JP3166353B2 - 雑音低減装置 - Google Patents

雑音低減装置

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JP3166353B2
JP3166353B2 JP32027092A JP32027092A JP3166353B2 JP 3166353 B2 JP3166353 B2 JP 3166353B2 JP 32027092 A JP32027092 A JP 32027092A JP 32027092 A JP32027092 A JP 32027092A JP 3166353 B2 JP3166353 B2 JP 3166353B2
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丈郎 金森
博基 古川
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Panasonic Holdings Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マイクロホンやマイク
ロホンアンプやその後段の装置からなる音響機器におい
て、目的とする音響信号が無いときに、音響機器から出
力される雑音成分を低減させるようにした雑音低減装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】以下に従来の雑音低減装置について説明
する。図6は従来の雑音低減装置の構成を示すものであ
る。図6において、1は入力端子、2は信号整流手段で
あって、入力端子1からの信号を入力としその絶対値を
出力する。66は信号増幅手段であって、信号整流手段2
の後段に設けられる。7はレベル設定手段である。8は
第1の信号加算手段であって、信号増幅手段66とレベル
設定手段7からの信号を入力として、これらを加算して
出力する。69は信号最大値制限手段で、第1の信号加算
手段8の後段に設けられる。70は信号乗算手段で、入力
端子1と信号最大値制限手段69からの信号を入力とし
て、これらを乗じて出力する。100は出力端子で信号乗
算手段70の後段に設けられる。
【0003】以上のように構成された従来の雑音低減装
置について、以下その動作について説明する。まず、入
力端子1から入力される信号をx(t)とする。ただし、
このときx(t)は−1≦x(t)≦1の範囲に規格化されて
いるとする。信号増幅手段66の増幅率がa、レベル設定
手段7の出力を定数bとすると、第1の信号加算手段8
から出力される値cは、数1式のようになる。
【0004】
【数1】c=a・|x(t)|+b ただし、b<1 第1の信号加算手段8の後段に設けられた信号最大値制
限手段69の出力をdとすると、入力cが1より大きいと
きに値を1に制限するので、dは数2式のようになる。
【0005】
【数2】
【0006】信号最大値制限手段69からの出力dは信号
乗算手段70で入力信号x(t)と掛け合わされ出力信号y
(t)を得る。y(t)は数3式のようになる。
【0007】
【数3】
【0008】このように、雑音低減装置の出力信号y
(t)は、入力信号x(t)が十分小さいときy(t)pb・x
(t)となり、x(t)の振幅が十分大きいときはy(t)=x
(t)となる。図7はa=24,b=0.5としたときの図6
に示す従来例の入出力特性である。回路系の微小雑音が
|x(t)|≪(1-b)/aとなるように設定をすれば(図7
【0009】
【外1】
【0010】方、|x(t)|>(1-b)/aとなるような入
力信号x(t)に対しては、d=1となることから入出力
の関係はy(t)=x(t)となり、信号は減衰しない。以上
のような理由から、入力信号x(t)が雑音成分のみの低
い信号レベルのとき、出力y(t)が抑圧される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記のよ
うな構成では、入力信号x(t)として十分大きな振幅の
信号が入ってきたときに、振幅値の大きな部分と小さな
部分で増幅率が異なるため、出力信号y(t)は入力信号
x(t)に対して波形歪を持ち、特に入力信号x(t)の振幅
が|x(t)|p(1-b)/aであるとき大きく影響すること
になるという問題点を有していた。本発明は前記問題を
解決するものであり、音響信号に付加された回路系の熱
雑音や収音マイクユニットからの熱雑音を低減するため
に用いられる非線形入力特性および全体の利得を入力信
号の振幅レベルによって変化させ、雑音低減装置を提供
することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明の雑音低減装置は、回路系の雑音以外の本来の信
号が入ってきたときに、入出力特性を線形な特性に回復
させるために、入力端子の後段に設けられた信号整流手
段と、信号整流手段の後段に設けられた第1の信号増幅
手段と、第1の信号増幅手段の後段に設けられた信号積
分手段と、信号整流手段の後段に設けられた第2の信号
増幅手段と、レベル設定手段と、信号積分手段とレベル
設定手段と第2の信号増幅手段からの出力信号を加算す
る第1の信号加算手段と、第1の信号加算手段の後段に
設けられ、1より大きな信号の値を1に制限する第1の
信号最大値制限手段と、第1の信号最大値制限手段と入
力端子からの信号を乗ずる第1の信号乗算手段を備えた
ものである。
【0013】さらに、信号積分手段の後段に設けられ
た、立ち下がり時定数が短く、立ち上がり時定数が長い
積分器から構成される最小値保持手段と、最小値保持手
段とレベル設定手段からの信号を入力として加算をする
第2の信号加算手段と、第2の信号加算手段の後段に設
けられ、1より大きな信号の値を1に制限する第2の信
号最大値制限手段と、第1の信号乗算手段と第2の信号
最大値制限手段からの信号を乗ずる第2の信号乗算手段
を備えることで、入力信号の平均振幅レベルによる微量
の振幅減衰量の操作を行い、聴感上の効果を拡大するこ
とができるものである。
【0014】さらに、前述した構成の雑音低減手段を帯
域分割用のフィルタ群の各フィルタ後段にそれぞれ設け
ることでさらに効果を得ること、また、前述した構成の
雑音低減手段を高速フーリエ変換(FFT)出力の各周波
数成分毎に設け、雑音低減手段群の出力を逆高速フーリ
エ変換(IFFT)することでもさらに効果を得ることが
できるようにしたものである。
【0015】
【作用】前記のように構成された雑音低減装置は、入力
信号をx(t)、第1の信号増幅手段の増幅率をa1、第2
の信号増幅手段の増幅率をa2、レベル設定手段から出
力される定数をbとしたとき、ε{・}が括弧内の時間
関数の短時間積分を表すとして、信号積分手段の出力は
ε{a1・|x(t)|}、第2の信号増幅手段の出力はa
2・|x(t)|となり、第1の信号加算手段の出力をd1
とすると、d1は数4式のようになる。
【0016】
【数4】 c1=ε{a1・|x(t)|}+a2・|x(t)|+b 第1の信号最大値制限手段は、上式のc1を入力として
1が1以上のときc1=1とする。第1の信号最大値制
限手段の出力d1は数5式のようになる。
【0017】
【数5】
【0018】入力信号x(t)は、第1の信号乗算手段で
上式のd1と乗算される。ここで、従来例と異なる部分
は数4または数5式の上段の式の第1項ε{a1・|x
(t)|}が付加されていることにある。この第1項が無
い場合、必要な信号がx(t)として入力されたとき、小
振幅から大振幅まで線形な増幅率とならないため出力波
形に歪を生じてしまうが、数4式の第1項は入力信号x
(t)の短時間平均振幅となっており、回路系の雑音レベ
ルより大きな信号が入力されたときに1を越えるように
定数a1を設定しておけば、必要とする信号が入力され
たときに小振幅から大振幅まで常にc1>1となり、出
力信号に波形歪を生じなくなる。一方、入力信号が回路
系の雑音のみの状態が一定時間以上続けば数4式第1項
の値は1より小さくなり、従来例と同様の動作を行い雑
音を抑圧することとなる。
【0019】さらに、第2の信号最大値制限手段の出力
2は、最小値保持手段の長い立ち上がり時定数と短い
立ち下がり時定数の関係から、目的信号が連続的に入力
されているときにd2=1となり、目的信号入力状態か
ら信号が止まり回路系の雑音のみになったときに、ただ
ちにd2<1となり、再び目的信号が入ってきたときd2
の徐々に1に近づいていく。よって、第2の信号乗算手
段は第1の信号乗算手段からの入力信号に対して、目的
信号が無くなり回路系の雑音信号のみになったときは、
ただちに出力を減衰させ、目的信号が入ってきたとき
は、聴感上目立たない速度で減衰量を零に回復させるこ
とで、より大きな雑音低減効果を得る。
【0020】さらに、前記した方式では、目的信号が入
力されると入出力関係がy(t)=x(t)となり出力信号に
波形歪を発生しないようになるが、同時に、入力信号に
目的信号が入力されると、信号の周波数分布に関係なく
雑音の抑圧が行われなくなることになる。そこで、入力
信号を2つ以上の帯域分割して,各帯域毎に前記した雑
音低減手段を用いることによって、目的信号が入力され
ている状態でも、目的信号が存在しない周波数帯域の雑
音が抑圧されるようになる。
【0021】また、入力信号をFFTして周波数領域に
展開した後、各周波数成分に対して前記した雑音低減手
段を用い、逆FFTを用いて時間領域に復元すること
で、細かい周波数帯域毎の処理がされ、より大きな雑音
低減効果が得られるようになる。
【0022】
【実施例】以下本発明の第1の実施例の雑音低減装置に
ついて、図面を参照しながら説明する。図1は本発明の
第1の実施例における雑音低減装置の構成を示すもので
ある。図1において、1は入力端子、2は信号整流手段
であって、入力端子1からの信号を入力としその絶対値
を出力する。3は第1の信号増幅手段であって、信号整
流手段2の後段に設けられる。4は信号積分手段であっ
て、第1の信号増幅手段3の後段に設けられる。5は最
小値保持手段であって、信号積分手段4の後段に設けら
れる。6は第2の信号増幅手段であって、信号整流手段
2の後段に第1の信号増幅手段3に対して並列に設けら
れる。7はレベル設定手段である。8は第1の信号加算
手段であって、信号積分手段4と第2の信号増幅手段6
とレベル設定手段7からの信号を入力として、これらを
加算して出力する。9は第1の信号最大値制限手段であ
って、第1の信号加算手段8の後段に設けられ、信号が
1より大きいときその値を1に制限する。10は第1の信
号乗算手段であって、入力端子1と第1の信号最大値制
限手段9からの信号の乗算をする。11は第2の信号加算
手段であって、最小値保持手段5とレベル設定手段7か
らの信号を加算する。12は第2の信号最大値制限手段で
あって、第2の信号加算手段11の後段に設けられ、信号
が1より大きいときその値を1に制限する。13は第2の
信号乗算手段であって、第1の信号乗算手段10と第2の
信号最大値制限手段12からの信号の乗算を行い、出力端
子100に出力する。
【0023】図2は前記のように構成された雑音低減装
置の入出力特性を示すもので、横軸が入力信号の絶対値
|x(t)|、縦軸が出力信号の絶対値|y(t)|で、第1
の信号増幅手段3の増幅率a1=26、第2の信号増幅手
段6の増幅率a2=24、レベル設定手段7からの定数b
=0.5ときの特性である。図2の曲線aは入力信号x(t)
が回路系の雑音のみの場合、曲線bはx(t)として目的
信号(本来入力されるベき信号)が入力された場合、曲線
cはx(t)に一定時間以上の目的信号が入力され続けた
場合の入出力特性を示す。
【0024】以上のように構成された雑音低減装置につ
いて、以下図1と図2を用いてその動作を説明する。図
1において、入力端子1からの入力信号をx(t)、第1
の信号増幅手段3の増幅率をa1、第2の信号増幅手段
6の増幅率をa2、レベル設定手段7から出力される定
数をbとしたとき、ε{・}が括弧内の時間関数の短時
間積分を表すとして、信号積分手段4の出力はε{a1
・|x(t)|}、第2の信号増幅手段6の出力はa2・|
x(t)|となり、第1の信号加算手段8の出力をc1とす
ると、c1は数6式のようになる。
【0025】
【数6】 c1=ε{a1・|x(t)|}+a2・|x(t)|+b 第1の信号最大値制限手段9は、上式のc1を入力とし
てc1が1以上のときc1=1とする。第1の信号最大値
制限手段9の出力d1は数7式のようになる。
【0026】
【数7】
【0027】入力信号x(t)は、第1の信号乗算手段10
で上式のd1と乗算される。ここで、数6または数7式
上段の式の第1項ε{a1・|x(t)|}は入力信号x
(t)の短時間平均振幅となっており、第2項と第3項は
小振幅信号をさらに抑圧する図2の曲線aの入出力特性
を与える。第1の信号乗算手段10ではx(t)×d1の演算
【0028】
【外2】
【0029】の範囲)の信号のみであるときは、入出力
特性は図2の曲線aのようになる。次に、入力信号x
(t)に目的信号として図2のmの範囲が振幅の信号が入
力されたとき、数7式の第1項が1より大となり入出力
特性は直線bとなるので、目的信号は第1の信号乗算手
段10で波形歪を発生することなく次段の第2の信号乗算
手段13に出力される。このようにして、目的信号が大き
な振幅で、回路系の小振幅の雑音が混入しても聴感上で
目立たないときは線形な通過特性を持ち、x(t)が小振
幅の雑音のみのとき非線形な通過特性によって雑音を低
減する。また、最小値保持手段5は、立ち上がり時定数
が長く立ち下がり時定数が短い積分特性を有し、信号が
デジタル信号として、サンプル時刻をn、入力をMx
(n)、出力をMy(n)として、例えば数8式のようにして
得られる。
【0030】
【数8】
【0031】この最小値保持手段の長い立ち上がり時定
数と短い立ち下がり時定数の関係から、目的信号が連続
的に入力されているときにd2=1となり、目的信号入
力状態から信号が止まり回路系の雑音のみになったとき
に、ただちにd2<1となり、再び目的信号が入ってき
たときd2は徐々に1に近づいていく。よって、第2の
信号乗算手段は第1の信号乗算手段からの入力信号に対
して、目的信号が無くなり回路系の雑音信号のみになっ
たときは、ただちに出力を減衰させ、目的信号が入って
きたときは、聴感上目立たない速度で減衰量を零に回復
させることで、より大きな雑音低減効果を得る。
【0032】次に本発明の第2の実施例の雑音低減装置
について、図面を参照しながら説明する。図3は本発明
の第2の実施例における雑音低減装置の構成を示すもの
である。図3において、1は入力端子、21から23は第1
から第3の帯域通過フィルタで、入力端子1の後段に並
列に設けられ、フィルタバンクを形成する。31から33は
第1から第3の雑音低減手段で、それぞれ第1の帯域通
過フィルタ21から第3の帯域通過フィルタ23の後段に設
けられる。40は加算手段で、第1の雑音低減手段31から
第3の雑音低減手段33までの出力信号を加算して出力端
子100に出力する。
【0033】以上のように構成された雑音低減装置につ
いて、以下その動作を説明する。第1の雑音低減手段31
から第3の雑音低減手段33までは、それぞれ本発明の第
1の実施例と同様の動作をする。第1の実施例と異なる
ところは、帯域分割された入力信号の各帯域毎に前記の
雑音低減手段を設けることで、有色性の目的信号が入力
されたときでも、分割された帯域のうち目的信号が含ま
れない帯域で雑音低減効果が得られるようになる。
【0034】次に本発明の第3の実施例の雑音低減装置
について、図面を参照しながら説明する。図4は本発明
の第3の実施例における雑音低減装置の構成を示すもの
である。図4において、1は入力端子、50はFFT(高
速フーリエ変換)で入力端子1の後段に設けられる。F
FT50の出力は各周波数成分が実部と虚部の複素数で表
されることになるが、XRE1とXIM1は第1番目の周波数
成分の実部と虚部を表す信号線で、XREnとXIMnは第n
番目の周波数成分の実部と虚部を表す信号線である。61
は第1の複素雑音低減手段で、XRE1とXIM1を入力とし
て雑音低減処理を行った後に実部YRE1と虚部YIM1を出
力する。62は第2の複素雑音低減手段であって、
RE2,XIM2を入力として雑音低減処理を行った後に実
部YRE2と虚部YIM2を出力する。63は第nの複素雑音低
減手段であって、XREn,XIMnを入力として雑音低減処
理を行った後に実部YREnと虚部YIMnを出力する。51は
逆FFTで、第1の複素雑音低減手段61の出力YRE1
IM1から第nの複素雑音低減手段63の出力YREnとY
IMnまでを入力とし周波数領域の信号を時間領域の信号
に復元して出力端子100に出力する。
【0035】図5は図4の第1の複素雑音低減手段61か
ら第nの複素雑音低減手段63の構成を示すものである。
REは実部入力端子、XIMは虚部入力端子を示す。16は
絶対値演算手段であって、実部入力端子XREと虚部入力
端子XIMからの信号を入力とする。3は第1の信号増幅
手段、4は信号積分手段、5は最小値保持手段、6は第
2の信号増幅手段、7はレベル設定手段、8は第1の信
号加算手段、9は第1の信号最大値制限手段である。第
1の信号増幅手段3から第1の信号最大値制限手段9ま
では、第1の実施例と同様である。10は第1の信号乗算
手段で実部入力端子XREは第1の信号最大値制限手段9
の信号を乗算する。11は第2の信号加算手段、12は第2
の信号最大値制限手段である。第2の信号加算手段11と
第2の信号最大値制限手段12は第1の実施例と同様であ
る。13は第2の信号乗算手段で、第1の信号乗算手段10
と第2の信号最大値制限手段12からの信号を乗算する。
14は第3の信号乗算手段であって、虚部入力端子XIM
第1の信号最大値制限手段9からの信号を乗算する。15
は第4の信号乗算手段であって、第3の信号乗算手段14
と第2の信号最大値制限手段12からの信号を乗算する。
【0036】以上のように構成された雑音低減装置につ
いて、図4と図5を用いて以下その動作を説明する。図
5の複素雑音低減手段の動作は、本発明の第1の実施例
と同様で、異なるところは入出力信号が複素数となって
いるところにある。このことに伴って第1の実施例にお
ける信号整流手段2が複素数の実部と虚部を入力として
その絶対値を出力する絶対値演算手段16に変更され、虚
部の入力XIMに対しても第1の信号最大値制限手段9と
第2の信号最大値制限手段12からの信号が乗算されるよ
うに第3と第4の信号乗算手段が設けられている。図4
のFFT50によってnポイントの周波数分析が行われ、
各周波数成分について、図5の複素雑音低減手段の処理
が行われることで、少なくとも目的信号の周波数成分が
無い帯域での雑音低減効果が常に得られるようになる。
【0037】
【発明の効果】前記各実施例から明らかなように、本発
明は入力端子の後段に設けられた信号整流手段と、信号
整流手段の後段に設けられた第1の信号増幅手段と、第
1の信号増幅手段の後段に設けられた信号積分手段と、
信号整流手段の後段に設けられた第2の信号増幅手段
と、レベル設定手段と、信号積分手段とレベル設定手段
と第2の信号増幅手段からの出力信号を加算する第1の
信号加算手段と、第1の信号加算手段の後段に設けられ
1より大きな信号の値を1に制限する第1の信号最大値
制限手段と、第1の信号最大値制限手段と入力端子から
の信号を乗ずる第1の信号乗算手段を備えることによ
り、入力信号に対する出力信号の小振幅領域の減衰量
を、入力信号の平均振幅レベルによって変化させ、回路
系の熱雑音や収音マイクユニットからの熱雑音に比較し
て大振幅の目的信号を含む入力音響信号に対して、線形
な入出力特性となって目的信号に歪を与えず出力信号を
得て、目的信号が無く、レベルの低い回路雑音成分のみ
のとき、小振幅値について出力を減衰させた非線形な入
出力特性となって出力を抑圧して静寂時の回路雑音を聴
感上低減する。
【0038】さらに、最小値保持手段を信号積分手段の
後段に設け、入力信号の平均振幅レベルの単位時間内の
最低値を用いて入力信号に対する出力信号の利得を変化
させることによって、目的信号の振幅が小さいときの回
路系の熱雑音や収音マイクユニットからの熱雑音を聴感
上低減する。
【0039】さらに、帯域分割された入力信号の各帯域
毎に前記の雑音低減手段を設けることで有色性の目的信
号が入力されたときでも、雑音低減効果が得られるよう
になる。また、入力信号をFFTして周波数領域に展開
した後、各周波数成分に対して前記した雑音低減手段を
用い、逆FFTを用いて時間領域に復元することで、細
かい周波数帯域毎の処理がされ、より大きな雑音低減効
果が得られるようになる等の効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の雑音低減装置の構成図
である。
【図2】本発明の第1の実施例の雑音低減装置の入出力
特性図である。
【図3】本発明の第2の実施例の雑音低減装置の構成図
である。
【図4】本発明の第3の実施例の雑音低減装置の構成図
である。
【図5】本発明の第3の実施例の雑音低減装置の第1か
ら第nの複素雑音低減手段の構成図である。
【図6】従来例の雑音低減装置の構成図である。
【図7】従来例の雑音低減装置の入出力特性図である。
【符号の説明】
1…入力端子、 2…信号整流手段、 3…第1の信号
増幅手段、 4…信号積分手段、 5…最小値保持手
段、 6…第2の信号増幅手段、 7…レベル設定手
段、 8…第1の信号加算手段、 9…第1の信号最大
値制限手段、 10…第1の信号乗算手段、 11…第2の
信号加算手段、 12…第2の信号最大値制限手段、 13
…第2の信号乗算手段、 14…第3の信号乗算手段、
15…第4の信号乗算手段、 16…絶対値演算手段、 21
…第1の帯域通過フィルタ、 22…第2の帯域通過フィ
ルタ、 23…第3の帯域通過フィルタ、 31…第1の雑
音低減手段、 32…第2の雑音低減手段、 33…第3の
雑音低減手段、 40…加算手段、50…FFT、 51…逆
FFT、 61…第1の複素雑音低減手段、 62…第2の
複素雑音低減手段、 63…第nの複素雑音低減手段、
66…信号増幅手段、 69…信号最大値制限手段、 70…
信号乗算手段、 100…出力端子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 15/00 G10L 21/00 G11B 20/24

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力端子の後段に設けられた信号整流手
    段と、前記信号整流手段の後段に設けられた第1の信号
    増幅手段と、前記第1の信号増幅手段の後段に設けられ
    た信号積分手段と、前記信号整流手段の後段に設けられ
    た第2の信号増幅手段と、レベル設定手段と、前記信号
    積分手段と前記レベル設定手段と前記第2の信号増幅手
    段からの出力信号を加算する第1の信号加算手段と、前
    記第1の信号加算手段の後段に設けられ1より大きな信
    号の値を1に制限する第1の信号最大値制限手段と、前
    記第1の信号最大値制限手段と前記入力端子からの信号
    を乗ずる第1の信号乗算手段を備えることを特徴とする
    雑音低減装置。
  2. 【請求項2】 入力端子の後段に設けられた信号整流手
    段と、前記信号整流手段の後段に設けられた第1の信号
    増幅手段と、前記第1の信号増幅手段の後段に設けられ
    た信号積分手段と、前記信号積分手段の後段に設けられ
    た最小値保持手段と、前記信号整流手段の後段に設けら
    れた第2の信号増幅手段と、レベル設定手段と、前記信
    号積分手段と前記レベル設定手段と前記第2の信号増幅
    手段からの出力信号を加算する第1の信号加算手段と、
    前記第1の信号加算手段の後段に設けられ1より大きな
    信号の値を1に制限する第1の信号最大値制限手段と、
    前記第1の信号最大値制限手段と前記入力端子からの信
    号を乗ずる第1の信号乗算手段と、前記レベル設定手段
    と前記最小値保持手段からの信号を加算する第2の信号
    加算手段と、前記第2の信号加算手段の後段に設けられ
    1より大きな信号の値を1に制限する第2の信号最大値
    制限手段と、前記第1の信号乗算手段と前記第2の信号
    最大値制限手段からの信号を乗ずる第2の信号乗算手段
    を備えることを特徴とする雑音低減装置。
  3. 【請求項3】 入力端子と、前記入力端子後段に設けら
    れた第1の帯域通過フィルタと、前記入力端子後段に前
    記第1の帯域通過フィルタと並列に設けられた第2の帯
    域通過フィルタと、前記入力端子後段に前記第1から第
    2の帯域通過フィルタと並列に設けられた第3の帯域通
    過フィルタと、前記第1から第3の帯域通過フィルタそ
    れぞれの後段に設けられた第1から第3の雑音低減手段
    と、前記第1から第3の雑音低減手段の後段に設けられ
    前記第1から第3の雑音低減手段からの出力信号を加算
    する加算手段から構成され、前記第1から第3の雑音低
    減手段が請求項1または請求項2に記載された構成であ
    ることを特徴とする雑音低減装置。
  4. 【請求項4】 入力端子後段に設けられた高速フーリエ
    変換(FFT)と、FFTから出力される第m番目の出力
    の実部をXREm,虚部をXIMmとしたとき、前記FFTか
    らの第1番目のXRE1,XIM1を入力すると第1の複素雑
    音低減手段と、前記FFTからの第2から第n番目の出
    力それぞれを入力として、第1の雑音低減手段と並列に
    設けられた、第2から第nの複素雑音低減手段と、前記
    第1から第nの複素雑音低減手段からの出力を入力とす
    る逆FFTから構成され、前記第1から第nの複素雑音
    低減手段が、実部入力部端子XREと虚部入力端子X
    IMと、前記実部入力端子XREと前記虚部入力端子XIM
    らの信号を入力とする絶対値演算手段と、前記絶対値演
    算手段の後段に設けられた第1の信号増幅手段と、前記
    第1の信号増幅手段の後段に設けられた信号積分手段
    と、前記信号積分手段の後段に設けられた最小値保持手
    段と、前記絶対値演算手段の後段に設けられた第2の信
    号増幅手段と、レベル設定手段と、前記信号積分手段と
    前記レベル設定手段と前記第2の信号増幅手段からの出
    力信号を加算する第1の信号加算手段と、前記第1の信
    号加算手段の後段に設けられ1より大きな信号の値を1
    に制限する第1の信号最大値制限手段と、前記第1の信
    号最大値制限手段と前記実部入力端子XREからの信号を
    乗ずる第1の信号乗算手段と、前記レベル設定手段と前
    記最小値保持手段からの信号を加算する第2の信号加算
    手段と、前記第2の信号加算手段の後段に設けられ1よ
    り大きな信号の値を1に制限する第2の信号最大値制限
    手段と、前記第1の信号乗算手段と前記第2の信号最大
    値制限手段からの信号を乗ずる第2の信号乗算手段と、
    前記第2の信号乗算手段の後段に設けられた実部出力端
    子YREと、前記第1の信号最大値制限手段と前記虚部入
    力端子XIMからの信号を乗ずる第3の信号乗算手段と、
    前記第3の信号乗算手段と前記第2の信号最大値制限手
    段からの信号を乗ずる第4の信号乗算手段と、前記第4
    の信号乗算手段の後段に設けられた虚部出力端子YIM
    ら構成されることを特徴とする雑音低減装置。
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