JP3166403U - 骨壷収納袋 - Google Patents
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Abstract
【課題】骨壷収納袋を、木箱を必要としないものでありながら、型崩れのない高級感を備えたものとし、かつ骨壷を収納し易く、収納した後に骨壷の熱が外布に伝わり難く、持ち運びにおいても安定するようにした骨壺収納袋を提供する。【解決手段】底部3と筒状部4と延長部5とを備えた骨壷収納袋であって、底部および筒状部は厚手の外布7、薄地の内布6、断熱性のある中布を用い、延長部は外布および内布を用いて形成し、底部には平板状の底板を備える。さらに、筒状部には筒状部周面に一組の直線状の開口部11が形成されるとともに、該開口部を開閉するためのファスナー12を備え、延長部には該延長部を緊縛するための巾着紐9が挿通される紐挿通部とを備えて構成し、前記巾着紐を解き、かつファスナーを開けることで延長部および筒状部を開いて骨壷を底部に載置するように構成する。【選択図】図3
Description
本考案は、遺骨を収めた骨壷を収納するための遺骨収納袋の技術分野に属するものである。
一般に、遺骨は骨壷に収められ、この状態で墓に納骨されることが多いが、骨壷は、仏壇に安置するときや移動するときなどにおいては、骨壷を白木の木箱に収めた状態にすることが多い。このとき、木箱が単に白木のままでは粗末感があって故人に対して礼に欠け、そこで木箱をさらに骨覆いで覆うことで高級感をかもし出すようにしていた(例えば特許文献1〜3参照)。
ところが前記従来のものは、骨壷を収納するための木箱と、該木箱を収納するための骨覆いとが必要であって、必要とする製品数が多くなるだけでなく、コスト的にも高価になりがちであった。これに対し、木箱の表面に装飾布を直接貼り付けたものも提唱されているが、見た目のボリューム感や高級感に乏しく、故人に対して礼を欠く思いが生じるという問題がある。そこで骨壷を直接収容袋に収めるようにすることが提唱されるが、骨壷は、高温で処理された遺骨を納める関係上、遺骨を納めた当初は高温になり、骨壷を収納袋に直接収納した場合、該収納袋が熱くなって持てなくなり、収納直後の移動に支障を来たすものであった。
そこで、特許文献4で提唱されるもののように、骨壷の収納袋を骨壷の外形に合わせた有底筒状とし、底部と側面の筒状部とを厚手の外布で覆い、内側を薄手繊維からなる内布とし、該外布と内布との間には断熱性のある中布を挟んで重ね合わせるようにキルティング加工して、該断熱性のある中布によって骨壷の熱が外布に伝わらないようにしたものがある。このものでは、納められた遺骨によって熱くなった骨壷を収納しても収納袋の外側が熱くなることはなく、収納袋が熱くて持てなくなるという不都合は生じないものであった。
特開昭61−234856号公報
実開昭64−5433号公報
実開平1−101524号公報
実用新案登録第3140602号
このものは、断熱性のある中布を外布と内布とのあいだに挟んで骨壷の熱が外布に伝わらないようにした、という点では優れたものであった。しかしながら、骨壷収納袋の筒状部は骨壷を丁度内嵌する内径寸法で縫製されているため、骨壷を収納する際には、骨壷収納袋の筒状部を底部から垂直に立てた状態にし、上方の開口から骨壷を底部に向けて降ろすようにして収納していくことになるが、骨壷収納袋は布で出来ているために骨壷の底面が骨壷収納袋の底部に到達するまでに骨壷収納袋の形が崩れてしまったりすることがあって、作業しづらく利便性にかけるという欠点があった。しかもこの作業は骨壷が熱くなっている場合は尚一層難しく、骨壷を骨壷収納袋に収納するという厳かな行為においてスムーズさに欠け、この点で好ましいものではなかった。さらにまた底部が柔らかい布で形成されているため、骨壷が骨壷収納袋に収納された状態で安定しないという問題もあり、これらに本考案の解決すべき課題がある。
本考案は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、請求項1の考案は、遺骨を納めた骨壷を収納するための収納袋であって、該収納袋は、骨壷の外形に合わせて有底筒状になった底部および筒状部と、該筒状部から上方に延長する延長部とを備えて構成するにあたり、底部は、金襴地または錦金襴地を単独で、またはこれら金襴地と人口レザー地、金彩加工地、プリント地のなかから少なくとも一つを選択して形成された厚手の外布と、薄手繊維からなる内布と、該内布と外布とのあいだに配され、内布にキルティング加工される断熱性のある中布と、これら外布および中布とのあいだに内装される平板状の底板を備え、筒状部は、金襴地または錦金襴地を単独で、またはこれら金襴地と人口レザー地、金彩加工地、プリント地のなかから少なくとも一つを選択して形成された厚手の外布と、薄手繊維からなる内布と、該内布と外布とのあいだに配され、内布にキルティング加工される断熱性のある中布と、筒状部周面の互いに対向する位置に位置して上下方向に形成される一組の直線状の開口部と、該開口部を開閉するためのファスナーとを備え、延長部は、金襴地または錦金襴地を単独で、またはこれら金襴地と人口レザー地、金彩加工地、プリント地のなかから少なくとも一つを選択して形成された厚手の外布と、薄手繊維からなる内布と、前記筒状部開口部から延長されて延長部上端にまで至る延長開口部と、延長部上下方向中間部に位置していて延長部を緊縛して閉じるための巾着紐を挿通するための紐挿通部とを備えて構成されていて、前記巾着紐の緊縛を解き、かつファスナーの何れか一方又は両方を開けることで延長部および筒状部を開いて骨壷を底部に載置できるように構成されていることを特徴とする骨壷収納袋である。
請求項1の考案とすることにより、骨壷収納袋は、木箱を不要とするものでありながら厚手の外布を用いているため型崩れすることがなく、しかも外布は金襴地または錦金襴地が用いられているため高級感と重量感とが備わったものになって故人に対して礼を欠くことがなく偲ぶものになる。そのうえ骨壷が直接当たる底部および筒状部には断熱性がある中布が設けられているため、遺骨を入れた直後の骨壷を収納したとしたも、遺骨の熱が外布まで伝わって熱くなり、持てなくなってしまうようなことを回避でき、迅速な移動が可能になる。さらに筒状部には延長部上端にまで至る一組の開口部が形成され、該開口部にはファスナーが設けられて該開口部を開閉することができるため、骨壷を収納する際にはファスナーを開いて骨壷収納袋に入れればよく、骨壷の収納し易い骨壷収納袋とすることが出来る。また底部には平板状の底板が設けられているため、骨壷収納袋に収納された状態の骨壷は底板の上に載置されることになって持ち運び時に骨壷が安定することになる。
本考案の実施の形態について、図面を用いて説明する。図面において、1は骨壷であって、該骨壷1は有底円筒状の本体1aと、該本体1aの上端開口を覆蓋するための蓋体1bとにより構成されている。
2は骨壷1を収納するための収納袋であって、該収納袋2は、前記骨壷1の外形寸法に合わせた底部3、筒状をした筒状部4を用いて構成されているが、丈については骨壷1の高さよりも長く延した延長部5を有している。筒状部4は内布6、外布7、そして中布8を用いて構成されるが、延長部5は内布6と外布7のみで中布8を有しないもので構成されている。底部3は筒状部4と同様に内布6、中布8、外布7を用いて構成されるが、該底部3には平板状の底板10が外布7と中布8とに挟持されるようにして設けられている。
この場合において、本実施の形態のものは外布7は厚手の布であって装飾模様が施された金襴地7aと厚手の人口レザー地7bとを用いて形成されているが、本実施の形態では、外布7は、底部3全体と筒状部4の下半部とが人口レザー地7bであり、そして筒状部4の上半部と延長部5全体が金襴地7aによって形成されている。
また内布6は木綿や化繊等の繊維から成る薄手の布であって、底部3、筒状部4、延長部5の全体に設けられている。
さらに中布8は、本実施の形態では骨壷1が直接接触する底部3と筒状部4とに設けられ、延長部5には設けていないものであるが、断熱性がある厚手の綿布を採用している。そして中布8がある部位においては、該中布8は内布6と外布7とのあいだに挟まれる状態で重ね合わされ、キルティング加工して収納袋2が形成されている。
また内布6は木綿や化繊等の繊維から成る薄手の布であって、底部3、筒状部4、延長部5の全体に設けられている。
さらに中布8は、本実施の形態では骨壷1が直接接触する底部3と筒状部4とに設けられ、延長部5には設けていないものであるが、断熱性がある厚手の綿布を採用している。そして中布8がある部位においては、該中布8は内布6と外布7とのあいだに挟まれる状態で重ね合わされ、キルティング加工して収納袋2が形成されている。
また延長部5は、拡開して骨壷1の出し入れが容易になるよう対向する二箇所に上下方向を向く切り込み5aが形成されると共に、上下方向中間部には巾着紐9を挿通するため切り込み5aに開口5cを有した紐挿通部5bが周回り方向に縫製されている。そして紐挿通部5bに挿通した一対の巾着紐9を引っ張ることで延長部5が緊縛され、これによって骨壷1を収納した収納袋2は巾着状になっている。
筒状部4には、該筒状部4の周面の互いに対向する位置に底部3から延長部5の切り込み5aに繋がるようにして上下方向に直線状の開口部11が一組設けられている。そして、該開口部11には、開口部11を開閉するためのファスナー12がそれぞれ設けられており、該ファスナー12の一方又は両方を開くことで収納袋2の骨壷を入れるための開口部分が大きく拡開するようになっている。尚、本実施の形態ではファスナーとしてスライドファスナーを用いたが面ファスナーであっても勿論良い。
叙述のごとく構成された本考案の実施の形態において、骨壷1を収容するための収納袋2は、従来のように骨壷を収容するための木箱を不要とするものでありながら、厚手の外布を用いて形成しているため型崩れすることがなく、しかも外布は彩色模様の金襴地または錦金襴地が用いられているため高級感と重量感とが備わったものになって故人に対して礼を欠くことがなく偲ぶものになる。
そのうえ骨壷1が直接当たる底部3および筒状部4には断熱性がある中布8が内布6と外布7とのあいだに挟まれた状態で設けられているため、遺骨を入れた直後の骨壷1を収納袋2に収納したとしても、遺骨の熱が外布7まで伝わって熱くなり、持てなくなってしまうようなことを回避でき、速やかな持ち運びができることになる。
さらに筒状部4には延長部5の切り込み5aにまで至る一組の開口部11が形成され、該開口部11にはファスナー12が設けられて該開口部11を開閉することができるため、骨壷1を収納袋2に収納する際にはファスナー12の一方又は両方を開いて収納袋2の底部3に載置するようにして収納した後、開放したファスナー12を閉め、巾着紐9で緊縛すればよく、骨壷の収納し易い骨壷収納袋とすることが出来る。
また底部3には平板状の底板10が設けられているため、底部3に骨壷1を載置するときは勿論、収納袋2に収納された状態で骨壷1を持ち運ぶ際にも骨壷1が収納袋2の中で安定することになって、持ち運びしやすい、取扱い性の良い骨壷収納袋とすることが出来る。
本考案は、遺骨を納めた骨壷を収納する収納袋であって、骨壷を収納したり搬送したりするのに容易であり、かつ遺骨を保管するにふさわしい外観を備えたものとして利用することが出来る。
1 骨壷
2 収納袋
3 底部
4 筒状部
5 延長部
6 内布
7 外布
8 中布
9 巾着紐
10 底板
11 開口部
12 ファスナー
2 収納袋
3 底部
4 筒状部
5 延長部
6 内布
7 外布
8 中布
9 巾着紐
10 底板
11 開口部
12 ファスナー
Claims (1)
- 遺骨を納めた骨壷を収納するための収納袋であって、該収納袋は、骨壷の外形に合わせて有底筒状になった底部および筒状部と、該筒状部から上方に延長する延長部とを備えて構成するにあたり、
底部は、金襴地または錦金襴地を単独で、またはこれら金襴地と人口レザー地、金彩加工地、プリント地のなかから少なくとも一つを選択して形成された厚手の外布と、薄手繊維からなる内布と、該内布と外布とのあいだに配され、内布にキルティング加工される断熱性のある中布と、これら外布および中布とのあいだに内装される平板状の底板を備え、
筒状部は、金襴地または錦金襴地を単独で、またはこれら金襴地と人口レザー地、金彩加工地、プリント地のなかから少なくとも一つを選択して形成された厚手の外布と、薄手繊維からなる内布と、該内布と外布とのあいだに配され、内布にキルティング加工される断熱性のある中布と、筒状部周面の互いに対向する位置に位置して上下方向に形成される一組の直線状の開口部と、該開口部を開閉するためのファスナーとを備え、
延長部は、金襴地または錦金襴地を単独で、またはこれら金襴地と人口レザー地、金彩加工地、プリント地のなかから少なくとも一つを選択して形成された厚手の外布と、薄手繊維からなる内布と、前記筒状部開口部から延長されて延長部上端にまで至る延長開口部と、延長部上下方向中間部に位置していて延長部を緊縛して閉じるための巾着紐を挿通するための紐挿通部とを備えて構成されていて、
前記巾着紐の緊縛を解き、かつファスナーの何れか一方又は両方を開けることで延長部および筒状部を開いて骨壷を底部に載置できるように構成されていることを特徴とする骨壷収納袋。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2010008284U JP3166403U (ja) | 2010-12-21 | 2010-12-21 | 骨壷収納袋 |
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Publications (1)
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2021119934A (ja) * | 2020-01-31 | 2021-08-19 | 石玉石材株式会社 | 納骨袋 |
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2010
- 2010-12-21 JP JP2010008284U patent/JP3166403U/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2021119934A (ja) * | 2020-01-31 | 2021-08-19 | 石玉石材株式会社 | 納骨袋 |
JP7302876B2 (ja) | 2020-01-31 | 2023-07-04 | 石玉石材株式会社 | 納骨袋 |
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