JP3187653U - 可搬型ソーラー電源装置 - Google Patents

Abstract

【課題】任意の場所で十分な蓄電量を保有し、電源装置を使用出来るのみならず、砂利道、草地など、さまざまな悪条件下での容易な運搬と、設置時に十分な安定性を保つことができる移動式ソーラー電源装置を提供する。
【解決手段】開閉角度調節可能なソーラーパネル１１の荷台１６に、太陽光により発電された電力を蓄電するためのバッテリ、蓄電した電源を使用する為のコンセントと、バッテリの残量計が付いた制御ボックス２１を取り付ける。運搬手段として、荷台に二輪のタイヤ１３、補助用のキャスターと運搬用ハンドル１５を取り付け、キャスター付き二輪台車式の可搬型とし、荷台に収納可能で、固定時に足の長さと固定幅を調節できるアジャスタ式のスタンド３１を取り付ける。また、制御ボックスを、角度調整が可能な収納式にする。
【選択図】図１

Description

本考案は、移動式のソーラー電源装置の、移動、設置に関するものである。

近年、建物の屋根や、広大な平地等にソーラーパネルを並べて、太陽光による発電をするシステムが注目されている。

しかし、従来の太陽光発電システムは、太陽光を受光するソーラーパネルを固定するため、発電された電力を使用する場所が制限されてきた。

前記問題を解決するために、太陽光発電を任意の場所で行うことができる、移動式のソーラー発電機が発明されている（特許文献１）。

また、上記発明の課題点であった十分な発電量を得られない問題を解決するために、折り畳み式のソーラーパネルを取り付けた移動式のソーラーパネルの開発がされた（実用新案文献１）。

しかしながら、考案の詳細な説明４ならびに５で記載の移動式ソーラーシステムは、四輪タイヤの手押し式で、砂利、草地、砂地等の悪路での運搬に問題があった。

また、考案の詳細な説明４ならびに５で記載の移動式ソーラーシステムは、太陽光発電の性質上、太陽光を広い面積のソーラーパネルに照射して発電する必要があるため、設置時に不安定な足場などでは、十分な安定性が保てず、また、前記移動式ソーラーシステムが突風、強風などの突発的、または持続的な強い風にさらされた際、転倒する危険性について言及していなかった。

特開２０１０−３４１９０号公報

実用新案文献

実用新案文献１

実用新案登録第３１６９４４１号

本考案では、ソーラー発電装置が、移動可能で十分な蓄電量を得る事が出来るだけでなく、運搬時の容易性を向上する。次に、設置時に十分な安定性を保つことができる移動式ソーラーシステムを提供する。

課題を解決する為の手段

上記課題に対しての解決手段を備えた、本考案の可搬型ソーラー電源装置は、請求項１記載のように、太陽光発電用のソーラーパネルの荷台に、大型の二輪タイヤ、キャスターを取り付け、二輪台車式の移動形式にし、運搬用ハンドルが装備されている事を特徴とする。
また、上記可搬型ソーラー電源装置の荷台に収納されているバッテリ等、重量がある部品を、大型の二輪タイヤ付近に配置し、重心を荷台の一部分に集中させることにより、キャスター側に取り付けられた上記運搬用ハンドルを持ちあげながら移動する、二輪台車式の移動方法を可能とする。

本考案において、請求項２及び３記載の、可搬型ソーラー電源装置を設置する際に、足場を固定する為に取り付けるスタンドは、車高長、固定幅を調整できるアジャスタ式にし、さらに折り畳んで前記荷台の底面部に収納可能にする事ができる。

請求項４記載のように、本考案の可搬型ソーラー電源装置に搭載されている制御ボックスに、角度調整用のアームを取り付け、収納時には、前記ソーラー電源装置内部に収納可能とする。

また、上記制御ボックスに、請求項５記載のように、残電量を目視出来るバッテリ残量計を配する様態が好ましい。

考案の効果

本考案の可搬型ソーラー電源装置は、以下の効果が得られる。
１．ソーラー電源装置を、二輪台車式の可搬型にすることにより、一般的な広場や道路だけでなく、凹凸が激しく路面状況の悪い場所や、砂地、草木の生い茂った悪条件な場所への移動がよりスムーズなものになり、例えば、災害の被災地、山間部、海辺など電源供給量が乏しい場所への速やかな電源供給を可能とする。
２．また、本考案の二輪台車式の運搬方法を採用する事で、より小回りが利き、細い路地や、湾曲した道等を移動する際にも便利である。また、日照角度の調整をする際にも、ソーラーパネルを展開した状態で、大型二輪タイヤの一方を軸に、もう一方の大型二輪タイヤと全方位移動可能な補助キャスターで荷台を回転させることで、容易にソーラーパネルの向きを変える事が出来る。
３．不安定な足場、突風、持続的な強風などで転倒の危険性があった、本考案より以前の移動式ソーラー電源装置に比べ、本考案の可搬型ソーラー電源装置は、アジャスタ式のスタンドを装備し、車高長、固定幅を状況に応じて調整する事により、上記記載の危険な状況を回避し、より安全に固定する事ができる。
４．上記アジャスタ式のスタンドを収納する際、本考案の可搬型ソーラー電源装置の底面部へ、折り畳み式の収納形態をとる事により、アジャスタ式スタンドから下方に伸びる固定脚を地面と水平にし、ソーラーパネルを展開した状況での移動、方向転換時に固定脚の地面との接触、引っかかりを防止する。また、移動、方向転換後にアジャスタ式スタンドを展開するだけで、速やかに本考案の可搬型ソーラー電源装置を固定する事が出来る。
５．前記制御ボックスに、畜電量を表示するバッテリ残量計を配置する事により、過充電の回避や、電力使用可能期間の目安を立てる事が出来、効率的に電気の使用と充電をする事が出来る。

本考案の可搬型ソーラー電源装置の、ソーラーパネル展開時を示した外観斜視図である。 本考案の可搬型ソーラー電源装置の、ソーラーパネル閉時を示した外観斜視図である。 本考案の可搬型ソーラー電源装置の、ソーラーパネル展開時で、制御ボックスを、角度調整アームにより傾斜させた状態を示した側面図である。 本考案の可搬型ソーラー電源装置の、ソーラーパネルの開閉を表示した側面図である。 本考案の可搬型ソーラー電源装置を、二輪台車方式での運搬方法を示した側面図である。 本考案の可搬型ソーラー電源装置の、台車固定用アジャスタ式スタンドの収納時を示した斜視拡大図である。 本考案の可搬型ソーラー電源装置の、台車固定用アジャスタ式スタンドの展開時を示した斜視拡大図である。

図１の示すように、本考案の可搬型ソーラー電源装置１０は、大型二輪タイヤ１３と補助用のキャスター１４を取り付け、二輪台車式の可搬型とした荷台１６に、ソーラー支持アーム１２によって斜めに取り付けられたソーラーパネル１１が搭載されている。また、図２は、本考案の可搬型ソーラー電源装置１０に搭載のソーラーパネル１１の収納時を示している。収納方法については、図４が示すように、ソーラー支持アーム１２が収縮し、ソーラーパネル１１がストッパ１７で荷台１６と平行に並ぶように固定、収納する。図５の示す通り、荷台１６の一端に取り付けてある運搬用ハンドル１５を持ち上げて移動するという、二輪台車式を特色とする運搬方法を採用した本考案の可搬型ソーラー電源装置１０の性質上、移動時に、上記方法でソーラーパネル１１を収納し、荷台１６と一体化、フラット化する事でより安定し、安全に運搬する事が出来る。

荷台１６に配置されたバッテリ４１には重量があり、本考案の可搬型ソーラー電源装置１０において二輪台車式の運搬方法を実現するうえで、前記バッテリ４１の重量の問題を対処する必要がある。その為には、バッテリ４１を大型二輪タイヤ１３付近に配置し、重量を荷台１６の一端に集中させ、補助用のキャスター１４側の荷台１６への重量の負担を軽減させることにより、運搬用ハンドル１５を持ち上げ移動する、二輪台車式の運搬方法が可能となる。また、重量を大型二輪タイヤ１３付近に集中させた事により、移動時に荷台１６の重心が地面と一番近い場所にあるため、より安定した運搬が可能となる。

また、荷台１６には、太陽光により発電された電力を蓄電するためのバッテリ４１、蓄電したＤＣ電圧（直流電圧）をＡＣ電圧（交流電圧）に変換するインバータ及び充電コントローラを内蔵し、変換した電源を使用する為のコンセント２５と、バッテリの残量計２４、漏電遮断機２６が付いた制御ボックス２１を搭載する。この制御ボックス２１は、制御ボックス支持ボルト２３を支点とし、制御ボックス角度調整アーム２２を進行方向に対して平行に、前後のスライド移動で角度の調整を行う事が出来、それによりコンセント２５の使用や、バッテリ残量計２４の目視の容易性が増し、また、本考案の可搬型ソーラー電源装置１０の移動時は、制御ボックス２１を、前記方法により荷台１６と水平に置く事で運搬の妨げにならないようにする。

図６は、本考案の可搬型ソーラー電源装置１０に搭載のアジャスタ式スタンド３１の収納時の様子である。アジャスタ式スタンド３１は、固定幅調整用アーム３１ａと収納式スタンド３１ｂの２パーツで構成されており、収納時はスタンド支持アーム３２とスタンド支持ボルト３５によって、収納式スタンド３１ａを荷台１６と水平に吊り下げる事により、アジャスタ式スタンド３１全体を、荷台１６の底面部に収納する事が出来る。

図７は、本考案の可搬型ソーラー電源装置１０に搭載のアジャスタ式スタンド３１の展開時の様子である。スタンド支持アーム３２によって水平に収納されていたアジャスタ式スタンド３１を、スタンド支持ボルト３５を中心に、下方へ９０度展開し、固定幅調整用アーム３１ａを収納式スタンド３１から任意の幅で伸ばし、ねじ込み式の固定幅調整用ストッパ３４によって固定する。さらに、ねじ込み式の電源装置固定脚３３を、地面の起伏に合わせて調節し、荷台１６を固定する。

本考案の可搬型ソーラー電源装置は、二輪台車式の可搬型なので、移動がよりスムーズなものになり、場所を選ばす、幅広い条件下での利用が可能となる。供給電源が、１００Ｖ交流電圧なので、外套、携帯電話の充電、テレビやラジオ等の受信機など、非常時に必要な電気製品を、一般的な広場やレジャー施設、道路ほか、電源供給の限られた場所で商業利用でき、以前では電源供給自体が困難だった、地震、津波などの影響で路面状況の悪い被災地、草木の生い茂った山間部、浜辺や砂地などで、速やかな電源供給を可能とする。

１０…可搬型ソーラー電源装置
１１…ソーラーパネル
１２…ソーラーパネル支持アーム
１３…大型二輪タイヤ
１４…キャスター
１５…運搬用ハンドル
１６…荷台
１７…ソーラーパネル収納用ストッパ
２１…制御ボックス
２２…制御ボックス角度調整アーム
２３…制御ボックス支持ボルト
２４…バッテリ残量計
２５…コンセント
２６…漏電遮断機
３１…アジャスタ式スタンド
３１ａ…固定幅調整用アーム
３１ｂ…収納式スタンド
３２…スタンド支持アーム
３３…電源装置固定脚
３４…固定幅調整用ストッパ
３５…スタンド支持ボルト
４１…バッテリ

Claims (4)

1. 可搬型ソーラー電源装置において、太陽光発電用のソーラーパネルを長方形の荷台に取り付け、前記荷台に、二輪の大型タイヤを進行方向に対し後方側両端に、左右対称に備え、運搬、設置用の補助キャスターを進行方向に向かって前方に有し、上記荷台に収納されているバッテリ等、重量がある部品を、大型のタイヤ付近に配置し、重心を上記荷台の一部分に集中させ、キャスター側に取り付けた運搬用ハンドルを持ち上げ、二輪台車式運搬方法で移動する事を特徴とする。
2. 上記荷台に、折り畳み式の荷台固定用スタンドを有する請求項１に記載の可搬型ソーラー電源装置において、前記荷台の底面部にスタンド支持アームと留め金具によって水平に収納され、前記留め金具を中心に進行方向対し下方に展開し設置する事が出来、路面状況、使用状況に合わせて荷台用固定脚の高さをねじ込み式のストッパにより調整し、また、固定幅を進行方向に対し左右反対に直角に伸び、調整する事を可能とする。
3. 前記荷台に搭載されている制御ボックスに、スライドする事により角度の調整が可能な制御ボックス角度調整アームが取り付けてあることを特徴とする、請求項１から２のいずれか１項に記載の可搬型ソーラー電源装置。
4. 請求項４に記載の制御ボックスに、貯電量の確認を可能にするバッテリ残量計を配置することを特徴とする可搬型ソーラー電源装置。

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