JP3173001B2 - データ整理ワード・テンプレートを使用する音声認識システムにおけるワード認識 - Google Patents

データ整理ワード・テンプレートを使用する音声認識システムにおけるワード認識

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JP3173001B2 JP50066787A JP50066787A JP3173001B2 JP 3173001 B2 JP3173001 B2 JP 3173001B2 JP 50066787 A JP50066787 A JP 50066787A JP 50066787 A JP50066787 A JP 50066787A JP 3173001 B2 JP3173001 B2 JP 3173001B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 本発明は音声認識システムのためのワード認識に係
り、とくに、データ整理形式を有するワード・テンプレ
ートを使用するワード認識に関する。 特色として、音声認識システムは話されたワードをシ
ステムの記憶装置に記憶されているワード・テンプレー
トとして表現する。システムのユーザがシステムに対し
て話すと、システムは記憶装置内に記憶されているワー
ド・テンプレートと比較するためにこの音声をディジタ
ル的に表現しなければならない。 この実施について2つの個別の局面が非常に注目され
ている。その第1の局面は、ワード・テンプレートの記
憶に必要な記憶装置の量に関係するものである。音声の
表現においては、入力ワードに対する突合せ(マッチン
グ)のために使用されるデータはそれぞれの個々のワー
ドに専用されるべき莫大な量の記憶装置を特色として必
要とする。その上、用語数が多いことは突合せのために
広大な計算時間を消費させる結果を招く。一般的に、こ
の計算時間はテンプレート記憶に必要とする記憶装置の
量に従って直線的に増大する。リアル・タイムで実用向
きに実施するためには、この計算時間を減少させる必要
がある。もちろん、この計算時間を減少させるために一
層高速のプロセッサ・アーキテクチャの使用が可能であ
るが、経費を考慮すると、ワード・テンプレートを表現
するデータを整理して計算を減少させることが好まし
い。 第2の局面は、システムに使用されている独特の突合
せ手法に関係するものである。大部分のワード認識手法
は、音声の表現に使用されている特別なタイプの特徴デ
ータに対する認識処理の正確性に重点を指向している。
典型的には、チャネル・バンク情報またはLPCパラメー
タが音声を表現している。整理(削減された)形式の特
徴データを使用する場合、実施を効果的に行なうためワ
ード認識処理においてはこの形式を気にしなければなら
ない。 本明細書に記載の音声認識システムは代表表現データ
を整理するためワード・テンプレート内のフレームをク
ラスタ(cluster)しているが、この場合ワード認識手
法は組合せフレームに対して特別の配慮を必要とする。
データ整理ワード・テンプレートは、話されたワードを
コンパクト化形式で表現している。そのコンパクト化形
式に適切な補償を施すことなく入力ワードを整理ワード
・テンプレートに突き合せると、認識性能の劣化を招く
ことになる。データ整理ワード・プレートを補償する明
らかな方法は、突合せ処理前に整理データをアンコンパ
クト化することである。しかしながら、整理データをア
ンコンパクト化することである。しかしながら、整理デ
ータをアンコンパクト化することはデータ整理の目的に
反するものである。このために、ワード認識処理をデグ
レードさせることなく、整理データが、入力される話さ
れたワードと、直接に突き合されることを可能ならしめ
るワード認識方法が必要である。 本発明の目的と概要 従って本発明の目的は、テンプレート・データを整理
(削減)するとともに効果的な方法で整理(削減)デー
タを認識するワード認識システムを提供することであ
る。 本発明は、音声認識システムにおける音声情報を処理
する装置および方法を教えるものである。情報が各々の
ワードがフレームのシーケンスによって表現されている
複数ワードで表わされ、かつ前記音声認識システムが、
現在入力音声とテンプレート記憶装置に記憶されていて
1個以上の直前の入力ワードから引き出されたワード・
テンプレートとを比較する手段を有するシステムにおい
て、この処理方法は、(1)直前の入力ワードから引き
出された連続した音響的に類似したフレームを代表表現
フレームに組み合せて対応する整理ワード・テンプレー
トを形成し、(2)この整理ワード・テンプレートを効
果的な方法でテンプレート記憶装置に記憶し、(3)整
理ワード・テンプレートの代表表現フレーム内に組み合
されているフレームの数に基づいて現在入力音声のフレ
ームを整理ワード・テンプレートの代表表現フレームと
比較して現在入力音声とワード・テンプレートとの間の
類似性の測度を生成することを含んでいる。 図面の簡単な説明 本発明に基づく他の目的、特徴、および利点は、添付
図面に関連した以下の説明によって一層明らかになるで
あろう。なお、図面中の類似エレメントは同一の番号で
示してある。 第1図は、本発明により音声認識テンプレートから音
声を合成する手法を図示した全体的ブロック図、 第2図は、本発明による音声認識および音声合成を使
用したユーザ会話型制御システムを有する音声通信装置
のブロック図、 第3図は、ハンズ・フリー音声認識/音声合成制御シ
ステムを有するラジオ・トランシーバを図説した本発明
による好ましい実施例の詳細ブロック図、 第4a図は、第3図のデータ整理器(322)の詳細ブロ
ック図、 第4b図は、第4a図のエネルギー正規化ブロック410に
よって行なわれる一連のステップを示すフローチャー
ト、 第4c図は、第4a図の区分化/圧縮ブロック420の特有
のハードウェア構成の詳細ブロック図、 第5a図は、本発明によるクラスタを形成するためフレ
ームに区分化された話されたワードのグラフ表現、 第5b図は、本発明による、ある特別のワード・テンプ
レートに対して形成されつつある出力クラスタを例示す
る図、 第5c図は、本発明による任意の部分クラスタ・パスの
可能な形成を示す表、 第5dおよび5e図は、第4a図の区分化/圧縮ブロック42
0によって行なわれるデータ整理処理の基本的実施を図
説するフローチャート、 第5f図は、先に決定されたクラスタからのデータ整理
ワード・テンプレートの形成を示している、第5e図のト
レースバックおよび出力クラスタ・ブロック582の詳細
フローチャート、 第5g図は、部分的トレースバックに応用可能な、本発
明による、24個のフレームに対するクラスタリングパス
を図説するトレースバック・ポインタ表、 第5h図は、フレーム接続トリーの形で図説されている
第5g図のトレースバック・ポインタ表のグラフ表現、 第5i図は、フレーム接続トリー内の共通フレームにト
レーシング・バックすることによって3個のクラスタが
出力完了した後のフレーム接続トリーを示す第5h図のグ
ラフ表現、 第6aおよび6b図は、第4a図の差分符号化ブロック430
によって行なわれる一連のステップを示すフローチャー
ト、 第6c図は、第3図のテンプレート記憶装置160の1個
のフレームの特別のデータ形式を示す汎用化記憶域割当
て図、 第7a図は、本発明による、各々の平均フレームがワー
ド・モデル内の状態によって表わされている複数平均フ
レームにクラスタされているフレームのグラフ表現、 第7b図は、第3図の認識プロセッサ120のテンプレー
ト記憶装置160との関係を図説するこのプロセッサ120の
詳細ブロック図、 第7c図は、本発明によるワード解読に必要な一連のス
テップのある実施例を図説するフローチャート、 第7dおよび7e図は、本発明による状態解読に必要なス
テップの一実施例を図説するフローチャート、 第8a図は、第3図のデータ伸長器ブロック346の詳細
ブロック図、 第8b図は、第8a図の差分解読ブロック802によって行
なわれる一連のステップを示すフローチャート、 第8c図は、第8a図のエネルギー正規化解除ブロック80
4によって行なわれる一連のステップを示すフローチャ
ート、 第8d図は、第8a図のフレーム繰返しブロック806によ
って行なわれる一連のステップを示すフローチャート、 第9a図は、第3図のチャネル・バンク音声シンセサイ
ザ340の詳細ブロック図、 第9b図は、第9a図のモジュレータ/バンドパス・フィ
ルタ構成980の他の実施例、 第9c図は、第9a図のピッチ・パルス源920の好ましい
実施例の詳細ブロック図、そして 第9d図は、第9aおよび9c図の種々の波形を図説したグ
ラフ表現である。 実 施 例 1.システム構成 さて添付図面を参照する。第1図は、本発明のユーザ
会話型制御システム100の全体的ブロック図である。電
子装置150は、音声認識/音声合成制御システムの結合
を十分に保証する複雑などのような電子装置をも含むこ
とができる。この好ましい実施例においては、電子装置
150は移動式無線電話機のような音声通信装置を表わし
ている。 ユーザの話した入力音声はマイクロフォン105に印加
されるが、このマイクロフォン105は電気入力音声信号
を制御システムに供給する音響カップラとして働いてい
る。音響プロセッサ110は、入力音声信号に基づいて音
響的特徴の抽出を行なう。ユーザが話した各々の入力ワ
ードの振幅/周波数パラメータとして定義されたワード
の特徴は、これによって音声認識プロセッサ120とトレ
ーニング・プロセッサ170とに供給される。この音響プ
ロセッサ110はさらに、入力音声信号を音声認識制御シ
ステムにインタフェースするためのアナログ・ディジタ
ル変換器のような信号調整装置を含むことができる。音
響プロセッサ110については、第3図に関係してさらに
詳しく後述する。 トレーニング・プロセッサ170は、音響プロセッサ110
からのこのワード特徴情報を操作して、テンプレート記
憶装置160に記憶されるべきワード認識テンプレートを
生成する。トレーニング手順の間、入力ワード特徴はそ
れらの終点を位置指定することによって個々のワードに
配列される。トレーニング手順がワード特徴コンシステ
ンシ(con−sistency)に対して複数のトレーニング発
声を収容するように設計されている場合は、その複数の
発声は平均化されて単一のワード・テンプレートを形成
することができる。さらに、大部分の音声認識システム
は、1つのテンプレートとして記憶されるために音声情
報のすべてを必要としないので、ある種類のデータ整理
はしばしばトレーニング・プロセッサ170で行なわれる
ことがありテンプレート記憶装置の必要量を軽減してい
る。これらのワード・テンプレートはテンプレート記憶
装置160に記憶され、音声合成プロセッサ140はもとより
音声認識プロセッサ120の使用に供されている。本発明
の好ましい実施例に使用されている的確なトレーニング
手順が、第2図に説明してある。 認識モードにおいては、音声認識プロセッサ120は音
響プロセッサ110によって供給されたワード特徴情報
を、テンプレート記憶装置160によって供給されたワー
ド認識テンプレートと比較する。ユーザの話した入力音
声から引き出された現在ワード特徴情報の音響特徴がテ
ンプレート記憶装置から引き出されたある特別の予め記
憶されているワード・テンプレートに十分にマッチした
場合は、認識プロセッサ120は認識されたこの特別のワ
ードを表わす装置制御データを装置コントローラ130に
供給する。適切な音声認識装置についてのさらに詳しい
説明およびこの実施例がデータ整理をトレーニング手順
に取り入れる方法については、第3図から第5図に付随
する説明に記述してある。 装置コントローラ130は、全制御システムの電子装置1
50に対するインタフェースをとっている。この装置コン
トローラ130は、認識プロセッサ120から供給された装置
制御データを個々の電子装置による使用に適合できる制
御信号に変換する。これらの制御信号は、装置がユーザ
によって命令されたとおりの特定の作動機能を行なうこ
とを可能ならしめる。(この装置コントローラ130はさ
らに、第1図に示してある他のエレメントに関係する付
加的な監視機能を実施することができる。)この技術分
野で周知なものであるとともに本発明と併用するのに適
格な装置コントローラの例は、マイクロコンピュータで
ある。ハードウェア具現の細部に関しては、第3図を参
照されたい。 装置コントローラ130はさらに、電子装置150の作動状
態を表わす装置ステータス・データをも供給する。この
データは、テンプレート記憶装置160からのワード認識
テンプレートと共に音声合成プロセッサ140に印加され
る。この音声合成プロセッサ140はステータス・データ
を利用して、いずれのワード認識テンプレートがユーザ
が認識可能な返答音声に合成されるかを決定する。音声
合成プロセッサ140はステータス・データによって制御
される内部返答記憶装置をさらに含み“録音済み(cann
ed)”の返答ワードをユーザに対して提供することがで
きる。いずれの場合も、音声返答信号がスピーカ145を
通して出力されると、ユーザは電子装置の作動状態(op
erating status)を通知される。 上述のとおり、第1図は本発明が電子装置の作動パラ
メータ(operating parameters)を制御するために音声
認識を利用するユーザ会話型制御システムを提供する方
法と、装置の作動状態を表わす返答音声をユーザに対し
て発生させるために音声認識テンプレートを利用する方
法を説明している。 第2図は、たとえば二方向無線システム、電話システ
ム、相互通信システム等のようないかなる無線または地
上通信線利用音声通信システムの一部をも構成する音声
通信装置に対するユーザ会話型制御システムの応用につ
いての一層詳細な説明を提供している。音響プロセッサ
110、認識プロセッサ120、テンプレート記憶装置160、
および装置コントローラ130は、第1図の対応するブロ
ックと構造および動作の上で同一である。しかしなが
ら、制御システム200の図は音声通信装置210の内部構造
を説明している。音声通信ターミナル225は、たとえ
ば、電話機ターミナルまたは通信コンソールのような音
声通信装置210の主要電子回路を表わしている。本実施
例においては、マイクロフォン205とスピーカ245とは音
声通信装置それ自体に内蔵されている。このマイクロフ
ォン/スピーカ装置の典型的な例は、電話機のハンドセ
ットであろう。音声通信ターミナル225は、音声通信装
置の作動ステータス情報を装置コントローラ130にイン
タフェースする。この作動ステータス情報は、ターミナ
ル自体の機能ステータス・データ(たとえば、チャネル
・データ、サービス情報、作動モード・メッセージ
等)、音声認識制御システムのユーザ・フィードバック
情報(たとえば、ディレクトリの内容、ワード認識検
証、作動モード・ステータス等)を具備することも可能
であり、または通信リンクに関するシステム・ステータ
ス・データ(たとえば、ロス・オブ・ライン、システム
・ビジー、無効アクセス・コード等)を含むことも可能
である。 トレーニング・モードまたは認識モードのいずれにお
いても、ユーザの話した入力音声の特徴は音響プロセッ
サ110によって抽出される。スイッチ215の位置“A"によ
って第2図に表わされているトレーニング・モードにお
いては、ワード特徴情報はトレーニング・プロセッサ17
0のワード平均化器220に印加される。前述のとおり、シ
ステムが複数の発声を共に平均化して単一のワード・テ
ンプレートを形成するように設計されている場合は、平
均化処理はワード平均化器220によって行なわれる。ワ
ード平均化処理を使用することによって、トレーニング
・プロセッサは同一ワードの2つ以上の発声間の微小変
化を考慮に入れることが可能になり、これによって一層
信頼できるワード・テンプレートを生成することができ
る。多くのワード平均化手法を用いることが可能であ
る。たとえば、一つの方法としてはすべてのトレーニン
グ発声のうちの同様のワード特徴のみを組み合せてその
ワード・テンプレートに対する“最良”の特徴のセット
を生成することが挙げられる。他の手法としてはすべて
のトレーニング発声を単に比較していずれの発声が“最
良”のテンプレートを生じるかを決定することであろ
う。さらに他のワード平均化手法としては、Journal of
the Acoustic Society of AmericaのVol.68(1980年11
月)の1,271〜1,276頁にL.R.RabinerおよびJ.G.Wilpon
が記述した“A Simplified Robust Training Procedure
for Speaker Trained,Isolated Word Recognition Sys
tems(スピーカ・トレーンド・アイソレーティッド・ワ
ード認識システム要の簡略・強靭なトレーニング手
順)”と称するものがある。 データ整理器230は、ワード平均化器の存否に従っ
て、ワード平均化器220からの平均化ワード・データに
基づいて、または音響プロセッサ110から直接供給され
るワード特徴信号に基づいて、データ整理を行なう。い
ずれの場合も、整理処理はこの“原始”ワード特徴デー
タを区分化することと、各々の区分内のデータを組み合
せることとから成っている。テンプレートに対する記憶
域必要量は、“整理”ワード特徴データを生成するため
の区分化データの差分符号化(differenitial encodin
g)によってさらに削減される。本発明のこの特殊デー
タ整理手法は、第4および5図に関連して十分に説明さ
れている。要約すると、データ整理器230は原始ワード
・データを圧縮して、テンプレート記憶域必要量を最小
化するとともに音声認識計算時間を削減するものであ
る。 トレーニング・プロセッサ170によって供給された整
理ワード特徴データは、テンプレート記憶装置160にワ
ード認識テンプレートとして記憶される。スイッチ215
の位置“B"によって示されている認識モードにおいて
は、認識プロセッサ120は入力ワード特徴信号をワード
認識テンプレートと比較する。有効コマンド・ワードが
認識されると、認識プロセッサ120は装置コントローラ1
30に命令して対応する音声通信装置制御機能が音声通信
ターミナル225によって実行されることを可能ならしめ
る。このターミナル225は、ターミナル・ステータス・
データの形で装置コントローラ130に作動ステータス情
報を送り返すことによって装置コントローラ130に応答
する。このデータは、ユーザに現在の装置の作動ステー
タスを通告するための適切な音声返答信号を合成する目
的で、制御システムによる使用が可能である。このイベ
ントのシーケンスは、次の例を参照することによって一
層明確に理解されるであろう。 合成プロセッサ140は、音声シンセサイザ240、データ
伸長器250、および返答記憶装置260によって構成されて
いる。この構成の合成プロセッサは、(テンプレート記
憶装置160に記憶されている)ユーザ生成用語から“テ
ンプレート”応答を発声することはもとより(返答記憶
装置260に記憶されている)予め記憶された用語から
“録音済み”の返答をユーザに対して発生する能力を有
している。音声シンセサイザ240および返答記憶装置260
は第3図に関連してさらに説明を加え、そしてデータ伸
長器250は第8a図に関する記述に十分に詳しく説明して
ある。共同して、合成プロセッサ140のブロックはスピ
ーカ245に対する音声返答信号を発生する。従って、第
2図は音声認識および音声合成の両方に単一のテンプレ
ート記憶装置を使用する手法を説明している。 記憶された電話番号ディレクトリから音声制御ダイヤ
リングを使用する“自動化(smart)”電話ターミナル
の簡略化例をここで用いて、第2図の制御システムの作
用を説明することにする。最初は、トレーニングされて
いないスピーカ依存音声認識システムは、コマンド・ワ
ードを認識することができない。従って、おそらく特殊
のコードを電話機キーパッドに入力することによって、
ユーザは装置を手動で刺激(prompt)してトレーニング
手順を開始させなければならない。装置コントローラ13
0は、スイッチ215をトレーニング・モード(位置“A")
に入るように指示する。装置コントローラ130はつぎに
音声シンセサイザ240に対して、返答記憶装置260から得
られた“録音済み”の返答である事前に定義された句TR
AINING VOCABULARY ONE(トレーニング用語1)に返答
するように命令する。ユーザはつぎに、STORE(記憶)
またはRECALL(再呼出し)のようなコマンド・ワードを
マイクロフォン205に対して発声することによってコマ
ンド・ワード用語を確立し始める。この発声の特徴は、
先ず音響プロセッサ110によって抽出され、つぎにワー
ド平均化器220またはデータ整理器230のいずれかに印加
される。同一ワードの複数の発声を受け入れるように特
殊の音声認識システムが設計されている場合は、ワード
平均化器220は特にそのワードを最もよく表わしている
1組の平均化ワード特徴を生成する。システムがワード
平均化能力を有していない場合は、(複数の発声の平均
化されたワード特徴ではなく)単一の発声ワード特徴が
データ整理器230に印加される。このデータ整理処理
は、不必要すなわち重複した特徴データを除去し、残り
のデータを圧縮し、かつ“整理”ワード認識テンプレー
トをテンプレート記憶装置160に提供する。数字の認識
のためシステムをトレーニングするため同様な手順が続
く。 コマンド・ワード用語によってシステムがトレーニン
グに入ると、ユーザは電話ディレクトリの名前および番
号を入力することによってトレーニング手順を続けなけ
ればならない。この作業を完成させるため、ユーザは以
前にトレーニングされているコマンド・ワードENTER
(入力)を発声する。この発生が有効なユーザ・コマン
ドとして認識されると、装置コントローラ130は音声シ
ンセサイザ240に、返答メモリ260に記憶された“録音済
み”の句DIGITS PLEASE?(数字をどうぞ?)によって返
答するように命令する。適切な電話番号数字(たとえ
ば、555−1234)を入力すると、ユーザはTERMINATE(終
り)と発声し、システムはNAME PLEASE(お名前をどう
ぞ?)と返答して対応するディレクトリの名前(たとえ
ば、SMITH(スミス))のユーザ入力を促す。このユー
ザ会話型処理は、電話番号ディレクトリが適切な電話名
および数字で完全に埋まるまで続く。 電話をかける場合は、ユーザはコマンド・ワードRECA
LL(再呼出し)を単に発声する。この発声が認識プロセ
ッサ120によって有効なユーザ・コマンドとして認識さ
れると、装置コントローラ130は音声シンセサイザ240に
返答記憶装置260によって供給された合成情報によって
口頭の返答NAME?(名前は?)を発生するように指示す
る。ユーザはここで、ダイヤルしようとする電話番号に
対応するディレクトリ・インデックス内の名前(たとえ
ば、JONES(ジョンズ))を話すことによって応答す
る。このワードは、もしそれがテンプレート記憶装置16
0に記憶されている所定の名前インデックスに一致すれ
ば、有効なディレクトリ入力と認識されるであろう。有
効であれば、装置コントローラ130はデータ伸長器250に
対してテンプレート記憶装置160から適切な整理ワード
認識テンプレートを取得するとともに合成のためのデー
タ伸長処理を行なうように指示する。データ伸長器250
は、整理ワード特徴データを“アンパック”するととも
に了解可能な返答ワードのための正しいエネルギー輪郭
を復元する。この伸長ワード・テンプレート・データは
つぎに、音声シンセサイザ240に供給される。テンプレ
ート・データと返答記憶装置のデータとの両者を使用し
て、音声シンセサイザ240は(データ伸長器250を通して
テンプレート記憶装置160から)句JONES…(返答記憶装
置260から)FIVE−FIVE−FIVE,SIX−SEVEN−EIGHT−NIN
E(5−5−5,6−7−8−9)を生成する。 ユーザはつぎにコマンド・ワードSEND(送れ)を話
す。このワードは、制御システムによって認識される
と、装置コントローラ130に対して電話番号ダイヤリン
グ情報を音声通信ターミナル225に送るように命令する
ものである。このターミナル225は、適切な通信リンク
を経由してこのダイヤリング情報を出力する。電話接続
が確立すると、音声通信ターミナル225はマイクロフォ
ン205からのマイクロフォン音声を適切な送信路に、そ
して適切な受信音声路からの受信音声をスピーカ245に
インタフェースする。正しい電話番号が確立されない場
合は、ターミナル・コントローラ225は適切な通信リン
ク・ステータス情報を装置コントローラ130に提供す
る。従って、装置コントローラ130は音声シンセサイザ2
40に対して、返答ワードSYSTEM BUSY(システム話中)
のような、供給されたステータス情報に対応する適切な
返答ワードを発生するように命令する。このような方法
で、ユーザは通信リンクの状態について通告され、そし
てユーザ会話型音声制御ディレクトリ・ダイヤリングが
達成される。 上記の作用説明は、本発明に基づく音声認識テンプレ
ートから音声を合成する単なる1つの応用に過ぎないも
のである。この新規な手法は、たとえば、通信コンソー
ル、二方向無線等の音声通信装置に対して、数多くの応
用が考えられるものである。本実施例においては、本発
明の制御システムは移動無線電話機に使用されている。 音声認識および音声合成は車両操縦手がその両眼を道
路に集中することを可能ならしめるが、従来のハンドセ
ットまたは手持ちマイクロフォンは操縦手が舵輪(ハン
ドル)に両手を掛けることや正しい手動(または自動)
変速を実行することを不能にするものである。この理由
から、本実施例の制御システムは音声通信装置のハンズ
フリー制御を提供するためスピーカフォンを内蔵してい
る。このスピーカフォンは、送/受音声切換機能および
受信/返答音声多重化機能を行なうものである。 ここで第3図を参照すると、制御システム300は第2
図の対応諸ブロックと同一の音響プロセッサ・ブロック
110、トレーニング・プロセッサ・ブロック170、認識プ
ロセッサ・ブロック120、テンプレート記憶装置ブロッ
ク160、装置コントローラ・ブロック130、および合成プ
ロセッサ・ブロック140を使用している。しかしなが
ら、マイクロフォン302とスピーカ375とは音声通信ター
ミナルの一体化部分ではない。その代りに、マイクロフ
ォン302からの入力音声信号はスピーカフォン360を経由
して無線電話機350に導かれる。同様に、スピーカフォ
ン360は制御システムからの合成音声と通信リンクから
の受信音声との多重化の制御をも行なっている。このス
ピーカフォンの切換/多重化構成のさらに詳しい解析に
ついては後述することにする。ここで、音声通信ターミ
ナルを、無線周波数(RF)チャネルを経由して適切な通
信リンクを提供するための送信機および受信機を有する
無線電話機として、第3図によって説明する。この無線
ブロックの詳細については後述する。 一般的にユーザの口からやや遠いところに(たとえ
ば、車両の日よけ板上に)離れて装着されているマイク
ロフォン302は、ユーザの音声を制御システム300に音響
的に結合する。この音声信号は入力音声信号305を生じ
るため、前置増幅器304によって通常の場合振幅され
る。この音声入力は音響プロセッサ110に直接印加さ
れ、そして切換えられたマイクロフォン音声ライン315
を介して無線電話機350に印加される前にスピーカフォ
ン360によって切換えられる。 前述のとおり、音響プロセッサ110はユーザの話した
入力音声の特徴を抽出し、ワード特徴情報をトレーニン
グ・プロセッサ170と認識プロセッサ120との両者に供給
する。この音響プロセッサ110は先ず、アナログ・ディ
ジタル(A/D)コンバータ310によってアナログ入力音声
をディジタル形式に変換する。このディジタル・データ
は、特徴抽出機能をディジタル的に行なう特徴抽出器31
2に印加される。ブロック312ではいかなる特徴抽出方法
でも使用可能であるが、本実施例は特殊の形の“チャネ
ル・バンク”特徴抽出を使用している。このチャネル・
バンクの処理方法によると、音声入力信号周波数スペク
トルはバンドパスフィルタのバンクによって複数の個々
のスペクトル帯域に分割され、そして各々の帯域に存在
するエネルギー量の評価に基づいて適切なワード特徴デ
ータが生成される。この種類の特徴抽出器は、Bell Sys
tem Technical Journal(ベル・システム・テクニカル
・ジャーナル)のVol.62,No.5(1983年5月〜6月)1,3
11〜1,335頁にB.A.Dautrich、L.R.Rabiner、およびT.B.
Martinによる“The Effects of Selected Signal Proce
ssing Techniques on the Performance of a Filter Ba
nk Based Isolated Word Recognizer(選択信号処理手
法の、アイソレーテッドワード認識器に基づくフィルタ
・バンクの性能に及ぼす影響)”と題する論文に説明さ
れている。適切なディジタル・フィルタ・アルゴリズム
は、L.R.RabinerおよびB.GoldによるTheory and Applic
ation of Digital Signal Processing(ディジタル信号
処理の原理と応用)(Prentice Hall,Englewood Cliff
s,N.J.,1975)の第4章に説明されている。 トレーニング・プロセッサ170は、このワード特徴デ
ータを使用してテンプレート記憶装置160に記憶される
べきワード認識テンプレートを生成する。先ず、エンド
ポイント検出器318はユーザのワードの適切な始端およ
び終端位置を探し出す。これらの両エンドポイントは、
入力ワード特徴データの時変全エネルギーの評価に基づ
いている。この種類のエンドポイント検出器は、Bell S
ystem Technical Journal(ベル・システム・テクニカ
ル・ジャーナル)のVol.54,No.2(1975年2月)の297〜
315頁の“An Algorithm for Determening the Endpoint
s of Isolated Utterances(分離した発声のエンドポイ
ントを決定するアルゴリズム)”と題するL.R.Rabiner
およびM.R.Samburの論文に説明されている。 ワード平均化器320は、ユーザによって話された同一
ワードの数個の発声を組み合せて一層正確なテンプレー
トを生成する。第2図において前述したように、いかな
る適切なワード平均化スキームをも使用することが可能
であり、またはワード平均化機能を全く省略することも
可能である。 データ整理器322は、ワード平均化器320からの“原
始”ワード特徴データを使用し、整理ワード認識テンプ
レートとしてテンプレート記憶装置160に記憶するため
の“整理”ワード特徴データを生成する。データ整理処
理は、エネルギー・データを正規化し、ワード特徴デー
タを区分化し、さらに各々の区分内のデータを組み合せ
ることにより基本的に成っている。組合せ区分が生成さ
れた後、記憶域必要量はフィルタ・データの差分符号化
によってさらに削減される。データ整理器322の実際の
正規化、区分化および差分符号化のステップについて
は、第4および5図に関連して詳しく説明してある。テ
ンプレート記憶装置160の整理データ形式を示す全記憶
域割当て図については、第6c図を参照されたい。 エンドポイント検出器318、ワード平均化器320、およ
びデータ整理器322は、トレーニング・プロセッサ170を
構成している。トレーニング・モードにおいては、装置
コントローラ130からのトレーニング制御信号325は、こ
れら3つのブロックに対して、テンプレート記憶装置16
0に記憶するための新しいワード・テンプレートを生成
するように命令する。しかし、認識モードにおいては、
この機能は音声認識時には必要でないので、トレーニン
グ制御信号325はこれらのブロックに対して新しいワー
ド・テンプレートの生成処理を一時中止するように指示
する。従って、トレーニング・プロセッサ170はトレー
ニング・モードにおいてのみ使用される。 テンプレート記憶装置160は、認識プロセッサ120にお
いて入力音声と突き合せられるべきワード認識テンプレ
ートを記憶する。このテンプレート記憶装置160は、任
意のアドレス構成で形成することができる標準ランダム
アクセス記憶装置(RAM)で一般的に成っている。音声
認識システムに使用可能な汎用RAMとしては、東芝5565
8K×8スタティックRAMがある。しかしながら、システ
ムがオフになった場合にワード・テンプレートが保持さ
れるように、不揮発性RAMを使用することが好ましい。
本実施例においては、EEPROM(電気的消去可能・プログ
ラム可能読出し専用記憶装置)がテンプレート記憶装置
160として機能している。 テンプレート記憶装置160に記憶されているワード認
識テンプレートは、音声認識プロセッサ120および音声
合成プロセッサ140に供給される。認識モードにおいて
は、認識プロセッサ120はこれらの予め記憶されたワー
ド・テンプレートを音響プロセッサ110より供給された
入力ワード特徴と比較する。本実施例においては、この
認識プロセッサ120は2個の異なるブロック…すなわち
テンプレート・デコーダ328と音声認識器326とから構成
されていると考えることができる。テンプレート・デコ
ーダ328は、音声認識器326がその比較機能を実行できる
ように、テンプレート記憶装置より供給された整理特徴
データを翻訳する。簡単に言うと、テンプレート・デコ
ーダ328はテンプレート記憶装置から整理データを得る
効果的な“ニブル−モード・アクセス手法”を実施し、
かつ音声認識器326が情報を利用できるように整理デー
タについて差分デコーディングを行なう。テンプレート
・デコーダ328については、第7bに関する説明に詳しく
述べてある。 上述のことから、データ整理器322を使用して特徴デ
ータをテンプレート記憶装置160に記憶するための整理
データの形式に圧縮する手法と、整理ワード・テンプレ
ート情報をデコードするためにテンプレート・デコーダ
328を使用することとは、本発明がテンプレート記憶域
必要量を軽減することを可能ならしめている。 実際の音声認識比較処理を行なう音声認識器326は、
数種の音声認識アルゴリズムの1つを使用することがで
きる。本実施例の認識アルゴリズムは、近連続音声認
識、ダイナミック・タイム・ワーピング、エネルギー正
規化、およびチェビシェフのディスタンス・メトリック
(Chebyshev distance metric)を取り入れてテンプレ
ートとの突合せ(一致)を決定している。詳しい説明に
ついては、第7a図以降を参照されたい。“IEEE Interna
tional Conference on Acoustics,Speech,and Signal P
rocessing(音響、音声、および信号処理に関するIEEE
国際会議)”、1982年3〜5月、Vol.2、899〜902頁に
“An Algorithm for connected Word Recognition(連
結ワード認識に関するアルゴリムズ)”と題してJ.S.Br
idle、M.D.Brown、およびR.M.Chamberlainが記述してい
るような従来技術の認識アルゴリズムも使用可能であ
る。 本実施例においては、8ビットのマイクロコンピュー
タが音声認識器326の機能を果している。その上、第3
図の数個の他の制御システム・ブロックがCODEC/FILTER
(符復号器/フィルタ)およびDSP(ディジタル信号プ
ロセッサ)の助けをかりて同一マイクロコンピュータに
よって部分的に使用されている。本発明に使用可能な音
声認識器326用の代替ハードウェア構成は、IEEE Intern
ational Conference on Acoustics,Speech,and Signal
Processing(音響、音声、および信号処理に関するIEEE
国際会議)(1982年3〜5月)、Vol.2、863〜866頁に
“A Real−Time Hardware Continuous Speech Recognit
ion System(リアルタイム・ハードウェア連続音声認識
システム”と題してJ.Peckham、J.Green、J.Canning、
およびP.Stevensが記述した論文に記載されているとと
もに、関連事項もこの論文に収録されている。従って、
本発明はいかなる特定のハードウェアまたはいかなる特
定の種類の音声認識にも限定されるものではない。さら
に詳しく言えば、本発明は分離または連続ワード認識の
使用と、ソフトウェアに基礎を置く実施またはハードウ
ェアに基礎を置く実施の使用とを意図している。 制御ユニット334およびディレクトリ記憶装置332から
成る装置コントローラ130は、音声認識プロセッサ120お
よび音声合成プロセッサ140を2方向インタフェース・
パスによって無線電話機350にインタフェースする役割
を果している。制御ユニット334は一般的には、ラジオ
・ロジック352からのデータを制御システムの他のブロ
ックにインタフェースする能力を有する制御マイクロプ
ロセッサである。この制御ユニット334は、制御ヘッド
のアンロッキング、電話呼出しの設定、電話呼出しの終
了等のような無線電話機350の運用制御をも行なう。無
線機に対する個々のハードウェア・インタフェース構造
に依存して制御ユニット334は、DTMFダイヤリング、イ
ンタフェース・パスの多重化、および制御機能意志決定
のような特殊制御機能を実施するための他のサブ・ブロ
ックを取り入れることができる。その上、制御ユニット
334のデータ・インタフェース機能はラジオ・ロジック3
52の現存ハードウェア内に組み込むことができる。従っ
て、ハードウェア特殊制御プログラムが、無線機のタイ
プごとにまたは電子装置への適用の種類ごとに通常の場
合用意されている。 ディレクトリ記憶装置332、すなわち、EEPROMは複数
の電話番号を記憶し、これによってディレクトリ・ダイ
ヤリングを可能ならしめている。記憶される電話番号デ
ィレクトリ情報は電話番号を入力するトレーニング処理
の間制御ユニット334からディレクトリ記憶装置332に送
出され、一方、このディレクトリ情報は有効なディレク
トリ・ダイヤリング・コマンドの認識に応答して制御ユ
ニット334に供給される。使用されている個々の装置に
よって、ディレクトリ記憶装置332を電話装置自体に組
み込むことが一層経済的でありうる。しかしながら一般
的には、コントローラ・ブロック130は電話ディレクト
リ記憶機能、電話番号ダイヤリング機能、および無線運
用制御機能を実行する。 コントローラ・ブロック130はさらに、無線電話機の
作動ステータスを表わす異なる種類のステータス情報を
音声合成プロセッサ140に供給する。このステータス情
報は、ディレクトリ記憶装置332に記憶された電話番号
(“555−1234"等)、テンプレート記憶装置160に記憶
されたディレクトリ名前(“スミス”、“ジョンズ”
等)、ディレクトリ・ステータス情報(“ディレクトリ
・フル”、“名前は”等)、音声認識ステータス情報
(“レディ”、“ユーザの番号は”等)、または無線電
話機ステータス情報(“コール・ドロップド”、“シス
テム・ビジー”等)のような情報を含むことができる。
従って、コントローラ・ブロック130はユーザ会話型音
声認識/音声合成制御システムの核心をなすものであ
る。 音声合成プロセッサ・ブロック140は、音声返答機能
を果している。テンプレート記憶装置160に記憶されて
いるワード認識テンプレートは、テンプレートからの音
声合成を必要とする時にはいつでもデータ伸長器346に
供給される。前述のとおり、データ伸長器346はテンプ
レート記憶装置160からの整理ワード特徴データを“ア
ンパック”して、チャネル・バンク音声シンセサイザ34
0に対して“テンプレート”音声応答データを提供す
る。データ伸長器346の詳しい説明事項については、第8
a図以降を参照されたい。 システム・コントローラが“録音済み”の返答ワード
が要求されていると判断した場合は、返答記憶装置344
は音声返答データをチャネル・バンク音声シンセサイザ
340に供給する。この返答記憶装置344は一般的にROMま
たはEPROMで構成されている。本実施例においては、Int
el(インテル)TD27256 EPROMが返答記憶装置344として
使用されている。 “録音済み”または“テンプレート”音声返答データ
のいずれかを使用して、チャネル・バンク音声シンセサ
イザ340はこれらの返答ワードを合成するとともに、こ
れらのワードをディジタル・アナログ(D/A)コンバー
タ342に対して出力する。この音声返答はこの後ユーザ
に対して送られる。本実施例においては、チャネル・バ
ンク音声シンセサイザ340は、14チャネルのボコーダの
音声合成部分である。このようなボコーダの一例が、IE
E PROC.,Vol.127,pt.F,no.1(1980年2月)の53〜60頁
に“The JSRU Channel Vocoder(JSRUチャネル・ボコー
ダ)”と題するJ.N.Holmesの論文に記載されている。チ
ャネル・バンク・シンセサイザに供給される情報は通常
の場合、入力音声をボイス化(voiced)するかまたは非
ボイス化(unvoiced)するか、もしあればピッチ・レー
ト、および14個のフィルタの各々の利得を含んでいる。
しかしながら、この技術分野の熟練者にとって明らかで
あるように、いかなる種類の音声シンセサイザでも基本
的音声合成機能を果すために使用することができる。チ
ャンネル・バンク音声シンセサイザ340の詳細な構成
が、第9a図以降に関して詳細に記述してある。 上述のとおり、本発明は音声認識テンプレートからの
音声合成を行なって音声通信装置に対するユーザ会話型
制御システムを提供する方法を教えるものである。本実
施例においては、音声通信装置は細分化(cellular)移
動無線電話機のようなラジオ・トランシーバである。し
かしながら、ハンズフリー式ユーザ会話型動作を保証す
るいかなる音声通信装置も使用可能である。たとえば、
ハンズフリー制御を必要とするいかなる単向ラジオ・ト
ランシーバも本発明の改良制御システムを利用すること
ができる。 つぎに第3図の無線電話機ブロック350を見ると、ラ
ジオ・ロジック352は実際の無線運用制御機能を果して
いる。とくに、このロジックは周波数シンセサイザ356
に対してチャネル情報を送信機353および受信機357に供
給するように指示を与える。この周波数シンセサイザ35
6の機能は、水晶制御チャネル発信器によっても行なう
ことができる。送受切換器354は、送信機353および受信
機357をアンテナ359を通して無線周波数(RF)チャネル
にインタフェースする。単向ラジオ・トランシーバの場
合は、送受切換器354の機能はRFスイッチによって行な
うことができる。代表的無線電話機回路構成の一層詳し
い説明については、“DYNA T.A.C.Cellular Mobile Tel
ephone(DYNA.T.A.C.細分化移動電話機)”と題するMot
orola Instruction Manual(モトローラ・インストラク
ション・マニュアル)68P81066E40を参照されたい。 本出願においてVSP(車両スピーカフォン)とも命名
されているスピーカフォン360は、ユーザの話した音声
を制御システムと無線電話送信機音声に、合成音声返答
信号をユーザに、そして無線電話機からの受信音声をユ
ーザに、ハンズフリー式で音響結合する手段を提供す
る。前述のとおり、前置増幅器304はマイクロフォン302
によって供給された音声信号を増幅し、音響プロセッサ
110に対する入力音声信号305を生成する。この入力音声
信号305はVSP送信音声スイッチ362にも印加されるが、
このスイッチ362は入力信号305を送信音声315を介して
無線送信機353に導く。このVSP送信スイッチ362は、VSP
信号検出器364によって制御される。この信号検出器364
は、入力信号305の振幅を受信音声355の振幅と比較して
VSP切換え機能を果している。 移動無線機のユーザの送話中、信号検出器364は検出
器出力361を通して正の制御信号を供給して送信音声ス
イッチ362を閉じ、かつ検出器出力363を通して負の制御
信号を供給して受信音声スイッチ368を開く。これと反
対に、地上通信線相手方の送話中は、信号検出器364は
逆の極性の信号を供給して受信音声スイッチ368を閉じ
る傍ら、送信音声スイッチ362を開く。受信音声スイッ
チが閉じている間は、無線電話機受信機357からの受信
機音声355は受信音声スイッチ368を通して、切換えられ
た受信音声出力367によってマルチプレクサ370に向って
経路を取る。ある種の通信システムにおいては、音声ス
イッチ362および368を、信号検出器からの制御信号に応
答して、大きさが等しいが反対の減衰をもたらす可変利
得装置と置換する方が有利であるかも知れない。マルチ
プレクサ370は、制御ユニット334からの多重信号335に
応答してボイス返答音声345と切換えられた受信音声367
とのいずれかに切換える。制御ユニットがステータス情
報を音声シンセサイザに送出すると、マルチプレクサ信
号335はマルチプレクサ370に対してボイス返答音声をス
ピーカに導くように指示する。VSP音声365は通常の場
合、スピーカ375に印加される前に音声増幅器372によっ
て増幅される。本文に記載されている車両スピーカフォ
ンの実施例は、本発明に適用可能な多くの可能性ある構
成の1つに過ぎないこと留意されたい。 要約すると、第3図はユーザが話したコマンドに基づ
いて無線電話機のオペレーティング・パラメータを制御
するためのハンズフリー式ユーザ会話型音声認識制御シ
ステムを有する無線電話機を説明するものである。この
コントロールシステムは、音声認識テンプレート記憶装
置または“録音済み”応答返答記憶装置からの音声合成
によってユーザに対して可聴のフィードバックを提供す
る。車両スピーカフォンは、ユーザが話した入力音声の
制御システムおよび無線機送信機への、制御システムか
らの音声返答信号のユーザへの、そして受信機音声のユ
ーザへの、ハンズフリー式音響結合を提供する。認識テ
ンプレートからの音声合成を実施することによって、無
線電話機の音声認識制御システムの性能および融通性を
著しく向上させる。 2.データ整理およびテンプレート記憶装置 第4a図は、データ整理器322の拡大ブロック図を示し
たものである。前述のとおり、データ整理ブロック322
はワード平均化器320からの原始ワード特徴データを使
用し、テンプレート記憶装置160に記憶する整理ワード
特徴データを生成する。このデータ整理機能は3つのス
テップによって行なわれる、すなわち、(1)エネルギ
ー正規化ブロック410はチャネル・エネルギーの平均値
を減じることによってチャネル・エネルギーに対する記
憶値の範囲(レンジ)を縮小し、(2)区分化/圧縮ブ
ロック420はワード特徴データを区分化するとともに類
似フレームを音響的に組み合せて“クラスタ”を形成
し、そして(3)差分符号化ブロック430は、実際のチ
ャネル・エネルギー・データではなく、記憶のため隣接
チャネル間の差を生成し、記憶装置の必要量をさらに軽
減する。これらの3つの処理がすべて行なわれると、各
フレームに対する整理データ形式は第6c図に示すように
僅か9バイト内に記憶される。要するに、データ整理器
322は原始ワード・データを整理データ形式へと“パッ
ク”し、記憶装置の必要量を最小限度にする。 第4b図のフローチャートは、前図のエネルギー正規化
ブロック410によって行なわれる一連のステップを示し
ている。ブロック440でスタートすると、ブロック441は
以後の計算に使用される変数を初期化する。フレーム・
カウントFCは、データ整理されるべきワードの第1フレ
ームに対応するように1に初期化される。チャネル合計
CTは、チャネル・バンク特徴抽出器312のチャネルに一
致するチャネルの合計数に初期化される。本実施例にお
いては、14チャンネルの特徴抽出器が使用されている。 次に、フレーム合計FTがブロック442で計算される。
このフレーム合計FTは、テンプレート記憶装置に記憶さ
れるべきワードについてのフレームの合計数である。こ
のフレーム合計情報は、トレーニング・プロセッサ170
から利用可能である。説明のため、500ミリ秒の持続時
間の入力ワードの音響的特徴が10ミリ秒ごとに(ディジ
タル的に)サンプルされるものとする。各々の10ミリ秒
の時間区分をフレームと称する。従って500ミリ秒のワ
ードは50フレームから成っていることになる。この理由
によって、FTは50に等しい。 ブロック443は、このワードのすべてのフレームの処
理が完了したか否かを試験する。現在のフレーム・カウ
ントFCがフレーム合計FTより大であれば、このワードの
フレームで未正規化のものはないことになり、このワー
ドに対するエネルギー正規化処理はブロック444で終了
する。しかし、FCがFTよりも大でない場合は、エネルギ
ー正規化処理は次のワード・フレームについて継続す
る。50フレームのワードの上記の例によって続けてゆく
と、このワードの各フレームはブロック445から452まで
の間にエネルギー正規化され、フレーム・カウントFCは
ブロック453においてインクレメントされ、そしてFCは
ブロック443において試験される。このワードの50番目
のフレームのエネルギー正規化が完了した後、FCはブロ
ック453において51にインクリメントされることにな
る。フレーム・カウントFCの51がフレーム合計FTの50と
比較されると、ブロック443はブロック444においてエネ
ルギー正規化処理を終了することになる。 実際のエネルギー正規化手順は、テンプレート記憶装
置内に記憶されている値の範囲を減少させるため、各々
の個々のチャネルから、チャネル全体の平均値を減ずる
ことによって成し遂げられる。ブロック445において、
平均フレーム・エネルギー(AVGENG)は下記の式によっ
て計算される。 上式において、CH(i)は個々のチャネル・エネルギ
ー、そしてCTはチャネルの合計数に等しい。本実施例に
おいては、エネルギーは対数的エネルギーとして記憶さ
れ、かつエネルギー正規化処理は各々のチャネルの対数
的エネルギーから平均の対数的エネルギーを実際には減
じることに留意されたい。 平均フレーム・エネルギーAVGENGはブロック446にお
いて出力され、各々のフレームに対するチャネル・デー
タの末尾位置に記憶される(第6c図のバイト9参照)。
4ビット内に平均フレーム・エネルギーを効果的に記憶
するため、AVGENGは全テンプレートのピーク・エネルギ
ー値に正規化され、そして3dBステップに量子化され
る。ピーク・エネルギーが値15(4ビット最大)を割り
当てられると、テンプレート内の合計エネルギーの変化
は16ステップ×3dB/ステップ=48dBとなる。好ましい実
施例においては、この平均エネルギー正規化/量子化は
区分化/圧縮処理(ブロック420)時の高精度計算を可
能ならしめるためチャネル14の差分符号化(第6a図)の
後に行なわれる。 ブロック447は、チャネル・カウントCCを1に設定す
る。ブロック448は、チャネル・カウンタCCによってア
ドレスされたチャネル・エネルギーをアキュムレータに
読み込む。ブロック449は、ブロック448において読み込
まれたチャネル・エネルギーからブロック445において
計算された平均エネルギーを減じる。このステップは正
規化チャネル・エネルギー・データを生成し、このデー
タはブロック450において(区分化/圧縮ブロック420
に)出力される。ブロック451はチャネル・カウンタを
インクレメントし、そしてブロック452はすべてのチャ
ネルが正規化されたか否かを確かめる。新しいチャネル
・カウントがチャネル合計より大でない場合は、処理は
次のチャネル・エネルギーが読まれるブロック448に戻
る。しかし、フレームのすべてのチャネルが正規化完了
していれば、フレーム・カウントはブロック453におい
てインクレメントされ、データの次のフレームを取得す
る。すべてのフレームが正規化されると、データ整理器
322のエネルギー正規化処理はブロック444で終了する。 第4c図は、データ整理器のブロック420の実施状態を
示すブロック図である。入力特徴データは、初期フレー
ム記憶装置すなわちブロック502のフレーム内に記憶さ
れる。この記憶に用いる記憶装置はRAMであることが好
ましい。区分化コントローラすなわちブロック504は、
クラスタ処理の対象になるべきフレームの制御および指
定を行なう。Motorola(モトローラ)タイプ6805マイク
ロプロセッサのような多くのマイクロプロセッサがこの
目的のため使用可能である。 本発明は、入力フレームに関連するひずみ測度を先ず
計算して平均化前にフレーム間の類似性を決定すること
によって入力フレームが平均化について考慮されること
を必要とする。この計算は、ブロック504で使用してい
るマイクロプロセッサと類似または同一のマイクロプロ
セッサで行なうことが好ましい。この計算の詳細につい
て以下に説明する。 組合せるべきフレームが決定すると、フレーム平均化
器すなわちブロック508はそれらのフレームを1つの代
表平均フレームに組み合せる。この場合も、ブロック50
4の場合と同様なタイプの処理手段を使用して平均化の
ため指定されたフレームを組み合せることができる。 データを効果的に整理するため、結果のワード・テン
プレートは認識処理が劣化する点にまで変形しない範囲
でなるべく少ないテンプレート記憶装置を占有するべき
である。換言すると、ワード・テンプレートを表わす情
報の量は最小化されると同時に認識の正確度を最大化し
なければならない。この両極端は矛盾することである
が、各々のクラスタに対して最小ひずみレベルが許容さ
れるならば、ワード・テンプレート・データを最小化す
ることができる。 第5a図は、ある与えられたひずみレベルに対し、フレ
ームをクラスタ処理する方法を説明しているものであ
る。音声はフレーム510にグループ化された特徴データ
として描かれている。5個の中央フレーム510はクラス
タ512を形成している。このクラスタ512は、代表平均フ
レーム514に組み合されている。この平均フレーム514
は、システムに使用されている固有のタイプの特徴デー
タに従って多くの周知の平均化方法で生成することがで
きる。クラスタが許容のひずみレベルを満たしているか
否かを判断するために、従来技術のひずみ試験を使用す
ることができる。しかしながら、平均フレーム514は類
似性の測度を得るためクラスタ512内のフレーム510の各
々と比較されることが好ましい。平均フレーム514とク
ラスタ512内の各フレーム510との間のディスタンスは、
ディスタンスD1〜D5で示してある。これらのディスタン
スのうちの1つが許容ひずみレベルすなわちスレッショ
ルド・ディスタンスを越えている場合は、クラスタ512
は結果としてのワード・テンプレートとしては認められ
ない。このスレッショルド・ディスタンスを超過してい
ない場合は、クラスタ512は平均フレーム514として表わ
されている可能クラスタとして認められる。 有効クラスタを決定するこの手法は、ピークひずみ測
定と呼ばれている。本実施例は2種類のピークひずみ判
定基準すなわちピーク・エネルギーひずみおよびピーク
・スペクトルひずみを使用している。数学的には、これ
は次のような式で表わされる。 D=max[D1,D2,D3,D4,D5]、 ここにD1〜D5は上述のとおり各々のディスタンスを表
わす。 これらのひずみ測度は、平均フレームへと組合される
べきフレームを規制する局部制約条件として使用されて
いる。Dがエネルギーまたはスペクトルひずみのいずれ
かに対して所定のひずみスレッショルドを超過した場合
は、このクラスタは排除される。すべてのクラスタに対
して同一の制約条件を維持することによって、結果とし
てのワード・テンプレートの相関的な品位を実現でき
る。 このクラスタ処理手法は、ワード・テンプレートを表
わすデータを最適条件で整理するためのダイナミック・
プログラミングとともに使用されている。ダイナミック
・プログラミングの原理は、数学的に次の式で表わすこ
とができる。 Y0=0、および Yj=min[Yi+Cij].(すべてのiに対して) ここに、Yjはノード0からノードjまでの最小コスト
・パス(least cost path)のコスト、Cijはノードiか
らノードjに移る際に受けるコストである。この整数値
iおよびjは可能なノード数にわたっている。 この原理を本発明によるワード・テンプレートの整理
に適用するため、いくつかの仮定を設ける。これらの仮
定は、 テンプレート内の情報は時間的に等しく間隔どりされ
た一連のフレーム(a series of frame)の形であるこ
と、 フレームを平均フレームへと組み合せる適切な方法が
存在すること、 平均フレームを原フレームと比較する有意義なひずみ
測度が存在すること、および フレームは隣接フレームとのみ組み合されること である。 本発明の主要目的は、所定のひずみスレッショルドを
超過するクラスタが全然存在しないと言う規則条件に従
って、テンプレートを表わす最小組のクラスタを見出す
ことである。 下記の定義が、ダイナミック・プログラミングの原理
の本発明に基づくデータ整理への適用を可能ならしめ
る。 Yjは最初のjフレームに対するクラスタの組合せであ
り、 Y0は、この点においてはクラスタが存在しないことを
意味するナル・パス(null path)であり、そいて フレームi+1からjのクラスタがひずみ判定基準を
満足すればCij=1であり、さもなければCij=無限大で
あること。 このクラスタ処理方法は、ワード・テンプレートの最
初のフレームでスタートする最適クラスタ・パスを生成
する。テンプレート内の各フレームにおいて割当てられ
たクラスタ・パスは、これらのクラスタ・パスは全ワー
ドに対するクラスタ処理を完全に定義しないので、部分
パスと呼ばれる。この方法は、‘フレーム0'に関連する
ナル・パスを初期化すること、すなわちY0=0にするこ
とで開始する。このことは、ゼロ・フレームのテンプレ
ートはそれに関連する0個のクラスタを有することを示
している。各パスの相対品位を示すために、合計パスひ
ずみが各々のパスに割り当てられる。いかなる合計ひず
み測度でも使用可能であるが、ここに述べる実施例の場
合は現在のパスを定義するすべてのクラスタからのピー
ク・スペクトルひずみの最大値を使用している。従っ
て、ナル・パスすなわちY0はゼロ合計パスひずみTPDを
割り当てられる。 最初の部分パスすなわちクラスタの組合せを見出すた
めに、部分パスY1は次のように定義されている。 Y1(フレーム1における部分パス)=Y0+C0,1 上式は、1個のフレームの許容クラスタはナル・パス
Y0を取り、かつフレーム1までのすべてのフレームを付
加することによって形成できることを表わしている。こ
のため、平均フレームは実際のフレームに等しいことか
ら、部分パスY1に対する合計コストは1クラスタであ
り、そして合計パスひずみはゼロである。 第2の部分パスY2の形成には、2つの可能性を考慮す
る必要がある。この可能性は下記のとおりである。 Y2=min[Y0+C0,2;Y1+C1,2]. 第1の可能性は、フレーム1および2が1つのクラス
タに組み合されたナル・パスY0である。第2の可能性
は、クラスタとしての第1のフレームすなわち部分パス
Y1に第2のクラスタとしての第2のフレームを加えたも
のである。 この第1の可能性は1個のクラスタのコストを有し、
また第2の可能性は2個のクラスタのコストを有してい
る。整理を最適化する目的は最も少ないクラスタを得る
ことであるので、第1の可能性が好ましい。第1の可能
性に対する合計コストは1クラスタである。そのTPD
は、各フレームと2個のフレームの平均との間のピーク
ひずみに等しい。第1の可能性が所定のスレッショルド
値を超過する局部ひずみを有している場合は、第2の可
能性が選択される。 部分パスY3を形成するためには、下記の3つの可能性
が存在する。 Y3=min[Y0+C0,3; Y1+C1,3; Y2+C2,3]. 部分パスY3の形成は、部分パスY2の形成時にいずれの
パスが選択されたかと言うことに依存している。部分パ
スY2は最適に形成されたものであるので、はじめの2つ
の可能性のうちの1つは考慮しない。従って、部分パス
Y2において選択されなかったパスは部分パスY3に関して
考慮する必要がない。莫大な数のフレームに対してこの
手法を実行すると、絶対に最適なものとならないであろ
うパスを探索することなく大域的最適化解法が実現され
る。従って、データ整理に要する計算時間が実質的に削
減される。 第5b図は、4フレームのワード・テンプレートにおけ
る最適部分パスを形成する一例を図説している。Y1から
Y4までの各々の部分パスは、別個の列で示してある。ク
ラスタ処理のために考慮されるべきフレームは、アンダ
ラインが施してある。Y0+C0,1と定義してある第1の部
分パスは、ただ1つの選択520を有している。単一フレ
ームがそれ自体によってクラスタされる。 部分パスY2に関しては、最適形成は最初の2個のフレ
ームを有する1つのクラスタ、選択522を含んでいる。
この例では、局部ひずみスレッショルドを超過している
と仮定すると、第2の選択524を取ることになる。これ
らの2個の組合せフレーム522の上の×印は、これらの
2個のフレームを組み合せても見込みのある平均フレー
ムとして考慮されないことを示している。以後、これを
無効化選択と呼ぶことにする。フレーム2までの最適ク
ラスタ形成は、各々が1個のフレーム524を有する2個
のクラスタで構成されている。 部分パスY3については、3組の選択がある。第1の選
択526は最も望ましいものであるが、部分パスY2の最初
の2個のフレーム522を組み合せるとスレッショルドを
超過することから、これは一般的に排除されるであろ
う。これは常時真実であるとは限らないので留意された
い。実際の最適化アルゴリズムは、部分パスY2の選択52
2が無効であるということのみでこの組合せを直ちに排
除することはしないであろう。ひずみスレッショルドを
既に超過しているクラスタに付加フレームを算入するこ
とは、副次的に局部ひずみを減少せしめる。しかし、こ
のことはまれなことである。本例においては、このよう
な算入は考慮していない。無効組合せの大規模組合せも
無効になるであろう。選択530は、選択522が排除される
ことによって無効になる。従って、×印が第1および第
3の選択526および530の上に付してあり、その各々の無
効化を表示している。このため、第3の部分パスY3はた
だ2つの選択すなわち第2の528および第4の532を有し
ている。この第2の選択528が一層最適(クラスタがよ
り少ない)であり、本例においては、局部ひずみスレッ
ショルドを超過していないものとする。従って、第4の
選択532は最適でないことから無効化される。この無効
化は第4の選択532の上のXX印によって示されている。
フレーム3までの最適クラスタ形成は、2つのクラスタ
528から成っている。第1のクラスタは第1のフレーム
のみを含んでいる。第2のクラスタはフレーム2および
3を含んでいる。 第4の部分パスY4は、4つの選択対象の概念の組を有
している。×印は、選択534、538、542、および548が第
2の部分パスY2から無効になった選択522の結果として
無効であることを示している。この結果、単に選択53
6、540、544、および546のみを考慮すればよいことにな
る。Y3までの最適クラスタ化は532ではなく528であるた
め、選択546は非最適選択となることが分るので、これ
はXX印で示されているように無効になる。残りの3つの
選択のうち選択536は代表クラスタの数を最小限にする
ので、この選択536を次に選択する。本例においては、
選択536は局部ひずみスレッショルドを超過しないもの
とする。従って、全ワード・テンプレートに対する最適
クラスタ形成は2個のクラスタのみで構成される。第1
のクラスタは第1のフレームのみを含んでいる。第2の
クラスタはフレーム2からフレーム4までを含んでい
る。部分パスY4は最適に整理されたワード・テンプレー
トを表わしている。数学的には、この最適部分パスは、
Y1+C1,4と定義される。 上記のパス形成手順は、各々の部分パスに対するクラ
スタ形成を選択的に配列することによって改善すること
ができる。フレームは部分パスの最後のフレームからそ
の部分パスの最初のフレームに向かってクラスタ化が可
能である。たとえば、部分パスY10の形成に際しては、
クラスタ化の配列順序は:Y9+C9,10;Y8+C8,10;Y7+C7,
10;等である。フレーム10で構成されるクラスタが先ず
考慮される。このクラスタを定義する情報は保存され、
フレーム9が加えられてクラスタC8,10となる。クラス
タ化フレーム9および10が局部ひずみスレッショルドを
超過する場合は、クラスタC9,10を定義する情報は部分
パスY9に付加される付加クラスタと考えられない。クラ
スタ化フレーム9および10が局部ひずみスレッショルド
を超過しない場合は、クラスタC8,10が考慮される。ス
レッショルドを超過するまでフレームがクラスタに加え
られ、スレッショルド超過時点でY10における部分パス
の探索は完了する。次に、最適部分パス、すなわち最も
少ないクラスタを有するパスがY10に対するすべての前
の部分パスから選択される。このクラスタ化の選択順序
は、可能性のあるクラスタ組合せの試験を限定し、これ
によって計算時間を削減する。 一般に、任意の部分パスYjにおいて、最大jクラスタ
組合せが試験される。第5c図はこのようなパスに対する
選択順序づけを図説している。最適部分パスは数学的に
次のように定義される。 Yj=min[Yj−1+Cj−1,j;…;Y1+C1,j;Y0+C0,j]. 上式において、minはひずみ判定基準を満足するクラ
スタ・パス内の最小クラスタ数である。第5c図の水平軸
上にマークが付してあり、各々のフレームを示してい
る。縦に示してある列は、部分パスYjに対するクラスタ
形成可能性である。最下段のかっこの組すなわちクラス
タ可能性No.1は、第1の可能性あるクラスタ形成を決定
する。この形成は、それ自体でクラスタされる単一フレ
ームjと、最適部分パスYj−1とを含んでいる。低コス
トのパスが存在するか否かを判断するため、可能性No.2
が試験される。部分パスYj−2がフレームj−2までは
最適であるので、フレームjとj−1とのクラスタ化が
フレームjまでの他の形成の存否を決定する。ひずみス
レッショルドを超過するまで、フレームjは付加隣接フ
レームによってクラスタされる。ひずみスレッショルド
を超過すると、部分パスYjに対する探索は完了し、そし
て最も少ないクラスタを有するパスがYjとして取られ
る。 このような方法でクラスタ化を順序づけることによっ
て、フレームjに直接隣接しているフレームのみのクラ
スタ化を強制する。他の利点は、無効化選択をクラスタ
されるべきフレームの決定の際に使用しないことであ
る。このため、いかなる単一部分パスに対しても、最小
数のフレームがクラスタ化のために試験され、そして部
分パスごとに1つのクラスタ化を定義する情報のみが記
憶装置に記憶される。 各々の部分パスを定義する情報は、次の3つのパラメ
ータを含んでいる。 (1)総計パス・コスト、すなわち、そのパス内のクラ
スタ数。 (2)形成された直前のパスを示すトレースバック・ポ
インタ(trace−back pointer)。たとえば、部分パスY
6が(Y3+C3,6)と定義された場合、Y6におけるトレー
スバック・ポインタは部分パスY3を指す。 (3)パスの総合ひずみを反映する、現在のパスに対す
る全パスひずみ(TPD)。 このトレースバック・ポインタは、そのパス内のクラ
スタを定義する。 全パスひずみは、パスの品位を反映している。これ
は、各々が等しい最小コスト(クラスタ数)を有してい
る2つの可能性あるパス形成のいずれが最も望ましいも
のであるかを決定するために使用される。 次の例はこれらのパラメータの応用について説明して
いる。 部分パスY8に関して次の組合せが存在するものとす
る。 Y8=Y3+C3,8またはY5+C5,8 部分パスY3および部分パスY5のコストが相等しく、か
つクラスタC3,8およびC5,8が共に局部ひずみ制約条件を
満たすものとする。 所望の最適形成は最小のTPDを有するものである。ピ
ークひずみ試験を使用して、部分パスY8に対する最適形
成は次のように決定される。 min[max[Y3TPD;クラスタ4−8のピークひずみ]; max[Y5TPD;クラスタ6−8のピークひず
み]]. いずれの形成が最小TPDを有しているかによって、ト
レースバック・ポインタはY3かY5のいずれかに設定され
る。 ここで第5d図を見ると、この図はjフレーム列に対す
る部分パスの形成に関するフローチャートを示してい
る。このフローチャートは4個のフレームを有する、す
なわちN=4の場合のワード・テンプレートに関するも
のである。結果としてのデータ整理テンプレートは、Yj
=Y1+C1,4である第5b図による例と同一である。 ナル・パス、すなわち部分パスY0は、コスト、トレー
スバック・ポインタおよびTPDとともに初期化される
(ブロック550)。各々の部分パスはTPD、コストおよび
TBPに対する各自の組の値を有していることに留意され
たい。フレーム・ポインタjは1に初期化され、第1の
部分パスY1を示す(ブロック552)。第5e図のフローチ
ャートの第2の部分に続き、第2のフレーム・ポインタ
kは0に初期化される(ブロック554)。第2のフレー
ム・ポインタは、その部分パスのクラスタ処理にどの程
度さかのぼってクラスタを考慮するかを指定するために
使用される。従って、クラスタ処理のために考慮される
べきフレームはk+1からjまでが指定される。 これらのフレームは平均化され(ブロック556)、そ
してクラスタひずみが生成される(ブロック558)。部
分パスの第1のクラスタが形成されつつあるか否かを判
断するため試験が行なわれる(ブロック562)。この時
点において、第1の部分パスが形成中である。従って、
必要なパラメータを設定することによって、クラスタは
記憶装置内に定義される(ブロック564)。これは第1
の部分パスの第1のクラスタであるので、トレースバッ
ク・ポインタ(TBP)はナル・ワードに、コストは1に
設定され、そしてTPDは0のままである。 フレームjで終結するパスに対するコストは、“jで
終結するパスのコスト(パスjのクラスタの数)”プラ
ス“加えられる新しいクラスタの1"として設定される。
大規模クラスタ形成に対する試験は、ブロック566に示
してある第2のフレーム・ポインタkをデクレメントす
ることによって開始する。この時点において、kは−1
にデクレメントされるので、無効フレーム・クラスタを
防止するための試験が行なわれる(ブロック568)。ブ
ロック568において実施した試験からの肯定結果は、す
べての部分パスの形成が完了しそして最適性の試験が完
了したことを示すものである。第1の部分パスは、数学
的にY1=Y0+C0,1と定義される。このパスは第1のフレ
ームを含む1個のクラスタで構成されている。ブロック
570に示す試験は、すべてのフレームがクラスタ化され
たか否かを判断する。クラスタ化されるフレームがまだ
3個ある。次の部分パスは、第1のフレーム・ポインタ
jをインクレメントすることによって初期化される(ブ
ロック572)。第2のフレーム・ポインタはjの前の1
フレームに初期化される(ブロック554)。従って、j
はフレーム2を指し、kはフレーム1を指す。 フレーム2はブロック556において単独に平均され
る。ブロック562において行なわれる試験で、jがk+
1に等しいことを決定し、流れは第1の部分パスY2を定
義するためのブロック564に進む。ポインタkは、次の
クラスタを考慮するためブロック566においてデクレメ
ントされる。 フレーム1および2は平均されてY0+C0,2を形成し
(ブロック556)、そしてひずみ測度が生成される(ブ
ロック556)。これは形成される第1のパスではないの
で(ブロック562)、流れはブロック560に進む。ひずみ
測度はスレッショルドと比較される(ブロック560)。
本例においては、フレーム1と2とを組み合せるとスレ
ッショルドを超過する。従って、以前に保存された部分
パス、すなわちY1+C1,2が部分パスY2として保存されて
いるが、そのままフローチャートはブロック580に分岐
する。 このブロック580に示したステップは、いずれかの付
加フレームが既にスレッショルドを超過しているこれら
のフレームと共にクラスタ化されるべきであるか否かを
判断するための試験を行なうものである。一般的には、
ほとんどのデータの性質に起因して、この時点で付加フ
レームを加えることはさらにひずみスレッショルドの超
過を招く結果となるものである。しかしながら、生成さ
れたひずみ測度のスレッショルド超過が約20%を越えな
い場合は、ひずみスレッショルドを超過することなく付
加フレームがクラスタ化可能であることが分かってい
る。さらにクラスタ化を望む場合は、第2のフレーム・
ポインタが新しいクラスタを指定するためにデクレメン
トされる(ブロック566)。さもなければ、すべてのフ
レームがクラスタ化されたか否かを示す試験が実施され
る(ブロック570)。 次の部分パスは、jを3に等しく設定して初期化され
る(ブロック572)。第2のフレーム・ポインタは2に
初期化される。フレーム3は単独に平均化され(ブロッ
ク556)、そしてひずみ測度が生成される(ブロック55
8)。これはY3に対して形成された第1のパスであるの
で、この新しいパスは定義されかつ記憶装置に保存され
る(ブロック564)。第2のフレーム・ポインタはデク
レメントされ(ブロック566)、大規模クラスタを指定
する。この大規模クラスタは、フレーム2および3で構
成されている。 これらのフレームは平均化され(ブロック558)、ひ
ずみが生成される(ブロック558)。これは形成される
第1のパスではないので(ブロック562)、流れはブロ
ック560に進む。この例では、スレッショルドを超過し
ない(ブロック560)。このパスY1+C1,3は2個のクラ
スタを有し、3個のクラスタを有するパスY2+C2,3より
もさらに最適のものであるので、パスY1+C1,3は以前に
保存されたパスY2+C2,3に部分パスY3として取って代わ
る。kが0にデクレメントされると、大規模クラスタが
指定される(ブロック566)。 フレーム1〜3は平均化され(ブロック556)、別の
ひずみ測度が生成される(ブロック558)。この例で
は、スレッショルドを超過する(ブロック560)。付加
フレームがクラスタ化されることはなく(ブロック58
0)、すべてのフレームがクラスタ化されたか否かを判
断するため試験が再び行なわれる(ブロック570)。フ
レーム4が未だクラスタ化されていないので、jが次の
部分パスY4のためにインクレメントされる。第2のフレ
ーム・ポインタはフレーム3に設定され、そしてクラス
タ化処理が繰り返される。 フレーム4は単独に平均化される(ブロック556)。
再び、これは形成された最初のパスであり(ブロック56
2)、このパスはY4に対して定義される(ブロック56
4)。この部分パスY3+C3,4は、3個のクラスタのコス
トを有している。大規模クラスタが指定され(ブロック
566)、フレーム3および4がクラスタ化される。 フレーム3および4は平均化される(ブロック55
6)。本例においては、これらのひずみ測度はスレッシ
ョルドを超過しない(ブロック560)。この部分パスY2
+C2,4は3個のクラスタのコストを有している。これは
以前のパス(Y3+C3,4)と同一のコストを有しているの
で、流れはブロック574および576を通してブロック578
に進み、TPDはいずれのパスが最も小さいひずみを有し
ているかを判断するため調べられる。現在のパス(Y2+
C2,4)が以前のパス(Y3+C3,4)よりも低いTPDを有し
ていれば(ブロック578)、このパスは以前のパスに取
って代るであろうし(ブロック564)、さもなければ流
れはブロック566に進む。大規模クラスタが指定され
(ブロック566)、フレーム2〜4がクラスタ化され
る。 フレーム2〜4は平均化される(ブロック556)。本
例においては、これらのひずみ測度はまたもスレッショ
ルドを超過しない。この部分パスY1+C1,4は2個のクラ
スタのコストを有している。これは以前のパス以外の部
分パスY4に代するさらに最適のパスであるので、このパ
スは以前のパスに代って定義される(ブロック564)。
大規模クラスタが指定され(ブロック566)、そしてフ
レーム1〜4がクラスタ化される。 フレーム1〜4を平均化すると、本例においては、ひ
ずみスレッショルドを超過する(ブロック560)。クラ
スタ化は停止される(ブロック580)。すべてのフレー
ムのクラスタ化が完了したので(ブロック570)、各々
のクラスタを定義している記憶情報はこの4フレームの
データ整理ワード・テンプレートに対する最適パスを定
義するが(ブロック582)、これは数学的にはY4=Y1+C
1,4と定義される。 本例は第3図からの最適データ整理ワード・テンプレ
ートの形成を説明している。フローチャートは、下記の
順序による各々の部分パスに対するクラスタ化の試験を
説明している。 Y1: 2 3 4 Y2:1 3 4 * 3 4 Y3:1 2 4 1 4 * 4 Y4:1 2 3 1 2 1
. フレームを示している数字は、各々のクラスタ試験に
対してアンダラインが付してある。スレッショルドを超
過するクラスタは先頭に付した‘*’印によって示され
ている。 本例においては、10種類のクラスタ・パスが探索され
る。一般に、この手順を使用する場合は、Nをワード・
テンプレート内のフレーム数とすると、多くて[N(N
+1)]/2個のクラスタ・パスが最適クラスタ形成を探
索するために必要である。15フレームのワード・テンプ
レートに関しては、すべての可能性ある組合せを試行す
る探索のための16,384のパスに比して、最大120のパス
の探索を必要とすることになる。従って、本発明に基づ
いてこのような手順を使用すると、計算時間の著しい削
減が実現される。 第5dおよ5e図のブロック552、568、554、562、および
580を変更することによって、計算時間をさらに削減す
ることができる。ブロック568は、第2のフレーム・ポ
インタkに設定される限界を示している。この例では、
kはフレーム0におけるナル・パス、すなわち部分パス
Y0によってのみ制限される。kは各クラスタの長さを定
義するために使用されるので、クラスタ化されるフレー
ムの数はkに制約条件を付与することによって制約する
ことができる。すべての与えられたひずみスレッショル
ドに対して、クラスタ化された場合に、このひずみスレ
ッショルドを超過するひずみを生じさせるクラスタ数が
常に存在する筈である。これに対して、ひずみスレッシ
ョルドを超過するひずみを絶対に生じない最小クラスタ
形成が常に存在する筈である。従って、最大クラスタ・
サイズMAXCSと最小クラスタ・サイズMINCSとを定義する
ことによって、第2のフレーム・ポインタkを制約する
ことができる。 MINCSはブロック552、554、および562に適用すること
にする。ブロック552に関しては、jはMINCSに初期化さ
れることになる。ブロック554に関しては、このステッ
プにおいてkから1を減ずるのではなく、MINCSが減じ
られることになる。このことはkを各々の新しい部分パ
スに対して、あるフレーム数だけ戻すことになる。この
結果、MINCSよりも少ないフレームを有するクラスタは
平均化されないことになる。MINCSを収容するため、ブ
ロック562はj=k+1ではなくj=k+MINCSの試験を
表わすべきであることに留意されたい。 MAXCSはブロック568に適用されることになる。限界は
0(k<0)以前のフレームまたはMAXCS(k<0−MAX
CS)で指定されたもの以前のフレームになる。これによ
って、MAXCSを超過することが分かっているクラスタの
試験を避けることができる。 第5e図の方法による場合は、これらの制約条件は数学
的に次のように表わすことができる。 k>j−MAXCS および k>0; 並びに k<j−MINCS および j>MINCS. たとえば、部分パスY15に対してMAXCS=5、およびMI
NCS=2とすると、最初のクラスタはフレーム15および1
4で構成され、最後のクラスタはフレーム15〜11で構成
される。jはMINCSより大またはMINCSと等しくなければ
ならないと言う制約条件は、クラスタが最初のMINCSフ
レーム内に形成することを防止する。 サイズMINCSにおけるクラスタはひずみスレッショル
ドに対して試験(ブロック560)されないことに注目さ
れたい(ブロック562)。このことは、有効部分パスが
すべてYj、j>MINCSに対して存在することを保証す
る。 本発明に基づいてこのような制約条件を使用すること
によって、探索対象のパス数はMAXCSとMINCSとの間の差
に従って削減される。 第5f図は、第5e図のブロック582をさらに詳細に示し
ている。この第5f図は、逆の方向に各クラスタからトレ
ースバック・ポインタ(第5e図のブロック564内のTBP)
を使用することによってデータ整理後の出力クラスタを
生成する方法を説明している。2つのフレーム・ポイン
タTBおよびCFが初期化される(ブロック590)。TBは最
後のフレームのトレースバック・ポインタに初期化され
る。現在エンド・フレーム・ポインタであるCFは、ワー
ド・テンプレートの最終フレームに初期化される。第5d
および5e図からの例においては、TBはフレーム1を、そ
してCFはフレーム4を指すことになる。フレームTB+1
〜CFは平均化されて、合成ワード・テンプレートに対す
る出力フレームを形成する(ブロック592)。各々の平
均化フレームに対する変数、またはクラスタは組み合さ
れるフレーム数を記憶する。これは“リピート・カウン
ト”と呼ばれ、CF−TBから計算することができる。第6c
図以下を参照されたい。すべてのクラスタが出力された
か否かを判断するため試験が行なわれる(ブロック59
4)。出力が完了していない場合は、CFをTBに等しく設
定しかつTBを新しいフレームCFのトレースバック・ポイ
ンタに設定することによって、次のクラスタが指示され
る。この手順は、すべてのクラスタが平均化されかつ出
力されて合成ワード・テンプレートを形成するまで継続
する。 第5g、5h、および5i図は、トレースバック・ポインタ
のユニークな応用を説明している。このトレースバック
・ポインタは、一般に無限長データと呼ばれている不定
数のフレームを有するデータからクラスタを出力するた
めの部分トレースバック・モードにおいて使用される。
これは、有限数のフレーム例えば4個を有するワード・
テンプレートを使用している第3および5図で説明した
例とは異なるものである。 第5g図は連続の24個のフレームを示しているが、この
各々のフレームには部分パスを定義するトレースバック
・ポインタが割り当てられている。この例では、MINCS
は2に、そしてMAXCSは5に設定してある。部分トレー
スバックを無限長データに応用するには、入力データの
部分を定義するためにクラスタ化されたフレームが連続
的に出力されることを必要とする。従って、部分トレー
スバックのスキームにトレースバック・ポインタを応用
することによって、連続データを整理することができ
る。 第5h図は、フレーム10で集中し、フレーム21〜24で終
結するすべての部分パスを図説している。フレーム1〜
4、5〜7、および8〜10は最適クラスタであると判明
したものであり、また集中点はフレーム10であるので、
これらのフレームは出力可能である。 第5i図は、フレーム1〜4、5〜7、および8〜10が
出力された後の残りのトリーを示している。第5gおよび
5h図は、フレーム0におけるナル・ポインタを示してい
る。第5i図の形成の後、フレーム10の集中点は新しいナ
ル・ポインタの位置を指定している。この集中点を経て
トレース・バックし、かつその点からフレームを出力す
ることによって、無限長データを収容することができ
る。 一般に、フレームnとすると、トレースバックを開始
すべき点はn、n−1、n−2、…n−MAXCSである
が、これはこれらのパスが依然として有効であり、かつ
さらに入力データと組み合せることが可能であるからで
ある。 第6aおよび6b図のフローチャートは、第4a図の差分符
号化ブロック430によって実施される一連のステップを
図説している。ブロック660でスタートし、この差分符
号化処理は、各チャンネルの実際のエネルギー・データ
の代りに、隣接チャネル間の差を生成して記憶すること
によって、テンプレート記憶装置の必要量を軽減してい
る。この差分符号化処理は、第4b図において説明したよ
うに、フレーム・バイ・フレームのベースで作動してい
る。従って、初期化ブロック661は、フレーム・カウン
トFCを1に、そしてチャネル合計CTを14に設定してい
る。ブロック662は以前のとおりフレーム合計FTを計算
する。ブロック663は、ワードのすべてのフレームが符
号化されたか否かを確認するための試験を行なう。すべ
てのフレームが処理完了していれば、差分符号化はブロ
ック664で終結する。 ブロック665は、チャネル・カウントCCを1に等しく
設定することによって、実際の差分符号化手順を開始す
る。チャネル1のエネルギー正規化データが、ブロック
666においてアキュムレータに読み込まれる。ブロック6
67は、記憶域削減のためチャネル1のデータを1.5dB段
階に量子化する。特徴抽出器312からのチャネル・デー
タは、8ビット/バイトを使用して最初0.376dB/段階と
して表わされる。1.5dB増分に量子化される場合は、96d
Bのエネルギー範囲(26×1.5dB)を表わすためには6ビ
ットしか要しないことになる。最初のチャネルは、隣接
チャネルの差を決定するための基準を形成するため、差
分符号化されない。 チャネル・データの量子化・制限化値をチャネル差分
の計算に使用しないものとすると、著しい量子化エラー
がブロック430の差分符号化処理に混入する可能性があ
る。このため、内部変数RQV、すなわちチャネル・デー
タの再編成量子化値を差分符号化ループの内部に導入し
てこのエラーを考慮している。チャネル1は差分符号化
されないので、ブロック668は、将来使用のためのチャ
ネル1RQVを、チャネル1の量子化データの値を単にそれ
に割り当てることによって、形成する。以下に説明する
ブロック675は、残りのチャネルのためのRQVを形成す
る。従って、量子化されたチャネル1のデータはブロッ
ク669において(テンプレート記憶装置160に)出力され
る。 チャネル・カウンタはブロック670においてインクレ
メントされ、そして次のチャネル・データがブロック67
1においてアキュムレータに読み込まれる。ブロック672
は、このチャネルデータのエネルギーを1.5dB/ステップ
で量子化する。差分符号化は、実際のチャネル値ではな
くチャネル間の差を記憶するので、ブロック673は次式
に基づいて隣接チャネルの差を決定する。 チャネル(CC)差分=CH(CC)データ−CH(CC−1)
RQV 上記においてCH(CC−1)RQVは、前のループのブロ
ック675またはCC=2においてはブロック668において形
成された前のチャネルの再編成量子化値である。 ブロック674はこのチャネル差分ビット値を、−8〜
+7最大に制限する。このビット値を制約するとともに
エネルギー値を量子化することによって、隣接チャネル
差分の範囲は−12dB/+10.5dBになる。異なる応用によ
る異なる量子化値またはビット制限も考えられるが、上
記結果は得られた値が本応用について十分なものである
ことを示している。その上、制限チャネル差分は4ビッ
トの符号付き数であるので、1バイトについて2個の値
の記憶が可能である。従って、ここで説明した制限およ
び量子化手順は所要データ記憶量を実質的に削減してい
る。 しかしながら、各々の差分の制限および量子化値が次
のチャネルの差分形成に使用されないとすると、著しい
再編成エラー招くことになる。ブロック675は、次のチ
ャネル差分を形成する前に量子化および制限化データか
ら各チャネル差分を再編成することによって、このエラ
ーを考慮に入れている。内部変数RQVは次式によって各
チャネルに対して形成される。 チャネル(CC)RQV=CH(CC−1)RQV+CH(CC)の差
分上式において、CH(CC−1)RQVは前のチャネル差分
の再編成量子化値である。従って、差分符号化ループ内
にRQV変数を使用することによって、量子化エラーが後
続チャネルに伝搬することを防止する。 ブロック676は、量子化/制限化チャネル差分を、こ
の差分が1バイトについて2個の値が記憶されるよう
に、テンプレート記憶装置に出力する(第6c図参照)。
ブロック677は、すべてのチャネルが符号化されたか否
かを確認するための試験である。チャネルが残っている
場合は、手順がブロック670から繰り返される。チャネ
ル・カウントCCがチャネル合計CTに等しい場合は、フレ
ーム・カウントFCは以前のとおりブロック678において
インクレメントされそしてブロック663において試験さ
れる。 以下の計算は、本発明によって達成される整理データ
・レートを説明するものである。特徴抽出器312は14個
のチャネルの各々に対する8ビットの対数チャネル・エ
ネルギー値を生成するが、この場合最下位のビットはdB
の3/8を表わす。従って、データ整理器ブロック322に印
加される原始ワード・データの1フレームは、8ビット
/バイトで、14バイトのデータで構成され、100フレー
ム/秒では11,200ビット/秒に等しい。 エネルギー正規化および区分化/圧縮手順が実施され
た後は、1フレームにつき16バイトのデータを必要とす
る。(14個のチャネルの各々に対して1バイト、平均フ
レーム・エネルギーAVGENGに対して1バイト、およびリ
ピート・カウントに対して1バイト)。このように、デ
ータ・レートは8ビット/バイト、100フレーム/秒に
おいて16バイトのデータとして計算することができ、リ
ピート・カウントについて平均4フレームと仮定する
と、3,200ビット/秒が得られる。 ブロック430の差分符号化処理が完了した後、テンプ
レート記憶装置160の各フレームは第6c図の整理データ
形式に示すようになる。リピート・カウントは、バイト
1に記憶される。量子化・エネルギー正規化されたチャ
ネル1のデータは、バイト2に記憶される。バイト3〜
9は、2チャネルの差分が各々のバイトに記憶されるよ
うに分割されている。換言すれば、差分符号化されたチ
ャネル2のデータはバイト3の上位ニブルに記憶され、
そしてチャネル3のデータは同一バイトの下位ニブルに
記憶される。チャネル14の差分はバイト9の上位ニブル
に記憶され、そして平均化フレーム・エネルギーすなわ
ちAVGENGはバイト9の下位ニブルに記憶される。9バイ
ト/フレームのデータ、8ビット/バイト、100フレー
ム/秒、そして平均リピート・カウントを4とすると、
データ・レートは1,800ビット/秒となる。 従って、差分符号化ブロック430は16バイトのデータ
を9バイトに整理している。リピート・カウント値が2
〜15の間にあれば、このリピート・カウントも4ビット
のニブル内に記憶可能である。すなわち、このリピート
・カウント・データ形式を、記憶装置必要量を8.5バイ
ト/フレームにさらに削減するように再配列することが
できる。その上、このデータ整理処理は、データ・レー
トを少なくとも係数6だけ減少させている(11,200→1,
800)。この結果、音声認識システムの複雑性と記憶装
置必要量とを大幅に軽減し、これによって音声認識用語
範囲の増大を可能ならしめている。 3.復号化(decoding)アルゴリズム 第7a図は、第4a図のブロック420に関して説明したと
おり、3個の平均フレーム722に組み合せたフレーム720
を有する改良形ワード・モデルを示している。各々の平
均フレーム722は、1つのワード・モデル内のステート
(state)として示してある。各ステートは1つ以上の
サブステート(substate)を含んでいる。サブステート
の数は、このステートを形成するために組み合されたフ
レームの数に依存している。各サブステートは、入力フ
レームと平均フレームとの間の類似点測度すなわちディ
スタンス・スコア(distance scores)を累積する関連
ディスタンス・アキュムレータを有している。この改良
形ワード・モデルの実施態様について第7b図で説明す
る。 この第7b図は、第3図からのブロック120を、テンプ
レート記憶装置160との関係を含み特に詳しく示すため
に展開拡大したものである。音声認識器326は展開拡大
されて、認識器制御ブロック730、ワード・モデル・デ
コーダ732、ディスタンスRAM734、ディスタンス計算器7
36およびステート・デコーダ738を含んでいる。テンプ
レート・デコーダ328とテンプレート記憶装置とに関し
ては、この音声認識器326に続いて説明する。 認識器制御ブロック730は、認識処理を調整するため
に使用されている。この調整は、(隔離ワード認識に対
する)エンドポイントの検出、ワード・モデルの最良累
積ディスタンス・スコアの追跡、(連続すなわち連続ワ
ード認識のための)ワードの連結に使用されるリンク・
テーブルの維持、特殊認識処理に必要な特殊ディスタン
ス計算、およびディスタンスRAM 734の初期化を含むも
のである。認識器制御はさらに、音響プロセッサからの
データの緩衝をも行なう。入力音声の各々のフレームに
対して、認識器はテンプレート記憶装置内のすべての有
効ワード・テンプレートを更新する。認識器制御器730
の特殊必要条件は、Acoustics,Speech and Signal Proc
essing(音響、音声、および信号の処理)に関する1982
年のIEEE国際会議の議事録の899〜902頁に“An Algorit
hm for Connected Word Recognition(連続ワード認識
のためのアルゴリズム)”と題する論文にBride、Brow
n、およびChamberlainが記述している。この認識器制御
器ブロックによって使用されている対応制御プロセッサ
については、Acoustics,Speech and Signal Processing
(音響、音声、および信号の処理)に関する1982年のIE
EE国際会議の議事録の863〜866頁に“A Real−Time Har
dware Continuous Speech Recognition System(リアル
タイム・ハードウェア連続音声認識システム)”と題す
る論文にPeckham、Green、Canning、およびStephensが
記述している。 ディスタンスRAM 734は、デコード処理に対して最新
のすべてのサブステートに関して使用された累積ディス
タンスを内容として有している。1977年、Carnegie−Me
llon University(カーネギー・メロン大学)のCompute
r Science Dept.(コンピュータ科学部)のPh.D.Disser
−tation(博士論文)の“The Harpy Speech Recogniti
on System(ハーピイ音声認識システム)”にB.Lowerre
が記述しているようなビーム復号化を使用する場合は、
このディスタンスRAM 734は現在有効であるサブステー
トを識別するためのフラグを含むことになる。前記の
“An Algorithm for Connected Word Recognition(連
結ワード認識のためのアルゴリズム)”に記述されてい
るように連結ワード認識処理を使用する場合は、ディス
タンスRAM 734は各々のサブステートに対するリンキン
グ・ポインタをも含むことになる。 ディスタンス計算器736は、現在の入力フレームと処
理中のステートとの間のディスタンスを計算する。ディ
スタンスは通常の場合、音声を表わすためそのシステム
が使用している特徴データのタイプに基づいて計算され
る。帯域ろ(濾)波されたデータはユークリッド(Eucl
idean)またはチェビシェフ(Chebychev)のディスタン
ス計算を使用することができるが、この計算については
1983年5〜6月のBell System Technical Journal(ベ
ル・システム・テクニカル・ジャーナル)Vol.62,No.5
の1,311〜1,336頁にB.A.Dautrich、L.R.Rabiner、T.B.M
artinが“The Effects of Selected Signal Processing
Techniques on the Performance of Filter−Bank−Ba
sed Isolated Word Recognizer(選択信号処理手法のフ
ィルタ・バンクに基づくワード認識器の性能に及ぼす影
響)”と題して発表した論文に記述してある。LPCデー
タは対数尤度比ディスタンス計算(log−likelihood ra
tio distance calculation)を使用することができ、こ
の計算については1975年2月のIEEE Trans.Acoustics,S
peech and Signal Processing(音響、音声および信号
の処理)Vol.ASSP−23の67〜72頁に“Minimum Predicti
on Residual Principle Applied to Speech Recognitio
n(音声認識に応用される最小予測残留の原理)”と題
してF.Itakuraが発表した論文に記述されている。本実
施例はチャネル・バンク情報とも呼ばれているろ波デー
タを使用しているので、チェビシェフ計算またはユーク
リッド計算のいずれでも構わない。 ステートデコーダ738は、入力フレーム処理時の各々
の現在有効ステートについてディスタンスRAMを更新す
る。換言すれば、ワード・モデルデコーダ732によって
処理された各々のワード・モデルについて、ステートデ
コーダ738はディスタンスRAM 734内に所要累積ディスタ
ンスを更新する。このステートデコーダは、入力フレー
ムとディスタンス計算器736によって決定された現在ス
テートとの間のディスタンス、および、勿論のことであ
るが、現在ステートを表わすテンプレート記憶装置デー
タをも利用する。 第7c図は、各々の入力フレームを処理するためにワー
ド・モデル・デコーダ732が行なう諸ステップをフロー
チャートの形で示している。1977年のカーネギー・メロ
ン大学の計算機科学部の博士論文“The Harpy Speech R
ecognition System(ハーピイ音声認識システム)”に
B.Lowerreが記述しているビーム復号処理のような切捨
て探索手法(truncated searching technique)を含
み、多数のワード探索手法を復号処理のために使用する
ことができる。切捨て探索手法を実施する場合は、音声
認識器制御器730がスレッショルド・レベルと最良累積
ディスタンスを保持していることが必要であることに留
意されたい。 第7c図のブロック740において、認識器制御器(第7b
図のブロック730)から3つの変数が抽出される。これ
らの3つの変数は、PCAD、PADおよびテンプレートPTRで
ある。このテンプレートPTRは、ワード・モデル・デコ
ーダを正しいワード・テンプレートに向けるために使用
される。PCADは、直前のステートからの累積ディスタン
スを表わしている。この累積されたディスタンスは、シ
ーケンス中のワード・モデルの直前のステートから存在
しているものである。 PADは直前の連続ステートから必ずしも必要ではない
が、直前の累積ディスタンスを表わしている。PADは、
直前のステートが最小ドウェル・タイム0(ゼロ)を有
する場合、すなわち直前のステートがともにスキップ可
能な場合は、PCADと異なることができる。 隔離ワード認識システムにおいては、PADおよびPCAD
は、一般的には認識器制御器によって0(ゼロ)に初期
化される。連結または連続ワード認識システムにおいて
は、PADおよびPCADの初期値は他のワード・モデルの出
力から決定することができる。 第7c図のブロック742において、ステート・デコーダ
は個々のワード・モデルの第1のステートに対する復号
化機能を行なう。このステートを表わすデータは、認識
器制御器から供給されたテンプレートPTRによって識別
される。このステート・デコーダ・ブロックについて
は、第7d図で詳述する。 そのワード・モデルのすべてのステートが復号された
か否かを判断するためブロック744で試験が行なわれる
復号化が完了していない場合は、更新されたテンプレー
トPTRを伴って、流れはステート・デコーダ、すなわち
ブロック742に戻る。このワード・モデルのすべてのス
テートが復号されている場合は、累積ディスタンス、PC
ADとPADとがブロック748において認識器制御器に戻され
る。この時点において、認識器制御器は復号すべき新し
いワード・モデルを典型的に指定することになる。すべ
てのワード・モデルの処理が完了すると、音響プロセッ
サからの次のデータ・フレームの処理を開始しなければ
ならない。入力の最後のフレームが復号された場合の隔
離ワード認識システムについては、各々のワード・モデ
ルに対してワード・モデル・デコーダによって返された
PCADは、入力発声をそのワード・モデルに突き合せるた
めの全累積ディスタンスを表わしていることになる。一
般的には、最低の全累積ディスタンスを有するワード・
モデルが、認識された音声によって表わされたものとし
て選択されることになる。テンプレートの突合せが決定
すると、この情報は制御ユニット334に伝達される。 第7d図は、各々のワード・モデルの各々のステートに
対する実際のステート復号化処理を行なうためのフロー
チャート、すなわち第7c図のブロック742を拡張拡大し
たものを示している。累積ディスタンス、すなわちPCAD
およびPADはブロック750に伝達される。ブロック750に
おいて、ワード・モデル・ステートと入力フレームとの
ディスタンスが計算され、入力フレーム・ディスタンス
を意味するIFDと呼ばれる変数として記憶される。 このステートに対する最大ドウェルは、テンプレート
記憶装置から移送される(ブロック751)。この最大ド
ウェルは、ワード・テンプレートの各々の平均フレーム
に組み合されるフレーム数から決定され、そしてステー
ト内のサブステート数に等しいものである。実際にこの
システムは、組み合されるフレームの数として、最大ド
ウェルを定義する。これは、ワード・トレーニング時に
は特徴抽出器(第3図のブロック310)は入力音声を認
識処理時の2倍のレートでサンプルするからである。最
大ドウェルを平均化されたフレーム数に等しく設定する
ことによって、認識時に話されるワードがテンプレート
によって表わされるワードの時間長の2倍までである場
合、話されたワードのワード・モデルとの突合せ(整
合)を可能ならしめる。 各々のステートに対する最小ドウェルは、ステートデ
コード処理時に決定される。ステートの最大ドウェルの
みがステート・デコード・アルゴリズムに伝達されるの
で、最小ドウェルは4で除算された最大ドウェルの整数
部として計算される(ブロック752)。これによって、
認識時に話されるワードがテンプレートによって表わさ
れるワードの時間長の半分である場合、話されたワード
のワード・モデルとの突合せを可能ならしめる。 ドウェル・カウンタ、すなわちサブステート・ポイン
タiはブロック754において初期化され、処理中の現在
ドウェル・カウントを表示する。各々のドウェル・カウ
ントは、サブステートと呼ばれる。各々のステートに対
するサブステートの最大数は、前述のとおり、最大ドウ
ェルに基づいて定義される。この実施例においては、復
号化処理を容易ならしめるため、サブステートは逆の順
序で処理される。従って、最大ドウェルはステート内の
サブステートの全数として定義されるので、“i"は最初
最大4ドウェルに等しく設定される。 ブロック756において、一時的累積ディスタンスTAD
は、IFAD(i)と呼ばれているサブステートiの累積デ
ィスタンスと現在入力フレーム・ディスタンスIFDとの
和に等しい値に設定される。この累積ディスタンスは、
前に処理された入力フレームから更新され、かつ第7b図
のブロック734のディスタンスRAMに記憶されているもの
と仮定する。IFADは、すべてのワード・モデルのすべて
のサブステートに対する認識処理の最初の入力フレーム
に先立ち0に設定される。 サブステート・ポインタはブロック758においてデク
レメントされる。このポインタが0に到達しない場合は
(ブロック760)、このサブステートの新しい累積ディ
スタンスIFAD(i+1)は、前のサブステートに対する
累積ディスタンスIFAD(i)と現在入力フレーム・ディ
スタンスIFDとの和に等しい値に設定される(ブロック7
62)。そうでない場合は、流れは第7e図のブロック768
に進む。 ブロック764で試験が行なわれ、このステートが現在
サブステートから退出可能であるか否か、すなわち“i"
が最小ドウェルよりも大であるか否かまたは最小ドウェ
ルと等しいか否かを判断する。“i"が最小ドウェルより
小になるまで、一時的累積ディスタンスTADは前のTADま
たはIFAD(i+1)のいずれかの最小値に更新される
(ブロック766)。換言すれば、TADは現在ステートを出
る最良累積ディスタンスとして定義される。 第7e図のブロック768に続き、最初のサブステートに
対する累積ディスタンスは、PADであるステートに入る
最良累積ディスタンスに設定される。 現在ステートに対する最小ドウェルが0であるか否か
を判断するため試験が行なわれる(ブロック770)。最
小ドウェル値ゼロは、このワード・テンプレートの復号
化においてさらに正確な突合せをもたらすために現在ス
テートをスキップすることができることを示している。
そのステートに対する最小ドウェルがゼロでない場合
は、PADの一時的累積ディスタンスTADに等しく設定され
るが、これはTADがこのステートからの最良累積ディス
タンスを含んでいることによるものである(ブロック77
2)。最小ドウェルがゼロである場合は、前のステート
の累積ディスタンス出力、PCAD、またはこのステートか
らの最良累積ディスタンス出力TADのいずれかの最小値
として設定される(ブロック774)。PADは、次のステー
トに入ることが可能になる最良累積ディスタンスを表わ
している。 ブロック776において、前の連続累積ディスタンスPCA
Dは現在ステートTADを出る最良累積ディスタンスに等し
く設定される。この変数は、次のステートが最小ドウェ
ル値ゼロを有している場合このステートに対するPADを
完成させるために必要である。2つの隣接ステートが両
方ともスキップされることのないように、最小許容最大
ドウェルは2であることに注目されたい。 最後に、現在ステートに対するディスタンスRAMポイ
ンタが更新されてそのワード・モデル内の次のステート
を指す(ブロック778)。このステップは、アルゴリズ
ムを一層効果的にするためにサブステートが終りから始
めまで復号化されるので必要なものである。 付録Aに示した表は、入力フレームが3つのステート
A、BおよびCを有するワード・モデル(第7a図に類
似)によって処理される例に適用された第7c、7dおよび
7e図のフローチャートを説明するものである。この例で
は、前の諸フレームはすでに処理済みであるものと仮定
している。従って、この表はステートA、BおよびCの
各々のサブステートに対する“旧累積ディスタンス(IF
AD)”を示すカラムを含んでいる。 この表の上部に、この例の具現に伴って参照する情報
を用意してある。3つのステートは、A、B、およびC
にそれぞれ対する最大ドウェル3、8および4を有して
いる。各々のステートに対する最小ドウェルは、それぞ
れ0、2および1としてテーブルに示してある。これら
は、最大ドウェル1/4の整数部として、第7d図のブロッ
ク752によって計算されていることに留意されたい。こ
の表の上部にはさらに、第7d図のブロック750に基づく
各々のステートに対する入力フレームディスタンス(IF
D)が示してある。この情報もこの表に示すべきもので
はあるが、表の短縮化・簡略化のため表から除外してあ
る。適切なブロックのみを表の左側に示してある。 この例は第7c図のブロック740で始まる。前の累積デ
ィスタンスPCADおよびPAD、並びに復号中のワード・テ
ンプレートの第1ステートを指すテンプレート・ポイン
タが認識器制御器から受け取られる。従って、この表の
第1列に、ステートAはPCADおよびPADとともに記録さ
れている。 第7d図に移り、ディスタンス(IFD)が計算され、最
大ドウェルがテンプレート記憶装置から検索され、最小
ドウェルが計算され、そしてサブステート・ポインタ
“i"が初期化される。最大ドウェル、最小ドウェル、お
よびIFD情報は既に表の上部に用意されているので、ポ
インタの初期化のみが表内に示されることが必要であ
る。第2行目は3、すなわち最後のサブステートに設定
されたiを示し、そして前の累積ディスタンスがディス
タンスRAMから検索される。 ブロック756において、一時的累積ディスタンスTADが
計算され、表の第3行目に記録される。 ブロック760で行なわれた試験は表に記録されない
が、表の第4行目はすべてのサブステートが処理されて
いないのでブロック762に移る流れを示している。 表の第4行目は、サブステート・ポインタのデクレメ
ント(ブロック758)および新累積ディスタンスの計算
(ブロック762)の両者を示している。従って、記録さ
れるものはi=2、対応する旧IFADおよび14に設定され
た新累積ディスタンス、すなわち、現在のサブステート
に対する前の累積ディスタンスに当該ステートに対する
入力フレーム・ディスタンスを加算したものである。 ブロック764で実施された試験の結果は肯定である。
表の5行目は、現在TADまたはIFAD(3)のいずれかの
最小値として更新された一時的累積ディスタンスTADを
示している。この場合は、後者であり、TAD=14とな
る。 流れはブロック758に戻る。ポインタはデクレメント
され、第2のサブステートに対する累積ディスタンスが
計算される。これは6行目に示してある。 第1のサブステートは同様に処理され、この時点にお
けるiは0に等しいものとして検出され、そして流れは
ブロック760からブロック768に進む。ブロック768にお
いて、IFADは現在ステートへの累積ディスタンスPADに
基づいて第1のサブステートに対して設定される。 ブロック770において、最小ドウェルが0であるか否
かについて試験される。0の場合は、現在ステートは最
小ドウェル値0によってスキップ可能であるので、流れ
はブロック774に進みこのブロックでPADは一時的累積デ
ィスタンスTADまたは前の累積ディスタンスPCADの最小
値から決定される。ステートAに対しては最小ドウェル
=0であるので、PADは9(TAD)および5(PCAD)の最
小ドウェルのうちの5に設定される。PCADはこれに続い
てTADに等しく設定される(ブロック776)。 最後に、第1のステートは、ワード・モデル内の次の
ステートに更新されたディスタンスRAMポインタによっ
て完全に処理される(ブロック778)。 流れは第7c図のフローチャートに戻ってテンプレート
・ポインタを更新し、そして第7d図に戻り(ブロック75
0)ワード・モデルの次のステートに備える。このステ
ートは、それぞれ5と9であるPADとPCADとが以前のス
テートから移って来たものでありかつこのステートに対
する最小ドウェルはゼロに等しくなく、ブロック766は
すべてのサブステートに対して実行されないことを除
き、以前と同様に処理される。従って、ブロック774で
はなくブロック772が処理される。 ワード・モデルの第3のステートは、第1および第2
のステートと同一のラインに沿って処理される。第3の
ステートの処理完了後、第7c図のフローチャートは認識
器制御器のための新しいPADおよびPCAD変数の処理に戻
る。 要約すると、ワード・モデルの各ステートは逆の順序
で一度に1サブステートだけ更新される。あるステート
から次のステートに最適ディスタンスを桁上げするため
に、2つの変数が使用される。第1の変数PCADは、前の
連続ステートから最小累積ディスタンスを桁上げする。
第2の変数PADは最小累積ディスタンスを現在ステート
に桁上げし、(PCADと同じ)前のステートからの最小累
積ディスタンス出力かまたは、前のステートが0の最小
ドウェルを有している場合は、前のステートからの最小
累積ディスタンス出力と第2の前のステートからの最小
累積ディスタンス出力とのうちの最小値のいずれかであ
る。処理対象サブステート数を決定するため、最小ドウ
ェルと最大ドウェルとが各ステート内に組み合されてい
るフレームの数に基づいて計算される。 第7c、7d、および7e図は、各データ整理ワード・テン
プレートの最適復号化を可能ならしめるものである。指
定されたサブステートを逆の順序で復号することによっ
て、処理時間が最小化される。しかしながら、リアルタ
イムの処理には各々のワード・テンプレートが迅速にア
クセスされなければならないことを必要とするので、デ
ータ整理ワード・テンプレートを容易に抽出するための
特殊な配置が必要となる。 第7b図のテンプレート・デコーダ328は、高速な方法
でテンプレート記憶装置160から特殊形式化ワード・テ
ンプレートを抽出するために使用されている。各々のフ
レームは第6c図の差分形式でテンプレート記憶装置内に
記憶されているので、テンプレート・デコーダ328はワ
ード・モデル・デコーダ732が過度のオーバヘッドを伴
うことなく符号化データをアクセスすることを可能なら
しめるための特殊アクセス手法を使用している。 このワード・モデル・デコーダ732は、テンプレート
記憶装置160をアドレスして復号対象の適切なテンプレ
ートを指定する。アドレス・バスが両デコーダによって
共用されているので、同一情報がテンプレート・デコー
ダ328に供給される。アドレスはテンプレート内の平均
フレームを特に指す。各々のフレームは、ワード・モデ
ル内のステートを表わしている。復号化を必要とするス
テートごとに、アドレスは一般的に変化する。 第6c図の整理データ形式を再び参照すると、ワード・
テンプレート・フレームのアドレスが送出されると、テ
ンプレート・デコーダ328はニブル・アクセスの方法で
バイト3〜9をアクセスする。各々のバイトは8ビット
として読み取られ、そして分離される。下位4ビットは
符号拡張を伴って一時レジスタに格納される。上位4ビ
ットは符号拡張を伴って下位4ビットにシフトされ、別
の一時レジスタに格納される。差分バイトの各バイト
は、この方法で検索される。リピート・カウンタおよび
チャネル1のデータは正常の8ビット・データ・バス・
アクセスで検索され、そしてテンプレート・デコーダ32
8内に一時的に格納される。リピート・カウント(最大
ドウェル)は直接的にステート・デコーダに移り、チャ
ネル1のデータと(今説明したように分離されかつ8ビ
ットに拡張された)チャネル2〜14の差分データとは、
ディスタンス計算器736に移る前に、第8b図以降のフロ
ーチャートに基づいて差分的に復号される。 4.データ伸長および音声合成 第8a図によると、第3図のデータ伸長器346の詳細ブ
ロック図が示してある。以下に説明するように、データ
伸長ブロック346は第3図のデータ整理ブロック322の逆
の機能を果している。整理ワード・データは、テンプレ
ート記憶装置160から、差分復号ブロック802に印加され
る。ブロック802で行なわれる復号化機能は、第4a図の
差分符号化ブロック430で行なわれたものと本質的に逆
のアルゴリズムである。簡単に言えば、ブロック802の
差分復号化アルゴリズムは、現在のチャネル差分を前の
チャネル・データに加算することによって、テンプレー
ト記憶装置160内に記憶されている整理ワード特徴デー
タを“アンパック”している。このアルゴリズムについ
ては第8b図のフローチャートで詳述する。 つぎに、エネルギー正規化解除(energy denormaliza
tion)ブロック804は、第4a図のエネルギー正規化ブロ
ック410において行なったものと逆のアルゴリズムを生
じることによって、チャネル・データに対する正しいエ
ネルギー輪郭を回復するものである。この正規化解除手
順は、すべてのチャネルの平均エネルギー値をテンプレ
ートに記憶されている各々のエネルギー正規化チャネル
値に加算する。ブロック804のエネルギー正規化解除ア
ルゴリズムについては、第8c図のフローチャートで詳述
する。 最後に、フレーム繰返しブロック806は第4a図の区分
化/圧縮ブロック420によって単一フレームに圧縮され
たフレーム数を決定するとともに、適当に補償するため
のフレーム繰返し機能を行なう。第8d図のフローチャー
トが示しているように、このフレーム繰返しブロック80
6は同一のフレーム・データ“R"、回数を出力するが、
ここにRはテンプレート記憶装置160から得られた事前
記憶リピート・カウントである。従って、テンプレート
記憶装置からの整理ワード・データは、音声シンセサイ
ザによって解読可能な“アンパックド”ワード・データ
を形成するために伸長される。 第8b図のフローチャートは、データ伸長器346の差分
復号化ブロック802によって行なわれるステップを図説
している。スタート・ブロック810に続いて、ブロック8
11は以後のステップで使用される変数を初期化する。フ
レーム・カウントFCは合成対象のワードの第1フレーム
に対応するべく1に初期化され、チャネル合計CTはチャ
ネルバンク・シンセサイザ内のチャネルの合計数(本実
施例の場合は14)に初期化される。 つぎに、フレーム合計FTがブロック812において計算
される。フレーム合計FTは、テンプレート記憶装置から
得られたワード内のフレームの合計数である。ブロック
813はこのワードのすべてのフレームが差分的に復号さ
れたか否かを試験する。現フレーム・カウントFCがフレ
ーム合計FTより大であれば、そのワードのフレームで復
号対象のものは残っていないことになり、そのワードに
対する復号化処理はブロック814で終結する。しかしな
がらFCがFTより大でなければ、差分復号化処理はそのワ
ードの次のフレームに関して続けられる。ブロック813
の試験は、すべてのチャネル・データの終りを表示する
ためテンプレート記憶装置内に記憶されているデータ・
フラグ(標識)をチェックすることによって選択的に行
なわれる。 各フレームの実際の差分復号化処理はブロック815で
始まる。先ず、チャネル・カウントCCはブロック815で
1に等しく設定され、テンプレート記憶装置160から最
初に読み出されるべきチャネル・データを決定する。次
に、チャネル1の正規化エネルギーに対応する全バイト
・データが、ブロック816においてテンプレートから読
み出される。チャネル1のデータは差分符号化されてい
ないので、この1つのチャネルのデータは(エネルギー
正規化解除ブロック804に)ブロック817を経由して直ち
に出力される。チャネル・カウンタCCはブロック818に
おいてインクレメントされ、次のチャネル・データの記
憶位置を指す。ブロック819はチャネルCCに対して差分
符号化チャネル・データ(差分)をアキュムレータに読
み込む。ブロック820はチャネルCC−1のデータをチャ
ネルCCの差分に加算することによって、チャネルCCのデ
ータを形成する差分復号化機能を実行している。たとえ
ば、CC=2であれば、ブロック820の方程式は次のよう
になる。 チャネル2のデータ=チャネル1のデータ+チャネル
2の差分 ブロック821は、以後の処理のために、このチャネルC
Cのデータをエネルギー正規化解除ブロック804に出力す
る。ブロック822は、データのフレームの終りを示すこ
とになる、現在チャネル・カウントCCがチャネル合計CT
に等しいか否かを確認するため試験を行なう。CCがCTに
等しくない場合は、チャネル・カウントはブロック818
で増分され、そして差分復号処理が次のチャネルについ
て行なわれる。すべてのチャネルが復号化されると(CC
がCTに等しくなると)、フレーム・カウントFCはブロッ
ク823でインクレメントされ、データの終り試験を行な
うためブロック813で比較される。すべてのフレームが
復号化されると、データ伸長器346の差分復号処理はブ
ロック814で終結する。 第8c図は、エネルギー正規化解除ブロック804が行な
う一連のステップを図説している。ブロック825でスタ
ートした後、諸変数の初期化がブロック826で行なわれ
る。再び、フレーム・カウントFCは合成対象のワードの
第1フレームに対応するべく1に初期化され、そしてチ
ャネル合計CTはチャネル・バンク・シンセサイザ内のチ
ャネルの合計数(この場合は14)に初期化される。フレ
ーム合計FTはブロック827で計算され、そしてフレーム
・カウントはブロック812および813で前に試験されたよ
うに、ブロック828で試験される。このワードのすべて
のフレームが処理されると(FCがFTより大)、一連のス
テップはブロック829で終結する。しかしながら、フレ
ームが依然として処理を必要とする場合は(FCがFTより
大でない)、エネルギー正規化解除機能が実行される。 ブロック830において、平均フレーム・エネルギーAVG
ENGがフレームFCに対するテンプレートから得られる。
これに続いて、ブロック831はチャネル・カウントCCを
1に等しく設定する。差分復号化ブロック802(第8b図
のブロック820)におけるチャネル差分から形成された
チャネル・データはブロック832において読み出され
る。このフレームは、エネルギー正規化ブロック410
(第4図)における各チャネルから平均エネルギーを減
算することによって正規化されているので、このフレー
ムは各チャネルに平均エネルギーを逆加算することによ
って同様に回復(正規化解除)される。従って、このチ
ャネルは次式に基づいてブロック833において正規化解
除される。たとえば、CC=1であれば、ブロック833の
方程式は次のようになる。 チャネル1のエネルギー=チャネル1のデータ+平均
エネルギー この正規化解除されたチャネル・エネルギーは、ブロ
ック834によって(フレーム繰返しブロック806に)出力
される。次のチャネルは、ブロック835においてチャネ
ル・カウントをインクレメントしかつすべてのチャネル
が正規化解除されたか否かを確認するためブロック836
においてチャネル・カウントを試験することによって得
られる。すべてのチャネルが未だに処理されていない
(CCがCTより大でない)場合は、正規化解除手順がブロ
ック832から始まって繰り返される。そのフレームのす
べてのチャネルが処理されている(CCがCTより大であ
る)場合は、フレーム・カウントがブロック837におい
てインクレメントされ、そして以前のとおりブロック82
8において試験される。要約すると、第8c図はチャネル
・エネルギーが平均エネルギーを各チャネルに逆加算す
ることによって正規化解除される方法を図説したもので
ある。 ここで第8d図を参照すると、第8a図のフレーム繰返し
ブロック806で実施される一連のステップをフローチャ
ートで示している。この場合も、処理はフレーム・カウ
ントFCを1、チャネル合計CTを14にブロック841におい
て先ず初期化することによって、ブロック840でスター
トする。ブロック842において、ワード内のフレーム数
を表わしているフレーム合計FTが従前のとおり計算され
る。 前の2つのフローチャートと異なり、個々のチャネル
処理が完了しているので、フレームのすべてのチャネル
・エネルギーがブロック843において同時に得られる。
次に、フレームFCのリピート・カウントRCがブロック84
4においてテンプレート・データから読み出される。こ
のリピート・カウントRCは、第4図の区分化/圧縮ブロ
ック420において実行されたデータ圧縮アルゴリズムか
ら単一のフレームに組み合されたフレーム数に対応して
いる。換言すれば、このRCは各々のフレームの“最大ド
ウェル”である。このリピート・カウントは、特定フレ
ーム“RC"回数を出力するために使用される。 ブロック845は、音声シンセサイザに対してフレームF
Cの全チャネル・エネルギーCH(1−14)ENGを出力す
る。これは“アンパックド”チャネル・エネルギー・デ
ータが出力された最初の回を表わしている。このリピー
ト・カウントRCは次にブロック846において1だけデク
レメントされる。たとえば、フレームFCが前に組み合さ
れていなかった場合は、RCの記憶値は1に等しい筈であ
り、RCのデクレメント値はゼロに等しいことになる。ブ
ロック847はこのリピート・カウントを試験する。RCが
ゼロに等しくない場合は、チャネル・エネルギーの特定
フレームはブロック845において再び出力される。RCは
ブロック846において再びデクレメントされ、ブロック8
47において再び試験される。RCがゼロにデクレメントさ
れると、チャネル・データの次のフレームが得られる。
このようにして、リピート・カウントRCは同一フレーム
がシンセサイザに出力される回数を表わしている。 次のフレームを得るために、フレーム・カウントFCは
ブロック848においてインクレメントされ、ブロック849
において試験される。そのワードのすべてのフレームの
処理が完了すると、フレーム繰返しブロック806に対応
する一連のステップはブロック850で終結する。さらに
フレームの処理を要する場合は、フレーム繰返し機能は
ブロック843から継続される。 前述のとおり、データ伸長ブロック346は、データ整
理ブロック322によって“パック”された記憶テンプレ
ート・データを“アンパック”する逆の機能を本質的に
実施するものである。ブロック802、804、および806の
別個の機能が、第8b、8c、および8dのフローチャートで
図説したワードバイワード・ベースではなく、フレーム
バイフレーム・ベースで実施可能であることに注目され
たい。いずれの場合も、これはデータ整理手法と整理テ
ンプレート形式手法とデータ伸長手法との組合せであ
り、本発明の低データ・レートにおける音声認識テンプ
レートから了解可能音声の合成を可能ならしめるもので
ある。 第3図の説明のとおり、データ伸長ブロック346によ
って供給された“テンプレート”ワード音声(ボイス)
返答データと返答記憶装置344から供給された“録音済
み”ワード音声(ボイス)返答データとの両者がチャネ
ル・バンク音声シンセサイザ340に印加される。この音
声シンセサイザ340は、制御ユニット334からのコマンド
信号に応答して、これらのデータ源の1つを選択する。
両データ源344および346は、合成すべきワードに対応す
る予め記憶された音響特徴情報を含んでいる。 この音響特徴情報は、特徴抽出器312の帯域幅に対応
する指定の周波数帯域幅内の音響エネルギーを各々が表
わしている複数のチャネル利得値(チャネル・エネルギ
ー)で構成されている、しかしながら、ボイシング(vo
icing)またはピッチ情報のような他の音声合成パラメ
ータを記憶するための用意は整理テンプレート記憶装置
形式には何もない。これは、ボイシングやピッチ情報は
通常の場合音声認識プロセッサ120に設けられていない
ことによるものである。従ってえ、この情報はテンプレ
ート記憶装置の必要量の軽減に基本的に含まれていない
のが普通である。個々のハードウェア構成に基づいて、
返答記憶装置344はボイシングおよびピッチ情報を提供
することもしないこともできる。以下のチャンネル・バ
ンク・シンセサイザの説明は、ボイシングおよびピッチ
情報はいずれの記憶装置にも記憶されていないものと仮
定している。従って、チャネル・バンク音声シンセサイ
ザ340はボイシングおよびピッチ情報を欠いているデー
タ源からワードを合成しなければならない。本発明の一
つの重要な特徴は、この問題に直接対処していることで
ある。 第9a図は、N個のチャネルを有するチャネル・バンク
音声シンセサイザ340の詳細なブロック図を示してい
る。チャネル・データ入力912および914は、返答記憶装
置344およびデータ伸長器346のチャネル・データ出力を
それぞれ表わしている。従って、スイッチ・アレイ910
は装置制御ユニット334によって供給された“データ源
決定”を表わしている、たとえば、“録音済み”ワード
が合成されるべき場合は、返答記憶装置344からのチャ
ネル・データ入力912がチャネル利得値915として選択さ
れる。テンプレート・ワードが合成されるべき場合は、
データ伸長器346からのチャネル・データ入力914が選択
される。いずれの場合も、チャネル利得値915はローパ
スフィルタ940に経路付けされる。 このローパスフィルタ940は、フレームツウフレーム
(frame−to−frame)チャネル利得変化の段階不連続性
を変調器への供給前に平滑するように機能する。これら
の利得平滑フィルタは、2次バターウォース(Batterwo
rth)ローパスフィルタとして一般的に構成されてい
る。本実施例においては、このローパスフィルタ940は
約28Hzの−3dBのカットオフ周波数を有している。 平滑化チャネル利得値945は次にチャネル利得変調器9
50に印加される。この変調器は、個別のチャネル利得値
に応答して励起信号の利得を調整する役割を果してい
る。本実施例においては、変調器950は2つの所定のグ
ループ、すなわち、第1の励起信号入力を有する第1の
所定のグループ(1番〜M番)と、第2の励起信号入力
を有する第2の変調器グループ(M+1番〜N番)とに
分割されている。第9a図から理解できるように、第1の
励起信号925はピッチ・パルス源920から出力され、第2
の励起信号935はノイズ源930から出力される。これらの
励起源については以下の図でさらに詳しく説明する。 音声シンセサイザ340は、本発明による“分割ボイシ
ング(split voicing)”と呼ばれる手法を使用してい
る。この手法は、音声シンセサイザが外部ボイシング情
報を使用することなくチャネル利得値915のごとき外部
発生音響特徴情報から音声を復元することを可能ならし
めるものである。この好ましい実施例は、ピッチ・パル
ス源(ボイスド励起)とノイズ源(アンボイスド励起)
とを区別して変調器への単一ボイスド/アンボイスド励
起信号を発生させるボイシング・スイッチ(voicing sw
itch)を使用していない。対照的に、本発明はチャネル
利得値から生成された音響特徴情報を2つの所定グルー
プに“分割(split)”している。低い周波数チャネル
に通常対応する第1の所定グループは、ボイスド励起信
号925を変調する。高い周波数チャネルに通常対応する
チャネル利得値の第2の所定グループは、アンボイスド
励起信号935を変調する。共に、低い周波数および高い
周波数チャネル利得値は個々に帯域ろ(濾)波されかつ
組み合されて高品位音声信号を発生する。 14チャネルのシンセサイザ(N=14)に対する“9/5
分割”(M=9)が音声の質の改善にすぐれた結果をも
たらすことが判明している。しかしながら、ボイスド/
アンボイスド・チャネル“分割”は個々のシンセサイザ
の応用において音声の品位特性を最大化するために変化
させることが可能であることは、この技術分野の熟練者
にとって明らかなことである。 変調器1〜Nは、ある特定のチャネルの音響特徴情報
に応答して、適当な励起信号を振幅変調するように作動
する。換言すれば、チャネルMに対するピッチ・パルス
(バズ)またノイズ(ヒス)励起信号は、このチャネル
Mに対するチャネル利得値によって乗じられる、変調器
950によって行なわれる振幅変調は、ディジタル信号処
理(DSP)手法を使用するソフトウェアで容易に実行可
能である。同様に、変調器950はこの技術分野で周知の
アナログ線形乗算器によって実施可能である。 変調励起信号955の両グループ(1〜M、およびM+
1〜N)は、次にバンドパスフィルタ960に印加されて
N個の音声チャネルを復元する。前述のとおり、本実施
例は周波数範囲250Hz〜3,400Hzをカバーする14チャネル
を使用している。その上、好ましい実施例はDSP手法を
使用してバンドパスフィルタ960の機能をソフトウェア
でディジタル的に実施している。適切なDSPアルゴリズ
ムは、Theory and Application of Digital Signal Pro
cessing(ディジタル信号処理の理論と応用)(Prentic
e Hall,Engle−wood Cliffs,N.J.,1975年)と題するL.
R.RabinerおよびB.Goldの論文の第6章に記述されてい
る。 濾波されたチャネル出力965は、合計回路970において
組み合される。ここでも、チャネル・コンバイナ(chan
nel combiner)の機能は、DSP手法を使用してソフトウ
ェア的に、または合計回路を使用してハードウェア的に
実施することが可能で、N個のチャネルを単一の復元音
声信号975に組み合せることができる。 変調器/バンドパスフィルタ構成部980の代替実施例
が第9b図に示してある。この図は、この構成部が先ず励
起信号935(または925)をバンドパスフィルタ960に印
加し、次に変調器950においてチャネル利得値945で濾波
励起信号を振幅変調することで機能的に等価であること
を図説している。この代替構成部980′は、チャネルを
復元する機能が依然として達成されているので、等価チ
ャネル出力965を生成する。 ノイズ源930は、“ヒス”と呼ばれるアンボイスド励
起信号935を発生する。このノイズ源出力は一般的に、
第9d図の波形935に示すとおりの一定平均電力の一連の
ランダムな振幅パルスである。これに対し、ピッチ・パ
ルス源920は、“バズ”と呼ばれる一定平均電力のボイ
スド励起ピッチ・パルスのパルス列を発生する。一般的
なピッチ・パルス源は、外部ピッチ周期foによって決定
されるピッチ・パルス・レートを有している。所望のシ
ンセサイザ音声信号の音響解析から決定されたこのピッ
チ周期情報は、通常使用ボコーダのチャネル利得情報と
ともに伝送されるか、またはボイスド/アンボイスド決
定およびチャネル利得情報とともに“録音済み”ワード
記憶装置に記憶されるであろう。しかしながら前述のと
おり、この好ましい実施例の整理テンプレート記憶装置
形式は、これらの音声シンセサイザ・パラメータのすべ
てが音声認識に必要でないので、これらをすべて記憶す
るようになっていない。従って、本発明の他の特徴は事
前記憶のピッチ情報を要することなく高品位合成音声信
号を提供することを指向している。 この好ましい実施例のピッチ・パルス源920は、第9c
図にさらに詳しく説明してある。ピッチ・パルス・レー
トが合成されたワードの長さにわたって減少するように
ピッチ・パルス周期を変えることによって、合成音声品
位の著しい改善が達成可能であることが判明している。
従って、励起信号925は、一定平均電力および事前可変
レートのピッチパルスからむしろ構成される。この可変
レートは、合成対象ワードの長さの関数として、かつ実
験的に決定される定ピッチ・レート変化の関数として決
定される。本実施例においては、このピッチ・パルス・
レートはワードの長さにわたりフレームバイフレーム・
ベースで直線的に減少する。しかしながら、他の応用に
おいては、異なる音声音特性を生成するために異なる可
変レートが所望されることもある。 第9c図によると、ピッチ・パルス源920は、ピッチ・
レート制御ユニット940、ピッチ・レート・ジェネレー
タ942、およびピッチ・パルス・ジェネレータ944で構成
されている。ピッチ・レート制御ユニット940は、ピッ
チ周期が変化する可変レートを決定する。本実施例にお
いては、ピッチ・レートはピッチ・スタート・コンスタ
ントから初期化されたピッチ・チェンジ・コンスタント
から決定され、ピッチ周期情報922を提供する。このピ
ッチ・レート制御ユニット940の機能は、プログラム可
能ランプ・ジェネレータによってハードウェア的に、ま
たはマイクロコンピュータを制御することによってソフ
トウェア的に実施することができる。この制御ユニット
940の作動については、次の図に関連して十分詳しく説
明する。 ピッチ・レート・ジェネレータ942は、このピッチ周
期情報を利用して規則正しい間隔でピッチ・レート信号
923を発生している。この信号はインパルス、立上りエ
ッジ、または他のタイプのピッチ・パルス周期を伝達す
る信号であり得る。このピッチ・レート・ジェネレータ
942は、ピッチ周期情報922に等しいパルス列を供給する
タイマ、カウンタ、またはクリスタル・クロック発振器
で構わない。本実施例においても、ピッチ・レート・ジ
ェネレータ942の機能はソフトウェア的に実施される。 ピッチ・レート信号923は、ピッチ・パルス励起信号9
25に対する所望の波形を生成するためピッチ・パルス・
ジェネレータ944によって使用される。このピッチ・パ
ルス・ジェネレータ944は、ハードウェア波形成形回
路、すなわちピッチ・レート信号923でクロックされる
単ショット、または、本実施例の場合のように、所望の
波形情報を有するROM参照テーブル(ROM look−up tabl
e)であってもよい。励起信号925は、インパルス、チャ
ープ(周波数掃引正弦波)または他の広帯域波形の波形
を示すであろう。従って、このパルスの性質は所望され
る特殊の励起信号に依存することになる。 励起信号925は一定平均電力のものでなければならな
いので、ピッチ・パルス・ジェネレータ944もまた、振
幅制御信号としてピッチ・レート信号923またはピッチ
周期922を利用している。ピッチ・パルスの振幅はピッ
チ周期の平方根に比例する係数によって定められ、一定
平均電力を得る。この場合も、各パルスの実際の振幅
は、所望の励起信号の性質に依存する。 第9c図のピッチ・パルス源920に適用した場合の第9d
図の以下の記述は、可変ピッチ・パルス・レートを生成
するため本実施例において行なう一連のステップを説明
している。第1に、合成されるべき特定のワードに対す
るワード流WLがテンプレート記憶装置から読み出され
る。このワード長は、合成されるべきワードのフレーム
の合計数である。本実施例においては、WLはワード・テ
ンプレートのすべてのフレームに対するすべてのリピー
ト・カウントの合計である。第2に、ピッチ・スタート
・コンスタントPSCとピッチ・チェンジ・コンスタントP
CCとは、シンセサイザ・コントローラ内の所定の記憶位
置から読み出される。第3に、ワード分割(word divis
ion)の数は、ワード長WLをピッチ・チェンジ・コンス
タントPCCによって除算することによって計算される。
このワード分割WDは同一ピッチ値を有する連続フレーム
の数を示している。たとえば、波形921はワード長3フ
レーム、ピッチ・スタート・コンスタント59、およびピ
ッチ・チェンジ・コンスタント3を図説している。従っ
て、この簡単な例においては、ワード分割はワード長
(3)をピッチ・チェンジ・コンスタント(3)で除算
することによって計算され、ピッチ・チェンジ間のフレ
ームの数を1に等しく設定する。WL=24およびPCC=4
である場合はさらに繁雑な例となり、ワード分割は6個
のフレームごとに発生することになる。 ピッチ・スタート・コンスタント59は、ピッチ・パル
ス間のサンプル回数の数を表わしている。たとえば、8K
Hzのサンプリング・レートにおいては、ピッチ・パルス
の間に59のサンプル回数(各々その持続時間は125マイ
クロ秒)が存在することになる。従って、ピッチ周期は
59×125マイクロ秒=7.375ミリ秒、すなわち135.6Hzと
なる。各々のワード分割の後、ピッチ・スタート・コン
スタントは、ピッチ・レートがワードの長さにわたって
減少するように、1だけインクレメントされる(すなわ
ち、60=133.3Hz、61=131.1Hz)。ワード長が長すぎた
場合、すなわちピッチ・チェンジ・コンスタントが短す
ぎた場合は、数個の連続フレームが同一ピッチ値を有す
ることになる。このピッチ周期情報は、波形922によっ
て第9d図に表わされている。この波形922が示すよう
に、このピッチ周期情報は電圧レベルを変化させること
によってハードウェア感覚的に、または異なるピッチ周
期値によってソフトウェア的に表わすことができる。 ピッチ周期情報922がピッチ・レート・ジェネレータ9
42に印加されると、ピッチ・レート信号波形923が生成
される。この波形923は、ピッチ・レートが可変ピッチ
周期によって決定されたレートで減少しつつあること
を、簡単な方法で示している。ピッチ・レート信号923
がピッチ・パルス・ジェネレータ944に印加されると、
励起波形925が生成される。この波形925は、一定の平均
電力を有する波形923の単なる波形成形変化である。ノ
イズ源930(ヒス)の出力を表わしている波形935は、周
期的ボイスド励起信号とランダムアンボイスド励起信号
との間の差を示している。 上述のとおり、本発明はボイシングまたはピッチ情報
を必要とすることなく音声を合成する方法および装置を
提供するものである。本発明の音声シンセサイザは、
“分割ボイシング”の手法およびピッチ・パルス・レー
トがワードの長さにわたって減少するようにピッチ・パ
ルス周期を変化させる方法を使用している。いずれかの
手法を単独で使用することが可能であるが、分割ボイシ
ングと可変ピッチ・パルス・レートとを組合せることに
よって、外部ボイシングまたはピッチ情報を必要とする
ことなく自然に響く音声を生成することができる。 本発明の特定の実施例を示して説明したが、この技術
分野における熟練によってさらに変更および改善を施す
ことが可能であろう。本明細書に開示されかつ請求の範
囲に記載された原理に基づくこれらの変更等はすべて本
発明の範囲にはいるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 リンズレイ・ブレット ルイス アメリカ合衆国イリノイ州 60067、パ ラティーン、スターリング・アベニュー 1170、アパートメント 116 (72)発明者 スマンスキー・フィリップ ジェローム アメリカ合衆国イリノイ州 60074、パ ラティーン、エメラルド・レーン 1734 (56)参考文献 特開 昭58−137899(JP,A) 特開 昭56−101200(JP,A) 特開 昭56−40896(JP,A) 特公 昭56−823(JP,B2)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.音声認識システムにおける音声情報の処理方法にお
    いて、この情報は一連のフレームによって表わされ、前
    記音声認識システムは与えられたフレームの組をテンプ
    レートと比較する能力を有すると共に前記テンプレート
    を記憶するテンプレート記憶装置を有し、前記処理方法
    は、 a) 前のフレームの組の第1および第2の隣接するフ
    レームを第1の代表表現フレームに組合わせるステッ
    プ、 b) 前記第1の代表表現フレームが所定の最大ひずみ
    しきい値を越えない場合に前記第2のフレームに隣接す
    る第3のフレームを前記前のフレームの組の前記第1の
    代表表現フレームと組合わせて第2の代表表現フレーム
    を得ると共に、前記第1の代表表現フレームが所定の最
    大ひずみしきい値を越える場合に存続可能な平均フレー
    ムとしての前記第2の代表表現フレームを捨てるステッ
    プ、 c) 前記第1の代表表現フレームが前記所定の最大ひ
    ずみしきい値を越える場合に前記前のフレームの組の前
    記第2および前記第3の隣接するフレームを第3の代表
    表現フレームに組合わせ、かつ存続可能な平均フレーム
    としての前記第1の代表表現フレームを捨てるステッ
    プ、 d) 前記第2の代表表現フレームが前記所定の最大ひ
    ずみしきい値を越えない場合に前記第2の代表表現フレ
    ームからなる、前記第2の代表表現フレームが前記所定
    の最大ひずみしきい値を越える場合に前記第1の代表表
    現フレームおよび前記第3の隣接フレームからなる、そ
    して前記第1の代表表現フレームが前記所定の最大ひず
    みしきい値を越えかつ前記第3の代表表現フレームが前
    記所定の最大ひずみしきい値を越えない場合に前記第3
    の代表表現フレームおよび前記第1の隣接フレームから
    なる、整理されたテンプレートを存続可能な平均フレー
    ムのみを含むフレームから選択するステップ、 e) 前記整理されたテンプレートをテンプレート記憶
    装置に格納するステップ、そして f) 前記与えられたフレームの組のフレームを、前記
    整理されたテンプレートの前記代表表現フレームに組合
    わされたフレームの数にしたがって、前記整理されたテ
    ンプレートの前記代表表現フレームと比較して与えられ
    たフレームの組とテンプレートとの間の類似性の測度を
    生成する比較のステップ、 を具備することを特徴とする音声認識システムにおける
    音声情報の処理方法。 2.前記比較のステップは前記与えられたフレームの組
    のフレームを各々の代表表現フレームに対する1組のデ
    ィスタンス測度を累積することによって前記整理された
    テンプレートの前記代表表現フレームと比較するステッ
    プを備え、前記各々の組は各々の前記代表表現フレーム
    において組合わされたフレームの数に対応する合計数の
    累積されたディスタンス測度を有し、 前記方法はさらに前記累積されたディスタンス測度に基
    づき前記与えられたフレームの組と前記テンプレートと
    の間の類似性の測度を決定する段階を含む請求項1に記
    載の方法。 3.音声認識システムにおける音声情報の処理装置にお
    いて、この情報は一連のフレームによって表わされ、前
    記音声認識システムは与えられたフレームの組をテンプ
    レートと比較する能力を有すると共に前記テンプレート
    を記憶するテンプレート記憶装置を有し、前記処理装置
    は、 a) 前のフレームの組の第1および第2の隣接するフ
    レームを第1の代表表現フレームに組合わせる手段、 b) 前記第1の代表表現フレームが所定の最大ひずみ
    しきい値を越えない場合に前記第2のフレームに隣接す
    る第3のフレームを前記前のフレームの組の前記第1の
    代表表現フレームと組合わせて第2の代表表現フレーム
    を得ると共に、前記第1の代表表現フレームが所定の最
    大ひずみしきい値を越える場合に存続可能な平均フレー
    ムとしての前記第2の代表表現フレームを捨てる手段、 c) 前記第1の代表表現フレームが前記所定の最大ひ
    ずみしきい値を越える場合に前記前のフレームの組の前
    記第2および前記第3の隣接するフレームを第3の代表
    表現フレームに組み合わせ、かつ存続可能な平均フレー
    ムとしての前記第1の代表表現フレームを捨てる手段、 d) 前記第2の代表表現フレームが前記所定の最大ひ
    ずみしきい値を越えない場合に前記第2の代表表現フレ
    ームからなる、前記第2の代表表現フレームが前記所定
    の最大ひずみしきい値を越える場合に前記第1の代表表
    現フレームおよび前記第3の隣接フレームからなる、そ
    して前記第1の代表表現フレームが前記所定の最大ひず
    みしきい値を越えかつ前記第3の代表表現フレームが前
    記所定の最大ひずみしきい値を越えない場合に前記第3
    の代表表現フレームおよび前記第1の隣接フレームから
    なる、整理されたテンプレートを存続可能な平均フレー
    ムのみを含むフレームから選択する手段、 e) 前記整理されたテンプレートをテンプレート記憶
    装置に格納する手段、そして f) 前記与えられたフレームの組のフレームを、前記
    整理されたテンプレートの前記代表表現フレームにおい
    て組合わされたフレームの数にしたがって、前記整理さ
    れたテンプレートの前記代表表現フレームと比較して前
    記与えられたフレームの組と前記テンプレートとの間の
    類似性の測度を生成するフレームを比較する手段、 を具備することを特徴とする音声認識システムにおける
    音声情報の処理装置。 4.前記フレームを比較する手段は各々の代表表現フレ
    ームに対し1組のディスタンス測度を累積する手段を備
    え、前記各々の組は前記各々の代表表現フレームにおい
    て組合わされたフレームの数に対応する累積されたディ
    スタンス測度の合計数を有し、 前記装置はさらに前記累積されたディスタンス測度に基
    づき前記与えられたフレームの組と前記テンプレートと
    の間の類似性の測度を生成する手段を具備する請求項3
    に記載の装置。
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