JP3169414B2 - ファジィモデルにおける後件部メンバシップ関数の整形方式 - Google Patents

ファジィモデルにおける後件部メンバシップ関数の整形方式

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JP3169414B2 JP03105092A JP3105092A JP3169414B2 JP 3169414 B2 JP3169414 B2 JP 3169414B2 JP 03105092 A JP03105092 A JP 03105092A JP 3105092 A JP3105092 A JP 3105092A JP 3169414 B2 JP3169414 B2 JP 3169414B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
【0002】
【従来の技術】従来より、プラント制御、地下鉄の自動
運転制御、ロボット制御、工作機械制御などにファジィ
制御が利用されている。
【0003】例えば、プラント制御では、既存の類似し
たプラントを基にしてファジィモデルを作り、そのモデ
ルに基づいて制御する方法が従来採用されている。実際
のプラントのデータがないので精密な制御はできないが
大雑把な制御は可能である。このレベルでプラントを完
成させ、稼働させながらファジィモデルのメンバシップ
関数等のパラメータを調整して制御を精密化する。
【0004】ファジィ制御法としては、min−max
−重心計算法、代数積−加算−重心計算法、簡略化法、
関数型推論法等がある。まず、min−max−重心計
算法について図15に従って説明する。
【0005】始めに、以下の条件が与えられているとす
る。 規則1:A1,B1 → C1 規則2:A2,B2 → C2 規則n:An,Bn → Cn 事実 :x0,y0 結論 : C’ ・・・・・・(1) ここで、Ai は集合Xでの、Bi は集合Yでの、Ci
集合Zでのファジィ集合である。x0,y0 はそれぞれ
X,Yの要素である。事実 「x0,y0 」と、規則「A
i,Bi → Ci 」(i=1,2,・・・・,n)から得
られる推論結果C'iは μC'i(z)=μAi(x0) Λ μBi(y0) Λ μCi(z) ・・・(2) と与えられる。但し、Λ=minである。
【0006】式(1)の最終的な結論であるC’は、推
論結果C'i(i=1,2,・・・・,n)の和集合
(U)をとることによって得られる。すなわち、V=m
axとすると、 C'i= C'1 U C'2 U ・・・ U C'n μC'(z)=μC'i(z) V μC'2(z) V μC'n(z) ・・・(3) となる。
【0007】この最終的なファジィ集合C’の代表値z
0を重心計算法で以下のように求める。 z0={ΣziμC'(zi)}/{ΣμC'(zi)} ・・・(4) ここでは、事実 「x0,y0」が与えられてから結論
C’の代表値z0を求めていることから結局のところ、 z0=f(x0,y0 ) ・・・(5) で表される関数fの求め方を示しているものである。
【0008】この方法では、事実 「x0,y0 」が与え
られてからz0を求めるまでに、図に示したように、ま
ず、式(2)でmin(Λ)を、式(3)でmax
(V)を、そして式(4)で重心をz0として求めてい
るので、min−max−重心計算法という。
【0009】次に、代数積−加算−重心計算法について
説明する。これは、上記のmin−max−重心計算法
においてminの代わりに代数積を、maxの代わりに
加算を使用したものである。事実 「x0,y0 」と規則
「Ai,Bi → Ci 」から得られる推論結果C'iは、前
記式(2)で代数積(・)を使用することで、 μC'i(z)=μAi(x0)・μBi(y0)・μCi(z) ・・・(6) と与えられ、最終の結論C’は式(3)で各C’iのグ
レードに加算(+)を施すことにより、 C'i= C'1+C'2+ ・・・ +C'n μC'(z)=μC'i(z) + μC'2(z) + μC'n(z) ・・・(7)と なる。
【0010】最後に、前記式(4)による重心計算法に
より、ファジィ集合C’の代表値z0が得られる。以上
の結果は、図16に示す。この代数積−加算−重心計算
法を用いたファジィモデルが、 if X1 is small then Y is large if X2 is large then Y is small というルールに基づく場合を、図17で説明すると、二
つの入力変数X1,X2と、一つの出力変数Yについて、
1の実際の値がsmallに属している割合(グレー
ド値)をルール1の適合度とし、同様にX2の実際の値
がlargeに属している割合(グレード値)をルール
2の適合度とする。出力変数Yのメンバシップ関数la
rge、smallのグレード値のグラフをそれぞれル
ール1,ルール2の適合度で重み付けし、加算した結果
のグラフ(後件部メンバシップ関数)の重心が推論結果
の値である。
【0011】次に、簡略化法を説明する。簡略法はファ
ジィ規則の後件部が定数である。 規則1:A1,B1 → z1 規則2:A2,B2 → z2 規則n:An,Bn → zn 事実 :x0,y0 結論 : z0 ・・・・・・(8) ここで、結論部のz0はファジィ集合ではなく、実数値
である。
【0012】事実 「x0,y0 」が与えられたときの各
規則の前件部「Ai,Bi」との適合度は、 hi=μAi(x0)・μBi(y0) ・・・(9) で与えられる。但し、式(2)のように、代数積(・)
の代わりにΛ(min)を使用することも可能である。
このhiを次の式のように荷重平均することでz0が得ら
れる。 z0=(z11+z22+・・znn)/(h1+h2+・・hn) ・・・(10) 以上を図18に示す。
【0013】最後に、関数型推論を説明する。関数型推
論はファジィ規則の後件部が関数である。 規則1:A1,B1 → f1(x,y) 規則2:A2,B2 → f2(x,y) 規則n:An,Bn → fn(x,y) 事実 :x0,y0 結論 : z0 ・・・・・・(11) 事実 「x0,y0 」が与えられたときの各規則の前件部
「Ai,Bi」との適合度は、 hi=μAi(x0)・μBi(y0) ・・・(12) で与えられる。但し、式(2)のように、代数積(・)
の代わりにΛ(min)を使用することも可能である。
このhiを次の式のように荷重平均することでz0が得ら
れる。 z0=(f1(x0,y0)h1+・・+fn(x0,y0)hn)/ (h1+h2+・・hn) ・・・・・・(13) 以上を図19に示す。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したファジィ
モデルは理解しやすい少数のルールでモデルが構成でき
るという長所があるが、反面、出来上がったものの調節
が困難である。そこで学習により調節が可能なニューラ
ルネットワークに置き換え、メンバシップ関数等のチュ
ーニングを行う方法が考えられる。
【0015】ところが、ファジィモデルをニューラルネ
ットワークで置き換えて学習を行うと学習後の後件部メ
ンバシップ関数の形が変わる。この変形したメンバシッ
プ関数は人間にとって理解しやすいものではなく、か
つ、作成時のファジィモデルの形式から外れたもので、
扱いが困難である。
【0016】本発明は、このような点に鑑み、ファジィ
モデルをニューラルネットワークで置き換えて学習する
ニューロ・ファジィ融合データ処理システム(特願平2
−60256,特願平2−60257,特願平2−60
258,特願平2−60259,特願平2−6026
0,特願平2−60261号.平成2年3月12日出
願)において、後件部メンバシップ関数を整形して扱い
易くすることを課題とする。
【0017】本発明は、このような経緯で開発されたも
のであるが、必ずしもファジィモデルをニューラルネッ
トワークで置き換えて学習するニューロ・ファジィ融合
データ処理システムに限定するものでなく、ニューラル
ネットワークによる処理を前提としないファジィモデル
においても、後件部メンバシップ関数を評価しずらい場
合があるので、そのような後件部メンバシップ関数の整
形をしてより扱い易くすることをも課題とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、ファジィモデ
ルにおいて、後件部メンバシップ関数の面積と重心を求
め、面積と重心はそのままにして、扱い易いメンバシッ
プ関数に置き換えるようにするものである。
【0019】特に、ファジィモデルをニューラルネット
ワークで置き換えて学習を行うと学習後の後件部メンバ
シップ関数の形が変形し、理解しにくいものになり易
い。このように、ファジィモデルをニューラルネットワ
ークで置き換えて学習するニューロ・ファジィ融合デー
タ処理システムに本発明を適用し、ニューラルネットワ
ークによる学習の結果、変形した後件部メンバシップ関
数を、その面積と重心はそのままにして、同一面積、同
一重心の扱い易いメンバシップ関数に置き換える。
【0020】本発明を図1の原理図で説明する。図1の
左のグラフ図は、ファジィモデルにおける整形前の後件
部メンバシップ関数を示す。この後件部メンバシップ関
数の面積はS、重心はXgである。図1の右のグラフ図
は整形後の後件部メンバシップ関数を示し、面積S、重
心Xgは整形前と同一で、関数の形状が直角三角形に整
形されている。
【0021】また、本発明を図2の原理ブロック図で説
明すると、前件部メンバシップ関数部16、ルール部1
7、後件部メンバシップ関数部18a、重心計算部18
b、面積計算部18c、後件部メンバシップ関数整形部
18dを備えている。前件部メンバシップ関数部16、
ルール部17、後件部メンバシップ関数部18a及び重
心計算部18bは、min−max−重心計算法、代数
積−加算−重心計算法、簡略化法、関数型推論法等のフ
ァジィモデルを実行する。
【0022】その際、面積計算部18cで後件部メンバ
シップ関数の面積を求めておき、後件部メンバシップ関
数整形部18dで、前記した図1のように、同一重心、
同一面積の整形された後件部メンバシップ関数を生成す
る。
【0023】
【作用】本発明では、まず、面積計算部と重心計算部で
ファジィモデルにおける後件部メンバシップ関数の面積
と重心を求める。
【0024】ファジィモデルをニューラルネットワーク
で実現する場合は、ファジィモデルをニューラルネット
ワーク学習装置で学習し、得られた学習後の後件部メン
バシップ関数の面積と重心を求める。
【0025】次いで、後件部メンバシップ関数整形部に
より同一面積でかつ同一重心の新しいメンバシップ関数
を生成する。新たなメンバシップ関数は人による評価が
容易な関数、例えば三角形、特に、二等辺三角形、直角
三角形、あるいは、台形等を表す関数にする。
【0026】そして、このような整形を行っても、面
積、重心は同じであるから、最終的な結論には何等影響
はなく、後件部メンバシップ関数の評価のみが容易にな
る。
【0027】
【実施例】以下本発明の実施例を説明する。まず、ファ
ジィモデルをニューラルネットワークで実現した場合の
例を図3,図4,図5に従って説明する。
【0028】ファジィモデルを実現するニューラルネッ
トワークのブロック図を図3に示す。 図3において、
入力部15は、例えば制御対象の制御状態量を示す1以
上の入力信号を受け取る。
【0029】前件部メンバシップ関数部16は、入力部
15を介して分配される1以上の入力信号に対応して1
以上の前件部メンバシップ関数の適合度を表すグレード
値を出力する。
【0030】ルール部17は2層以上の階層型ニューラ
ルネットワークで構成されることが多く、前駆前件部メ
ンバシップ関数部16から出力される前件部メンバシッ
プ関数のグレード値を用いて1以上の後件部メンバシッ
プ関数の拡大または縮小率をファジィルールのグレード
値として出力する。
【0031】後件部メンバシップ関数部18aはルール
部から出力される後件部メンバシップ関数の拡大・縮小
率を用いて、後件部メンバシップ関数の拡大または縮小
を行う。
【0032】重心計算部18bは、出力の非ファジィ化
を行うもので、前記したような重心計算を行う。出力部
19は、得られた重心を制御量として出力する。
【0033】以上を具体的なネットワークでみると、図
4にように構成される。第4図において、前件部メンバ
シップ関数実現部16内の線形関数ユニット22a〜2
2dは前件部メンバシップ関数のグレード値を出力す
る。例えばユニット21aは命題「入力xが小さい」と
いうメンバシップ関数の適合度を表わすグレード値を出
力する。
【0034】ルール部17内のシグモイド関数ユニット
23a〜23eは、ファジィモデルのルールの記載に従
って、前件部メンバシップ関数実現部16の出力ユニッ
ト22a〜22eとルール部の出力ユニット24a,2
4b,24cとを結合する。例えばファジィモデルのル
ール1が、if(X is small)and(Y is small) then Z is
middleである時には、ユニット22a,22dと23
a、および23aと24bとの間が結合され、例えば2
2b,22c,22eのそれぞれとユニット23aとの
間の結合は不要となる。
【0035】ルール部17の出力ユニット24a,24
b,24cは後件部メンバシップ関数の拡大、または縮
小率を出力する。例えば、ユニット24bは出力「zが
middle 」という後件部メンバシップ関数の拡大、また
は縮小率を出力し、ユニット24a,24b,24cの
出力を用いて後件部メンバシップ関数実現部18a内の
線形ユニット25a〜25nによって後件部メンバシッ
プ関数の拡大、または縮小結果が出力され、これらを用
いて重心決定要素出力装置26内の2つの線型ユニット
26a,26bによって重心計算のための2つの重心決
定要素Za,Zbが出力され、これらを用いて重心算出
装置27によって重心値としてのシステム出力Zが得ら
れる。
【0036】図4では、例えば前件部メンバシップ関数
実現部16の内部では層間は完全結合されておらず、前
件部メンバシップ関数に対応して結合されている。ファ
ジィモデルのルールが明確である場合には、ルール部プ
リワイヤニューロを用いることができる。前述のように
ルール1がif(X is small)and(Y is small) then Z is
middleである場合には、ユニット22b,22c,22
eのそれぞれと23aとの間の結合は不要となる。この
ように前件部メンバシップ関数実現部16とルール部1
7との間、ルール部17の内部、ルール部17と後件部
メンバシップ関数実現部との間が、ファジィモデルのル
ールに従って必要な部分のみ結合されているデータ処理
システムがルール部プリワイヤニューロである。
【0037】ここで、ファジィモデル10のメンバシッ
プ関数のみならずルールも明確である場合には、プリワ
イヤ、即ち必要な結合のみを持つ階層型ニューラルネッ
トワークを用いることにより、ファジィモデル10をル
ール部プリワイヤニューロに変換することができ、ルー
ルが必ずしも明確でない場合には、例えば前件部及び後
件部メンバシップ関数実現部のみがプリワイヤされたル
ール部全結合ニューロにファジィモデルを変換すること
ができる。
【0038】図4に示した例は、ルール部全結合ニュー
ロであるので前件部メンバシップ関数実現部16の出力
ユニット22a〜22e,ルール部のユニット23a〜
23e、ルール部の出力ユニット24a〜24cのそれ
ぞれで構成される層の間は完全結合となっている。図5
にルールを示す。以上のようなファジィ・ニューロ融合
システムを利用した空調システムを図6以下に示す。こ
のシステムは図6に示したように、ファジィモデルを実
現する階層型ニューラルネットワーク部159と、学習
部152とを備えている。
【0039】階層型ニューラルネットワーク部159
は、図7のように、入力層31,32と出力層41との
間の中間層50を有し、中間層50は6つの層から構成
され、中間層50の第1層51a〜51dと第2層52
a〜52dが前件部メンバシップ関数部16、中間層5
0の第3層53a〜53cがルール部17、中間層50
の第4層54a〜54bと第5層55a〜55kが後件
部メンバシップ関数部18a、中間層50の第6層56
a,56bが重心決定要素出力部をそれぞれ構成し、こ
の重心決定要素出力部からの出力を受けて重心を計算す
る重心計算部18bが出力層41と中間層50の第6層
との間に設けられている。また、ニューラルネットワー
クの各層間の重み値を管理する重み値格納部160が設
けられている。
【0040】図7において、入力層31,32には、例
えば制御対象の制御状態量を示す1以上の入力信号、こ
こでは温度と湿度、が入力される。前件部メンバシップ
関数部16、ルール部17、後件部メンバシップ関数部
18a、重心計算部18bは、前記したのと同様である
ためその説明は省略する。
【0041】次に、学習部152は、 学習結果の誤差量によりバックプロバゲーション法
に基づく重み値の更新を行い、前記重み値格納部160
へ出力する重み値変更部161、 制御対象システムの入出力関係により定まる入力信
号パターンと出力信号パターンの組からなる学習信号を
格納した学習信号格納部164、 学習指示に従って学習信号格納部164から学習信
号を取り出し入力信号を階層ネットワーク部159の入
力に与えるとともに教師信号を重み値変更部161及び
下記学習収束判定部163へ出力する学習信号提示部1
62、 階層ネットワーク部159の出力信号と学習信号提
示部162から出力された教師信号とを受けて階層ネッ
トワーク部159のデータ処理機能の誤差が許容範囲に
入ったか否かを判定してその判定結果を学習信号提示部
162に通知する学習収束判定部163、を備えてい
る。
【0042】以上の構成に加え、学習部152による学
習が収束して得られた学習結果の後件部メンバシップ関
数の面積を算出する面積計算部18c、後件部メンバシ
ップ関数の重心を算出する第2の重心計算部18bを有
する。
【0043】学習結果の後件部メンバシップ関数は重み
値格納部160に格納された、後件部メンバシップ関数
部18aの重み値から得られるので、面積計算部18
c、重心計算部18bは重み値格納部160から学習後
の後件部メンバシップ関数を特定するのに必要な重み値
を取り出し、その後件部メンバシップ関数の面積及び重
心を算出する。
【0044】なお、第2の重心計算部18bを設けず、
前記ニューラルネットワーク部159に備えた重心計算
部18bによる計算結果をそのまま用いることができる
のは言うまでもない。
【0045】面積計算部18cと重心計算部18bには
後件部メンバシップ関数整形部18dが接続されてお
り、面積計算部18cの計算結果、及び、重心計算部1
8bの計算結果は、後件部メンバシップ関数整形部18
dに入力され、この後件部メンバシップ関数整形部18
dにおいて、同一面積で同一重心の後件部メンバシップ
関数でありしかも評価が容易な新たな後件部メンバシッ
プ関数が生成される。
【0046】後件部メンバシップ関数整形部18dには
後件部メンバシップ関数表示部18eが接続されてい
る。後件部メンバシップ関数表示部18eは、ディスプ
レイあるいはプリンタ等の出力装置から構成され、後件
部メンバシップ関数をグラフ図として表示する。この後
件部メンバシップ関数表示部18eでは、整形前のもの
と整形後のものとを表示し、両者を視覚により比較でき
るようにしてもよい。
【0047】以下、本実施例のシステムによる空調制御
を説明する。 まず、対象システム(ここではエアーコンディショ
ナー)の専門家の勘や経験、サンプルデータ等に基づ
き、メンバシップ関数とファジィルールを抽出し、ファ
ジィモデルを作成する。
【0048】この例では、温度と湿度を入力とし、その
制御量を出力とするファジィモデルであり、ある温度と
湿度の状態のときの行う制御の度合いを示す。式は次の
通りである。 制御量=0.81T+0.1H(0.99T−14.3)+46.3 (ここで、Tは温度、Hは湿度を表す。) ・・・・・・・(14) ルールは以下の通りである。 ルール1:If 温度 is large and 湿度 is large then
制御量 is large ルール2:If 温度 is large and 湿度 is small then
制御量 is small ルール3:If 温度 is small and 湿度 is large then
制御量 is small このときの後件部メンバシップ関数 large、sm
allを図8に示す。 次に、作成されたファジィモデルに従い、ニューラ
ルネットワークのプリワイヤを行う。すなわち、ニュー
ロン間の結合や重み値を設定して、ニューラルネットワ
ークを構築する。構築されるニューラルネットワークは
前記した図7に示すものである。
【0049】 プリワイヤにより構築されたニューラ
ルネットワークを実際の対象システムに適用する。 対象システムに設けられたセンサ(ここでは温度
計、湿度計)から動作中に学習中のデータを得て、ニュ
ーラルネットワークの学習部152にそれらを学習さ
せ、モデルの精度を向上させる。
【0050】学習に当たって、温度と湿度を入力とし、
その制御量を出力として式(14)から求めた学習パタ
ーンを教師信号として54パターン用意した。図9に学
習パターンを示す。
【0051】図7のニューラルネットワーク及び学習部
152でパターンを学習した。その学習後の結線の重み
を図10に示す。重み値は重み値格納部に格納される。 学習によって得られたニューラルネットワークの結
合状態や重み値をファジィモデルのメンバシップ関数や
ファジィルールに対応付けて解釈し、ニューラルネット
ワークの内部動作を説明する。
【0052】学習後の結線の重みから後件部メンバシッ
プ関数smallを表したのが、図11である。この図
から、学習前の後件部メンバシップ関数に対し、学習後
では後件部メンバシップ関数の形が変わっていることが
わかる。
【0053】 変形後の後件部メンバシップ関数では
グラフ横軸より下の負の領域のグレード値が表示され
る。そこで、この後件部メンバシップ関数を整形する。
【0054】学習後の後件部メンバシップ関数の面積を
面積計算部で算出すると、 面積 S=0.3234 重心Xg=0.45であった。
【0055】次に、この面積と重心を変えずに後件部メ
ンバシップ関数を整形する。後件部メンバシップ関数を
直角三角形に整形した場合、二等辺三角形に整形した場
合、台形にした場合を以下説明する。 (6-1) 直角三角形に整形 直角三角形に整形する場合、以下の式(15)に従っ
て、図12のように整形される。直角三角形に整形され
たことにより、後件部メンバシップ関数smaallの
視覚的評価がしやすくなり、扱いが容易となった。 底辺:a=3Xg 高さ:b=(2/3)・(S/Xg) ・・・(15) (6-2) 二等辺三角形に整形 二等辺三角形に整形する場合、以下の式(16)に従っ
て、図13のように整形される。二等辺三角形に整形さ
れたことにより、後件部メンバシップ関数smaall
の視覚的評価がしやすくなり、扱いが容易となった。 底辺:a= 2S 高さ:b=1 ・・・(16) (6-3) 台形に整形 台形に整形する場合、以下の式(17)に従って、図1
4のように整形される。台形に整形されたことにより、
後件部メンバシップ関数smallの視覚的評価がしや
すくなり、扱いが容易となった。 底辺:a=(4/3)・S 高さ:b=1 ・・・(17) なお、以上の実施例では、ファジィモデルが、代数積−
加算−重心計算法であるが、本発明で利用できるファジ
ィモデルとしては、簡略化法を利用できることはいうま
でもない。簡略化法においては、面積に代えて定数を用
い、重心位置に代えて値を持つ位置を使用すればよい
(図18参照)。
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、ファジィモデルにおい
て、後件部メンバシップ関数の面積と重心を求め、面積
と重心はそのままにして、扱い易いメンバシップ関数に
置き換えることができる。特に、ファジィモデルをニュ
ーラルネットワークで置き換えて学習するニューロ・フ
ァジィ融合データ処理システムにおいて、ニューラルネ
ットワークによる学習の結果、変形した後件部メンバシ
ップ関数を、その面積と重心はそのままにして、同一面
積、同一重心の扱い易いメンバシップ関数に置き換える
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理図である。
【図2】本発明の原理ブロック図である。
【図3】ファジィモデルを実現するニューラルネットワ
ークのブロック図である。
【図4】ファジィモデルを実現する具体的なニューラル
ネットワークのブロック図である。
【図5】ルールを示す図である。
【図6】本発明を適用したニューラルネットワークの例
を示す構成ブロック図である。
【図7】ファジィ・ニューラルネットワークの構成図で
ある。
【図8】後件部メンバシップ関数を示す図である。
【図9】学習パターンを示す図である。
【図10】学習後の重みを示す図である。
【図11】学習後のメンバシップ関数smallを示す
図である。
【図12】直角三角形に整形した後件部メンバシップ関
数smallを示す図である。
【図13】二等辺三角形に整形した後件部メンバシップ
関数smallを示す図である。
【図14】台形に整形した後件部メンバシップ関数sm
allを示す図である。
【図15】min−max−重心計算法によるファジィ
推論を説明するための図である。
【図16】代数積−加算−重心計算法によるファジィ推
論を説明するための図である。
【図17】ファジィ推論を説明するための図である。
【図18】簡略化法によるファジィ推論を説明するため
の図である。
【図19】関数型推論法によるファジィ推論を説明する
ための図である。
【符号の説明】
15・・入力部 16・・前件部メンバシップ関数部 17・・ルール部 18a・・後件部メンバシップ関数部 18b・・重心計算部 18c・・面積計算部 18d・・後件部メンバシップ関数整形部 19・・出力部 159・・階層ネットワーク部 152・・学習部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡田 浩之 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (56)参考文献 水本著、”ファジィ制御向きのファジ ィ推論法”、計測と制御,Vol.28, No.11(1989年11月)p.959−969 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06F 9/44 554 G06N 3/00 - 7/04

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力信号に関しての言語的あいまい表現
    を数値化する前件部メンバシップ関数の記憶部と、出力
    信号に関しての言語的あいまい表現を数値化する後件部
    メンバシップ関数の記憶部と、前件部及び後件部メンバ
    シップ関数の結合関係をif−then形式で展開する
    ルールとを備え、入力信号を前件部メンバシップ関数
    で数値化し、得られた数値に対応する後件部メンバシッ
    プ関数を前記ルールに従って導き、その後件部メンバシ
    ップ関数に基づいて一定の数値として出力するファジィ
    モデルにおいて、 後件部メンバシップ関数の重心を算出する重心計算
    、後件部メンバシップ関数の面積を算出する面積計算
    部と、これら重心計算部で得られた重心及び面積計算
    得られた面積はそのままにして、同一重心、同一面積
    の後件部メンバシップ関数を生成する後件部メンバシッ
    プ関数整形部とを備えたことを特徴とするファジィモデ
    ルにおける後件部メンバシップ関数の整形方式。
  2. 【請求項2】 ファジィモデルとニューラルネットワー
    クとが融合し、前件部メンバシップ関数、ルール
    、後件部メンバシップ関数が、学習部を有する階層
    型ニューラルネットワークにより実現され、前記重心計
    部、面積計算部、後件部メンバシップ関数整形部は
    前記学習部による学習された後件部メンバシップ関数を
    対象とすることを特徴とする請求項1記載のファジィモ
    デルにおける後件部メンバシップ関数の整形方式。
  3. 【請求項3】 前記後件部メンバシップ関数整形部は
    後件部メンバシップ関数を直角三角形に整形することを
    特徴とする請求項1または2記載のファジィモデルにお
    ける後件部メンバシップ関数の整形方式。
  4. 【請求項4】 前記後件部メンバシップ関数整形部は
    後件部メンバシップ関数を二等辺三角形に整形すること
    を特徴とする請求項1または2記載のファジィモデルに
    おける後件部メンバシップ関数の整形方式。
  5. 【請求項5】 前記後件部メンバシップ関数整形部は
    後件部メンバシップ関数を台形に整形することを特徴と
    する請求項1または2記載のファジィモデルにおける後
    件部メンバシップ関数の整形方式。
  6. 【請求項6】 ファジィモデルが、代数積−加算−重心
    計算法であることを特徴とする請求項1または2記載の
    ファジィモデルにおける後件部メンバシップ関数の整形
    方式。
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