JP3189772U - 二重抗菌手摺 - Google Patents

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Abstract

【課題】強固で耐久性に富む抗菌層を形成することで、長年にわたり抗菌作用を発揮し続けることができるとともに、金属光沢を放ち美観に優れた二重抗菌手摺を提供する。【解決手段】抗菌作用を有する手摺であって、ステンレス鋼の芯材と銅の表材とで構成され、表材が芯材の一部のみを覆い、手摺が水平に設置されているときは、表材16が手摺の軸方向に沿って帯状に貼設されており、手摺が垂直又は傾斜して設置されているときは、表材17が前記手摺の軸を横切る方向に帯状に貼設されており、さらに、表材の一部又は全部が、銅メッキであることを特徴とする。【選択図】図3

Description

本考案は、表面に付着した菌の増殖を抑える抗菌作用を有する手摺に関し、詳しくは、ステンレス鋼の芯材と銅の表材とで構成される二重抗菌手摺に関する。
従来、手摺に抗菌性を保持させることを目的として、実用新案登録第3000768号公報に、手摺材及び取付金具の表面に抗菌塗装膜を形成した、手摺構造が開示されている。
実用新案登録第3000768号公報
しかし、特許文献1に開示されている手摺構造では、塗装剤の中に抗菌作用のある物質を含有させたものを、木材からなる棒状体に塗装することにより抗菌被膜を形成しており、係る場合、塗装面の経年変化による抗菌被膜の劣化や剥がれが発生する恐れがあるという課題があった。
本考案は、上記の点に鑑みなされたもので、強固で耐久性に富む抗菌層を形成することで、長年にわたり抗菌作用を発揮し続けることができるとともに、金属光沢を放ち美観に優れた二重抗菌手摺を提供することを目的とする。
本考案の二重抗菌手摺は、
抗菌作用を有する手摺であって、
ステンレス鋼の芯材と銅の表材とで構成されたことを特徴とする。
本考案の二重抗菌手摺によれば、ステンレス鋼の芯材と銅の表材とで構成されているため、塗装により構成された抗菌被膜に比べ、耐久性と強度に優れるとともに、金属光沢を放つことができ、美観に優れたものとすることができる。また、芯材がステンレス鋼であるため、表材が剥離等した場合においても、腐食が発生しづらい。
本考案の二重抗菌手摺の好ましい例は、
前記表材が、前記芯材の一部のみを覆っていることを特徴とする。
本考案の二重抗菌手摺の好ましい例によれば、表材が、芯材の一部のみを覆っているため、表材の使用量の節約を図ることができるとともに、芯材と表材とで凹凸を形成することができ、手摺を握った手が滑りにくくなる、滑り止めの効果を発揮することができる。
本考案の二重抗菌手摺の好ましい例は、
前記表材が、前記芯材に帯状に貼設されていることを特徴とする。
本考案の二重抗菌手摺の好ましい例によれば、表材が、芯材に帯状に貼設されているため、表材の貼設作業が比較的し易くなるとともに、芯材のステンレス鋼の金属光沢と表材の銅の金属光沢とがツートーンカラーをなし、美観に優れた二重抗菌手摺とすることができる。
本考案の二重抗菌手摺の好ましい例は、
前記手摺が水平に設置されているときは、前記表材が前記手摺の軸方向に沿って帯状に貼設されており、
前記手摺が垂直又は傾斜して設置されているときは、前記表材が前記手摺の軸を横切る方向に帯状に貼設されていることを特徴とする。
本考案の二重抗菌手摺の好ましい例によれば、手摺が水平に設置されているときは、表材が前記手摺の軸方向に沿って帯状に貼設されており、また、手摺が垂直又は傾斜して設置されているときは、表材が手摺の軸を横切る方向に帯状に貼設されているため、手摺を握った手にかける力の方向と略直交する方向に表材の縁があり、当該縁により高い滑り止め効果を発揮することができる。
本考案の二重抗菌手摺の好ましい例は、
前記表材の一部又は全部が、銅メッキであることを特徴とする。
本考案の二重抗菌手摺の好ましい例によれば、表材の一部又は全部が、銅メッキであるため、化学的な方法で容易に表材を形成することができる。また、地金がステンレス鋼であるため、表面の銅メッキに傷等が生じた場合においても、錆が発生しづらく、当初の外観と抗菌作用を永く保つことができる。
本考案の二重抗菌手摺の好ましい例は、
前記ステンレス鋼が、銀又は銅を含有するステンレス鋼であることを特徴とする。
本考案の二重抗菌手摺の好ましい例によれば、ステンレス鋼が銀又は銅を含有するため、さらなる抗菌作用を有することができる。
以上述べたように、本考案によれば、強固で耐久性に富む抗菌層を形成することで、長年にわたり抗菌作用を発揮し続けることができるとともに、金属光沢を放ち美観に優れた二重抗菌手摺を提供することができる。
本考案の一実施形態に係る二重抗菌手摺を示す図である(第1実施形態)。 図1の二重抗菌手摺の断面図である。 第2実施形態の二重抗菌手摺を示す図である。 表材の例を示す図である。
以下、本考案の二重抗菌手摺の実施の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
[第1実施形態]
図1は本考案の一実施形態に係る二重抗菌手摺1を示す図、図2は二重抗菌手摺1の断面図である。
図1に示すように、本考案の二重抗菌手摺1は、手摺本体部10と、脚部30とを備える。
手摺本体部10は、その全体が略L字状をなす管から構成され、水平に設置された水平管部11と、垂直に設置された垂直管部12と、前記水平管部11と前記垂直管部12とを接続する曲管部13とを備える。また、手摺本体部10は、本実施形態の略L字状のみならず、水平管部のみで構成されたもの、垂直管部のみで構成されたもの、斜めに傾斜されたもの、円弧状に曲げられたもの、これらを組み合わせたもの等のバリエーションを揃えることができる。
脚部30は、手摺本体部10を建築物の壁面等に固定するためのもので、立上げ部31,32と、鍔部33と、カバー34とを備える。立上げ部31,32は、手摺本体部と壁面との隙間を設けるためのものであり、手摺本体部10の末端に設けられる立上げ部31では、曲管部13同様に手摺本体部と同径の管材を90度曲げた態様をなし、壁面の方向に向かって、手摺本体部と溶接、ネジ止め等の公知の方法で接合される。また、手摺本体部10の途中に設けられる立上げ部32は、直線状の管からなり、手摺本体部10と接合される箇所には手摺本体部10の径に合うよう座繰り加工がなされ、手摺本体部10の軸と直交かつ壁面の方向に、溶接、ネジ止め等の公知の方法で接合される。鍔部33は、立上げ部31,32の壁面側の端部に設けられた円盤状の板で、壁面等に図示しないネジ等で固定される。カバー34は、鍔部33より一回り大きく構成され、その中央に立上げ部31,32が貫通する孔が設けられた皿状のもので、鍔部33を隠す作用を有する。
また、図2に示すように、本実施形態の二重抗菌手摺1は、手摺本体部10、立上げ部31,32を構成する管材を、ステンレス鋼の芯材14と、銅の表材15である銅メッキの被膜とで構成することができる。また、図示しないが、鍔部33、カバー34においても、ステンレス鋼の芯材と、この芯材に施された銅メッキの被膜とで構成することができる。なお、本図においては、表材15である銅メッキの被膜をわかりやすくするため、実際より厚く表わしている。また、銅メッキの被膜の代わりに、銅の板から構成された表材を、手摺本体部10及び立上げ部31,32の全部又は一部に貼設することもできる。
なお、本実施形態の二重抗菌手摺1に採用されるステンレス鋼は、SUS304等の通常のステンレス鋼に加え、銅や銀等の抗菌作用が強い金属を含有させたものも採用することができる。
[第2実施形態]
次に、本考案の二重抗菌手摺の他の実施形態について説明する。図3は本考案の第2実施形態に係る二重抗菌手摺2を示す図、図4は本実施形態において表材の例を示す図である。なお、第1実施形態と同様の箇所は、図面に同じ符号を付してその説明を省略する。
図3に示すように、本実施形態の二重抗菌手摺2は、手摺本体部10と、脚部30とを備える。
手摺本体部10は、第1実施形態同様に、水平管部11と、垂直管部12と、曲管部13とを備えるが、水平管部11と垂直管部12の一部に、帯状の銅の板で構成された表材16,17が貼設されている。このうち、水平管部11に貼設された表材16は、水平管部11の軸方向に沿って帯状に貼設されており、垂直管部12に貼設された表材17は、垂直管部12の軸を横切る方向に、輪状に貼設されている。また、階段等の傾斜した場所に設置される手摺本体部にも、前記輪状にした表材17を貼設することができる。また、図4(A)(B)にも示すように、表材のその他の態様として、島状に点在させた表材18、らせん状に巻かれた表材19等も採用することができる。これらの帯状の表材により、手摺本体部10の表面に凹凸が形成され滑り止めの効果を発揮する。なお、表材16,17,18,19を芯材14に貼設する方法としては、溶接、接着剤、ネジ、リベット等の公知の方法が採用できる。また、手摺本体部の芯材も銅を用い、手摺本体部を銅のみで構成することもできる。
脚部30は、第1実施形態と同様である。また、脚部30にも銅の板で構成された表材16,17,18,19を貼設、又は銅メッキで構成された表材15を被覆することができる。また、本実施形態の二重抗菌手摺2に採用されるステンレス鋼は、第1実施形態同様にSUS304等の通常のステンレス鋼に加え、銅や銀等の抗菌作用が強い金属を含有させたものも採用することができる。
以上、説明したように、本考案に係る二重抗菌手摺によれば、それぞれの構成品がステンレス鋼の芯材と前記芯材に被膜された銅メッキ、又はステンレス鋼の芯材と前記芯材に貼設された銅の表材とで構成されている。これにより、銅の持つ強力な抗菌作用が手摺全体に及び、手摺に雑菌等が増殖することがなく、衛生的に使用することができ、特に便器周り、洗面台周り、浴槽周り、病院内等の手摺に好適である。また、表面の抗菌被膜が銅板又は銅メッキで構成されているため、塗装等の被膜に比べ強度に優れるとともに、金属光沢を放ち美観に優れた手摺とすることができる。
また、ステンレス鋼の表面に銅メッキを施す構成では、表面の銅メッキに傷が入っても、地金がステンレス鋼のため腐食等することがなく、滑らかな表面を保つことができ、菌の繁殖場所となる手垢等の付着を防止でき、抗菌作用を保つことができる。また、銅メッキが剥がれた場合においても、銅メッキ層の厚さが、塗装により構成された抗菌被膜に比べて薄いため、当該部分に段差が殆ど発生せず、手触りが変化することが殆どない。
また、ステンレス鋼に銅板を貼設する構成では、銅による抗菌作用により菌の繁殖等を抑えることができるとともに、銅板により手摺の表面に凹凸が形成され、滑り止めの効果を発揮することができる。係る場合、水平管部と、垂直管部又は傾斜された部分では帯状の銅板の貼設する方向を変えることにより、手摺を握る者がその手に加える力に略直交する方向に前記凹凸の縁を形成することができ、より高い滑り止めの効果を発揮させることができる。また、抗菌性能が悪化しない範囲において銅板の面積を縮小させることができるため、コストに優れた二重抗菌手摺とすることもできる。
また、ステンレス鋼は、SUS304等の通常のステンレス鋼に加え、銅や銀等の抗菌作用が強い金属を含有させたものも採用でき、係る場合、さらなる抗菌作用が期待できる。
なお、上述した二重抗菌手摺は、本考案の例示であり、考案の趣旨を逸脱しない範囲において、その構成を適宜変更できる。
1,2・・二重抗菌手摺、
10・・手摺本体部、11・・水平管部、12・・垂直管部、13・・曲管部、14・・芯材、15,16,17,18,19・・表材
30・・脚部、31,32・・立上げ部、33・・鍔部、34・・カバー、

Claims (6)

  1. 抗菌作用を有する手摺であって、
    ステンレス鋼の芯材と銅の表材とで構成されたことを特徴とする二重抗菌手摺。
  2. 前記表材が、前記芯材の一部のみを覆っていることを特徴とする請求項1に記載の二重抗菌手摺。
  3. 前記表材が、前記芯材に帯状に貼設されていることを特徴とする請求項2に記載の二重抗菌手摺。
  4. 前記手摺が水平に設置されているときは、前記表材が前記手摺の軸方向に沿って帯状に貼設されており、
    前記手摺が垂直又は傾斜して設置されているときは、前記表材が前記手摺の軸を横切る方向に帯状に貼設されていることを特徴とする請求項3に記載の二重抗菌手摺。
  5. 前記表材の一部又は全部が、銅メッキであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の二重抗菌手摺。
  6. 前記ステンレス鋼が、銀又は銅を含有するステンレス鋼であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の二重抗菌手摺。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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