにくくなっている。
また芯地30の存在により、パンツ本体10の腹回りに皺が生じにくくもなっている。
これら表地11と裏地12とは、その外縁部のみが縫い合わせ等により連結され、それ以外の箇所については互いに拘束されない、すなわちいわば浮き上がった状態となっている。
なお、裏地12はパンツ本体10の着心地を改善する等の目的で設けられているが、パンツ本体10を表地11のみから構成して、裏地12を省略することも可能である。また、パンツ本体10の前半部のみ裏地12を設け、後半部は裏地12を省略してもよい。このように裏地12がパンツ本体10の前半部のみに設けられている場合には、表地11と裏地12を脇部分においても縫い合わせることになる。
左右一対の表地11および左右一対の裏地12のパーツは、それぞれ適宜分割されていてもよい。
また、パンツ本体10の表地11および裏地12の生地の種類についても、織物生地、編物生地等、特に限定されないが、実施形態のパンツ1の着用感を考慮すると伸縮性のある素材が好ましい。
そのような場合には、たとえばその生地の布目がパンツ本体10の前中心に対して傾斜するような、いわゆるバイアスされた状態に用いることで、伸縮性を与えることができる。
バイアスの角度も特に限定されないが、たとえばパンツ本体10の上下方向に対して布目の方向が20〜45度程度の角度をなすように設定すると、適度な伸縮性が得られる。
生地を縫い合わせる糸の種類も特に限定されないが、パンツ本体10の伸縮性を損ねないような、弾性糸等の伸縮性を有する糸が好ましい。
表地や裏地の全体に伸縮性を求めない場合には、伸縮性が必要となる部位のみをバイアスされた生地を用い、その他の部位は通常どおりにバイアスされていない生地を用いることもできる。たとえば、表地や裏地の上半部のみをバイアスされた生地を用い、下半部はバイアスされていない生地に切り替えてもよい。
前ベルト21は、外ベルトと内ベルトとからなり、外ベルトはパンツ本体10の表前身頃11aに、内ベルトは裏前身頃12aの上縁に縫い合わせる等して連結され、後ベルト22も同様に、パンツ本体10の表後身頃11b、裏後身頃の上縁に縫い合わせる等して連結されている。
また前ベルト21と後ベルト22も、端部同士を縫い合わせる等して連結されている。
ウエスト部20とパンツ本体10およびウエスト部20の前ベルト21と後ベルト22を縫い合わせる糸の種類は特に限定されないが、伸縮性が損なわれないような、弾性糸等の伸縮性を有する糸が好ましい。
カーブゴム21bの全長がカーブベルトの表地21aの全長よりも小さい場合には、その全長の差が大きいほど前ベルト21の伸縮性が大きくなるが、その反面、伸縮性が大きすぎると前ベルト21に皺が形成されやすく好ましくない。
そのため、カーブゴム21bの全長はカーブベルトの表地21aの全長よりも若干小さめ(たとえば数mm〜1cm程度小さめ)に設定されるのが好ましい。
また、実施形態では着用者の体のラインに沿いやすいものとしてカーブベルトの表地21aが採用されているが、湾曲していないストレートのベルトを用いてもよい。
前ベルト21に挿入されるゴムについても同様に、カーブゴム21bに代えて、ストレートのゴムを用いることができる。
ここで前ベルト21の表地21aは、パンツ本体10の前中心を基準にして右半部と左半部に区画されており、布目の傾斜方向は右半部と左半部とで逆向きとなっている。
バイアスされた生地を用いることで前ベルト21の表地21aには良好な伸縮性が与えられている。しかも表地21aの右半部と左半部とで布目の傾斜方向が逆向きであるため、伸長の方向も逆向きとなっており、いっそう良好な伸縮性が得られ、着用時に腹部の圧迫感をおぼえないようになっている。
表地21aの布目のパンツ本体10の前中心に対する傾斜角度(鋭角側の角度)は特に限定されないが、20〜45度とすると、良好な伸縮性が得られ、かつ布目が傾斜していることによる見た目の違和感を抑えることができる。
図示では、右半部と左半部とで布目の傾斜角度は同じになっており、この場合右半部と左半部とで伸びが均等になるため好ましいが、右半部と左半部とで傾斜の向きが逆向きであれば足り、傾斜角度が異なっていてもよい。
もっともパンツ本体10の腹回りに余裕を持たせるには、パンツ本体10の表前身頃11a、裏前身頃12aの腹回り長さを前ベルト21の全長よりも若干大きめに設定するのが好ましい。
前ベルト21とは異なりカーブゴム等の伸縮性に富んだ素材は用いられておらず、そのため前ベルト21と比較した場合には有意な伸縮性を有しない、いわゆる固いタイプのベルトとなっている。
この後ベルト22も前ベルト21と同様に、カーブベルトに代えて、湾曲していないストレートのベルトを用いることも可能である。
後ベルト22は伸縮不能であることから、後ベルト22が伸縮可能である場合と比較して、実施形態のパンツ1の着用時に人体の腰回りに対する固定の程度が良好であり、パンツがずり落ちにくくなっている。
また後ベルト22が伸縮不能であることから、パンツ本体10の表後身頃11b、裏後身頃と後ベルト22との連結箇所には、皺が形成されにくくなっている。
また、図示では、後ベルト22の生地は、前ベルト21の生地とは異なり、バイアスさせていない通常の生地が用いられているが、後ベルト22も前ベルト21と同様にバイアスさせてもよい。
その積層固定の範囲は、図1および図2のとおり、表前身頃11aの腹回りから太ももの付け根近傍にかけてである。
芯地30の積層固定の態様は特に限定されないが、接着剤による貼り付け、溶着等が例示できる。
なお図3のように、芯地30の表側には、表地11としての表前身頃11aが位置し、芯地の裏側には、裏地12としての裏前身頃12aが位置している。
このため、芯地30はその表裏両面がこれらの生地に覆い隠されて、パンツ本体10の外面からは視認できないようになっている。
たとえば表前身頃11aの裏側の全域に積層固定したり、表前身頃11aの裏側のみならず表後身頃11bの裏側にも積層固定したりすることも可能である。
パンツ本体10の表前身頃11aの腹回り近傍の箇所は、その直上にウエスト部20の前ベルト21が位置し、この前ベルト21が伸縮することから、前ベルト21に追従して皺が形成されやすくなっている。
しかし、本実施形態では、表前身頃11aの当該箇所の裏側に芯地30が積層固定されて保形性が向上しているため、皺の形成が抑制されており、見た目にも体裁のよいものとなっている。
芯地30の生地の種類を例示すれば、織物芯地、編物芯地、不織布芯地が挙げられるが、いずれにせよ、ウエスト部20の前ベルト21の伸縮に追従できるように、伸縮性のある生地が好ましい。
芯地30は、省略することも可能である。
このようなホック・ファスナ40の種類、位置、数については本実施形態に限定されず、ファスナのみ、ホックのみとしてもよいし、ホック・ファスナのいずれも省略可能であることは無論である。
10 パンツ本体
11 表地
11a 表前身頃
11b 表後身頃
12 裏地
12a 裏前身頃
20 ウエスト部
21 前ベルト
21a 表地
21b カーブゴム
22 後ベルト
30 芯地
40 ホック・ファスナ
Claims (3)
- 人体の腹回りからその下方にかけてを覆う前身頃と、人体の腰回りからその下方にかけてを覆う後身頃とからなるボトム本体、
前記前身頃の上縁に沿って連結される伸縮可能な前ベルトと、前記後身頃の上縁に沿って連結される伸縮不能な後ベルトとからなるウエスト部、とを備え、
前記前ベルトは、表地と、表地内に挿入されるゴムベルトとを有し、
前記表地は、前記ボトム本体の前中心を基準に右半部と左半部に区画され、この右半部と左半部とでボトム本体の前中心に対する布目の傾斜方向が逆向きになっているボトム。 - 前記前ベルトの表地の布目のボトム本体の前中心に対する傾斜角度は、20〜45度である請求項1に記載のボトム。
- 前記前身頃の少なくとも人体の腹回りに対応する箇所の裏側に積層固定され、その積層固定された箇所に保形性を与える芯地、をさらに備える請求項1または2に記載のボトム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014004553U JP3194129U (ja) | 2014-08-27 | 2014-08-27 | ボトム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014004553U JP3194129U (ja) | 2014-08-27 | 2014-08-27 | ボトム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3194129U true JP3194129U (ja) | 2014-11-06 |
Family
ID=51943612
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014004553U Active JP3194129U (ja) | 2014-08-27 | 2014-08-27 | ボトム |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3194129U (ja) |
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2014
- 2014-08-27 JP JP2014004553U patent/JP3194129U/ja active Active
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