JP3178888U - タンク型除湿剤の除湿促進具 - Google Patents

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文雅 丸尾
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Abstract

【課題】タンク型除湿剤の単位時間あたりの除湿能力を大幅に増加でき、簡単で使い勝手の良い除湿促進具を提供する。
【解決手段】前側端15及び後側端16を開口した容器1の上側壁11に送風機2を設け、水平溝12aに挿入した搭載部材5にタンク型除湿剤Aを搭載する。容器1の前側端15後方に、下方に傾斜する外気導入フィン3を2個設け、この容器の後方部分に3個の導入外気攪拌フィン4を設ける。送風機2により導入された外気は、外気導入フィン3によって後方に誘導され、この外気導入フィンを介して前側端15から外気を導入する。タンク型除湿剤Aの上端面に沿って後側端16に流れる導入外気は、導入外気攪拌フィン4によって上下方向に蛇行し、タンク型除湿剤Aの単位時間あたりの除湿能力を大幅に増加させる。
【選択図】図1

Description

本考案は、タンク型除湿剤の単位時間あたりの除湿能力を、大幅に高める除湿促進具に関する。
従来から部屋、押入れ、クローゼット、靴箱及び収容棚等内の湿気を除去するために、水分を吸収すると液状になる潮解性を有する、塩化カルシウム等の除湿剤が多用されている。
すなわち固形の塩化カルシウム等を容器に入れ、この固形の塩化カルシウム等が水分を吸収して液状になると、この液体を廃棄すると共に、新たに固形の塩化カルシウム等を補充することによって、繰返して使用できる除湿機が提案されている(特許文献1〜2等参照。)。また固形の塩化カルシウム等を容器に入れ、この塩化カルシウム等が水分を吸収して全て液状になった時点で廃棄する、いわゆる使い捨てのタンク型除湿剤も多用されている。
実開平2−61422号公報 実開平11−197438号公報
しかしながら上述した繰返して使用できる除湿機は、ファンを設けて外気を容器内に導入して除湿効果を高めたり、容器が傾いたときに潮解液が外部に漏出したりしないような工夫がなされているが、次の欠点を有している。すなわち大部分の固形の塩化カルシウム等が潮解して液状になったときには、この液体を廃棄する必要があるが、この液体は、塩化イオンによる腐食性を有するため、容器から抜き取る際には、取り扱いに注意を要する。衣服に付着すると染みになったり、皮膚や目に付着すると炎症を引き起こしたりする危険性があるからである。
また繰返して使用する際には、新たに塩化カルシウム等を容器内に補充する必要があるが、一般家庭において、この塩化カルシウム等を単体で購入することは、必ずしも容易ではない。また塩化カルシウム等を除湿機の容器内に補充する際にも、外部にこぼしたり、皮膚や目に付着したりしないようにする等、取り扱いに注意を有する。さらには、構造が複雑になるため、製造コストが高くなる。
次にタンク型除湿剤は、プラスチック製の容器内に一定量の固形の塩化カルシウム等を入れ、この容器の上面を、水蒸気等の気体は通過するが、塩化カルシウム等の潮解液は通過しない微細孔を多数配した、薄い透湿性のフィルムで覆って構成されている。そして大部分の固形の塩化カルシウム等が潮解して液状になったときには、薄い透湿性のフィルムに孔を開けて潮解液を排出し、空になった容器を廃棄すればよい。また使用に際しては、透湿性のフィルムの上面を被覆したカバーを除去して、押入れの片隅等に置くだけでよい。したがって構造が簡単で、安価かつ容易に入手でき、また保存や使用等が極めて容易である、という優れた特徴を有している。
しかるにタンク型除湿剤は、吸湿が可能な期間、すなわち使用期間が、通常3ヶ月〜5ヶ月間と長期にわたる一方、単位時間当たりの吸湿量は、極めて少ない。これは空気中の湿気が、容器上面を覆う浸透性のフィルムに妨げられて、容器内部に容易に侵入することができないためと考えられる。したがって、多量な湿気が発生または流入する押入れ等を除湿するためには、タンク型除湿剤を多数配置しなければならず、配置場所を確保することが困難となる。また夏場の地下駐車場に停めた車の車内や、雨に濡れた物を収納したトランク内に結露やカビが生じることを、タンク型除湿剤によって防止しようとする場合にも、同様な問題が生じる。
なお本考案者等は、このタンク型除湿剤について、次の経験を有している。あるマンションにおいて、南向きの6畳の和室の下に、深さ1.5m、広さ4畳の地下収納庫が設けられていた。ところが夏になると、外気がこの地下収納庫内に進入して、壁や床に大量に結露して、収納物等にカビや錆が発生し、上の6畳の和室で寝ていた幼児が、カビによる病気に掛かった。
そこで蒸気圧縮型の電動式除湿機にタイマーを付けて設置したところ、湿気を除去することができなかった。この理由は、狭い空間で電動式除湿機を作動させたため、除湿機からの廃熱で室内温度が上がり、相対湿度は低下したものの、絶対湿度は低下せず、除湿機を止めて室内温度が下がると、相対湿度が再度上昇したからであった。
そこで次に、タンク型除湿剤を使用したところ、深さ1.5m、広さ4畳の地下収納庫の湿度を低下させるためには、120個のタンク型除湿剤を、地下収納庫の床面に敷き詰めなければならず、この地下収納庫には、他に何も入れることができなくなった、という苦い経験がある。これは上述したように、タンク型除湿剤は、長期にわたって吸湿機能を持続できるものの、単位時間当たりの吸湿量が極めて少ないことによる。
そこで本考案の目的は、上述したような多くの利点を有するタンク型除湿剤について、単位時間当たりの除湿能力を大幅に高めることができる、簡単な構造でかつ安価な使い勝手の良い除湿促進具を提供することにある。
本考案によるタンク型除湿剤の除湿促進具は、タンク型除湿剤を収納する容器と送風機とを備えており、この送風機は、この容器の上側壁の前側端の近傍に形成された開口部の上に配置される。上記容器の前側端及び後側端の少なくとも上部には、それぞれ開口部が形成してある。上記容器の前側端の後側近傍には、この容器の上側壁の下面とタンク型除湿剤の上端面との間に、この容器の後側端に向って下方に傾斜する外気導入フィンが設けられている。上記容器の上側壁に形成された開口部と、この容器の後側端との間には、この容器の上側壁の下面に導入外気攪拌フィンが垂設されている。
上記送風機は、上記上側壁に形成された開口部から上記タンク型除湿剤の前側上端面に向けて外気を導入する。上記外気導入フィンは、上記送風機から導入された外気の流れ方向を、上記容器の後側端に向って流れるように誘導すると共に、この誘導された外気によって、この容器の前側端に形成された開口部から外気を導入する。上記送風機から導入された外気と上記容器の前側端に形成された開口部から導入された外気とは、共に上記タンク型除湿剤の上端面に沿って、この容器の後側端に開口する開口部から流出する。そして上記導入外気攪拌フィンは、上記タンク型除湿剤の上端面に沿って後方に流れる外気を、上下方向に蛇行させる。
上記容器において、底壁を備えず、上記タンク型除湿剤を設置対象体の上に設置し、この容器を、このタンク型除湿剤を跨いで被せるようにして、この設置対象体の上に設置するように構成することができる。
上記容器の少なくとも上側壁は、透明部材で形成することが望ましい。
さらに搭載部材を備え、上記容器の左側壁及び右側壁に、それぞれこの搭載部材を所定の高さ位置に係止する係止手段を設け、上記タンク型除湿剤を、この搭載部材に搭載するように構成することが、より望ましい。
上記係止手段が、所定の高さ位置において、上記容器の左側壁及び右側壁の内側面にそれぞれ設けた水平溝であり、上記搭載部材を上記水平溝に挿入して、所定の高さ位置に係止するように構成することが望ましい。
ここで「タンク型除湿剤」とは、プラスチック製等の容器内に一定量の固形の塩化カルシウム等を収納し、この容器の上面を、水蒸気等の気体は通過するが、塩化カルシウム等の潮解液は通過しない微細孔を多数配した薄い透湿性のフィルムで覆ったものを意味する。また「容器」とは、タンク型除湿剤を収納できるものであれば、その形状や材質を問わない。例えばプラスチック製、ガラス製またはアルミニウム等の金属製であって、上方から見た形状が、矩形、楕円形または多角形等のものが該当する。「送風機」とは、電動モーターで駆動する回転翼を有するものを意味し、回転翼としては、軸流ファンが好ましいが、遠心式ファンでもよい。また電動モーターは、家庭用の100V電源を使用して駆動する場合の他、電池で駆動する場合も含む。
「上記容器の前側端及び後側端の少なくとも上部には、それぞれ開口部が形成してある」には、前側端及び後側端の上部だけでなく、全面が開口する場合も含む。「外気導入フィン」及び「導入外気攪拌フィン」には、側方から見た断面形状が平板に限らず、湾曲板の場合も含み、材質は容器と同等の場合の他、異なるものであってもよい。また数は、1個に限らず、2個以上も含む。「外気を、上下方向に蛇行させる」とは、タンク型除湿剤の上端面に沿って容器の後側端に向って流れる導入外気が、導入外気攪拌フィンにぶつかって下方に偏向し、次にタンク型除湿剤の上端面にぶつかって上方に偏向することを意味する。
「透明部材」には、例えば透明ガラス、アクリル樹脂や塩化ビニール等の透明樹脂が該当する。「係止手段」には、例えば容器の左側壁と右側壁とに、所定の高さ毎に多数の穴を開け、この穴に複数本の水平棒(搭載部材)の両端を係止するもの、容器の左側壁と右側壁とに所定の高さ毎にねじ穴を形成してビスを通し、搭載部材の両端に圧着させて係止するもの、あるいは容器の左側壁と右側壁とを上下に2分し、相互に上下方向にスライド可能として、任意の高さ位置において、ねじ等によって、上下に2分した左側壁と右側壁とを係止するものが該当する。
本考案によるタンク型除湿剤の除湿促進具は、次の個々の効果の組合せによって、後述するように、タンク型除湿剤の単位時間当たりの除湿能力を、予想をはるかに超える程度まで高めることができる。すなわち送風機を容器の上側壁に形成された開口穴の上に配置することによって、タンク型除湿剤の上端面と、容器の上側壁の下面との高さ方向間隔を小さくすることができ、導入した外気の流速を高めることができ、後述する外気導入フィンから外気を吸い込むことができ、さらに導入外気攪拌フィンによる上下方向の蛇行を強めることができる。したがってタンク型除湿剤の上端面に沿って導入した外気を強く蛇行させることにより、タンク型除湿剤の単位時間当たりの除湿能力を、高めることができる。
さらに言及すれば、送風機を容器の左側壁、右側壁または前側端に設けると、タンク型除湿剤の上端面と容器の上側壁の下面との間に、送風機の直径程度の間隔を確保することが必要になって、導入した外気の流速を高めることができず、したがって外気導入フィンから外気を吸い込むことも、更には導入外気攪拌フィンによる上下方向の蛇行も強めることも困難となる。ここでタンク型除湿剤の上端面と容器の上側壁の下面との間の間隔を狭めると、送風機から水平方向に導入された外気が、タンク型除湿剤の側面に遮られて、外気を有効に導入することが困難となる。
容器の前側端の後側近傍において、この容器の上側壁の下面とタンク型除湿剤の上端面との間に、この容器の後側端に向って下方に傾斜する外気導入フィンを設けることによって、送風機から導入された外気の流れ方向を、タンク型除湿剤の上端面に沿って、この容器の後側端に向って流れるように誘導することができる。またこの誘導された外気によって、容器の前側端に形成された開口部から外気を導入することが可能となり、タンク型除湿剤の上端面に沿って蛇行する導入外気の総量を増加させることができる。したがってタンク型除湿剤の単位時間当たりの除湿能力を、さらに高めることができる。
容器の上側壁に形成された開口部と、この容器の後側端との間において、この容器の上側壁の下面に導入外気攪拌フィンを垂設することによって、タンク型除湿剤の上端面に沿って後方に流れる外気を、上下方向に蛇行させることができる。
これにより導入した外気に強制的に乱流を発生させつつ、タンク型除湿剤の上端面に沿って後方に流すことができるため、単位時間当たりの除湿能力を、大幅に高めることができる。
容器に底壁を設けないことによって、設置対象体の上に設置したタンク型除湿剤を跨いで被せるように、この容器を設置することが可能となるため、除湿促進具の構造がより簡易になると共に、取り扱いがより容易になる。
少なくとも容器の上側壁を透明部材で形成することによって、タンク型除湿剤の潮解の進行状態を、容易に視認することが可能となって、タンク型除湿剤の交換時期等を容易に知ることができる。
容器の左側壁及び右側壁に、搭載部材を所定の高さ位置に係止する係止手段をそれぞれ設け、この搭載部材にタンク型除湿剤を搭載するように構成することによって、このタンク型除湿剤の高さ寸法に応じて、このタンク型除湿剤の上端面と容器の上側壁の下面との間に、適正な高さ方向の間隙を確保することができる。
容器の左側壁及び右側壁の内側面の所定の高さ位置に、それぞれ水平溝を設け、搭載部材をこの水平溝に挿入して、所定の高さ位置に係止して、この搭載部材にタンク型除湿剤を搭載するように係止手段を構成することによって、タンク型除湿剤の高さ寸法に応じて、このタンク型除湿剤の上端面と容器の上側壁の下面との間に、より容易に適正な高さ方向の間隙を確保することができる。
タンク型除湿機の除湿促進具を側方から見た断面図である。 タンク型除湿機の除湿促進具を前方から見た一部断面図である。 タンク型除湿機の除湿促進具の上面図である。 実施例に係るタンク型除湿機の除湿促進具を側方から見た断面図である。 実施例に係るタンク型除湿機の除湿促進具の上面図である。
図1〜図3を参照しつつ、本考案によるタンク型除湿機の除湿促進具の一例を説明する。さて図1に示すように、このタンク型除湿機の除湿促進具は、タンク型除湿剤Aを収納する容器1と送風機2とを備えている。送風機2は、インダクションモーター21で駆動される軸流ファン22を有し、容器1の上側壁11の前側端の近傍に形成された開口部11aの上に、円筒状のファンダクト23を介して配置される。すなわち開口部11aは、その前側端が上側壁11の前側端の、ほぼ直後に位置する個所に設けられる。またインダクションモーター21は、家庭用100Vの交流電気で駆動される。
容器1は、立方体であって、透明のアクリル樹脂の平板を組み合わせて形成してある。すなわち容器1は、上側壁11、左側壁12、右側壁13及び底壁14で構成され、この前側端及び後側端は、それぞれ全面が開口部になっている。なおファンダクト23は、アルミニウム製でインダクションモーター21のケースと一体形成され、容器1の上側壁11の上面にボルトで固定される。
容器1の前側端15の後側近傍には、この容器の上側壁11の下面とタンク型除湿剤Aの上端面との間に、この容器の後側端16に向って下方に傾斜する2枚の外気導入フィン3、3が設けてある。外気導入フィン3、3は、アクリル樹脂の平板であって、容器1の左側壁12及び右側壁13の内側面に、それぞれ両端部が固定されて支持されている。また上側の外気導入フィン3は、下側の外気導入フィン3より、長さが短く、かつ下方への傾斜角が大きくなるように構成されている。なお容器1の上側壁11に形成された開口部11aの前側縁に接するように、もう一つの外気導入フィン3が設けてある。もう一つの外気導入フィン3は、容器1の上側壁11の下面に垂設され、その下に位置する傾斜した外気導入フィン3の上面に沿って流れる導入空気の流速を速めて、この外気導入フィンから外気を導入し易くしている。
容器1の上側壁11に形成された開口部11aと、この容器の後側端16との間には、この容器の上側壁の下面に3枚の導入外気攪拌フィン4、4、4が垂設されている。なお導入外気攪拌フィン4、4、4は、アクリル樹脂の平板であって、容器1の前側端15から後側端16に向う方向に直交するように、所定の間隔を隔てて、それぞれ配置されている。また導入外気攪拌フィン4、4、4は、容器1の前側から後側端16に向って、順次高さ寸法が大きくなっており、この容器の上端壁11の下面とタンク型除湿剤Aの上端面との間の間隔が、順次狭くなっている。
容器1の左側壁12及び右側壁13の内側面には、3段の水平溝(係止手段)12a、13aがそれぞれ設けてあり、この水平溝にアクリル樹脂の平板からなる搭載部材5を挿入して係止する。なお3段の水平溝(係止手段)12a、13aは、ほぼ同等の高さ方向間隔を隔てて形成してあり、さらに搭載部材5が不用意に抜け落ちない程度の嵌め合い寸法に形成してある。
なお容器1には、底壁14を設けないように構成することもできる。さらに3段の水平溝(係止手段)12a、13aを設けないように構成することもできる。かかる場合には、タンク型除湿剤Aを設置対象体Bの表面に直接設置し、容器1を、このタンク型除湿剤を跨いで被せるようにして、この設置対象体の上に設置する。なおタンク型除湿剤Aの高さ位置は、このタンク型除湿剤の下に、所定の厚さを有する支持台を挿入することによって、容易に調整できる。
次に上述したタンク型除湿剤の除湿促進具の作用について説明する。さて送風機2は、図1に示す矢印の方向に、容器1の上側壁11に形成された開口部11aから、タンク型除湿剤Aの前側上端面に向けて外気を導入する。送風機2によって導入された外気は、2個の外気導入フィン3、3によって流れ方向を偏向されて、容器1の後側端16に向って流れる。ここで偏向された外気が、容器1の後側端16に向って速い速度で流れると静圧が下がり、これらの外気導入フィンの入り口、すなわち容器1の前側端15を構成する開口部から外気が導入される。そして送風機2から導入された外気と、容器1の前側端15を構成する開口部から導入された外気とは、共にタンク型除湿剤Aの上端面に沿って、この容器の後側端16を構成する開口部から流出する。
3個の導入外気攪拌フィン4、4、4は、タンク型除湿剤Aの上端面に沿って後方に流れる外気を、図1に示す矢印のように、それぞれ上下方向に蛇行させ、強制的に乱流を発生させつつタンク型除湿剤Aの上端面に沿って後方に流す。したがって、導入した外気をより多くタンク型除湿剤Aの表面に接触させることができ、単位時間当たりの除湿能力を、大幅に高めることが可能となる。
透明のアクリル樹脂製の厚さ5mmの平板を用いて、図4〜図5に示す除湿促進具を作製した。なお容器の前側端、後側端、及び底面は、それぞれ壁を設けずに、全面を開口部とした。電動送風機は、ミネベアモーター株式会社の製品「2412PS−10W−B30」を使用した。この電動送風機は、内径58mmの円筒状のファンダクト内で、軸流ファンを毎分2000回転させて、最大0.2m/分の送風能力を発揮する。
窓を解放した部屋の床に、タンク型除湿剤を2個設置して、その一方にのみ、上述した除湿促進具を被せた。タンク型除湿剤は、エステー株式会社の製品「ドライペット(同社の登録商標)、品名スキット」を使用した。このタンク型除湿剤の吸湿容量(タンク容器の容量)は、350ミリリットルである。
この2個のタンク型除湿剤が湿気を吸収して潮解する様子を、70時間余にわたって比較観察した。なお室温は28℃前後であり、相対湿度は55〜58%、絶対湿度は15〜17%で推移した。また潮解の状況を観察し易いように、タンク型除湿剤の側面を覆う包装紙を剥がした。
除湿促進具を使用しないタンク型除湿剤では、テスト開始から58時間余経過しても、塩化カルシウムが多少湿った感触がする程度であり、70時間余経過しても、タンク型除湿剤の容器の底面に、潮解液の水滴が溜まる程度であった。一方除湿促進具を使用したタンク型除湿剤では、テスト開始から10時間余経過した時点で、容器の底面から約2cmの深さまで潮解液が溜まり、17時間余経過した時点では、潮解液で容器が満杯になった。
以上の比較観察の結果から概算すると、本考案によるタンク型除湿剤の除湿促進具を使用すると、単位時間当たりの除湿能力を大幅に増加できることが期待できる。
(概算1)
本実施例で使用したタンク型除湿剤は、その製品の注意書によると、使用期間、すなわち塩化カルシウムが湿気を吸収して全て潮解するまでの期間は、3ヶ月〜5ヶ月と記載されている。そこで本実施例においても、除湿促進具を使用しないタンク型除湿剤は、3ヶ月〜5ヶ月で全て潮解すると仮定する。一方除湿促進具を使用したタンク型除湿剤は、上述したように、ほぼ17時間経過後には、全て潮解している。よって除湿促進具を使用した場合は、除湿促進具を使用しない場合に較べて、単位時間あたりの除湿能力が次のように高くなる。
(3ヶ月〜5ヶ月x24時間)/17時間=(127〜212倍)
すなわち平均すると、単位時間あたりの除湿能力が、おおよそ170倍程度も高くなる。
(概算2)
上述したように、除湿促進具を使用しないタンク型除湿剤は、テスト開始から58時間余経過しても、塩化カルシウムが多少湿った感触がする程度であり、70時間余経過しても、タンク型除湿剤の容器の底面に、潮解液の水滴が溜まる程度であった。そこでテスト開始から58時間後に、塩化カルシウムの潮解が始まり、70時間経過したときの潮解液の水滴の量を、1ミリリットルと多めに仮定すると、潮解液が1cc生成される時間は、70時間−58時間=12時間となる。したがってタンク型除湿剤の350ミリリットルの容器に潮解液が満杯になるまでの時間は、
12時間x(350ミリリットル/1ミリリットル)=4200時間
となる。一方除湿促進具を使用したタンク型除湿剤は、ほぼ17時間経過後には、全て潮解している。よって除湿促進具を使用した場合は、除湿促進具を使用しない場合に較べて、単位時間あたりの除湿能力が次のように高くなる。
4200時間/17時間 = 247倍
以上の概算によれば、除湿促進具を使用した場合には、除湿促進具を使用しない場合に較べて、単位時間あたりの除湿能力が、200倍前後まで高くなることが期待できる。簡単な構造でかつ安価な使い勝手の良い除湿促進具によって、単位時間あたりの除湿能力が、200倍前後も高くなるという効果は、本考案者の予測をはるかに超えるものであった。
簡単で使い勝手の良い構造によって、タンク型除湿剤の単位時間あたりの除湿能力を大幅に高めることができるので、除湿に関する産業に広く利用可能である。
1 容器
11 上側壁
11a 開口部
12a 水平溝(係止手段)
13a 水平溝(係止手段)
14 底壁
15 前側端
16 後側端
2 送風機
3 外気導入フィン
4 導入外気攪拌フィン
5 搭載部材
A タンク型除湿剤
B 設置対象体

Claims (5)

  1. タンク型除湿剤を収納する容器と送風機とを備え、
    上記送風機は、上記容器の上側壁の前側端の近傍に形成された開口部の上に配置され、
    上記容器の前側端及び後側端の少なくとも上部には、それぞれ開口部が形成してあり、
    上記容器の前側端の後側近傍には、この容器の上側壁の下面とタンク型除湿剤の上端面との間に、この容器の後側端に向って下方に傾斜する外気導入フィンが設けられ、
    上記容器の上側壁に形成された開口部と、この容器の後側端との間には、この容器の上側壁の下面に導入外気攪拌フィンが垂設され、
    上記送風機は、上記上側壁に形成された開口部から上記タンク型除湿剤の前側上端面に向けて外気を導入し、
    上記外気導入フィンは、上記送風機から導入された外気の流れ方向を、上記容器の後側端に向って流れるように誘導すると共に、この誘導された外気によって、この容器の前側端に形成された開口部から外気を導入し、
    上記送風機から導入された外気と上記容器の前側端に形成された開口部から導入された外気とは、共に上記タンク型除湿剤の上端面に沿って、この容器の後側端に開口する開口部から流出し、
    上記導入外気攪拌フィンは、上記タンク型除湿剤の上端面に沿って後方に流れる外気を、上下方向に蛇行させる
    ことを特徴とするタンク型除湿剤の除湿促進具。
  2. 上記容器は、底壁を備えておらず、
    上記タンク型除湿剤を設置対象体の上に設置し、
    上記容器を、上記タンク型除湿剤を跨いで被せるようにして上記設置対象体の上に設置する
    ことを特徴とする請求項1に記載のタンク型除湿剤の除湿促進具。
  3. 上記容器の少なくとも上側壁は、透明部材からなる
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のタンク型除湿剤の除湿促進具。
  4. さらに搭載部材を備え、
    上記容器の左側壁及び右側壁には、それぞれ上記搭載部材を所定の高さ位置に係止する係止手段が設けてあり、
    上記タンク型除湿剤を上記搭載部材に搭載する
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のタンク型除湿剤の除湿促進具。
  5. 上記係止手段は、所定の高さ位置において、上記容器の左側壁及び右側壁の内側面にそれぞれ設けた水平溝であり、
    上記搭載部材を上記水平溝に挿入して、所定の高さ位置に係止する
    ことを特徴とする請求項4に記載のタンク型除湿剤の除湿促進具。
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