JP3178511B2 - 誤り訂正符号化装置および復号化装置 - Google Patents

誤り訂正符号化装置および復号化装置

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JP3178511B2 JP31190296A JP31190296A JP3178511B2 JP 3178511 B2 JP3178511 B2 JP 3178511B2 JP 31190296 A JP31190296 A JP 31190296A JP 31190296 A JP31190296 A JP 31190296A JP 3178511 B2 JP3178511 B2 JP 3178511B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、衛星通信などの通
信システムにおいて、伝送路のノイズの影響で受信信号
系列が誤って受信されても送信されたデータを正しく復
元できるようにすつために用いられる、誤り訂正符号化
装置および誤り訂正復号化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】衛星通信などの通信システムにおいて
は、しばしば、スター型の通信ネットワークが採用され
ている。図8に、1台の親局801と第1乃至第N(N
は2以上の整数)の子局804−1.804−2,…,
804−Nから構成される通信ネットワークを示す。こ
のような構成の通信ネットワークにおいて、例えば、第
1の子局804−1(これを子局Aと呼ぶ)から第2の
子局804−2(これを子局Bと呼ぶ)にデータを伝送
する場合を考える。このような場合、子局Aがそのデー
タを一旦親局801に伝送し、親局801がそのデータ
を子局Bにデータを伝送するという具合に、親局801
を経由してデータ伝送を行う。なお、衛星通信において
は、厳密に言うと、親局801の送信したデータは、衛
星通信802を経由する経路803を通って第1乃至第
nの子局804−1〜804−Nに到達するのだが、通
信衛星802は、受信した信号を増幅して地上に返して
いるだけである、したがって、衛星通信は、理論的には
親局801を中心とするスター型のネットワークとみな
すことができる。
【0003】このような衛星通信などの通信システムに
おいては、しばしば、時分割多重接続(TDMA)と呼
ばれる通信方式が用いられている。これは、親局801
から第1乃至第Nの子局804−1〜804−Nへデー
タを伝送するのに、子局804(添字省略)ごとに異な
る周波数帯域を用いて伝送するのではなく、同じ周波数
帯域を時分割で使ってデータを伝送するものである。
【0004】図9は時分割多重通信の原理を示す図であ
る。図9において、横軸は時間軸であり、時間軸上に置
かれている長方形は、その時刻にデータ系列が存在する
ことを示している。以下、図9を参照して時分割多重通
信の原理について説明する。
【0005】親局801は子局804に送信するデータ
を予め決められた固定長に区切り、さらに、区切って得
られたデータ系列901に子局のアドレス902を付加
して、フレームと呼ばれるデータ系列を構成する。そし
て、親局801はそのようにして構成されたフレームを
逐次に送信する。そして、子局804では、自局のアド
レスの付加されているフレームをアドレス902を除去
した上で出力することで、親局801の送信したデータ
が得られる。なお、衛星通信においては、伝送路の誤り
の影響によってフレームがしばしば誤って受信されるの
で、実際には、以下で述べるような他の通信方式の組み
合わせて通信が行われる。
【0006】衛星通信などの通信システムにおいては、
しばしば、誤り訂正符号(以下では単に符号とも呼ぶ)
が用いられる。これは、送信する長さkビットのデータ
系列に、予め決められた変換(以下では符号化とも呼
ぶ)を施して、nビットの符号系列を生成するものであ
る。ただし、ここでnはkより大きな数である。このよ
うな符号は(n,k)−符号と呼ばれる。また、送信す
る長さkビットのデータ系列に予め決められた変換を施
して(n−k)ビットのパリティ系列を生成し、この
リティ系列をkビットのデータ系列に付加することで長
さnビットの符号系列を生成するような符号は、特に
(n−k)−組織符号と呼ばれる。
【0007】なお、誤り訂正符号の性質について簡単に
説明する。伝送路によって通信路容量と呼ばれる値より
もk/nを小さくして、かつnを十分に大きくしてお
き、符号化方法を適切に選んでおけば、符号系列が誤っ
て受信されても、伝送されたデータ系列が1に近い確率
で正しく復元できることが知られている。そして、デー
タ系列が正しく復元できる確率は、nの値がおおきくな
るほど1に近づくことが知られている。すなわち、nの
大きな符号ほど誤り訂正能力が大きいことが知られてい
る。衛星通信においては、伝送路における雑音の影響で
復調されたデータ系列が元のデータ系列と異なっている
ことが頻繁に発生するので、誤り訂正符号は必須な技術
である。
【0008】衛星通信においては、親局から子局に送信
されるフレームは、図10に示すよは符号化装置によっ
て符号化される。図10において、親局から子局に送信
するデータ系列Dが入力端子1004から入力され、子
局のアドレスAが入力端子1005から入力され、それ
らデータ系列DとアドレスAが連結されてフレームが構
成される。そして、このフレームが符号化手段1001
に入力される。符号化手段1001はフレームに対して
符号Cを使用して符号化を施して、得られた符号系列を
出力する。そして、符号化手段1001から出力された
符号系列が、変調手段1003に入力される。変調手段
1003は符号系列で搬送波を変調して、得られた変調
系列を出力端子1006から出力される。なお、以下で
は、符号系列のことを送信フレームと呼ぶことにする。
【0009】また、組織符号を用いる場合には、親局か
ら子局に送信されるフレームは図11に示すような符号
化装置によって符号化される。図11において、親局か
ら子局に送信するデータ系列Dが入力端子1104から
入力され、子局のアドレスAが入力端子1105から入
力される。そして、データ系列DとアドレスAが符号化
手段201に入力される。符号化手段201はデータ系
列DとアドレスA(すなわちフレーム)に対して符号C
1 を使用して符号化を施して、得られたパリティ系列P
を出力する。そして、パリティ系列Pとデータ系列Dと
アドレスAとが連結されて送信フレームが構成される。
送信フレームは変調手段1103に入力される。変調手
段1103は送信フレームで搬送波を変調して、得られ
た変調信号系列を出力端子1106から出力する。
【0010】また、子局においては、図12に示すよう
な復号化装置によって、受信信号系列から元のデータ系
列が復元される。図12において、入力端子1205か
ら入力された受信信号系列に対して、復調手段1201
において復調が施される。復調手段1201は受信信号
系列をディジタル信号系列に変換して出力する。このデ
ィジタル信号系列は、伝送路に雑音が無ければ、親局の
送信した送信フレームに等しいが、一般には、伝送路に
おける雑音の影響で、親局の送信した送信フレームに誤
りが加わったものになっている。なお、このディジタル
信号系列のことを以下では受信フレームと呼ぶことにす
る。
【0011】受信フレームは復号化手段1204に入力
され、そこで誤り訂正復号化(以下では単に復号化とも
呼ぶ)が施される。復号化手段1204は、復号化して
得られたデータDとアドレスAを出力し、それらはそれ
ぞれ出力端子1208と出力端子1209から出力され
る。受信フレームの誤りが予め決められた一定値より少
なければ、以上のようにして復元されたデータDとアド
レスAは親局の送信したデータDとアドレスAに等し
い。
【0012】なお、厳密に言うと、フレームは、誤り訂
正符号化された後に、フレームの位置を識別するための
ユニークワードと呼ばれる信号系列が付加された上で変
調される。しかしながら、本発明は、主に誤り訂正符号
に関するものなので、ユニークワードや変調や復調につ
いては、詳細な説明を省略する。また、復号化方法につ
いても詳細な説明を省略する。
【0013】衛星通信などの通信システムにおいては、
しばしば、再送要求という通信方式が用いられている。
これは、受信フレームに多くの誤りがあって復号化手段
1204がフレームを正しく復元できない場合などに、
親局がそのフレームを再送するように、子局から親局に
再送を実行させるための制御信号を送信するというもの
である。
【0014】なお、衛星通信で用いられている通信方式
については、例えば、トリケップスから昭和61年に出
版された「誤り訂正符号化技術の応用事例(ディジタル
通信編)」などに詳しい解説がある。
【0015】本発明に関連する先行技術が種々知られて
いる。例えば、特開昭62−257234号公報(以
下、先行技術1と呼ぶ)には、誤り訂正符号(BCH符
号)を利用することにより、回路構成が簡単な「マルチ
メディア同期検出回路」が開示されている。この先行技
術1において、直並変換部は独立データ部内の同期部内
のBCH符号を直並変換しこれを各メディアの符号語と
して出力する。第1及び第2のROMはBCH符号の上
位ビットまでによりそれぞれアドレス指定され、同期部
の符号語とのハミング距離が3以内のときは1を、また
3を越えるときは0を、各メディアの符号語に応じて読
み出しされる。第1及び第2のデータセレクタはBCH
符号の下位ビットにより第1及び第2のROMからのデ
ータをセレクトするとともに、選択したデータとして出
力する。デマルチプレクサは選択したデータの組み合わ
せに応じて各メディアのデコーダに出力を出す。
【0016】また、特開平2−280534号公報(以
下、先行技術2と呼ぶ)には、入力非2元符号語を2元
符号語に変換し、この2元符号語と入力非2元符号語の
とりうる全ての符号語とのハミング距離を計算しハミン
グ距離が最小値をとる符号語を選択することで、誤りを
正しく訂正することのできる信頼性の高い「非2元誤り
訂正符号復号化装置」が開示されている。この先行技術
2では、入力非2元符号語は非2元符号/2元符号変換
部において2元符号語に変換され、符号語記憶部に記憶
されている全符号語とのハミング距離が計算される。計
算の結果、最小のハミング距離となる符号語が選択され
る。次にこの符号語は2元符号/非2元符号変換部に送
られここで非2元符号語に変換される。そしてこの非2
元符号語は復号化器出力端子から出力されて誤り訂正処
理は終了する。
【0017】さらに、特開昭63−237646号公報
(以下、先行技術3と呼ぶ)には、誤り訂正符号化をデ
ィジタルデータの変調と結合することにより、通信チャ
ンネルのユークリッド空間内における最小ユークリッド
距離をできるだけ大きくした「符号化及び変調を結合す
るための方法及び装置」が開示されている。先行技術3
において、符号器/変調器装置はlsb符号器、csc
b符号器、msb符号器及び情報ディジット入力端から
の最大桁ビットmsb、中央桁ビットcsb及び最小桁
lsbのそれぞれを受信するように結合されたディジッ
ト対変調マッピイングサブシステムから構成される。m
sb符号器は最小ハミング距離D3を有する強い2進誤
り訂正符号を発生する型の符号器で、入力される1情報
ビットの変化は少くも値D3に等しい複数個のビットを
変化させマッピング回路に与えられ、少くもδ23D3
の2乗ユークリッド距離に導く。このようにして任意の
符号化変調対の最小2乗ユークリッド距離分離が与えら
れる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来方式では、子局の数が増えて親局から子局へのデ
ータ伝送速度が大きくなると、高コストな復号化手段が
必要となるために、子局を低コストに実現することが困
難になるという問題がある。何故ならば、従来方式にお
いては、子局は、受信フレームをすべて復号化して、復
号化されたフレームから、自局に送られたフレームだけ
を選択して出力しているので、親局から子局へのデータ
伝送速度に等しい速度でフレームをを復号化しなければ
ならないからである。すなわち、他局へ送信されたフレ
ームまで、復号化しなければならないからである。こう
いった問題は、親局のデータ伝送速度が大きくなるほど
深刻になり、親局のデータ伝送祖が例えば1秒間に1ギ
ガビットにもなると、親局lのデータ伝送即都で復号化
できるような復号化手段を実現することが不可能となる
ことさえある。
【0019】この問題を解決して高速な復号化手段を不
要にするには、他局に送信されたフレームを復号化しな
いで、自局に送信されたフレームだけを復号化すること
が考えられる。すなわち、親局では、送信フレームに局
アドレスを付加して送信し、子局では、付加された局ア
ドレスによって、受信フレームが自局に送られたものか
どうかを識別し、自局に送られた受信フレームだけを復
号化することが考えられる。問題を解決するための基本
方針は明らかである。
【0020】しかしながら、伝送路誤りの少ないローカ
ルエリア・ネットワークのような通信システムならとも
かく、地球の高度上空に位置する通信衛星を経由して無
線通信を行う衛星通信においては、伝送路誤りが頻繁に
発生するので、そのようなことを行って他局に送られた
受信フレームの復号化を省略することは困難である。な
ぜなら、単に、送信フレームに局アドレスを付加して送
信すると、明らかにその分だけ伝送効率が低下してしま
う。
【0021】一方、送信フレームに含まれる局アドレス
を除去した上で送信フレームに局アドレスを付加して送
信すると、わざわざ同じ情報を重複して送ることは避け
られるものの、衛星通信のように伝送路誤りが頻繁に発
生するシステムにおいては、以下に述べるような理由
で、伝送効率が低下したり通信品質が低下してしまうか
らである。すなわち、誤り訂正符号というものは、一般
に、ブロック長が短いほど誤り訂正能力が低く、ブロッ
ク長が長いほど誤り訂正能力が高い。しかしながら、他
局に送られた受信フレームの復号化を省略するためには
受信フレームを復号化する前に局アドレスを知らなけれ
ばならない。その結果、フレームと受信アドレスはそれ
ぞれ別の誤り訂正符号で符号化しなければならない。そ
れに加えて、局アドレスの長さはフレームの長さよりも
はるかに短い(例えば、フレームの長さ1024ビット
で、局アドレスの長さは16ビットなど)。したがっ
て、他局に送られた受信フレームの復号化を省略するた
めには、通信品質を犠牲にして冗長度が小さくて誤り訂
正能力の低い符号で局アドレスを符号化するか、あるい
は、伝送効率を犠牲にして誤り訂正能力が高くて冗長度
の大きな符号で局アドレスを符号化せざるを得ない。
【0022】すなわち、冗長度の小さな符号を使って局
アドレスを符号化して送信すると、局アドレスが誤って
訂正されて(例えば、16進数で00・・・123とい
う局アドレスを送信したのに16進数で00・・・12
7という局アドレスが受信されて)、他局に送信された
受信フレームを自局に送信されたものだと誤判定した
り、自局に送信された受信フレームを他局に送信された
ものだと誤判定することが頻繁に発生するために、誤っ
たデータが受信されて、通信品質が劣化してしまう。一
方、冗長度の十分に大きな符号を使って局アドレスを符
号化して送信すると、通信品質の劣化は防げるものの、
符号の冗長度のために、伝送効率はほとんど改善できな
いし、局アドレスを二重に送るよりも伝送効率が悪くな
ってしまうこともある。
【0023】したがって、本発明の目的は、衛星通信の
ように伝送路誤りが頻繁に発生するような環境において
も、伝送効率を大幅に低下させることなく、また、通信
品質も低下させることなく、他局へ送られた受信フレー
ムの復号化を不要にすることで、以上の問題点を解決
し、低コストな誤り訂正符号化装置および復号化装置を
提供することにある。
【0024】なお、先行技術1は、テレビジョン衛星放
送受信機において、符号語を復号することなく、伝送デ
ータがどのメディアであるかの同期検出を簡単な回路構
成のもので行うようにしたの技術思想であって、他局へ
送られた受信フレームの復号化を不要にするようにした
本発明とは全く異なる。また、先行技術2は、非2元誤
り訂正符号の復号化装置に関して、非2元符号語におい
てtシンボル以上の誤りが発生した場合であっても、そ
れらの誤りを正しく訂正するようにした技術思想であっ
て、他局へ送られた受信フレームの復号化を不要にする
ようにした本発明とは全く異なる。さらに、先行技術3
も、通信チャンネルのユークリッド空間内における最小
ユークリッド距離を出来るだけ大きくするための方法を
提供するものであって、他局へ送られた受信フレームの
復号化を不要にするようにした本発明とは全く異なる。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明の誤り訂正符号化
装置は、少なくとも入力された送信データ系列と送信先
アドレスとから構成されるデータ系列を第1の組織符
号を使用して符号化して第1のパリティ系列を生成する
第1の符号化手段と、入力されたアドレスを第2の組織
符号を使用して符号化して第2のパリティ系列を生成す
る第2の符号化手段と、送信データ系列とアドレスと第
1のパリティ系列と第2のパリティ系列とから構成され
るデータ系列で搬送波を変調して変調波を出力する変調
手段とから構成される。
【0026】また、本発明の誤り訂正復号化装置は、入
力された受信信号系列を復調して、上記誤り訂正符号化
装置が送信した送信データ系列とアドレスと第1のパリ
ティ系列と第2のパリティ系列とを復元する復調手段
と、入力された自局アドレスを第2の組織符号によって
符号化して第3のパリティ系列を生成する符号化手段
と、自局アドレスと第3のパリティ系列とから構成され
るビット系列と、アドレスと第2のパリティ系列とから
構成されるビット系列との間のハミング距離を算出して
出力するハミング距離計算手段と、入力された閾値とハ
ミング距離とを比較する比較手段と、入力された閾値よ
りもハミング距離の方が小さければ、アドレスと送信デ
ータ系列と第1のパリティ系列とに対して誤り訂正復号
化を施して復号結果を出力する復号化手段とから構成さ
れる。
【0027】
【作用】本発明では、フレームの符号化に組織符号を用
いる。既に述べたように、組織符号においては、被符号
化データ系列からパリティ系列を生成し、パリティ系列
を被符号化データ系列に付加したものを、被符号化デー
タ系列に対応する符号系列とする。フレームの符号化に
組織符号を用いれば、受信フレームから局アドレスの推
定値が得られるので、送信フレームに局アドレスを付加
する必要が無くなる。そして、子局では、そのようにし
て得られる局アドレスの推定値にもとづいて、受信フレ
ームを復号化するか否かを決める。すなわち、子局で
は、基本的には、受信フレームから得られた局アドレス
の推定値と自局の局アドレスとのハミング距離を計算
し、得られたハミング距離が予め決めれた値(閾値と呼
ぶ)よりも小さければ、その受信フレームを復号化し、
得られたハミング距離が閾値以上であれば、その受信フ
レームを廃棄する。
【0028】ただし、伝送路の雑音のパワーが大きい場
合には、局アドレスの推定値には、多くの誤りがあるか
もしれない。もし、局アドレスの推定値に多くの誤りが
あると、子局が自局に送信された受信フレームを他局に
送信された受信フレームだと誤判定したり、子局が他局
に送信された受信フレームを自局に送信された受信フレ
ームだと誤判定することが、頻繁に発生する。もし、子
局が自局に送信された受信フレームを他局に送信された
受信フレームだと誤判定すると、そのフレームが間違っ
て廃棄されてしまうので、再送要求機能が無い場合に
は、通信品質が劣化してしまうし、再送要求機能がある
場合には、通信品質は劣化しないものの、それによって
再送要求回数が増加して伝送効率が低下してしまう。ま
た、子局が他局に送信された受信フレームを自局に送信
された受信フレームだと誤判定すると、不要な復号化を
行ってしまうので、復号化速度を低減できなくなる。従
って、以上で述べたような誤判定が頻繁に発生すると、
通信品質が劣化したり、伝送効率が低下したり、あるい
は、復号化速度の低減効果が無くなってしまう。
【0029】誤判定の確率を小さくするには、基本的に
は、次のようにすれば良い。まず、親局においては、フ
レームの誤り訂正に使われている符号C1 とは別の符号
2を用いて、局アドレスを符号化する。そして、子局
は、自局の局アドレスC2 で符号化して得られる符号
と、受信フレームの局アドレスとのハミング距離を計算
し、ハミング距離が予め決められた閾値よりも小さけれ
ば、その受信フレームが自局に送信されたものと判定し
て、その受信フレームを復号化し、一方、ハミング距離
が予め決められた閾値よりも小さくなければ、その受信
フレームを廃棄する(復号化しない)。符号C2 のブロ
ック長を少しだけ大きくしてやれば、誤判定の確率を十
分小さく抑えられる。
【0030】しかしながら、局アドレスを符号C2 で符
号化すると、今度は、誤訂正の問題が生じてしまう。す
なわち、子局では、符号化された局アドレスから元の局
アドレスを復号化しなければならないが、伝送路の雑音
のパワーが大きい場合には、誤って訂正される(すなわ
ち別のアドレスが復元される)ことが頻繁に発生する。
そして、アドレスの誤訂正が頻繁に発生すると、通信品
質が劣化する。符号C2 として誤り訂正能力の大きな符
号を使うと、誤訂正の確率を小さくできるが、そのよう
な符号では長いパリティ系列を付加しなければならない
ので、伝送効率が低下してしまう。フレームの符号化に
組織符号を使うことで局アドレスを重複して送信するこ
とを防ごうとしても、それだけでは、通信品質の低下や
伝送効率の低下という問題が避けられない。
【0031】そこで、本発明では、符号C2 として組織
符号を用いる。組織符号においては、被符号化データ系
列にパリティ系列を付け加えたものが符号になるので、
受信側において、受信信号系列からパリティ系列に対応
する部分を除去するだけで、符号C2 による符号化の影
響を除去できる。このことは、図を使って説明するとよ
くわかる。
【0032】図1に本発明で行われる誤り訂正符号の概
念図を示す。図1において、まず、アドレス101とデ
ータ系列102に対して、符号化手段110によって組
織符号C1 を使って符号化が行われ、パリティ系列10
3が生成される。一方、アドレス101に対しては、符
号化手段120によって組織符号C2 を使って符号化が
行われ、パリティ系列104が生成される。ところで、
符号化手段120の操作は、アドレス101、データ系
列102、パリティ系列103にはまったく影響を与え
ていないから、パリティ系列104を除去すれば、組織
符号C1 による符号化だけが行われた場合とまったく等
価な結果が得られる。従って、親局が以上のようにして
構成された符号系列(すなわち送信フレーム)を送信し
ても、子局は、受信フレームからパリティ系列104に
対応する受信ビット系列を除去して得られる受信ビット
系列に対して、符号C1 を用いて復号化を施すことによ
って、アドレス101とデータ系列102を復元でき
る。
【0033】以上で述べたように、組織符号の性質をう
まく利用すると、伝送効率をほとんど低下させずに、子
局における復号化の速度を小さくできる。しかも、本発
明において必要な処理は、親局においてフレームにパリ
ティ列を付加することと、子局においてハミング距離を
計算することだけなので、コストが低くて済む。なお、
組織符号と非組織符号とを比較すると、組織符号よりも
非組織符号の方が誤り訂正能力が高いのだが、両者の差
は小さく、組織符号を使うことによる誤り訂正能力の低
下はほとんど無視できる。
【0034】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0035】図2に本発明の第1の実施の形態に係る誤
り訂正符号化装置の基本構成を示す。図示の誤り訂正符
号化装置は、第1及び第2の符号化回路201,202
と、変調回路203と、入力端子204,205と、出
力端子206とを有する。
【0036】送信するデータ系列Dと送信先の子局のア
ドレスAとが、それぞれ、入力端子204と入力端子2
05から入力される。第1の符号化回路201は、デー
タ系列DとアドレスAとに対して第1の組織符号C1
使用して符号化を施して、得られた第1のパリティ系列
1を出力する。第2の符号化回路202は、アドレス
Aに対して第2の組織符号C2を使用して符号化を施し
て、得られた第2のパリティ系列P2を出力する。変調
回路203は、第1のパリティ系列P1とデータ系列D
と第2のパリティ系列P2とアドレスAとによって搬送
波を変調して、得られた変調波を出力端子206から出
力する。
【0037】図3に図2の誤り訂正符号化装置に使用さ
れる第2の符号化回路202の基本構成を示す。図示の
第2の符号化回路202は、リード・オンリ・メモリ
(ROM)301と、入力端子302と、出力端子30
3とを有する。
【0038】入力端子302からアドレスAが入力され
る。そして、アドレスAがリード・オンリ・メモリ(R
OM)301に入力され、ROM301のA番地のデー
タが出力端子303から出力される。なお、ROM30
1のA番地には、第2の組織符号C2 を使用した符号化
をアドレスAに対して施して得られる第2のパリティ系
列P2 が予め書き込まれている。本発明においては、ア
ドレスAのビット数が少ないので、図3に示すように、
第2の符号化回路202をROM301を用いて実現で
きる。
【0039】図4に本発明の第1の実施の形態に係る誤
り訂正復号化装置を示す。図示の誤り訂正復号化装置
は、復調回路401と、符号化回路402と、ハミング
距離計算回路403と、比較回路404と、復号化回路
405と、入力端子405,407,408と、出力端
子409,410とを有する。
【0040】図2に示す誤り訂正符号化装置から出力さ
れた信号は伝送路および入力端子406を介して復調回
路401に供給される。そして、復調回路401は、第
1のパリティ系列P1 ,データ系列D,第2のパリティ
系列P2 ,およびアドレスAに対応する信号から、それ
ぞれビット系列P1 ′,D′,P2 ′,A′を復元して
出力する。なお、ここで注意してもらいたいのは、伝送
路に雑音が発生していなければ、復元されたビット系列
1 ′,D′,P2 ′,A′は、それぞれ、P1 ,D,
2 ,Aと等しくなるはずであるが、一般には、伝送路
において雑音が発生しているので、その影響で、復元さ
れたディジタル信号(ビット系列)P1′,D′,
2 ′,A′は、必ずしもP1 ,D,P2 ,Aとは一致
しない。
【0041】一方、誤り訂正復号化装置を搭載している
子局のアドレスAが入力端子407を介して、符号化回
路402に供給される。この符号化回路402は、図2
に示した第2の符号化回路202と同一の構成を有す
る。符号化回路402は、入力されたアドレスAに対し
て第2の組織符号C2 を使用して符号化を施し、それに
よって得られたパリティ系列を出力する。
【0042】ハミング距離計算回路403は、符号化回
路202が出力するパリティ系列と入力端子407から
供給されるアドレスを図4の左側の入力とし、復調回路
401の出力するビット系列P2 ′,A′を図4の右側
の入力とする。そして、ハミング距離計算回路403
は、左側の入力と右側の入力とのハミング距離(すなわ
ち異なっているビットの個数)を計算して、その結果を
出力する。なお、ここで注意してもらいたいのは、復調
回路401の出力する受信信号(ビット系列)P2 ,A
は、それぞれ第2の組織符号C2 によってアドレスAか
ら生成されたパリティ系列P2 とアドレスAに対応する
ものであるから、伝送路において雑音が発生していなけ
れば、かつ、受信フレームが自局に送信されたものであ
れば(すなわち、アドレスAが入力端子407から供給
されるアドレスに等しければ)、ハミング距離計算回路
403の左側の入力と右側の入力とが等しくなり、ハミ
ング距離計算回路403の出力は零になる。逆に、伝送
路において雑音が発生していたり、あるいは、受信フレ
ームが自局に送信されたものでなければ、ハミング距離
計算回路403の左側の入力と右側の入力との差が大き
く異なり、ハミング距離計算回路403が出力するハミ
ング距離値が大きくなる。
【0043】比較回路404は、ハミング距離計算回路
403が出力するハミング距離値と入力端子408を介
して供給される閾値とを比較する。もし、閾値の方がハ
ミング距離値より小さければ、比較回路404は論理
“1”レベルを出力し、さもなかれば、論理“0”レベ
ルを出力する。そして、復号化回路405は、比較回路
404の出力が論理“0”レベルならば、ビット系列P
1 ′,D′,A′に対して第1の組織符号C1 を使用し
て復号化を施す。そして、復号化回路405が出力する
復号結果D,Aがそれぞれ出力端子409,410から
出力される。この復号結果D,Aは、それぞれ高い確率
で(復号化回路405で訂正しきれないような大きな雑
音が伝送路において発生しない限り)、送信されたデー
タ系列DとアドレスAに一致する。
【0044】図5に図4に示した誤り訂正復号化回路に
使用されるハミング距離計算回路403の基本構成を示
す。図示のハミング距離計算回路403は、M(Mは2
以上の整数)個の排他的論理和回路501−1,501
−2,…,501−(M−1),501−Mと、加算回
路502と、M個の第1の入力端子503−1,503
−2,…,503−(M−1),503−Mと、M個の
第2の入力端子504−1,504−2,…,504−
(M−1),504−Mと、出力端子505とを有す
る。
【0045】符号化回路402(図4)から供給される
パリティ系列と入力端子407(図4)から供給される
アドレスが入力端子503(添字省略)に供給され、復
調回路401の出力するビット系列P2 ′とA′が入力
端子504(添字省略)に供給される。そして、左から
m(1≦m≦M)番目の排他的論理和回路501−m
は、左からm番目の第1の入力端子503−mを介して
供給されるビットと、左からm番目の第2の入力端子5
04−mを介して供給されるビットとの排他的論理和を
計算して、その結果を加算回路502に供給する。加算
回路502は、M個の排他的論理和回路501−1〜5
01−Mの出力を加算して、加算結果を出力端子505
から出力する。
【0046】図6に本発明の第2の実施の形態に係る誤
り訂正復号化装置を示す。図示の誤り訂正復号化装置
は、符号化回路402と、ハミング距離計算回路403
と、比較回路404の他に、復調回路601、論理積回
路602、論理和回路603、フリップフロップ60
4、シフトレジスタ605、セレクタ606、シフトレ
ジスタ607,608、論理和回路609,610と、
復号化回路611と、否定回路612と、論理積回路6
13と、入力端子614,615,616と、出力端子
617とを有する。
【0047】復調回路601は、入力端子614から供
給される受信信号系列から受信フレームを復調して逐次
に出力するもので、受信フレーム内のデータを出力する
ための受信フレーム出力信号Dに加えて、受信フレーム
の位置を示すために、C,T,Vと表記される3ビット
の制御信号を出力している。1ビット目の制御信号Cは
クロック信号で、クロック信号に同期して受信フレーム
が1ビットずつシリアルに出力される(クロック信号が
論理“0”レベルから論理“1”レベルに変化すると、
新しいビットが出力される)。2ビット目の制御信号T
と3ビット目の制御信号Vは、受信フレームの位置を示
すための制御信号である。詳細に述べると、制御信号T
は、受信フレーム出力信号Dに受信フレームの先頭ビッ
トである時に論理“0”レベルであり、それ以外の時に
は論理“1”レベルである。制御信号Vは、受信フレー
ム出力信号Dの受信フレームのいずれかのビットが出力
されている時に論理“0”レベルであり、それ以外の時
には論理“1”レベルである。
【0048】クロック信号Cは、長さn2 ビットのシフ
トレジスタ605,607,608に供給されている
(ここで、n2 は第2の組織符号C2 の符号系列の長さ
である)。クロック信号Cが論理“0”レベルから論理
“1”レベルに変化すると、シフトレジスタ605,6
07,608は、保持しているビット系列を右に1ビッ
トだけシフトして、左端に、それぞれ、制御信号T、論
理和回路603の出力、新しい受信フレーム出力信号D
の値を保持する(ただし、シフトレジスタ607の動作
の仕方については後で述べるが、シフトレジスタ605
から供給されるビットが論理“0”の時だけシフトす
る)。なお、受信フレームのビットは、A′,P2 ′,
D′,P1 ′の順序でシリアル(1ビットずつ逐次的
に)出力される。
【0049】入力端子615には、当該誤り訂正復号化
装置を搭載している子局のアドレスAが供給されてい
る。このアドレスAは符号化回路402に供給される。
符号化回路402は入力されたアドレスAに対して第2
の組織符号C2 を使用して符号化を施して、パリティ系
列を生成する。そして、ハミング距離計算回路403
は、入力端子615から供給されるアドレスAと符号化
回路402の出力とを連結したビット系列と、シフトレ
ジスタ608に保持されているビット系列との間のハミ
ング距離を計算して、得られたハミング距離を出力す
る。比較回路404は、入力端子616から供給される
閾値と、ハミング距離計算回路403から出力されるハ
ミング距離値とを比較し、もし、閾値の方がハミング距
離値より小さければ、論理“1”レベルを出力し、さも
なければ論理“0”レベルを出力する。
【0050】シフトレジスタ605に保持されているビ
ット列のうち、右端に保持されているビットは、論理和
回路610、シフトレジスタ607、否定回路612に
供給されている。
【0051】否定回路612は、入力を反転して出力
し、論理積回路613は否定回路613の出力と比較回
路404の出力との論理積をとって、その結果を出力す
る。従って、論理積回路613は、受信フレームの先頭
がシフトレジスタ608の右端に到達した時に受信フレ
ームが廃棄されるべきものであれば、論理)1”レベル
を出力し、それ以外の時は論理“0”レベルを出力す
る。論理積回路613の出力は、セレクタ606と論理
和回路603とに供給される。
【0052】セレタク606は、もし論理積回路613
の出力が論理“0”レベルならばビット列S0 を選択し
て出力し、論理積回路613の出力が論理“1”レベル
ならばビット列S1 を選択して出力する。なお、ビット
列S0 は、11…1100…00という具合に、A′の
長さをk2 ビットとすると左(n2 −k2 )ビットが論
理“1”レベルで、右k2 ビットが論理“0”レベルで
あるような、長さn2ビットの系列である。また、ビッ
ト列S1 は1111…1111、すなわち全てが論理
“1”レベルであるような、長さn2 ビットの系列であ
る。
【0053】シフトレジスタ607の内部構造について
は後で詳しく述べる。シフトレジスタ605に保持され
ているビット列の右端のビットが論理“1”レベルの時
に、クロック信号Cが論理“0”レベルから論理“1”
レベルに変わると、シフトレジスタ607は保持されて
いるビット列を右に1ビットだけシフトしつつ論理和回
路603の出力をビット列の左端に付加して保持する。
また、シフトレジスタ605に保持されているビット列
の右端のビットが論理“0”レベルの時に、クロック信
号Cが論理“0”レベルから論理“1”レベルに変わる
と、シフトレジスタ607はセレクタ606の出力を右
に1ビットだけシフトして得られるビット列の左端に論
理和回路603の出力を付加したものを保持する。な
お、ここで注意してもらいたのは、シフトレジスタ60
5の右端のビットが論理“1”レベルの場合には、シフ
トレジスタ607からの復号化回路611へは、シフト
レジスタ607に保持されているビット列の右端のビッ
トが供給され、一方、シフトレジスタ605の右端のビ
ットが論理“0”レベルの場合には、セレクタ606の
出力の右端のビットが供給される。
【0054】また、シフトレジスタ607の右端の出力
は、論理和回路609,610にも供給される。論理和
回路609は、クロック信号Cとシフトレジスタ607
の右端の出力との論理和を計算して、計算結果を符号化
回路611に供給する。論理和回路610は、シフトレ
ジスタ605の右端から出力される制御信号Tとシフト
レジスタ607の右端の出力との論理和を計算して、計
算結果を復号化回路611に供給する。従って、シフト
レジスタ607の右端の出力が論理“1”レベルであれ
ば、復号化回路611へは制御信号CとTの供給が遮断
される。
【0055】論理積回路613の出力は、論理和回路6
03にも供給されている。論理和回路603は、論理積
回路602の出力と、復調回路601の出力する制御信
号Vと、論理積回路613の出力との論理和を計算し
て、その結果をフリップフロップ604とシフトレジス
タ607の左端に供給する。フリップフロップ604
は、復調回路601から供給されるクロック信号Cが論
理“0”レベルから論理“1”レベルに変化すると、論
理和回路603の出力を保持して、保持されたビットを
論理積回路602に供給する。論理積回路602は、復
調回路601から供給される制御信号Tとフリップフロ
ップ604の出力との論理積を計算して、その結果を論
理和回路603に供給する。従って、論理積回路613
の出力が論理“1”レベルになると、それ以降は、復調
回路614から受信フレームの先頭が出力されるまで、
論理積回路603の出力が論理“1”レベルとなり続
け、制御信号Vの値によらず、シフトレジスタ607の
左端には論理“1”レベルが供給される。
【0056】復号化回路611は、論理和回路610と
シフトレジスタ607から供給される受信フレームの位
置情報に基づいて、シフトレジスタ608から供給され
る受信フレームを、論理和回路609から供給されるク
ロック信号に同期して1ビットずつ逐次に入力し、入力
された受信フレームに対して第1の組織符号C1 を使用
して復号化を施して、復号結果を出力端子617から出
力する。
【0057】以上のような構成により、A′,P2 ′と
A,P2 とのハミング距離値が閾値より小さい受信フレ
ームだけが復号化回路611によって復号化される。
【0058】図7に図6に示した誤り訂正復号化装置に
使用されるシフトレジスタ607の基本構成を示す。図
示のシフトレジスタ607は、n2 ′個のセレクタ70
1と、n2 ′個のフリップフロップ702と、入力端子
703,704,705,706と、出力端子707と
を有する。
【0059】入力端子703にはセレクタ607(図
6)の出力するn2 ′ビットのビット列が、入力端子7
04にはシフトレジスタ605から供給されるビット
が、入力端子605には論理和回路603の出力が、入
力端子601には復調回路601(図6)が出力するク
ロック信号Cが、それぞれ供給されている。出力端子7
07は復号化回路611に接続されている。
【0060】入力端子704から供給された制御信号が
切換信号としてn2 ′個のセレクタ701に供給され、
入力端子706から供給されたクロック信号Cがクロッ
ク信号としてn2 ′個のフリップフロップ702に供給
されている。セレクタ701は、入力端子704から供
給される切換信号が論理“0”レベルであれば、入力端
子703から供給されるビットを選択して出力し、入力
端子704から供給される切換信号が論理“1”レベル
であれば、図の下方のフリップフロップ702の出力を
選択して出力する。そして、左側の(n2 ′−1)個の
セレクタ701の出力は、図の下方右側にあるフリップ
フロップ702に供給され、右側のセレクタ701の出
力は、出力端子707から出力される。
【0061】フリップフロップ702は、入力端子70
6から供給されるクロック信号Cが論理“0”レベルか
ら論理“1”レベルに変化したら、図の左側から供給さ
れる値を保持して、保持されている値を図の右側に出力
する。なお、左端のフリップフロップ702は、入力端
子705から供給される信号を入力して、出力を上方の
セレクタ701に供給し、右側の(n2 ′−1)個のフ
リップフロップ702は、上方左側のセレクタ701の
出力を入力して、出力を上方のセレクタ701に供給す
る。
【0062】尚、以上の実施例においては、閾値を固定
としていたが、受信状況に応じて閾値を適応的に変化さ
せるようにしても良い。
【0063】
【発明の効果】本発明は次の効果を奏する。
【0064】第1の効果は、子局において低コストな復
号化手段を使えるということである。なぜなら、以上で
述べたように、他局へ送信されたフレームの復号化が高
い確率で行われないからである。子局のデータ伝送速度
が極端に遅い場合には、ソフトウェアによって復号化手
段を実現することにより、復号化手段のコストをほとん
ど零にすることも可能である。
【0065】第2の効果は、親局のデータ伝送速度を大
きくできるということである。なぜなら、従来は、親局
のデータ伝送速度は子局の復号化装置の処理速度で決ま
ってしまったが、本発明においては、親局のデータ伝送
速度は、主に、ハミング距離計算手段と比較手段とによ
って決まるが、第2の組織符号のブロック長が短いため
に、それらの手段における処理時間が極めて短いからで
ある。
【0066】第3の効果は、誤り訂正能力を向上させら
れるということである。なぜなら、一般に、誤り訂正能
力の高い復号化方法を使用するほど復号化に要する計算
量が大きくなり復号か速度が遅くなるが、本発明によっ
て、復号化速度の遅い復号化装置が使えるようになるの
で、それだけ誤り訂正能力の高い復号化方法を使用でき
るからである。誤り訂正能力の高い復号化手段が採用で
きれば、通信品質が改善されるだけでなく、アンテナを
小型にして子局のコストを小さくすることも可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の誤り訂正符号化の原理を示す模式図で
ある。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る誤り訂正符号
化装置の構成を示すブロック図である。
【図3】図2に示した誤り訂正符号化装置に使用される
第2の符号化手段の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る誤り訂正復号
化装置の構成を示すブロック図である。
【図5】図4に示した誤り訂正復号化装置に使用される
ハミング距離計算回路の構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る誤り訂正復号
化装置の構成を示すブロック図である。
【図7】図6に示した誤り訂正復号化装置に使用される
シフトレジスタの構成を示すブロック図である。
【図8】衛星通信における通信ネットワークの構成を示
す模式図である。
【図9】時分割多重通信の原理を示す模式図である。
【図10】第1の従来の誤り訂正符号化装置の構成を示
すブロック図である。
【図11】第2の従来の誤り訂正符号化装置の構成を示
すブロック図である。
【図12】従来の誤り訂正復号化装置の構成を示すブロ
ック図である。
【符号の説明】
110 第1の符号化回路 120 第2の符号化回路 201 第1の符号化回路 202 第2の符号化回路 203 変調回路 301 リード・オンリ・メモリ(ROM) 401 復調回路 402 符号化回路 403 ハミング距離計算回路 404 比較回路 405 復号化回路 501−1〜501−M 排他的論理和回路 502 加算回路 601 復調回路 602 論理積回路 603 論理和回路 604 フリップフロップ 605 シフトレジスタ 606 セレクタ 607,608 シフトレジスタ 609,610 論理和回路 611 復号化回路 612 否定回路 613 論理積回路 701 セレクタ 702 フリップフロップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭48−52414(JP,A) 特開 昭51−108714(JP,A) 特開 平6−119255(JP,A) 特開 平4−372236(JP,A) 特開 昭61−224527(JP,A) 特開 平1−256833(JP,A) 特開 平2−117231(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04L 1/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも入力された送信データ系列と
    送信先のアドレスとから構成されるデータ系列を第1の
    組織符号を使用して符号化して第1のパリティ系列を生
    成する第1の符号化手段と、 前記アドレスを第2の組織符号を使用して符号化して第
    2のパリティ系列を生成する第2の符号化手段と、 前記送信データ系列と前記アドレスと前記第1のパリテ
    ィ系列と前記第2のパリティ系列とから構成されるデー
    タ系列で搬送波を変調して変調波を出力する変調手段と
    を具備することを特徴とする誤り訂正符号化装置。
  2. 【請求項2】 前記第2の符号化手段が、前記アドレス
    をアドレス入力し、前記第2のパリティ系列をデータと
    して出力するリード・オンリ・メモリで構成されてい
    る、請求項1に記載の誤り訂正符号化装置。
  3. 【請求項3】 入力された受信信号系列を復調して、請
    求項1記載の誤り訂正符号化装置から送信されてきた前
    記送信データ系列と前記アドレスと前記第1のパリティ
    系列と前記第2のパリティ系列を復元する復調手段と、 入力された自局アドレスを前記第2の組織符号を使用し
    て符号化して第3のパリティ系列を生成する符号化手段
    と、 前記自局アドレスと前記第3のパリティ系列から構成さ
    れるビット系列と、前記アドレスと前記第2のパリティ
    系列から構成されるビット系列との間のハミング距離を
    算出して出力するハミング距離計算手段と、 入力された閾値と前記ハミング距離とを比較する比較手
    段と、 前記入力された閾値よりも前記ハミング距離が小さけれ
    ば、前記アドレスと前記送信データ系列と前記第1のパ
    リティ系列とに対して誤り訂正復号化を施して復号結果
    を出力する復号化手段とを具備することを特徴とする誤
    り訂正復号化装置。
  4. 【請求項4】 前記符号化手段が、前記自局アドレスを
    アドレス入力し、前記第3のパリティ系列をデータとし
    て出力するリード・オンリ・メモリで構成されている、
    請求項3に記載の誤り訂正復号化装置。
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