JP3193991U - 高低打音を発生可能な打楽器 - Google Patents

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史好 井原
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Abstract

【課題】高音質の高打音及び低打音を分離して発生させることができ且つその音量を抑制し、さらに軽量且つ容易に持ち運び可能な打楽器を提供する。【解決手段】板紙、板紙合紙又はプラスチック製の中芯材を板紙、板紙合紙又はプラスチック製のライナー材で挟むことによってシート内部に音響微小空間を形成したシート材で構成されており、叩かれる側の面である打面36を有する本体31と、上下及び左右に離間して配置されたスペーサ33を介して打面36と所定の間隔をもって固定され、この打面36を覆うように且つ周囲の各端辺の少なくとも中央部が自由端となるように取り付けられ、板紙、板紙合紙又はプラスチック板で形成された打面プレート32とを備えており、打面36の上方の位置にあたる打面プレート32の位置を叩いた際の打音が、この打面の中央領域にあたるこの打面プレート32の位置を叩いた際の打音よりも高音となる。【選択図】図3

Description

本考案は、空洞の内部を有する本体の表面を叩いて演奏する打楽器に関する。
カホンは、南米ペルー発祥の打楽器の一種であり、主に木質材で形成されていて空洞の内部を有する箱状の本体を有し、例えば、演奏者がその上に跨がって本体の打面を手で叩くことにより打音を発する。カホンは元来、民族楽器であるが、近年フラメンコの演奏に持ち込まれ、現在では、各種レコーディング、ライブ、路上演奏にも頻繁に使用されている。実際、カホンは、叩く位置や叩き方によって、種々の高さや音色の打音を発することができる多彩なパーカッションとなっている。
本来カホンは、相当の大きさを有し、軽量とはいえず持ち運びに便利でもない。従って、例えば子供や年配者が気軽に楽しめる類の楽器ではなかった。そこで、例えば、特許文献1には、椅子に腰掛けながら膝上に載せて演奏する際に演奏し易い平型カホンが提案されている。この平型カホンでは、本体を薄型にした上で、低音と高音とを分離するべく打面を少なくとも2つの領域に分割している。
また、特許文献2には、小型且つシンプルな構造で、より広音域且つより良音質の打音を実現することを意図したカホンが開示されている。このカホンでは、本体の所定の板面に開放音口が開けられ、当該開放音口に重合して本体内に突出した音口筒が設けられている。
実用新案登録第3184744号公報 特開2005−266732号公報
しかしながら、これらの従来のカホンにおいては、尚、日常の生活空間において手軽に演奏し、カホン特有の音質を享受することは困難であった。
実際、木質材で作製されたカホンは、本来、非常に大きな響き渡る打音を発する。従って、例えば集合住宅や住宅密集地等のように騒音が問題となる空間においてプライベートに演奏するのには不適である。
また、音響を抑えて音量を低下させるために、例えば紙材やプラスチック材で同様の構造を有するカホンを作製したとしても、今度はその音質に問題が生じる。特に、カホンはその音色や高打音(周波数のより高い打音)及び低打音(周波数のより低い打音)の多彩さに特色があり、本来木質材を使って達成していたその音質を、他の素材を用いて実現することは非常に困難である。
さらに、日常の生活空間において、子供や年配者も打楽器を気軽に楽しみたい場面が少なくない。また、例えば、保育園、幼稚園、小学校や中学校等でも、音楽教育の一環として本格的な打楽器を教材に取り入れたいとのニーズが存在する。この場合、例えば、生徒の1人1人がカホンを容易に持ち運び、自分の演奏位置で又は家庭に持ち帰ってカホンを演奏することが望まれる。しかしながら、従来、本格的な音質の打音を発し且つ容易に持ち運び可能なカホンは実現してこなかった。
そこで、本考案は、高音質の高打音及び低打音を分離して発生させることができ且つその音量を抑制し、さらに軽量且つ容易に持ち運び可能な打楽器を提供することを目的とする。
本考案によれば、板紙、板紙合紙又はプラスチック製の中芯材を板紙、板紙合紙又はプラスチック製のライナー材で挟むことによってシート内部に音響微小空間を形成したシート材で構成されており、叩かれる側の面である打面を有する本体と、
上下及び左右に離間して配置されたスペーサを介して打面と所定の間隔をもって固定され、この打面を覆うように且つ周囲の各端辺の少なくとも中央部が自由端となるように取り付けられ、板紙、板紙合紙又はプラスチック板で形成された打面プレートと
を備え、
打面と所定の間隔をもって少なくともこの打面の上部を覆うように取り付けられ、板紙、板紙合紙又はプラスチック板で形成された打面プレートと
を備え、
打面の上方の位置にあたる打面プレートの位置を叩いた際の打音が、この打面の中央領域にあたるこの打面プレートの位置を叩いた際の打音よりも高音となる打楽器が提供される。
また、本考案による打楽器の一実施形態として、打面プレートの左右方向での幅WBは、本体の左右方向での幅をWCとして、両者の比WB/WCが0.53以上であって1.0以下となるように設定されていることも好ましい。
さらに、本考案による打楽器において、本体は、打面と対向する位置に、音響ホールの開口したホール面を有することも好ましい。
また、本考案による打楽器の他の実施形態として、本体の内部に、この本体の強度を向上させる補強板が設けられ、この補強板は、打面及び音響ホールにおける互いに対向する部分の少なくとも一部がこの補強板に遮られずに対向するように設置されることも好ましい。
さらに、本考案の打楽器によれば、打面の上方の位置にあたる打面プレートの位置を叩いた際の打音の音量、及びこの打面の中央領域にあたる該打面プレートの位置を叩いた際の打音の音量は、打楽器の本体と同サイズの本体を有する木製の打楽器を同様の打力で叩いた際の打音の音量よりも抑制されていることも好ましい。
本考案の打楽器によれば、1つの軽量且つ容易に持ち運び可能な打楽器で、高音質の高打音及び低打音を分離して発生させることができ、且つ音量を抑制することができる。
本考案による打楽器の一実施形態を概略的に示す斜視図、平面図及び断面図である。 本考案による打楽器の他の実施形態を概略的に示す斜視図、平面図及び断面図である。 本考案による打楽器の更なる他の実施形態を概略的に示す斜視図、平面図及び断面図である。 本考案に係るボルカホンについて、打音の音質評価実験及び叩き心地評価実験を実施した結果を示すテーブルである。 本考案に係るボルカホンについて、音質及び叩き心地評価実験での合計評価値と、打面プレートの幅WBとの関係を示すグラフである。 本考案に係るボルカホンにおける補強構造についての実施形態を示す透過斜視図である。 本考案による打楽器の一実施形態を示す正面図である。 図7に示した打楽器の背面図である。 図7に示した打楽器の右側面図である。 図7に示した打楽器の平面図である。 図7に示した打楽器の底面図である。 図7に示した打楽器の斜視図である。 図7に示した打楽器における使用状態を示す参考図である。 本考案による打楽器の他の実施形態を示す正面図である。 図14に示した打楽器の背面図である。 図14に示した打楽器の右側面図である。 図14に示した打楽器の平面図である。 図14に示した打楽器の底面図である。 図14に示した打楽器の斜視図である。 図14に示した打楽器における使用状態を示す参考図である。 本考案による打楽器の更なる他の実施形態を示す正面図である。 図21に示した打楽器の背面図である。 図21に示した打楽器の右側面図である。 図21に示した打楽器の平面図である。 図21に示した打楽器の底面図である。 図21に示した打楽器の斜視図である。 図21に示した打楽器における使用状態を示す参考図である。
以下に、本考案を実施するための形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図面において、同一の要素は、同一の参照番号を用いて示されている。また、図面中の構成要素内及び構成要素間の寸法比は、図面の見易さのため、それぞれ任意となっている。さらに、各図中には、必要に応じ、打楽器の向きの指標となるXYZ座標系が示されている。
[ボルカホン構成]
図1は、本考案による打楽器の一実施形態を概略的に示す斜視図、平面図及び断面図である。ここで、図1(B)は、打楽器の上面を示す平面図であり、図1(C)は、図1(A)のA−A線による断面図(YZ面断面図)である。
図1(A)に、本考案による打楽器(カホン)の一実施形態であるボルカホン1が示されている。ボルカホン1は、
(a)中芯材をライナー材で挟むことによってシート内部に音響微小空間を形成したシート材で構成された「本体」11と、
(b)板紙、板紙合紙又はプラスチック板で形成された「打面プレート」12と
を備えている。
「本体」11は、概ね直方体形状であり、内部に音響のための空洞を有する。また、演奏者の手で叩かれる側の面である打面16を有する。本体11は、さらに、打面16と対向する位置に、音響ホール14の開口したホール面15を有することも好ましい。尚、本体11の形状は直方体形状に限定されるものではなく、図2(A)に示した四角錐台形状等、種々の立体形状をとることが可能である。
本体11を構成するシート材の中芯材及びライナー材は、板紙、板紙合紙又はプラスチックで形成されている。例えば、図1(C)の断面に示されているように、本体11のシート材として段ボールを用いることができる。段ボールは、例えば波型(フルート)に加工された中芯材と、当該中芯材を間に挟んだ2枚のライナー材との間に、例えば波間に相当する多数の微小空間(音響微小空間)を有する。ボルカホン1は、このように多数の音響微小空間を備えた本体11の内部に、さらに音響空洞を備えることによって、木質材で作製された一般的なカホンと類似する独特の音色・音質を有する打音を発生させることができるのである。
尚、本体11を構成する段ボールは例えばK6BFとしてもよい。ここで、前2つの記号K6はライナー材の種類を表す。また、後2つの記号BFはフルートのグレードを表す。当然に、本体11を構成する段ボールとして、他の種類・グレードのものを使用してもよい。例えば、ライナー材の表裏にそれぞれ(B)フルート中芯材及び(A)フルート中芯材を貼り合わせ、さらにそれらをライナー材で挟んだWFグレードのものを使用することも可能である。
また、本体11の段ボールの厚みを変えることで段ボール内の音響微小空間を変化させ、音色、音質や音の高低を変えることも可能である。いずれにしても、段ボール製の本体11を有するボルカホン1は、生産性も高く、十分な機械的耐久性を有し、しかも安価に製造される。従って、例えば、学校や各種集会等で多人数が集まって演奏する場合にも、1人1人に配ることができて非常に好適である。
また、上述したシート材で構成された本体11は、同サイズの木質材で作製されたカホン本体と比較して十分に軽量である。そのため、ボルカホン1は、本体11のサイズを例えば(X、Y、Z軸方向の順に)21cm×24cm×24cmとして、容易に持ち運び可能又は携帯可能となる。ちなみに、例えば、本体11の底面に手持ち穴19を開けておき、手持ち穴に手を入れて持ち運ぶようにすることも好ましい。手持ち穴19は、底面、側面又は上面に小さな面積で開けられている限り、打音の音質に大きな影響を与えない。
「打面プレート」12は、図1(A)に示すように、例えば厚みをもった楕円又は円形状であり、図1(B)に示すように、打面16と所定の間隔SBをもって少なくとも打面16の上部を覆うように取り付けられている。間隔SBは、1.0〜5.0mmに設定されることも好ましい。また、本実施形態では特に、打面プレート12は、打面16の上部に取り付けられ、図1(C)に示すように、打面プレート12の上端部は、打面16の上端辺からはみ出し量PBだけはみ出ている。これにより、より(周波数の)高い打音を発生させることができる。はみ出し量PBは、3〜20mmに設定されることも好ましい。尚、打面プレート12の形状は楕円又は円に限定されるものではなく、例えば四角形としてもよい。
打面プレート12は、本体11に対しスペーサ13を間に挟んで取り付けられている。スペーサ13は、例えばマジックテープ(登録商標)等の面ファスナとすることができる。面ファスナは、例えば一方の面が接着材面であって他方の面が雌又は雄のファスナ面であるものを用いてもよい。この場合、打面プレート12は、脱着可能となり、本体11に対する取り付け位置も調整することができる。また、スペーサ13として、板紙、板紙合紙、プラスチック板、段ボール又は樹脂板等を使用することも可能である。この場合、スペーサ13は例えばのり、接着剤又は接着テープによって打面プレート12及び本体11に接着される。
以上に示した構成を有するボルカホン1では、図1(A)に示すように、打面16における上方(+Z向き)の位置であって打面プレート12の位置を叩いた際の打音が、打面16における中央領域の位置、本実施形態では打面16における打面プレート12より下方(−Z向き)の位置を叩いた際の打音よりも高音となる。即ち、打面プレート12の位置を叩くと高打音(周波数のより高い打音)が発生し、打面プレート12の下方の打面中央付近の位置を叩くと低打音(周波数のより低い打音)が発生する。
また、本体11及び打面プレート12は以上に説明したような材料で形成されているので、打面プレートの位置を叩いた際の高打音の音量、及び打面16における中央領域の位置を叩いた際の低打音の音量は、本体11と同サイズの本体を有する木質材製の打楽器を同様の打力で叩いた際の打音の音量よりも抑制されている。その結果、例えば集合住宅や住宅密集地等のように騒音が問題となる空間においても、高打音及び低打音を分離して発生させつつ音量を抑制し、本格的な演奏を享受することが可能となる。
さらに、以上に説明した打面プレート12を設置することによって、本格的な高音質の打音を発生させることができる。打面プレート12は、板紙、板紙合紙又はプラスチック板で形成されており、段ボール材と比較すると全体が緻密になっている。そのため、叩かれて振動した際、シート材(段ボール)で形成された本体11と相まって、より高音であってしかもカホン特有の音響を有する本格的な打音を発生させることができる。
ここで、後に図5を用いて説明するように、打面プレート12の左右方向(X軸方向)での幅WB(図1(B))は、本体11の左右方向(X軸方向)での幅をWC(図1(B))として、次式
(1) 0.53≦WB/WC≦1.0
を満たすことも好ましい。このような比WB/WCに設定することによって、打面プレート12と本体11との共振の具合が最適となり、より木質材製のカホンに近い本格的な高音質の打音を得ることができる。
図2は、本考案による打楽器の他の実施形態を概略的に示す斜視図、平面図及び断面図である。ここで、図2(B)は、打楽器の上面を示す平面図であり、図2(C)は、図2(A)のB−B線による断面図(YZ面断面図)である。
図2(A)に、本考案による打楽器(カホン)の他の実施形態であるボルカホン2が示されている。ボルカホン2も、ボルカホン1と同様に、
(a)中芯材をライナー材で挟むことによってシート内部に音響微小空間を形成したシート材で構成された「本体」21と、
(b)板紙、板紙合紙又はプラスチック板で形成された「打面プレート」22と
を備えている。
「本体」21は、概ね四角錐台状であり、内部に音響のための空洞を有する。また、演奏者の手で叩かれる側の面である打面26は、四角錐台の底面に相当する面となっている。本体21は、さらに、打面26と対向する位置に、音響ホール24の開口したホール面25を有することも好ましい。
本体21の構成材は、上述した本体11と同様であり、例えば、図2(C)の断面に示すように段ボールを用いることができる。従って、ボルカホン2においても、ボルカホン1と同様、多数の音響微小空間を備えた本体21の内部に、さらに音響空洞を備えることによって、木質材で作製された一般的なカホンと類似する独特の音色・音質を有する打音を発生させることができるのである。尚、本体21を構成する段ボールも例えばK6BFとすることができるが、当然に、他の種類・グレードの段ボールを使用してもよい。
また、本体21の段ボールの厚みを変えることで段ボール内の音響微小空間を変化させ、音色、音質や音の高低を変えることも可能である。いずれにしても、段ボール製の本体21を有するボルカホン1は、生産性も高く、十分な耐久性を有し、しかも安価に製造される。従って、例えば、学校や各種集会等で多人数が集まって演奏する場合にも、1人1人に配ることができて非常に好適である。
さらに、本体21は、上述した本体11と同様、同サイズの木質材で作製されたカホン本体と比較して十分に軽量である。そのため、ボルカホン2も、容易に持ち運び可能又は携帯可能となる。特に、ボルカホン2は、四角錐台状であるので、例えば打面26を前にし、脇に抱えて演奏するのにも適している。ちなみに、例えば、本体21の側面に手持ち穴29を開けておき、手持ち穴に手を入れて持ち運ぶようにすることも好ましい。手持ち穴29は、側面に小さな面積で開けられている限り、打音の音質に大きな影響を与えない。
「打面プレート」22の構成材、形状、及び本体21への取り付けも、打面プレート12と同様である。即ち、打面プレート22も、図2(B)に示すように、打面26と所定の間隔SB'をもって少なくとも打面26の上部を覆うように取り付けられている。間隔SB'は、1.0〜5.0mmに設定されることも好ましい。また、本実施形態では特に、打面プレート22は、打面26の上部に取り付けられ、図2(C)に示すように、打面プレート22の上端部は、打面26の上端辺からはみ出し量PB'だけはみ出ている。これにより、より(周波数の)高い打音を発生させることができる。はみ出し量PB'は、3〜20mmに設定されることも好ましい。また、スペーサ23も、上述したスペーサ13と同様であり、例えば面ファスナとすることができる。
以上に示した構成を有するボルカホン2でも、図2(A)に示すように、打面26における上方(+Z向き)の位置であって打面プレート22の位置を叩いた際の打音が、打面26における中央領域の位置、本実施形態では打面26における打面プレート22より下方(−Z向き)の位置を叩いた際の打音よりも高音となる。即ち、打面プレート22の位置を叩くと高打音が発生し、打面プレート22の下方の打面中央付近の位置を叩くと低打音が発生する。
また、本体21及び打面プレート22はそれぞれ、上述した本体11及び打面プレート12と同様の材料で形成されており、打面プレートの位置を叩いた際の高打音の音量、及び打面26における中央領域の位置を叩いた際の低打音の音量は、本体21と同サイズの本体を有する木質材製の打楽器を同様の打力で叩いた際の打音の音量よりも抑制されている。その結果、例えば集合住宅や住宅密集地等のように騒音が問題となる空間においても、高打音及び低打音を分離して発生させつつ音量を抑制し、本格的な演奏を享受することが可能となる。
さらに、以上に説明した打面プレート22を設置することによって、本格的な高音質の打音を発生させることができる。打面プレート22は、板紙、板紙合紙又はプラスチック板で形成されており、段ボール材と比較すると全体が緻密になっている。そのため、叩かれて振動した際、シート材(段ボール)で形成された本体21と相まって、より高音であってしかもカホン特有の音響を有する本格的な打音を発生させることができる。
ここで、打面プレート22についても、打面プレート12と同様、打面プレート22の左右方向(X軸方向)での幅WB'(図2(B))は、本体21の左右方向(X軸方向)での幅をWC'(図2(B))として、上述した式(1)を満たすことが好ましいことが実験により確認されている。式(1)のような比WB'/WC'に設定することによって、打面プレート22と本体21との共振の具合が最適となり、より木質材製のカホンに近い本格的な高音質の打音を得ることができる。
図3は、本考案による打楽器の更なる他の実施形態を概略的に示す斜視図、平面図及び断面図である。ここで、図3(B)は、打楽器の上面を示す平面図であり、図3(C)は、図3(A)のC−C線による断面図(YZ面断面図)である。
図3(A)に、本考案による打楽器の更なる他の実施形態であるボルカホン3が示されている。ボルカホン3も、ボルカホン1と同様に、
(a)中芯材をライナー材で挟むことによってシート内部に音響微小空間を形成したシート材で構成された「本体」31と、
(b)板紙、板紙合紙又はプラスチック板で形成された「打面プレート」32と
を備えている。
「本体」31は、概ね直方体形状であり、内部に音響のための空洞を有する。また、演奏者の手で叩かれる側の面である打面36を有する。本体31は、さらに、打面36と対向する位置に、音響ホール34の開口したホール面35を有することも好ましい。尚、図示していないが、本体31の打面36の例えば中央領域に音響ホールを開けてもよい。この場合、この音響ホールは、打面プレート32に覆われることになる。尚、本体31の形状も直方体形状に限定されるものではなく、種々の立体形状をとることが可能である。
本体31の構成材は、上述した本体11と同様であり、例えば、図3(C)の断面に示すように段ボールを用いることができる。従って、ボルカホン3においても、ボルカホン1と同様、多数の音響微小空間を備えた本体31の内部に、さらに音響空洞を備えることによって、木質材で作製された一般的なカホンと類似する独特の音色・音質を有する打音を発生させることができるのである。尚、本体31を構成する段ボールは例えばK6AFとすることができるが、当然に、他の種類・グレードの段ボールを使用してもよい。
また、本体31の段ボールの厚みを変えることで段ボール内の音響微小空間を変化させ、音色、音質や音の高低を変えることも可能である。いずれにしても、段ボール製の本体31を有するボルカホン3は、生産性も高く、十分な耐久性を有し、しかも安価に製造される。従って、例えば、学校や各種集会等で多人数が集まって演奏する場合にも、1人1人に配ることができて非常に好適である。
また、本体31は、上述した本体11と同様、同サイズの木質材で作製されたカホン本体と比較して十分に軽量である。そのため、ボルカホン3は、本体31のサイズを例えば(X、Y、Z軸方向の順に)30cm×30cm×45cmとして、容易に持ち運び可能となる。
「打面プレート」32は、図3(A)に示すように、打面36の全面を覆うような厚みをもった四角形状であり、図3(B)に示すように、打面36と所定の間隔SB''をもって少なくとも打面36の上部を覆うように取り付けられている。間隔SB''は、0.5〜2.0mmに設定されることも好ましい。尚、打面プレート32の形状は四角形に限定されるものではなく、例えば楕円又は円としてもよい。ここで、打面プレート32は、少なくとも打面36の上部を覆っており、さらに、打面36の中央領域をも覆っていればよい。
打面プレート32は、本体31に対しスペーサ33を間に挟んで取り付けられている。スペーサ33は、上述したスペーサ13と同様であり、例えば面ファスナとすることができる。
以上に示した構成を有するボルカホン3では、図3(A)に示すように、打面36における上方(+Z向き)の位置であって打面プレート32の上方の位置を叩いた際の打音が、打面36における中央領域にあたる位置、本実施形態では打面プレート32の面内の中央領域の位置を叩いた際の打音よりも高音となる。即ち、打面プレート32の上方の位置を叩くと高打音が発生し、打面プレート32の中央付近の位置を叩くと低打音が発生する。尚、本実施形態では、打面プレート32の上方のみならず、打面プレート32の周縁部を叩くことでも高打音を発生させることができる。
また、本体31及び打面プレート32はそれぞれ、上述した本体11及び打面プレート12と同様の材料で形成されており、打面プレートの上方又は周縁部の位置を叩いた際の高打音の音量、及び打面プレートの中央領域の位置を叩いた際の低打音の音量は、本体31と同サイズの本体を有する木質材製の打楽器を同様の打力で叩いた際の打音の音量よりも抑制されている。その結果、例えば集合住宅や住宅密集地等のように騒音が問題となる空間においても、高打音及び低打音を分離して発生させつつ音量を抑制し、本格的な演奏を享受することが可能となる。
さらに、以上に説明した打面プレート32を設置することによって、本格的な高音質の打音を発生させることができる。打面プレート32は、板紙、板紙合紙又はプラスチック板で形成されており、段ボール材と比較すると全体が緻密になっている。そのため、叩かれて振動した際、シート材(段ボール)で形成された本体31と相まって、カホン特有の音響を有する本格的な打音を発生させることができる。
[音質・叩き心地評価]
次に、本考案によるボルカホンについて、打音の音質及び叩き心地を評価する実験を行った実施例を示す。この実験では、打面プレートとして種々の構成、材質及びサイズのものを用い、この打面プレート(の上部)を叩いた際に発生した高打音と、この打面プレートの下方の打面中央部又はこの打面プレートの中央部を叩いた際に発生した低打音とを、10人(又は8人)の実験者が実際にボルカホンを演奏し、打音を聴いて評価した。10人(又は8人)の実験者は、予め、木質材製のカホンの打音を聴いて評価「5」の基準とし、単純な段ボール箱を叩いた音を聞いて評価「1」の基準として認識した。その上で、ボルカホンの高低打音を聞いて、「1」(低音質)、「2」、「3」(平均的な音質)、「4」、「5」(高音質)の評価付けを行った。
また、1人の実験者が実際にボルカホンを演奏し、叩き心地を評価した。この実験者は木質材製のカホンの演奏経験者であり、予め、木質材製のカホンを演奏してその際の叩き心地を評価「5」の基準とし、単純な段ボール箱を叩いてその際の叩き心地を評価「1」の基準として認識した。その上で、ボルカホンの高低打音を叩いて発生させ、「1」(不良な叩き心地)、「2」、「3」(平均的な叩き心地)、「4」、「5」(良好な叩き心地)の評価付けを行った。
図4(A)は、本考案に係るボルカホン1について、打音の音質評価実験及び叩き心地評価実験を実施した結果を示すテーブルである。また、図4(B)は、本考案に係るボルカホン3について、打音の音質評価実験を実施した結果を示すテーブルである。
図4(A)によれば、ボルカホン1について打面プレート12の異なる15サンプル(No.1〜No.15)が評価された。打面プレート12の構成は、
(No.1)コートボール:重量400g、楕円(140mm×60mm)形状、厚さ0.4mm
(No.2)段ボールC5GF、楕円(140mm×60mm)形状、厚さ1.0mm
(No.3)段ボールK5EF、楕円(140mm×60mm)形状、厚さ1.6mm
(No.4)段ボールK6BF、楕円(140mm×60mm)形状、厚さ3.0mm
(No.5)段ボールK6AF、楕円(140mm×60mm)形状、厚さ5.0mm
(No.6)段ボールK6WF、楕円(140mm×60mm)形状、厚さ8.0mm
(No.7)ダンプラ、楕円(140mm×60mm)形状、厚さ3.0mm
(No.8)ダンプラ、楕円(140mm×60mm)形状、厚さ5.0mm
(No.9)板紙合紙、楕円(60mm×60mm)形状、厚さ1.0mm
(No.10)板紙合紙、楕円(100mm×60mm)形状、厚さ1.0mm
(No.11)板紙合紙、楕円(140mm×60mm)形状、厚さ1.0mm
(No.12)板紙合紙、楕円(180mm×60mm)形状、厚さ1.0mm
(No.13)板紙合紙、楕円(210mm×60mm)形状、厚さ1.0mm
(No.14)板紙合紙、楕円(240mm×60mm)形状、厚さ1.0mm
(No.15)板紙合紙、四角(140mm×60mm)形状、厚さ1.0mm
であった。
ここで、コートボールは板紙の一種である。ダンプラはプラスチック製の段ボールである。また、板紙合紙は、チップボールをコートボールで挟んだ3層のものを使用した。また、ボルカホン1の本体11は、(X、Y、Z軸方向の順に)21cm×24cm×24cmの直方体形状を有し、段ボールK6BFで形成されたものであった。
これらの15サンプルの評価は、10人の実験者によって付された音質評価スコアの合計と、1人の実験者によって付された叩き心地評価スコアとの合計値(合計評価)で行った。
図4(A)のテーブルによれば、打面プレート12が幅WB=140mmの板紙合紙であるサンプルNo.11及びNo.15において、合計評価が40点台の高い値を示している。サンプル全体として材質のみに注目すると、
(板紙合紙)>(ダンプラ)≒(コートボール)>(段ボール)
の順で、合計評価が高くなる傾向にあることが分かる。即ち、打面プレート12の構成材としては、板紙合紙、ダンプラ(プラスチック)又はコートボール(板紙)が好ましく、板紙合紙がより好ましいことが理解される。
次に、図4(B)によれば、ボルカホン3について本体31又は打面プレート32構成の異なる3サンプル(No.16〜No.18)が評価された。これらのサンプルの構成は、
(No.16)本体:厚さ5mmの段ボールK6AF、打面プレート:厚さ1.0mmの板紙合紙
打面プレート(板紙合紙)は本体に対しテープ止め、
(No.17)本体:厚さ5mmの段ボールK6AF、打面プレート:厚さ1.0mmの板紙合紙
打面プレート(板紙合紙)は本体に対しのり止め、
(No.18)本体:厚さ8mmの段ボールK6WF、打面プレート:厚さ1.0mmの板紙合紙
打面プレート(板紙合紙)は本体に対し面ファスナでの固定
であった。
ここで、板紙合紙は、チップボールをコートボールで挟んだ3層のものを使用した。また、ボルカホン3の本体31は、(X、Y、Z軸方向の順に)30cm×30cm×45cmの直方体形状を有していた。さらに、上記の3サンプルの評価は、8人の実験者によって付された音質評価スコアの合計値(合計評価)で行った。
図4(B)のテーブルによれば、ボルカホンの本体31を厚さ8mmの段ボールK6WFとし、打面プレート(板紙合紙)32を本体31に対し面ファスナでの固定した場合に、合計評価値が最も大きくなることが分かる。
図5は、本考案に係るボルカホンについて、音質及び叩き心地評価実験での合計評価値と、打面プレートの幅WBとの関係を示すグラフである。このグラフは、図4に示したサンプルNo.9〜No.14(打面プレート:板紙合紙)のデータに基づいて作成されている。
図5によれば、音質及び叩き心地評価実験での合計評価値は、打面プレート12の左右方向(X軸方向)での幅WBと、本体11の左右方向での幅WC(X軸方向)との比WB/WCが0.67である場合に最大値をとる。即ち、打面プレート12の幅が本体の幅の概ね2/3である場合に、音質及び叩き心地の点で総合的に最も良好なボルカホンが実現することが分かる。
ここで、図4に示した音質及び叩き心地評価実験では、「3」が平均的な音質及び叩き心地を示している。従って、平均以上の良好な評価を示す合計評価値の最低基準は、「3」×11=「33」となる。この合計評価値の最低基準を、図4において横に伸長した破線で示す。図4のグラフにおいて、最低基準(横破線)以上の合計評価値を示すのは、比WB/WCが、上述した式(1)、即ち、
(1) 0.53≦WB/WC≦1.0
の条件を満たす場合であることが分かる。従って、打面プレートの左右方向での幅WBは、本体の左右方向での幅をWCとして、両者の比WB/WCが0.53以上であって1.0以下となるように設定されていることが好ましいことが理解される。この条件を満たすボルカホンでは、平均以上の良好な音質及び叩き心地が実現されるのである。
[補強構造等]
図6は、本考案に係るボルカホンにおける補強構造についての実施形態を示す透過斜視図である。
図6(A)に示した実施形態では、ボルカホン1の内部の空洞に、本体11の強度を向上させるための補強板17が設置されている。ここで、本体11を例えば段ボールK6BFで形成し、補強板17を例えばより厚みのある段ボールK6WFで形成することも好ましい。補強板17は、当然に図6(A)の実施形態に限定されるものではないが、打面16及び音響ホール14における互いに対向する部分の少なくとも一部が補強板17に遮られずに対向するように設置されることが好ましい。このように補強板17を設置することによって、打面16の振動による音響ホール14を開口端とした本体11全体の共振が確保され、響きの良い打音が生成される。
尚、図示されていないが、本体11の上面(天面)の表面に、座面補強板が貼付されていてもよい。座面補強板を設置することによって、演奏者が演奏のためにボルカホン1に座っても、本体11の上面が抜け落ちたりせず維持される。ここで、本体11を例えば段ボールK6BFで形成し、座面補強板を例えばより厚みのある段ボールK6WFで形成することも好ましい。
また、図6(B)に示した実施形態では、ボルカホン3の内部の空洞に、本体31の強度を向上させるための補強板37が設置されている。ここで、本体31及び補強板37を例えば段ボールK6AFで形成することも好ましい。補強板37は、当然に図6(B)の実施形態に限定されるものではないが、打面36及び音響ホール34における互いに対向する部分の少なくとも一部が補強板37に遮られずに対向するように設置されることが好ましい。このように補強板37を設置することによって、打面36の振動による音響ホール34を開口端とした本体31全体の共振が確保され、響きの良い打音が生成される。
さらに、図6(B)に示すように、ボルカホン3は、打面36の裏側(内側)に音響弦部38を備えていることも好ましい。音響弦部38は、例えばギター等の弦楽器の複数の弦を、ある程度の強さで張った状態で打面36の裏側(内側)に貼り付けたものである。音響弦部38は、スネアドラムの響き線と同様の役割を果たし、打音に独特の響きを付与することができる。
尚、ボルカホン1(ボルカホン3)においても、図6(B)(図6(A))の補強板37(補強板17)と同構造の補強板を使用してもよい。さらに、ボルカホン1においても、音響弦部38と同様の構造が設けられていてもよい。
[打楽器の意匠]
図7は、本考案による段ボール打楽器の一実施形態(ボルカホン1)を示す正面図である。また、図8は、図7に示した打楽器の背面図である。図9は、図7に示した打楽器の右側面図である。図10は、図7に示した打楽器の平面図である。図11は、図7に示した打楽器の底面図である。図12は、図7に示した打楽器の斜視図である。さらに、図13は、図7に示した打楽器における使用状態を示す参考図である。尚、左側面図は、図9に示した右側面図と対称にあらわれるため省略されている。
図7〜13に示すように、本物品は、容易に持ち運び可能又は携帯可能な、段ボール及び板紙合紙製の打楽器である。打楽器本体は段ボール製であって概ね直方体形状であり、内部に音響のための空洞を有し、さらに、演奏者の手で叩かれる側の面である打面を有する。また、打楽器本体は、この打面と対向する位置に、音響ホールの開口したホール面を有する。さらに、打楽器本体は、1つの展開した段ボールパターンを折り曲げて組み立てられたものであり、平面図(図10)及び底面図(図11)にはそれぞれ、天面(座面)及び底面をなすフラップの合わせ目が見えている。また、座面には円形の補強板が貼り付けられている。本打楽器は、さらに、板紙合紙製の打面プレートを有する。打面プレートは、厚みをもった楕円形状であり、打面と所定の間隔をもって少なくとも打面の上部を覆うように取り付けられている。打面プレートの上端部は、打面の上端辺からはみ出ている。本打楽器では、打面プレートの位置を叩くと高打音(周波数のより高い打音)が発生し、打面プレートの下方の打面中央付近の位置を叩くと低打音(周波数のより低い打音)が発生する。
図14は、本考案による段ボール打楽器の他の実施形態(ボルカホン2)を示す正面図である。また、図15は、図14に示した打楽器の背面図である。図16は、図14に示した打楽器の右側面図である。図17は、図14に示した打楽器の平面図である。図18は、図14に示した打楽器の底面図である。図19は、図14に示した打楽器の斜視図である。さらに、図20は、図14に示した打楽器における使用状態を示す参考図である。尚、左側面図は、図16に示した右側面図と対称にあらわれるため省略されている。
図14〜20に示すように、本物品は、容易に持ち運び可能又は携帯可能な、段ボール及び板紙合紙製の打楽器である。打楽器本体は段ボール製であって概ね四角錐台形状であり、内部に音響のための空洞を有し、さらに、演奏者の手で叩かれる側の面である打面を有する。また、打楽器本体は、この打面と対向する位置に、音響ホールの開口したホール面を有する。本打楽器は、さらに、板紙合紙製の打面プレートを有する。打面プレートは、厚みをもった楕円形状であり、打面と所定の間隔をもって少なくとも打面の上部を覆うように取り付けられている。打面プレートの上端部は、打面の上端辺からはみ出ている。本打楽器では、打面プレートの位置を叩くと高打音(周波数のより高い打音)が発生し、打面プレートの下方の打面中央付近の位置を叩くと低打音(周波数のより低い打音)が発生する。
図21は、本考案による段ボール打楽器の更なる他の実施形態(ボルカホン3)を示す正面図である。また、図22は、図21に示した打楽器の背面図である。図23は、図21に示した打楽器の右側面図である。図24は、図21に示した打楽器の平面図である。図25は、図21に示した打楽器の底面図である。図26は、図21に示した打楽器の斜視図である。さらに、図27は、図21に示した打楽器における使用状態を示す参考図である。尚、左側面図は、図23に示した右側面図と対称にあらわれるため省略されている。
図21〜27に示すように、本物品は、容易に持ち運び可能な、段ボール及び板紙合紙製の打楽器である。打楽器本体は段ボール製であって概ね直方体形状であり、内部に音響のための空洞を有し、さらに、演奏者の手で叩かれる側の面である打面を有する。また、打楽器本体は、この打面と対向する位置に、音響ホールの開口したホール面を有する。さらに、打楽器本体は、1つの展開した段ボールパターンを折り曲げて組み立てられたものであり、平面図(図24)及び底面図(図25)にはそれぞれ、天面(座面)及び底面をなすフラップの合わせ目が見えている。本打楽器は、さらに、板紙合紙製の打面プレートを有する。打面プレートは、打面の全面を覆うような厚みをもった四角形状であり、打面と所定の間隔をもって少なくとも打面の上部を覆うように取り付けられている。本打楽器では、打面プレートの上方の位置を叩くと高打音(周波数のより高い打音)が発生し、打面プレートの中央付近の位置を叩くと低打音(周波数のより低い打音)が発生する。
以上詳細に説明したように、本考案によれば、中芯材をライナー材で挟んだシート材で構成された本体と、板紙、板紙合紙又はプラスチック板で形成された打面プレートとを組み合わせることによって、高音質の高打音及び低打音を分離して発生させることができ且つその音量を抑制し、さらに軽量且つ容易に持ち運び可能な打楽器(ボルカホン)を提供することができる。
また、1つの軽量且つ持ち運び可能な打楽器で、音量の抑制された高音質の高打音及び低打音を分離して発生させることが可能となる。
このような本考案による打楽器(ボルカホン)を用いることによって、例えば、日常の生活空間で、子供や年配者でも気軽に、さほど騒音を気にすることなく演奏を楽しむことができる。また、例えば、保育園、幼稚園、小学校や中学校等でも、音楽教育の一環として本格的な打楽器を教材として提供することも可能となる。
なお、以上に述べた実施形態は全て、本考案を例示的に示すものであって限定的に示すものではなく、本考案は、他の種々の変形態様及び変更態様で実施することができる。従って、本考案の範囲は、実用新案登録請求の範囲及びその均等範囲によってのみ規定されるものである。
1、2、3 ボルカホン(打楽器)
11、21、31 本体
12、22、32 打面プレート
13、23、33 スペーサ
14、24、34 音響ホール
15、25、35 ホール面
16、26、36 打面
17、37 補強板
38 音響弦部
19、29 手持ち穴

Claims (5)

  1. 板紙、板紙合紙又はプラスチック製の中芯材を板紙、板紙合紙又はプラスチック製のライナー材で挟むことによってシート内部に音響微小空間を形成したシート材で構成されており、叩かれる側の面である打面を有する本体と、
    上下及び左右に離間して配置されたスペーサを介して前記打面と所定の間隔をもって固定され、該打面を覆うように且つ周囲の各端辺の少なくとも中央部が自由端となるように取り付けられ、板紙、板紙合紙又はプラスチック板で形成された打面プレートと
    を備え、
    前記打面の上方の位置にあたる前記打面プレートの位置を叩いた際の打音が、該打面の中央領域にあたる該打面プレートの位置を叩いた際の打音よりも高音となる
    ことを特徴とする打楽器。
  2. 前記打面プレートの左右方向での幅WBは、前記本体の左右方向での幅をWCとして、両者の比WB/WCが0.53以上であって1.0以下となるように設定されていることを特徴とする請求項1に記載の打楽器。
  3. 前記本体は、前記打面と対向する位置に、音響ホールの開口したホール面を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の打楽器。
  4. 前記本体の内部に、該本体の強度を向上させる補強板が設けられ、該補強板は、前記打面及び前記音響ホールにおける互いに対向する部分の少なくとも一部が該補強板に遮られずに対向するように設置されることを特徴とする請求項3に記載の打楽器。
  5. 前記打面の上方の位置にあたる前記打面プレートの位置を叩いた際の打音の音量、及び該打面の中央領域にあたる該打面プレートの位置を叩いた際の打音の音量は、前記打楽器の本体と同サイズの本体を有する木製の打楽器を同様の打力で叩いた際の打音の音量よりも抑制されていることを特徴する請求項1から4のいずれか1項に記載の打楽器。
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