JP3187766U - 苺の花托形状矯正具 - Google Patents

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Abstract

【課題】栽培中に苺の成長を妨げることなく、意匠上、花托の形状を変えた苺を、差別化された商品として収穫することができる苺の花托形状矯正具を提供する。
【解決手段】成長途上にある苺の花托53を包含可能な内部空間2を形成する一対の部材であって、無色透明の樹脂からなり、内外で通気が可能な通気孔5と、水分を外部に排出する水抜き孔6とを有する一対のカバー部材10と、弾性を有する無色透明の材料からなり、一対のカバー部材10の内側に、通気性を確保して設けられ、苺50の花托53との当接面21を、矯正する花托形状に対応した形状に形成された花托矯正部材20と、を備えている。
【選択図】図4

Description

この考案は、苺の成長に伴って、花托を、例えば、ハート型形状等、意匠的に特徴を有した形状に矯正する苺の花托形状矯正具に関するものであり、主としてハウス栽培で茎に吊り下げられた花托を、この花托形状矯正具に収めて、収穫まで使用する花托形状矯正具である。
苺は、好きな食べ物として、女性や子供をはじめとする幅広い層の人から支持されており、特にケーキやフルーツパフェ等では、付加価値が高い重要なトッピング材となっている。一方、近年は、多様化を好む時代となり、栽培中に形状を矯正して収穫された果物が、差別化された商品として、市場に登場している。このような果物は、例えば、特許文献1、2に開示された矯正具を用いて、栽培される。
特許文献1は、レモンの成長過程において、レモンを、3つの棒体とへ字形状の壁板とによって狭窄しつつ、棒体間の隙間で膨張させることにより、レモンの果実断面をハート形状に矯正する果実矯正具である。特許文献2は、ネット系メロンの成長過程において、鉄板を組み立てて形成された六面体形状の空間を有する鉄製型枠を、成長途中のネット系メロンに覆って取り付け、このネット系メロンを四角形状に矯正して成長させる四角いメロン栽培用型枠である。
実用新案登録第3091597号公報 特開2007‐325539号公報
しかしながら、苺の花托は、レモンの表皮に比べて軟らかく、潰れ易いため、特許文献1の技術で苺の花托形状を矯正することはできない。一方、特許文献2では、鉄製型枠の内側に、クッション性、吸湿性を有する布地を設けることで、ネット系メロンを保護することができる。しかしながら、苺栽培の場合、太陽光やこれに相当する光が、成長時に花托に照射されないと、花托が赤色系に変色せず、特許文献2の技術は、太陽光等を、非透過性の鉄板で遮ってしまうため、苺の花托形状の矯正には適用できない。
本考案は、上記問題点を解決するためになされたものであり、栽培中に苺の成長を妨げることなく、意匠上、花托の形状を変えた苺を、差別化された商品として収穫することができる苺の花托形状矯正具を提供することを目的とする。
本考案に係る苺の花托形状矯正具は、以下の構成を有する。
(1)成長途上にある苺の花托を包含可能な内部空間を形成する一対の部材であって、無色透明の材質からなり、内外で通気が可能な通気孔と、水分を外部に排出する水抜き孔とを有するカバー部材と、弾性を有する無色透明の材料からなり、前記一対のカバー部材の内側に、通気性を確保して設けられ、苺の花托との当接面を、矯正する花托形状に対応した形状に形成された花托矯正部材と、を備えること、を特徴とする。
(2)(1)に記載する苺の花托形状矯正具において、前記花托矯正部材の前記当接面は、ハート型形状に形成され、前記花托矯正部材では、花托のヘタ側に対応する上方で、
横側に広がる湾曲部の肉厚が、ヘタの反対側に対応する下方に向けて、横側から窄む収束部の肉厚より、大きくなっていること、を特徴とする。
(3)(1)または(2)に記載する苺の花托形状矯正具において、前記一対のカバー部材には、フックが設けられていること、を特徴とする。
(4)(1)乃至(3)のいずれか1つに記載する苺の花托形状矯正具において、苺の茎を配置する開口部を前記カバー部材に有し、前記開口部は、前記カバー部材内の中央側に向けて窄むテーパ形状に形成されていること、を特徴とする。
上記構成を有する本考案に係る苺の花托形状矯正具の作用・効果について、説明する。
(1)成長途上にある苺の花托を包含可能な内部空間を形成する一対の部材であって、無色透明の材質からなり、内外で通気が可能な通気孔と、水分を外部に排出する水抜き孔とを有するカバー部材と、弾性を有する無色透明の材料からなり、一対のカバー部材の内側に、通気性を確保して設けられ、苺の花托との当接面を、矯正する花托形状に対応した形状に形成された花托矯正部材と、を備えること、を特徴とするので、苺の花托の成長過程に合わせ、花托が膨らみ始めた段階で、本考案に係る苺の花托形状矯正具が、花托の周りを花托矯正部材の当接面に覆われた形態で、苺に取り付けられると、花托は、太陽光やこれに相当する光を浴び、大気に触れて、花托矯正部材との空間内で結露の発生を抑制しながら、大きく成長し、花托矯正部材の当接面の形状に倣って、例えば、外観形状がハート型形状等、意匠上、特徴を有した形状に育つ。苺の花托は軟らかく、潰れ易いが、花托矯正部材が弾性体でクッション性を有するため、花托にかかる面圧が小さく抑えられ、花托の表面や、花托に散在する果実が潰されずに保護できている。本考案に係る苺の花托形状矯正具は、収穫に合わせて取り外される。
従って、本考案に係る苺の花托形状矯正具によれば、栽培中に苺の成長を妨げることなく、意匠上、花托の形状を変えた苺を、差別化された商品として収穫することができる、という優れた効果を奏する。
(2)(1)に記載する苺の花托形状矯正具において、花托矯正部材の当接面は、ハート型形状に形成され、花托矯正部材では、花托のヘタ側に対応する上方で、横側に広がる湾曲部の肉厚が、ヘタの反対側に対応する下方に向けて、横側から窄む収束部の肉厚より、大きくなっていること、を特徴とするので、苺の花托において、ヘタとその反対側の先端部との縦幅が比較的小さく、横幅が外側にせり出した幅広のハート型形状に成長した花托が得られる。その理由として、苺の花托は、茎に吊り下げられて下向きに成長するが、収束部では花托矯正部材の肉厚が小さいため、花托先端部は、縦幅方向への成長をカバー部材で遮られる。その一方で、湾曲部では花托矯正部材の肉厚が大きく、花托は、横幅方向に広がり易くなるからである。
(3)(1)または(2)に記載する苺の花托形状矯正具において、一対のカバー部材には、フックが設けられていること、を特徴とするので、ビニールハウス等によるハウス栽培で、苺を、棚の上で栽培し、棚から地面に向けて垂れ下がった茎の先にそれぞれ、花托が実る場合に、ワイヤ、ロープ、針金等の吊設部材が、このような棚等に沿って張設されていれば、フックを吊設部材に係留させることにより、苺の花托形状矯正具が吊着できる。これにより、花托一つひとつに苺の花托形状矯正具が各々取り付けられても、重量的負担が苺にかからず、成長を阻害することなく、苺を栽培することができる。
(4)(1)乃至(3)のいずれか1つに記載する苺の花托形状矯正具において、苺の茎を配置する開口部をカバー部材に有し、開口部は、カバー部材内の中央側に向けて窄むテーパ形状に形成されていること、を特徴とするので、カバー部材の内側で、開口部の内周縁部が内部空間の中央側に向いて配置されることにより、花托は、ヘタの付け根に隣接する花托付け根がその周囲より窪んだ形態で、成長し、例えば、立体的にボリューム感のあるハート型形状等、意匠上、特徴ある外観形状、または断面形状に矯正された花托が容易に得られる。
実施形態に係る花托形状矯正具を示す斜視図である。 図1中、A−A矢視断面図である。 図1中、B矢視位置から見た平面図である。 花托が小さい段階で、図1に示す花托形状矯正具を花托に取り付けた直後の状態を示す説明図である。 図4に続き、花托形状矯正具内で、成長途上にある花托の様子を示す説明図である。 図5に続く図であり、図1に示す花托形状矯正具を、成長した花托から取り外す直前の状態を示す説明図である。 収穫された花托を2分割したうちの半分を示す平面図である。
(実施形態)
以下、本考案に係る苺の花托形状矯正具について、実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。本実施形態では、苺栽培農家が、ビニールハウスにおいて、棚の上に一列状に配置した複数の苺の苗を促成栽培し、棚から地面に向けて垂れ下がった複数の茎の先に、それぞれ実る花托をハート型形状に矯正する場合について、一つの花托を代表して挙げて、説明する。図1は実施形態に係る花托形状矯正具を示す斜視図であり、図1中、A−A矢視断面図を図2に、図1中、B矢視位置から見た平面図を、図3に、それぞれ示す。図4は、花托が小さい段階で、花托形状矯正具を花托に取り付けた直後の状態を示す説明図である。なお、図4〜図6は、図を見易くするため、花托形状矯正具のみを断面図で図示しているが、それ以外の部分については、正面図として図示している。
花托形状矯正具1(苺の花托形状矯正具)は、成長途上にある苺50の花托53を包含可能な内部空間2を形成する一対のカバー部材10と、この一対のカバー部材10の内側に、通気性を確保して設けられた花托矯正部材20と、を有している。一対のカバー部材10は、例えば、ポリ塩化ビニル(Poly Vinyl Cloride)、ポリスチレン(Poly Styrene)等、無色透明の樹脂からなり、本実施形態では、互いに対向する向きに突き合わせて3次元的に膨らみを持たせたハート型形状に成形されている。なお、一対のカバー部材10表面全体に、例えば、直径Φ1mm未満の小さい孔が散在して形成されていると、通気性が向上する。
一対のカバー部材10は、内外で通気が可能な通気孔5と、内部空間2で結露した水分を外部に排出する水抜き孔6とを有し、この一対のカバー部材10の片方には、フック7が、通気孔5を挟む両側にそれぞれ設けられている。また、本実施形態では、一対のカバー部材10外周には、図1に示すように、突起部12が、4箇所に設けられ、カバー部材10,10同士を突き合わせて形成される円柱状の突起部12の軸部が設けられている。この軸部には、その軸方向からL字状に延びる溝(図1中、左上の突起部12を参照)が、一方のカバー部材10に形成されている。
一方、六角形状の係止部材13は、突起部12の軸部と挿着可能な貫通孔を有し、この貫通孔内に、その内周面から径内側に僅かながら突出する小突起(図1中、左上の係止部材13を参照)が形成されている。係止部材13の小突起を、突起部12の軸部の軸方向溝に位置合わせして、係止部材13の貫通孔に突起部12の軸部を挿入し、係止部材13を突起部12の軸部周方向に回転させると、係止部材13の小突起が、突起部12の軸部の周方向溝に係合して、カバー部材10,10同士が固定される。なお、カバー部材10,10同士の固定は、本実施形態に限定されるものでなく、固定させる構造や位置、固定箇所の数は、適宜変更可能であり、突き合わされたカバー部材10,10同士が固定されれば良い。
また、一対のカバー部材10は、苺50の茎51を配置する開口部8を有している。この開口部8では、当該一対のカバー部材10の内側に位置する内周縁部11が、内部空間2内中央側に向けて窄むテーパ形状に形成されている。具体的には、内周縁部11は、本実施形態では、図3に示すように、中心角θ=60°の扇型形状で、内部空間2内中央側に向けたテーパ形状に形成され、開口部8の周方向に沿って、対向する配置位置に2箇所配設されている。
なお、内周縁部11の接触により、苺50の花托53の花托付け根54を、その周りより窪ませて形成することができれば、内周縁部11を、開口部8全周に亘って形成しても良いが、隣接する内周縁部11,11の間に隙間があれば、内部空間2との内外で通気性は一層向上する。また、本実施形態のように、2つの内周縁部11が対向する位置に配置される場合、内周縁部11の中心角が、例えば、30°≦θ≦90°等の範囲で設定されていると、内周縁部11が花托付け根54を適度に窪ませて保持できると共に、隣接する内周縁部11,11の間の隙間を、通気口として確保することができる。
花托矯正部材20は、弾性を有する無色透明の材料として、本実施形態では、図示しない通気孔を有したシリコン材からなり、クッション性を有した弾性体である。この花托矯正部材20は、一対のカバー部材10の内部空間2内に、一対のカバー部材10の内面に沿って配設され、花托矯正部材20の内周面で、苺50の花托53との当接面21が、矯正しようとする花托53の形状、すなわちハート型形状に対応した形状に成形されている。花托矯正部材20では、花托53のヘタ52側に対応する上方で、横側に広がる湾曲部3の肉厚t1が、ヘタ52の反対側に対応する下方に向けて、横側から窄む収束部4の肉厚t2より、大きくなっている。
次に、苺栽培で、花托形状矯正具1の使用方法について、図4〜図6を用いて説明する。図5は、図4に続き、花托形状矯正具内で、成長途上にある花托の様子を示す説明図である。図6は、図5に続く図であり、図1に示す花托形状矯正具を、成長した花托から取り外す直前の状態を示す説明図である。
苺50の花托53は、実を付け始めた段階から収穫時期を迎える段階になるまでに、体積比率で10倍程度大きく成長する。花托形状矯正具1は、図4に示すように、花托53が膨らみ始めた段階で取り付けられ、花托53を内部空間2に配置し、花托53の花托付け根54近傍で茎51を開口部8に位置合わせし、一列状に配置された苺の苗に沿って張設されたワイヤ30に、フック7を係留させて吊設される。内部空間2では、通気孔5と水抜き孔6により、通気性が確保され、栽培中に内部空間2で結露が生じても、水分は水抜き孔6から排水される。
花托53が成長して次第に大きくなると、ヘタ52の反対側にある花托53の先端部がまず、花托形状矯正具1の収束部4側にある花托矯正部材20の当接面21に当接する。この状態で、ヘタ52側にある花托53の根元部が、図5に示すように、花托形状矯正具1の湾曲部3にある花托矯正部材20の当接面21に向けて徐々に成長する。花托53の根元部が、図6に示すように、花托形状矯正具1の湾曲部3にある花托矯正部材20の当接面21と当接する段階まで成長すると、カバー部材10の内周縁部11により、花托付け根54を、その周りより窪ませた花托53が栽培できる。そして、花托形状矯正具1が花托53から取り外された後、花托53を収穫し、花托53の表面は赤色系に変色する。かくして、栽培中や収穫時に、外部からの接触により、花托53が傷付くことなく、ハート型形状に矯正された花托53が収穫できる。
本実施形態の花托形状矯正具1の作用・効果について説明する。
本実施形態の花托形状矯正具1では、成長途上にある苺の花托53を包含可能な内部空間2を形成する一対の部材であって、無色透明の樹脂からなり、内外で通気が可能な通気孔5と、水分を外部に排出する水抜き孔6とを有する一対のカバー部材10と、弾性を有する無色透明の材料からなり、一対のカバー部材10の内側に、通気性を確保して設けられ、苺50の花托53との当接面21を、矯正する花托形状に対応した形状に形成された花托矯正部材20と、を備えること、を特徴とするので、苺50の花托53の成長過程に合わせ、花托53が膨らみ始めた段階で、花托形状矯正具1が、花托53の周りを花托矯正部材20の当接面21に覆われた形態で、苺50に取り付けられると、花托53は、太陽光やこれに相当する光を浴び、大気に触れ、花托矯正部材20との内部空間2内で結露の発生を抑制しながら、大きく成長し、意匠上、特徴を有した形状として、本実施形態では、花托矯正部材20の当接面21の形状に倣ったハート型の外観形状に育つ。
苺50の花托53は軟らかく、潰れ易いが、花托矯正部材20が弾性体でクッション性を有するため、花托53にかかる面圧が小さく抑えられ、花托53の表面や、花托53に散在する果実が潰されずに保護できている。これにより、栽培した花托53に対し、商品として収穫できる歩留まり率が高くできている。
従って、本実施形態の苺の花托形状矯正具1によれば、栽培中に苺50の成長を妨げることなく、意匠上、花托53の形状を変えた苺50を、差別化された商品として収穫することができる、という優れた効果を奏する。
特に、市場において、農家で栽培された苺50の花托53が取り引きされる場合、花托53は、その形状の良し悪しより、重さに価値を置いて取り引きされる傾向がある。そのため、花托矯正部材20にクッション性を備えていると、花托53の形状が統一できないこともあり得るが、花托矯正部材にクッション性がない場合に比べ、花托53の表面が保護できているため、商品として収穫できる歩留まり率は高くできる。また、栽培中、複数の茎51の先にそれぞれ実る各花托53には、大きさの違いが、栽培条件に起因した成長差によって生じる場合がある。このような場合でも、花托矯正部材20にクッション性を有していることで、収穫しようとする花托53が、一定の大きさに制限されず、許容範囲内のバラツキを持ってハート型形状に矯正することができるため、商品としての歩留まり率は高くなる。
また、本実施形態の花托形状矯正具1では、花托矯正部材20の当接面21は、ハート型形状に形成され、花托矯正部材20では、花托53のヘタ52側に対応する上方で、横側に広がる湾曲部3の肉厚t1が、ヘタ52の反対側に対応する下方に向けて、横側から窄む収束部4の肉厚t2より、大きくなっていること、を特徴とするので、苺50の花托53において、ヘタ52とその反対側の先端部との縦幅が比較的小さく、横幅が外側にせり出した幅広のハート型形状に成長した花托53が得られる。その理由として、苺50の花托53は、茎51に吊り下げられて下向きに成長するが、収束部4では花托矯正部材20の肉厚t2が小さいため、花托先端部は、縦幅方向への成長をカバー部材10で遮られる。その一方で、湾曲部3では花托矯正部材20の肉厚t1が大きく、花托53は、横幅方向に広がり易くなるからである。
また、本実施形態の花托形状矯正具1では、一対のカバー部材10には、フック7が設けられていること、を特徴とするので、ビニールハウスによるハウス栽培で、苺50を、棚の上で栽培し、棚から地面に向けて垂れ下がった複数本の茎51の先にそれぞれ、花托53が実る場合に、ワイヤ30等の吊設部材が、このような棚に沿って張設されていれば、フック7を吊設部材に係留させることにより、花托形状矯正具1が吊着できる。これ
により、花托53一つひとつに花托形状矯正具1が各々取り付けられても、重量的負担が苺50にかからず、成長を阻害することなく、苺50を栽培することができる。
また、本実施形態の花托形状矯正具1では、苺50の茎51を配置する開口部8をカバー部材10に有し、開口部8は、カバー部材10内の中央側に向けて窄むテーパ形状に形成されていること、を特徴とするので、カバー部材10の内側で、開口部8の内周縁部11が内部空間2の中央側に向いて配置されることにより、花托53は、ヘタ52の付け根に隣接する花托付け根54がその周囲より窪んだ形態で、成長する。
そして、収穫後の花托53を、ケーキやフルーツパフェ等にデコレーションするにあたり、形状矯正した花托53を、ヘタ52の付け根とその反対側の先端部とを縦断する位置で2分割すれば、意匠上、特徴ある断面形状(外観形状)として、図7に示すように、立体的にボリューム感のあるハート型形状に矯正された花托53が容易に得られる。ひいては、苺50の花托53に付加価値をより高くしたケーキやフルーツパフェ等が提供できる。
以上において、本考案を実施形態に即して説明したが、本考案は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できる。
(1)例えば、実施形態では、花托形状矯正具1で、苺50の花托53をハート型形状に矯正したが、花托形状矯正具により、矯正しようと苺の花托形状は、実施形態に限定されるものではない。例えば、略円錐形状に矯正する場合や、花托矯正部材に設けた凸部との接触により、花托の表面に、イニシャルやマーク等が刻まれた花托を栽培するのに用いる花托形状矯正具であっても良い。
(2)また、実施形態では、花托53をハート型形状に矯正するのに、花托矯正部材20の当接面21のほか、カバー部材10をもハート型形状に成形したが、花托矯正部材の当接面が、花托を矯正しようとする形状に形成されていれば良く、カバー部材の形状は、実施形態に限定されることなく適宜可能である。
(3)また、実施形態では、花托矯正部材20をシリコン材で形成したが、花托矯正部材は、弾性を有する無色透明の材料で形成されていれば良く、例えば、2枚のポリエチレンシートで構成され、片方のシートにドーム型の突起を成型し、突起内の空気圧を利用した気泡緩衝材等によって構成されていても良い。気泡緩衝材を用いた場合には、隣接する突起同士の間に隙間があるため、通気性がより確保され易くなる。
(4)また、実施形態では、苺栽培農家でハウス栽培される苺50の花托53を対象に、花托形状矯正具1を用いて花托53をハート型形状に矯正したが、花托形状の矯正対象となる苺は、温度制御したハウス栽培、植物工場による促成栽培のほか、露地栽培、プランタ等を用いた家庭菜園で栽培される苺でも良い。
1 花托形状矯正具(苺の花托形状矯正具)
2 内部空間
3 湾曲部
t1 (湾曲部の)肉厚
4 収束部
t2 (収束部の)肉厚
5 通気孔
6 水抜き孔
7 フック
8 開口部
10 カバー部材
20 花托矯正部材
21 当接面
50 苺
51 茎
53 花托
52 ヘタ

Claims (4)

  1. 成長途上にある苺の花托を包含可能な内部空間を形成する一対の部材であって、無色透明の材質からなり、内外で通気が可能な通気孔と、水分を外部に排出する水抜き孔とを有するカバー部材と、
    弾性を有する無色透明の材料からなり、前記一対のカバー部材の内側に、通気性を確保して設けられ、苺の花托との当接面を、矯正する花托形状に対応した形状に形成された花托矯正部材と、を備えること、
    を特徴とする苺の花托形状矯正具。
  2. 請求項1に記載する苺の花托形状矯正具において、
    前記花托矯正部材の前記当接面は、ハート型形状に形成され、
    前記花托矯正部材では、花托のヘタ側に対応する上方で、横側に広がる湾曲部の肉厚が、ヘタの反対側に対応する下方に向けて、横側から窄む収束部の肉厚より、大きくなっていること、
    を特徴とする苺の花托形状矯正具。
  3. 請求項1または請求項2に記載する苺の花托形状矯正具において、
    前記一対のカバー部材には、フックが設けられていること、
    を特徴とする苺の花托形状矯正具。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載する苺の花托形状矯正具において、
    苺の茎を配置する開口部を前記カバー部材に有し、前記開口部は、前記カバー部材内の中央側に向けて窄むテーパ形状に形成されていること、
    を特徴とする苺の花托形状矯正具。
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