JPH0989348A - 蓄熱利用システムおよびその制御方法 - Google Patents

蓄熱利用システムおよびその制御方法

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JPH0989348A
JPH0989348A JP7252874A JP25287495A JPH0989348A JP H0989348 A JPH0989348 A JP H0989348A JP 7252874 A JP7252874 A JP 7252874A JP 25287495 A JP25287495 A JP 25287495A JP H0989348 A JPH0989348 A JP H0989348A
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和夫 吉田
Masayoshi Sato
政義 佐藤
Seiji Inoue
誠司 井上
Hitoshi Iijima
等 飯島
Fumio Matsuoka
文雄 松岡
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Mitsubishi Electric Corp
East Japan Railway Co
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Mitsubishi Electric Corp
East Japan Railway Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱負荷を精度良く予測することができ、その
予測結果に応じて的確にシステム制御を行なうことがで
きる蓄熱利用システムおよび制御方法を得る。 【解決手段】 蓄熱材2を収容した蓄熱槽1からなる蓄
熱装置と、この蓄熱装置に熱エネルギを供給する熱源機
器3と、この蓄熱装置から熱エネルギの供給を受ける熱
負荷機器9と、ニューロン素子を有し熱負荷系の入出力
データに基づく情報を学習データとして学習および予測
を行うニューラルネットワークとを備え、このニューラ
ルネットワークにより熱負荷を予測することによって前
記熱源機器3を含むシステムを制御するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、熱源機器の熱出
力を熱負荷に対応して有効に利用することができるよう
に熱負荷予測を的確に行なう蓄熱利用システムおよびそ
の制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】以下に、特開平4−3832号公報に示
された従来の熱負荷予測方法について説明する。まず、
下記の周期性・トレンド性を持たせたARIMAモデル
式(1)を使用する。
【0003】
【数1】
【0004】ただし、Ai:自己回帰パラメータ、Bi:移
動平均パラメータ、x(t):1ステップ先の予測負荷、x
(t-1):現時刻の実負荷、x(t-2):1ステップ前の実負
荷、 e(t-1) :現時刻の実負荷−1ステップ前に予測さ
れた現時刻の負荷。
【0005】下記式(2)は、上記式(1)において、
p=25・q=25とし、自己回帰パラメータAiおよび移動平均
パラメータBiを、A1=-0.7980・A2〜A23=0.0000・A24=-
1.0000・A25=0.7980・B1=-0.3090・B2〜B23=0.0000・B
24=-0.6399・B25=0.1977として定めた場合のARIMA
モデル式である。 x(t)-0.7980x(t-1)-x(t-24)-0.7980x(t-25) = e(t)-0.3090e(t-1)-0.6399e(t-24)+0.1977e(t-25) ………(2) ただし、上記式において、e(t)=0とし、自己回帰パラメ
ータAiおよび移動平均パラメータBiは、過去10日間の
実負荷データに基づき求めている。
【0006】つぎに、このARIMAモデル式を使用し
た具体的な時間負荷予測を説明する。いま、図14にお
いて、現時刻が木曜日の22時であるものとすると、現
時刻から24時間前までの1時間毎の実負荷データが、
ARIMAモデル式〔上記式(2)〕に代入される。す
なわち、現時刻の実負荷データがx(t-1)として、23時
間前の実負荷データがx(t-24)として、24時間前の実
負荷データがx(t-25)として代入され、1時間先(23
時)の予測負荷x(t)が求められる。
【0007】つぎに、23時の予測負荷x(t)から23時
間前までの1時間毎の実負荷データが、同様にしてAR
IMAモデル式に代入される。すなわち、23時の予測
負荷x(t)がx(t-1)として、22時間前の実負荷データが
x(t-24) として、23時間前の実負荷データがx(t-25)
として代入され、2時間先(24時)の予測負荷x(t)が
求められる。以下、この繰り返しにより、金曜日22時
までの予測負荷が順次に求められ、現時刻における基本
パターンが図14の一点鎖線で示すごとく作成される。
この動作は、現時刻が1時間進む毎にその基本パターン
が更新されるものとなる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の熱負荷予測は、
以上のように行われるので、1ステップ後の負荷の予測
に現在と23時間前と24時間前の三つの実負荷データ
しか利用しておらず、データの種類および数が少なすぎ
るので、気象条件が急激に変わった場合などに、精度の
良い予測が行えない、また、蓄熱利用システムのように
22時の時点で当日の総熱負荷に見合った熱量を蓄熱槽
に蓄熱するために当日の総熱負荷を予測しようとする場
合、1時間毎に予測した負荷を用いて24時間先までの
総熱負荷を予測することになるので、予測誤差が累積さ
れて精度の良い熱負荷予測が行えない、したがって蓄熱
利用システムを効率的に運用できない、などの問題点が
あった。
【0009】この発明は、上記のような問題点を解決す
るためになされたもので、熱負荷系の入出力データに基
づく情報を学習データとして学習および予測を行うニュ
ーラルネットワークを備え、このニューラルネットワー
クにより熱負荷を予測することによってシステムを制御
するようにして、熱負荷を精度良く予測することがで
き、その予測結果に応じて的確にシステム制御を行なう
ことができる蓄熱利用システムおよびその制御方法を得
ようとするものである。
【0010】第1の発明は、熱負荷を精度良く予測する
ことができ、その予測結果に応じて的確にシステム制御
を行なうことができる蓄熱利用システムを得ることを目
的とする。
【0011】第2の発明は、熱負荷を精度良く予測する
ことができ、その予測結果に応じてより的確にシステム
制御を行なうことができる蓄熱利用システムを得ること
を目的とする。
【0012】第3の発明は、熱負荷を精度良く予測する
ことができ、その予測結果に応じて更に的確にシステム
制御を行なうことができる蓄熱利用システムを得ること
を目的とする。
【0013】第4の発明は、過去の気象データ・熱負荷
データおよび天気予報データを有効に利用することによ
り当日の熱負荷を精度良く予測することができ、その予
測結果に応じて的確にシステム制御を行なうことができ
る蓄熱利用システムを得ることを目的とする。
【0014】第5の発明は、熱負荷を精度良く予測する
ことができ、その予測結果に応じて一層的確にシステム
制御を行なうことができる蓄熱利用システムを得ること
を目的とする。
【0015】第6の発明は、熱負荷系の入出力データに
基づく情報を学習データとして熱負荷系の逆システム特
性を構築し熱負荷を予測するニューラルネットワークの
学習時および予測時に、過去の熱負荷データ・過去の気
象データまたは当日の天気予報値を有効に利用すること
により、熱負荷を精度良く予測することができ、その予
測結果に応じて的確にシステム制御を行なうことができ
る蓄熱利用システムの制御方法を得ることを目的とす
る。
【0016】第7の発明は、熱負荷系の入出力データに
基づく情報を学習データとして熱負荷系の逆システム特
性を構築し熱負荷を予測するニューラルネットワークの
学習時および予測時に、前日の熱負荷データ・前日の気
象データまたは当日の天気予報値を有効に利用すること
により、熱負荷を精度良く予測することができ、その予
測結果に応じて的確にシステム制御を行なうことができ
る蓄熱利用システムの制御方法を得ることを目的とす
る。
【0017】第8の発明は、熱負荷系の入出力データに
基づく情報を学習データとして熱負荷系の逆システム特
性を構築し熱負荷を予測するニューラルネットワークの
学習時および予測時に、前日の総熱負荷データ・前日の
気象データまたは当日の天気予報値を有効に利用するこ
とにより、熱負荷を精度良く予測することができ、その
予測結果に応じて的確にシステム制御を行なうことがで
きる蓄熱利用システムの制御方法を得ることを目的とす
る。
【0018】第9の発明は、熱負荷系の入出力データに
基づく情報を学習データとして熱負荷系の逆システム特
性を構築し熱負荷を予測するニューラルネットワークの
学習時および予測時に、前日の総熱負荷データ・前日の
最高気温・最低気温・前日の総日射量または当日の天気
予報値を有効に利用することにより、熱負荷を精度良く
予測することができ、その予測結果に応じて的確にシス
テム制御を行なうことができる蓄熱利用システムの制御
方法を得ることを目的とする。
【0019】第10の発明は、熱負荷系の入出力データ
に基づく情報を学習データとして熱負荷系の逆システム
特性を構築し熱負荷を予測するニューラルネットワーク
の学習時および予測時に、前日の総熱負荷データ・前日
の気象データまたは当日の天気予報値を有効に利用する
ことにより、熱負荷を精度良く予測することができ、そ
の予測結果に応じて的確にシステム制御を行なうことが
できる蓄熱利用システムの制御方法を得ることを目的と
する。
【0020】第11の発明は、熱負荷系の入出力データ
に基づく情報を学習データとして熱負荷系の逆システム
特性を構築し熱負荷を予測するニューラルネットワーク
の学習時および予測時に、前日の総熱負荷データ・前日
の気象データまたは天気予報値のトレンドを有効に利用
することにより、熱負荷を精度良く予測することがで
き、その予測結果に応じて的確にシステム制御を行なう
ことができる蓄熱利用システムの制御方法を得ることを
目的とする。
【0021】第12の発明は、熱負荷系の入出力データ
に基づく情報を学習データとして熱負荷系の逆システム
特性を構築し熱負荷を予測するニューラルネットワーク
の学習時および予測時に、前日の総熱負荷データ・前日
の最高気温・最低気温・総日射量・当日の最高気温予報
値と前日の最高気温実測値との差・当日の最低気温予報
値と前日の最低気温実測値との差および当日の降水確率
予報値と前日の降水確率予報値との差を有効に利用する
ことにより、熱負荷を精度良く予測することができ、そ
の予測結果に応じて的確にシステム制御を行なうことが
できる蓄熱利用システムの制御方法を得ることを目的と
する。
【0022】第13の発明は、熱負荷系の入出力データ
に基づく情報を学習データとして熱負荷系の逆システム
特性を構築し熱負荷を予測するニューラルネットワーク
を平日用・土曜日用・日曜日用の三つに予測当日の曜日
に応じて使い分けることにより、熱負荷を精度良く予測
することができ、その予測結果に応じて的確にシステム
制御を行なうことができる蓄熱利用システムを得ること
を目的とする。
【0023】第14の発明は、熱負荷系の入出力データ
に基づく情報を学習データとして熱負荷系の逆システム
特性を構築し熱負荷を予測するニューラルネットワーク
を平日用・土曜日用・日曜日用の三つに予測当日の曜日
に応じて使い分けることにより、熱負荷を更に精度良く
予測することができ、その予測結果に応じて的確にシス
テム制御を行なうことができる蓄熱利用システムを得る
ことを目的とする。
【0024】第15の発明は、前日の総熱負荷データと
気象データとを有効に利用することにより当日の総熱負
荷を精度良く予測することができ、その予測結果に応じ
て的確にシステム制御を行なうことができる蓄熱利用シ
ステムの制御の制御方法を得ることを目的とする。
【0025】第16の発明は、前日の総熱負荷データ・
気象データと天気予報値とを有効に利用することにより
当日の総熱負荷を精度良く予測することができ、その予
測結果に応じて的確にシステム制御を行なうことができ
る蓄熱利用システムの制御方法を得ることを目的とす
る。
【0026】第17の発明は、熱負荷を精度良く予測す
ることができ、その予測結果によって的確に運転スケジ
ュールを遂行できる蓄熱利用システムの制御方法を得る
ことを目的とする。
【0027】第18の発明は、熱負荷を精度良く予測す
ることができ、その予測結果によってより的確に運転ス
ケジュールを遂行できる蓄熱利用システムの制御方法を
得ることを目的とする。
【0028】第19の発明は、熱負荷を精度良く予測す
ることができ、その予測結果によって更に的確に運転ス
ケジュールを遂行できる蓄熱利用システムの制御方法を
得ることを目的とする。
【0029】第20の発明は、熱負荷を精度良く予測す
ることができ、その予測結果によって一層的確に運転ス
ケジュールを遂行できる蓄熱利用システムの制御方法を
得ることを目的とする。
【0030】第21の発明は、熱負荷を精度良く予測す
ることができ、その予測結果によってより一層的確に運
転スケジュールを遂行できる蓄熱利用システムの制御方
法を得ることを目的とする。
【0031】第22の発明は、熱負荷を精度良く予測す
ることができ、その予測結果によって更に一層的確に運
転スケジュールを遂行できる蓄熱利用システムの制御方
法を得ることを目的とする。
【0032】第23の発明は、熱負荷を精度良く予測す
ることができ、その予測結果によって格段と的確に運転
スケジュールを遂行できる蓄熱利用システムの制御方法
を得ることを目的とする。
【0033】第24の発明は、熱負荷を精度良く予測す
ることができ、その予測結果によって更に格段と的確に
運転スケジュールを遂行できる蓄熱利用システムの制御
方法を得ることを目的とする。
【0034】この発明の実施の形態では、一つの入力
層、一つの出力層、および少なくとも一つの中間層から
なるニューラルネットワークを構成し、ベースデータと
しての前日の総熱負荷と、躯体蓄熱量に関係する少なく
ともひとつの前日の実気象データと、当日の負荷の前日
の負荷に対する大小を判断する材料となる少なくともひ
とつの実気象データとこれに対応する気象データの当日
の天気予報値との差と、を入力することにより、当日の
総熱負荷を精度良く予測し、この予測熱負荷とその時点
の蓄熱量と熱源機器の基準能力とに応じて当日の熱源機
器の運転スケジュールを設定することができる熱負荷予
測・制御方法を得ることをその具体的目的としている。
【0035】
【課題を解決するための手段】第1の発明においては、
蓄熱装置と、この蓄熱装置に熱エネルギを供給する熱源
機器と、この蓄熱装置から熱エネルギの供給を受ける負
荷機器と、ニューロン素子を有し熱負荷系の入出力デー
タに基づく情報を学習データとして学習および予測を行
うニューラルネットワークとを備え、このニューラルネ
ットワークにより熱負荷を予測することによって前記熱
源機器を含むシステムを制御する。
【0036】第2の発明においては、前記ニューラルネ
ットワークは、それぞれニューロン素子を有する一つの
入力層、少なくとも一つの中間層および一つの出力層か
らなるものである。
【0037】第3の発明においては、前記ニューラルネ
ットワークは、熱負荷系の入出力データに基づく情報を
学習データとして熱負荷系の逆システム特性を構築する
ものである。
【0038】第4の発明においては、過去の気象データ
を入力する手段と、過去の熱負荷データを入力する手段
と、天気予報データを入力する手段と、これらの入力手
段によって得られたデータを加工・処理する手段と、こ
れらの入力手段によって得られたデータを含む熱負荷系
の入出力データに基づく情報を学習データとして熱負荷
系の逆システム特性を構築するニューラルネットワーク
と、このニューラルネットワークに前記気象データ、熱
負荷データおよび天気予報データを入力することによっ
て得られる当日の総熱負荷予測値を出力する手段と、前
記気象データ、熱負荷データ、天気予報データ、および
当日の熱負荷予測値の入出力情報を記憶する手段とを備
える。
【0039】第5の発明においては、総熱負荷を予測す
る手段と、蓄熱量を計測する手段と、熱源機器の運転ス
ケジュールを設定する手段と、空調立ち上がりからの時
間を計測する手段と、各時点での熱負荷を計測する手段
と、前記熱予測値に対する熱負荷パターンを記憶する手
段と、前記熱負荷予測値および実測値、空調立ち上がり
からの時間を記憶する手段と、熱源機器の運転・停止を
指令する手段と、熱交換器一次側ポンプの運転・停止を
指令する手段とを備える。
【0040】第6の発明においては、熱負荷系の入出力
データに基づく情報を学習データとして熱負荷系の逆シ
ステム特性を構築し熱負荷を予測するニューラルネット
ワークを用いるものであって、このニューラルネットワ
ークの学習時および予測時に、このニューラルネットワ
ークへ入力する物理量として、過去の熱負荷データ・過
去の気象データおよび当日の天気予報値のうち少なくと
も一つが用いられ、ニューラルネットワークの出力に応
じてシステムを制御する。
【0041】第7の発明においては、熱負荷系の入出力
データに基づく情報を学習データとして熱負荷系の逆シ
ステム特性を構築し熱負荷を予測するニューラルネット
ワークを用いるものであって、このニューラルネットワ
ークの学習時および予測時に、このニューラルネットワ
ークへ入力する物理量として、前日の熱負荷データ・前
日の気象データおよび当日の天気予報値のうち少なくと
も一つが用いられ、ニューラルネットワークの出力に応
じてシステムを制御する。
【0042】第8の発明においては、ニューラルネット
ワークの学習時および予測時に、このニューラルネット
ワークへ入力する前日の熱負荷データは、前日の総熱負
荷データが用いられる。
【0043】第9の発明においては、ニューラルネット
ワークの学習時および予測時に、このニューラルネット
ワークへ入力する前日の気象データは、前日の最高気温
・前日の最低気温および前日の総日射量が用いられる。
【0044】第10の発明においては、ニューラルネッ
トワークの学習時および予測時に、このニューラルネッ
トワークへ入力する当日の天気予報値は、当日の最高気
温・当日の最低気温および当日の降水確率が用いられ
る。
【0045】第11の発明においては、ニューラルネッ
トワークの学習時および予測時に、このニューラルネッ
トワークへ入力する当日の天気予報値は、過去数日間の
気圧あるいは日射量などのトレンドから得られる予測当
日の天気が前日よりも良くなるのか悪くなるのかという
指標が用いられる。
【0046】第12の発明においては、ニューラルネッ
トワークの学習時および予測時に、このニューラルネッ
トワークへ入力する物理量として、前日の総熱負荷・前
日の最高気温・前日の最低気温・前日の総日射量・当日
の最高気温予報値と前日の最高気温実測値との差・当日
の最低気温予報値と前日の最低気温実測値との差および
当日の降水確率予報値と前日の降水確率予報値との差が
用いられる。
【0047】第13の発明においては、ニューラルネッ
トワークは、平日用・土曜日用・日曜日用の三つを持
ち、予測当日の曜日に応じて使い分けをするものであ
る。
【0048】第14の発明においては、ニューラルネッ
トワークの学習時および予測時に、予測当日が月曜日ま
たは土曜日または日曜日の場合に、このニューラルネッ
トワークへ入力する物理量として、1週間前の同日の総
熱負荷・1週間前の同日の最高気温・1週間前の同日の
最低気温・1週間前の同日の総日射量・当日の最高気温
予報値と1週間前の同日の最高気温実測値との差・当日
の最低気温予報値と1週間前の同日の最低気温実測値と
の差および同日の降水確率予報値と1週間前の同日の降
水確率予報値との差が用いられる。
【0049】第15の発明においては、一つの入力層、
一つの出力層、および少なくとも一つの中間層からなる
ニューラルネットワークにより、ベースデータとしての
前日の総熱負荷と、蓄熱装置の蓄熱量に関係する少なく
とも一つの気象データと、当日の負荷の前日の負荷に対
する大小を判断する材料となる少なくとも一つの気象デ
ータとを入力することにより、当日の総熱負荷を予測
し、この予測熱負荷とその時点の蓄熱量と熱源機器の基
準能力とに応じて当日の熱源機器の運転スケジュールを
設定する。
【0050】第16の発明においては、一つの入力層、
一つの出力層、および少なくとも一つの中間層からなる
ニューラルネットワークにより、ベースデータとしての
前日の総熱負荷と、蓄熱装置の蓄熱量に関係する少なく
とも一つの前日の実気象データと、当日の負荷の前日の
負荷に対する大小を判断する材料となる少なくとも一つ
の実気象データとこれに対応する気象データの当日の天
気予報値との差と、を入力することにより、当日の総熱
負荷を予測し、この予測熱負荷とその時点の蓄熱量と熱
源機器の基準能力とに応じて当日の熱源機器の運転スケ
ジュールを設定する。
【0051】第17の発明においては、蓄熱材を収容し
た蓄熱槽からなる蓄熱装置と、この蓄熱槽に接続する熱
源機器および熱負荷機器とを備えた蓄熱利用システムに
おいて、熱負荷予測結果によって当日の運転スケジュー
ルを設定し、これに従って運用する。
【0052】第18の発明においては、蓄熱材を収容し
た蓄熱槽からなる蓄熱装置と、この蓄熱槽に接続する熱
源機器および熱負荷機器とを備えた蓄熱利用システムに
おいて、当日の熱負荷を予測し、この予測値に応じた時
刻別の熱負荷パターンをあらかじめ設定した上で、ある
時刻において、その時刻までの実際の熱負荷積算値と、
その時刻までの予測時刻別熱負荷パターンから算出され
る熱負荷積算予測値と、その時刻までの実際の空調時間
と、予測熱負荷パターンで想定しているその時刻までの
空調時間とによって残熱負荷を予測して、その結果によ
りシステムを制御する。
【0053】第19の発明においては、蓄熱材を収容し
た蓄熱槽からなる蓄熱装置と、この蓄熱槽に接続する熱
源機器および熱負荷機器とを備えた蓄熱利用システムに
おいて、残熱負荷予測値と蓄熱量と熱ロスと熱源機器の
基準能力とに基づいて、熱源機器の運転スケジュールを
設定し、これに従って運用する。
【0054】第20の発明においては、蓄熱材を収容し
た蓄熱槽からなる蓄熱装置と、この蓄熱槽に接続する熱
源機器およびこの蓄熱槽に熱交換器を介して接続された
熱負荷機器とを備えた蓄熱利用システムにおいて、二次
側戻り温度をあらかじめ設定されている目標温度に近づ
けるように熱交換器一次側流量を制御する。
【0055】第21の発明においては、蓄熱材を収容し
た蓄熱槽からなる蓄熱装置と、この蓄熱槽に接続する熱
源機器およびこの蓄熱槽に熱交換器を介して接続された
熱負荷機器とを備えた蓄熱利用システムにおいて、熱交
換器一次側出口温度をあらかじめ設定されている目標温
度に近づけるように熱交換器一次側流量を制御するもの
である。
【0056】第22の発明においては、蓄熱材を収容し
た蓄熱槽からなる蓄熱装置と、この蓄熱槽に接続する熱
源機器およびこの蓄熱槽に熱交換器を介して接続された
熱負荷機器とを備えた蓄熱利用システムにおいて、熱交
換器一次側出口温度があらかじめ設定されている温度を
下回った場合に熱交換器一次側ポンプの運転を停止する
よう制御する。
【0057】第23の発明においては、蓄熱材を収容し
た蓄熱槽からなる蓄熱装置と、この蓄熱槽に接続する熱
源機器およびこの蓄熱槽に熱交換器を介して接続された
熱負荷機器とを備えた蓄熱利用システムにおいて、二次
側戻り温度があらかじめ設定されている温度を下回った
場合に熱交換器一次側ポンプの運転を停止するよう制御
する。
【0058】第24の発明においては、蓄熱材を収容し
た蓄熱槽からなる蓄熱装置と、この蓄熱槽に接続する熱
源機器およびこの蓄熱槽に熱交換器を介して接続された
熱負荷機器とを備えた蓄熱利用システムにおいて、熱交
換器一次側ポンプが停止しており、かつ、二次側ポンプ
が運転しており、かつ、二次側戻り温度があらかじめ設
定されている温度を上回った場合に熱交換器一次側ポン
プの運転を再開するよう制御する。
【0059】この発明の実施の形態では、次のような具
体的手段を有する。この発明に係る熱負荷予測方法は、
気象データを入力する手段と、熱負荷を入力する手段
と、天気予報を入力する手段と、この入力手段によって
得られたデータを加工・処理する手段と、この入力手段
によって得られたデータを含む熱負荷系の入出力データ
に基づく情報を学習データとして熱負荷系の逆システム
特性を構築するニューラルネットワークと、このニュー
ラルネットワークに前記気象データ、熱負荷データおよ
び天気予報データを入力することによって得られる当日
の総熱負荷予測値を出力する手段と、前記気象データ、
熱負荷データ、天気予報データ、および当日の熱負荷予
測値の入出力情報を記憶する手段と、を備えたものであ
る。
【0060】この発明に係る制御方法は、総熱負荷を予
測する手段と、蓄熱量を計測する手段と、熱源機器の運
転スケジュールを設定する手段と、空調立ち上がりから
の時間を計測する手段と、各時点での熱負荷を計測する
手段と、前記熱予測値に対する熱負荷パターンを記憶す
る手段と、前記熱負荷予測値および実測値、空調立ち上
がりからの時間を記憶する手段と、熱源機器の運転・停
止を指令する手段と、熱交換器一次側ポンプの運転・停
止を指令する手段と、を備えたものである。
【0061】この発明における熱負荷予測方法は、熱負
荷環境、熱負荷側機器の特性、熱搬送条件をすべて合わ
せた熱負荷系の逆システムモデルをニューラルネットワ
ークにより構築し、このニューラルネットワークの入力
層に、ベースデータとしての前日の総熱負荷と、躯体蓄
熱量に関係する少なくともひとつの前日の実気象データ
と、当日の負荷の前日の負荷に対する大小を判断する材
料となる少なくとも一つの実気象データとこれに対応す
る気象データの当日の天気予報値との差と、を入力する
ことにより当日の熱負荷を予測する。
【0062】この発明における制御方法は、蓄熱利用シ
ステムの蓄熱開始時刻において、当日の総熱負荷予測
し、この総熱負荷予測値と、その時点での蓄熱量と、熱
源機器の基準能力とに応じて当日の熱源機器の運転スケ
ジュールを設定し、これに応じて、熱源機器の運転を制
御する。
【0063】
【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施例を図1
〜図13について説明する。図1において、1は蓄熱
槽、2は蓄熱材、3は熱源機器、4はポンプ、5a・5
bは二方弁、6はポンプ、7は熱交換器、8はポンプ、
9は熱負荷機器、11・12・13は配管、14は二方
弁、22は送り温度センサ、23は戻り温度センサ、2
4は流量計、25は気象データ計測装置である。蓄熱槽
1には、水等の蓄熱材2が満たされており、冷凍機・ヒ
ートポンプ等の熱源機器3からポンプ4および配管11
により温熱または冷熱が供給される。配管11の熱源機
入口側には温度センサー21が取り付けられており、蓄
熱槽1内の蓄熱材2の低温熱と高温熱とを混合して、熱
源機器3への供給温度が一定になるように制御装置31
により二方弁5a・5bの開度を制御している。また、
蓄熱槽1は、ポンプ6および配管12を介して熱交換器
7の一次側に接続されている。熱交換器7の出口側の配
管12は二方弁14を介して蓄熱槽1に接続されてお
り、二方弁14は、熱交換器二次側の送り温度22を一
定に保つようにポンプ6の流量を制御している。熱交換
器7の二次側は、ポンプ8および配管13を介して空調
機等の熱負荷機器9に接続されている。配管13の中に
は水などの熱搬送材が充填されており、この熱負荷機器
9で消費される冷熱または温熱を熱交換器7における熱
交換を介して蓄熱材2から供給している。また、配管1
3の途中には、ポンプ8と熱負荷機器9との間に熱搬送
材の熱負荷機器9への送り温度を計測する送り温度セン
サ22が、熱交換器7と熱負荷機器9との間に熱搬送材
の熱負荷機器からの戻り温度を計測する戻り温度センサ
23および熱負荷機器9への熱搬送材の流量を計測する
流量計24が取り付けられている。一方、屋外には、例
えば、温湿度センサ・日射計・気圧計などを含む気象デ
ータ計測装置25が設置されている。送り温度センサ2
2、戻り温度センサ23、流量計24、気象データ計測
装置25の出力は、それぞれあるサンプリング時間毎に
サンプリングされて、データ入力部に供給されている。
さらに、データ入力部には熱負荷予測時刻前に予測当日
の天気予報データ26が入力される。入力データはデー
タ処理部に送られ、ここで演算・処理、熱負荷予測が行
われ、この熱負荷予測値に基づいて熱源機器の運転時間
が設定され、データ出力部から熱源機器の運転指令が出
される。
【0064】つぎに、動作について説明する。22:0
0〜22:00を1日とし、熱負荷は22:00に当日
の総熱負荷を予測するものとする。動作フローチャート
を図6に示し、以下の動作は図6の各ステップ毎に説明
する。
【0065】ステップ1:データ入力。 図2において、ある日n-1 のある時刻j において、気象
データ計測装置25(図1)で計測される気象データの
うち、外気温度データは、最高気温・最低気温演算部に
入力され、記憶部にある1ステップ前の時刻j-1 におけ
るその日の最高気温・最低気温と比較することによっ
て、その時刻における最高気温と最低気温が出力され、
また、日射量データは、総日射量演算部に入力され、記
憶部にある1ステップ前の時刻j-1 におけるその日の総
日射量に加えられることによって、総日射量が出力さ
れ、それぞれ記憶部に送られ、記憶される。さらに、送
り温度データ、戻り温度データ、流量データは、総熱負
荷演算部に送られ、下式(3)のような演算により記憶
部にある1ステップ前の時刻j-1 におけるその日の総熱
負荷に加えられることによって、総熱負荷が出力されて
記憶部に送られ記憶される。 Etotalj = Etotalj-1+ρcVi|TRj-TSj|・Tsamp …………………(3) ここで、Etotalj :時刻jにおけるその日の総熱負荷
〔kcal〕、Etotalj-1 :時刻j以前のその日の総熱負荷
〔kcal〕、ρ:熱搬送材の密度〔kg/m3〕、c:熱搬送材
の比熱〔kcal/kg℃〕、Vj :時刻jにおける熱搬送材の
体積流量〔m3/h〕、TRj :時刻jにおける戻り温度
〔℃〕、TSj :時刻jにおける送り温度〔℃〕、Tsamp
:サンプリング時間〔h〕である。このような演算
を、毎日、22:00〜22:00の間で行うことによ
り、22:00の時点では、前日の最高気温θmax(n-
1)、最低気温θmin(n-1)、総日射量Jtotal(n-1)、総熱
負荷Etotal(n-1)を獲得できることになる。さらに、2
2:00の時点では、前日のある時刻に発表される負荷
予測当日の天気予報データが入力されている。この天気
予報は、例えば、日本気象協会発表の天気予報データで
あり、電話回線によるオンラインサービスなどを利用し
て1日1回、モデムを介してデータ入力部に自動的に入
力される。この天気予報データは、予報日の気温を1時
間毎に予報したものであるので、この温度データから最
大のもの、および最小のものを選び出し、最高気温の予
報値θpmax(n) 、最低気温の予報値θpmin(n) として記
憶部に送り記憶しておく。また、降水確率の予報値R
p(n) も記憶部に送り、記憶しておく。
【0066】ステップ2:逆システムの構築。 つぎに、22:00の時点におけるニューラルネットワ
ークの学習、すなわち、熱負荷系の逆システムの構築方
法について説明する。この実施例の場合、ニューラルネ
ットワークは図3に示すように、一つの入力層、一つの
中間層、一つの出力層からなる3層の階層型ニューラル
ネットワークにより構成されている。各層には、図4に
示すような神経細胞を工学的にモデル化した、通常、多
入力、1出力のニューロンと呼ばれる素子が一つ以上含
まれている。信号は、入力から出力の方向にだけ伝わ
り、結合荷重Wiをつけられてニューロン素子に入力され
る。重みをつけられたそれぞれの入力WiXiの総和から閾
値hを引いた値xが入出力関数f(x)の変形を受けて出力
される。ニューロンの出力値yは次式(4) のようにな
る。 y= f(x) ………………………………………………………………(4) ただし、x=ΣWiXi−hである。ニューロンの入出力関
数としては、図5に示すようなシグモイド関数などがよ
く用いられているが、通常、入力層の入出力関数はシグ
モイド特性や閾値を持たず、入力がそのまま出力される
恒等変換関数f(x)=xが用いられる。この実施例において
も、入力層には恒等変換関数、中間層および出力層には
シグモイド関数を用いている。
【0067】このような階層型ニューラルネットワーク
のとしては、教師信号と出力信号の二乗誤差が最小とな
るように、最急降下法を用いて中間層−出力層間および
入力層−中間層間の結合荷重および閾値を順次変化させ
ていく誤差逆伝播法(バックプロパゲーション)がよく
用いられており、この実施例でもこれを用いることがで
きる。
【0068】この実施例においては、22:00の時点
で毎日この学習、すなわち逆システムの獲得を行う。こ
れを図7において説明する。誤差逆伝播法は大きく前進
部分と後退部分とからなっている。
【0069】前進部分:まず、記憶部に記憶されてい
る、過去数日〜数十日分の実際の入出力情報のうち、前
日分について学習する。入力としては、前日22:00
に前日の総熱負荷を予測した際に使用した入力データ、
すはわち、前々日の最高気温実測値θmax(n-2)、最低気
温実測値θmin(n-2)、前々日の総日射量実測値Jtotal(n
-2)、前々日の総熱負荷実測値Etotal(n-2)、前々日の最
高気温実測値θmax(n-2)と前日の最高気温予報値θpmax
(n-1) との差、前々日の最低気温実測値θmin(n-2)と前
日の最低気温予報値θpmin(n-1)との差、前々日の降水
確率予報値Rp(n-2)と前日の降水確率予報値Rp(n-1)との
差、を用い、これらを学習前のニューラルネットワーク
に入力し、各層各ニューロンの入出力を計算し、記憶し
ておく。
【0070】後退部分:各層各ニューロン間の結合荷重
および各層各ニューロンの閾値を求める。まず、各層各
ニューロンに対して補助係数δを計算する。最終層に対
しては、教師信号である前日の実際の総熱負荷Etotal(n
-1) と前進部分で求めた最終層の出力との差、および最
終層の入出力関数の入力xに関する微分によって計算さ
れる。最終層以外については、一つ後方の層で計算され
ているδ、一つ後方の各ニューロンとの間の結合荷重、
およびその層の入出力関数の微分によって計算される。
このようにして求められるδによって各層各ニューロン
間の結合荷重の変化量は、学習率e、対応するδ、およ
び前進部分で求めた対応する出力Oの積として決定され
る。このような操作を、前日分、前々日分、…のように
順次繰り返し、各変化量を積算して行き、最終的な変化
量を求め、各結合荷重および閾値を更新する。以上の計
算を予め規定されている学習回数になるまで繰り返すこ
とによって、教師信号と最終層の出力との誤差が収束し
ていくので、新たな逆システムをニューラルネットワー
ク内に構築することができる。学習率eは、大きくすれ
ば学習の速度が速くなるが、大きくし過ぎると誤差が収
束せず、ニューラルネットワークの学習が行われにくく
なる。逆に、小さくすれば収束性は良くなるが、学習の
速度が遅くなるので、これらに鑑み、適当な大きさの定
数を与えておく。
【0071】ステップ3:当日の総熱負荷予測。 最後に、この新しいニューラルネットワークに、ベース
データとして前日の総熱負荷Etotal(n-1) 、躯体蓄熱量
に関係する前日の最高気温実測値θmax(n-1)、前日の最
低気温実測値θmin(n-1)、前日の総日射量実測値Jtotal
(n-1) 、当日の負荷の前日の負荷に対する大小を判断す
る材料となる前日の最高気温実測値と当日の最高気温予
報値との差θpmax(n)-θmax(n-1)、前日の最低気温実測
値と当日の最低気温予報値との差θpmin(n)-θmin(n-
1)、前日の降水確率予報値と当日の降水確率予報値との
差Rp(n)-Rp(n-1) を入力層の各ニューロンに入力し、出
力層のニューロンから当日の総熱負荷の予測値を得るこ
とができる。
【0072】ステップ4:予測データの出力。 以上の結果、得られた当日の熱負荷予測値は、熱源機器
の運転制御などの入力データとして必要な部分へ出力さ
れる。
【0073】ステップ5:データの記憶。 以上の入出力データは、すべて翌日の学習のために記憶
部に記憶される。
【0074】この実施例においては、負荷の時刻別パタ
ーンが平日・土曜日・日曜日で大きく異なるため、ニュ
ーラルネットワークは平日用・土曜日用・日曜日用の三
つを持ち、予測当日の曜日に応じて使い分けている。
【0075】また、この実施例の場合、月曜日・土曜日
・および日曜日の総熱負荷予測に当たっては、その入力
データのうち前日のものについては、1週間前の同日の
値を使用している。これは、月曜日・土曜日・日曜日が
前日に対して総熱負荷値が極端に異なるためである。
【0076】なお、この実施例においては、ニューラル
ネットワークへの入力のうち、気象に関するものとし
て、外気温度・日射量および降水確率を用いたが、気圧
計を設置して検出される気圧を用いても良い。また、天
気予報値に関わる入力を止め、その代わりに、過去数日
間の気圧のトレンドや総日射量のトレンドから予測当日
の負荷が前日よりも大きくなるのか小さくなるのかとい
う情報をニューラルネットワークに入力しても良い。こ
のためには、蓄熱利用システムが設置されている現地に
気圧計および日射量計を設置して、これらの観測データ
を数週間分蓄え、数時間毎の気圧のトレンド、あるいは
毎日の平均気圧のトレンドと数時間毎の日射量あるいは
毎日の総日射量と、当日の天気が前日の天気よりも良く
なったのか悪くなったのか、あるいはもっと直接的に、
当日の熱負荷が前日のそれに比べて大きくなったのか小
さくなったのか、の関係をあらかじめ解析し、ルール化
するか、または、ニューラルネットワークに学習させて
おく。
【0077】次に、蓄熱量の計測方法について図8にお
いて述べる。図8において、蓄熱材2で満たされた蓄熱
槽1は、仕切り42によって複数の小蓄熱槽に分割され
ている。各々の仕切り42には蓄熱材が流れるように連
通管43が設けられている。分割された小蓄熱槽のいく
つかには、蓄熱材2の代表温度を検出するための温度セ
ンサ44が設けられている。これらの温度センサ44の
ある時刻tにおける検出温度Ti(t)(i=1,2…n) と、蓄熱
量0基準温度Tbと、各温度センサ44の検出する温度Ti
が代表する蓄熱材2の体積Vi(i=1,2…n)と、蓄熱材2の
密度ρと比熱cとによって、ある時刻tにおける蓄熱量
Qst(t)を次式(5)で計算する。
【0078】
【数2】
【0079】もちろん、温度センサ44の検出する温度
Tiが代表する蓄熱材2の体積Viは、温度センサが設置さ
れている分割層における蓄熱材2の体積だけでなく、隣
やまたその隣の分割槽の体積も含まれることがある。例
えば、蓄熱槽が全体で100個の分割槽に等分割されて
おり、温度センサ44が10槽毎に計10個設置されて
いる場合には、全体の蓄熱材の体積をVoとすると、Vi=V
o/10(i=1,2,3,…10)となる。なお、蓄熱槽の内部にある
蓄熱材は、連通管の流路抵抗のため上流側の水位が下流
側の水位よりも高くなっている。また、各分割槽の中の
蓄熱材はその全てが蓄熱に寄与するわけではなく、隅の
方や上層または下層に死水と呼ばれる蓄熱に寄与しない
部分もある。このような蓄熱槽の特性も考慮して、適
宜、体積Viを決定すれば、より良いことは言うまでもな
い。
【0080】つぎに、22:00の時点で熱源機器の運
転時間の設定方法について夏期冷房期を例に述べる。熱
源機器の冷却能力は外気温度によって変化することを考
慮する。通常、外気温度は明け方が一番低く、日中14
時頃が一番高い。したがって、熱源機器の冷却能力は外
気温度の一番低い明け方が最大、外気温度の一番高い日
中14時頃が最小となる。そこで、夜間の基準冷却能力
QRn を、通常、夜間蓄熱時間帯のうちで最も外気温度が
高いと考えられる蓄熱運転開始時刻の外気温度と、熱源
機器の能力特性とから求める。これは、蓄熱時間帯の冷
却能力を、安全をみて悪目に見積もっていることにな
る。また、昼間の基準冷却能力QRd を、当日の最高気温
の天気予報値と、熱源機器の能力特性とから求める。こ
れも、安全をみて熱源機器の冷却能力を悪目に見積もっ
ていることになる。これら、基準能力を用いて、まず、
22:00において夜間蓄熱時間帯の熱源機器運転時間
Hnを次式(6)によって求める。 Hn={Eptotal(n)-Qst(22:00)}/(QRn-Qloss) ………………………(6) ここで、Eptotal(n)は当日の積算熱負荷予測値、Qst(2
2:00)は夜間蓄熱運転開始時刻22:00における蓄熱
槽内の蓄熱量、Qloss は熱源機器から負荷機器に至るま
でに見積もられた熱ロスであり、この実施例の場合はQl
oss はデータ解析からおおよその値として一定値を与え
ている。この夜間蓄熱時間帯の熱源機器運転時間Hnの計
算値が、実際の夜間蓄熱運転時間帯の長さHrn よりも短
かったら、当日の負荷は夜間蓄熱運転時間帯に発揮され
得る熱源機器の冷却能力でまかなえるだけの負荷である
ことを示しているので、熱源機器の運転時間を22:0
0からHn時間後まで設定する。逆に、HnがHrn よりも長
かったら、当日の負荷は夜間蓄熱運転時間帯に発揮され
得る熱源機器の冷却能力ではまかなえない負荷であるこ
とを示しているので、熱源機器の運転時間を22:00
から夜間運転時間帯の終了時刻まで設定する。このとき
は、さらに日中に熱源機器の追いかけ運転が必要とな
る。この日中の熱源機器の追いかけ運転時間Hdは次式
(7)によって求める。 Hd={Eptotal(n)-Qst(22:00)-Qn}/(QRd-Qloss) ……………………(7) ここで、Qn=QRn・Hrn:夜間に熱源機器が発生し得る熱量
である。この日中の熱源機器の運転時間Hdが、電力ピー
クカット時間帯を除く、日中の熱源機器追いかけ運転許
可時間帯の中で優先度の高い時間帯に、優先的に運転さ
れるように熱源機器の運転スケジュールが設定される。
【0081】以上のように、当日の熱負荷予測値、蓄熱
運転開始時刻における蓄熱量、熱ロスに応じて、熱源機
器の外気温度による冷却能力の変化を考慮した運転時間
スケジュールが設定されるので、夜間蓄熱時間帯の熱源
機器の運転率が上がり、昼間の熱源機器の運転率が下が
って夜間電力の有効利用、電力負荷平準化、電力ピーク
カットが確実に行える。
【0082】最後に、追いかけ運転許可時間帯のある時
刻における、当日の熱源機器運転スケジュールの再設定
方法について図9および図10において述べる。まず、
図10に示すように、当日の積算熱負荷予測値Eptotal
(n)に対する当日の予測時刻別熱負荷パターンを予め用
意しておく。この予測時刻別熱負荷パターンは、過去の
熱負荷実測データを基に平均的なパターンを作成して記
憶させておいても良いし、空調時間帯の長さに応じて平
均化したものでも良い。つぎに、現時刻までに発生した
実際の積算熱負荷Etr と、現時刻までの実際の空調時間
Htr を計測する。また、予測時刻別熱負荷パターンにお
ける現時刻までの積算熱負荷Etp と現時刻までの空調時
間Htp を算出する。これらから、平均負荷比γを式
(8)で求め、予測時刻別熱負荷パターンから決まる現
時刻以降の残熱負荷ERp=Eptotal(n)-Etpを式(9)およ
び式(10)のように補正して、現時刻以降の残熱負荷の
予測値ERppを算出する。
【0083】
【数3】
【0084】以上の過程の流れは図9のフローチャート
に示した。
【0085】あとは、現時刻tの蓄熱量Qst(t)を計算
し、上記残熱負荷予測ERppと熱ロスQlossとから、 Hd2={ERpp-Qst(t)}/(QRd-Qloss) ……………………………………(11) により、熱源機器の日中の追いかけ運転時間Hd2 を新た
に求め、現時刻以降の電力ピークカット時間帯を除く熱
源機器追いかけ許可運転時間帯の中で、優先度の高い時
間帯に優先的に運転されるように熱源機器の運転スケジ
ュールを再設定する。
【0086】以上説明した熱源機器の運転時間のスケジ
ュール設定および運転指令の出力に関して、そのフロー
チャートを図11に示した。このフローは各時刻ステッ
プ毎に毎回繰り返し通過・計算される。
【0087】つぎに、熱交換器7の一次側流量制御方法
について図12および図13について説明する。図1に
示す蓄熱利用システムにおいては、二方弁14は、二次
側送り温度22を一定にするように制御することとし
た。すなわち、図12(a)に示すように、二方弁14
は、二次側送り温度22を一定にするように制御装置3
2により制御されている。ところが、負荷が非常に小さ
い場合、二次側送り温度を負荷が大きい場合と同じ温
度、例えば冷房の場合7℃、に一定に保つ必要は必ずし
もなく、10℃程度に上昇しても負荷側は十分にその能
力を発揮できる。したがって、二次側送り温度22の目
標温度を負荷の大きさに応じて変化させても良いし、あ
るいは、二方弁14は二次側戻り温度23を一定に保つ
ように制御しても良い。さらには、熱交換器7の一次側
出口温度の出口温度25を一定に保つように制御しても
良い。また、二方弁14は全閉にはならないので、たと
えば夏期冷房期の夜間のように負荷が非常に小さい場合
には、熱交換器7一次側出口温度、すなわち蓄熱槽高温
側への戻り温度が、通常、蓄熱槽低温側温度に対して5
〜10℃高い温度になるよう設計されていても、どうし
てもそれより低く、蓄熱槽低温側温度より1〜2℃高い
程度の温度にしか保てない場合があり得る。このような
場合、夜間の蓄熱時間帯であっても、設計値よりも低い
蓄熱槽高温側の蓄熱材を熱源機器3で冷却、これを蓄熱
しようとするため、熱源機器が容量制御してしまい、能
力が十分でなかったり、最悪の場合、熱源機器が凍結防
止で停止してしまったりということが起り、蓄熱時間帯
の蓄熱が十分行われず、昼間の空調時間に蓄熱が不足し
てしまう事態に陥る可能性がある。そこで、この実施例
では、図13に示すように、熱交換器7の一次側出口温
度25がある設定値T1(例えば冷房の場合、T1=9℃)を
下回ったらポンプ6を停止し、ポンプ6停止時にポンプ
8が運転していて、かつ、二次側戻り温度23がある設
定値T2(例えば冷房の場合、T4= 14℃)を上回ったらポ
ンプ6の運転を再開するようにしている。もちろん、熱
交換器7の一次側出口温度25の代わりに二次戻り温度
23がある設定値T3(例えば冷房の場合、T3= 10℃)を
下回ったらポンプ6を停止するようにしても良いことは
言うまでもない。このようにすることにより、負荷が非
常に小さい場合でも、ポンプ8の運転で負荷をまかない
ながら、蓄熱槽1の高温側温度をある程度の高さに維持
することができるので、熱源機器3の能力が十分に発揮
され、蓄熱が必要なだけ十分に行える。
【0088】以上述べたように、この発明の実施の形態
によれば、熱負荷環境・熱負荷側機器の特性・熱搬送条
件をすべて合わせた熱負荷系の逆システムモデルをニュ
ーラルネットワークにより構築し、このニューラルネッ
トワークの入力層に、ベースデータとしての前日の総熱
負荷と、躯体蓄熱量に関係する少なくとも一つの前日の
実気象データと、当日の負荷の前日の負荷に対する大小
を判断する材料となる少なくとも一つの実気象データと
これに対応する気象データの当日の天気予報値との差
と、を入力して当日の熱負荷を予測するので、従来のよ
うに、気象条件が急激に変わったときに予測誤差が大き
くなるとか、総熱負荷を予測する場合に1時間毎の予測
誤差を累積するといったことがない。また、毎日ニュー
ラルネットワークの学習を行うのに加え、当日の運転実
績を基に残熱負荷を予測して蓄熱開始時刻における当日
の総熱負荷予測値による熱源機器の運転スケジュールを
修正するので、OA機器等の増加によって負荷が増大し
た場合や、気象条件の急変にも対応して、蓄熱が不足し
たり余ったりすることなく経済的に蓄熱利用システムを
運用することができる。さらに、夜間の蓄熱運転時間帯
に非常に小さい負荷があるような場合でも十分に蓄熱す
ることができ、昼間に蓄熱不足に陥ることがない、とい
う効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例に係わる蓄熱空調システム
の全体構成の概略図。
【図2】 この発明の実施例の構成を示すブロック図。
【図3】 この発明の実施例のニューラルネットワーク
の構成図。
【図4】 この発明の実施例のニューロンモデルの模式
図。
【図5】 シグモイド関数を表す図。
【図6】 動作説明のフローチャート図。
【図7】 ニューラルネットワークの誤差逆伝播法(バ
ックプロパゲーション)による学習のフローチャート
図。
【図8】 蓄熱槽の分割の様子と温度センサの位置を示
す模式図。
【図9】 残熱負荷の予想計算のフローチャート図。
【図10】 残熱負荷の予測方法の図式的説明図。
【図11】 熱源機器の運転スケジュール設定を説明す
るフローチャート図。
【図12】 熱交換器一次側流量制御の説明図。
【図13】 熱交換器一次側ポンプの制御方法を説明す
るフローチャート図。
【図14】 従来例による時間負荷予測の説明図。
【符号の説明】
1 蓄熱槽、2 蓄熱材、3 熱源機器、4 ポンプ、
5a・5b 二方弁、6 ポンプ、7 熱交換器、8
ポンプ、9 熱負荷機器、11・12・13配管、14
二方弁、22 送り温度センサ、23 戻り温度セン
サ、24 流量計、25 気象データ計測装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 誠司 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 飯島 等 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 松岡 文雄 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蓄熱装置と、この蓄熱装置に熱エネルギ
    を供給する熱源機器と、この蓄熱装置から熱エネルギの
    供給を受ける負荷機器と、ニューロン素子を有し熱負荷
    系の入出力データに基づく情報を学習データとして学習
    および予測を行うニューラルネットワークとを備え、こ
    のニューラルネットワークにより熱負荷を予測すること
    によって前記熱源機器を含むシステムを制御することを
    特徴とする蓄熱利用システム。
  2. 【請求項2】 前記ニューラルネットワークは、それぞ
    れニューロン素子を有する一つの入力層、少なくとも一
    つの中間層および一つの出力層からなることを特徴とす
    る請求項1に記載の蓄熱利用システム。
  3. 【請求項3】 前記ニューラルネットワークは、熱負荷
    系の入出力データに基づく情報を学習データとして熱負
    荷系の逆システム特性を構築することを特徴とする請求
    項2に記載の蓄熱利用システム。
  4. 【請求項4】 過去の気象データを入力する手段と、過
    去の熱負荷データを入力する手段と、天気予報データを
    入力する手段と、これらの入力手段によって得られたデ
    ータを加工・処理する手段と、これらの入力手段によっ
    て得られたデータを含む熱負荷系の入出力データに基づ
    く情報を学習データとして熱負荷系の逆システム特性を
    構築するニューラルネットワークと、このニューラルネ
    ットワークに前記気象データ・熱負荷データおよび天気
    予報データを入力することによって得られる当日の総熱
    負荷予測値を出力する手段と、前記気象データ・熱負荷
    データ・天気予報データおよび当日の熱負荷予測値の入
    出力情報を記憶する手段とを備えたことを特徴とする請
    求項3に記載の蓄熱利用システム。
  5. 【請求項5】 総熱負荷を予測する手段と、蓄熱量を計
    測する手段と、熱源機器の運転スケジュールを設定する
    手段と、空調立ち上がりからの時間を計測する手段と、
    各時点での熱負荷を計測する手段と、前記熱予測値に対
    する熱負荷パターンを記憶する手段と、前記熱負荷予測
    値および実測値・空調立ち上がりからの時間を記憶する
    手段と、熱源機器の運転・停止を指令する手段と、熱交
    換器一次側ポンプの運転・停止を指令する手段とを備え
    たことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか
    に記載の蓄熱利用システム。
  6. 【請求項6】 熱負荷系の入出力データに基づく情報を
    学習データとして熱負荷系の逆システム特性を構築し熱
    負荷を予測するニューラルネットワークを用いるもので
    あって、このニューラルネットワークの学習時および予
    測時に、このニューラルネットワークへ入力する物理量
    として、過去の熱負荷データ・過去の気象データおよび
    当日の天気予報値のうち少なくとも一つが用いられ、ニ
    ューラルネットワークの出力に応じてシステムを制御す
    ることを特徴とする蓄熱利用システムの制御方法。
  7. 【請求項7】 熱負荷系の入出力データに基づく情報を
    学習データとして熱負荷系の逆システム特性を構築し熱
    負荷を予測するニューラルネットワークを用いるもので
    あって、このニューラルネットワークの学習時および予
    測時に、このニューラルネットワークへ入力する物理量
    として、前日の熱負荷データ・前日の気象データおよび
    当日の天気予報値のうち少なくとも一つが用いられ、ニ
    ューラルネットワークの出力に応じてシステムを制御す
    ることを特徴とする蓄熱利用システムの制御方法。
  8. 【請求項8】 ニューラルネットワークの学習時および
    予測時に、このニューラルネットワークへ入力する前日
    の熱負荷データは、前日の総熱負荷データが用いられる
    ことを特徴とする請求項7に記載の蓄熱利用システムの
    制御方法。
  9. 【請求項9】 ニューラルネットワークの学習時および
    予測時に、このニューラルネットワークへ入力する前日
    の気象データは、前日の最高気温・前日の最低気温およ
    び前日の総日射量が用いられることを特徴とする請求項
    7に記載の蓄熱利用システムの制御方法。
  10. 【請求項10】 ニューラルネットワークの学習時およ
    び予測時に、このニューラルネットワークへ入力する当
    日の天気予報値は、当日の最高気温・当日の最低気温お
    よび当日の降水確率が用いられることを特徴とする請求
    項7に記載の蓄熱利用システムの制御方法。
  11. 【請求項11】 ニューラルネットワークの学習時およ
    び予測時に、このニューラルネットワークへ入力する当
    日の天気予報値は、過去数日間の気圧あるいは日射量な
    どのトレンドから得られる予測当日の天気が前日よりも
    良くなるのか悪くなるのかという指標が用いられること
    を特徴とする請求項8に記載の蓄熱利用システムの制御
    方法。
  12. 【請求項12】 ニューラルネットワークの学習時およ
    び予測時に、このニューラルネットワークへ入力する物
    理量として、前日の総熱負荷データ・前日の最高気温・
    前日の最低気温・前日の総日射量・当日の最高気温予報
    値と前日の最高気温実測値との差・当日の最低気温予報
    値と前日の最低気温実測値との差および当日の降水確率
    予報値と前日の降水確率予報値との差が用いられること
    を特徴とする請求項8に記載の蓄熱利用システムの制御
    方法。
  13. 【請求項13】 ニューラルネットワークは、平日用・
    土曜日用・日曜日用の三つを持ち、予測当日の曜日に応
    じて使い分けをすることを特徴とする請求項6ないし請
    求項12のいずれかに記載の蓄熱利用システムの制御方
    法。
  14. 【請求項14】 ニューラルネットワークの学習時およ
    び予測時に、予測当日が月曜日または土曜日または日曜
    日の場合に、このニューラルネットワークへ入力する物
    理量として、1週間前の同日の総熱負荷データ・1週間
    前の同日の最高気温・1週間前の同日の最低気温・1週
    間前の同日の総日射量・当日の最高気温予報値と1週間
    前の同日の最高気温実測値との差・当日の最低気温予報
    値と1週間前の同日の最低気温実測値との差および同日
    の降水確率予報値と1週間前の同日の降水確率予報値と
    の差が用いられることを特徴とする請求項7ないし請求
    項13のいずれかに記載の蓄熱利用システムの制御方
    法。
  15. 【請求項15】 一つの入力層、一つの出力層、および
    少なくとも一つの中間層からなるニューラルネットワー
    クにより、ベースデータとしての前日の総熱負荷データ
    と、蓄熱装置の蓄熱量に関係する少なくとも一つの気象
    データと、当日の負荷の前日の負荷に対する大小を判断
    する材料となる少なくとも一つの気象データとを入力す
    ることにより、当日の総熱負荷を予測し、この予測熱負
    荷とその時点の蓄熱量と熱源機器の基準能力とに応じて
    当日の熱源機器の運転スケジュールを設定することを特
    徴とする蓄熱利用システムの制御方法。
  16. 【請求項16】 一つの入力層、一つの出力層、および
    少なくとも一つの中間層からなるニューラルネットワー
    クにより、ベースデータとしての前日の総熱負荷データ
    と、蓄熱装置の蓄熱量に関係する少なくとも一つの前日
    の実気象データと、当日の負荷の前日の負荷に対する大
    小を判断する材料となる少なくとも一つの実気象データ
    とこれに対応する気象データの当日の天気予報値との差
    と、を入力することにより、当日の総熱負荷を予測し、
    この予測熱負荷とその時点の蓄熱量と熱源機器の基準能
    力とに応じて当日の熱源機器の運転スケジュールを設定
    することを特徴とする蓄熱利用システムの制御方法。
  17. 【請求項17】 蓄熱材を収容した蓄熱槽からなる蓄熱
    装置と、この蓄熱槽に接続する熱源機器および熱負荷機
    器とを備えた蓄熱利用システムにおいて、ニューラルネ
    ットワークにより当日の熱負荷を予測し、この熱負荷予
    測結果によって当日の運転スケジュールを設定し、これ
    に従って運用することを特徴とする請求項6ないし請求
    項13に記載の蓄熱利用システムの制御方法。
  18. 【請求項18】 蓄熱材を収容した蓄熱槽からなる蓄熱
    装置と、この蓄熱槽に接続する熱源機器および熱負荷機
    器とを備えた蓄熱利用システムにおいて、ニューラルネ
    ットワークにより当日の熱負荷を予測し、この予測値に
    応じた時刻別の熱負荷パターンをあらかじめ設定した上
    で、ある時刻において、その時刻までの実際の熱負荷積
    算値と、その時刻までの予測時刻別熱負荷パターンから
    算出される熱負荷積算予測値と、その時刻までの実際の
    空調時間と、予測熱負荷パターンで想定しているその時
    刻までの空調時間とによって残熱負荷を予測して、その
    結果によりシステムを制御することを特徴とする蓄熱利
    用システムの制御方法。
  19. 【請求項19】 蓄熱材を収容した蓄熱槽からなる蓄熱
    装置と、この蓄熱槽に接続する熱源機器および熱負荷機
    器とを備えた蓄熱利用システムにおいて、残熱負荷予測
    値と蓄熱量と熱ロスと熱源機器の基準能力とに基づい
    て、熱源機器の運転スケジュールを設定し、これに従っ
    て運用することを特徴とする請求項18に記載の蓄熱利
    用システムの制御方法。
  20. 【請求項20】 蓄熱材を収容した蓄熱槽からなる蓄熱
    装置と、この蓄熱槽に接続する熱源機器およびこの蓄熱
    槽に熱交換器を介して接続された熱負荷機器とを備えた
    蓄熱利用システムにおいて、二次側戻り温度をあらかじ
    め設定されている目標温度に近づけるように熱交換器一
    次側流量を制御することを特徴とする請求項17または
    請求項18に記載の蓄熱利用システムの制御方法。
  21. 【請求項21】 蓄熱材を収容した蓄熱槽からなる蓄熱
    装置と、この蓄熱槽に接続する熱源機器およびこの蓄熱
    槽に熱交換器を介して接続された熱負荷機器とを備えた
    蓄熱利用システムにおいて、熱交換器一次側出口温度を
    あらかじめ設定されている目標温度に近づけるように熱
    交換器一次側流量を制御することを特徴とする請求項1
    7または請求項19に記載の蓄熱利用システムの制御方
    法。
  22. 【請求項22】 蓄熱材を収容した蓄熱槽からなる蓄熱
    装置と、この蓄熱槽に接続する熱源機器およびこの蓄熱
    槽に熱交換器を介して接続された熱負荷機器とを備えた
    蓄熱利用システムにおいて、熱交換器一次側出口温度が
    あらかじめ設定されている温度を下回った場合に熱交換
    器一次側ポンプの運転を停止するよう制御することを特
    徴とする請求項20または請求項21に記載の蓄熱利用
    システムの制御方法。
  23. 【請求項23】 蓄熱材を収容した蓄熱槽からなる蓄熱
    装置と、この蓄熱槽に接続する熱源機器およびこの蓄熱
    槽に熱交換器を介して接続された熱負荷機器とを備えた
    蓄熱利用システムにおいて、二次側戻り温度があらかじ
    め設定されている温度を下回った場合に熱交換器一次側
    ポンプの運転を停止するよう制御することを特徴とする
    請求項20または請求項21に記載の蓄熱利用システム
    の制御方法。
  24. 【請求項24】 蓄熱材を収容した蓄熱槽からなる蓄熱
    装置と、この蓄熱槽に接続する熱源機器およびこの蓄熱
    槽に熱交換器を介して接続された熱負荷機器とを備えた
    蓄熱利用システムにおいて、熱交換器一次側ポンプが停
    止しており、かつ、二次側ポンプが運転しており、か
    つ、二次側戻り温度があらかじめ設定されている温度を
    上回った場合に熱交換器一次側ポンプの運転を再開する
    よう制御することを特徴とする請求項22または請求項
    23に記載の蓄熱利用システムの制御方法。
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