JP3188028U - 折り畳み椅子の脚下端連結具 - Google Patents
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Abstract
【課題】X字型脚を有する折り畳み椅子のX字型脚下端を地面に固定しておくことができる脚下端連結具を提供する。
【解決手段】脚下端連結具8は略正方形の板20と、その上面に立設した円形断面の内孔21を有する略円筒状の嵌合部22と、その外面から内孔の中心線から放射方向に延出した第1の立壁23と、第1の立壁と嵌合部の接合部から第1の立壁に直交する方向に延出した第2の立壁24を設ける。第1、第2の立壁にはX字型脚のパイプ下端を固定する第1、第2の丸孔26,27を形成し、略円筒状の嵌合部の壁には長寸パイプの下端を固定する第3、第4の丸孔28,29を形成する。第1の立壁の第2の立壁とは反対側の側方には板を貫く第5の丸孔30を設ける。第5の丸孔は丸孔を通して杭を地中に打ち込んで脚下端連結具を地面に固定するために使用する。
【選択図】図4
【解決手段】脚下端連結具8は略正方形の板20と、その上面に立設した円形断面の内孔21を有する略円筒状の嵌合部22と、その外面から内孔の中心線から放射方向に延出した第1の立壁23と、第1の立壁と嵌合部の接合部から第1の立壁に直交する方向に延出した第2の立壁24を設ける。第1、第2の立壁にはX字型脚のパイプ下端を固定する第1、第2の丸孔26,27を形成し、略円筒状の嵌合部の壁には長寸パイプの下端を固定する第3、第4の丸孔28,29を形成する。第1の立壁の第2の立壁とは反対側の側方には板を貫く第5の丸孔30を設ける。第5の丸孔は丸孔を通して杭を地中に打ち込んで脚下端連結具を地面に固定するために使用する。
【選択図】図4
Description
本考案は、X字型脚部を有する折り畳み椅子の脚下端に取り付けて隣り合うX字型脚の2〜3本のパイプを回動自在に連結するための脚下端連結部品に関する。
湖畔での釣りやキャンプ、海辺でのレジャー等を楽しむ際、背もたれがあって心地よく座れる椅子があると楽しさも倍加する。こうした要望に応え、軽量で持ち運びに便利な折り畳み式椅子が数多く提案されている。折り畳み方式は多種提案されており、その一つにX字型構造の脚を採用した折り畳み椅子(例えば、特許文献1〜3参照)がある。図11は、そのようなX字型脚を有する折り畳み椅子の例である。この折り畳み椅子50は、前、後、左、右に取り付けた4個のX字型脚51と、背もたれ部52を支える2本の長寸パイプ53と、座面と背もたれ部を構成するシート材54と、一対の肘置きシート55とから構成されている。各X字型脚51は2本のパイプを中央部でX字状に交差させたもので、各X字型脚51のパイプの上部及び下部は隣接するX字型脚51の上部及び下部とそれぞれ支持具56、連結具57を用いて連結されている。交差部、支持具、連結具では各パイプは回動可能に接続してあり、前後のX字型脚51間、左右のX字型脚51間の間隔を狭めるように折り曲げると、椅子50は10本のパイプが寄り集まった状態に折り畳まれる。
このような折り畳み椅子はコンパクトに折り畳むことできて持ち運びに便利であり、座り心地もよいため海辺や湖畔でのキャンプで使用するには都合がよい。しかし、海辺や湖畔では日差しが強いため、それを遮るためのパラソルをこの椅子に取り付けることが多くなっている。パラソルを取り付けた場合は、この折り畳み椅子が軽量であることの利点がわざわいする。即ち、人が座っていないときに少し風が吹くと椅子が転倒したり、風がない状態でもパラソルの重量により重心移動して椅子が傾いたり転倒したりするといった問題が生ずる。
本考案は、従来技術のこうした問題点を解決するためになされたもので、その課題は、X字型脚を有する折り畳み椅子にパラソル、その他を取り付けた場合でも椅子がバランスを崩して転倒することがないように、X字型脚の下端を地面に固定しておくことのできる折り畳み椅子の脚下端連結具を提供することにある。
前記課題を解決するための請求項1に記載の考案は、椅子本体の前側、後側、左側、右側に2本のパイプを中央部でX字状に連結交差させたX字型脚を有し、後側左右には鉛直に延びる長寸パイプを有する折り畳み椅子において、前左側下部、前右側下部においては隣接するX字型脚の2本のパイプ下端を連結し、後左側下部、後右側下部においては隣接するX字型脚の2本のパイプ下端と長寸パイプ下端を連結するための折り畳み椅子の脚下端連結具であって、該脚下端連結具は、略正方形の板と、該板の上面に立設した円形断面の内孔を有する略円筒状の嵌合部と、該略円筒状の嵌合部の外面から内孔の中心線から放射方向に板の縁まで延出された第1の立壁と、該第1の立壁と嵌合部の接合部から第1の立壁に直交する方向に板の縁まで延出された第2の立壁とからなり、第1の立壁と第2の立壁には嵌合部との接合部からX字型脚のパイプ径の1.2〜2倍離れた位置に立壁の表裏を貫く第1、第2の丸孔が形成されており、略円筒状の嵌合部壁には内孔中心に向けて第3、第4の丸孔が形成されており、第1の立壁の第2の立壁とは反対側の側方には前記板を貫く第5の丸孔が形成されており、第1、第2の丸孔はX字型脚のパイプ下端を固定するためのものであり、第3、第4の丸孔は内孔に挿入した長寸パイプ下端を固定するためのものであり、第5の丸孔は該丸孔を通して杭を地中に打ち込んで脚下端連結具を地面に固定するためのものであることを特徴とする折り畳み椅子の脚下端連結具である。
このような構成の折り畳み椅子では、各脚下端連結具に第5の丸孔が設けてあるので、その第5の丸孔を通して杭を地面に打ち込むことにより折り畳み椅子を地面に固定することができる。これにより、日差しを避けるためのパラソルを取り付けた状態で椅子から離れている間に風が吹いても椅子の転倒が防止される。パラソルの重量により重心移動して椅子が傾いたり転倒したりすることも防止される。
以下、本考案に係る折り畳み椅子の脚下端連結具の一実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本考案に係る脚下端連結具を採用した一例としての折り畳み椅子1の外観斜視図、図2はシート部を透視で描いた斜視図、図3は骨組み構造の斜視図である。折り畳み椅子1は座面部と背もたれ部を構成するシート部材2と、一対の肘置きシート部材3a、3bと、それらを支持する図2に示す椅子本体4とから構成される。椅子本体4はパイプを組み合わせて構成されており、結合部、挿通部は回動自在、摺動自在に結合されていて、折り畳み椅子1は10本のパイプが寄り集まった柱状に折り畳み可能になっている。
椅子本体4は、前側、後側、左側、右側に2本のパイプを中央部でX字状に連結交差させたX字型脚5a、5b、5c、5dを有し、後側左右には鉛直に延びる長寸パイプ6a、6bを有する。各X字型脚の2本のパイプは中央部で回動自在に連結されており、2本のパイプ間の角度は0〜180°の任意角度にすることができる。隣接するX字型脚は、下端が脚下端連結具により連結されている。即ち、前側X字型脚5aと左側X字型脚5cは脚下端連結具8aで、前側X字型脚5aと右側X字型脚5dは脚下端連結具8bで、後側X字型脚5bと左側X字型脚5cは脚下端連結具8cで、後側X字型脚5bと右側X字型脚5dは脚下端連結具8dでそれぞれ連結されている。脚下端連結具8c、脚下端連結具8dには、長寸パイプ6a、6bもそれぞれ連結されている。各脚下端連結具に連結されたX字型脚のパイプは脚下端連結具に対して回動可能に連結されている。
隣接するX字型脚の上端側は、脚上端連結具により連結されている。即ち、前側X字型脚5aと左側X字型脚5cは脚上端連結具9aで、前側X字型脚5aと右側X字型脚5dは脚上端連結具9bで、後側X字型脚5bと左側X字型脚5cは脚上端連結具9cで、後側X字型脚5bと右側X字型脚5dは脚上端連結具9dでそれぞれ連結されている。各脚上端連結具に連結されたX字型脚のパイプは脚上端連結具に対して回動可能に連結されている。後側の脚上端連結具9c、9dには挿通孔が設けられ、長寸パイプ6a、6bがそれぞれ摺動可能に挿通されている。前側X字型脚5aの各パイプの上端側は、脚上端連結具9a、9bの上方に延出する長さに形成して取り付けてあり、延出部の先には肘置きシート部材3を取り付けるための水平外側に折り曲げた水平折り曲げ部13a、13bが形成してある。
座面部と背もたれ部を構成するシート部材2は、前側X字型脚5aと後側の長寸パイプ6a、6bを利用して取り付けてある。シート部材2の前側左右には孔11a、11bが設けてあり、その孔に前側X字型脚5aの左右パイプの上端側が挿通されている。孔11a、11bが設けられた部分のシート部材2は脚上端連結具9a、9bに支持されるため、座部に人が座っても落下しない。シート部材2の座部後端位置に当たる部分の左右にも孔12a、12bが設けてあり、その孔に長寸パイプ6a、6bが挿通されている。孔12a、12bが設けられた部分のシート部材2は、脚上端連結具9c、9dに支持される。
シート部材2の背もたれ部に当たる上部左右には、下側に入口を有する細長い袋状部が形成されており、その袋状部に左右の長寸パイプ6a、6bの上端部を挿入し、留め具で固定して背もたれ部を形成している。左右の肘置きシート部材3a、3bは細長のシートで、前側X字型脚5aの上端に設けた水平折り曲げ部13a、13bと、後側の長寸パイプ6a、6bとの間に取り付けてある。肘置きシート部材3a、3bの前端部には、座部側に入口を有する細長い袋状部が形成されており、その袋状部に左右の水平折り曲げ部13a、13bを挿入して留め具で固定してある。肘置きシート部材3a、3bの後端部には孔を設けて長寸パイプ6a、6bが挿通されている。孔を設けた後端部は座部を支持するシート部材2の孔12a、12bの上方にあって、脚上端連結具9c、9dに支持される。
次に、本考案の特徴である脚下端連結具8a、8b、8c、8dの構成について説明する。脚下端連結具8a、8b、8c、8dは全て同一形状である。図4はそのうちの1個の脚下端連結具8の外観斜視図、図5はそれを反対側から見た外観斜視図、図6は平面図であり前側X字型脚5aと右側X字型脚5dの下部を連結する脚下端連結具8bを椅子前側から見た平面図に相当する。
脚下端連結具8は略正方形の板20と、該板20の上面に立設した円形断面の内孔21を有する略円筒状の嵌合部22と、該嵌合部22の外面から内孔21の中心線から放射方向に板20の縁まで延出された第1の立壁23と、該第1の立壁23と嵌合部23の接合部から第1の立壁23に直交する方向に板20の縁まで延出された第2の立壁24とから構成される。第1の立壁23、第2の立壁24の高さは嵌合部22の高さと同じにしてある。
第1の立壁23には、嵌合部22との接合部から板20の縁方向にX字型脚のパイプ径の1.2〜2倍離れた位置に第1の立壁23の表裏を貫く第1の丸孔26が形成してある。第1の丸孔26の中心高さは第1の立壁23の高さの略1/2にしてある。第2の立壁24にも、嵌合部22との接合部から板20の縁方向にX字型脚のパイプ径の1.2〜2倍離れた位置に第2の立壁23の表裏を貫く第2の丸孔27が形成してある。第2の丸孔27の中心高さは第1の丸孔26の高さと同じにしてある。この第1、第2の丸孔26、27はX字型脚の下端を回動自在に固定するためのものである。
略円筒状の嵌合部22の側壁にも内孔21の中心に向けて貫通する第3、第4の丸孔28、29が形成してある。第3の丸孔28は、第1の立壁23とは内孔21の中心を挟んだ反対側に形成されている。第4の丸孔29は、第3の丸孔28を第1の立壁23方向に90°水平旋回した位置に形成されている。この第3、第4の丸孔28、29は、長寸パイプ6a、6bの下端を固定するためのものである。
本考案の一番の特徴として、脚下端連結具8には第5の丸孔30が形成してある。第5の丸孔30は、略正方形の板20を上下に貫通して設けてある。その位置は、第1の立壁23の側方であって第2の立壁24とは反対側であり、第1の立壁23の第1の丸孔26よりは第1の立壁23の先端寄り位置である。この第5の丸孔30は、地表に置いた脚下端連結具8を杭でもって地面に固定するためのものである。
図7は、前右側下端の脚下端連結具8bに前側X字型脚5aのパイプ5aaと右側X字型脚5dのパイプ5ddの下端を固定した状態を前側から見た斜視図である。パイプ5aaは、第1の立壁23に設けた第1の丸孔26を利用して連結する。連結は、パイプ5aaの下端近くに横孔を設け、その横孔と第1の丸孔26にボルト31を挿通し、パイプ5aaを脚下端連結具8bに回動自在に連結する。右側X字型脚5dのパイプ5ddも同様の方法で、第2の立壁24に設けた第2の丸孔27を利用して回動自在に連結する。前左側下端の脚下端連結具8aの連結構造は、図7を左右対称にした構造となる。
図8は、後左側下端の脚下端連結具8cに左側X字型脚5cのパイプ5ccと後側X字型脚5bのパイプ5ddと長寸パイプ6aの下端を固定した状態の斜視図である。長寸パイプ6aは、下端を嵌合部22の内孔21に挿入する。そして、第3、第4の丸孔28、29に先端部に雄ねじを設けたボルト32を挿通し、長寸パイプ6aの下端近くに設けた雌ねじを設けた横孔にねじ込んで抜け防止を図っている。後右側下端の脚下端連結具8dの連結構造は、図8を左右対称にした構造となる。
このようにして取り付けた各脚下端連結具8に設けてある第5の丸孔30は、各脚下端連結具8を地面に固定するために使用する。即ち、前右側下端の脚下端連結具8bの場合は、図9に示すように杭33を第5の丸孔30を通して地面に打ち込む。後左側下端の脚下端連結具8cの場合も同様に、図10に示すように杭33を第5の丸孔30を通して地面に打ち込む。他の脚下端連結具8b、8dも同様にして杭33で地面に固定する。別の方法として、杭33で固定することに代えて、紐を第5の丸孔30に通し、その紐を近くの杭等の固定物に固定して椅子を固定してもよい。
以上説明したように、本実施形態の折り畳み椅子1では各脚下端連結具8に第5の丸孔30が設けてあるので、その第5の丸孔30を通して杭33を地面に打ち込むことにより折り畳み椅子1を地面に固定することができる。これにより、日差しを避けるためのパラソルを取り付けた状態で椅子から離れている間に少し位の風が吹いても椅子の転倒が防止される。パラソルの重量により重心移動して椅子が傾いたり転倒したりすることも防止される。
図面中、1は折り畳み椅子、4は椅子本体、5a、5b、5c、5dはX字型脚、6a、6b長寸パイプ、8a、8b、8c、8dは脚下端連結具、20は板、21は内孔、22は嵌合部、23は第1の立壁、24は第2の立壁、26は第1の丸孔、27は第2の丸孔、28は第3の丸孔、29は第4の丸孔、30は第5の丸孔、33は杭を示す。
Claims (1)
- 椅子本体の前側、後側、左側、右側に2本のパイプを中央部でX字状に連結交差させたX字型脚を有し、後側左右には鉛直に延びる長寸パイプを有する折り畳み椅子において、前左側下部、前右側下部においては隣接する前記X字型脚の2本のパイプ下端を連結し、後左側下部、後右側下部においては隣接する前記X字型脚の2本のパイプ下端と前記長寸パイプ下端を連結するための折り畳み椅子の脚下端連結具であって、
該脚下端連結具は、略正方形の板と、該板の上面に立設した円形断面の内孔を有する略円筒状の嵌合部と、該略円筒状の嵌合部の外面から前記内孔の中心線から放射方向に前記板の縁まで延出された第1の立壁と、該第1の立壁と前記嵌合部の接合部から該第1の立壁に直交する方向に前記板の縁まで延出された第2の立壁とからなり、前記第1の立壁と第2の立壁には前記嵌合部との接合部から前記X字型脚のパイプ径の1.2〜2倍離れた位置に立壁の表裏を貫く第1、第2の丸孔が形成されており、前記略円筒状の嵌合部壁には内孔中心に向けて第3、第4の丸孔が形成されており、前記第1の立壁の前記第2の立壁とは反対側の側方には前記板を貫く第5の丸孔が形成されており、
前記第1、第2の丸孔は前記X字型脚のパイプ下端を固定するためのものであり、前記第3、第4の丸孔は前記内孔に挿入した長寸パイプ下端を固定するためのものであり、前記第5の丸孔は該丸孔を通して杭を地中に打ち込んで脚下端連結具を地面に固定するためのものであることを特徴とする折り畳み椅子の脚下端連結具。
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3188028U true JP3188028U (ja) | 2013-12-26 |
Family
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