JP3161890U - 軽水と重水の分離装置 - Google Patents

軽水と重水の分離装置

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Abstract

【課題】簡単にかつ効率よく軽水を製造することができる軽水と重水の分離装置を提供する。【解決手段】筒状の第1沸騰槽、および、第1沸騰槽の筒状内部に設けられ、下部にヒータを設けた第2沸騰槽とを備える。第1および第2沸騰槽の上部にそれぞれ蒸気室を設けるとともに、蒸気室におのおの第1、第2冷却器を付設し、各槽は精密温度計を含む温度調整機構を取り付けた分離装置本体を有する。第2沸騰槽の水を沸騰させながら、第2沸騰槽の沸騰水で筒状の第1沸騰槽内の水の温度上昇を抑え、軽水と重水の沸点の温度差が1.43℃あることを利用して、第1沸騰槽内の軽水のみ蒸発させる。【選択図】図2

Description

この考案は水の中にごくわずかに含まれている重水(D2O)と、水の中のほとんどを占めている軽水(H2O)を簡単に分離する装置の考案に関する。
1934年ノーベル化学賞受賞者であるアメリカの化学者、ハロルド e ユーリイ博士が水の中には同位体であるわずかな重水(D2O)が存在していることを突きとめて発表した。そしてこの重水と軽水の物理的性質の違いを利用して重水と軽水を分離する方法には電気分解法と、前述のわずか1.43℃の沸点差を利用して軽水と重水を蒸留分離することができることを発表していたことはよく知られている。
水は1気圧のもとでは100℃になれば沸騰して蒸気となる。本考案はこの沸騰水を熱源とした第1沸騰槽の100℃の沸騰温度を、第2沸騰糟の熱源としたものである。
この考案は、100℃以上にはならない沸騰水の温度を第2沸騰槽の熱源としたことが最大の特徴である。その沸騰温度の中で第2沸騰槽の中の水を蒸発させることを考案の重要な最大の特徴とする。
すなわち、第1沸騰槽で沸騰された沸騰槽の中の水100℃が熱源になり、この100℃以上にはあがらない熱源を利用するので、その中に貯留されている第2沸騰槽の中の水は100℃以上には上がらないのである。
この考案は、以上のようにこの軽水の沸点温度100℃と重水の沸点温度101,4 3℃との沸点温度差の違いを利用して重水と軽水を簡単に分離する蒸留装置を考案したものである。
特公昭49−49357号公報
本考案の目的とするところは簡単にかつ効率よく軽水を製造することにある。本考案は軽水の製造のために重水の沸点温度が海抜0mで101.43℃であり、軽水の沸点温度、海抜0mで100℃との差が1.43℃であることを使用することができるとの認識から出発する。
すなわちこの考案の軽水と重水の分離装置は、筒状の第1沸騰槽および該筒状の第1沸騰槽の筒状内部に設けられ、下部にヒータを設けた第2沸騰槽とを備え、
前記第1および第2沸騰槽の上部にそれぞれ蒸気室を設けるとともに、
該蒸気室におのおの第1、第2冷却器を付設し、
前記各槽には精密温度計を含む温度調整機構を取り付けた分離装置本体を有し、
前記第2沸騰槽の水を沸騰させながら、該第2沸騰槽の沸騰水で筒状の第1沸騰槽内の水の温度上昇を抑え、軽水と重水の沸点の温度差が1.43℃あることを利用して、第1沸騰槽内の軽水のみ蒸発させるようにしたことを特徴とするものである。
この考案の軽水と重水の分離装置は、前記第2沸騰槽から蒸発した蒸気を第2冷却器の前に精密減圧弁を取り付けて冷却することにより、第1沸騰槽からの100℃の温度が第2沸騰槽に伝導されるに際し、各沸騰槽が隔離状態にあることによって前記温度が第2沸騰槽に十分に伝導されないため、第2沸騰槽の温度を一定に保てるように圧力調整可能としたことをも特徴とするものである。
この考案の軽水と重水の分離装置は、前記精密温度計により、重水の沸点温度が101.43℃であり、軽水の沸点温度100℃との差が1.43℃であるので、その温度差を利用して水から軽水と重水とを分離するために、常に精密な温度管理を行うことができるようにしたことをも特徴とするものである。
本考案によって達成される利点は次の点にある。
1)本考案によれば100℃〜101.43℃の間での蒸留によって軽水の蒸留分離を簡便かつ効率的に行うことができる。
2)第2沸騰槽の水を筒状の第1沸騰槽内の沸騰水で温度上昇を抑え、軽水と重水の沸点の温度差が1.43℃あることを利用して、100℃の熱源で第2沸騰槽内の軽水のみ蒸発させるため、重水をほとんど含まない軽水を得ることができ、さらなる軽水の精製を不要としたので大幅なコストダウンに繋げることができる。
前記手段によって軽水は安価で大量に入手でき、高速中性子の減速能力が大きいため減速材の厚みを薄くできて、燃料棒を密に配置できるため、軽水炉は現在、商用発電炉の主流を占めている。その主たる理由は下記2点である。
1)黒鉛炉や重水炉に比べて小型大出力であり、出力当たりプラント建設費が安価で、発電用として経済性に優れる。
2)核拡散防止上優れている。
また小型大出力のため舶用炉にも向く。
この考案の軽水と重水の分離装置の実施の形態を示す斜視図である。 図1の側面図である。 図1の平面図である。
次に、添付の図面に基いてこの考案の軽水と重水の分離装置を詳細に説明する。
図1ないし図3にこの考案の軽水と重水の分離装置の1実施例を示す。
本実施例において分離装置本体11は、筒状の第1沸騰槽12および該筒状の第1沸騰槽12の筒状内部に設けられ、下部にヒータ14を設けた第2沸騰槽13とを備えている。したがって、ヒータ14によって加熱された第2沸騰槽13内の水は沸騰しても100℃以上になることはなく、第2沸騰槽13によって加熱される第1沸騰槽12内の水も100℃以上になることはない。
このとき、第2沸騰槽13中の水に含まれる軽水は、沸点が100℃で蒸発するが、重水は沸点温度が101.43℃で無ければ蒸発することはないから、蒸発はしないで第2沸騰槽13内に濃縮されて残るのである。この濃縮された重水をより多く含む水は、これを排水口38より別な容器に分けて採取する。
なお、第1沸騰槽12のヒータ14の熱源としては、電熱ヒータでもまた温泉熱を熱源としてもよいし、真空蒸気熱の利用や、減圧蒸留、太陽熱等を熱源としてこの考案に適用し、使用することができる。
前記分離装置本体11には、第1および第2沸騰槽12,13の上部にそれぞれ蒸気室15,16を設けるとともに、該蒸気室15,16にはおのおの第1、第2冷却器17,18が付設してある。したがって、前記第2沸騰槽13において蒸発した蒸気は、第2冷却器18で冷やされて軽水として別途軽水容器等に取り出される。
他方、前記第1冷却器17で蒸気を凝縮して回収した水は、再度第1および第2沸騰槽12,13へ循環されて再利用されるようになっている。
そして、前記各槽12,13には精密温度計19を含む温度調整機構が取り付けられている。
前記筒状の第1沸騰槽12の上面には、蒸発口21、安全逃し口22a,b、給水口24、水位計の表示部25a、清掃口26a〜dがそれぞれ接続されている。そして前記蒸発口21には両側に設けたフランジ27a,bを介して前記冷却器17が接続されている。またその側面下部には排水口28が接続されている。29は第1および第2沸騰槽12,13を固定するために固定ネジである。
前記筒状の第1沸騰槽12内には、前記水位計の表示部25aに接続した水位計25bが垂直に配置されている。
前記筒状の第1沸騰槽12の筒状内部に設けられた第2沸騰槽13の上面には、蒸発口31、安全逃し口32a,b、圧力調整器33、給水口34、水位計の表示部35a、清掃口36がそれぞれ接続されている。そして前記蒸発口31には両側に設けたフランジ37a,bを介して前記冷却器18が接続されている。またその側面下部には排水口38が接続されている。39は温度調整弁、40は水位自動調整器である。
前記第2沸騰槽13内には、前記水位計の表示部35aに接続した水位計(図示せず)が垂直に配置され、また第2沸騰槽13内の上部には泡立ち停止板41が浮き支持されている。
以上の構成からなる軽水と重水の分離装置は、前記第2沸騰槽13から蒸発した蒸気を第2冷却器18の前に精密減圧弁からなる圧力調整器33を取り付けて冷却することにより、第1沸騰槽12からの100℃の温度が第2沸騰槽13に伝導されるに際し、各沸騰槽12,13が隔離状態にあることによって前記温度が第2沸騰槽13に十分に伝導されないため、第2沸騰槽13の温度を一定に保てるように圧力調整を可能としたものである。
上記構成に加えて前記精密温度計に接続した温度調整弁39より第2沸騰槽13の温度を一定に保つよう制御し、重水の沸点温度が101.43℃であり、軽水の沸点温度100℃との差が1.43℃という温度差を利用して重水から軽水を分離するのである。
すなわち、前述のような軽水と重水の沸点の温度差が1.43℃あることを利用して、前記第2沸騰槽13の水を沸騰させながら、該第2沸騰槽13の沸騰水で筒状の第1沸騰槽12内の水の温度上昇を101.43℃以下に抑え、第1沸騰槽12内の軽水のみ蒸発させるようにしたのである。
本考案によって達成される利点は次の点にある。
1)本考案によれば100℃〜101.43℃の間での蒸留によって軽水の蒸留分離を簡便かつ効率的に行うことができる。
2)第2沸騰槽13の沸騰水で筒状の第1沸騰槽12内の水の温度上昇を抑え、軽水と重水の沸点の温度差が1.43℃あることを利用して、第1沸騰槽12内の軽水のみ蒸発させるため、重水をほとんど含まない軽水を得ることができ、さらなる軽水の精製を不要としたので大幅なコストダウンに繋げることができる。
この考案の軽水と重水の分離装置によって得られる軽水は、現在、商用発電炉の主流を占めている、軽水が減速材と冷却材を兼ねた軽水炉に利用することができることはもちろん、健康増進の各作用、例えば糖尿病の症状緩和、血行改善、痩身効果などに効果があるとされていて、医療業や健康産業への利用が期待される。
また第2沸騰槽から排水口を経由して別途取り出した濃縮された水は重水分が多いので、別に電気分解法で重水を取り出すことができる
11 分離装置本体
12 筒状の第1沸騰槽
13 第2沸騰槽
14 ヒータ
15,16 蒸気室
17,18 第1、第2冷却器
21 蒸発口
22a,b 安全逃し口
24 給水口
25a 水位計の表示部
25b 水位計
26a〜d 清掃口
27a,b フランジ
28 排水口
29 固定ネジ
31 蒸発口
32a,b 安全逃し口
33 圧力調整器
34 給水口
35a 水位計の表示部
36 清掃口
37a,b フランジ
38 排水口
39 温度調整弁
40 水位自動調整器
41 泡立ち停止板

Claims (3)

  1. 筒状の第1沸騰槽および該筒状の第1沸騰槽の筒状内部に設けられ、下部にヒータを設けた第2沸騰槽とを備え、
    前記第1および第2沸騰槽の上部にそれぞれ蒸気室を設けるとともに、
    該蒸気室におのおの第1、第2冷却器を付設し、
    前記各槽には精密温度計を含む温度調整機構を取り付けた分離装置本体を有し、
    前記第2沸騰槽の水を沸騰させながら、該第2沸騰槽の沸騰水で筒状の第1沸騰槽内の水の温度上昇を抑え、軽水と重水の沸点の温度差が1.43℃あることを利用して、第1沸騰槽内の軽水のみ蒸発させるようにしたことを特徴とする軽水と重水の分離装置。
  2. 前記第2沸騰槽から蒸発した蒸気を第2冷却器の前に精密減圧弁を取り付けて冷却することにより、第1沸騰槽からの100℃の温度が第2沸騰槽に伝導されるに際し、各沸騰槽が隔離状態にあることによって前記温度が第2沸騰槽に十分に伝導されないため、第2沸騰槽の温度を一定に保てるように圧力調整可能としたことを特徴とする請求項1に記載の軽水と重水の分離装置。
  3. 前記精密温度計により、重水の沸点温度が101.43℃であり、軽水の沸点温度100℃との差が1.43℃であるので、その温度差を利用して重水から軽水を分離するために、常に精密な温度管理を行うことができるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の軽水と重水の分離装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019025452A (ja) * 2017-08-02 2019-02-21 株式会社東芝 同位体分離装置および同位体分離方法

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