JP3169705U - 水道水から放射性物質を除去する浄水器 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な装置によって、優れた放射性物質除去能力を有する浄水器を構成し、一般家庭にも普及し得るようにする浄水器を提供する。【構成】上部には水道の蛇口と連通する原水供給口、下部には放射性物資が除去された水の吐出口を有し、内部には放射性物質を除去する微量のラジウムを含む風化した粒状花崗岩層を含み、放射性物質を検出限界以下に除去することを特徴とする。【選択図】 図1
Description
この発明は、放射性物質で汚染された水道水から、放射性物質を飲料に適する程度に除去できる安価な浄水器に関する。
現在、原子力発電所からの放射性ヨウ素及びセシウムのような放射性物質とホウ素が水道水を汚染する問題が発生している。特にヨウ素131は、乳児が摂取すると、咽頭がんになる危険性があることから、大変重大な問題となっている。活性炭を使用した浄水器では、ある程度のヨウ素は除去できるが、人体に無害となる程度には到底除去できない。セシウムは活性炭を使用した浄水器では殆ど除去できない。ホウ素は、多量に摂取すれば死に至ると言われているが、ホウ素は、水よりわずかに分子が大きいだけなので、活性炭を使用した浄水器では、飲用に適する程度までは、到底除去できない。
放射性物質を除去する浄水器とするには、極めて高価なものとなるので、一般家庭用の浄水器としては、あまり普及していないのが現状である。
本考案は、簡単な装置によって、優れた放射性物質除去能力を有する浄水器を構成し、一般家庭にも普及し得るようにする浄水器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本考案者は、鋭意研究の結果、ラジウムを含む風化した粒状花崗岩が、優れた放射性物質去能力を有することを見出し、本考案に到達した。
即ち本考案は、上部には水道の蛇口と連通する原水供給口、下部には放射性物資が除去された水の吐出口を有し、内部には放射性物質を除去する微量のラジウムを含む風化した粒状花崗岩層を含み、放射性物質を除去することを特徴とする。
前記微量のラジウムを含む風化した粒状花崗岩層の上部に、スクリーンを介して活性炭層が積層するのが好ましい(請求項2)。
前記上部の活性炭層と下部の微量のラジウムを含む風化した粒状花崗岩層とは、上下のスクリーンで挟持されているのが好ましい(請求項3)。
前記スクリーンは、ステンレス製の網であるのが好ましい(請求項4)。
前記スクリーンは、50〜200メッシュの網目を有し、前記活性炭及び風化した粒状花崗岩は、これより大きな粒度を有するのが好ましい(請求項5)。
前記スクリーンは、50〜200メッシュの網目を有し、前記活性炭及び風化した粒状花崗岩は、これより大きな粒度を有するのが好ましい(請求項5)。
本考案によれば、ラジウムを含む風化した粒状花崗岩が、極めて高い放射線物質の捕捉作用を有するので、極めて簡単な装置によって、放射性物質を飲用に適する程度に除去することができ、放射性物質で汚染された水道水を、安全に飲用に供することができる。
次に、本考案の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、断面円形の浄水器ハウジング(タンク)1には、上端に水道の蛇口と連通する通水口2、下端側部に放射性物質を除去した水の吐出口3が形成され、吐出口3には、自在パイプ7が連結されている。内部には第2スクリーン4bを介して、上部に活性炭層5が、下部に放射性物質除去能を有する風化した粒状花崗岩層6が、充填されている。尚、通水口2には、ホースを介して水道の蛇口と連結するようになっている。
活性炭層5は、第2スクリーン4bと第1スクリーン4aとで挟持され、風化した花崗岩層6は、第2スクリーン4bと第3スクリーン4cとで挟持されている。
スクリーン(第1スクリーン〜第3スクリーン)4は、図2に示すように、ステンレスで短円筒状に形成した枠体に網8の底部を形成している。尚、円筒状に形成された熱可塑性樹脂(例えば塩ビ)に、ステンレスの網をヒートシールで溶着固定しても差し支えない。
スクリーンは、50〜200メッシュの網目であるのが好ましく、活性炭及び風化した粒状花崗岩は、この網目を通過しない程度の大きさにする必要がある。
本考案に使用するラジウムを含む風化した花崗岩としては、海底火山で生成されたものが、太平洋プレートで陸地化してから600万年以上経過したものを使用することができる。この風化した花崗岩は、石英、長石、雲母が大豆粒以下に壊れているので、スコップで採取することができる。採取してから篩にかけ、大豆粒のものだけを図1に示すように充填する。この大きさのものだと通水能力に優れると共に容易にミネラル水を生成する。この風化した花崗岩の分析結果を次表1に示す。尚、この風化した花崗岩は、遠赤外線を発生することが実験により確認されている。更にこの風化した花崗岩には、水の分子集団(クラスター)を小さくする作用があるので、人間の細胞に吸収され易い、極めてのど越しの良い美味しい水となる。
自家用水道水2.0リットルを採取し、「緊急時における食品の放射性測定マニュアル」に基づくNa(TI)シンチレーションサーベイメーターによる放射性ヨウ素の測定法(I-131換算による放射性ヨウ素測定法)によって、ヨウ素換算測定値を求めた。結果は、160Bq/kgであった。試験は、株式会社同位体研究所で行った。
尚、放射性ヨウ素換算測定値とは、第1段階モニタリングにおける測定・分析により、放射性ヨウ素・セシウム等の放射線核種をすべてI-131 (放射性ヨウ素131)に換算して測定した値である。第1段階モニタリングにおいては、放射性物質の影響範囲の特定が目的であることから、迅速検査として、Na(TI)シンチレーションサーベイメーターにより、放射性物質の放射線濃度について、混合核種の代表核種であるヨウ素131に換算した測定を行うものである。
図1に示す浄水器を使用し、濾過した水を同様に分析し、同様の方法により、放射性ヨウ素換算測定値を求めた。結果は、不検出(20Bq/kg未満は不検出と判定)であった。
図1に示す浄水器で活性炭を除き、全てをラジウムを含む風化した花崗岩とした浄水器で同じ実験を行った結果、放射性ヨウ素換算測定値は、同様に不検出であった。
上記結果から、本発明の浄水器は、ラジウムを含む風化した花崗岩の放射性物質捕捉作用から、放射性物質除去能力を有すること明らかである。
Claims (5)
- 上部には水道の蛇口と連通する原水供給口、下部には放射性物資が除去された水の吐出口を有し、内部には放射性物質を除去する微量のラジウムを含む風化した粒状花崗岩層を含むことを特徴とする水道水から放射性物質を除去する浄水器。
- 前記微量のラジウムを含む風化した粒状花崗岩層の上部に、スクリーンを介して活性炭層が積層されている請求項1に記載の浄水器。
- 前記上部の活性炭層と下部の微量のラジウムを含む風化した粒状花崗岩層とは、上下のスクリーンで挟持されている請求項2に記載の浄水器。
- 前記スクリーンは、ステンレス製の網である請求項3に記載の浄水器。
- 前記スクリーンは、50〜200メッシュの網目を有し、前記活性炭及び風化した粒状花崗岩は、これより大きな粒度を有する請求項4に記載の浄水器。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP4932054B1 (ja) * | 2011-04-28 | 2012-05-16 | 学校法人慈恵大学 | 放射性物質類除染システム、及び放射性物質類の除染方法、及び除染用磁性複合粒子 |
JP2014134425A (ja) * | 2013-01-09 | 2014-07-24 | Masaaki Ishizeki | 放射性セシウム除染剤およびそれを用いたコンクリート部材、建築部材、建築用塗料および樹脂製品、並びに放射性セシウム除染剤の液中散布装置、放射性セシウムの除染方法 |
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2011
- 2011-06-02 JP JP2011003094U patent/JP3169705U/ja not_active Expired - Fee Related
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