JP3172084U - 造花保持具 - Google Patents
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Abstract
【課題】造花の供花に際して、容易に抜き取られず、簡易な構成からなる造花保持具を提供する。
【解決手段】造花保持具A1は、供花用容器B1に挿入可能な保持体1と、この保持体1に貫設された貫通孔と、この貫通孔に造花Fの茎部Sを挿入するとき、該造花Fの茎部S先端を掛止する掛止部材2とを備え、上記掛止部材2は、上記造花Fの茎部S先端の嵌入を許容するとともに、弾性力により圧着可能な圧入孔8を有する。上記造花保持具A1は、保持体1と掛止部材2のみによって造花Fを保持できることから、極めて簡便に造花Fを供えることができる。また、保持体1を重量ある材料で構成すれば、造花Fが鳥類などによって容易に抜き取られることがない。
【選択図】図2
【解決手段】造花保持具A1は、供花用容器B1に挿入可能な保持体1と、この保持体1に貫設された貫通孔と、この貫通孔に造花Fの茎部Sを挿入するとき、該造花Fの茎部S先端を掛止する掛止部材2とを備え、上記掛止部材2は、上記造花Fの茎部S先端の嵌入を許容するとともに、弾性力により圧着可能な圧入孔8を有する。上記造花保持具A1は、保持体1と掛止部材2のみによって造花Fを保持できることから、極めて簡便に造花Fを供えることができる。また、保持体1を重量ある材料で構成すれば、造花Fが鳥類などによって容易に抜き取られることがない。
【選択図】図2
Description
本考案は、お墓に造花を供えるための造花保持具に関し、特に、供花するための供花用容器に使用されるものに関するものである。
お墓に供花するための供花用容器には、生花が供えられることが一般的である。この生花を供える場合には、その生花を一定期間開花した状態で維持させようとすると、供花用容器の有底状の容器に水を溜めた状態で供花する必要がある。しかし、供花用容器に供花された生花は、お墓参りの後はそのまま放置されることが多く、数日間晴天が続くと供花用容器の水が全て蒸発し、生花は枯れてしまうこととなり、また、その後雨天が続くときには、枯れた生花が腐敗することがある。さらに、供花用容器の内部に溜まる水をカラス等の鳥類が飲もうとするため、供花された生花を荒らすこともある。これらのことから、供花用容器に供花するための花を生花から造花に換えることがしばしば行われているものである。
ところが、生花を造花に換えるだけでは、十分にお墓の周辺の環境を整えることにはならなかった。つまり、供花用容器内に雨水が溜まり蚊が発生することや、造花が褪色するという事態を招来させていた。そこで、角型の蓋部の中心に保持穴を備え、弾性変形する弾性体を備えた取付部を有する造花類保持具が開発された(特許文献1)。また、筒状の収容覆体を有する造花用花立てが発明されている(特許文献2)。
前掲の特許文献1に開示される発明は、蚊の発生を防止するためのものであり、特許文献2に開示される発明は、造花の褪色を防止するためのものであった。
しかしながら、特許文献1にかかる造花類保持具にあっては、蓋部よりも下方に設けられる取付部が弾性変形可能な素材で構成され、上記取付部を花立ての穴に差し込むことにより、穴の内部で取付部が弾性変形し、その状態が維持されることによって固定するものであるから、当該取付部は長期間変形した状態が継続することとなり、その変形における劣化が問題となるものであった。さらに、この発明における弾性体はゴムを想定しているため、屋外では太陽光等による劣化も問題であった。
また、特許文献2にかかる筒状の収容覆体を有する造花用花立てにあっては、造花は、通常時には収容覆体の内部に保管され、使用時のみ収容覆体から外に出されるように構成されるものであった。そのため、使用する際には収容覆体に収納されている造花を取り出して、収容覆体の上部に設置するという手順が必要となり、お墓参りのときにのみ造花を出すことができるが、その後は、供花されていない状況となるものであった。また、花立てに供花するにあたっての準備に時間がかかるという問題もあった。
ところで、上記の従来技術は、構造が複雑で高齢者が簡単に使用できるものではなかった。蚊の発生や造花の褪色については多少は甘受するが、簡便に使用できるものが切望されていた。また、最近では、造花が抜き取られるという事態も発生しており、これを解消できる保持具が切望されていた。
本考案は、上記諸点にかんがみてなされたものであって、その目的とするところは、造花を供えることに際して、容易に抜き取られず、簡易な構成からなる造花保持具を提供することである。
そこで、本考案は、墓石の献花用穴に設置される有底筒状の供花用容器に使用する造花保持具であって、上記供花用容器に挿入可能な保持体と、この保持体に貫設された貫通孔と、この貫通孔に造花の茎部を挿入するとき、該造花の茎部先端を掛止する掛止部材とを備え、上記掛止部材は、上記造花の茎部先端の嵌入を許容するとともに、弾性力により圧着可能な圧入孔を有する掛止部材であることを特徴とする造花保持具を要旨とする。
上記構成によれば、保持体の貫通孔に造花の茎部を挿入するので、造花が保持体によって保持され、安定した状態で造花を供花することができ、掛止部材によって造花の移動を制限することができる。
また、上記考案において、上記保持体は、上記供花用容器の深さ方向に長尺な略棒状の保持体であり、この保持体に貫設される上記貫通孔は、該保持体の長手方向に貫設されるとともに、先端付近において径を大きくしてなる貫通孔であり、上記掛止部材は、上記貫通孔の大径部分に嵌入可能で、かつ、該貫通孔の他の部分に侵入できない大きさの掛止部材とすることもできる。
上記構成によれば、長尺な略棒状の保持体であるため、貫設される貫通孔の長さも長尺となり、造花の茎部を挿入したときには、造花を保持する範囲も長くなるとともに、安定性が増加することになる。また、掛止部材は、上記貫通孔の大径部分には嵌入できるが、該貫通孔の他の部分には侵入できない大きさであるため、掛止部材を貫通孔の内部に収納することができる。
また、上記保持体は、有底筒状の供花用容器の内部に嵌合する形状に形成される保持体とすることもできる。
上記構成によれば、保持体が供花用容器の内部に嵌合することで、上記保持体と供花用容器との間隙の発生を抑制するため、安定した状態で保持体を立設させることができる。
また、上記掛止部材は、弾性変形可能な円形板状の材料で構成され、上記圧入孔は、中心部に貫設されている構成とすることもできる。
上記構成によれば、掛止部材は弾性変形可能な材料で構成されるため、造花の茎部の径が異なる場合であっても、当該掛止部材の圧入孔に上記茎部先端を嵌入させることができる。
さらに、上記保持体は、該保持体の側面に固着部材を設けてなる保持体とすることもできる。
上記構成によれば、供花用容器に固着部材を設けた保持体を挿入することで、上記固着部材が、供花用容器の内壁面と保持体の側面を固着させることとなるので、保持体が供花用容器から容易に離脱することを防ぐことができる。なお、固着部材とは、壁面と側面との両面を固着することができるものであって、両面テープや面ファスナー等の薄肉部材を使用することができる。
本考案によれば、保持体と掛止部材のみによって造花を保持できることから、極めて簡便に造花を供えることができる。保持体を重量ある材料で構成すれば、造花が容易に(鳥類などによって)抜き取られることがない。
また、お墓参りの際の供花に際して、造花を使用することにより給水を必要としないので、当然に給水の心配や水が腐ることもない。そして、保持体を供花用容器の内部に嵌合する形状とする場合には供花用容器の内部に雨等が侵入することを防ぐことも可能となり、また、保持体の側面上に、固着部材を取り付ける場合には、供花用容器と保持体を固定することができるので、供花された造花や保持体が容易に離脱せず密着した状態となり、造花の抜き取り防止に効果を発揮することとなり得るのである。
以下、本考案の実施の形態を図面に基づいて説明する。本考案は、墓に供花するための供花用容器に使用される保持具であって、特に造花について使用されるものである。
図1に示すように、第1の実施形態の造花保持具A1は、供花用容器B1に挿入されることにより使用されるものである。供花用容器B1は、墓石の一部として石材で製造される花立ての穴に挿入して使用されるものであるところ、その穴に挿入できるように、下部には、均一な外径の有底筒状部分が形成され、上部には、花立ての上端面に当接して、深く挿入されないようにする大径のストッパが形成されている。そこで、本実施形態の造花保持具A1は、造花Fを立設させて保持するための保持体1と、造花Fを保持体1で掛止させるための掛止部材2とから構成されている。なお、供花用容器B1は、墓の石碑の前面両側に一対に設置されており、図2に示すように、いわゆるラッパ形状の開口部3と、有底筒状の支持部4で構成されている。
保持体1は、図2に示すように、略棒状の合成樹脂により形成され、供花用容器B1に挿入可能となっている。保持体1と供花用容器B1との間に遊びがあると、保持体1の安定性がよくないことから、本実施形態は、保持体1が供花用容器B1の内部に嵌合する形状としている。すなわち、供花用容器B1の開口部3と当接する部分は、当該開口部3のラッパ形状に合致する外形であるとともに、支持部4に挿入される部分は円形棒状の外形としている。また、上記保持体1の内部は、図3(a)に示すように、中心軸に沿って貫設された貫通孔5を有している。この貫通孔5の先端(下端)付近には、上記貫通孔5よりも径を大きくしてなる大径部6が設けられている。つまり、大径部6とともに貫通孔5が連続して形成されているのである。また、上記大径部6には、掛止部材2が嵌入できるようになっている。なお、大径部6が形成される部分には、貫通孔5の他の部分との境界に底面部7が形成されている。
掛止部材2は、図2に示すように、弾性変形可能な円形板状材料で構成されており、中心部には圧入孔8が貫設されている。上記掛止部材2の圧入孔8には、造花Fの茎部Sの先端が嵌入され、この掛止部材2の弾性力により茎部Sの外周に圧着される。また、掛止部材2の外径は、大径部6の径よりも小さく、かつ、貫通孔5の他の部分の径よりも大きい状態に調整されている。従って、掛止部材2の片方の表面を大径部6の底面部7に当接させることにより、上記掛止部材2は、大径部6には嵌入可能であるが、貫通孔5の他の部分には侵入できず、上記造花Fの茎部Sの上昇を制限することができるものである。
次に、花立保持具A1に造花Fを固定する方法について説明すると、図3(b)に示すように、保持体1に貫設された貫通孔5に造花Fの茎部Sを挿入し、この茎部Sの先端を大径部6の内部に到達するまで突出させる。そして、この状態を維持したままで、突出させた茎部Sの先端を掛止部材2の圧入孔8に嵌入しつつ、掛止部材2が底面部7に当接するまで押圧する。
このようにすることで、保持体1に挿入した造花Fは、茎部S上に圧着された掛止部材2により底面部7で掛止されて、造花Fの移動が制限されることとなる。この場合に、挿入した造花Fを挿入方向と反対方向に引張ると、掛止部材2が抜け止めとなり、造花Fが抜け難くなるのである。
そして、保持体1に造花Fを挿入して固定した後は、供花用容器B1の内部に保持体1を挿入して固着する。このとき、保持体1の側面上に、粘着材料(例えば、両面テープ等)による固着部材9により、供花用容器B1内に保持体1を固着することができる。
このようにすることで、供花用容器B1と保持体1は、固着部材9により両部材が固着されるので、供花用容器B1内から保持体1が容易に離脱することを防止することができる。
なお、固着部材9には、接着剤のような接着材料を使用することも可能であり、また、面ファスナーのような貼着材料を使用することも可能である。
上記のように、本実施形態によれば、供花用容器B1の内部に保持体1が嵌合した状態で固定されることから、供花用容器B1の内部に雨水が溜まることがない。また、造花Fの茎部Sを保持体1の貫通孔5に挿入し、裏側から掛止部材2により先端を掛止させればよいことから、非常に簡便に使用することができるものである。
次に、第2の実施形態について説明する。本実施形態に使用される供花用容器B2は、第1の実施形態とは開口部の形状が異なっており、四角形に形成されている。供花用容器B2は、図4に示すように、水平方向に広く開口された四角形の開口部13と、この開口部13の中心に位置しつつ垂下して形成される有底円筒状の支持部14から構成されている。
花立保持具A2は、供花用容器B2に挿入され、図4に示すように、保持体11と掛止部材12とから構成されている。
保持体11は、図4に示すように、供花用容器B2の内部に嵌合するように形成されており、開口部13に当接する部分は、四角形の平板部15であるとともに、支持部14に挿入される部分は、円形棒状の基部16となっている。
上記保持体11の平板部15および基部16の内部は、図5(a)に示すように、中心軸に沿って貫設された貫通孔17を有している。この貫通孔17の先端(下端)付近には、上記貫通孔17よりも径を大きくしてなる大径部18が設けられている。つまり、大径部18とともに貫通孔17が連続して形成されているのである。また、大径部18には、掛止部材12が嵌入できるようになっている。なお、大径部18が形成される部分には、貫通孔17の他の部分との境界に底面部19が形成されている。
上記保持体11の平板部15および基部16の内部は、図5(a)に示すように、中心軸に沿って貫設された貫通孔17を有している。この貫通孔17の先端(下端)付近には、上記貫通孔17よりも径を大きくしてなる大径部18が設けられている。つまり、大径部18とともに貫通孔17が連続して形成されているのである。また、大径部18には、掛止部材12が嵌入できるようになっている。なお、大径部18が形成される部分には、貫通孔17の他の部分との境界に底面部19が形成されている。
掛止部材12は、図4に示すように、弾性変形可能な円形板状材料で形成されており、中心部には圧入孔20が貫設されている。上記圧入孔20には、第1の実施形態と同様に、造花Fの茎部Sの先端が嵌入され、この掛止部材12の弾性力により茎部Sの外周に圧着される。なお、上記掛止部材12は、大径部18には嵌入可能であるが、貫通孔17には侵入できない大きさとなっている。
なお、花立保持具A2に造花Fを固定する方法については、第1の実施形態と同様であるので説明は省略する。
次に、第3の実施形態について説明する。本実施形態に使用される供花用容器B3は、開口部の形状が丸形で容器の先端部が円錐形となっている。この供花用容器B3は、円錐形の先端部を地面に刺して使用するものであり、図6に示すように、円形の開口部113と、先端が円錐形の有底筒状の支持部114で構成されている。なお、供花用容器B3の材質は、合成樹脂や金属、陶器等の種々のものが存在する。
本実施形態の花立保持具A3は、図6に示すように、保持体111と掛止部材112とから構成されている。
保持体111は、外形が円形棒状に形成されており、この保持体111の内部には、図7(a)に示すように、中心軸に沿って貫設された貫通孔115を有している。この貫通孔115の先端(下端)付近には、上記貫通孔115よりも径を大きくしてなる大径部116が設けられている。つまり、大径部116とともに貫通孔115が連続して形成されているのである。また、大径部116には、掛止部材112が嵌入できるようになっている。なお、大径部116が形成される部分には、貫通孔115の他の部分との境界に底面部117が形成されている。
掛止部材112は、第1の実施形態と同様に、図6に示すように、弾性変形可能なで円形板状材料で形成されており、中心部には圧入孔118が貫設されている。上記掛止部材112の圧入孔118には、第1の実施形態と同様に、造花Fの茎部Sの先端が嵌入され、この掛止部材112の弾性力により茎部Sの外周に圧着される。なお、上記掛止部材112は、大径部116には嵌入可能であるが、貫通孔115には侵入できない大きさとなっている。
ここで、花立保持具A3に造花Fを固定する方法については、第1の実施形態と同様であるため説明は省略する。
本実施形態は上記のとおりであるが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の態様をとることができる。例えば、供花用容器の形状は、有底円筒状のものについて説明しているが、この形状に限定されるものではなく、角筒の様な多角形の供花用容器についても使用することができる。この場合には、保持体の外形は、上記供花用容器の形状に合わせて変更することができる。また、掛止部材の形状についても、圧入孔を有する円形板状のものについて説明しているが、この形状に限定されるものではなく、四角形のような多角形のものであっても、本発明の効果を得ることができる。
1,11,111 保持体
2,12,112 掛止部材
3,13,113 開口部
4,14,114 支持部
5,17,115 貫通孔
6,18,116 大径部
7,19,117 底面部
8,20,118 圧入孔
9 固着部材
15 平板部
16 基部
A1,A2,A3 造花保持具
B1,B2,B3 供花用容器
F 造花
S 茎部
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A1,A2,A3 造花保持具
B1,B2,B3 供花用容器
F 造花
S 茎部
Claims (5)
- 墓石の献花用穴に設置される有底筒状の供花用容器に使用する造花保持具であって、上記供花用容器に挿入可能な保持体と、この保持体に貫設された貫通孔と、この貫通孔に造花の茎部を挿入するとき、該造花の茎部先端を掛止する掛止部材とを備え、上記掛止部材は、上記造花の茎部先端の嵌入を許容するとともに、弾性力により圧着可能な圧入孔を有する掛止部材であることを特徴とする造花保持具。
- 前記保持体は、前記供花用容器の深さ方向に長尺な略棒状の保持体であり、この保持体に貫設される前記貫通孔は、該保持体の長手方向に貫設されるとともに、先端付近において径を大きくしてなる貫通孔であり、
前記掛止部材は、上記貫通孔の大径部分に嵌入可能で、かつ、該貫通孔の他の部分に侵入できない大きさの掛止部材であることを特徴とする請求項1記載の造花保持具。 - 前記保持体は、有底筒状の供花用容器の内部に嵌合する形状に形成される保持体であることを特徴とする請求項1または2記載の造花保持具。
- 前記掛止部材は、弾性変形可能な円形板状の材料で構成され、前記圧入孔は、中心部に貫設されていることを特徴とする請求項1ないし3のうちいずれか1項に記載の造花保持具。
- 前記保持体は、該保持体の側面に固着部材を設けてなる保持体であることを特徴とする請求項1ないし4のうちいずれか1項に記載の造花保持具。
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3172084U true JP3172084U (ja) | 2011-12-01 |
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ID=
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