JP3190217U - 視認性を高めたアウターウエア - Google Patents

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【課題】貼着が剥がれるような形態のものではなく、薄暗い状況で他者からの光が当たった場合に認識力を刺激しながら視認性を向上させることができる表示部を備えた視認性を高めたアウターウエアを提供する。【解決手段】アウターウエア10の表布地の予め定められた位置に、他者の認識力を刺激する意味のある文言又は図案である社名、団体名、施設名、商標名、商品名、ロゴ又は紋章が印刷された表示部15を備えたアウターウエアにおいて、表示部が、再帰反射性塗料で印刷されたことを特徴とする。【選択図】図1

Description

本考案は、レインコート、レインポンチョ、雨合羽等のレインウエアやダウンジャケット、ウインドーブレーカー、スキー用ジャケット、ベンチジャケット等のアウターウエアに関するものであり、特に布地に他者が視認可能な表示部を備えたアウターウエアに関するものである。
雨具としてのレインウエアは、現在では、タウン着、自転車での通勤や通学・通園や、キャンプ、トレッキング、屋外コンサート・野球・サッカー・ゴルフなどの観戦時、山歩き等のアウトドア、犬の散歩用等の広い用途でアウターウエアの1つとして利用されている。加えて、震災後の防災意識の高まりによって防災対策の備蓄品としても購入されている。
このような状況は、傘と相違して使用(着用)時に手が塞がらないこと、カラフルな色が多く街中で着用しても違和感がなく、また、薄くて強く蒸れが軽減された素材の開発によって、軽量で嵩張らないレインウエアが多く販売されて選択肢が増えたこと、雨天だけでなく暴風雨や雪等の悪天候でも着用によって、防水性があり、しかも、温かく蒸れがない快適な着用感を得られる等のことが理由の1つであると考えられる。
このようなレインウエアにおいては、夜間の自転車、スクーターでの走行等の安全性を確保するため、レインコートの背中側に、反射体を配設して構成することの提案があった(特許文献1参照)。
登録実用新案公報第3011898号
しかしながら、この提案自体は既存の反射体をレインコートの背中に横一列に配設するものである。夜間のドライバーにしてみれば、反射板が1列並んでいる状態であることを認識するものであり、近づいて初めてレインコートの背中に配設された反射板列であることが判るものであった。この反射板自体は、レインコートを脱ぎ着する際に反射板が容易に外れることもあり、反射板の列が疎らになってしまう等の課題があった。
また、他のアウターウエアとして、ダウンジャケット、ウインドーブレーカー、スキー用ジャケット、ベンチジャケット等は、レインウエアほどではないが、軽度の防水加工が施され、特に児童用のアウターウエアでは反射板が襟元等に施されたものも販売されている。しかしながら、この反射板についても、近づいて初めて反射体を備えたアウターウエアであることが判るものであり、ドライバーの認識についても軽微なものであることは否めないものであった。
本考案は、貼着が剥がれるような形態のものではなく、薄暗い状況で他者からの光が当たった場合に認識力を刺激しながら視認性を向上させることができる表示部を備えた視認性を高めたアウターウエアを得ることを目的とする。
請求項1に記載された考案に係る視認性を高めたアウターウエアは、アウターウエアの表布地の予め定められた位置に、社名、団体名、施設名、商標名、商品名、ロゴ又は紋章が印刷された表示部を備えたアウターウエアにおいて、
前記表示部が、再帰反射性塗料で印刷されたものであることを特徴とするものである。
請求項2に記載された考案に係る視認性を高めたアウターウエアは、アウターウエアの表布地の予め定められた位置に、社名、団体名、施設名、商標名、商品名、ロゴ又は紋章が印刷された表示部を備えたアウターウエアにおいて、
前記表示部が、再帰反射性塗料でスクリーン印刷されたものであることを特徴とするものである。
請求項3に記載された考案に係る視認性を高めたアウターウエアは、アウターウエアの表布地の予め定められた位置に、社名、団体名、施設名、商標名、商品名、ロゴ又は紋章が印刷された表示部を備えたアウターウエアにおいて、
前記表示部が、再帰反射性塗料で印刷されたものであり、
前記表示部の印刷が、色の異なる複数の再帰反射性塗料によって多色刷りされたものであることを特徴とするものである。
請求項4に記載された考案に係る視認性を高めたアウターウエアは、アウターウエアの表布地の予め定められた位置に、社名、団体名、施設名、商標名、商品名、ロゴ又は紋章が印刷された表示部を備えたアウターウエアにおいて、
前記表示部が、再帰反射性塗料でスクリーン印刷されたものであり、
前記表示部の印刷が、色の異なる複数の再帰反射性塗料によって多色刷りされたものであることを特徴とするものである。
本考案は、表示部分の貼着が剥がれるものではなく、夜間や薄暗い状況で他者からの光が当たった場合に視認性を向上させることができる表示部を備えた視認性を高めたアウターウエアを得ることができるという効果がある。
本考案のアウターウエアの一実施例の正面状態を示す説明図である。 図1のアウターウエアの背面状態を示す説明図である。 他の実施例のアウターウエアの背面状態を示す説明図である。
本考案においては、アウターウエアの表布地の予め定められた位置に、社名、団体名、施設名、商標名、商品名、ロゴ又は紋章が印刷された表示部を備えたアウターウエアにおいて、前記表示部が再帰反射性塗料で印刷されたものである。これにより、表示部分の貼着が剥がれるものではなく、夜間や薄暗い状況でも他者からの光が当たった場合に視認性を向上させることができる利点を奏する。
即ち、再帰反射性塗料で印刷された社名、団体名、施設名、商標名、商品名、ロゴ又は紋章は、単純なラインや幾何学模様ではなく、認識力を刺激する意味のある文言又は図案である。このため、夜間や薄暗い状況でヘッドランプ等を点灯して走行している自動車のドライバー等が、はるか遠くからも表示部を視認することができ、しかも意味のある文言又は図案の表示部に対する認識力が刺激され、着用者の安全性が高まる。特にロゴについては、常時より企業や商品の広告に使用されているため、他者の認識をより刺激するものが多く、夜間や薄暗い状況でよりドライバーの表示部に対する認識力が刺激され、着用者の安全性が高まる。
更に、本考案のアウターウエアについては、企業の社名、紋章、ロゴ等を表示部として表生地に印刷するため、自社の保有する施設に配置して必要に応じて来客者等に使用してもらったり、自社の保有する自動車の備品として搭載して雨天や夜間の不測の状況で着用することもできる。また、企業の社名、ロゴ、商品等を表示部として印刷するため、自社製品のノベルティグッズとしても利用可能である。
本考案のアウターウエアはその表布地の予め定められた位置に表示部を備える。表示部としては、株式会社・有限会社等の社名、社団・財団等の団体名、商業施設・遊興施設・宿泊施設等の施設名、特定の商品に付された商標名や商品名、図案化・装飾化された文字・文字列であるロゴ又は組織及び団体などを識別し、特定する意匠又は図案である紋章の何れか1つ以上が印刷されたものを指し、単純なラインや幾何学模様ではなく、他者の認識力を刺激する意味のある文言又は図案であるため、結果的に他者の認識力を刺激することとなる。
本考案のアウターウエアとしては、外出の際に最も外側に着用する外衣を指す。例えば、防雨のため洋服の上に着る外套であるレインコート、防雨のため洋服の上に羽織る中央に頭を出す穴をあけた袖無し外衣であるレインポンチョ、同じく防雨のため衣服の上から身体を広く覆うように構成した袖のある外衣である雨合羽等の撥水・防水効果を有する生地で着用者への雨水の侵入を防ぐレインウエアや、防風効果を高めたウインドーブレーカー、ヤッケ、アノラックや、生地の内側にダウンや綿等を入れて防寒機能をも高めたダウンジャケット、スキー用ジャケット、ベンチジャケット等の外出の際に最も外側に着用するアウターウエアが挙げられる。
本考案のアウターウエアの生地は、再帰反射性塗料によって印刷可能な素材であれば良く、また、雨天での使用も可能なように、撥水・防水効果を有する素材が好ましい。尚、当然のことながら再帰反射塗料を印刷した後に撥水・防水処理を行って撥水・防水効果を有する素材としても良い。更に、防水透湿性素材を使ったものは着用時に蒸れがなく、快適な着用感を得られるため、更に好ましい。例えば、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステルを用いた織物等が用いられる。また、透湿性能を高めた素材としては、Gore-Tex(登録商標)やeVent(登録商標)等が挙げられる。
本考案のアウターウエアでは、この表示部が再帰反射性塗料で印刷されたものである。本考案のアウターウエアに使用される再帰反射性塗料としては、入射してきた方向に光を反射させる性質を有する塗料であればよい。例えば、微細な高屈折ガラスビーズの一部を印刷面に表出させることにより、入射してきた方向に光を反射させる再帰反射性の塗料が、既に広く市販されている。例えば、(公序良俗違反につき、不掲載)の再帰反射性塗料を用いることが可能である。
本考案の表示部の印刷としては、種々の方法を取り得る。再帰反射性塗料の印刷としては、スプレーや刷毛による塗布によってアウターウエアの表布地の予め定められた位置に印刷可能であるが、スクリーン印刷による印刷では、安定した明瞭な印刷面を得ることができる。
表示部の位置としては、他者が認識しやすい位置が挙げられる。例えば、背部、胸部、後頭部、両腕部等の1つ以上に印刷されることにより、はるか遠くからも他者の識別することが可能であり、印刷されている文言や図案によって認識力を刺激することができ、着用者の安全性が高まる。
再帰反射性塗料の色調としては種々の色があり、例えば、ゴールド、シルバー、ホワイト、イエロー、レッド、グリーン、ブルー、ブラック等の色が既に市販されている。これらを単色又は2色以上の塗料を組み合わせて印刷されればよい。従って、好ましくは、表示部の印刷が、色の異なる複数の再帰反射性塗料によって多色刷りされる。
図1は本考案のアウターウエアの一実施例の使用状態を示す説明図である。図2は図1のアウターウエアの背面状態を示す説明図である。図1に示す通り、本実施例のアウターウエアは、着用者の頭部を覆うフード部11と、着用者の胴部及び両腕部を覆う本体部12との2つの部材から構成されるレインポンチョ10である。レインポンチョ10の素材は、ポリエステル織物が用いられ、生地の表面には撥水処理が施されている。
図1及び図2に示す通り、レインポンチョ10の表布地の背部15a、胸部15b、後頭部15c、右腕部15d、左腕部15eの5箇所に表示部15が形成され、企業名のロゴとしての「ABC」が印刷されている。この表示部15の印刷は、再帰反射性塗料でスクリーン印刷されている。
再帰反射性塗料としては、微細な高屈折ガラスビーズの一部を印刷面に表出させることにより、入射してきた方向に光を反射させる白色の塗料を用いた。紺色の表布地の表示部15に白色の塗料で商品名をスクリーン印刷を施しているため、昼間の雨においても、その企業名が視認しやすく、更に、夜間や薄暗い状況になっても、自動車のヘッドライトが当たると、該当するヘッドライト方向に光を反射させるため、自動車を運転するドライバーや搭乗者にもその企業名が視認しやすい利点がある。
尚、本実施例とは異なるアウターウエアの表布地の色、異なる色の再帰反射性塗料で印刷を行っても何ら問題はない。また、アウターウエアについても、レインポンチョだけでなく、他のレインコート、雨合羽、ヤッケ、アノラック等を用い、本実施例と同様の背部、胸部、後頭部、両腕部の5箇所と同じ箇所か他者から認識可能な別の箇所に印刷しても何ら問題はない。
図1及び図2に示したレインポンチョの表示部15には企業名のロゴを印刷していたが、社名、団体名、施設名、商標名、商品名、ロゴ又は紋章を印刷しても、単純なラインや幾何学模様ではなく、他者の認識力を刺激する意味のある文言又は図案である。このため、はるか遠くからも他者の認識力を刺激することができ、着用者の安全性が高まる。
図3は他の実施例のアウターウエアの背面状態を示す説明図である。図3のアウターウエアについても、図1と同様のレインポンチョである。即ち、本実施例のレインポンチョ30も、着用者の頭部を覆うフード部31と、着用者の胴部及び両腕部を覆う本体部32との2つの部材から構成される。レインポンチョ30の素材は、ポリエステル織物が用いられ、生地の表面には撥水処理が施されている。
図3に示す通り、レインポンチョ30の表布地の背部35a、胸部(図示せず)、後頭部35c、右腕部35d、左腕部35eの5箇所に表示部35が形成され、屋号を示す紋章としての家紋が5つ印刷されている。この表示部35の印刷は、モスグリーン色の表布地の表示部35として黄色の再帰反射性塗料でスクリーン印刷を施している。尚、本実施例とは異なる表布地の色、異なる色の再帰反射性塗料で印刷を行っても何ら問題はない。
本考案の視認性を高めたアウターウエアについては、社名、団体名、施設名、商標名、商品名、ロゴ又は紋章等を表示部として表生地に印刷するため、旅館、ホテル、自社の保有する施設に配置して来客者等に使用してもらったり、自社の保有する自動車の備品として搭載し、雨天や夜間のパンク修理、エンジントラブル等の不測の事態に着用することにより、はるか遠くからも他者の識別することが可能であり、印刷されている文言や図案によって認識力を刺激することができ、着用者の安全性が高まる。
10 ,30 …レインポンチョ(アウターウエア)、
11 ,31 …フード部、
12 ,32 …本体部、
15 ,35 …表示部、
15a,35a…背部表示部、
15b …胸部表示部、
15c,35c…後頭部表示部、
15d,35d…右腕部表示部、
15e,35e…左腕部表示部、
本考案のアウターウエアでは、この表示部が再帰反射性塗料で印刷されたものである。本考案のアウターウエアに使用される再帰反射性塗料としては、入射してきた方向に光を反射させる性質を有する塗料であればよい。例えば、微細な高屈折ガラスビーズの一部を印刷面に表出させることにより、入射してきた方向に光を反射させる再帰反射性の塗料が、既に広く市販されている。

Claims (4)

  1. アウターウエアの表布地の予め定められた位置に、社名、団体名、施設名、商標名、商品名、ロゴ又は紋章が印刷された表示部を備えたアウターウエアにおいて、
    前記表示部が、再帰反射性塗料で印刷されたものであることを特徴とする視認性を高めたアウターウエア。
  2. アウターウエアの表布地の予め定められた位置に、社名、団体名、施設名、商標名、商品名、ロゴ又は紋章が印刷された表示部を備えたアウターウエアにおいて、
    前記表示部が、再帰反射性塗料でスクリーン印刷されたものであることを特徴とする視認性を高めたアウターウエア。
  3. アウターウエアの表布地の予め定められた位置に、社名、団体名、施設名、商標名、商品名、ロゴ又は紋章が印刷された表示部を備えたアウターウエアにおいて、
    前記表示部が、再帰反射性塗料で印刷されたものであり、
    前記表示部の印刷が、色の異なる複数の再帰反射性塗料によって多色刷りされたものであることを特徴とする視認性を高めたアウターウエア。
  4. アウターウエアの表布地の予め定められた位置に、社名、団体名、施設名、商標名、商品名、ロゴ又は紋章が印刷された表示部を備えたアウターウエアにおいて、
    前記表示部が、再帰反射性塗料でスクリーン印刷されたものであり、
    前記表示部の印刷が、色の異なる複数の再帰反射性塗料によって多色刷りされたものであることを特徴とする視認性を高めたアウターウエア。
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WO2016135918A1 (ja) * 2015-02-26 2016-09-01 貴生 朝山 再帰反射性の意匠図案を記したファッション製品

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