JP3170393B2 - 地域冷暖房装置の運転方法および装置 - Google Patents

地域冷暖房装置の運転方法および装置

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JP3170393B2
JP3170393B2 JP18646993A JP18646993A JP3170393B2 JP 3170393 B2 JP3170393 B2 JP 3170393B2 JP 18646993 A JP18646993 A JP 18646993A JP 18646993 A JP18646993 A JP 18646993A JP 3170393 B2 JP3170393 B2 JP 3170393B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一定地域内の建物全て
の冷房および暖房や、給湯などを1個所の熱発生施設で
まかなう地域冷暖房装置の運転方法および装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、地域冷暖房装置は、エネルギ
効率がよく、公害や都市災害の防止に役立ち、都市景観
の向上に貢献するなどの多くの利点を備えているので、
都市再開発やいわゆるウォーターフロント開発などで積
極的に導入されている。地域冷暖房システムには、蓄熱
設備が含まれ、夜間の安価な電力を利用して昼間のピー
ク負荷時に必要な熱あるいは冷熱を蓄え、冷暖房機の能
力を補うようにしている。このようにすると、冷暖房機
の能力は必ずしも予想される最大負荷までは必要でな
く、地域冷暖房装置の総合的な経済性が向上する。
【0003】しかしながら、蓄熱設備を含む蓄熱冷暖房
装置を効率的に運転するには、翌日の負荷の変化パター
ンを予測し、深夜電力を利用して予測される熱あるいは
冷熱を蓄えておく必要がある。蓄えられた熱あるいは冷
熱の量が不足すると、昼間にも冷暖房機を運転する必要
があり、エネルギコストが上昇する。また蓄えられた熱
あるいは冷熱が過剰であると、過剰分の発生に要したエ
ネルギが無駄になる。特に冷熱に関しては、氷蓄熱槽な
どの特性によって氷はその日のうちに一旦全部融かして
しまうことが必要であり、過剰な冷熱は蓄熱能力の低下
を招く。
【0004】以上のように、地域冷暖房システムを効率
的に運用するためには、1日の負荷の変化パターンを精
度良く予測することが必要である。そのような予測を行
う典型的な先行技術は、たとえば特開平4−34743
9号公報に開示されている。また技術文献として、「花
の万博会場における地域冷房のカルマンフィルタによる
予測制御」(空気調和・衛生工学 第65巻第12号
平成3年11月発行第49頁〜第55頁)が存在する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来からの負荷の変化
パターンの予測方法は、まだ系統的でかつ実用的な方法
とは言えず、地域冷暖房装置を操作するオペレータの経
験と勘に頼らざるを得ない。たとえば特開平4−347
439号公報の先行技術では、日間負荷パターンの予測
について具体的な方法が不明である。また前述の技術文
献では、4つの気象変量を因子とする1時間毎の予測モ
デルを設定し、カルマンフィルタで係数を推定している
ので、1日には24の予測モデルが必要となり、計算量
が多く、かつ春、秋の季節変化時期の追従性が遅れるな
どの課題がある。このため、オペレータがたとえば1週
間前の日間負荷パターンを参考に、1日の日間負荷パタ
ーンを予測するなどの方法がとられることになる。この
ため、蓄熱設備や冷暖房機などの熱源機の運転計画も、
ある程度の余裕を見込んだものとなり、エネルギ損失が
大きくなる。
【0006】本発明の目的は、系統的で実用的な自動予
測が可能な地域冷暖房設備の運転方法および装置を提供
することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、過去の複数日
にわたって、時間経過に伴う負荷の変化パターンを求め
て正規化し、翌日の日最大負荷QPと、日最小負荷QB
を予測し、日最大負荷QPおよび日最小負荷QBと正規化
された変化パターンとから翌日の負荷の変化パターンを
予測し、予測された負荷の変化パターンに基づいて熱源
機を運転することを特徴とする地域冷暖房装置の運転方
法である。
【0008】また本発明は、天気予報から得られる翌日
の日最高気温Tmaxおよび日最低気温Tminから、 平均気温Tavを、過去の実績データによって定められ
る係数αを用いて、 Tav=α(Tmax−Tmin)+Tmin に従って予測し、 平均絶対湿度Aavを、月毎に設定される係数β1,β2
を用いて、 Aav=β1Tmin+β2 に従って予測し、 前記日最大負荷QPおよび日最小負荷QBは、該平均気温
Tavと、該平均絶対湿度Aavとから求めることを特
徴とする請求項1に記載の地域冷暖房装置の運転方法で
ある。
【0009】また本発明で、前記日最大負荷QPおよび
日最小負荷QBとして得られる予測値は、土曜日、日曜
日および祝祭日である特定曜日を除く平日について適用
され、該特定曜日の日最大負荷QPおよび日最小負荷QB
の予測値は、平日と同様にして求められる予測値に、予
め実績データに基づいて設定される該特定曜日の平日に
対する比率を乗じて求めることを特徴とする。
【0010】さらに本発明は、過去の複数日にわたる負
荷の変化データが記憶されている記憶手段と、天気予報
から得られる翌日の翌日の日最高気温Tmaxおよび日
最低気温Tminを入力する入力手段と、記憶手段およ
び入力手段からの出力に応答する演算手段であって、負
荷の変化データから時間経過に伴う正規化された変化パ
ターンを算出し、翌日の日最高気温Tmaxおよび日最
低気温Tminから、平均気温Tavを、過去の実績デ
ータによって定められる係数αを用いて、 Tav=α(Tmax−Tmin)+Tmin に従って予測し、平均絶対湿度Aavを、月毎に設定さ
れる係数β1,β2を用いて、 Aav=β1Tmin+β2 に従って予測し、平均気温Tavおよび平均絶対湿度A
avに基づいて日最大負荷QPおよび日最小負荷QBを算
出し、正規化された変化パターン、日最大負荷QPおよ
び日最小負荷QBから翌日の負荷の変化パターンを算出
する演算手段と、演算手段からの出力に応答し、算出さ
れた負荷の変化パターンに基づいて熱源機を運転する制
御手段とを含むことを特徴とする地域冷暖房装置の運転
装置である。
【0011】
【作用】本発明に従えば、過去の複数日にわたって求め
られる時間経過に伴う負荷の変化パターンが正規化さ
れ、予測された翌日の日最大負荷QPと、日最小負荷QB
を用いて翌日の負荷の変化パターンが予測される。過去
の実績に従って求められる負荷の変化パターンと、予測
される翌日の日最大負荷QPおよび日最小負荷QBとに従
って翌日の負荷の変化パターンを予測するので、系統的
かつ実用的な予測を行うことができる。予測に基づいて
熱源機を運転するときの運転計画も、余裕を多く見込む
必要はないので、地域冷暖房装置を経済的に運転するこ
とができる。
【0012】また本発明に従えば、日最大負荷QPおよ
び日最小負荷QBは、天気予報から得られる翌日の日最
高温度Tmaxおよび日最低温度Tminに基づく平均
気温Tavおよび平均絶対湿度Aavから求めるので、
春や秋など、季節変化に伴って気温や湿度が変化し易い
時期であっても、追従性良く熱源機を運転することがで
きる。
【0013】また本発明に従えば、土曜日、日曜日およ
び祝祭日などの特定曜日の日最大負荷QPおよび日最小
負荷QBは、該特定曜日以外の平日を対象にするときと
同様に予測し、その予測値QP,QBに、特定曜日の平日
に対する比率を乗じて求められる。これによって土曜
日、日曜日および祝祭日などの実績データが少ない特定
曜日であっても、正確で信頼性の高い負荷の予測を行う
ことができる。
【0014】また本発明に従えば、演算手段は、記憶手
段に記憶されている過去の複数日にわたる負荷の変化デ
ータから時間経過に伴う正規化された変化パターンを算
出する。また天気予報から得られる翌日の日最高気温T
maxおよび日最低気温Tminが入力手段に入力され
て算出される平均気温Tavおよび平均絶対湿度Aav
に基づいて、日最大負荷QPおよび日最小負荷QBを算出
する。制御手段は、演算手段によって正規化された変化
パターンと、日最大負荷QPおよび日最小負荷QBから算
出される翌日の負荷の変化パターンとに基づいて、熱源
機を運転する。負荷の変化パターンが系統的かつ実用的
に算出され、それに基づいて熱源機の運転が行われるの
で、効率的な運転が可能である。さらに、春や秋などの
季節変化時でも、平均温度Tavや平均絶対湿度Aav
を用いて負荷の変化パターンが予測されているので、熱
源機を追従性良く運転することができる。
【0015】
【実施例】図1は、本発明の一実施例による地域冷暖房
設備の運転装置の構成を示す。地域の需要家側にある冷
暖房負荷1の運転を制御するため、環境変量入力装置
2、計算機3および記録装置4を含む運転装置が使用さ
れる。この運転装置は、冷温水機11〜1m(以下、総
称するときは参照符10で示す)、および蓄熱設備21
〜2n(総称するときは参照符20で示す)などを含む
冷凍機の運転状態を制御する。
【0016】環境変量入力装置には、冷凍機から冷暖房
負荷1に送る送水温度、冷暖房負荷1から冷凍機に戻る
還水温度、これらの流量、大気温度および絶対湿度が環
境変量として入力される。さらに天気予報から予想最高
気温、予想最低気温、場合によっては予想平均絶対湿度
なども入力される。環境変量入力装置2からの出力は、
計算機3内の負荷演算部31に与えられる。負荷演算部
31には、冷暖房負荷1の冷房負荷実測値も与えられ
る。このような負荷実測手段である負荷演算部31から
の出力は、データ記憶部32に与えられて記憶される。
負荷予測部33は、データ記憶部32に記憶されたデー
タと、記憶装置4に記憶されている日間予測パターンや
日間予測パターンに対する実測パターンの変動を表す関
係式などに基づいて、負荷予測値を算出し、制御部34
に与える。制御部34は、与えられた負荷予測値に基づ
いて、冷凍機の運転状態を制御する。
【0017】図2は、図1に示す実施例を用いた地域冷
暖房システムの構成を示す。この地域冷暖房システムに
おいては、エネルギプラント40で地域冷暖房に必要な
熱および冷熱を集中的に発生し、さらに発電も行って、
コ・ジェネレーションシステムとしてエネルギの有効利
用を図る。エネルギ源の1つは商用電力41であり、こ
れによって付勢されるモータ42がターボ冷凍機43を
駆動する。ターボ冷凍機43は、安定した負荷条件で運
転するのに適しており、氷蓄熱槽44内に冷熱を蓄積す
るために運転される。冷水ポンプ45,46の出力は、
冷水管47に接続される。地域冷房に使用された還り冷
水は、還り冷水管48で戻される。これらの冷水管47
および還り冷水管48は、地域配管49として、エネル
ギプラント40と冷暖房地域50との間を結ぶ。エネル
ギプラント40のエネルギ源としては、都市ガス51も
使用される。都市ガス51は、ガスタービン52に使用
され、発電機53を駆動する。発電機53からの電力
は、前述のモータ42、冷水ポンプ45,46を駆動す
るために使用される。余分の電力は、商用電力41側に
売却することもある。ガスタービン52からの排ガス
は、排ガスボイラ54に導かれて、排熱を利用して蒸気
を発生させる。都市ガス51を燃焼させて直接蒸気を発
生させる蒸気ボイラ55も設けられる。排熱ボイラ54
および蒸気ボイラ55から発生する蒸気は、蒸気管56
に導出される。蒸気管56は、地域配管49内に含ま
れ、冷暖房地域50を暖房するために使用される。暖房
に使用された蒸気は、水に還り、還水管57を介して戻
される。排熱ボイラ54および蒸気ボイラ55から発生
する蒸気を利用して、吸収式冷凍機58が作動する。排
熱ボイラ54、蒸気ボイラ55および吸収式冷凍機58
は、冷温水機10を構成する。モータ42、ターボ冷凍
機43および氷蓄熱槽44は、蓄熱設備20を構成す
る。冷水管47の温度T1と、還り冷水管48の温度T
2を用いると、冷房負荷Qを次の第1式によって求める
ことができる。
【0018】 Q = F(T2−T1) …(1) ここでFは冷水の流量に比例する係数である。暖房負荷
は蒸気管56から冷暖房地域50に供給される蒸気量に
比例して求められる。この暖房負荷と冷房負荷Qとの和
が地域冷暖房設備の負荷となる。
【0019】図3は、冷房負荷Qの日間変動パターンを
示す。本実施例では、日間変動を時刻t1以前および時
刻t4以降の夜間ベース区間、時刻t1から時刻t2ま
での負荷上昇区間、時刻t2から時刻t3までのピーク
区間、時刻t3から時刻t4までの負荷下降区間の4区
間に分割し、各区間毎に予測方式を変更する。負荷上昇
区間および負荷下降区間では、予め計算済みの日間負荷
変動パターン予測値による一定期間予測値に、当日の成
り行き変動分を、上記パターン予測値と実測値との差を
三重指数平滑して計算し、補正する。夜間ベース区間お
よびピーク区間では、上記パターン予測値と、気温や湿
度などの環境変量による補正とを、三重指数平滑に組み
合わせて予測する。夕方の負荷下降直前に日間負荷変動
パターン予測値を、当日の日最大負荷実績値および日最
小負荷実績値を用いて修正し、これを負荷下降区間によ
る予測に使用する。三重指数平滑とは、対象時系列デー
タが2次式(a+bt+1/2ct2)状に変化すると
仮定し、データの3次までの指数平滑値によってa,
b,cを逐次計算し、この2次式を使って予測する手法
である。
【0020】図4は図1に示す実施例による負荷の予測
動作を示し、図5は過去複数日にわたって正規化された
負荷の変化パターンを平滑化する方法を示す。特に図3
に示すように、負荷変化パターンは、負荷上昇区間、ピ
ーク区間、負荷下降区間および夜間ベース区間に分けら
れる。ピーク区間と夜間ベース区間とでは、商業施設や
オフィスビルが営業中あるいは閉店中であり、人間の活
動がほぼ安定しているため、気温や湿度などの気象条件
の要因の影響が大きい。日最大負荷は、平日と特定曜日
である土曜日や日曜日あるいは祝祭日とでは、同じ気象
条件下でも平日>土曜日>日曜日と差がある。土曜日、
日曜日および祝祭日にはオフィスビルなどが休業してい
るからである。
【0021】以上のような前提のもとに、図4のステッ
プa1から動作を開始し、ステップa2では、過去の変
化パターンを正規化する。図1に示す記憶装置4には、
過去の複数日、たとえば3週間分の負荷データが記憶さ
れている。図1の負荷予測部33は、次の第2式に示す
ような演算によって負荷の変化パターンを0%〜100
%の範囲に正規化する。
【0022】
【数1】
【0023】ここで、xw k.jは、w週間前のj曜日のk
時点での正規化負荷比率〔%〕であり、qw k.jは、w週
間前のj曜日のk時点での負荷実績値であり、qw max.j
は、w週間前のj曜日の日最大負荷実績値であり、qw
min.jは、w週間前のj曜日の日最小負荷実績値であ
る。第2式で求められた結果、配分パターンは、たとえ
ば1時間の区間にわたって、第3式に示すように移動平
均処理され、蓄積される。
【0024】
【数2】
【0025】ここで、rw k.jは、w週間前のj曜日のk
時点での正規化負荷配分率であり、Nは、移動平均区間
内の時点の数である。前述のように、移動平均区間を1
時間にとり、k時点を5分毎にとれば、N=12とな
る。
【0026】ステップa3では、平均気温Tavおよび
平均絶対湿度Aavを予測する。これらの値は、天気予
報から得られる翌日の日最高気温Tmaxおよび日最低
気温Tminから次の第4式および第5式に従ってそれ
ぞれ予測される。
【0027】 Tav=α(Tmax−Tmin)+Tmin …(4) Aav=β1Tmin+β2 …(5) 日最高気温Tmaxおよび日最低気温Tminは、たと
えば午後9時の天気予報から得られる。αは、過去の実
績データによって定められ、たとえば1976〜198
5年の大阪の日間気温の荷重平均係数として、α=0.
465が求められる。日平均絶対湿度Aavは、日最低
気温Tminと相関関係があると推定されるので、月毎
に設定される係数β1,β2を用いて予測する。
【0028】ステップa4では、次の第6式および第7
式に示すような予測モデルに従って、日最大負荷QP
よび日最小負荷QBをそれぞれ予測する。
【0029】 QP=a1Tav+a2Aav+a3 …(6) QB=b1Tav+b2Aav+b3 …(7) a1,a2,a3;b1,b2,b3はそれぞれモデルパラメ
ータを表し、最小二乗法計算によって逐次更新する。逐
次最小二乗法計算の計算時間を少なくするためには、カ
ルマンフィルタを用いることが好ましい。
【0030】これらの予測値QP,QBは、平日に対応
し、土曜日、日曜日および祝祭日などの休日の日最大負
荷予測値QPおよび日最大負荷予測値QBは、平日の予測
値QP,QB に指数平滑した対平均負荷比率ηijを乗算
して求める。これらの対平日負荷比率ηijは、負荷変化
に適応できるように、土曜日、日曜日、および祝祭日の
終了時に、それぞれ当日の日最大負荷実績値q
W max.jと、平日の日最大負荷予測モデルに当日の平均気
温Tavおよび平均絶対湿度Aavを使って得られる日
最大負荷実績値qw'max.jとの比率ηij′(=qw max.j
/qw'max.j)を求め、この比率ηij′を指数平滑によ
って週毎に更新する。すなわち、更新後の指数平滑値η
ijは、次式によって求められる。
【0031】 ηij = ηij+ε・(ηij′−ηij) …(8) ここで、係数εは、0<ε≦1である。またηijについ
ては、i=1のとき日最大負荷用、i=2のとき日最小
負荷用であり、j=1のとき土曜日用、j=2のとき日
曜日(祝祭日を含む)用とする。
【0032】このようにして指数平滑された比率ηを、
上述した第6式および第7式の日最大負荷予測値QP
よび日最小負荷予測値QBに乗ずることによって、特定
曜日である土曜日、日曜日および祝祭日の日最大負荷予
測値および日最小負荷予測値を求めることができる。
【0033】ステップa5では、翌日の変化パターンを
予測する。このため、図5に示すように、平滑処理を施
した過去3週間内の同一曜日の負荷パターンを平均化す
る。すなわち図5(1),(2),(3)に示すよう
に、3,2,1週間前のj曜日のk時点での正規化負荷
配分率r3 k.j,r2 k.j,r1 k.jを平均して、図5(4)
に示すようなj曜日のk時点の負荷配分率fj (k)の
変化パターンを得る。このような計算は、次の第9式に
従って行われる。
【0034】
【数3】
【0035】ここで、mwは、次の第10式の条件を満
たす係数である。
【0036】
【数4】
【0037】ここで、0≦mw ≦1である。
【0038】j曜日が平日であっても、w週間(1≦w
≦3)前に祝祭日があれば、該当する係数をmw =0と
し、他の係数mw が第9式および第10式を満足するよ
うに調整する。このようにして求めた図5(4)に示す
ような日間負荷配分パターンのピーク区間に、日最大負
荷予測値QPを適用し、夜間ベース区間に日最小負荷予
測値QBを適用して、次の第11式に示すような翌日の
負荷変化パターンを予測する。
【0039】 hn=0.01・fj(n)・(QP−QB)+QB …(11) ステップa6では、求められた翌日の変化パターン予測
値に基づいて、夜間の蓄熱量を算出する。この算出値に
基づいて、夜間の安価な電力を利用し、蓄熱設備に熱ま
たは冷熱を蓄熱する。
【0040】次にステップa7では、予測された負荷の
変化パターンに基づき、熱源機器の発停スケジュールを
決定する。予測される負荷の変化パターンには、予測誤
差が避けられないため、発停スケジュールは負荷の余裕
を見て安全側に計画する。しかしながら、翌日の変化パ
ターンが系統的かつ実用的に予測されるので、オペレー
タの経験や勘に頼る場合よりも余裕を小さくして省エネ
ルギ化を図ることができる。
【0041】次にステップa8では、蓄熱設備からの放
熱スケジュールを決定する。氷蓄熱層を利用するときに
は、蓄熱開始時点までに前夜の蓄熱量は全部放熱する必
要がある。熱あるいは冷熱の需要が予測を上回るような
ときには、熱源機器を追起動して対応する。ステップa
9で動作を終了する。
【0042】吸収式冷凍機を冷房に使用するときには、
起動に30分程度の時間がかかる。ステップa7では、
たとえば30分先の負荷の予測に基づいて、冷凍機の発
停のタイミングを決める。
【0043】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、過去の複
数日にわたって時間経過に伴う負荷の変化パターンを求
めてから正規化するので、データのサンプル数が多くな
り、データをサンプリングした特定の日の負荷変動が平
滑化され、系統的かつ実用的に負荷の変化パターンを求
めることができる。熱源機を運転する日に特有な条件
は、日最大負荷QPおよび日最小負荷QBの予測値に反映
させることができるので、予測された負荷の変化パター
ンの精度は向上する。負荷の変化パターンの予測精度が
向上するので、熱源機の運転計画に見込む余裕も少なく
てよく、エネルギ効率や経済性が向上する。
【0044】また本発明によれば、日最大負荷QPおよ
び日最小負荷QBに、天気予報に基づく平均気温Tav
および平均絶対湿度Aavを反映させることができるの
で、春や秋などの季節変化時の追従性を良好にすること
ができる。
【0045】また本発明によれば、特定曜日以外の平日
を対象にして予測し、その予測値に特定曜日の平日に対
する比率を乗じて日最大負荷および日最小負荷を求める
ようにしたので、土曜日、日曜日および祝祭日などのよ
うな平日に比べて実績日が少なく、信頼できる予測が困
難である特定曜日に対しても、正確で信頼性の高い負荷
の変化パターンを予測することができる。
【0046】また本発明によれば、時間経過に伴う正規
化された負荷の変化パターンは、過去の複数日にわたる
負荷の変化データから算出されるので、データをサンプ
リングした日に特有の条件は平滑化され、負荷の変化パ
ターンへの影響は少なくなる。このようにして算出され
た負荷の変化パターンと、天気予報に従って算出される
平均気温Tavおよび平均湿度Aavに基づいて算出さ
れた日最大負荷QPおよび日最小負荷QBとから翌日の負
荷の変化パターンを算出するので、春や秋などの季節変
化時期であっても追従性良く熱源機を運転することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の概略的な構成を示すブロッ
ク図である。
【図2】図1に示す実施例を用いる地域冷暖房システム
の概略的な構成を示すブロック図である。
【図3】典型的な1日の負荷の変化パターンを示すグラ
フである。
【図4】図1の実施例の動作を示すフローチャートであ
る。
【図5】過去の負荷変化パターンから翌日の負荷変化パ
ターンを予測する過程を示すグラフである。
【符号の説明】
1 冷暖房負荷 2 環境変量入力装置 3 計算機 4 記憶装置 10,11〜1m 冷温水機 20,21〜2n 蓄熱設備 31 負荷演算部 32 データ記憶部 33 負荷予測部 34 制御部 40 エネルギプラント 42 モータ 43 ターボ冷凍機 44 氷蓄熱槽 47 冷水管 48 還り冷水管 50 冷暖房地域 52 ガスタービン 53 発電機 54 排熱ボイラ 55 蒸気ボイラ 58 吸収式冷凍機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹内 正蔵 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2 号 大阪瓦斯株式会社内 (72)発明者 濱野 公一 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2 号 大阪瓦斯株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24F 11/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 過去の複数日にわたって、時間経過に伴
    う負荷の変化パターンを求めて正規化し、 翌日の日最大負荷QPと、日最小負荷QBとを予測し、 日最大負荷QPおよび日最小負荷QBと正規化された変化
    パターンとから翌日の負荷の変化パターンを予測し、 予測された負荷の変化パターンに基づいて熱源機を運転
    することを特徴とする地域冷暖房装置の運転方法。
  2. 【請求項2】 天気予報から得られる翌日の日最高気温
    Tmaxおよび日最低気温Tminから、 平均気温Tavを、過去の実績データによって定められ
    る係数αを用いて、 Tav=α(Tmax−Tmin)+Tmin に従って予測し、 平均絶対湿度Aavを、月毎に設定される係数β1,β
    2を用いて、 Aav=β1Tmin+β2 に従って予測し、 前記日最大負荷QPおよび日最小負荷QBは、該平均気温
    Tavと、該平均絶対湿度Aavとから求めることを特
    徴とする請求項1に記載の地域冷暖房装置の運転方法。
  3. 【請求項3】 前記日最大負荷QPおよび日最小負荷QB
    として得られる予測値は、土曜日、日曜日および祝祭日
    である特定曜日を除く平日について適用され、 該特定曜日の日最大負荷QPおよび日最小負荷QBの予測
    値は、平日と同様にして求められる予測値に、予め実績
    データに基づいて設定される該特定曜日の平日に対する
    比率を乗じて求めることを特徴とする請求項1または請
    求項2に記載の地域冷暖房装置の運転方法。
  4. 【請求項4】 過去の複数日にわたる負荷の変化データ
    が記憶されている記憶手段と、 天気予報から得られる翌日の日最高気温Tmaxおよび
    日最低気温Tminを入力する入力手段と、 記憶手段および入力手段からの出力に応答する演算手段
    であって、 負荷の変化データから時間経過に伴う正規化された変化
    パターンを算出し、 翌日の日最高気温Tmaxおよび日最低気温Tminか
    ら、 平均気温Tavを、過去の実績データによって定められ
    る係数αを用いて、 Tav=α(Tmax−Tmin)+Tmin に従って予測し、 平均絶対湿度Aavを、月毎に設定される係数β1,β2
    を用いて、 Aav=β1Tmin+β2 に従って予測し、 平均気温Tavおよび平均絶対湿度Aavに基づいて日
    最大負荷QPおよび日最小負荷QBを算出し、 正規化された変化パターン、日最大負荷QPおよび日最
    小負荷QBから翌日の負荷の変化パターンを算出する演
    算手段と、 演算手段からの出力に応答し、算出された負荷の変化パ
    ターンに基づいて熱源機を運転する制御手段とを含むこ
    とを特徴とする地域冷暖房装置の運転装置。
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