JP3179770U

JP3179770U - 磁気及び空気を用いたクッション体

Info

Publication number: JP3179770U
Application number: JP2012005458U
Authority: JP
Inventors: 孝司石井
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 2012-09-06
Filing date: 2012-09-06
Publication date: 2012-11-15
Anticipated expiration: 2022-09-06

Abstract

【課題】磁気による反発力とエアーチューブ内の空気圧とを利用して、安定したクッション性能を発揮するクッション体を提供する。
【解決手段】板状の上層部材２と弾性体からなる緩衝材３と板状の下層部材５とを上下に重ね合わせた積層構造のクッション体であって、前記緩衝材３がその内部に空気弁を有するエアーチューブ４を備え、前記上層部材２の下面と前記下層部材５の上面に複数の磁石ホルダ６を設け、これらの磁石ホルダ６に同極同士が対向するように永久磁石を備えた。
【選択図】図１

Description

本考案は、磁気による反発力とエアーチューブ内の空気圧とを利用したクッション体に関する。

従来、椅子類の座部にクッション性を持たせる技術として、スプリング等のバネ部材を使用するものや、ウレタン樹脂、合成ゴム等の部材を使用するものが数多く提案されている。また、磁石の反発力を利用する椅子並びにベンチ、ソファー、スツールもある。（特許文献１参照）しかしながら、この磁石を使ったクッション技術は磁気による各種の電子機器に対する障害に対しては何らの対処もされていなかった。

そこで、本考案者は、実用新案登録第３１４３９１０号「磁気クッション体」において、磁気による各種の電子機器に対する障害を防ぐ磁気防御手段を備え、各種椅子類に載せる磁気クッション体を先に提案した。（特許文献２参照）

特開２００４−１０５６６９号公報実用新案登録第３１４３９１０号公報

しかしながら、特許文献２で提案した磁気クッション体は、磁石が配置されていない箇所では反発力を得ることができず、十分なクッション性を得ることが出来ないという問題があった。そのため、磁石が配置されていない箇所を加圧する姿勢で座ると、その箇所だけ沈みこんでしまい、着座姿勢が不安定になりがちであった。

本考案は、上記の問題点に鑑みなされたもので、先に提案した磁気クッション体にエアーチューブを加えることで、磁気による反発力とエアーチューブ内の空気圧とを利用して、安定したクッション性能を発揮するクッション体を提供することを目的とする。

このため本考案の磁気及び空気を用いたクッション体は、板状の上層部材と弾性体からなる緩衝材と板状の下層部材とを上下に重ね合わせた積層構造のクッション体であって、前記緩衝材がその内部に空気弁を有するエアーチューブを備え、前記上層部材の下面と前記下層部材の上面に複数の磁石ホルダが設けられ、これらの磁石ホルダに同極同士が対向するように永久磁石が備えられたことを第１の特徴とする。また、前記磁石ホルダが、断面視Ｃ字形状に形成された鉄板であることを第２の特徴とする。

本考案の磁気及び空気を用いたクッション体は、以下の優れた効果を有する。
（１）クッション体の内部に上下に同極が対向するように配置された永久磁石と、エアーチューブを備えているため、磁気による反発力とエアーチューブ内の空気圧によりクッション性をもち、磁石が配置されていない箇所に加圧されても、エアーチューブの空気圧により安定したクッション性を得ることができる。
（２）磁石ホルダは断面視Ｃ字形状に形成されているため、開口部以外への磁気を遮断し磁気による各種の電子機器に対する障害を防ぐことができる。

本考案に係る磁気及び空気を用いたクッション体の実施例を示す断面図である。本考案に係る磁気及び空気を用いたクッション体の内部構造を示す分解斜視図である。本考案に係る磁石ホルダと磁石を示す（ａ）が平面図、（ｂ）がＡ−Ａ線断面図である。

以下、本考案を実施するための最良の形態を、図面に示す実施例に基づいて説明する。図１は本考案に係る磁気及び空気を用いたクッション体の実施例を示す断面図であり、図２はクッション体の内部構造を示す分解斜視図であり、図３は本考案に係る磁石ホルダと磁石を示す（ａ）が平面図、（ｂ）がＡ−Ａ線断面図である。

図１、図２に示すように、本考案に係るクッション体１は、板状の上層部材２と、緩衝材３と、エアーチューブ４と、板状の下層部材５とを上下に重ね合わせた積層構造体をカバー９で包んだものであって、椅子類等に設置し着座して使用する他に、例えばクッション体１に横臥し、マットとして使用することも可能である。図２に示すように、上層部材２及び下層部材５には複数の磁石ホルダ６が備えられており、この磁石ホルダ６に永久磁石７を同極が対向するよう取り付けることで、磁力による反発力を利用したクッション性が発揮される。

図１、図２に示すように、上層部材２及び下層部材５は、略正方形状の厚みのある木製合板であり、互いに同じサイズに形成されている。緩衝材３は、略正方形状に形成されたウレタン樹脂等の弾性体からなり、上層部材２及び下層部材５に比べて一回り小さく形成されている。この緩衝材３は、上層部材２及び下層部材５に夫々接着剤等で貼り付けられて固定され、その際に後述する磁石ホルダ６に干渉しないよう、中央に四角形状の開口を有している。エアーチューブ４は、薄い合成ゴムを輪環状に形成したものであり、空気を注入又は排気するための空気弁４ａが設けられている。輪の直径は、緩衝材３の一辺より小さくなるように形成されている。エアーチューブ４は、下層部材５側の緩衝材３にステープラー止めされた偏平状のゴム紐８により固定されている。

磁石ホルダ６は、図３に示すように、開口部６ｂを有する断面視Ｃ字形状に形成された鉄であり、その内側に直方体の永久磁石７が収納される。磁石ホルダ６は、内側の永久磁石７を強磁性体である鉄で覆うため、永久磁石７から発せられる磁気は、磁気シールド効果により遮蔽され、磁気による各種の電子機器に対する障害を防ぐことを可能とする。本実施例では、開口部６ｂの反対側の外面に、鉄板からなる磁気遮蔽層６ａを設けており、より確実に磁気を遮蔽することを可能としている。この磁気遮蔽層６ａは、永久磁石７がもつ磁気の強さにより適宜選択される。磁石ホルダ６は、図２に示すように、上層部材２及び下層部材５に貼り付けられた緩衝材３の開口の枠内に、緩衝材３に干渉しないよう適宜な間隔で配置され、磁気遮蔽層６ａの外面を上層部材２の下面、並びに下層部材５の上面に接着剤等で固定される。この磁石ホルダ６に永久磁石７を、同極が対向するよう取り付けることで、クッション体１は、上下方向からの加圧に対して、反発或いは圧縮しクッション性を発揮する。永久磁石７は、直方体状に形成されたネオジム磁石であり、その素材にアルニコ磁石、フェライト磁石、ネオジム磁石等であれば何れでも使用可能であるが、磁束密度が高く、強い磁力を持つネオジム磁石が好適である。

上記の構成からなるクッション体１は、図１に示すように、カバー９に包まれて使用される。このカバー９は、天然皮革、合成皮革、パイル生地、天然繊維類など既存のクッションやマットに使用される素材であれば何れでも良い。

尚、本実施例では、上層部材２と下層部材５の材料に木製合板を使用しているが、磁石ホルダ６をしっかりと固定できる板状のものであれば何れでも良い。また、緩衝材３は、ウレタン樹脂を素材としているが、例えば合成樹脂や合成ゴムなどの弾性体であれば良く、限定されるものではない。さらに、磁石ホルダ６の数や配置、それに伴う緩衝材が有する開口形状と開口寸法は、クッション体１のサイズや、使用者の所望するクッション性により適宜選択されるものであり、例えば磁石ホルダ６が上層部材２と下層部材５の四隅に取付けられ、その磁石ホルダ６に干渉しないよう四隅を切欠いた形状の緩衝材３を用いても良い。またさらに、エアーチューブ４は輪環状に形成されているが、例えば三角形状や四角形状などの多角形や棒状に形成しても良く、またその配置や数を変更しても良く、本実施例に限定されるものではない。このように本考案の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは言うまでもない。

１クッション体
２上層部材
３緩衝材
４エアーチューブ
４ａ空気弁
５下層部材
６磁石ホルダ
６ａ磁気遮蔽層
６ｂ開口部
７永久磁石
８ゴム紐
９カバー

Claims

板状の上層部材と弾性体からなる緩衝材と板状の下層部材とを上下に重ね合わせた積層構造のクッション体であって、前記緩衝材がその内部に空気弁を有するエアーチューブを備え、前記上層部材の下面と前記下層部材の上面に複数の磁石ホルダが設けられ、これらの磁石ホルダに同極同士が対向するように永久磁石が備えられたことを特徴とする磁気及び空気を用いたクッション体。
前記磁石ホルダが、断面視Ｃ字形状に形成された鉄板であることを特徴とする請求項１に記載の磁気及び空気を用いたクッション体。