JP3183751B2 - 液晶パネルにおけるスペーサ空間分布のばらつき評価方法 - Google Patents
液晶パネルにおけるスペーサ空間分布のばらつき評価方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶パネル(LCDパ
ネル)におけるスペーサ空間分布のばらつき評価方法に
関する。
ネル)におけるスペーサ空間分布のばらつき評価方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】近時、薄型化、低消費電力化が可能な液
晶パネルを用いた表示装置が数多く提案されており、液
晶テレビ等も普及しつつある。
晶パネルを用いた表示装置が数多く提案されており、液
晶テレビ等も普及しつつある。
【0003】液晶パネルの製造方法は種々提案されてい
るが、一般的には図3に示すように52枚のガラス又は
プラスチック基板1,1を一定間隔を存して対向配置
し、これら基板1,1の周縁全体をシール材2によって
固着することにより液晶セルを作成する。このとき、液
晶セルの内部全体に粒状のスペーサ3を分散配置して、
基板1,1の間隔が一定となるように保持する。この
後、この液晶セルの内部に液晶(図示省略)を注入し
て、液晶パネルを作成する。
るが、一般的には図3に示すように52枚のガラス又は
プラスチック基板1,1を一定間隔を存して対向配置
し、これら基板1,1の周縁全体をシール材2によって
固着することにより液晶セルを作成する。このとき、液
晶セルの内部全体に粒状のスペーサ3を分散配置して、
基板1,1の間隔が一定となるように保持する。この
後、この液晶セルの内部に液晶(図示省略)を注入し
て、液晶パネルを作成する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような液晶パネル
を例えば駅等の案内板として使用する場合、その画像品
質はあまり問題とならないが、液晶テレビとして使用す
る場合には、従来のCRT画面に劣らないだけの画像品
質が要求される。
を例えば駅等の案内板として使用する場合、その画像品
質はあまり問題とならないが、液晶テレビとして使用す
る場合には、従来のCRT画面に劣らないだけの画像品
質が要求される。
【0005】そのため、特に液晶テレビ等として使用さ
れる液晶パネルでは、色むらの発生防止は、液晶パネル
製造上の重要な解決課題の一つとなっている。
れる液晶パネルでは、色むらの発生防止は、液晶パネル
製造上の重要な解決課題の一つとなっている。
【0006】色むらは、パネル内の各点のギャップが均
一でない場合に発生すると考えられている。
一でない場合に発生すると考えられている。
【0007】そして、このギャップのばらつきは、内部
に分散配置されるスペーサ3の空間分布(単位面積当た
りの個数分布)が不均一であるために発生すると考えら
れる。そのため、色むらの発生を防止するためには、こ
のスペーサ3の空間分布を考慮する必要があり、これを
考慮した計算方法を確立できれば、スペーサ3が空間的
にどの様な分布をしている場合に、ギャップのばらつき
が、色むら発生の許容値以上になるかを予測することが
可能となる。
に分散配置されるスペーサ3の空間分布(単位面積当た
りの個数分布)が不均一であるために発生すると考えら
れる。そのため、色むらの発生を防止するためには、こ
のスペーサ3の空間分布を考慮する必要があり、これを
考慮した計算方法を確立できれば、スペーサ3が空間的
にどの様な分布をしている場合に、ギャップのばらつき
が、色むら発生の許容値以上になるかを予測することが
可能となる。
【0008】本発明はかかる実情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、スペーサがある空間分布を持つ液晶セ
ルに液晶の圧力が与えられた場合に、基板のたわみを考
慮し若しくは基板とシール材とのたわみを考慮してギャ
ップの計算を行うことにより、スペーサの空間分布のば
らつきがどの程度の大きさになれば、許容値以上のギャ
ップのばらつきが発生するかの評価を行うことのできる
液晶パネルにおけるスペーサ空間分布のばらつき評価方
法を提供することにある。
で、その目的は、スペーサがある空間分布を持つ液晶セ
ルに液晶の圧力が与えられた場合に、基板のたわみを考
慮し若しくは基板とシール材とのたわみを考慮してギャ
ップの計算を行うことにより、スペーサの空間分布のば
らつきがどの程度の大きさになれば、許容値以上のギャ
ップのばらつきが発生するかの評価を行うことのできる
液晶パネルにおけるスペーサ空間分布のばらつき評価方
法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係わる液晶パネルにおけるスペーサ空間分
布のばらつき評価方法は、対向させて配置した2枚の基
板の周縁全体をシール材によって固着して液晶セルを作
成し、この液晶セルの内部全体に粒状のスペーサを分散
配置するとともに、この液晶セルの内部に液晶を注入し
た構造の液晶パネルにおいて、前記液晶パネルを複数個
に分割した各分割領域をセグメントとするとき、前記基
板を薄板理論により変形する板とし、前記スペーサをヘ
ルツの接触理論に従う非線形バネとし、前記シール材を
不変形材料若しくは弾性変形する材料とし、前記液晶を
前記液晶セル内に一定の圧力を与えるものとしてそれぞ
れ取り扱い、かつ前記各セグメントに含まれるスペーサ
の数を一定の条件に従って変化させることにより、液晶
パネル内のスペーサの分布密度に一定のばらつきを与え
て前記液晶パネルをモデル化し、このモデル化した液晶
パネルの基板の寸法、板厚、材料物性、スペーサの平均
粒子径、粒径分布関数、空間分布、材料物性、及び液晶
パネルの負圧を各入力条件とし、液晶パネルの分割によ
るセグメント数を変数条件として、各セグメントの代表
点のギャップを計算し、この計算した各セグメントのギ
ャップのばらつきが予め設定された許容値以下となるセ
グメント数を求めることにより、そのときのセグメント
の大きさをばらつきの評価値とするものである。
め、本発明に係わる液晶パネルにおけるスペーサ空間分
布のばらつき評価方法は、対向させて配置した2枚の基
板の周縁全体をシール材によって固着して液晶セルを作
成し、この液晶セルの内部全体に粒状のスペーサを分散
配置するとともに、この液晶セルの内部に液晶を注入し
た構造の液晶パネルにおいて、前記液晶パネルを複数個
に分割した各分割領域をセグメントとするとき、前記基
板を薄板理論により変形する板とし、前記スペーサをヘ
ルツの接触理論に従う非線形バネとし、前記シール材を
不変形材料若しくは弾性変形する材料とし、前記液晶を
前記液晶セル内に一定の圧力を与えるものとしてそれぞ
れ取り扱い、かつ前記各セグメントに含まれるスペーサ
の数を一定の条件に従って変化させることにより、液晶
パネル内のスペーサの分布密度に一定のばらつきを与え
て前記液晶パネルをモデル化し、このモデル化した液晶
パネルの基板の寸法、板厚、材料物性、スペーサの平均
粒子径、粒径分布関数、空間分布、材料物性、及び液晶
パネルの負圧を各入力条件とし、液晶パネルの分割によ
るセグメント数を変数条件として、各セグメントの代表
点のギャップを計算し、この計算した各セグメントのギ
ャップのばらつきが予め設定された許容値以下となるセ
グメント数を求めることにより、そのときのセグメント
の大きさをばらつきの評価値とするものである。
【0010】
【作用】液晶パネルの構造は、図3に示したものと同様
であるので、以下においては、同符号を付して説明を行
うものとする。
であるので、以下においては、同符号を付して説明を行
うものとする。
【0011】本発明では、基板1を薄板理論により変形
する板(すなわち、剛体として扱うのではなく、荷重を
受ければ変形する弾性体)とし、スペーサ3をヘルツの
接触理論に従う非線形バネとし、シール材2を不変形材
料若しくは弾性変形する材料とし、液晶を液晶セル内に
一定の圧力を与えるものとしてそれぞれ取り扱う。
する板(すなわち、剛体として扱うのではなく、荷重を
受ければ変形する弾性体)とし、スペーサ3をヘルツの
接触理論に従う非線形バネとし、シール材2を不変形材
料若しくは弾性変形する材料とし、液晶を液晶セル内に
一定の圧力を与えるものとしてそれぞれ取り扱う。
【0012】このような取り扱いにより液晶パネルを単
純化(モデル化)する。
純化(モデル化)する。
【0013】次に、このようにモデル化した液晶パネル
において、基板1の寸法、板厚、材料物性、スペーサ3
の平均粒子径、粒径分布関数、空間分布、材料物性、液
晶パネルの負圧を各入力条件とし、また液晶パネルの分
割によるセグメント数を変数条件として、各セグメント
の代表点のギャップをそのセグメントのギャップとして
計算する。
において、基板1の寸法、板厚、材料物性、スペーサ3
の平均粒子径、粒径分布関数、空間分布、材料物性、液
晶パネルの負圧を各入力条件とし、また液晶パネルの分
割によるセグメント数を変数条件として、各セグメント
の代表点のギャップをそのセグメントのギャップとして
計算する。
【0014】すなわち、基板1を周辺単純支持の長方形
板とした場合、この単純支持長方形板のGreen関数
は、次式で与えられる。
板とした場合、この単純支持長方形板のGreen関数
は、次式で与えられる。
【0015】
【数1】
【0016】ただし、Mは基板の曲げ剛性である。この
式は、η≧yの場合のものである。η<yの場合には、
式の右辺のηとyを入れ換える。
式は、η≧yの場合のものである。η<yの場合には、
式の右辺のηとyを入れ換える。
【0017】この式より、任意の荷重に対する基板1の
変位を求めることができる。
変位を求めることができる。
【0018】また、個々のスペーサ3は、ヘルツ(He
rtz)の理論に従うので、図4に示すように、幾何学
的干渉量sと作用する力fとの関係は、次式で表され
る。
rtz)の理論に従うので、図4に示すように、幾何学
的干渉量sと作用する力fとの関係は、次式で表され
る。
【0019】
【数2】
【0020】ただし、kはバネ定数、xはスペーサ直
径、Em はスペーサのヤング率、νmはスペーサのポア
ソン比、Eg は基板のヤング率、νg は基板のポアソン
比である。また、pは1.5(理論的な数値)である。
径、Em はスペーサのヤング率、νmはスペーサのポア
ソン比、Eg は基板のヤング率、νg は基板のポアソン
比である。また、pは1.5(理論的な数値)である。
【0021】上式より、個々のスペーサ3と基板1との
相互作用を考えて、解くべき式を導出するのであるが、
ここでは、以下のようにしてスペーサ3の集合と基板1
との相互作用を考える。これは、計算時間の短縮を図る
ためである。
相互作用を考えて、解くべき式を導出するのであるが、
ここでは、以下のようにしてスペーサ3の集合と基板1
との相互作用を考える。これは、計算時間の短縮を図る
ためである。
【0022】すなわち、基板1を図5のように複数のセ
グメント11,11・・・に分割する。図では、長方形
状に分割しているが、縦方向の分割数を固定として、横
方向の分割数を変更することにより、その形状は変化す
ることになる。すなわち、横方向の分割数を増加させる
ことにより、ある分割数ではセグメント11が正方形状
になり、さらに分割数を増加させることにより、今度は
縦長の長方形状となる。
グメント11,11・・・に分割する。図では、長方形
状に分割しているが、縦方向の分割数を固定として、横
方向の分割数を変更することにより、その形状は変化す
ることになる。すなわち、横方向の分割数を増加させる
ことにより、ある分割数ではセグメント11が正方形状
になり、さらに分割数を増加させることにより、今度は
縦長の長方形状となる。
【0023】ここで、i番目のセグメント11iの代表
点(ここでは中央の点とする)での基板の変位をui と
し、i番目のセグメント11iの変位をこのui で代表
させることにする。すなわち、セグメント11i内で
は、変位は均一でui であるとする。
点(ここでは中央の点とする)での基板の変位をui と
し、i番目のセグメント11iの変位をこのui で代表
させることにする。すなわち、セグメント11i内で
は、変位は均一でui であるとする。
【0024】また、セグメント11iにはNi個のスペ
ーサがあり、またスペーサ径xは図6に示す分布関数ω
(x)に従って分布していると仮定すると、i番目のセ
グメント11iからの反力Fi は、そのセグメントでの
基板間の距離をhi (図7参照)とすると、次式で表さ
れる。
ーサがあり、またスペーサ径xは図6に示す分布関数ω
(x)に従って分布していると仮定すると、i番目のセ
グメント11iからの反力Fi は、そのセグメントでの
基板間の距離をhi (図7参照)とすると、次式で表さ
れる。
【0025】
【数3】
【0026】ただし、θ(x−hi )はステップ関数で
あって、カッコ内が正のときは1、カッコ内が負のとき
は0となる関数である。
あって、カッコ内が正のときは1、カッコ内が負のとき
は0となる関数である。
【0027】また、hi とui との関係は、図8及び図
9より次式の関係となる。
9より次式の関係となる。
【0028】
【数4】hi =d+2ui 従って、一般的にFi とui との関係は、次式で表され
る。
る。
【0029】
【数5】
【0030】また、シール材を弾性変形する材料とした
場合、シール部でのFi とui との関係は、次式で表さ
れる。
場合、シール部でのFi とui との関係は、次式で表さ
れる。
【0031】
【数6】
【0032】ただし、Es はシール材のヤング率、Si
はi番目のセグメントの面積、dはパネル外周のシール
材厚みである。
はi番目のセグメントの面積、dはパネル外周のシール
材厚みである。
【0033】一方、基板1には、スペーサ3からの反力
以外に、大気圧と液晶内圧(面圧)との差圧pが作用す
る。
以外に、大気圧と液晶内圧(面圧)との差圧pが作用す
る。
【0034】すなわち、差圧pによるi番目のセグメン
ト11iの代表点(xi 、yi )での変位をu1i とす
ると、u1i は次式で表される。
ト11iの代表点(xi 、yi )での変位をu1i とす
ると、u1i は次式で表される。
【0035】
【数7】
【0036】上記各式より、各セグメントの代表点にお
ける変位を表す式は次式となり、これが解くべき式であ
る。すなわち、
ける変位を表す式は次式となり、これが解くべき式であ
る。すなわち、
【0037】
【数8】
【0038】ただし、1≦i,j≦n、n:総セグメン
ト数である。
ト数である。
【0039】上式より、解くべき方程式は変位ui に関
する非線形連立方程式であるので、Newton法等の
数値解析法で解くことができる。
する非線形連立方程式であるので、Newton法等の
数値解析法で解くことができる。
【0040】ただし、シール材を不変形材料として取り
扱う場合には、境界条件を満足させるため、シール部に
対応するセグメントの変位は0(既知)とし、そのセグ
メントに作用する荷重を未知数として、全体の連立方程
式を解く必要がある。また、シール材を弾性変形する材
料として取り扱う場合には、これらを考慮する必要はな
い。
扱う場合には、境界条件を満足させるため、シール部に
対応するセグメントの変位は0(既知)とし、そのセグ
メントに作用する荷重を未知数として、全体の連立方程
式を解く必要がある。また、シール材を弾性変形する材
料として取り扱う場合には、これらを考慮する必要はな
い。
【0041】これにより、基板の変位が決まり、d+2
ui のギャップも決まることになる。つまり、基板の変
形が考慮されることになる。
ui のギャップも決まることになる。つまり、基板の変
形が考慮されることになる。
【0042】
【実施例】以下、本発明の液晶パネルにおけるスペーサ
空間分布のばらつき評価方法について、具体例を挙げて
説明を行う。
空間分布のばらつき評価方法について、具体例を挙げて
説明を行う。
【0043】本実施例では、液晶パネルのスペーサ3の
空間分布は、図1に示すような密度分布となっているも
のとする。すなわち、各セグメント11の密度は、各辺
を介して隣接するセグメント11とは異なる密度とな
り、各点(コーナ)を介して隣接するセグメント11と
は同じ密度となるように分布していると仮定する。つま
り、分割されたセグメント11を横方向及び縦方向に見
た場合、異なる2種類の密度のセグメント11が交互に
連続して配置された構成となっている。
空間分布は、図1に示すような密度分布となっているも
のとする。すなわち、各セグメント11の密度は、各辺
を介して隣接するセグメント11とは異なる密度とな
り、各点(コーナ)を介して隣接するセグメント11と
は同じ密度となるように分布していると仮定する。つま
り、分割されたセグメント11を横方向及び縦方向に見
た場合、異なる2種類の密度のセグメント11が交互に
連続して配置された構成となっている。
【0044】このようなスペーサ3の密度分布におい
て、以下の入力データを計算条件とする。
て、以下の入力データを計算条件とする。
【0045】基板寸法=235mm×157mm、基板板厚
=1.1mm、基板のヤング率Eg =7300kgf/mm2 、
基板のポアソン比νg =0.21、スペーサのヤング率
Em=488kgf/mm2 、スペーサのポアソン比νm =
0.38、スペーサ粒径分布は正規分布、スペーサ平均
粒子径x=5.7μm、スペーサ粒子径標準偏差σ=x
の5%、スペーサ密度比=1:0.8、1:0.6、
1:0.4(平均粒子数=100、80、60、40個
/mm2 )、パネル負圧=0.1、0.2、0.3気圧、
シール部ギャップ=6μm、シール部幅=1mm、セグメ
ント寸法=〔(235−1×2)/2N、(157−1
×2)/28〕。
=1.1mm、基板のヤング率Eg =7300kgf/mm2 、
基板のポアソン比νg =0.21、スペーサのヤング率
Em=488kgf/mm2 、スペーサのポアソン比νm =
0.38、スペーサ粒径分布は正規分布、スペーサ平均
粒子径x=5.7μm、スペーサ粒子径標準偏差σ=x
の5%、スペーサ密度比=1:0.8、1:0.6、
1:0.4(平均粒子数=100、80、60、40個
/mm2 )、パネル負圧=0.1、0.2、0.3気圧、
シール部ギャップ=6μm、シール部幅=1mm、セグメ
ント寸法=〔(235−1×2)/2N、(157−1
×2)/28〕。
【0046】なお、シール材2を弾性変形する材料とし
て取り扱う場合には、上記入力条件の他に、シール材の
ヤング率Es =2000kgf/mm2 を条件に加える。
て取り扱う場合には、上記入力条件の他に、シール材の
ヤング率Es =2000kgf/mm2 を条件に加える。
【0047】これらの入力条件で上記した数1から数8
までの各式を順次計算して、各セグメント11のギャッ
プ(すなわち、液晶パネルの各点のギャップ)を求め
る。
までの各式を順次計算して、各セグメント11のギャッ
プ(すなわち、液晶パネルの各点のギャップ)を求め
る。
【0048】このようにして計算した各セグメント11
のギャップをグラフ表示したのが図2である。ただし、
図2は、シール材2を不変形材料として取り扱った場合
のグラフである。図2には、差圧pが0.1、0.2、
0.3のそれぞれの場合において、隣接するスペーサ1
1の粒子密度をそれぞれ100:40、100:60、
100:80とした場合の合計9種類のパターンが表示
されている。
のギャップをグラフ表示したのが図2である。ただし、
図2は、シール材2を不変形材料として取り扱った場合
のグラフである。図2には、差圧pが0.1、0.2、
0.3のそれぞれの場合において、隣接するスペーサ1
1の粒子密度をそれぞれ100:40、100:60、
100:80とした場合の合計9種類のパターンが表示
されている。
【0049】ここで、ギャップのばらつきの許容値とし
て0.05μmを設定すると、図2に示すギャップのば
らつきのグラフから、ばらつきの大きさの評価値、すな
わちギャップのばらつきが0.05μm以下となるセグ
メントの大きさを知ることができる。
て0.05μmを設定すると、図2に示すギャップのば
らつきのグラフから、ばらつきの大きさの評価値、すな
わちギャップのばらつきが0.05μm以下となるセグ
メントの大きさを知ることができる。
【0050】つまり、液晶パネルを全体として見た場合
に、ギャップのばらつきが許容値以下となるセグメント
11の大きさが決定されるから、そのセグメント11の
大きさをばらつきの評価値として採用する。
に、ギャップのばらつきが許容値以下となるセグメント
11の大きさが決定されるから、そのセグメント11の
大きさをばらつきの評価値として採用する。
【0051】図2では、粒子密度が100:80の場
合、全ての差圧pにおいてギャップのばらつきが許容値
以下となっており、このようなスペーサ3の分布では、
色むらは発生しないことが分かる。また、粒子密度が1
00:40の場合には、差圧p=0.3のとき、セグメ
ント11の大きさが6mm(ただし、横幅)以下の場合に
のみ色むらの発生が防止可能であるが、セグメント11
の大きさがこれを超えると、色むらが発生することが分
かる。
合、全ての差圧pにおいてギャップのばらつきが許容値
以下となっており、このようなスペーサ3の分布では、
色むらは発生しないことが分かる。また、粒子密度が1
00:40の場合には、差圧p=0.3のとき、セグメ
ント11の大きさが6mm(ただし、横幅)以下の場合に
のみ色むらの発生が防止可能であるが、セグメント11
の大きさがこれを超えると、色むらが発生することが分
かる。
【0052】なお、上記実施例では、スペーサ3の空間
分布として、図1に示すような2種類の密度分布を例に
挙げて説明しているが、このような2種類の密度分布に
限定されるものではなく、3種類、4種類等のように、
より細かく分布させた状態で計算を行うことも可能であ
る。また、図6の粒子径分布関数に示す正規分布に従っ
て乱数を発生させ、この乱数に従ってスペーサの密度分
布を与えるように設定することも可能である。
分布として、図1に示すような2種類の密度分布を例に
挙げて説明しているが、このような2種類の密度分布に
限定されるものではなく、3種類、4種類等のように、
より細かく分布させた状態で計算を行うことも可能であ
る。また、図6の粒子径分布関数に示す正規分布に従っ
て乱数を発生させ、この乱数に従ってスペーサの密度分
布を与えるように設定することも可能である。
【0053】以下においては、正規分布に従って乱数を
発生させ、この乱数に従ってスペーサの密度分布を与え
ることにより、スペーサ3の空間分布のばらつきを評価
する方法について説明する。
発生させ、この乱数に従ってスペーサの密度分布を与え
ることにより、スペーサ3の空間分布のばらつきを評価
する方法について説明する。
【0054】本実施例では、液晶パネルのスペーサ3の
空間分布は、正規乱数を発生させることにより与える。
つまり、スペーサ3の平均密度からセグメント11内の
平均粒子数Nm を計算し、それに対し標準偏差Nσを仮
定し、平均粒子数Nm 、標準偏差Nσの正規分布に従う
乱数をセグメント11の総数だけ発生させる。そして、
この乱数を利用して、i番目のセグメント11iの粒子
数Ni を、i番目に発生させた乱数の値とする。
空間分布は、正規乱数を発生させることにより与える。
つまり、スペーサ3の平均密度からセグメント11内の
平均粒子数Nm を計算し、それに対し標準偏差Nσを仮
定し、平均粒子数Nm 、標準偏差Nσの正規分布に従う
乱数をセグメント11の総数だけ発生させる。そして、
この乱数を利用して、i番目のセグメント11iの粒子
数Ni を、i番目に発生させた乱数の値とする。
【0055】このようなスペーサ3の密度分布におい
て、以下の入力データを計算条件とする。
て、以下の入力データを計算条件とする。
【0056】基板寸法=102mm×62mm、基板板厚=
0.7mm、基板のヤング率Eg =7300kgf/mm2 、基
板のポアソン比νg =0.21、スペーサのヤング率E
m =488kgf/mm2 、スペーサのポアソン比νm =0.
38、スペーサ粒径分布は正規分布、スペーサ平均粒子
径x=6.0μm、スペーサ粒子径標準偏差σ=xの4
%、スペーサ数の平均密度=100個/mm2 、パネル負
圧=0.3気圧、シール部ギャップ=6μm、シール部
幅=1mm、セグメント寸法=〔100/nx×60/ny、
(nx、ny)=(50、30)、(26、30)、(2
6、16)、(20、10)、(10、10)〕。
0.7mm、基板のヤング率Eg =7300kgf/mm2 、基
板のポアソン比νg =0.21、スペーサのヤング率E
m =488kgf/mm2 、スペーサのポアソン比νm =0.
38、スペーサ粒径分布は正規分布、スペーサ平均粒子
径x=6.0μm、スペーサ粒子径標準偏差σ=xの4
%、スペーサ数の平均密度=100個/mm2 、パネル負
圧=0.3気圧、シール部ギャップ=6μm、シール部
幅=1mm、セグメント寸法=〔100/nx×60/ny、
(nx、ny)=(50、30)、(26、30)、(2
6、16)、(20、10)、(10、10)〕。
【0057】これらの入力条件で上記した数1から数6
までの各式を順次計算して、各セグメント11のギャッ
プ(すなわち、液晶パネルの各点のギャップ)を求め
る。
までの各式を順次計算して、各セグメント11のギャッ
プ(すなわち、液晶パネルの各点のギャップ)を求め
る。
【0058】このようにして計算した各セグメント11
のギャップをグラフ表示したのが図10である。図10
は、粒子数標準偏差とギャップのばらつきとの関係を、
5種類のセグメント11の大きさ〔各面積が4.0、
7.7、14.4、30.0、60.0(mm2 )〕をパ
ラメータとして表示している。
のギャップをグラフ表示したのが図10である。図10
は、粒子数標準偏差とギャップのばらつきとの関係を、
5種類のセグメント11の大きさ〔各面積が4.0、
7.7、14.4、30.0、60.0(mm2 )〕をパ
ラメータとして表示している。
【0059】ここで、ギャップのばらつきの許容値とし
て0.05μmを設定すると、図10に示すギャップの
ばらつきのグラフから、ばらつきの大きさの評価値、す
なわちギャップのばらつきが0.05μm以下となるN
σの大きさを知ることができる。
て0.05μmを設定すると、図10に示すギャップの
ばらつきのグラフから、ばらつきの大きさの評価値、す
なわちギャップのばらつきが0.05μm以下となるN
σの大きさを知ることができる。
【0060】つまり、液晶パネルを全体として見た場合
に、ギャップのばらつきが許容値以下となる粒子数標準
偏差が決定されるから、その標準偏差がばらつきの評価
値となる。
に、ギャップのばらつきが許容値以下となる粒子数標準
偏差が決定されるから、その標準偏差がばらつきの評価
値となる。
【0061】図10では、セグメント11の面積60mm
2 に対して、標準偏差が13%以下の場合、ギャップの
ばらつきが許容値以下になることが分かる。
2 に対して、標準偏差が13%以下の場合、ギャップの
ばらつきが許容値以下になることが分かる。
【0062】このように、正規分布に従って乱数を発生
させ、この乱数に従ってスペーサの密度分布を与えるこ
とにより、スペーサ3の空間分布のばらつきをより正確
に評価することが可能となる。
させ、この乱数に従ってスペーサの密度分布を与えるこ
とにより、スペーサ3の空間分布のばらつきをより正確
に評価することが可能となる。
【0063】
【発明の効果】本発明の液晶パネルにおけるスペーサ空
間分布のばらつき評価方法は、液晶パネルを一定の条件
の下にモデル化し、このモデル化した液晶パネルの基板
の寸法、板厚、材料物性、スペーサの平均粒子径、粒径
分布関数、空間分布、材料物性、及び液晶パネルの負圧
を各入力条件とし、液晶パネルの分割によるセグメント
数を変数条件として、各セグメントの代表点のギャップ
を計算し、この計算した各セグメントのギャップのばら
つきが予め設定された許容値以下となるセグメント数を
求めることにより、そのときのセグメントの大きさをば
らつきの評価値とするものであり、スペーサの空間分布
に対する評価値が決定できることから、液晶パネルの製
造時における色むらの発生防止の検討に役立つものであ
る。
間分布のばらつき評価方法は、液晶パネルを一定の条件
の下にモデル化し、このモデル化した液晶パネルの基板
の寸法、板厚、材料物性、スペーサの平均粒子径、粒径
分布関数、空間分布、材料物性、及び液晶パネルの負圧
を各入力条件とし、液晶パネルの分割によるセグメント
数を変数条件として、各セグメントの代表点のギャップ
を計算し、この計算した各セグメントのギャップのばら
つきが予め設定された許容値以下となるセグメント数を
求めることにより、そのときのセグメントの大きさをば
らつきの評価値とするものであり、スペーサの空間分布
に対する評価値が決定できることから、液晶パネルの製
造時における色むらの発生防止の検討に役立つものであ
る。
【図1】本発明の液晶パネルにおけるスペーサ空間分布
のモデルの一例を示す図である。
のモデルの一例を示す図である。
【図2】本発明の液晶パネルにおけるスペーサ空間分布
のばらつき評価方法による計算結果を示すグラフであ
る。
のばらつき評価方法による計算結果を示すグラフであ
る。
【図3】液晶パネルの構造を示す斜視図及び断面図であ
る。
る。
【図4】Hertzの理論における幾何学的干渉量と荷
重との関係を示す図である。
重との関係を示す図である。
【図5】基板の分割例を示す図である。
【図6】スペーサの粒子径分布関数の一例を示す図であ
る。
る。
【図7】各セグメントでのhi とFi との関係を示す図
である。
である。
【図8】シール材を不変形材料とした場合のi番目のセ
グメントの代表点でのhi とu i との関係を示す図であ
る。
グメントの代表点でのhi とu i との関係を示す図であ
る。
【図9】シール材を弾性変形する材料とした場合のi番
目のセグメントの代表点でのh i とui との関係を示す
図である。
目のセグメントの代表点でのh i とui との関係を示す
図である。
【図10】粒子数標準偏差とギャップのばらつきとの関
係を示すグラフである。
係を示すグラフである。
1 基板 2 シール材 3 スペーサ
Claims (1)
- 【請求項1】 対向させて配置した2枚の基板の周縁全
体をシール材によって固着して液晶セルを作成し、この
液晶セルの内部全体に粒状のスペーサを分散配置すると
ともに、この液晶セルの内部に液晶を注入した構造の液
晶パネルにおいて、 前記液晶パネルを複数個に分割した各分割領域をセグメ
ントとするとき、 前記基板を薄板理論により変形する板とし、前記スペー
サをヘルツの接触理論に従う非線形バネとし、前記シー
ル材を不変形材料若しくは弾性変形する材料とし、前記
液晶を前記液晶セル内に一定の圧力を与えるものとして
それぞれ取り扱い、かつ前記各セグメントに含まれるス
ペーサの数を一定の条件に従って変化させることによ
り、液晶パネル内のスペーサの分布密度に一定のばらつ
きを与えて前記液晶パネルをモデル化し、 このモデル化された液晶パネルの基板の寸法、板厚、材
料物性、スペーサの平均粒子径、粒径分布関数、空間分
布、材料物性、及び液晶パネルの負圧を各入力条件と
し、液晶パネルの分割によるセグメント数を変数条件と
して、各セグメントの代表点のギャップを計算し、この
計算した各セグメントのギャップのばらつきが予め設定
された許容値以下となるセグメント数を求めることによ
り、そのときのセグメントの大きさをばらつきの評価値
とすることを特徴とする液晶パネルにおけるスペーサ空
間分布のばらつき評価方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14763393A JP3183751B2 (ja) | 1992-07-10 | 1993-06-18 | 液晶パネルにおけるスペーサ空間分布のばらつき評価方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4-183515 | 1992-07-10 | ||
JP18351592 | 1992-07-10 | ||
JP14763393A JP3183751B2 (ja) | 1992-07-10 | 1993-06-18 | 液晶パネルにおけるスペーサ空間分布のばらつき評価方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0675198A JPH0675198A (ja) | 1994-03-18 |
JP3183751B2 true JP3183751B2 (ja) | 2001-07-09 |
Family
ID=26478114
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14763393A Expired - Fee Related JP3183751B2 (ja) | 1992-07-10 | 1993-06-18 | 液晶パネルにおけるスペーサ空間分布のばらつき評価方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3183751B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3644119B1 (en) * | 2018-10-26 | 2024-07-10 | Liqxtal Technology Inc. | Liquid crystal phase modulation device and method for fabricating the same |
CN112904604B (zh) * | 2021-02-21 | 2022-10-04 | 惠州市华星光电技术有限公司 | 显示面板支撑柱性能评估方法及装置、显示面板 |
CN114137749B (zh) * | 2021-12-01 | 2023-11-28 | 惠州华星光电显示有限公司 | 一种显示面板的测试方法及装置 |
-
1993
- 1993-06-18 JP JP14763393A patent/JP3183751B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0675198A (ja) | 1994-03-18 |
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