JP3182601B2 - 組織タイプ認識方法およびそのための装置 - Google Patents

組織タイプ認識方法およびそのための装置

Info

Publication number
JP3182601B2
JP3182601B2 JP29037794A JP29037794A JP3182601B2 JP 3182601 B2 JP3182601 B2 JP 3182601B2 JP 29037794 A JP29037794 A JP 29037794A JP 29037794 A JP29037794 A JP 29037794A JP 3182601 B2 JP3182601 B2 JP 3182601B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tissue
response
probe
responses
paired
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP29037794A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07250837A (ja
Inventor
ジョン・ヴィクター・マルコム・コップルソン
ビヴァン・レスリー・レイド
ヴィクター・ニケロヴィッチ・スクラドネヴ
Original Assignee
ポーラテクニクス・リミテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from AU77461/94A external-priority patent/AU693112B2/en
Application filed by ポーラテクニクス・リミテッド filed Critical ポーラテクニクス・リミテッド
Publication of JPH07250837A publication Critical patent/JPH07250837A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3182601B2 publication Critical patent/JP3182601B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Endoscopes (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
  • Measuring And Recording Apparatus For Diagnosis (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、前癌段階または癌段階
を伴う病変を示す組織、病的な組織、および移行段階に
ある組織を含む異なる組織を識別する方法および装置に
関する。
【0002】異なる組織タイプの識別は、組織の物理特
性の1組の測定を介して行われる。本発明は、詳細に
は、表皮、および体内への直接アクセスを可能にする内
視鏡などの手段によって検査できるものを含む異なるタ
イプの組織の識別に関する。本発明の特定の応用は、子
宮頸の検査に関する。
【0003】
【従来の技術】前癌または癌の病変を示す組織を早期に
検出することは、治療を成功させるうえで重要である。
現在使用されている検出技法は、不正確であり、操作者
が誤りを犯しがちであると共に、時間がかかる。この好
例は、子宮頸癌用のPapスミアである。進行癌の病変
を検出するためにも使用できるX線診断は、放射線の被
曝による悪影響を与える恐れがある。
【0004】Papスミア試験によってもたらされる正
の結果は一般に、子宮頸を拡大して観察できるようにす
るコルポスコ−プを使用する視覚的検査によるものであ
る。子宮頸の疑わしい領域が、熟練した医師によって評
価され、医師は次いで、観察した組織について主観的な
判断を下す。子宮頸には多数の組織タイプがあり、その
いくつかは、視覚的特性および組織的特性を含め、臨床
診断を非常に難しくし、かつ誤らせる、類似の外観を示
す。
【0005】類似の主観的評価は、たとえば悪性黒色腫
など他の腫瘍性前活動および腫瘍性活動の位置の検出お
よび治療において重要な役割を果たしている。
【0006】組織の物理特性の測定を使用して癌性組織
と非癌性組織を区別しようとして、いくつかの方法およ
び装置が開発されている。皮膚または組織の電気測定が
使用されている。そのような電気測定だけでは、効果的
な診断に必要とされる情報は提供されない。
【0007】米国特許第4537203号では、人体の
一部に取り付けられた一対の電極を有する異常細胞検出
装置が開示されている。この特許では、異なる周波数で
の2つの電圧が電極対間に印加される。2つの周波数で
測定されたキャパシタンスは、異常細胞の存在を示す。
【0008】米国特許第4955383号では、組織中
の病的状態の有無を判定する方法および装置が開示され
ている。この特許では、電極アレイを使用して表皮電位
が測定される。
【0009】米国特許第5143079号では、組織中
の腫瘍を検出するための装置が開示されている。この装
置は、人間の組織の誘電率を判定するための手段を含
む。特定の領域のインピーダンスは、組織の誘電率およ
び導電率に依存する。組織に異質な部分があるとインピ
ーダンスの変動が発生する。
【0010】光学測定によって組織の物理特性を測定す
ることも知られている。たとえば、米国特許第5036
853号に記載された装置は、子宮頸発疹の腫瘍性活動
または腫瘍性前活動の結果として生理学的に変化してい
る疑いのある子宮頸組織を識別するために使用される。
この構成では、誤った測定を避けるには、子宮頸の表面
に対してプローブ装置を正しく位置決めする必要があ
る。この特許に記載された装置は、正しい位置決めを保
証することができない。
【0011】上述の構成には多数の欠点がある。具体的
には、各構成は一般に、特定のタイプの癌に使用するよ
うに構成され、かつほとんど同じ条件の下で医師に提供
される。したがって、そのような装置は、子宮頸、皮
膚、結腸など複数の組織タイプおよび癌タイプに効果的
に使用することも、そのような癌が見つかる位置で都合
よく使用することもできない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の一目的は、体
内または人体の周りの様々な位置での使用を可能にし、
前癌活動および癌活動の存在を含む組織タイプの客観的
識別を迅速に行うことができる、組織タイプ認識方法お
よび装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の一態様によれ
ば、前癌活動または癌活動を含む病変を示すものを含む
異なる組織タイプを識別するための装置が開示される。
前記装置は、前記組織に面する形状の一端と少なくとも
2つの電磁放射線用経路とを備えるプローブを有し、そ
の電磁放射線用経路は、少なくとも一つが前記一端に至
り、かつ前記一端へ向かう第1の方向へ電磁放射線を運
ぶように構成され、少なくとも他の一つが、前記一端か
ら遠ざかり、前記一端から遠ざかる第2の方向へ前記電
磁放射線を運ぶように構成されていて、前記少なくとも
1つの第1方向の経路に沿って、前記電磁放射線を第1
の波長で送り、あるいは第1の波長に関連付けて送るた
めに前記少なくとも1つの第1方向経路に接続された第
1の電磁ジェネレータ手段と、前記少なくとも1つの第
1方向の経路に沿って前記電磁放射線を、前記第1の波
長と異なる第2の波長で送るために前記少なくとも1つ
の第1方向の経路に接続された第2の電磁ジェネレータ
手段と、前記組織によって後方散乱された前記第1およ
び第2の波長の前記放射線を受け取るために前記少なく
とも1つの第2方向の経路に接続された受取り手段と、
電気信号を前記組織に加える少なくとも1つの電極手段
と、前記組織から得られた電気応答を測定するための電
気測定手段と、測定された電気信号と測定され受け取ら
れた放射線を比較し、それらを既知の値と比較し、それ
によって組織タイプを識別する比較手段とを備える。
【0014】「波長」の語が電磁放射線の源に関して使
用される場合、そのような源のスペクトル帯域幅は有限
であることに留意されたい。
【0015】本発明の他の態様によれば、前癌活動また
は癌活動の結果として生理学的に変化している疑いのあ
る組織を識別する方法が開示される。前記方法は、第1
の波長の電磁放射線で前記組織を照射するステップと、
前記第1の波長と異なる第2の波長の電磁放射線で前記
組織を照射するステップと、前記組織によって後方散乱
された前記第1および第2の波長の放射線を受け取るス
テップと、電気信号を前記組織に供給し、その結果得ら
れる組織の電気応答を測定するステップと、前記受け取
られた放射線および電気応答信号の数学的変換を行い、
正常組織タイプおよび異常組織タイプの主な特徴の一覧
表と前記数学的変換の結果とを比較することによって前
記組織の状態を識別するステップとを含む。後方散乱さ
れる放射線が、反射された放射線を含むことに留意され
たい。
【0016】本発明の他の態様によれば、前癌活動また
は癌活動の結果として生理学的に変化している疑いのあ
る組織を識別する方法が開示される。前記方法は、
(a)複数の異なる刺激に組織を従わせるステップと、
(b)各刺激に対応する組織の応答を検出するステップ
と、(c)各応答を組み合わせて処理して、組織を範疇
分けするステップと、(d)予期される組織タイプの既
知の一覧表と組織の範疇分けを比較して組織を識別する
ステップとを含む。
【0017】本発明の他の実施態様によれば、前癌活動
または癌活動の結果として生理学的に変化している疑い
のある組織を識別するための装置が開示される。前記装
置は、組織に当たり、あるいは接触して、複数の異なる
刺激で組織を刺激するように構成された複数のエネルギ
ー源と、それぞれのまたは複数の前記刺激に対する前記
組織の応答を検出し、かつ前記応答を制御装置に結合す
るように構成された検出器とを備え、前記制御装置は、
前記組織を範疇分けするために前記応答を組み合わせて
処理するように構成されたプロセッサ装置と、予期され
る組織タイプの一覧表を備えるメモリ装置と、前記組織
を識別するために、前記一覧表から得た前記予期される
組織タイプと前記組織の範疇分けを比較する比較装置
と、識別された組織タイプまたはその確率を前記装置の
ユーザに示すための指示装置とを備える。
【0018】
【実施例】光学検知による癌検出は、一般的にセンサ・
アレイ上への問題の組織領域を結像させる。そのような
技法は多数の制限を課す。第1に、癌検出にとっては、
組織からの表面反射よりも組織およびその周辺の透過お
よび散乱の方が重要であるのに、光学結像センサは主と
して表面反射に応答する。第2に、検知された像は通
常、表面反射率、放射率、鏡面反射、表面流体、周辺光
など組織表面の干渉特性によって大きな影響を受ける。
第3に、センサ・アレイの各画素によって受け取られた
光学信号は一般に、赤緑青(RGB)カメラ・システム
と同様にごく少数の波長領域にスペクトル分解される。
第4に、電気測定、磁気測定、または音響測定を組織の
投影された各画素に同時に行うことはできない。ある領
域の組織タイプを識別するには、本発明者が発見したよ
うに、そのような測定を光学情報と組み合わせることが
最も重要であることがある。また、対象領域は必ずし
も、カメラなどの結像システムによって照明し検知する
のに十分にアクセス可能であるとは限らない。
【0019】裸眼または結像システムによって組織を見
るとき、像として観測されるものは組織の微細な各領域
によって反射される照明光である。これは主として、表
面反射光を表し、表面上で支配的な流体、表面に存在す
る酸化剤またはその他の薬品あるいはpH現象、表面温
度、照明のタイプおよび角度によって、支配されないに
しても、大きな影響を受けることがある。したがって、
表面またはその近くにある細胞または組織からの光は、
一般に、わずかに深いところにある細胞または組織から
の光と比べると、癌または前癌に関する識別情報が少な
い。しかし、内部からの光は主として表面反射によって
視覚的にあいまいになる。したがって、信号としてのこ
のようなより深い細胞の光学特性にアクセスし、同時に
表面細胞からの反射をなくするシステムが極めて望まし
い。そのような識別を行うために本明細書で説明する実
施例で使用される手段は、照射される組織の領域と、放
射線が検査される組織の領域との「制御された空間分離
および光学分離」である。
【0020】裸眼または従来型の光学結像システムで観
察するうえで、前述の組織の各「画素」の局所移動特性
を観測するプロセスに匹敵するものはない。これは、最
終効果が表面反射よりも優れた組織識別を可能にするも
のである、透過と吸収と散乱と逆反射の間の複雑な力学
の結果である。このプロセスは、本明細書では後方散乱
と呼ばれ、以下で説明する好ましい実施例で使用される
基本機構を構成する。
【0021】後方散乱能力が測定された近接する領域全
体から得た情報は、光学像として再構築される(すなわ
ち、測定を行ったときと同じ空間順序で再構築される)
と、後方散乱された値の「像」を再構築表面上に形成す
る。そのような像は、本明細書では「後方散乱像」と呼
ばれ、ある領域における細胞タイプおよび組織タイプを
識別するために有用なマッピングを可能にする。本発明
の一実施例は、そのような後方散乱像を作成するための
手段を提供する。また、像の各画素の組織の局所的に支
配的な誘電特性およびインピーダンス特性に関する電気
測定データを含めると、多次元結像機構が提供される。
本明細書で説明する後方散乱結像機構は、各画素領域で
の電気パラメータ、磁気パラメータ、音響パラメータ、
超音波パラメータ、熱パラメータ、光学パラメータなど
の物理パラメータのうちのどれか1つまたは複数を測定
する概念を含む。したがって、後方散乱像は、複数のエ
ネルギー・タイプおよび物理機構の各画素領域での特徴
付けを含むことができる。
【0022】したがって、後方散乱像は、複数のエネル
ギー・タイプおよび物理機構の各画素領域での特徴付け
を含むことができる。後方散乱信号変数は主として刺激
/受信転送性のものであるが、システムに含められる、
各画素領域での自己特性(支配的な温度や静電位など)
の測定は、本明細書では後方散乱像の定義内に含まれ
る。
【0023】癌検出では、偽負結果ゼロの達成に近づく
ことが特に重要なので、多数の細胞タイプを判定するた
めにできるだけ多くの独立ディスクリミネータ(識別
子)を使用することが望ましいことが多い。たとえば、
独立刺激/受信エネルギー形態(たとえば、磁気)を含
む所与の機構が多数の細胞タイプの区別に対して1%の
追加統計寄与率しか与えず、使用される他のエネルギー
形態(たとえば、光学エネルギーおよび電気エネルギ
ー)の和効果が、統計的に98%の精度の区別を可能に
するものである場合、1%の磁気寄与率を複合追加する
ことよって、[100%ないし98%]=2%から[1
00%ないし99%]=1%へシステムの不正確さを半
分にすることができる(光学エネルギー、電気エネルギ
ー、および磁気エネルギーの場合)。したがって、見か
け上は低い統計識別機能の寄与によって、システム全体
の性能を大幅に向上することができ、おそらく、このエ
ネルギー形態をシステムに含めることが保証される。こ
のため、多数の異なるエネルギー形態および機構を伴う
複数の測定は(実施するのがやっかいであり、超小型化
技法を必要とする1つの小型プローブに組み込むのが難
しいが)、好ましい実施例の望ましい特徴を表す。
【0024】したがって、組織の表面にアクセスできる
ようにし、上記で論じた制限のいくつかまたはすべてを
回避することができる適切に構成されたプローブを使用
することが望ましい。物理プローブによって進入する領
域の近くでの癌検出の場合、実質的な視覚的フィードバ
ックを可能にし、かつ臨床医が最もうまく位置決めでき
るようにしながら、組織表面にアクセスすることが重要
である。したがって、プローブが使用される実施例は、
可視性を最大にしてあいまいさを最小限に抑え、同時に
対象組織の輪郭をたどるようにセンサを刺激できるよう
に構成すべきである。表面の近くで組織タイプを判定す
る精度は、そのような機能に極めて依存する。厳密な測
定を行うには、表面方向への配向の制御、表面に対する
加圧、およびバックグラウンド・ライト、流体、寄生電
磁振動、寄生機械振動など不要な器具雑音源の除去が重
要である。
【0025】さらに、刺激が、電気によるものであれ、
光学的なものであれ、音響によるものであれ、磁気によ
るものであれ、熱によるものであれ、超音波によるもの
であれ、測定精度に対するこれらの制限は、組織表面と
の間で刺激エネルギーを運ぶために使用される方法と相
互に依存する。
【0026】本明細書で説明する実施例の結像プローブ
では、各当該空間領域に関する決定が単一の読取り値で
はなく複数のN個の読取り値に基づくものになるよう
に、前記領域に関するデータを集合的に累積することが
好ましい。そのようなサンプリング・プロセスでは、統
計精度が√Nに比例して向上する。また、結像システム
を介して導くことができるコンピュータ画面上のピクチ
ャに類似している、対象領域における各細胞タイプまた
は組織タイプの結果的に得られる「ピクチャ」を確認で
きると好都合である。
【0027】したがって、物理変数を測定する前癌・癌
検出システムの設計では、それぞれ関与する応用例に対
処するように特定的に構成された、複数のプローブ・タ
イプに適応するデータ収集システムを有することが妥当
である。したがって、プローブは交換時に、自動較正と
相互交換可能であるべきである。また、実行中の試験を
無効化する恐れがある誤用、誤配置、あるいは不適当ま
たは支配的な条件を読み取るフィードバックを、試験を
行う臨床医に提供することも重要である。
【0028】そのような情報は、検知プローブが癌組織
または前癌組織に瞬間的に近接したことに関する他の警
告アラームと共に、容易にあるいはただちに利用可能で
あるべきである。使用中に、臨床医は、当該組織領域上
へのプローブの操作に没頭しがちであり、したがって、
コンピュータ画面や、他の従来型ディスプレイや指示装
置(以下インディケータともいう)に注意を集中するこ
とができない。したがって、適当なリアルタイム・フィ
ードバックを臨床医の操作者に提供し、同時に重要な測
定データを記憶する構成は、癌測定器具の関連要素であ
る。
【0029】プローブは通常、変動しやすい光学特性お
よび電気特性を有する流体を含む環境で使用されるの
で、この変動性に対処するように透過、送受信センサ、
および電気性能を較正することはさらに難しい。光学測
定は、表面反射ではなく人体による材料の透過、吸収、
後方散乱に基づくものであることが望ましい。較正用の
反射率基準に垂直にプローブ先端を置くと、主としてこ
の基準の表面反射反射率のために応答が発生する。その
ような較正では、放射/受信率は、反射率基準からプロ
ーブ面までの距離に対して単調なものではなく、その距
離に極めて依存する。したがって、この較正プロセスで
実際の測定の条件をシミュレートすることは難しい問題
である。
【0030】操作者によって扱われ、組織表面に間欠的
に接触し、室温と組織の温度の差のために温度が変化す
るプローブでは、半導体およびその他の構成要素が使用
される。特に、プローブ面に半導体接合部を備えた構成
要素の場合、性能が変動すると、温度変化の重大な結果
がもたらされることがある。したがって、測定を行って
いる間、そのような構成要素が有する瞬間温度をデータ
処理システムが補償することが望ましい。
【0031】現在の所、通常組織タイプと前癌組織タイ
プと癌組織タイプの間の物理的に測定可能な差異をもた
らす基礎機構は、現象学モデルの観点からしか理解され
ていない。任意のタイプの癌について、各判別パラメー
タの有意性を厳密に予測することはできない。その結
果、そのような癌検出器具を較正するプロセスは、使用
される識別アルゴリズムと、そのアルゴリズムの基礎と
なる基本測定とに直接、相互連結される。これは、設計
アルゴリズムを真に最適化できるのは、適当な形状、効
率、および(たとえば)電子光学性能の安定でかつ繰返
し可能なプローブ設計を使用して、癌およびその前癌状
態に関する確実に正確なデータを収集するときだけであ
ることを意味する。したがって、連続反復を介してアル
ゴリズムを最適化するための手段と、様々な実施例によ
って得られる結果を達成するための手段は、較正プロセ
スの一部になる。
【0032】1つまたは複数の電極を使用して、組織タ
イプの識別に使用できる多数のディスクリミナント(判
別子)を提供することができる。単一の電極を使用する
とき、患者は、体の他の部分と何らかの形で接触するこ
とによって接地される。たとえば、心電計(ECG)読
取りで使用される電極を使用し、あるいは一方の手を食
塩水に浸し、または電子機器作業員のように導電性リス
ト・バンドを一方の手に着用する。複数の電極を使用す
ることによって、それらの相対読取り値を追加的に使用
して、他の測定を確立することができる。たとえば、光
学測定は、組織表面に接触して適切に置かれた光学トラ
ンスデューサを介してうまく確立される。対称的に位置
する電極から得た読取り値の非対称性は、組織表面に対
するプローブ先端の非対称性を示す。
【0033】電極は、先端を切った絶縁ワイヤを使用す
ることによって得られる前記絶縁体の面で覆われた金属
製円板の形をとることができる。電極は、円、楕円、正
方形、長方形、三角形、円のセグメントまたは環のセグ
メントを含むことができる多数の形状のうちのどれか1
つをとることができ、電極の配向は、検査中の組織部分
の重心に対称的あっても、非対称的であってもよい。
【0034】電極表面自体は金属でも非金属でもよい。
たとえば、電極は、チタン上に結合されたシリコン、炭
素、または二酸化チタンなどの半導体で構成することが
できる。
【0035】電極は、塩橋によって組織に結合された電
解槽(たとえば、銀/塩化銀や水銀/塩化第一水銀)で
構成することもできる。ゲルまたはスポンジまたは細孔
栓を含む電解質の形の塩橋を金属電極と共に使用するこ
ともできる。
【0036】電極を使用して、以下のものなど多数の電
気特性を測定することができる。導電率。一連の周波数
で正弦波電圧を電極に印加したときに流れる同相電流を
求める。 一連の周波数でのシステムの複合インピーダンス 電圧を印加したときの組織上の電極への電流。電流は、
その時間成分または周波数成分によって分析することが
できる(たとえば、フーリエ分析)。時間分析は、電流
対時間曲線の形状によるものでも、その曲線の等式中の
パラメータによるものでも、等価電気回路中の構成要素
の値によるものでもよい。電圧パルスの電極への印加を
停止した後の組織からの電流。分析は、上述のように、
時間的なものでも、周波数に関係するものでもよい。除
去される前に、このシステムが平衡状態に達するのに十
分な時間の間一定に維持された印加電圧のステップ除去
の後の引込み電流のない電圧減衰(非常に高いインピー
ダンスへの電圧減衰)
【0037】上記測定を実行するために使用される電子
回路は、ハード配線しても、コンピュータによるソフト
ウェア制御下においてもよい。後者の場合、実行する測
定のタイプは、前の測定の結果に応じて変更することが
できる。
【0038】この機能は、電気的読取り値、光学的読取
り値、またはその他の読取り値が信頼できるものになる
ようにプローブを組織上に正確に置けるようにするため
に重要である。プローブ配向が受け入れられる範囲外で
ある場合、データを拒否すべきである。ソフトウェアの
ニーズを満たすように様々な電極構成および信号分析回
路を選択することができる。組織のタイプによっては、
コンピュータが、標準測定方式を使用する明瞭な診断を
行えるようにできないことがある。その場合、ソフトウ
ェアその他によって回路を変更し、補足判定を行うこと
ができる。
【0039】プローブは、反射鏡、または検査中の組織
の妨害されない眺めを臨床医に提供するその他の支援器
具を使用して、人体の表面を横切って操作することも、
あるいは体内で操作することもできるようにすべきであ
る。特にデータ・サンプリングの任意選択のビデオ録画
を行う場合、ハイ・レベルの照明を可能にするのに十分
な透き間もあるべきである。多数の内部応用例では、プ
ローブが応答できるようにすべきである領域の寸法は直
径が2mm程度でよい。したがって、プローブの解像度は
その寸法の前癌組織を解像するのに十分なものでなけれ
ばならない。
【0040】前癌組織検出および癌組織検出を行ううえ
で有用な様々な好ましい基準について述べたので、次
に、多数の特定の実施例を説明することができる。
【0041】図1は、カップリング8を介してプローブ
1自体に接続されたケーブル9を介して制御装置20に
結合されたプローブ1を含む前癌組織および癌組織を検
出するための装置を示す。この実施例中のプローブ1
は、子宮頸部癌を検出するために使用され、図1はさら
に、プローブ1の先端を露出するために患者の膣31の
壁を開くために使用される検鏡30を示す。子宮頸32
は、子宮34への経路を形成する産道33の終端であ
る。プローブ1は、子宮頸32の組織を刺激し、かつ制
御装置20で処理できる刺激に対する応答を得るため
に、子宮頸32の表面全体を移動できる。
【0042】図2に示したように、プローブ1は電気絶
縁および機械強度の役を果たす外部チューブ2を含む。
チューブ2内には、光ファイバ4の束の中心に位置決め
された電気ワイヤの平坦な端部の形の第1の電極3が位
置している。他の3つの電極5、6、7は、外部チュー
ブ2の内部表面に隣接し、かつ接合するように位置決め
された円筒形金属製チューブの一部を構成する形状であ
る。
【0043】図1の構成において有用な第2の実施例2
のプローブ10を図3に示す。プローブ10のこの実施
例は、電極5、6、7とは異なる形状を有する3つの電
極15、16、17だけを使用して実現される、より小
型の設計を示す。電極15、16、17の形状によっ
て、電気測定および光学測定は組織の同じ領域上で行わ
れる。電極15、16、17は外部チューブ12に隣接
し、かつ接合し、3本の光ファイバ14の束が電極の間
に位置決めされている。
【0044】第1の実施例のプローブ1を使用して、中
央の第1の電極3と他の電極5、6、7の間で最初の電
気測定を3回行う。これらの測定の結果を比較し、結果
が大きく異なる場合は、プローブ1の先端が組織に一様
に接触していないことを示すので測定値を破棄する。
【0045】好ましい実施例では、雑音と、測定された
信号間の相互干渉とを低減する方法として、光学特性と
電気特性の両方にパルス測定が使用される。このため、
図4および5に関して説明するように、本発明の例は電
気パルスのシーケンスの使用を含む。
【0046】図2のプローブ1を使用するための電気パ
ルスのシーケンスのグラフを図4に示す。電極6および
7を遮断して、電極3と電極5の間に電圧パルスU35
を印加する。このパルスの次に、電極5および7を遮断
して、電極3と電極6の間にパルスU36を印加する。
この次に、電極5および6を切断して、電極3と電極7
の間にパルスU37を印加する。各パルスU35
36、およびU37中およびその直後に、システムが
電気応答を測定し、前記応答は次いで、記憶され比較さ
れる。これについて以下で説明する。結果が大きく異な
る場合は、プローブ1の先端が組織に一様に接触してい
ないことを示すので、その結果を破棄する。多数の読取
り値を取れるようにするために、パルス持続時間および
シーケンス持続時間は比較的短く、ミリ秒のシーケンス
範囲内で通常数十ないし数百マイクロ秒であり、リアル
タイムの有用な情報を提供する。測定値が、プローブ1
の位置決めが正しいことを示す場合、電極を対称的に接
続し、すなわち、電極3と電極5、6、7の間に電圧パ
ルスU3(5、6、7)を印加して第4の測定を実行する。
【0047】図5は、図3に示した構成に使用される電
気パルスの類似のシーケンスを示す。この実施例では、
所与の時間での電界の対称性はもはや実現されない。電
極15と接続された電極16および17の間に印加され
るU15(16、17)、電極16と接続された電極17および
15の間に印加されるU16(17、15)、および電極17と
接続された電極15および16の間に印加されるU
17(15、16)の3つの電気パルスを使用する。測定された
応答の相対的な大きさは、プローブの位置決めが正しい
か、それとも誤っているかを示す。
【0048】本発明の他の形では、プローブで1つの電
極を使用するだけでよく、多数の好都合な方法のうちの
どれか1つ、たとえば体のある部分への導電パッドを使
用して皮膚または組織への第2の接続を行うことができ
る。
【0049】上記実施例のプローブ1および10を使用
して、組織の電気特性を多数の方法で判定することがで
きる。たとえば、上述のように矩形の電気パルスを電極
に加え、パルスに続く電極間の組織との間で流れる時間
的に異なる電流を回路中の電流として、または時間的に
異なる電位差として測定することができる。この時間的
に変化する信号の形状は、組織の電気特性を示す。様々
な周波数の電気信号を使用して組織の電気特性を測定す
ることもできる。測定時に組織に加えられる電圧の大き
さは、測定中の信号が、存在する可能性があるどんな周
囲騒音信号をも上回るものになるほど大きくする必要が
あるが、一般に、患者の不快感をなくすように2Vを超
えてはならない。
【0050】組織の光学特性は、紫外線から赤外線まで
の波長範囲にわたって測定することができる。プローブ
1および10中の1本の光ファイバは、電磁放射線を、
1つまたは複数の源から、その放射線が吸収され散乱さ
れる組織の表面へ案内するために使用される。第1のフ
ァイバに隣接しても、あるいは短い距離だけ離れてもよ
い第2のファイバは、放射線を再び、組織から1つまた
は複数の検出器(図示せず)へ案内する。検出器からの
信号の大きさは、組織の光学特性の示す。
【0051】電磁放射線の源は、発光ダイオード(図示
せず)でも、固体レーザ(図示せず)でもよい。いくつ
かの波長をファイバ4、14上で案内することも、ある
いは各波長ごとに別々のファイバ4、14を使用するこ
ともできる。極めて標徴的であることが分かっている波
長には、540nm、650nm、660nm、940
nm、および1300nmがある。
【0052】制御装置20は、好ましい実施例の装置を
監視することができる図6に示した専用コンピュータ・
システム21を含む。システム21は、プローブ1およ
び10の電極3、5、6、7、15、16、17のそれ
ぞれと、光学放射源(図示せず)に加えられる電気信号
の適当な同時性をアナログ・ブロック23を介して制御
するマイクロプロセッサ・ブロック22を含む。電気検
出器および光学検出器からの信号は、マイクロプロセッ
サ・ブロック22で処理され、ディスプレイ24上にそ
の結果を示すことができ、あるいは前記結果によって、
他の可視インディケータ、可聴指示器、または印刷指示
器を起動することもできる。キーボード25は、コンピ
ュータ・システム21にコマンドを提供するために操作
者によって使用することができる。
【0053】コンピュータ・システム21によって収集
されたデータは、処理され、各組織タイプに特有のデー
タ・パターンの形でコンピュータ・システム21のメモ
リに記憶されているデータと比較される。図7は、電気
測定および光学測定から得られる3つのディスクリミナ
ントの関数としての組織タイプの典型的なグラフを示
す。
【0054】図7を作成するうえで使用した3つのディ
スクリミナントは、後方散乱された光の2つの測定値
(それぞれ対応する波長でのdsc1、dsc2)と、
フーリエ分析によって導かれる電気緩和曲線の形状の測
定値(dsc3)であった。図7は、通常組織タイプの
オリジナル偏平上皮(OSE1、OSE2、OSE
3)、円柱上皮(COL1、COL2)、および早期化
生(P)をどのように、異常、前癌組織タイプのヒト・
パピローマ・ウイルス(HPV)、異型(ATYP)、
および前癌(D1、D2、D3)と区別するかを示す。
【0055】この比較の結果は、ディスプレイ24また
はその他の適当な手段を介して操作者に伝達される。結
果は、特定の患者用のマイクロプロセッサ・ブロック2
2に記憶し、後で取出しすなわちプリント・アウトする
ことができる。
【0056】図1ないし7の実施例では、縦長で真っす
ぐな外側チューブのプローブ1および10で適宜、可と
う性シャフトを準備し、あるいはプローブをカプセルに
組み込み、それによってカテーテル構成を使用する挿入
を行うことができる。
【0057】図8は、患者の子宮頸32上の組織タイプ
をサンプルできる特別の形状に構成したプローブ40を
示す。具体的には、子宮頸プローブ40は、臨床医が保
持することができ、制御装置に信号を供給するケーブル
(図示せず)と相互接続された縦長シャフト41を含
む。シャフト41は本体42で終わり、本体42から中
央プローブ部43が産道33へ延びている。本体42
は、内部に子宮頸32を受けるように構成された環状く
ぼみ44を有する。プローブ部43およびくぼみ44に
は、子宮頸32の形状全体に沿って組織の物理特性をサ
ンプルするように構成されたセンサとしての刺激/受信
要素45の繰返しアレイが表面上に分散されている。セ
ンサ45はシャフト41を介して制御装置と相互接続さ
れている。プローブ面の形状全体に沿って複数の連続領
域で複数の刺激/受信エネルギー・タイプを設けること
ができるので、操作者がシャフト41を一回ねじれば、
複合後方散乱ピクチャを確認することができる。
【0058】図9には、この場合は患者の腕36上のも
のである皮膚に特定的に適用するように構成された可と
う性プローブ50が示されている。このプローブ50
は、多数のセンサ52で構成された可とう性プリント回
路プレーナ基板51を含む。センサ52は、多数のプリ
ント・コネクタ53を介してケーブル54に接続されて
いる。ケーブル54は、前述の実施例と同様に、プロー
ブ50を制御装置とリンクする。この構成ではプローブ
50を湾曲したあるいは平坦な表面に形成したので、図
2、3、または8の実施例のプローブで必要されるより
も実質的に短い時間で比較的広い領域にアクセスするこ
とができる。
【0059】図10は、図9の構成であるが、完全に一
体化された検出器アセンブリ60の拡張部を示す。検出
器アセンブリ60は、プローブ50と同様に、複数のセ
ンサ62と共に構成された可とう性基板61を備えて
い。基板61は、検出器アセンブリ60の制御装置65
が形成されたハウジング64に接続された連続気泡発泡
体からなる支持体63によって支持される。支持体63
によって、基板61を制御装置65に支持しながら、基
板61をたわませて組織の形状に一致させることができ
る。制御装置65は、センサ62に接続され、かつ制御
装置65では、外部組織タイプの判定に必要とされる処
理機能が小型の手持ちパッケージに組み込まれている。
制御装置65は、プロセス・モジュール67、センサ6
2に接続された入出力部68、および制御/表示モジュ
ール69と共に、一体型バッテリ・サプライ66を含
む。制御/表示モジュール69には、プローブ・アセン
ブリ60が人体の表面上に置かれたときに組織タイプを
示す可視フィードバックまたは可聴フィードバックを操
作者に提供する多数の指示器70が接続されている。
【0060】図11は、シャフト・ハウジング72と、
その先端に形成された透明な(透過的な)球形屈折ボー
ル73とを備えるボール屈折プローブ71を示す。シャ
フト・ハウジング72内には、異なるスペクトル帯域を
カバーする発光ダイオードなど複数の光源74(1つだ
けを図示した)と、光依存抵抗器、PINダイオード、
その他の光学センサなどの相補的な光センサ75(この
場合も、図を明確にするために1つだけを示した)が構
成されている。プローブ71は、各光源74から放出さ
れる光を実質的に球形のパターンで屈折させ、ボール7
3自体に接触する組織76の広い領域を刺激するように
働くように構成されている。これに対して、組織76か
らの後方散乱光は、ボール73内でセンサ75上に屈折
される。任意選択の不透明なバリア77が光源74から
センサ75への直接照明を妨げる。電気刺激を与えるた
めに組織76に接触するように2つの電極78がボール
73に位置決めされている。多数のワイヤ導体79がプ
ローブ75と制御装置(図示せず)の間で信号を伝達す
る。図のように、組織76の領域80が光源74によっ
て照明され、組織の領域81がセンサ75によって観測
され、したがって、領域80と領域81の間の組織76
を通過する光透過が示される。
【0061】図12は、シャフト86上に形成され、前
述の実施例と同様に構成された4つの電気センサ87を
備えている。具体的には、プローブ85には、それぞ
れ、接触させられた組織を刺激するために別々に起動す
ることができる、4つの超音波トランスデューサ88が
用意されている。どれか1つのトランスデューサ88が
刺激された場合、残りの3つを使用して、送られた超音
波パターンを受け取ることができる。受け取ったパター
ンを処理して、組織の密度に関する様々な特徴と、血液
の流れを示す、組織全体にわたる密度のあらゆる変化を
判定することができる。これは、ソナーや医療超音波な
どで知られている音響映像システムなどで使用される飛
行時間測定を使用して行うことができる。音響結合の変
化を補償するために多数の温度センサ89がプローブ8
5の表面に設けられている。この温度センサは前記組織
の温度を検出して、サンプル中の組織内の超音波速度の
変化を補償するように使用できる。
【0062】図13Aおよび13Bは、管状ケーシング
91を含む熱/光プローブ90を示す。管状ケーシング
91に沿って3本の光ファイバ92が配列されている。
ファイバ92は、サンプル中の組織を照明し、組織から
反射された光を受け取るために使用される。プローブ9
0には、検査中の組織を選択的に加熱するように構成さ
れた抵抗ヒータ93と、ヒータ93の動作に応答して組
織の温度を測定するように構成された温度センサ94も
含まれている。これによって、ある組織タイプの熱反応
時間が制御装置によって判定され、前癌細胞および癌細
胞の成長を示すことができる組織を通した血液の流れを
示すことができる。
【0063】図14Aおよび14Bで、磁気プローブ1
00は、前述の実施例と同様に、管状ケーシング101
内に構成されるように示されている。プローブ100
は、前述の実施例と同様に構成された多数の電極102
を含む。1300nm、440nm、565nm、66
0nmなど異なる波長で光を送るように構成された発光
ダイオードなど4つの光学送信器103も含まれてい
る。2つの光学受信器104は、1300nm、500
ないし1000nmなど異なる波長で光を受け取るよう
に構成されている。プローブ100の中心に位置する磁
気送信器105と、それを囲む3つの磁気受信器106
も用意されている。磁気送信器105および磁気受信器
106は、強磁性コアと対応する巻線を備えており、そ
れによって、磁気送信器105はプローブ100の端部
から延びる小さな磁界を確立する。磁界の変化は受信器
106によって検出され、比較することができ、それに
よって、各受信器106が受け取る信号間の不均衡は、
組織の磁気異常を示す。
【0064】この明細書を書いている時点で、磁気刺激
の正確な有意性は不明であるが、組織の磁気応答の局所
異常は、組織の細胞内の分配の変化の関数の結果である
電荷の攪乱によるものであると考えられる。具体的に
は、細胞の核は多数の分配層に囲まれており、それらの
層の間の通信が正常な細胞の成長を制限すると考えられ
る。しかし、癌細胞では、制限されるのは層間の通信だ
けであり、これは、癌細胞が制限なしに成長することに
直接関係すると考えられる。したがって、検出すること
も、あるいは磁気的に修正することもできる電荷の不均
衡分布は、制限された通信と、したがって癌活動とを示
すことができる。
【0065】多数の異なるプローブ・タイプに共通の制
御機構を使用することが好ましい。したがって、そのよ
うな制御機構は、プローブが相互交換可能であり、プロ
ーブまたは制御装置、あるいはその両方が、信頼できか
つ一貫した組織サンプリングが行われるように従来の方
法で較正できる場合に妥当なものである。超小型化が進
むことによって、単一のプローブの先端内で実施される
上述のエネルギー刺激/受信形態の数が増し、癌および
前癌を検出するために必要とされる判別パラメータの数
が増えている。
【0066】図15に第1の較正装置120が示されて
おり、この装置によって、制御装置121に接続された
プローブ122が合成組織代替物123と接触してい
る。材料123は、後方散乱に関して明確に定義された
知られている組織特性と、電気特性など他のエネルギー
放出/受信特性とをシミュレートする。このように、制
御装置121は、プローブ122から出力される刺激パ
ルスと、受け取った信号とを、受け入れられるものとし
て検証することも、あるいは所定の限界内で一致するよ
うに調整することもできるようにする自動空白化モード
にすることができる。妥当な較正を行った後プローブ1
22を使用する。合成代替材料123を滅菌し、それに
よって生物学的な危険を防止する。
【0067】図16はプロアクティブな第2の装置12
5を示す。これにたいして、図15の実施例はセミアク
ティブである。図16で、プローブ126の先端は、プ
ローブ126が接続される制御装置128の一部を形成
する相補的なプローブ・アレイ127と接触している状
態が示されている。このようにして、プローブ先端12
6内の送信器および受信器と、プローブ・アレイ127
とをシミュレートすることができる。プローブ・アレイ
127の応答が知られており、かつ正確に較正された駆
動機構129を介して安定しているので、駆動機構12
9の応答を較正制御装置130によって検出することが
でき、較正制御装置130は次いで、プローブ先端12
6の駆動構成131を修正するように働くことができ
る。
【0068】第3の較正装置135を図17に示す。こ
の図で、トランスデューサ(図示せず)からの導電リー
ド線137の構成を有するプローブ136は、制御装置
141と相互接続されている。プローブ136内には、
プローブ136中のトランスデューサに関する特定の較
正値がプログラムされたプログラム可能読取り専用メモ
リ(PROM)138が構成されている。PROM13
8は、多数のリード線139を介して、較正モジュール
140に直接接続されている。較正モジュール140は
多数の利得制御出力142を出力する。これらの出力
は、トランスデューサとの間のリード線137に接続さ
れた増幅器143のアレイに供給される。このようにし
て、各増幅器143の利得は、異なるプローブ136の
トランスデューサ間の変動を補償するようにPROM1
38内の値に応答して調整される。PROM138のネ
ットワークは、プローブのディジタル的電子減菌を可能
にして、プローブがコンピュータと共に使用されるたび
にトラックを保つことができる。PROM138をプロ
ーブ136に含めると、プローブ136を電子的に識別
することができ、プローブ136を使用するたびにその
ことを記録することができ、それによって適宜、プロー
ブの繰返し使用回数を事前に自動的に制限することがで
きる。
【0069】次に、図18を参照すると、アナログ・ボ
ード152を介してプロセッサ・ボード153に接続さ
れたプローブ151を含む検出システム150の好まし
い構成が概略的に示されている。プロセッサ・ボード1
53はディスプレイ154に対して出力し、多数の制御
キー155および数値キーパッド156を介して得られ
るユーザ入力を有する。コンピュータ・タイプ通信は、
RS232型接続157、あるいはIEEE488ポー
トまたはCOM#ポート、あるいは直接メモリ・アクセ
ス(DMA)を介して利用可能である。AC主電源は直
接、入力158を介して供給される。
【0070】プローブ151は、複数の異なる物理刺激
を提供するための装置を含む。具体的には、多数の発光
ダイオード(LED)159が光学的刺激を供給する。
多数の電極160も組織に電気刺激を供給し、ディスク
リミナント値を求めると共に、プローブ151の組織に
対する配列を判断する。追加刺激/受信ディスクリミナ
ント用の追加構成要素(図示しない)を前述のように含
めることもできる。プローブ151の配列を補足するた
めに、多数のひずみゲージ161が組織に対するプロー
ブ151の配向を示す。プローブ151は、リアルタイ
ムでアクセスされたときに、組織のタイプに関するフィ
ードバックを医師に提供する、可聴指示器または光学指
示器、あるいはその両方を含むことができる多数の指示
器162も含む。多数のフォトダイオード163は、L
ED159から放出され、組織によって反射された光の
電気光学検知を行う。フォトダイオード163からの出
力を増幅するために、プローブ151に前置増幅器16
4が含まれている。プローブ151は、その各要素に結
合された駆動増幅器および制御増幅器を含むアナログ・
ボード152に接続されている。
【0071】プロセッサ・ボード153には、ディジタ
ル入出力ブロック176と直列入出力ブロック178a
とを備えるCPU178を使用するマイクロプロセッサ
制御装置が組み込まれている。CPU178は、入出力
ブロック178aを介してディジタル・アナログ変換器
174に出力される刺激を開始する。D/A変換器はL
ED駆動制御装置165に出力する。LED駆動制御装
置165は、LED159を駆動するために使用され、
また、ディジタル入出力176を介してディジタル信号
を入力される。また、ディジタル入出力176は、電極
刺激パルスを組織に供給するために電極160に結合さ
れた電極駆動装置166に出力する。増幅器167は、
CPU178によって評価できるように保護装置172
を介してアナログ・ディジタル変換器177へ経路指定
される電極160の出力を増幅する。各フォトダイオー
ドの前置増幅器164の出力は光学検出器増幅器171
に提供され、光学検出器増幅器171の出力は、CPU
178によって参照できるようにA/D変換器177を
使用してディジタル化される。必要に応じて、代替刺激
/受信エネルギー・トランスデューサ160aを含める
こともできる。ひずみゲージ駆動機構168は、DC電
源条件付け装置180からのDC信号を使用し、ひずみ
ゲージ増幅器169に出力するひずみゲージ161を駆
動する。増幅器169は、保護装置172を介してA/
D変換器177に出力し、プローブによって組織に加え
られる力の大きさを測定する。また、ディジタル入出力
176は、知られている方法で指示器162を駆動する
指示器駆動機構170に出力する。CPU178は、リ
セット装置181、クロック182を備え、試験ソケッ
ト183にも出力する。
【0072】上述のように、プローブ151は、較正を
行い、滅菌を容易にし、プローブの使用回数を記録でき
るようにするために、PROM(図示せず)を備えるこ
とができる。PROMを使用する場合は、ディジタル入
出力ブロック176に直接接続することができる。
【0073】作動時に、基本シミュレーション・パター
ンがCPU178によってプログラムされ、あるいはメ
モリ179から選択され、前記パターンを使用してLE
D159および電極160が刺激される。生データがC
PU178によって記録され、メモリ179に記憶さ
れ、それによって、異なるディスクリミナントとして処
理される。得られた関係する各一連のサンプルごとに、
複数のディスクリミナントをアルゴズムによって計算し
て、組織タイプの範疇分けを行う。次いで、その範疇分
けが、メモリ179の非揮発性部内に記憶された知られ
ている範疇分けと比較され、一致が発生した場合、前者
の範疇分けは、正常な組織、前癌組織、または癌組織と
して識別され、適宜、医師に表示される。組織タイプが
未知のものである場合、それに対応する表示が医師に提
供され、医師は、組織のその特定の部分の次の試験を命
令することができる。
【0074】検知された生データを処理する際、通常の
患者ごとの変動との関係が比較的薄い特性を選択するこ
とが妥当である。これには、電気動作の周波数記述およ
び時間記述を得るために、周波数ドメインと時間ドメイ
ンの両方における電気特性や光学特性などの物理パラメ
ータの処理を含めることができる。周波数構成要素は、
フーリエ変換または異なる周波数での測定によって得る
ことができる。時間応答は、組織に加えられるエネルギ
ーに対する応答の振幅に関する。周波数刺激を掃引する
と、スペクトル応答が提供され、それぞれ、対応するス
ペクトル曲線を含む、9つ以上の別々のパラメータから
成る組織タイプ複素インピーダンス検討が行われる。電
気時間応答は、通常、階段関数またはインパルスであ
る、知られている電気刺激に対する観測された応答を順
次監視することによって判定することができる。
【0075】光学装置では、応答の変化の勾配および率
と共に、サンプルの絶対後方散乱を前述のように求める
ことができ、それによって、それぞれスペクトル特徴付
けまたは時間特徴付けの場合の第1および第2の差分対
波長または時間が変数として得られる。
【0076】超音波の場合、透過密度は、振幅効果およ
びドップラー効果の後にも、それらの様々な組合せの後
にも変化し、像分析技法によって分析することができ
る。磁気刺激の場合、特定の周波数または一連の周波数
での異常を判定することができる。
【0077】各異なる組織タイプごとに、刺激の様々な
組合せを使用することができる。たとえば、子宮頸癌の
場合、好ましい刺激タイプは光学的なものと電気的なも
のである。皮膚組織の場合は、光学刺激、電気刺激、磁
気刺激、音響刺激、および熱刺激が重要になることがあ
る。
【0078】物理データおよび様々なディスクリミナン
トが得られた後、それらを数学的に組み合わせて、検査
中の組織の特定のタイプを判定することができる。これ
は、判別分析技法、線形プログラミング、相互相関、ま
たはニューラル・ネットワークを使用して行うことがで
きる。好ましい実施例の判別分析技法は、専門家の意見
または経験的に導かれた相関関係を使用して、判別値を
最適化するようにデータを関係付ける場合に使用され
る。基本的に、各変数の様々な係数を評価し、特定の範
疇分けタイプにマップするには変数にどんな修正が必要
とされるかを判定する。
【0079】子宮頸癌を検出するための好ましい実施例
は、電気検知および光学検知に基づいて8つのディスク
リミナントを使用する。それらのディスクリミナントと
は、540nm、660nm、940nm、および13
00nmでの光の後方散乱と、電圧減衰曲線の4つの形
状特徴である。
【0080】ディスクリミナントを使用して組織の範疇
分けを行う方法はアルゴリズムによるものであり、上記
で識別したディスクリミナントを使用する子宮頸癌およ
び前癌検出の場合、組合せは以下のとおりである。
【数1】 上式で、VARj は一次方程式における位置jに関連す
るリアルタイム変数、Aijは変数iの定係数、Piは第
iの組織範疇の相対確率である。
【0081】正確な試験結果を得るには、大規模なデー
タベースが必要である。そのようなデータベースによっ
て、特定のタイプの癌および前癌に対する知られている
応答を相関付けることができる。たとえば、本発明者
は、子宮頸癌の検出に関する実施例を追及して、200
0人を超える被検者を調査した。各被検者は専門のコル
ポスコピストによって分析され、必要に応じて、組織生
理学者が有意の組織範疇に関する参照データを提供し
た。また、これらの被検者はそれぞれ、手動で範疇分け
された特定の組織タイプに対する好ましい実施例の応答
を手動の範疇分けと相互相関付けできるように、好まし
い実施例によるプローブおよびシステムを使用して検査
された。次いで、これによって、プローブを他の患者に
適用したときに、判別分析を介した処理の後に、その患
者からの応答をデータベースと相互相関付けして特定の
組織タイプを識別できるように、その特定の癌タイプ用
のデータベースが形成される。
【0082】本発明者は、類似の実験も実行しており、
乳癌、皮膚癌、結腸癌、および前立腺癌に関するデータ
ベースを開発中である。しかし、異なる癌タイプはそれ
ぞれ、データベースの開発に対して異なるタイプの問題
を提示する。具体的には、子宮頸癌の場合、生体内検査
を実行することができるが、乳癌、結腸癌、および前立
腺癌の場合、生検結果が必要であり、したがってデータ
ベースは「反応系」情報に関して開発される。皮膚癌で
は、皮膚検査と生検結果を使用することができる。
【0083】すべてのサンプルは、プローブによって結
果が検出されたときに、各組織タイプの基準特徴を提供
する生体内および生検識別とプローブ結果を相関付ける
ことによって判定される。
【0084】好ましい実施例の性能に関する本発明者に
よる調査によって、子宮頸癌用の検出システム150
が、コルポスコピー/組織生理学診断とプローブ診断の
間に、ローグレードの異常(十分に成長したヒト・パピ
ローマ・ウィルスの変化、軽い異型、または子宮頸表皮
内有 腫瘍グレード1)に応じて85%ないし99%、
ハイグレードの異常(子宮頸表皮内腫瘍グレード2また
は3)で90%、侵入性癌で99%の一致を与えること
を示した。これらの結果の統計分析および補外は、好ま
しい実施例のプローブを使用する偽正率と偽負率の比率
が約10%であり、したがって、子宮頸癌に関しては、
本発明のプローブ構成が、従来型のpapスミア試験に
適当とみなされている約50%ないし60%の精度に勝
る実質的な改良であることを示している。
【0085】前記は本発明のいくつかの実施例だけを説
明したものであり、本発明には、その範囲から逸脱せず
に、当業者に明らかな修正を加えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 使用中の一実施例のプローブ・システムの部
分断面図である。
【図2】 第1の実施例のプローブの概略図である。
【図3】 第2の実施例のプローブの概略図である。
【図4】 図2に示した実施例に使用される電気パルス
のシーケンスのグラフである。
【図5】 図3に示した実施例に使用される電気パルス
のシーケンスのグラフである。
【図6】 一実施例の検出システムの概略ブロック図で
ある。
【図7】 電気測定および光学測定から得られる3つの
ディスクリミナントの関数としての一群の組織タイプを
示すグラフの一例である。
【図8】 子宮頸前癌を検出するように特定的に構成さ
れたプローブの一実施例の使用を示す図である。
【図9】 皮膚癌などを検出するように特定的に構成さ
れたセンサの他の実施例を示す図である。
【図10】 皮膚癌などを検出するための本発明の他の
実施例の部分切取図である。
【図11】 ボール屈折ヘッドを含む光学センサの側面
図である。
【図12】 超音波トランスデューサを含む他の実施例
の図である。
【図13】 熱刺激および光学刺激を組み込んだプロー
ブ実施例の正面図と側面図である。
【図14】 電気刺激、光学刺激、および磁気刺激を含
むプローブ実施例の正面図と電気刺激、光学刺激、およ
び磁気刺激を含むプローブ実施例の側面図である。
【図15】 プローブ較正用の構成を示す。
【図16】 プローブ較正用の構成を示す。
【図17】 プローブ較正の他の実施例を示す。
【図18】 好ましい実施例による検出装置の概略ブロ
ック図である。
【符号の説明】
2 外部チューブ、 3 電極、 8 カップリング、
9 ケーブル、 10 プローブ、 20 制御装
置、 21 コンピュータ・システム、 24ディスプ
レイ、 25 キーボード、 30 検鏡、 32 子
宮頸、 34子宮、 41 シャフト、 42 本体、
44 環状くぼみ、 45 センサ
フロントページの続き (72)発明者 ビヴァン・レスリー・レイド オーストラリア国 2577 ニューサウス ウェールズ州・ウェライ(ヴィア モス ヴェイル)・グリーンヒル ロード・ (番地なし)・“グリーンヒルズ" (72)発明者 ヴィクター・ニケロヴィッチ・スクラド ネヴ オーストラリア国 2022 ニューサウス ウェールズ州・ボンディ ジャンクショ ン・ラスヴェン ストリート・89 (56)参考文献 特開 平2−167153(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 10/00 A61B 1/00 - 1/31

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 組織タイプの認識装置において、 (a)組織表面への接触ができてその接触によって組織
    表面領域の選択をするプローブ先端を有しているプロー
    ブを備え、前記プローブ先端には、 電気刺激を与え、そして、前記組織表面領域に近接した
    組織から、前記電気刺激に起因した電流に対する応答を
    感知する電極と、 電磁放射線源、および、前記電磁放射線源からの電磁放
    射線に対する応答であって前記組織表面領域に近接した
    組織からの応答を感知するセンサとが設けられ、前記電
    極および前記センサとは、プローブを他の表面領域に接
    触するよう移動させる前に、同一の組織からの応答を対
    として感知するようにされており、 (b)前記電極および前記センサの各々に結合されてい
    てそれぞれから応答を対の応答として受ける制御装置を
    備え、この制御装置には、予期される組織タイプと関連
    付けられ、対となった電流に対する応答と電磁放射線に
    対する応答の既知の一覧表を記憶するメモリが含まれて
    おり、 (c)前記制御装置には、さらに、前記プローブ先端の
    接触によって選択された前記組織からの対の応答を処理
    し、この処理済の対の応答を分析するプロセッサであっ
    て、予期される組織タイプと関連付けられ、対となった
    電流に対する応答と電磁放射線に対する応答の既知の前
    記一覧表に対しての、前記対の応答の比較にしたがって
    組織タイプの範疇分けを行うプロセッサが備えられてい
    る、 ことを特徴とする組織タイプの認識装置。
  2. 【請求項2】 合成組織を含んでおり、この合成組織に
    前記プローブ先端が接触させられ、前記合成組織からの
    応答が所定の限度と比較されるようにされている較正計
    器を、さらに備えている請求項1に記載の組織タイプの
    認識装置。
  3. 【請求項3】 前記プローブ先端と接触する相補的アレ
    イを有し、前記センサをシミュレートする手段を含んで
    おり、前記組織からの前記応答が所定の限度と比較され
    るようにされている較正計器を、さらに備えている請求
    項1に記載の組織タイプの認識装置。
  4. 【請求項4】 組織タイプの認識装置において、 (a)組織表面への接触ができてその接触によって組織
    表面領域の選択をするプローブ先端を有しているプロー
    ブを備え、前記プローブ先端には、 プローブ先端の端面で終端している少なくとも3つの電
    極であって、電気刺激を与え、そして、前記組織表面領
    域に近接した組織から、前記電気刺激に対しての応答を
    感知する電極が設けられ、 (b)前記電極に結合され、前記電極の異なる対の間の
    電位差を順次測定し、前記電位差を表す信号を発生する
    回路を備え、予期される組織タイプと電位応答の既知の
    一覧表を記憶したメモリを含んでいる制御装置を備え、 (c)前記制御装置には、さらに、前記プローブ先端の
    接触によって選択された前記組織からの応答を処理し、
    この処理済の応答を分析するプロセッサであって、予期
    される組織タイプと関連付けられた電位応答の既知の前
    記一覧表に対しての、前記組織からの前記応答の比較に
    したがって組織タイプの範疇分けを行うプロセッサが備
    えられ、 このプロセッサには、電極の対の間の前記の測定された
    電位差を比較して、プローブが前記組織表面に対して適
    正な向きとされているかどうかを判定する手段が設けら
    れていることを特徴とする組織タイプの認識装置。
  5. 【請求項5】 組織タイプの認識装置において、 (a)組織表面への接触ができてその接触によって組織
    表面領域の選択をするプローブ先端を有しているプロー
    ブを備え、前記プローブ先端には、 電気刺激を与え、そして、前記組織表面領域に近接した
    組織から、前記電気刺激に起因した電流に対する応答を
    感知する電極と、 電気刺激以外の刺激エネルギー源と、および、前記刺激
    エネルギー源からの刺激エネルギーに対する応答であっ
    て前記組織表面領域に近接した組織からの応答を感知す
    るセンサとが設けられ、プローブを他の表面領域に接触
    するよう移動させる前に、前記電極および前記センサは
    同一の組織からの応答を感知するようにされており、 (b)予期される組織タイプと関連付けられ、対となっ
    た電流に対する応答/刺激エネルギーに対する応答の既
    知の一覧表を記憶するメモリを含んでいて、前記電極お
    よび前記センサの各々に結合されていて対の応答を受け
    る制御装置を備え、 (c)前記プローブ先端の接触によって選択された前記
    組織からの対の応答を処理し、この処理済の対の応答を
    分析するプロセッサであって、予期される組織タイプと
    関連付けられ、対となった電流に対する応答/刺激エネ
    ルギーに対する応答の既知の前記一覧表に対しての、前
    記組織からの前記対の応答の比較にしたがって組織タイ
    プの範疇分けを行うプロセッサが備えられている、 ことを特徴とする組織タイプの認識装置。
  6. 【請求項6】 組織タイプの認識装置において、 (a)プローブであって、該プローブの先端が、組織表
    面領域に接触することによって選択される該領域にその
    遠位側端部において接触するように構成されており、 刺激エネルギー源と、 前記プローブの先端の遠位側端部で終端している少なく
    とも3つのセンサ要素を含んでおり、前記組織表面近傍
    の組織からの、前記刺激エネルギー源による刺激エネル
    ギーに対する応答を感知するセンサとを備えているプロ
    ーブと、 (b)前記センサ要素に結合され、前記センサ要素の異
    なる対の間の応答差を順次測定し、前記応答差を表す信
    号を発生する回路を備えており、 予期される組織タイプと電位応答の既知の一覧表を記憶
    するメモリを含んでいる制御装置と、 (c)前記制御装置に設けられていて、前記プローブの
    先端との接触によって選択された前記組織からの応答を
    処理し、この処理済の組織応答を分析するプロセッサで
    あって、前記刺激エネルギーに対する前記の選択された
    組織の応答を処理して、予期される組織タイプと関連付
    けられた応答の前記の既知の一覧表との組織の応答の比
    較にしたがって組織タイプの範疇分けを行い、さらに、 前記センサ要素の対の間の前記の測定された応答差を比
    較して、プローブが前記組織表面に対して適正な向きと
    されているかどうかを判定する手段を備えているプロセ
    ッサとを備えている組織タイプの認識装置。
JP29037794A 1993-11-01 1994-11-01 組織タイプ認識方法およびそのための装置 Expired - Fee Related JP3182601B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
AU77461/94 1993-11-01
AU77461/94A AU693112B2 (en) 1993-11-01 1994-10-25 Method and apparatus for tissue type recognition

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07250837A JPH07250837A (ja) 1995-10-03
JP3182601B2 true JP3182601B2 (ja) 2001-07-03

Family

ID=3757954

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29037794A Expired - Fee Related JP3182601B2 (ja) 1993-11-01 1994-11-01 組織タイプ認識方法およびそのための装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP3182601B2 (ja)
AU (1) AU707334B2 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6185443B1 (en) * 1997-09-29 2001-02-06 Boston Scientific Corporation Visible display for an interventional device
EP1021127B1 (en) * 1997-10-10 2007-12-05 Boston Scientific Limited Miniature spectrometer system
CA2356195A1 (en) * 1998-12-23 2000-06-29 Medispectra, Inc. Optical methods and systems for cervical screening
IL162697A0 (en) * 2002-01-09 2005-11-20 Neoguide Systems Inc Apparatus and method for spectroscopic examinationof the colon
US20070129625A1 (en) * 2005-11-21 2007-06-07 Boston Scientific Scimed Systems, Inc. Systems and methods for detecting the presence of abnormalities in a medical image
US20140249369A1 (en) * 2011-10-03 2014-09-04 Serendipity Co., Ltd Imaging apparatus and rigid endoscope
KR101405292B1 (ko) * 2014-03-11 2014-06-10 의료법인 미래의료재단 여성의 성감 증진을 위한 필러 시술 위치 검출 시스템
KR101720870B1 (ko) * 2015-08-20 2017-03-29 경희대학교 산학협력단 내시경을 이용한 생체 조직의 특성 측정 장치 및 그 방법
US20220323761A1 (en) * 2019-09-30 2022-10-13 University Of Tsukuba Method for inducing hibernation-like state and device same

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2486386A1 (fr) * 1980-07-09 1982-01-15 Argamakoff Alexis Detecteur combine thermographique et impedancemetrique pour la detection precoce de tumeurs
US5036853A (en) * 1988-08-26 1991-08-06 Polartechnics Ltd. Physiological probe
IL91193A (en) * 1989-08-02 1996-01-19 Yeda Res & Dev Tumor detection system

Also Published As

Publication number Publication date
AU707334B2 (en) 1999-07-08
AU6350698A (en) 1998-06-11
JPH07250837A (ja) 1995-10-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2134423C (en) Method and apparatus for tissue type recognition
US7409243B2 (en) Breast cancer detection
US6723049B2 (en) Apparatus for tissue type recognition using multiple measurement techniques
CN101437455B (zh) 具有有效的传感器到组织接触的组织表征探头
US20060241450A1 (en) Ultrasound guided tissue measurement system
US7302292B2 (en) Breast cancer screening
US20060264745A1 (en) Optical biopsy system with single use needle probe
US20070038152A1 (en) Tactile breast imager and method for use
US20100179436A1 (en) Optical system for detection and characterization of abnormal tissue and cells
US20040019303A1 (en) Apparatus and method for the detection and quantification of joint and tissue inflammation
JPH10512462A (ja) インピーダンス・イメージング・デバイス及びマルチ−エレメント・プローブ
US20040249268A1 (en) Optical biopsy system with single use needle probe
CN103271718A (zh) 具有有效的传感器到组织接触的组织表征探头
JP2009512500A (ja) 体内腫瘍のスクリーニングのための超高特定性装置及び方法
EP1250088B1 (en) Detection and quantification of joint and tissue inflammation
US11759184B2 (en) Apparatus, system and method for diagnostic imaging forceps
RU2138192C1 (ru) Способ распознавания типа ткани и аппарат для осуществления способа
JP3182601B2 (ja) 組織タイプ認識方法およびそのための装置
CN102585814A (zh) 组织类型识别方法与装置
CN104203077A (zh) 组织疾病诊断的方法和装置
AU693112B2 (en) Method and apparatus for tissue type recognition
US7013173B2 (en) Optical probe with reference fiber
Hu et al. An electrode array sensor for tongue cancer detection with bioelectrical impedance spectroscopic tomography
US20100292582A1 (en) Tissue probe with speed control
RU2145483C1 (ru) Способ и устройство для диагностирования клинического состояния пациента

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090427

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090427

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100427

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees