しかしながら、LED発光装置1では、LED2から放射された光をその内面で受けた光拡散部材4の全体が光ることから、当該LED発光装置1は、ミニクリプトン電球の代替品として適当ではなかった。
なぜならば、ミニクリプトン電球の発光位置は、フィラメントが位置する電球中心部(LED発光装置1でいえば、ランプカバー5の中央部)であるのに対して、LED発光装置1の発光位置は、上述したように光拡散部材4の全体、つまり、ランプカバー5におけるLED支持体3側端部であり、ミニクリプトン電球に替えてLED発光装置1を照明器具に取り付けて使用した場合、この「発光位置の違い」がユーザに違和感を与えることになるからである。
本考案は、このような従来技術の問題点に鑑みて開発されたものである。それゆえに本考案の主たる課題は、ミニクリプトン電球に替えて使用しても、発光位置の違いによって、ユーザに違和感を与えにくいLED発光装置を提供することにある。
請求項1に記載された考案は、
面発光型のLED12と、前記LED12に対向する底面14aで前記LED12から放射される光を受け入れる透明中実円錐状のレンズ14と、前記LED12および前記レンズ14を保持するベース18と、前記LED12に給電するための給電手段20とを備えており、
前記レンズ14の高さHと前記底面14aの直径DLENSとは、式1を満たしていることを特徴とするLED発光装置10である。
0.90≦H/DLENS≦2.14…式1
本考案のLED発光装置10では、レンズの高さHと底面の直径DLENSとが「0.90≦H/DLENS≦2.14」(式1)の関係を満たしている(図3参照)。
このように、H/DLENSの範囲が0.90以上、かつ、2.14以下であれば、給電手段20によって給電されたLED12の発光面12aから放射され、円錐状のレンズ14の底面14aから当該レンズ14の内部に入射した光の大部分は、レンズ14の内側表面で少なくとも1回内面全反射することから、外部からレンズ14を見たとき、光が内面全反射する底面側端部の側面14bはほとんど光らず、レンズ14の先端部側のみが光っているように見える。
この理由について説明すると、面発光型のLED12は、図4に示すようなランバーシアン型の配光パターンを有している。このランバーシアン型配光パターンでは、光軸(=0°)と成す角度が±30°の範囲内にLED12から放射される全光の50%が含まれており、±45°の範囲内には全光の70%が含まれており、さらに±60°の範囲内には全光の90%が含まれている。
このような特性を有するLED12から放射された光は、図5に示すように、底面14aからレンズ14内に入射する際、スネルの法則(Snell's Law)に従って屈折する。レンズ14の材質がポリカーボネート(屈折率=1.58)である場合、LED12から放射された、光軸と成す角度θ1が30°の光は、空気(屈折率=1)中を通って底面14aで屈折され、θ2=18.45°でレンズ14内に入る。
H/DLENSの値が0.90である場合(図5(a))、レンズ14の底面14aと母線14fとが成す角度θ3は、60.9°となる。これにより、レンズ14内に入った光は入射角θ4=約42.5°で最初にレンズ14の側面14bに到達する。ここで、ポリカーボネート製レンズ14の内表面における臨界角θc(当該内表面で光が全反射するか、あるいは屈折透過するかの境目となる角度)は、約40°である。したがって、臨界角θcよりも大きい入射角θ4の光は、レンズ14の内側面で全反射する。
一方、H/DLENSの値が2.14である場合(図5(b))、レンズ14の底面14aと母線14fとが成す角度θ3’は、76.8°となり、レンズ14内に入った光は入射角θ4’=約58.4°で最初にレンズ14の側面に到達する(なお、θ1およびθ2は、H/DLENSの値が0.90である場合と同じである。)。したがって、H/DLENSの値が2.14である場合も、臨界角θcよりも大きい入射角θ4’の光は、レンズ14の内側面で全反射する。
このように、H/DLENSの範囲が0.90以上、かつ、2.14以下であれば、レンズ14の内部に入射した光の大部分は、当該レンズ14の内側表面で少なくとも1回内面全反射する(=外部から見たとき、全反射領域は光っているように見えない)ことから、外部からレンズ14を見たとき、レンズ14の先端部側のみが光っているように見えるのである。
ところで、図6(a)〜(h)および図7(i)〜(o)には、H/DLENSの値を変化させた場合における、LED発光装置10から放射される光の遠視野パターン(Far-field patterns)を示す。各グラフにおけるX軸の中央は光軸CLにおける照度に対応しており、中央から離間する程、光軸CLから離れた位置における照度を示している。
H/DLENSの値が比較的小さい場合には、LED発光装置10の光軸CLを中心とするピークが1つ形成されている。そして、H/DLENSの値が大きくなるにつれて、当該中心部のピークの値が低下していくとともに、光軸CLと成す角度が比較的大きな周辺光の値が増加していく。
また、図8には、H/DLENSの値を変化させた場合における、配光角[°](左側軸)および均斉度[無次元](右側軸)を示す。ここで、「均斉度」とは、遠視野パターン(図6(a)〜(h)および図7(i)〜(o))における照度の最小値(=谷部の値)を最大値(=ピーク値)で除した値をいい、当該値が1に近づくほど最大値と最小値との乖離が小さくなる(=均斉度が高くなる)。
ここで、H/DLENSの値が0.90よりも小さい場合、「均斉度」は、許容下限値である0.2を下回ってしまう。また、H/DLENSの値が2.14よりも大きくなると、図7(o)に示すように、光軸CL近傍の光強度がほぼゼロになってしまい(つまり、LED発光装置10から放射される光の断面形状がドーナツ形となってしまい)、ミニクリプトン電球の代替用発光装置に求められる汎用性が著しく乏しくなる。
請求項2に記載した考案は、請求項1のLED発光装置10に関し、「前記直径DLENSと、前記LED12における発光面12aの半径RLEDと、前記底面14aおよび前記発光面12a間の距離yと、前記底面14aの中心を含む平面Mにおいて前記底面14aの周縁点Aと前記発光面12aの周縁点Bとを結ぶ直線および前記発光面12aに直交する直線が成す角度θとは、更に下記式2を満たしている」ことを特徴とする。
DLENS=2×(RLED+y×tanθ):(θ≧45°)…式2
本考案のLED発光装置10では、上記(式1)の関係に加えて、直径DLENSと、LED12における発光面12aの半径RLEDと、レンズ14の底面14aおよびLED12の発光面12a間の距離yと、底面14aの中心を含む平面Mにおいて底面14aの周縁点Aと発光面12aの周縁点Bとを結ぶ直線および発光面12aに直交する直線が成す角度θとが「DLENS=2×(RLED+y×tanθ):(θ≧45°)」(式2)の関係を満たしていることから、上述のように、ランバーシアン型配光パターンで放射されるLED12からの全光のうち、光軸CLと成す角度が45°以下の光(すなわち、図4によれば、全光に対して少なくとも70%の光)でレンズ14の底面14aを照射することになり、光の利用効率を高く維持することができる。
なお、LED12の発光面12aが円盤状である場合には、その円盤の半径が半径RLEDとなる。また、発光面12aが矩形である場合には、当該矩形の中心から各辺までの距離のうち最も短いものを半径RLEDとする。
本考案によれば、LEDから放射された光の大部分はレンズの内側表面で少なくとも1回内面全反射し、外部からレンズを見たとき、レンズにおける底面側端部はほとんど光らず、先端部側のみが光っているように見えることから、ミニクリプトン電球に替えて使用してもユーザに違和感を与えにくいとともに、レンズから放射する光の均斉度が高いLED発光装置を提供することができた。
本考案が適用されたLED発光装置10について、図面を用いて説明する。図1および図2に示すように、LED発光装置10は、大略、面発光型のLED12と、レンズ14と、必要に応じて設けられるカバー16と、ベース18と、口金19と、給電手段20とで構成されている。
LED12は、所定の電圧が印加されることによって光を放射する半導体素子であり、ベース18の図中上面に実装保持されている。LED12は、円盤状(もちろん、矩形であってもよい)の発光面12aで発光するタイプのものであり、その配光パターンは、図4に示すような、いわゆるランバーシアン型である。このランバーシアン型配光パターンでは、光軸(=0°)とその近傍にほとんどの光が集まっているのが特徴であり、当該光軸と成す角度が±30°の範囲内にLED12から放射される全光の50%が含まれており、±45°の範囲内には全光の70%が含まれており、さらに±60°の範囲内には全光の90%が含まれている。
レンズ14は、LED12から放射される光を受け入れる底面14aを有する透明中実体であり、略円錐状のレンズ本体14cの底面14aをLED12に対向させて(より厳密には、底面14aとLED12の発光面とを互いに平行にして)ベース18の図中上面に取り付けられている。
ここで、本考案のLED発光装置10では、図3に示すように、レンズ本体14cの高さHと底面14aの直径DLENSとが「0.90≦H/DLENS≦2.14」の関係を満たしており、かつ、直径DLENSと、LED12における発光面12aの半径RLEDと、レンズ本体14cの底面14aおよびLED12の発光面12a間の距離yと、底面14aの中心を含む平面Mにおいて底面14aの周縁点Aと発光面12aの周縁点Bとを結ぶ直線および発光面12aに直交する直線が成す角度θとが「DLENS=2×(RLED+y×tanθ):(θ≧45°)」の関係を満たすように各寸法が設定されている(これら寸法に基づく作用効果については後述する)。
なお、LED12の発光面12aが円盤状である場合には、その円盤の半径が半径RLEDとなる。また、発光面12aが矩形である場合には、当該矩形の中心から各辺までの距離のうち最も短いものを半径RLEDとする。
また、レンズ14の底側端部周縁には、底面14aと平行に延出するフランジ部14dが形成されており(なお、フランジ部14dの底面は、レンズ14の底面14aと面一になっているが、この場合であっても、上記直径DLENSは、レンズ本体14cの底面14aの直径を意味しており、フランジ部14dを含めた直径ではない。)、また、レンズ14をベース18の上面に当接固定するための脚部14eが底面14aから図中下向きに突設されている。
もちろん、レンズ14において、フランジ部14dおよび脚部14eは、必須の構成要素ではなく、円錐状のレンズ本体14cのみでレンズ14を構成してもよい。
カバー16は、必要に応じて設けられる部材であり、本実施例では、透明ガラスで形成された中空の略球状体がLED12およびレンズ14を内包するようにして、ベース18の上面に配設されている。なお、カバー16の形状は球状に限られず、砲弾型のような曲面体であってもよいし、複数の曲面あるいは平面を組み合わせて構成してもよい。また、材質についても透明ガラスに限られず、その他の透明体で構成してもよいし、透明体に代えて透光性を有する材料を用いることもできる。
なお、「透光性を有する」とは、光を透過する性質を有しているものの、透過する光が拡散するためにその材料の向こう側の形状等を確認することができないものをいう。透光性を有する材料でカバー16を構成した場合、カバー16を通過する際に拡散された光の一部がベース18の方向(LED12の光放射方向とは逆の方向)にも進むようになるので、フィラメントランプ(ミニクリプトン電球)から放射される指向性の低い光にさらに近くなり、ユーザに与える違和感をさらに小さくすることができる。
ベース18は、LED12、レンズ14、およびカバー16を保持するとともに、外部からの電力をLED12に供給する給電手段20をその内部に収容する部材であり、上部ベース22と、下部ベース24とで構成されている。
上部ベース22は、金属(例えば、アルミニウム)やセラミック等の熱伝導および放熱に優れた材料で形成された有蓋円筒状体(もちろん、角筒状であってもよい。)であり、その天面22aには、LED12やカバー16を取り付けるための溝22bが形成されているとともに、その蓋部22cには、上部ベース22の内部空間22dと天面22a側とを連通する連通孔26が設けられている。
下部ベース24は、上部ベース22と同様に、セラミック等の絶縁体で形成されており、太径部24aと細径部24bとその間のテーパ部24cとで構成された異径柱状体である。また、太径部24aの外径は、上部ベース22の内径よりもやや小さく形成されており、当該太径部24aのほとんどが上部ベース22の底部に挿設固定されている(なお、本実施例では、上部ベース22と下部ベース24とはビス28で固定されているが、これに代えて接着剤等で固定してもよい。)。一方、細径部24bの外周面には、口金19に螺入させるためのネジが形成されている。さらに、下部ベース24には、太径部24aの上面からテーパ部24c内を経由して細径部24bの下面および側面に至る連通孔30が形成されており、後述するように、給電手段20の大部分が当該連通孔30に配設されている。
口金19は、照明器具等のソケット(図示せず)に螺入される有底筒状体であり、ネジが形成された導電材料(例えば金属)製の側面部19aと、底面から突設する導電材料製突設部19bと、側面部19aおよび突設部19b間を電気的に絶縁する絶縁材料製の絶縁部19cとで構成されている。
給電手段20は、口金19に供給された電力をLED12に供給するためのものであり、口金19に印加された電圧をLED12の駆動電圧まで変圧するとともに、LED12に対して過剰な電流が流れるのを防止する駆動回路20aと、口金19および駆動回路20a間を導通させる一対の入力側リード線20bと、駆動回路20aおよびLED12間を導通させる一対の出力側リード線20cとで構成されている。また、駆動回路20aは、下部ベース24の連通孔30における図中上端側に広く形成された部分に配設されており、入力側リード線20bは、当該連通孔30の図中下端側に配設されており、出力側リード線20cは、上部ベース22の蓋部22cに形成された連通孔26に挿通されている。
このLED発光装置10は、一例を示せば以下の手順で製造される。上部ベース22の図中上表面にLED12を実装し、当該LED12に被せるようにレンズ14およびカバー16をこの順で接着剤等によって取り付け、給電手段20を内包するようにして上部ベース22の下端に下部ベース24を挿設してビス28で固定し、然る後、下部ベース24の下端部に口金19を取り付ける。
本実施例のLED発光装置10では、上述のように、レンズ本体14cの高さHと底面の直径DLENSとが「0.90≦H/DLENS≦2.14」の関係を満たしており、かつ、直径DLENSと、LED12における発光面12aの半径RLEDと、レンズ本体14cの底面14aおよびLED12の発光面12a間の距離yと、底面14aの中心を含む平面Mにおいて底面14aの周縁点Aと発光面12aの周縁点Bとを結ぶ直線および発光面12aに直交する直線が成す角度θとが「DLENS=2×(RLED+y×tanθ):(θ≧45°)」の関係を満たしている(図3参照)。
このように、H/DLENSの範囲が0.90以上、かつ、2.14以下であれば、給電手段20によって給電されたLED12の発光面12aから放射され、円錐状のレンズ14の底面14aから当該レンズ14の内部に入射した光の大部分は、レンズ14の内側表面で少なくとも1回内面全反射することから、外部からレンズ14を見たとき、光が内面全反射する底面側端部の側面14bはほとんど光らず、レンズ14の先端部側のみが光っているように見える。
この理由について説明すると、面発光型のLED12は、図4に示すようなランバーシアン型の配光パターンを有している。このランバーシアン型配光パターンでは、光軸(=0°)と成す角度が±30°の範囲内にLED12から放射される全光の50%が含まれており、±45°の範囲内には全光の70%が含まれており、さらに±60°の範囲内には全光の90%が含まれている。
このような特性を有するLED12から放射された光は、図5に示すように、底面14aからレンズ14内に入射する際、スネルの法則(Snell's Law)に従って屈折する。レンズ14の材質がポリカーボネート(屈折率=1.58)である場合、LED12から放射された、光軸と成す角度θ1が30°の光は、空気(屈折率=1)中を通って底面14aで屈折され、θ2=18.45°でレンズ14内に入る。
H/DLENSの値が0.90である場合(図5(a))、レンズ14の底面14aと母線14fとが成す角度θ3は、60.9°となる。これにより、レンズ14内に入った光は入射角θ4=約42.5°で最初にレンズ14の側面14bに到達する。ここで、ポリカーボネート製レンズ14の内表面における臨界角θc(当該内表面で光が全反射するか、あるいは屈折透過するかの境目となる角度)は、約40°である。したがって、臨界角θcよりも大きい入射角θ4の光は、レンズ14の内側面で全反射する。
一方、H/DLENSの値が2.14である場合(図5(b))、レンズ14の底面14aと母線14fとが成す角度θ3’は、76.8°となり、レンズ14内に入った光は入射角θ4’=約58.4°で最初にレンズ14の側面に到達する(なお、θ1およびθ2は、H/DLENSの値が0.90である場合と同じである。)。したがって、H/DLENSの値が2.14である場合も、臨界角θcよりも大きい入射角θ4’の光は、レンズ14の内側面で全反射する。
このように、H/DLENSの範囲が0.90以上、かつ、2.14以下であれば、レンズ14の内部に入射した光の大部分は、当該レンズ14の内側表面で少なくとも1回内面全反射する(=外部から見たとき、全反射領域は光っているように見えない)ことから、外部からレンズ14を見たとき、レンズ14の先端部側のみが光っているように見えるのである。
ところで、図6(a)〜(h)および図7(i)〜(o)には、H/DLENSの値を変化させた場合における、LED発光装置10から放射される光の遠視野パターン(Far-field patterns)を示す。各グラフにおけるX軸の中央は光軸CLにおける照度に対応しており、中央から離間する程、光軸CLから離れた位置における照度を示している。
H/DLENSの値が比較的小さい場合には、LED発光装置10の光軸CLを中心とするピークが1つ形成されている。そして、H/DLENSの値が大きくなるにつれて、当該中心部のピークの値が低下していくとともに、光軸CLと成す角度が比較的大きな周辺光の値が増加していく。
また、図8には、H/DLENSの値を変化させた場合における、配光角[°](左側軸)および均斉度[無次元](右側軸)を示す。ここで、「均斉度」とは、遠視野パターン(図6(a)〜(h)および図7(i)〜(o))における照度の最小値(=谷部の値)を最大値(=ピーク値)で除した値をいい、当該値が1に近づくほど最大値と最小値との乖離が小さくなる(=均斉度が高くなる)。
ここで、H/DLENSの値が0.90よりも小さい場合、「均斉度」は、許容下限値である0.2を下回ってしまう。また、H/DLENSの値が2.14よりも大きくなると、図7(o)に示すように、光軸CL近傍の光強度がほぼゼロになってしまい(つまり、LED発光装置10から放射される光の断面形状がドーナツ形となってしまい)、ミニクリプトン電球の代替用発光装置に求められる汎用性が著しく乏しくなる。
また、H/DLENSの値は、LED12から放射される光の利用効率にも影響を与えるものであり、図9のグラフに示すように、H/DLENSの範囲が0.90以上、2.14以下であれば、光の利用効率は90%以上を維持することができる。
加えて、本実施例のLED発光装置10では、直径DLENSとLED12における発光面12aの半径RLEDとレンズ14の底面14aおよびLED12の発光面12a間の距離yと、底面14aの中心を含む平面Mにおいて底面14aの周縁点Aと発光面12aの周縁点Bとを結ぶ直線および発光面12aに直交する直線が成す角度θとが「DLENS=2×(RLED+y×tanθ):(θ≧45°)」の関係を満たしていることから、上述のように、ランバーシアン型配光パターンで放射されるLED12からの全光のうち、光軸CLと成す角度が45°以下の光(すなわち、図4によれば、全光に対して少なくとも70%の光)でレンズ14の底面14aを照射することになり、光の利用効率を高く維持することができる。さらに言えば、θ≧60°に設定するのがより好適である。これによれば、LED12からの全光のうち、光軸CLと成す角度が60°以下の光(すなわち、図4によれば、全光に対して少なくとも90%の光)でレンズ14の底面14aを照射することができるからである。
このように、本実施例のLED発光装置10によれば、LED12から放射された光の大部分がレンズ14の内側表面で少なくとも1回内面全反射し、外部からレンズ14を見たとき、レンズ14における底面側端部はほとんど光らず、先端部側のみが光っているように見えることから、ミニクリプトン電球に替えて使用してもユーザに違和感を与えることがないとともに、レンズ14から放射する光の均斉度が高く、かつ、LED12から放射された光の利用効率が高いLED発光装置10を提供することができた。