JP3176706B2 - アクチュエータの駆動方法 - Google Patents

アクチュエータの駆動方法

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JP3176706B2 JP13788392A JP13788392A JP3176706B2 JP 3176706 B2 JP3176706 B2 JP 3176706B2 JP 13788392 A JP13788392 A JP 13788392A JP 13788392 A JP13788392 A JP 13788392A JP 3176706 B2 JP3176706 B2 JP 3176706B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はアクチュエータの駆動
方法に関し、より具体的には機構内部の摩擦力が変位保
持に利用される様にアクチュエータの出力を制御し、ア
クチュエータの負担を軽減してそのエネルギ消費を節約
する様にしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】いわゆるメカトロニクスの分野において
はエネルギを負荷の運動に変換するために各種のアクチ
ュエータが用いられ、その変換を適切に行う様に制御さ
れているが、そこではアクチュエータおよび伝達系の摩
擦は、位置決め精度などに悪影響を及ぼすネガティブな
対象としてのみ扱われている。その例としては、特公平
2−39805号公報などに記載の摩擦力補償技術を挙
げることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、摩擦のある
機構が変位制御され、ある変位で保持されているときに
は、下記の力の釣り合い式が成立している。尚、この明
細書で「摩擦」は、一つの連続体の内部での相対運動に
おいて、力学的エネルギが熱に変化する様な現象を示す
意味で使用しており、「内部摩擦力」は、かように相対
運動をする物体の接触面において互いに相対運動方向と
逆向きに受ける力の意味で使用する。また「変位」は、
角度および距離を意味する。 アクチュエータ出力=外部負荷+内部摩擦力[N]・・・・・(式1) ここで内部摩擦力が、負のある値F1から正のある値F
2までの任意の値を取り得るとすると、即ち、F1<内
部摩擦力<F2、とすると、式1から、 F1<アクチュエータ出力−外部負荷<F2・・・・・・・・(式2) となり、変形すれば F1+外部負荷<アクチュエータ出力<F2+外部負荷・・・(式3) となる。即ち、アクチュエータ出力が式3で示す範囲に
ある限り、釣り合ってその変位を保持する。
【0004】従来のPD制御などの変位制御においては
図21に示す如く、上記の式で示す釣り合いが保たれて
変位が保持されている限り、アクチュエータ出力がどの
様な値になっているかは一切関知していなかった。その
結果、例えば、アクチュエータの消費エネルギが、アク
チュエータ出力の自乗に比例するならば、最悪の場合、
保持するときのアクチュエータの消費エネルギは、(外
部負荷+F1)の自乗と、(外部負荷+F2)の自乗と
のうち、大きい方の値となる。従来でも、保持している
ときに制御を中止し、アクチュエータ出力を零にする省
エネ手法があったが、これは式3から明らかな如く、 F1+外部負荷<0 かつ F2+外部負荷>0・・・・・・・(式4) を満足する状況でしか用いることができなかった。この
アクチュエータの消費エネルギの低減化は、特に自律移
動型のロボットの場合などでは切実な問題である。
【0005】従って、この発明の目的は保持するときの
アクチュエータの消費エネルギを低減することであり、
内部摩擦力を積極的に利用してアクチュエータの保持時
の消費エネルギを必要最小限に抑止するか、少なくとも
前記した最悪の事態を避けることができる様にしたアク
チュエータの駆動方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ためにこの発明は以下のように構成した。後述する実施
例の表現を付記して説明すると、請求項1項にあって
は、バイアス負荷(より具体的には重力などの静負荷)
摩擦のある機構(関節10,12,14,16.1
8,20R,L)のアクチュエータ(電動モータなど)
変位をフィードバック制御して目標値(指令変位)に
追従させるアクチュエータの駆動方法において、前記目
標値を所定の保持値(目標変位)にし、次いで前記アク
チュエータの実変位が静止した後、前記フィードバック
制御ゲインを下げる(制御ユニット26,S700か
らS706,S800からS808)如く構成した。
求項2項にあっては、前記目標値の保持限界を判断し、
前記保持限界あるいはその付近に達するまで前記フィー
ドバック制御のゲインを下げる(制御ユニット26,S
800からS808)如く構成した。
【0007】
【作用】目標値を所定の保持値にし、次いでアクチュエ
ータの実変位が静止した後、フィードバック制御のゲイ
ンを下げる如く構成したので、負荷の働く方向と逆に内
部摩擦力を作用させることができ、よって保持するとき
のアクチュエータ出力を低減することができ、保持電流
などその消費エネルギを低減することができる。
【0008】
【実施例】以下、制御対象として2足歩行の脚式移動ロ
ボットを例にとってこの発明の実施例を説明する。図1
はそのロボット1を全体的に示す説明スケルトン図であ
り、左右それぞれの脚部リンク2に6個の関節を備える
(理解の便宜のために各関節をそれを駆動する電動モー
タで示す)。該6個の関節は上から順に、腰の脚部回旋
用の関節10R,10L(右側をR、左側をLとする。
以下同じ)、腰のロール方向(x軸まわり)の関節12
R,12L、同ピッチ方向(y軸まわり)の関節14
R,14L、膝部のピッチ方向の関節16R,16L、
足首部のピッチ方向の関節18R,18L、同ロール方
向の関節20R,20Lとなっており、その下部には足
平22R,22Lが取着されると共に、最上位には上体
(筐体)24が設けられ、その内部には制御ユニット2
6が格納される。
【0009】上記において腰関節は関節10R(L),
12R(L),14R(L)から構成され、また足関節
は、関節18R(L),20R(L)から構成される。
また、腰関節と膝関節との間は大腿リンク32R,32
Lで、膝関節と足関節との間は下腿リンク34R,34
Lで連結される。ここで、脚部リンク2は左右の足につ
いてそれぞれ6つの自由度を与えられ、歩行中にこれら
の6×2=12個の関節(軸)をそれぞれ適宜な角度に
駆動することで、足全体に所望の動きを与えることがで
き、任意に3次元空間を歩行することができる様に構成
される。先に述べた様に、上記した関節は電動モータか
らなり、更にはその出力を倍力する減速機などを備える
が、その詳細は先に本出願人が提案した出願(特願平1
−324218号、特開平3−184782号)などに
述べられており、それ自体はこの発明の要旨とするとこ
ろではないので、これ以上の説明は省略する。
【0010】図1に示すロボット1において、足首部に
は公知の6軸力センサ36が設けられ、足平を介してロ
ボットに伝達されるx,y,z方向の力成分Fx,F
y,Fzとその方向まわりのモーメント成分Mx,M
y,Mzとを測定し、足部の着地の有無と支持脚に加わ
る力の大きさと方向とを検出する。また足平22R
(L)の四隅には静電容量型の接地スイッチ38(図1
で図示省略)が設けられて、足平の接地の有無を検出す
る。更に、上体24には傾斜センサ40が設置され、x
−z平面内のz軸に対する傾きとその角速度、同様にy
−z平面内のz軸に対する傾きとその角速度を検出す
る。また各関節の電動モータには、その回転量を検出す
るロータリエンコーダが設けられる。更に、図1では省
略するが、ロボット1の適宜な位置には傾斜センサ40
の出力を補正するための原点スイッチ42と、フェール
対策用のリミットスイッチ44が設けられる。これらの
出力は前記した上体24内の制御ユニット26に送られ
る。
【0011】図2は制御ユニット26の詳細を示すブロ
ック図であり、マイクロ・コンピュータから構成され
る。そこにおいて傾斜センサ40などの出力はA/D変
換器50でデジタル値に変換され、その出力はバス52
を介してRAM54に送られる。また各電動モータに隣
接して配置されるエンコーダの出力はカウンタ56を介
してRAM54内に入力されると共に、接地スイッチ3
8などの出力は波形整形回路58を経て同様にRAM5
4内に格納される。制御ユニット内にはCPUからなる
第1、第2の演算装置60,62が設けられており、第
1の演算装置60はROM64に格納されている関節軌
道などのパラメータを読み出して目標関節角度(関節駆
動パターン)を算出してRAM54に送出する。また第
2の演算装置62はRAM54からその目標値(変位指
令)と検出された実測値(実変位)とを読み出し、図3
に示す如く、各関節の駆動に必要な制御値を算出してD
/A変換器66とサーボアンプを介して各関節を駆動す
る電動モータに出力する。
【0012】以下、図4フロー・チャートを参照して、
それを説明する。
【0013】同図において、先ずS100において負荷
が変位を減らす向きにかかっているか否かを判断し、肯
定されるときはS102に進み、今度の目標変位がそれ
までの目標変位に比べて大きいか否か判断し、肯定され
るとき、即ち、目標変位が負荷に逆らう向きに移る場
合、S104に進んで指令変位を、一旦、目標変位より
大きくし、その後に目標変位まで戻す様にする。即ち、
図5タイミング・チャートに示す様に制御する。より具
体的には、図1に示したロボットにおいて、各アクチュ
エータ(電動モータ)にかかる重力負荷の向きは仮想変
位の原理(=仮想仕事の原理)から、上体24の高さを
下げるときに向く向きに一致する。従って、ある姿勢を
保持する際に、一旦、目標保持姿勢よりも腰高な姿勢へ
の変位指令を与えてから後に、目標保持姿勢への変位指
令を与える様に駆動制御する。この結果、アクチュエー
タおよび伝達系の摩擦は、重力、バネなどの静負荷に逆
らう向きに発生する。即ち、摩擦力が目標変位(位置)
を保持する様に働くことから、図5に示す様に、指令変
位と実変位との偏差を保持限界付近まで小さくすること
ができる。即ち、アクチュエータの出力は、 アクチュエータ出力=偏差×ゲイン・・・・・・・・・・・・・(式5) から決定されるので、偏差かゲインのいずれかを小さく
することにより、結果としてアクチュエータの出力を低
下することができ、その消費エネルギを低減することが
できる。また、S102において否定されたとき、即
ち、負荷の向きに目標変位が移ったと判断されるときは
S106に進み、図6に示す様に従来通りの方法で駆動
制御する。尚、S100において否定されたとき、即
ち、負荷が変位を減らす向きにかかっていないと判断さ
れるときは、S108以降に進んで上記と逆の特性で駆
動制御する。
【0014】この実施例においては上記の如く構成した
ことから、目標変位を保持するときのアクチュエータの
出力を低下することができ、アクチュエータの消費エネ
ルギを節約することができる。従って、図1に示した自
律移動型の脚式移動ロボットにおいて、電動モータの消
費エネルギを節約することができる。このことは同一の
バッテリ容量であれば行動時間が長くなることを意味
し、あるいはバッテリ容量を小型化してロボットの自重
を小型軽量にでき、更にその消費エネルギの節約を可能
にすることを意味する。
【0015】図7ないし図10にこの発明の第2実施例
を示す。第2実施例の場合には図7ブロック線図に示す
如く、変位指令にバイアスを加えて第1実施例と同一の
効果を得る様にした。
【0016】図8フロー・チャートを参照して説明する
と、先ずS200で同様に負荷が変位を減らす向きにか
かっているか否かを判断し、肯定されるときはS202
に進んで図9に示す様にバイアス値をある正の値まで徐
々に変化させながら、指令変位を目標変位まで変化させ
る。次いでS204に進んで実変位が目標変位を超えた
か否か判断し、超えたと判断されるまでS204,S2
06をループしてバイアス量を増加する。そしてS20
4で実変位が目標変位を超えたと判断されたときはS2
08に進んでバイアスをある値まで減少させる。ここで
ある値は、保持限界と考えられる適宜な値を予め設定し
ておく。尚、S200で否定されたときはS210から
S216を経て図10に示す様に逆の特性で制御する。
【0017】第2実施例においても、本来の変位指令に
バイアスを加算し、実変位が目標変位を上回るまでバイ
アスを増加(減少)すると共に、その後にバイアスを減
少(増加)する様にしたことから、第1実施例と同様
に、重力、バネなどの静負荷に抗する様に内部摩擦力を
作用させることができる。その結果式5に示すサーボ偏
差を図9(図10)に示す如く保持限界付近まで小さく
することができ、よって第1実施例と同様にアクチュエ
ータの消費エネルギを低減することができる。尚、図9
および図10ではS202およびS210で与えられる
バイアス量の絶対値よりもサーボ偏差の絶対値の方が大
きい場合を例にとって説明した。また簡略化のため第1
実施例で述べた目標変位の方向を判断するステップなど
は、この実施例及び以下の実施例で省略した。
【0018】図11はこの発明の第3実施例を示す、第
2実施例の図8に類似するフロー・チャートである。第
2実施例を含む従前の実施例と相違する点は、S30
8,S316においてバイアスを零まで減少(増加)す
る様にしたことのみであり、他のステップを含む残余の
構成は従前の実施例と同様である。この場合にもバイア
スを介して変位指令値を一旦目標変位を上回らせる様に
したことから、重力と逆向きの内部摩擦力を得ることが
でき、サーボ偏差を保持限界付近まで小さくすることが
できてアクチュエータの消費エネルギを低減することが
できる。
【0019】図12はこの発明の第4実施例を示す、第
2実施例の図8に類似するフロー・チャートである。第
2実施例を含む従前の実施例と相違する点は、目標変位
にα(正の定数。図9に示す)を加算(減算)した値を
実変位が上回るまでバイアスを増加(減少)すると共に
(S404,S406,S414,S416)、その後
に所期の目標変位を実変位が上回ると判断されるまでバ
イアスを減少(増加)する(S408,S410,S4
18,S420)様にしたことである。即ち、実変位が
目標変位から必ず負荷に逆らう向きにαだけずれた位置
から目標変位に到達するので、動摩擦力に相当する保持
力を摩擦力から得ることができる。他のステップを含む
残余の構成並びに効果は、次に述べる第5実施例と共通
する点を除いて、従前の実施例と同様である。
【0020】図13はこの発明の第5実施例を示す、第
4実施例の図12に類似するフロー・チャートである。
第4実施例を含む従前の実施例と相違する点は、実際の
保持状態を判断する様にしたことである。即ち、S50
4,S516において実変位が静止したか否か判断する
と共に、静止が確認された後、S506,S508,S
518,S520において実変位が目標変位+(−)α
を超えるまでバイアスを増加(減少)させ、S510,
S522において実変位が動きだしたと判断されるまで
バイアスを減少(増加)する様にした。尚、αはS51
0ないしはS522で動く分を考慮したものであり、動
く分が無視できる程度ならば、αは0でも良い。
【0021】即ち、第1から第3の実施例においては指
令値を目標値よりも一旦重力方向において上側に向け、
内部摩擦力を静負荷のかかる方向と逆の方向に作用さ
せ、よって式5において偏差を低減してアクチュエータ
出力を低減してきた。その場合アクチュエータ出力を低
減し過ぎると、保持限界を超えることとなり、実変位が
動きだしてしまうが、従前の実施例では保持限界を予め
適宜な値に想定していた。それに対し、この第5実施例
(および先の第4実施例)では保持限界を実際に判断
し、実変位が動きだしたところを保持限界と見做してバ
イアス量の減少(増加)を中止する様にした。中止した
ときは、以後その値で保持されることになる。
【0022】従って、第5実施例(および第4実施例)
においては、第1から第3の実施例に比して一層確実に
目標変位付近に保持しつつアクチュエータの消費エネル
ギを低減させることができる。尚、他のステップを含む
残余の構成は、従前の実施例と変わらない。
【0023】図14ないし図17にこの発明の第6実施
例を示す。第5実施例と同様に保持限界を判断して制御
値を決定するものであるが、図14ブロック線図に示す
様に、保持限界の判断を外部の静負荷を検出して行うこ
とにより、一層直接的に保持限界を推定する様にした。
ここで、負荷は、図15に示す様に、前記した6軸力セ
ンサ36で検出する。例えば図示の如く、ロボットにお
いて左脚側の質量mが右脚側のそれに比して大きくなる
と、例えば膝関節16Lに大きなモーメントMが作用す
る。そのとき目標変位に保持するには一層大きな保持力
が必要となる。そこで検出した負荷に応じて偏差(式
5)の低下量を加減できる様にした。図16フロー・チ
ャートを参照して説明すると、先ずS600において指
令変位を目標変位まで変化させ、次いでS602に進ん
で実変位が静止するのを待機する。静止が確認されると
続いてS604に進んで外部からの静負荷を測定し、次
いでS606に進んで、図17に示す特性に従って、測
定した負荷に応じて制御偏差必要量、より具体的には保
持限界を示すサーボ偏差最低量を算出する。次いでS6
08に進んで求めた制御偏差必要量を実変位に加算して
最終目標変位Pを算出し、S610に進んで変位指令を
最終目標変位Pまで徐々にまたは急激に変化させる。こ
こで、S610実行後には、実変位が動かない限り、実
サーボ偏差はS606で求めたサーボ偏差最低量となっ
ているので、内部摩擦力はほぼ限界まで保持のために利
用されることとなる。
【0024】第6実施例においては、従前の実施例、特
に第5実施例に比し、負荷を通じて保持限界を推定して
制御値を決定する様にしたことから、さらに一層目標変
位を確実に保持しつつ、アクチュエータ出力を低減する
ことができる。また、原理的に、第4、第5実施例で
は、動摩擦限界までしか保持力として利用できないが、
第6実施例では静摩擦限界に近い保持力まで利用可能で
ある。尚、他のステップを含む残余の構成は、従前の実
施例と異ならない。
【0025】図18および図19にこの発明の第7実施
例を示す。式5において、従前の実施例は偏差を小さく
してアクチュエータ出力を低減するものであったが、こ
の実施例においては先の図14ブロック線図に想像線で
示す如く、フィードバック制御のゲイン(以下、制御ゲ
インと呼ぶ)kを小さくしてアクチュエータ出力を低減
するようにした。図18フロー・チャートを参照して説
明すると、S700,S702において図19タイミン
グ・チャートに示す如く制御ゲインを上げて指令変位を
目標変位まで変化させ、S704で実変位が静止するの
を待機し、静止が確認されると、S706に進んで制御
ゲインを下げるようにした。
【0026】第7実施例においても、制御ゲインを一旦
上げてから下げる様にしたことにより静負荷が作用する
方向と逆の方向に内部摩擦力を作用させてアクチュエー
タ出力を低下させると共に、式5において制御ゲインを
低下させることにしたことから、最終的にアクチュエー
タ出力を小さくしてアクチュエータの消費エネルギを低
減させることができる。
【0027】図20はこの発明の第8実施例を示す、第
7実施例の図18と同様のフロー・チャートであり、相
違する点はS806を追加して保持限界内にあるか否か
を判断し、保持限界に達したと判断されるときは制御ゲ
インの低下を中止する様にした。保持限界は第5実施例
に示した実変位が動きだしたことで判断しても良く、あ
るいは第6実施例の様に外部の静負荷を検出して判断し
ても良い。他のステップを含む残余の構成は第7実施例
と相違しない。一層的確に実変位が目標値付近に保持さ
れる点を除けば、効果も第7実施例と相違しない。
【0028】尚、上記実施例において種々の例を示した
が、変形例はこれに止まるものではない。即ち、この制
御においては、整理すると、 1.保持限界 a.判断せず b.保持しきれずに実変位が動きだしたことを検出して
判断 c.負荷を検出して判断 2.操作 a.偏差を小さくする b.制御ゲインを小さくする 3.制御方式 a.オープンループ b.クローズループ となるが、これらは原則的に全て組み合わせ可能であ
り、実施例に示したのはその一例に過ぎない。
【0029】また、偏差を操作するにあたっては、演算
上、変位指令そのものを操作して行うものと、変位指令
に加えるバイアス量を操作して行うものを示したが、両
者に本質的な差異はない。
【0030】また上記において、2足歩行の脚式移動ロ
ボットを例にとって説明したが、それに限られるもので
はなく、アクチュエータまたはその伝達系に摩擦がある
ものには全て適用可能である。
【0031】
【発明の効果】請求項1項にあっては、バイアス負荷と
摩擦のある機構のアクチュエータの変位をフィードバッ
制御して目標値に追従させるアクチュエータの駆動方
法において、前記目標値を所定の保持値にし、次いで
記アクチュエータの実変位が静止した後、前記フィード
バック制御ゲインを下げる如く構成したので、負荷の
働く方向と逆に内部摩擦力を作用させることができ、ア
クチュエータの出力を低減してその消費エネルギを低減
することができる。
【0032】請求項2項にあっては、前記目標値の保持
限界を判断し、前記保持限界あるいはその付近に達する
まで前記フィードバック制御ゲインを下げる如く構成
したので、より効果的に負荷の働く方向と逆に内部摩擦
力を作用させることができ、アクチュエータの出力を保
持限界まで確実に低減してその消費エネルギを低減する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るアクチュエータの駆動方法で予
定する脚式移動ロボットの歩行制御装置を全体的に示す
概略図である。
【図2】図1に示す制御ユニットの説明ブロック図であ
る。
【図3】図2に示す制御ユニットの動作のうち、位置制
御を示すブロック線図である。
【図4】図3ブロック線図の動作を具体的に示すフロー
・チャートである。
【図5】図4フロー・チャートの動作のうち、目標値が
負荷に逆らう方向にあるときのものを示すタイミング・
チャートである。
【図6】図4フロー・チャートの動作のうち、目標値が
負荷に従う方向にあるときのものを示すタイミング・チ
ャートである。
【図7】この発明の第2実施例の動作を示す図3と同様
のブロック線図である。
【図8】図7ブロック線図の動作を具体的に示すフロー
・チャートである。
【図9】図8フロー・チャートのうち、目標値が負荷に
逆らう方向にあるときのものを示すタイミング・チャー
トである。
【図10】図8フロー・チャートのうち、目標値が負荷
に従う方向にあるときのものを示すタイミング・チャー
トである。
【図11】この発明の第3実施例を示すフロー・チャー
トである。
【図12】この発明の第4実施例を示すフロー・チャー
トである。
【図13】この発明の第5実施例を示すフロー・チャー
トである。
【図14】この発明の第6実施例の動作を示す図3と同
様のブロック線図である。
【図15】図14ブロック線図の中の負荷の検出を示す
説明図である。
【図16】図14ブロック線図の動作を具体的に示すフ
ロー・チャートである。
【図17】図16フロー・チャートのうちの制御偏差必
要量の特性を示す説明グラフ図である。
【図18】この発明の第7実施例を示すフロー・チャー
トである。
【図19】図18フロー・チャートの動作を説明するタ
イミング・チャートである。
【図20】この発明の第8実施例を示すフロー・チャー
トである。
【図21】従来技術のPD制御を示す説明タイミング・
チャートである。
【符号の説明】
1 脚式移動ロボット(2足歩行ロボ
ット) 2 脚部リンク 10R,10L 脚部回旋用の関節 12R,12L 股部のロール方向の関節 14R,14L 股部のピッチ方向の関節 16R,16L 膝部のピッチ方向の関節 18R,18L 足首部のピッチ方向の関節 20R,20L 足首部のロール方向の関節 22R,22L 足平 24 上体 26 制御ユニット 36 6軸力センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B25J 9/10 B25J 5/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バイアス負荷と摩擦のある機構のアクチ
    ュエータの変位をフィードバック制御して目標値に追従
    させるアクチュエータの駆動方法において、前記目標値
    を所定の保持値にし、次いで前記アクチュエータの実変
    位が静止した後、前記フィードバック制御ゲインを下
    げることを特徴とするアクチュエータの駆動方法。
  2. 【請求項2】 前記目標値の保持限界を判断し、前記
    持限界あるいはその付近に達するまで前記フィードバッ
    制御ゲインを下げることを特徴とする請求項1項記
    載のアクチュエータの駆動方法。
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