JP3186020B2 - 音響信号変換復号化方法 - Google Patents

音響信号変換復号化方法

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JP3186020B2
JP3186020B2 JP24743695A JP24743695A JP3186020B2 JP 3186020 B2 JP3186020 B2 JP 3186020B2 JP 24743695 A JP24743695 A JP 24743695A JP 24743695 A JP24743695 A JP 24743695A JP 3186020 B2 JP3186020 B2 JP 3186020B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は音声や音楽などの
音響信号を周波数領域に変換して高能率符号化された符
号を音響信号に復号化する音響信号変換復号化方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来の音響信号変換符号化法及びその復
号化法を図3を参照して説明する。符号器31において
入力端子33からディジタル化した音響入力信号系列が
フレーム分割手段34に入力されて、N入力サンプルご
とに過去2×Nサンプルの入力系列を抽出し、長さ2×
Nサンプルの入力フレームに生成され、窓掛手段35で
その入力フレームに時間窓がかけられる。その窓形状は
ハニング窓を用いるのが一般的である。その窓かけされ
た入力信号系列はMDCT手段36で変形離散コサイン
変換されて、Nサンプルの周波数領域信号に変換され
る。
【0003】また前記窓かけされた入力信号系列は線形
予測分析手段37で線形予測分析され、P次の予測係数
が求められる。この線形予測分析は自己相関を求めた後
に行われる。その予測係数は量子化手段38で量子化さ
れる。この量子化の方法としては、予測係数をLSPパ
ラメータに変換して量子化するLSP量子化の方法、予
測係数をkパラメータに変換してから量子化する方法な
どを用いることができる。この量子化された予測係数を
示すインデックス39が送出される。
【0004】また前記量子化予測係数は周波数概形計算
手段41によりパワースペクトルを計算して周波数特性
概形信号が求められる。具体的には、量子化手段38の
量子化出力を逆量子化し、例えば図4に示すようにその
P+1個の逆量子化予測係数(αパラメータ)の後に2
×N−P−1個の0をつなげて作った長さ2×Nのサン
プル系列をFFT分析し(高速フーリエ変換:離散フー
リエ変換)、更にそのN次のパワースペクトルを計算す
る。0番目から始まってi番目の周波数特性概形の逆数
の各点は、i=N−1以外ではi+1番目とi番目の各
パワースペクトルの平方根を平均して、つまり補間して
得る。N−1番目の周波数特性概形の逆数は、N−1番
目のパワースペクトルの平方根をとって得る。
【0005】図3の説明に戻って、正規化手段42にお
いて、MDCT手段36からの周波数領域信号の各サン
プルが、前記周波数概形の逆数の各サンプルとかけあわ
せて正規化され、平坦化された残差信号とされる。パワ
ー正規化・ゲイン量子化手段43でこの残差信号はその
振幅の平均値、またはパワーの平均値の平方根である正
規化ゲインで割算されて正規化され、正規化残差信号と
され、更にその正規化ゲインが量子化され、その量子化
された正規化ゲインを示すインデックス44が出力され
る。
【0006】また周波数概形計算手段41からの周波数
特性概形の逆数の信号は必要に応じて重み計算手段45
で聴感制御が施されて重み付け信号とされる。正規化残
差量子化手段46で、手段43からの正規化残差信号を
手段45からの重み付け信号により適応重みづけベクト
ル量子化する。量子化手段46で量子化されたベクトル
値を示すインデックス47が出力される。以上のように
符号器31から、予測係数量子化インデックス39と、
ゲイン量子化インデックス44と残差量子化インデック
ス47とが出力される。
【0007】これらインデックス39,44,47を入
力された復号器32は図3に示すように次のように復号
する。即ち予測係数量子化インデックス39は再生手段
56で対応する量子化予測係数が逆量子化されて再生さ
れ、その逆量子化予測係数は周波数概形計算手段57で
周波数概形計算手段41と同じ方法で周波数特性概形の
逆数、つまりパワースペクトル包絡の平方根の逆数が計
算され、一方再生手段58で入力されたインデックス4
7から量子化正規化残差信号が再生される。再生手段5
9で入力されたインデックス44から正規化ゲインが再
生される。パワー逆正規化手段61において再生された
量子化正規化残差信号に再生された正規化ゲインが掛け
合わされてパワー逆正規化され量子化残差信号が得られ
る。その量子化残差信号は逆正規化手段62で周波数概
形計算手段57から周波数概形の逆数、つまりパワース
ペクトル包絡の平方根の逆数により各対応サンプルごと
に割算されて逆平坦化される。その逆平坦化された残差
信号は逆MDCT手段63でN次の逆変形離散コサイン
変換されて、時間領域信号とされ、この時間領域信号に
対し、窓掛け手段64で時間窓がかけられる。ここでは
窓形状としてハニング窓が用いられている。この窓掛け
された信号はフレーム重ね合せ手段65で長さ2×Nサ
ンプルのフレームの前半Nサンプルと前フレームの後半
Nサンプルとが加え合わされて出力端子66に出力され
る。
【0008】復号化器32において、インデックス39
から逆量子化予測係数を得、これを図4に示したように
パワースペクトルを求め、その各サンプルごとの平方根
を求め、これとの逆数をそれぞれ求めているが、各サン
プルごとの平方根演算はかなりの処理量を必要とし、実
時間動作させるのに障害となる。このような点より、周
波数領域に変換された信号(係数)をパワースペクトル
の平方根で正規化した後量子化することにより、復号化
側の処理を簡単にすることを特願平7−3888号で提
案した。即ち、図5、図3と対応する部分に同一符号を
付けて示しているように、窓掛け手段35の出力信号系
列は、そのパワースペクトル包絡の平方根を表す包絡
(以下平方根パワースペクトル包絡と記す)を線形予測
分析でモデル化する手段71に分岐供給される。手段7
1は例えばまず相関関数手段72で入力信号の自己相関
関数を1フレーム中のN個の点まで求める。次にN点中
のこの自己相関関数をこの系列にN点のゼロを付加する
か、N点を対称化して代入して2N点の実フーリエ変換
をフーリエ変換手段73で行う。相関関数を自己相関法
で求めたのであれば、変換後の実部がパワースペクトル
であり、演算精度の誤差を除いてすべて正の値をとる。
このように入力信号の自己相関を求め、これをフーリエ
変換するとパワースペクトルが得られることは良く知ら
れていることである。
【0009】このパワースペクトルの各点の平方根を平
方根手段74で求める。このとき虚部はすべてゼロとし
た後(対称化して代入した場合はもともと虚部はすべて
ゼロ)、逆フーリエ変換を逆フーリエ変換手段75で行
い、平方根パワースペクトルに対応する自己相関関数を
得る。最後にこの自己相関関数に基づいて線形予測分析
を線形予測分析手段76で行い予測パラメータを求め、
つまりパワースペクトル包絡の平方根を表す線形予測分
析でモデル化したものを得る。これを予測係数量子化手
段38で量子化してインデックス39を得る。このイン
デックス39は入力信号系列の線形予測分析により得た
ものではなく、入力信号系列の周波数特性、つまりパワ
ースペクトル包絡の平方根と対応する信号系列を線形予
測分析したものを量子化したものである。
【0010】この量子化手段38の量子化出力を逆量子
化手段77で逆量子化し、その逆量子化線形予測係数
を、フーリエ変換、絶対値手段78でフーリエ変換し、
その各サンプルの複素数の絶対値を取って平方根パワー
スペクトル包絡の逆数を得、これをMDCT手段36よ
りの周波数領域信号に各サンプルごとに乗算器42で乗
算して正規化する。その他の処理は図3の場合と同一で
ある。
【0011】このような符号化に対し、復号化は図6に
示すように行えばよい。図6において、図3と対応する
部分に同一符号を付けてあり、この場合も再生手段56
でインデックス39が逆量子化されて線形予測係数が求
められるが、この線形予測係数は図3の説明から明らか
なように、平方根パワースペクトルを線形予測分析した
ものであるから、これをフーリエ変換手段82によりフ
ーリエ変換し、その絶対値を得ることにより平方根パワ
ースペクトル包絡の逆数が得られ、この平方根パワース
ペクトル包絡の逆数の逆数を逆数器82でとり、平方根
パワースペクトル包絡を得、これを乗算器61よりの再
生された残差信号に乗算器84において乗算して周波数
領域信号が再生される。その他は図3の場合と同様であ
る。
【0012】このように復号化器ではパワースペクトル
包絡を求める必要がなく、平方根演算を必要とせず、そ
れだけ復号化器の処理が軽減される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】この発明は復号化器で
のパワースペクトル包絡の計算や割算を少なくし、演算
量を削減することができる音響信号変換復号化方法を提
供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明によれ
ば、入力符号中の第1インデックスを逆量子化して残差
信号を得、上記入力符号中の第2インデックスよりパワ
ースペクトル包絡の平方根を得、これにより上記残差信
号を逆正規化して周波数領域信号を得、この周波数領域
信号を時間領域の信号に変換して音響信号を得る音響信
号変換復号化方法において、第2インデックスを第1段
階で逆量子化して線形予測パラメータを得、第2段階
で、その線形予測パラメータ中の予め定めたまばらな周
波数位置でパワースペクトル包絡の平方根値を得、第3
段階でそのパワースペクトル包絡の平方根値から、第2
段階で得られなかった周波数位置でのパワースペクトル
包絡の平方根値を補間により求める。
【0015】請求項2の発明では、上記第2段階で得ら
れなかった周波数位置の一部のパワースペクトル包絡の
平方根値を第4段階で線形予測パラメータから直接的に
求める。請求項3の発明では第3段階での補間は周波数
が高い領域について行い、第4段階での直接的に求める
ことは周波数が低い領域について行う。
【0016】請求項4の発明では第2段階で求めたパワ
ースペクトル包絡の平方根の変化率の大小を第5段階で
判定し、変化率小と判定された周波数位置では第3段階
での補間を行い、変化率大と判定された周波数位置では
第4段階で直接的に求めることを行う。請求項5の発明
では、第2段階は、線形予測パラメータからパワースペ
クトル包絡を求める演算を行った結果パワースペクトル
包絡の平方根を得る。
【0017】請求項6の発明では第2段階は、線形予測
パラメータから、パワースペクトル包絡を求める演算を
行い、その演算結果の平方根を求めてパワースペクトル
包絡の平方根を得る。
【0018】
【発明の実施の形態】図1にこの発明の実施例を図6と
対応する部分に同一符号を付けて示す。つまりこの例
は、図5を参照して説明したように符号化側で、周波数
領域信号が、入力信号のパワースペクトル包絡の平方根
(平方根パワースペクトル包絡)で正規化された後に量
子化された符号を復号化するのにこの発明を適用した場
合である。予測パラメータ再生手段56で予測インデッ
クス39が逆量子化されて線形予測パラメータが得られ
るが、この実施例では予め決められた周波数位置での
み、線形予測パラメータからパワースペクトル演算手段
101でパワースペクトル包絡を求める演算を行い、そ
の結果として平方根パワースペクトル包絡を得る。手段
101は例えばスペクトル包絡の逆数を求める手段10
2により平方根スペクトル包絡の逆数を求め、この平方
根スペクトル包絡の逆数について、逆数手段103で逆
数をとる。手段102としては例えば予め決めた周波数
位置が等間隔の場合は、線形予測パラメータとして得ら
れている線形予測係数αのあとにゼロをつめて、全体と
して例えばN/4個(2Nは1フレーム中のサンプル
数)とし、これをフーリエ変換することによりN/8個
の周波数点について各パワーの逆数を得ることができ
る。
【0019】なお等間隔の周波数位置でない場合は線形
予測係数αを用いてGeltzelの変換法を用いて、
パワースペクトル包絡値を求めればよい。パワースペク
トル演算手段101としては次のような演算を行っても
よい。すなわち、全極型のスペクトルモデルを式(1)
で表すことができる。ここでαiはi次の線形予測係数
で、σは予測誤差の平均振幅である。
【0020】
【数1】
【0021】周波数ωでのパワースペクトルは|H
(ω)|2 である。また線形予測パラメータがLSPパ
ラメータの場合は、θi をi次(i=1,・・・,p)
のLSPパラメータとするとパワースペクトルは式
(2)により求めることができる。
【0022】
【数2】
【0023】このようにこの実施例ではパワースペクト
ルを求める演算により平方根パワースペクトル包絡が得
られるが、これはまばらな周波数値の包絡値しか得られ
ていない。そこでパワースペクトル演算手段101で得
られなかった周波数位置に対する平方根パワースペクト
ルをその前後の平方根パワースペクトルにより補間手段
102で補間して得る。この実施例では平方根パワース
ペクトル包絡の変化が少ない所を補間し、変化が多い所
は、スペクトル包絡計算手段103により予測パラメー
タ再生手段56で得られた線形予測パラメータを用いて
直線的に求める。線形予測パラメータでスペクトル包絡
を表現すると、緩やかな変化の包絡特性が得られる。し
かし、極の次数の半分の個数のピークが生じ、そのピー
ク付近では補間のみの近似では近似誤差が大きくなって
しまう。そこで既に計算ずみのスペクトル包絡値の変化
から、緩やかな変化の領域は補間し、急激な変化のある
領域は改めて正確に計算し直す。これにより少ない演算
量ながら近似誤差を小さく保つことができる。この処理
の実例を図2に示す。同図Aはすべての周波数点での包
絡値を計算する従来の方法である。Bは偶数個めの周波
数位置のみで包絡値(×点)を計算し、Cは補間値(白
丸)と直接包絡値(黒丸)を計算する場合とを示す。こ
こで先の計算値a1 ,a2 ,a3 のように比較的急に変
化した部分の未計算個所は線形予測パラメータを用いて
実際に計算して値b2 を求めるが、計算値a2 ,a3
4 ,a5 のように比較的変化がゆるやかな場合は未計
算個所をその前後の計算値を用いて補間して補間値
1 ,c2 ,c3 を求める。なおパワースペクトル演算
手段101でのまだらな計算は、少くとも5点おき、あ
るいは10点乃至20点おき程度に行うのが実際的であ
る。
【0024】この実際に計算するか補間するかの選択に
は種々の基準を考えることができる。例えば全極型でス
ペクトル包絡をモデル化するとスペクトル包絡は山の部
分が谷の部分より鋭く、変化が大きい場合が多い。この
性質を利用すると、上に凸の領域を細かく計算し、下に
凸の領域では補間することで性能を損なうことなく、ス
ペクトル包絡の計算量を削減することができる。周波数
点Ωでのスペクトル包絡値|H(Ω)|2 がλ点ずれた
位置でのスペクトル包絡値と比較して式(3)で与えら
れるJが正であれば上に凸であると見なせる。
【0025】 J=2|H(Ω)|2 −|H(Ω−λ)|2 −|H(Ω+λ)|2 (3) さらにこのJと|H(ω)|2 を比較してω=Ω−λか
らω=Ω+λまでの|H(ω)|2 の算出について以下
のような規則で使い分けてもよい。 ・J>0.5|H(Ω)|2 なら実際に計算 ・0.5|H(Ω)|2 >J>0.1|H(Ω)|2
ら|H(Ω−λ)|2 と|H(Ω+λ)|2 の大きいほ
うの値の近くのみ実際に計算、他は補間 ・0.1|H(Ω)|2 >Jなら補間 また一般に低周波成分のエネルギーが大きくスペクトル
の変動も大きい場合が多いので、低周波領域では細かい
間隔で、高周波領域では粗い間隔で計算することも有効
である。例えば2kHz以下は各周波数ごとに実際に計
算するが、2kHz以上では適当にまばらな周波数点を
計算し、その間は補間する。この計算する周波数間隔は
周波数が高くなるに従って大としてもよい。
【0026】補間法としては2次式での補間あるいは簡
単な一次式の線形補間で十分である。このようにして得
られたパワースペクトル演算手段101よりの平方根ス
ペクトル包絡値、補間手段102よりの平方根スペクト
ル包絡値、スペクトル包絡計算手段103からの平方根
スペクトル包絡値を結合して乗算器82で、乗算器61
より周波数領域残差信号に乗算して逆正規化する。その
後の処理は図6と同様である。
【0027】上述においては予め決められたまばらな周
波数位置の平方根パワースペクトル包絡値を求め、未演
算周波数点については、補間又は直接的に演算したが、
すべて補間により求めてもよい。更に上述では符号化側
で平方根パワースペクトル包絡で、周波数領域信号を正
規化した後、量子化したが、パワースペクトル包絡で周
波数領域信号を正規化した後、量子化した符号の復号
化、つまり図3に示した復号化にもこの発明を適用でき
る。この場合は、パワースペクトル演算手段101で再
生された線形予測パラメータから、まばらな周波数位置
でのパワースペクトル包絡値を求め、これらについて、
図4に示したように、平方根を求め、更に逆数を求める
演算を必要とするが、全ての周波数点についてそのよう
な演算をする場合より、演算量を削減することができ
る。また周波数領域から時間領域への変換は逆変形離散
的コサイン変換に限らず、逆離散的コサイン変換、逆離
散的フーリエ変換(逆高速フーリエ変換)など他の手法
によってもよい。
【0028】
【発明の効果】以上述べたようにこの発明によれば、逆
量子化した線形予測パラメータから全周波数点について
パワースペクトル包絡の平方根を求めるのではなく、そ
の一部を省略し、その省略した周波数点については補間
により求めるため、それだけ式(1)や式(2)の演算
回数が少なく、これら式(1),(2)は割算を含むた
め、全体として演算量が可成り減少する。また例えばフ
ーリエ変換し、その逆数をとってパワースペクトル包絡
値を求める場合においては、そのフーリエ変換の減算量
が減少し、かつ、その後逆数をとる回数が減少するた
め、演算量が可成り減少する。
【0029】従ってこの発明により、音声や楽音の変換
符号化における量子化歪を殆ど増加させることなく、例
えば10点乃至20点ごとのまばらな周波数点について
演算することにより、周波数成分ごとにスペクトル包絡
値の演算や除算の回数を1/5から1/10程度に大幅
に削減することができるので、復号器の演算処理を削減
することができる。特に信号処理プロセッサでは一般に
除算が乗算の20−30倍の演算ステップを要するた
め、演算量削減効果が大きい。また実施例のように平方
根パワースペクトル包絡で正規化した後量子化した符号
に対する復号化によれば平方根演算もなくなり、演算ス
テップ数の削減は著しい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を適用した復号器の例を示す
ブロック図。
【図2】Aは従来方法における全ての周波数点を再生線
形予測パラメータから求めた平方根パワースペクトル概
形を示す図、Bはこの発明において、まばらな周波数点
として偶数点のみにつき再生線形予測パラメータから求
めたパワースペクトル概形を示す図、Cはこの発明によ
りBの求めたパワースペクトル概形に対し、未演算周波
数点を補間し、また、実際に計算した平方根パワースペ
クトル包絡概形例を示す図である。
【図3】従来の変換符号化、復号化法を適用した符号化
器が復号化器を示すブロック図。
【図4】線形予測係数からフーリエ変換によりパワース
ペクトル包絡値を求める様子を示す図。
【図5】提案されている平方根パワースペクトル包絡に
より正規化した後量子化する符号化器の例を示すブロッ
ク図。
【図6】図5の符号化器に対する復号化器の例を示すブ
ロック図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G10L 19/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力符号中の第1インデックスを逆量子
    化して残差信号を得、上記入力符号中の第2インデック
    スよりパワースペクトル包絡の平方根を得て上記残差信
    号を逆正規化して周波数領域信号を得、この周波数領域
    信号を時間領域の信号に変換して音響信号を得る音響信
    号変換復号化方法において、 上記第2インデックスより線形予測係数を逆量子化して
    線形予測パラメータを得る第1段階と、 上記線形予測パラメータ中の予め定めたまばらな周波数
    位置でパワースペクトル包絡の平方根値を得る第2段階
    と、 その第2段階で得られたパワースペクトル包絡の平方根
    値から、上記第2段階で得られなかった周波数位置での
    パワースペクトル包絡の平方根値を補間により求める第
    3段階と、 を有することを特徴とする音響信号変換復号化方法。
  2. 【請求項2】 上記第2段階で得られなかった周波数位
    置の一部のパワースペクトル包絡の平方根値を、上記線
    形予測パラメータから直接的に求める第4段階を含むこ
    とを特徴とする請求項1記載の音響信号変換復号化方
    法。
  3. 【請求項3】 上記第3段階での補間は周波数が高い領
    域について行い、上記第4段階での直接的に求めること
    は周波数が低い領域について行うことを特徴とする請求
    項2記載の音響信号変換復号化方法。
  4. 【請求項4】 上記第2段階で求めたパワースペクトル
    包絡の平方根の変化率の大小を判定する第5段階を有
    し、第5段階で変化率小と判定された周波数位置では上
    記第3段階での補間を行い、変化率大と判定された周波
    数位置では上記第4段階での直接的に求めることを特徴
    とする請求項2記載の音響信号変換復号化方法。
  5. 【請求項5】 上記第2段階は、上記線形予測パラメー
    タからパワースペクトル包絡を求める演算を行った結果
    パワースペクトル包絡の平方根が得られることを特徴と
    する請求項1乃至4記載の音響信号変換復号化方法。
  6. 【請求項6】 上記第2段階は、上記線形予測パラメー
    タから、パワースペクトル包絡を求める演算を行い、そ
    の演算結果の平方根を求めてパワースペクトル包絡の平
    方根を得ることを特徴とする請求項1乃至4記載の音響
    信号変換復号化方法。
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