JP3180670B2 - リニアモータ式カーテン開閉装置 - Google Patents

リニアモータ式カーテン開閉装置

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  • Curtains And Furnishings For Windows Or Doors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リニアモータ式カ
ーテン開閉装置に関し、特に、リングランナタイプのリ
ニアモータ式カーテン開閉装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、住宅、オフィスビル、ホテル等に
おいて、カーテンを電動で開閉させるため、カーテンレ
ールにリニアモータが用いられるようになってきてい
る。このリニアモータの構造を図6を参照して説明す
る。
【0003】図6はリニアモータの構成部品を示す斜視
図である。リニアモータは、アウターレール220内に
収容される固定子40A、40Bと、このアウターレー
ル220内に長手方向に摺動可能に収容される可動子5
0と、アウターレール220の上壁に収容される帯状の
架線30と、により構成されている。アウターレール2
20は、断面略逆U字形状に形成されている。このアウ
ターレール220内には、その長手方向に沿い永久磁石
42とヨーク44から成る固定子40A、40Bが収容
される。また、可動子50は、三つの略円柱状電機子5
2A、52B及び52Cを備え、アウターレール220
内で摺動可能に介装される。
【0004】可動子50の下端には、連結金具(図示せ
ず)を介して先頭ランナ74が連結される。先頭ランナ
74の下端は、アウターレール220の開口部220h
から下方に突出される。この先頭ランナ74に取り付け
られたホイール74aは、アウターレール220の下端
に形成された水平片220g、220g上を転動するよ
う構成されている。当該アウターレール220内には、
先頭ランナ74と共にカーテン(図示せず)を吊り下げ
るランナ76が配置される。
【0005】このリニアモータ式カーテンレールは、レ
ール(アウターレール220)が剥き出しで、下部の開
口部220hからランナ74、76のカーテンフック引
掛部が露出する。このカーテンレールにおいては、カー
テン(図示せず)の上端をアウターレール220の上端
よりも高い位置になるように取り付けることで、アウタ
ーレール220を見えなくするような工夫が行われてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】現在、手動式のカーテ
ンレールには、レールの外周にリングランナと呼ばれる
環状のランナを配設し、カーテンレールと共に該リング
ランナを積極的に見せることにより、デザイン上のアク
セントとしたものがある。ここで、所謂リングランナタ
イプのカーテンランナを回転モータで駆動しようとした
場合、レールの側部に大きな回転モータを配設すること
が必要となり、リングランナを牽引するワイヤのレール
内の取り回しが複雑となり、更に、手動によってカーテ
ンを開閉できないことが予想された。
【0007】他方、リングランナタイプのカーテンラン
ナを、図6に示すようなリニアモータによって駆動しよ
うとした場合には、図7に示すように、可動子50と連
結したリングランナ80が、走行開始時に斜めになり、
アウターレール220に対して拗れて円滑に駆動し得な
いことが想定された。
【0008】本発明のリニアモータは、上述した課題を
解決するためになされたものであり、その目的とすると
ころは、リングランナを円滑に走行させ得るリニアモー
タ式カーテン開閉装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明のリニアモータ式カーテン開閉装置において
は、固定子を内蔵するレール本体と、該レール本体内を
走行する可動子と、前記レール本体の外周にレール本体
に沿って移動自在に嵌装されたカーテンを吊り下げ可能
な複数の環状ランナとからなり、前記複数の環状ランナ
のうち、先頭の環状ランナを前記可動子に固定したこと
を技術的特徴とする。
【0010】
【作用】本発明のリニアモータ式カーテン開閉装置にお
いては、先頭の環状ランナが可動子に固定されているた
め、可動子が走行する際に、該可動子とともに移動する
先頭の環状ランナが、斜めにならず、レール本体に対し
て拗れることがなくなる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した実施例
を図を参照して説明する。図1(A)は、本発明の第1
実施態様に係るリニアモータ式カーテン開閉装置を構成
するリニアモータ10の断面図を、図1(B)は側面図
を示している。ま、図2は、該リニアモータ10の構成
部品を示す斜視図である。このリニアモータ10では、
リニアモータ10内を走行する可動子50に、リングラ
ンナ80が固定されている。
【0012】先ず、第1実施態様のリニアモータの構成
について説明する。このリニアモータは、図1(A)に
示すようにアウターレール20内に収容される固定子4
0A、40Bと、このアウターレール20内に長手方向
に摺動可能に収容される可動子50とにより構成されて
いる。アウターレール20は、円筒形状に形成され、上
下方向中間部位にて断面略コ字形状の一対の磁石嵌合溝
20e、20eが設けられている。
【0013】これら各磁石嵌合溝20e、20e内に
は、その長手方向に沿い永久磁石42とヨーク44から
成る固定子40A、40Bが収容されている。固定子4
0A側の永久磁石42は、その長手方向に、複数の着磁
部42A、42B、42C、・・・(図2参照)を形成
してなり、これら各着磁部42A、42B、42C、・
・・は、永久磁石42の板厚方向にそれぞれ着磁されて
いる。かかる場合、各着磁部42A、42B、42C、
・・・のうち互いに隣接し合う各着磁部の着磁極性は相
互に逆になっている。
【0014】一方、固定子40B側の永久磁石42も同
様に板厚方向にそれぞれ着磁され、隣接し合う各着磁部
の着磁極性は、相互に逆になっている。また、固定子4
0A側と固定子40B側とで、両永久磁石42、42の
互いに対向する各両着磁部の対向磁極は、逆磁極性とな
っている。
【0015】図1(A)に示すようにアウターレール2
0の上部には、帯状の架線30を収容するための架線嵌
入溝20cが形成されている。架線30は、可撓性を有
する絶縁フィルムを有し、長手方向に沿い図2に示すよ
うに両電極パターン30A、30Bが、屈曲状の狭隙3
0Cを介するパターン形状にて形成されている。この電
極パターン30A、30Bは、図示形状の銅箔からな
り、一対の永久磁石42と対応するように所定ピッチを
繰り返すように構成されている。
【0016】可動子50は、図2にて示すごとく、長手
板形状の頭壁56を備えており、この頭壁56は、図1
(A)に示すように左右両磁石嵌合溝20e、20eの
各上壁20j上に亘り長手方向に摺動可能に載置されて
いる。
【0017】また、可動子50は、図2に示すように直
方体形状の胴体58を備えており、この胴体58は、頭
壁56の左右方向中央部から左右両磁石嵌合溝20e、
20eの各両対向端部間に長手方向に移動可能に垂下し
て設けられている(図1(A)参照)。図2に示すよう
に胴体58は、三つの略円柱状電機子52A、52B及
び52Cを備えており、各電機子52A、52B、52
Cは、図1(A)に示すように鉄製コア59を備えてお
り、このコア59の軸方向は、固定子40A、40Bの
永久磁石42、42の各着磁部の着磁方向と平行(即
ち、両永久磁石42、42の長手方向と直交)となって
いる。コア59の外周にはコイル57が巻装されてお
り、このコイル57に接続されたブラシ54、54への
印加直流電圧の極性に応じて、コア59の両端の性が
定まる。
【0018】また、一対のブラシ54、54は、図2に
示すように各電機子52A、52B、52Cに対応する
頭壁56の上面にそれぞれ突出形成されており、その先
端部にて架線30の両電極パターン30A、30Bの一
方に接触するようになっている。
【0019】図3は、リングランナ80の下端部を拡大
して示している。リングランナ80は、合成樹脂により
一体成形されて成り、可動子50に固定し得るように水
平に延在された取り付け部80Bと、図1(A)に示す
ようにアウターレール20の外周を取り囲むリング部8
0Cと、該取り付け部80Bとリング部80Cとを連結
する連結部80Dと、リング部80Cの下端に配設され
たカーテンを吊り下げるための吊り下げ部80Aとから
成る。この連結部80Dは、図1(A)に示すようにア
ウターレール20の下端に形成された開口溝20hから
下方へ延在してリング部80Cを支持している。
【0020】図3に示すように、可動子50の下端に
は、ネジ孔50a、50b、50cが穿設されている。
他方、リングランナ80の取り付け部80Bにも、該ネ
ジ孔80a(図示せず)、80b、80cが穿設されて
いる。このリングランナ80は、ネジ84を該ネジ孔5
0a、50b、50c及びネジ孔80a、80b、80
cに締めることにより、該可動子50へ固定される。
【0021】次に、第1実施例のリニアモータによるカ
ーテンの開閉動作について図4(A)、図4(B)を参
照して説明する。図4(A)中の左端の先頭のリングラ
ンナ80は、図1乃至3を参照し上述したように可動子
50に固定されており、また、他のリングランナ82
A、82B、82Cは、アウターレール20に対して摺
動可能に嵌装されている。また、これらリングランナ8
0、82A、82B、82Cには、カーテン90がカー
テンフックを介して吊り下げられている。
【0022】カーテンの開閉スイッチ(図示せず)が操
作され、図2に示す架線30への給電がなされると、導
電パターン30A、30Bによって、ブラシ54を介し
て可動子50の各電機子52A、52B、52Cに電流
が流れ、磁束を発生させる。この各電機子52A、52
B、52Cの磁束と永久磁石42との相互作用により、
可動子50に図4中の右方向への推力が発生し、右方向
への走行を開始する。この可動子50の走行に伴い先頭
のリングランナ80も、右方向へ移動し、図4(B)に
示すように右側に配設されているリングランナ82A、
82B、82Cと当接しながら、押圧することにより、
これらリングランナ82A、82B、82Cをアウター
レール20上で右方向へ水平に移動させ、カーテン90
を開く。
【0023】この第1実施態様のリニアモータにおいて
は、図7を参照して上述した従来技術のリニアモータと
異なり、リングランナ80が可動子に固定されているた
め、該リングランナ80が傾き、アウターレールに対し
て拗れることがないので、リングランナ80が、円滑に
アウターレール20上で摺動し、カーテン90を開閉す
ることができる。
【0024】引き続き、本発明の第2実施態様につい
て、図5を参照して説明する。図5(A)は、第2実施
態様のリニアモータ式カーテン開閉装置を構成するリニ
アモータ110の断面図を、図5(B)は側面図を示し
ている。上述した第1実施態様では、アウターレール2
0が円筒状に形成されていたが、この第2実施態様にお
いては、アウターレール120が、角柱状に形成されて
いる。なお、この第2実施態様において、第1実施態様
と同様の部材については、同一性のある参照符号を用い
るとともに、その説明を省略する。
【0025】リングランナ180は、合成樹脂により一
体成形されて成り、可動子50に固定し得るように水平
に延在された取り付け部180Bと、アウターレール2
0の外周を取り囲む矩形状のリング部180Cと、該取
り付け部180Bとリング部180Cとを連結する連結
部180Dと、リング部180Cの下端に配設されたカ
ーテンを吊り下げるための吊り下げ部180Aとから成
る。この連結部180Dは、アウターレール120の下
端に形成された開口溝120hから下方へ延在してリン
グ部180Cを支持している。このリングランナ180
は、図3を参照して上述した第1実施態様と同様に、可
動子50の図示しないネジ孔と、リングランナ180の
取り付け部180Bに形成されたネジ孔(図示せず)と
に、ネジが締められることにより、該可動子50へ固定
されている。
【0026】この第2実施態様のリニアモータにおいて
も、可動子50にリングランナ180が固定されている
ため、カーテンの開閉時に該リングランナ180が傾
き、アウターレール120に対して拗れることがないの
で、リングランナ180が円滑にアウターレール120
上で摺動し、カーテンを開閉することができる。
【0027】なお、第1実施態様において、円筒状のア
ウターレール20と、環状のリングランナ80とを用い
る例を、また、第2実施態様において、角柱状のアウタ
ーレール120と、矩形状のリングランナ180とを用
いる例を挙げたが、本発明は、3角形、5角形、6角形
等の種々の形状のアウターレールと、該アウターレール
の外周を取り囲む種々形状のリングランナとを用いるこ
とが可能である。また、上記第1、第2実施態様では、
磁石可動型のリニアモータを例示したが、本発明はコイ
ル可動型のリニアモータにも適用し得ることは言うまで
もない。
【0028】
【効果】以上記述したように本発明に係るリニアモータ
式カーテン開閉装置においては、リングランナが可動子
に固定されているため、走行開始時にリングランナがア
ウターレール20と拗れることがなく、円滑にカーテン
を開閉させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(A)は、第1実施態様に係るリニアモー
タの断面図であり、図1(B)は、該リニアモータの側
面図である。
【図2】図1に示すリニアモータの構成部品の斜視図で
ある。
【図3】可動子へのリングランナの取り付けを示す斜視
図である。
【図4】第1実施態様のリニアモータによるカーテンの
開閉動作を示す側面図であり、図4(A)はカーテンの
開閉前を、図4(B)は開閉中の状態を表している。
【図5】図5(A)は、第2実施態様に係るリニアモー
タの断面図であり、図5(B)は、該リニアモータの側
面図である。
【図6】従来技術のリニアモータの構成部品の斜視図で
ある。
【図7】従来技術のリニアモータによるカーテンの開閉
動作を示す側面図である。
【符号の説明】
10 リニアモータ 20 アウターレール 30 架線 40A、40B 固定子 42 永久磁石 50 可動子 52A、52B、52C 電機子 80 リングランナ 110 リニアモータ 180 リングランナ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定子を内蔵するレール本体と、 該レール本体内を走行する可動子と、 前記レール本体の外周にレール本体に沿って移動自在に
    嵌装されたカーテンを吊り下げ可能な複数の環状ランナ
    とからなり、 前記複数の環状ランナのうち、先頭の環状ランナを前記
    可動子に固定したことを特徴とするリニアモータ式カー
    テン開閉装置。
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