JP3159704B2 - アゾ系誘導体ならびにこれらの誘導体を含む薬剤及び抗エイズ剤としての使用 - Google Patents

アゾ系誘導体ならびにこれらの誘導体を含む薬剤及び抗エイズ剤としての使用

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、アゾ系誘導体ならびにこれらの誘導体を含
む薬剤および消毒組成物に関する。
レトロウィルスは本発明によれば、リボ核酸の鎖にあ
る遺伝物質を逆転写酵素と呼ばれる酵素を用いてデオキ
シリボ核酸の標的細胞内側へ転写するウィルスとして定
義される。
これらのウィルスは植物および動物界における病気の
原因である。前記ウィルスのリストはジェイ.エム.フ
ラー(J.M.HURAUX)ら、Virologie,フラマリオン メデ
シン サイエンス(Flammarion Medecine Science)、1
985、パリにおいて見られるが、これに限定されるわけ
ではない。
標的細胞染色体において組込み段階が達成された場
合、回復の見込み(最初の状態へ戻る)は少ない。実際
のところ、これらのウィルスは様々なタイプの細胞列に
感染しそして感染した細胞からウィルスの遺伝物質を取
り去ることのできる薬は現時点では多分ないであろう。
その上、これらのウィルスは突然変異する性質を有
し、新しい抗原体として生ぜしめる動物プールによりス
クリーニングする(たとえば宿主細胞の細胞フラグメン
トを使用する)が、これによりワクチン接種が複雑にな
る。
今日まで、患者の生存を伸ばす治療法がただ1つだけ
知られているが、しかし回復はできない。この治療は
3′−アジド−3′−デスオキシチミジンの投与を含む
(ヨーロッパ特許第196185号参照)。この物質は逆転写
酵素阻害により働く。
他の物質は逆転写酵素におけるこれらの作用を介して
HIVウィルスの複製を阻害するとして知られている。幾
つかのジデスオキシヌクレオチド(ヨーロッパ特許第30
7914号参照)が例示されている。
また、幾つかの物質が細胞へのウィルスの通過を妨げ
る効果を有していることも見出されている。この効果を
有する物質として、たとえばオリゴ糖もしくは多糖(ヨ
ーロッパ特許第240098号参照)またはキャスト/スペル
ミン(ビィ.ディ.ウォーカーB.D.WALKER,インヒビシ
ョン オブ ヒューマン イムノ デフィシエンシイ
ウィルス サンシチウム フォーメーション アンド
ウィルス レプリケーション バイ キャストノスペル
ミンInhibition of human Immunodeficiency virus sun
cytium formation and virus replication by castonos
permine,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,84巻,p8120〜8124、1
987年11月)が挙げられている。
これらの治療によれば、患者に感染したウィルスがそ
の後に発生および増殖をしないであろうという希望があ
るかもしれない。しかしながら、プロウィルスは影響さ
れずそしてこれは予め攻撃された細胞内に残っているの
で患者は病気前のこの状態には戻らない。したがって治
療は一時的なものであり治癒するのではない。
この種の治療は化合物に対するウィルスの抵抗力を発
現させるという重大な危険を有する。幾らか長期間経過
後、特に約12〜18ケ月後にウィルスが3′−アジド−
3′−デスオキシチミジンに対し耐性ができるというこ
とはすでに立証されているようである(シュラファー
イー.(SCHULHAFER E.)ら、Acquired immunodefiuinc
y syndrome…,In Vivo 3(2):61−78(1989))。
最後に、レトロウィルスに対する薬品としてとりわけ
アゾ基を有する幾つかのベンジジン誘導体を使用するこ
とがすでに考えられている(フランス国特許第2612515
号参照)。しかしながら、この文献は、これらの化合物
の活性に関する簡単な確認だけである。
ウィルスの伝達経路は直接の血液接触および感染材料
による傷を介した接触の場合に確認された。感染した
物、特に医療材料からの伝達の危険性を無視することは
できない。
一方、性的伝達および感染した母親の母乳を介した子
供への伝達もまた立証されており、健康な粘膜を介した
粒子の感染経路が可能であることが示される(ピィ.レ
パージ(P.LEPAGE)ら、Postnatal Transmisson of HIV
from Mother to Child,The Lsncet,1987年8月15日、p
400;ジィ.ジェイ.ミラー(C.J.MILLER)ら、Genital
Mucosal Transmission of Simian Immunodeficiency v
irus,Jurnal of Virology,1989年10月、p.4277〜428
4)。
簡単な触媒方法、すなわち皮膚または粘膜を介したウ
ィルス接種の存在がもっとありそうである。何人かの調
査者の意見によれば、接種されたウィルスは保菌者の粘
膜または皮膚の領域に残ったままで複製段階をやり遂げ
るようである。この段階は数ヶ月間続くであろう。第二
段階ではウィルスおよび/またはその構成成分が粘膜か
ら広がるだけである(アール ジトーン(R.ZITTOUN),
Syndrome Immuno D'eficitaire Acqais,ドイン者、パ
リ、1986年、p183〜184)。
すなわち病気絶滅のために、粘膜および皮膚と接触す
ることになる無生物表面および物品ならびに材料および
製品を消毒しうる分子を調製することが必要であること
が明らかである。保菌者から健康人へのレトロウィルス
の伝達をできる限り妨げることが必須であることが明ら
かである。
少なくとも1個のS−オキソ酸基を有する天然または
合成のオリゴ糖または多糖を使用する。消毒のための組
成物および方法はすでに公知である(ヨーロッパ特許第
285357号参照)。しかしながら、実施例から、これらの
組成物がレトロウィルスに対し活性であるとはいえ、処
理されたウィルスの一部は常に生き残り一定期間経過後
にさらに一層危険な耐性ウィルス群を見るというひどい
危険があることが明らかである。
国際特許出願第90/01935号において、皮膚、粘膜また
は体液と局所で接触しうる製品であって、これらの製品
がレトロウィルス群のウィルスに対し活性な薬剤たとえ
ばナトリウムスラミンならびに幾つかの複雑なアゾ誘導
体たとえばピリジウム、ネオトロピン、コンゴレッド、
トリパンブルー、トリパンレッドおよびトリパンバイオ
レットを含むものである製品がすでに提案されている。
一般的化学消毒薬、たとえばエタノール、グルタルア
ルデヒド、次亜塩素酸ナトリウム、ホルマリン、β−プ
ロピオラクトン、変性アルコール等の作用はレトロウィ
ルスに対し試験されている(ヴィ.ビィ.スパイレ(V.
B.SPIRE)ら、Inacfivation of Lymphadenopathy assoc
iated virus by chemical disinfectants,the Lancet,1
984年10月20日、p.899〜901;エル.レスニック(L.RESN
ICK)ら、Stability and inactivation of HTLV−III/L
AV undes clinical and laboratory environments.JAM
A,1986年4月11日、255巻、No.14;エル.エス.マーチ
ン(L.S.MARTIN)ら、Dislnfetion and inactivation o
f the human T lymphotropic Virus type III/lymphade
nopathy−associated virus,The Journal of Inrectiou
s Deiseases,152巻,No.2、1985年8月;ピィ.ジェイ.
ヴィ.ハンソン(P.J.V.HANSON)ら、Chemical inactiv
ation of HIV on surfaces,Br.Med J.,1989、298:862〜
4)。
これらの分析から病院で使用される消毒薬のほとんど
はレトロウィルスHIVに対し効果がないかまたはあって
も非常にわずかであり、危険な可能性もあることがわか
る。最も効果的なものでも長い接触時間、時には10分間
以上が必要であり、これはたとえば床、テーブル等をき
れいにするために施こすには全く困難である。さらに、
前記消毒薬の幾つかはタンパク質物質の存在下でその効
果を失なうようでありまたはそれらの化学的攻撃性もし
くはそれらの細胞毒性のために、生体の皮膚または粘膜
とこれらが接触しなければならない場合には使用できな
い。
したがって、本発明は、その目的として、ウィルス、
特にレトロウィルス群のもの、特にヒト免疫不全ウィル
スHIVに対する活性薬剤を提供するものであり、該薬剤
は前記ウィルスにおいて著しく活性であり、好ましくは
後者のウィルスを完全に除去し、しかも非常に低濃度で
その活性を維持することができるものである。有利に
は、前記薬剤は細胞培地、水性培地内でならびに有機特
にタンパク質性物質の存在下にその活性力を維持するで
あろう。その毒性は低いので好ましい。好ましい態様に
よれば、殺ウィルス作用はHIVウィルスに対し非常に迅
速であろう。
本発明はまたその目的としてウィルス性疾患の治療ま
たは予防を可能にする薬剤組成物を提供するものであ
る。
本発明はまたその目的としてウィルスに対し無生物品
を消毒するための組成物を調製することである。
その用途にしたがって、薬剤組成物中の有効成分とし
てまたはクリーニング製品、化粧品組成物もしくは他の
この種の製品における消毒薬として、活性薬剤は溶解
性、毒性または安定性に関し様々な要求に適合しなけれ
ばならないことが明らかである。もし薬剤組成物の用途
が経口、経腸、静脈内、局所または続く他の投与径路で
行なわれなければならない場合、またはもし消毒が無生
物品たとえば器具もしくは床またはこれと反対の有機排
泄物もしくは摂取すべき液体に関する場合にも同様であ
ろう。
驚くべきことに、幾つかのアゾ化合物が捜し求めた活
性薬剤の役割を特に効果的にそして徹底的に果すことが
見出された。
上記の問題を解決するために、本発明によれば、一般
式: (式中、R1〜R4は同一または異なり、そして各々水素原
子もしくはハロゲン原子または置換もしくは非置換の炭
素原子数1〜6の脂肪族もしくは芳香族炭化水素基であ
り;X1およびX2は同一または異なりそして各々酸素原子
またはNR5基を表わし、その際R5は水素もしくはハロゲ
ン原子、炭素原子数1〜6の脂肪族もしくは芳香族炭化
水素基またはニトロ基であり;R5は2つのNR5基が同時に
存在する場合には前記基の各々において同一または異な
った意味を有し、そしてR5はR1〜R4が水素原子を表わす
場合両方のNR5基において同時に塩素原子以外の意味を
有する)で表わされるアゾ誘導体、ならびにこれらの
塩、エステルおよび異性体を治療活性物質として提供す
るものである。
本発明によれば、これらの誘導体において、R1〜R5
独立して低級脂肪族炭化水素基、特にメチル、エチル、
プロピルまたはブチル基を表わすのが有利である。ベン
ジル基もまた提供されうる。式Iで表わされる化合物に
おいて、ハロゲン原子は特に塩素、臭素、ヨウ素および
フッ素原子である。
本発明によるアゾ系誘導体として、特に1,1′−アゾ
ビスジメチルホルムアミド、1,1′−アゾビスホルムア
ミジン、1,1′−アゾビスジメチルホルムアミド、1,1′
−アゾビスニトロホルムアミジンが考えられる。
本発明は1,1′−誘導体に限定されず、2,2′−低のも
のならびにすべての異性体およびこれらの混合物も本発
明に含まれるものと理解されるべきである。
1,1′−アゾビスホルムアミジンおよび1,1′−アゾビ
スホルムアミドの調製はジェイ.シーレ(J.THIELE)に
より前世紀の終りにすでに行なわれていた(メルク イ
ンデックス,10版、919、ローウェイRahway,1983;エフ.
シイ.シュメルケス(F.C.SCHMELKES)ら、N,N′−Dich
loroqzo dicarbonamidine(azochloramide)、an N−ch
loro derivative of the oxidant in an cxidation−re
duction system,Journal of Americon Chemical Societ
y,56,1610,1934)。1,1′−アゾビスホルムアミドは飼
料殻粒粉における助剤として知られている。1,1′−ア
ゾビスジメチルホルムアミドもまたそのヒト血液細胞グ
ルタチオンにおける細胞内酸化作用のために長い間公知
である(エヌ.エス.コソワー(N.S.KOSOWER)ら、Dia
mide,a new reagent for the intracellular oxidation
of glutathione to the disulfide,Biochemical and B
iophysical Research Communication,37巻、No.4、196
9)。1,1′−アゾビスニトロホルムアミジンもまた長い
間公知である(ダブリュ.ディ.クムラー(W.D.KUMLE
R)、The Dipole Moments,Ultraviolet spectra and st
ructure of azo−bis−(chloro formamidine)and azo
−bis−(nitroformamidine),Journal of American Ch
emical Society,75,3092,1953)。当該技術のこの段階
の文献からは、製造するのに安価で長い間公知のこれら
の比較的簡単な物質から探し求めている効果が得られる
ことは全く予期されないことが非常に明らかである。
さらに予期せぬ効果がみられた。幾つかの誘導体がHI
Vウィルスにより感染された細胞に対し選択的毒性を有
し、一方ヒトの身体のSupt−1細胞およびリンパ球細胞
は試験化合物により全く変えられないかまたはわずかに
変わるだけであることが明らかである。これらの観察に
より患者の健全な細胞を維持しながら感染した細胞を選
択的に破壊する化学療法の可能性を考えることができる
ようになる。すなわち治療される患者の前の状態への回
復、すなわち後者の治癒が考えられる。
本発明によれば、活性物質として少なくとも1つの請
求の範囲第1項に記載の一般式で表わされるアゾ系誘導
体、該誘導体の薬剤上許容されうる塩、エステルもしく
は異性体と少なくとも1つの薬剤上許容される賦形剤、
ならびに必要ならば1つ以上の薬剤上一般的助剤とを含
む薬剤組成物を提供するものである。この組成物はいず
れかの形態で、経口もしくは舌下、直腸または膣、注射
もしくは灌注、局所、経皮または経粘膜または治療もし
くは獣医用医薬品における他の一般的形態で投与されう
る。賦形剤および可能性のある一般的試剤を選択される
投与経路にしたがって選択する。有利には、保存剤また
は溶解剤、pH中和剤、等張剤、緩衝剤または他の薬剤を
組成物へ添加してもよい。
選択される賦形剤またはビヒクルは固体または液体で
もよい。組成物は任意に粉末、軟膏、錠剤、カプセル
剤、エアロゾール、注射用液剤等である。
また、活性物質をゆっくりした効果で放出する幾つか
の配合剤を提供することもできる。
本発明の有利な実施態様によれば、本発明の薬剤組成
物は補助成分として消毒薬をも含む。実際のところ、組
成物の治療効果に加え、組成物が免疫防御機構を刺激し
ながら保菌者が保持するHIVウィルスの増殖を促進する
という外部攻撃に対し彼を防御するということはウィル
ス保菌者にとって有利であろう。
また本発明によれば、上述の式を有する同じアゾ誘導
体は無生物品上および/または中において、ウィルス、
特にレトロウィルス群、さらに詳しくはHIVヒト免疫不
全ウィルスと戦う活性物質として提供される。
本発明によれば、これら活性アゾ系誘導体のうち少な
くとも1つならびに適当なビヒクルを含む無生物品を消
毒するための組成物を提供するものである。ビヒクルと
して、水または活性物質を溶液にする他の適当ないずれ
かの溶媒が有利に用いられる。他の一般的な消毒薬また
は助剤は必要ならば追加してもよい。
本発明によれば、活性アゾ系誘導体または上述の消毒
薬組成物は、ウィルス、特にレトロウィルス群、さらに
詳しくはHIVヒト免疫不全ウィルスに対し無生物品を消
毒するために使用される。
消毒すべき無生物品として、本発明の使用はたとえば
次のようなもので行なわれる: −プラスチック、ゴムまたは織物衛生材料:詰め綿、吸
収用コットンウール、ガーゼ、包帯、トイレットペーパ
ー、パッキン用フィルム、等。
−医療用、獣医療用および歯科用器具および設備:シリ
ンジ、カニューレ、ゾンデ、クリップ、はさみ、胃洗浄
キット、外科用テーブル、洗面器、等。
−医療用、獣医療用および歯科用衣類:手袋、衣服、タ
オル、等。
−美容器具:美容師、マニュキア師、足治療師、美顔師
用の衣料および装置、等。
−栄養分野で取扱いが必要な物:哺乳ビン、皿、ビンま
たは缶、特に飲料用のもの、等。
−衛生用運搬員:救急車、回転テーブル、等。
−床または壁面:部屋またはブロック、特に病院のも
の、等。
−衛生設備:手洗い用洗面器、尿器、皿、バスタブ、
等。
−飲料:飲料に必要な水、牛乳、等。
−水泳プールの水。
排泄物、分析実験室の廃棄物および特にたとえば分析
のためにヒトまたは動物の気体から採取するサンプルの
消毒が提供されうる。
本発明によれば、本発明の少なくとも1つの活性アゾ
誘導体を配合するために幾つかの香粧品組成物を含ませ
ることも有利である。この場合明らかに、この分野にお
ける様々な通常の担体および添加剤を使用することがで
きる。
本発明による活性物質または活性組成物は場合により
ウィルス保有者となるヒトまたは動物の身体の皮膚また
は粘膜と接触するようになる製品においてまたは製品上
に特に用いられる。幾つかの前記製品、たとえば医者ま
たは歯科医の手袋、ペッサリー、避妊用シース等におい
てまたはその上で、活性薬剤または組成物はその消毒作
用に加えて、保菌者から健康人へのレトロウィルスの伝
達のための遮断媒体を形成する。たとえば、本発明によ
る活性薬剤を含むペトロラタムで避妊用ゴム製シースを
潤滑にすることができる。医者用手袋については、たと
えば本発明活性薬剤を含むアミラーゼアミロペクチン粉
末をその間に配置した二枚のゴムフィルムを準備するこ
とが可能である。最後の場合、遮断物として使用する消
毒始末は結局皮膚と直接接触しない。
本発明による消毒薬組成物はまた場合により追加物と
して好ましくは広いスペクトルの殺菌作用を有する消毒
薬を含んでもよい。このようにして得られた組成物はし
たがってレトロウィルスHIV以外の病原性または他発的
薬剤に対し適切な防御を有する。
この最後の性質は、このようにして得られた重要な消
毒作用のためだけでなくウィルス保有者自身に対して有
効であるというために非常に重要である。事実、保有者
はリンパ球細胞の活性化をいずれにしてもできるだけ避
けなければならない。HIV保有者にとってこのような活
性化は作用として保有者の細胞におけるウィルスの複製
およびその増殖を有する。HIV保有者は、感染した細胞
の活性化とそれに続く彼の有機体の免疫反応の危険性を
いずれにしても最大限避けなければならないので健康的
な生活習慣を続けるのが有利である。
本発明による薬剤および組成物の使用により、ウィル
ス保有者は彼自身を消毒することができるばかりでな
く、さらに他の発生源からの免疫反応に対する保護を得
ることができる。
実施例を用いて、本発明をさらに詳しく説明するが本
発明はこれに限定されるものではない。
実施例1 錠剤 1,1′−アゾビスジメチルホルムアミド 200−300mg 微結晶セルロース(アビセルAvicel PH 101) 60mg ポビドン(Povidone)BP 15mg ナトリウムデンプングリコレート 20mg ステアリン酸マグネシウム 5mg 乳糖、適量 500mg 実施例2 カプセル 1,1′−アゾビスホルムアミド 400−600mg 微結晶セルロース(アビセル)カプセル1個につき50mg 実施例3 遅効性組成物(6〜8時間) 1,1′−アゾビスジメチルホルムアミド 400−600mg ヒドロキシプロピルメチルセルロース 111mg 乳糖 53mg ポビドンBP 28mg ステアリン酸マグネシウム 7mg 最初に、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを1,
1′−アゾビスジメチルホルムアミドと混合し、次いで
他の成分を添加する。
実施例4 注射可能製剤 1,1′−アゾビスホルムアミド 10−30mg 塩酸 0.1M 水酸化ナトリウム 0.1M 酸または塩基のいずれかを用いてpHを4〜7に調節
し、生成物を熱溶解し滅菌微小孔で濾過する。次いで液
体を褐色の滅菌アンプルへ注入。
実施例5 注射可能製剤 1,1′−アゾビスホルムアミド 50−150mg ベンジルアルコール 10mg グリコフロール(Glycofurol) 75mg 注射用水 3ml グリコフロールに活性物質を溶かし、次いで得られた
溶液を濾過水およびベンジルアルコールと混合して生成
物を作る。全部を滅菌した褐色アンプルへ注入する。
実施例6 静脈内注射可能製剤 1,1′−アゾビスニトロホルムアミジン 50−150mg ピロゲンのない滅菌水をこの成分へ加え、この水をリ
ン酸塩緩衝液でpH7に緩衝化し25mlとする。
実施例7 坐薬 1,1′−アゾビスホルムアミジンの微粉砕粉末150〜25
0gへグリセリン2gを加え坐薬を作る。
ベルギー国ブラバンのパスツール研究所の実験室によ
り実験を行ない、本発明によるアゾ誘導体の効果を試験
した。
実施例8 試験の出発物質 純度98%の1,1′−アゾビスホルムアミジン。純度を
炭素水素試験により試べた。
連続してHIV−1ウィルスを産生する細胞培養液(Mol
t−3)の上清液。使用するウィルス上清液は逆転写酵
素活性1×106cpm/mlを有する。
10%ウシ胎児血清および1%グルタミンをさらに加え
たRPMI培地中で培養したT4フエノタイプ(Supt−1)の
連続ヒトT系の細胞。
1,1′−アゾビスホルムアミジンの有効性を2つの見
地で検討した。
健全な細胞に対するその毒性 Supt−1系に対するHIV−1ウィルスの感染力における
その作用 (a) 健全な細胞に対する毒性試験 トリパンブルーを排除することにより細胞死亡数を測
定した。1/500、1/1500および1/3000の希釈に対し、1,
1′−アゾビスホルムアミジンはSupt−1細胞の細胞生
存力を低下させない。
(b) 感染力試験 高力価のHIV−1のウィルス製剤を、1/500、1/1500お
よび1/3000の1,1′−アゾビスホルムアミジンの希釈下
にそして異なったインキュベーション期間:1分、10分お
よび30分間に培養する。培養のために、ウィルス濃厚液
0.3mlおよび活性物質を二倍の濃度で一緒にする(一回
はウィルス容量に対しそして一回は生成物容量に対
し)。37℃で30分間、Supt−1細胞を予めポリブレン10
μg/mlで処理し、次いで処理したウィルスの製剤を接種
する。対照物として、非接種細胞および非処理ウィルス
製剤で接種した細胞を準備する。次いで、前記製剤の感
染力を各々の細胞接種に対し測定し、続いて実験したSu
pt−1細胞の溶解した細胞溶解物においてウィルス産生
(発現したp24抗原の測定)を行なう。
1,1′−アゾビスホルムアミジンとインキュベーショ
ン後、HIV−1ウィルスの感染力の測定は、非感染対照
物および非処理ウィルスにより感染された対照物と比較
することにより、以下の第1表から明らかであろう。
実施例9 試験用出発物質は1,1′−アゾビスホルムアミジンの
代わりに1,1′−アゾビスジメチルホルムアミドを用い
ることにより実施例8のものと異なる。
(a) 毒性試験 1/500、1/1500および1/3000の希釈率において、1,1′
−アゾビスジメチルホルムアミドをSupt−1細胞の細胞
生存能力を低下させない。
(b) 感染力試験 実施例8bと同じ方法で実施する。1,1′−アゾビスジ
メチルホルムアミドとインキュベーション後のHIV−1
ウィルスの感染力の測定は次の第1表から明らかであ
る。
この表から、1/500の希釈率で1,1′−アゾビスホルム
アミジンが1分間だけウィルスを処理した後にSupt−1
細胞を保護することが明らかである。1,1′−アゾビス
ジメチルホルムアミドは1/3000の希釈率でさえこの効果
を有する。後者の物質に関しては試験を25日まで延長し
た。この活性物質の効果は、ウィルスを30分間処理した
場合、すべての希釈率について維持される。
一方、低相差顕微鏡を用いれば、1,1′−アゾビスジ
メチルホルムアミドおよび1,1′−アゾビスホルムアミ
ジンで予め処理したウィルスを接種した細胞については
何らの細胞変性効果も観察されなかった。これと反対
に、対照ウィルス製剤で感染後14日目からシンシチウム
が明らかである。
(c) 1,1′−アゾビスジメチルホルムアミドを、ウ
ィルスで感染した細胞に対するその毒性についてさらに
試験した。
この最後に、細胞生存数をトリパンブルー排除により
試験した。
この試験は、HIV−ウィルスを産生するHTLV III−B
で感染されたMolt−3細胞で行なわれた。
第2表から、感染した細胞の生存数は希釈率1/3000で
さえも作用30分後に1,1′−アゾビスジメチルホルムア
ミドの存在下で二倍であり、一方この分子は24時間後で
さえヒトSupt−1およびリンパ球細胞系に対し何らの毒
性も示さないということが非常に明らかである。
実施例10 実験材料は、1,1′−アゾビスジメチルホルムアミド
を希釈率1/100(10mg/ml)にする点で実施例9のものと
異なる。
(a) 正常細胞、すなわち非感染細胞(Supt−1系)
に対する細胞毒性試験 細胞生存数をトリパンブルー排除により試験した。
これらの結果は採取した培養物のmlにより与えられ
る。
この表から、1,1′−アゾビスジメチルホルムアミド
は比較的高濃度でさえも健全なSupt−1細胞に対し毒性
を有さないことが明らかである。
(b) HIV−1ウィウスの感染力試験 希釈率1/1000の1,1′−アゾビスジメチルホルムアミ
ドで30分間ウィルス処理をすることにより実施例8
(b)のように行なう。このウィルス製剤をSupt−1細
胞接種後に、p24抗原を測定し、これは14、18および21
日後の光学密度により表わされる。
この実験から、1,1′−アゾビスジメチルホルムアミ
ドで処理したHIVは健全なSupt−1細胞に感染すること
はできないことが明らかである。
(c) Supt−1細胞の染色体DNAへのウィルス性ゲノ
ム取込み試験熱安定性ポリメラーゼを介した遺伝子増幅
を用いて、HIV−1プロウィルスの遺伝子“GAG"、“LT
R"および“ENV"の存在が明らかである。この方法はいわ
ゆるP.C.R.(ポリメラーゼチエイン リアクション)と
呼ばれている(チン−イ− オウ(Chin−yir Ou)ら、
Sciences239、295〜297、1988)。
前記方法は、実施例8に記載したように、1,1′−ア
ゾビスジメチルホルムアミド(希釈率1/100)でインキ
ュベーションしたHIV−1ウィルスで接種したSupt−細
胞のゲノムにおいてHIV−1プロウィルスを検出するた
めに使用する。
エチジウムブロミドを用いたUV可視である増幅したオ
リゴヌクレオチドは、活性物質で処理されなかったHIV
−1ウィルスでの接種に相当する試験管においてのみ現
われる。
さらに、3個の捜査遺伝子に対し特異的P32標識化鋳
型を用いてハイブリッド形成後、HIV−1プロウィルス
は1/100希釈率の活性物質で処理したHIV−1ウィルス粒
子の接種を受けたSupt−1細胞において全体に不存在で
あると結論づけることが可能である。
すなわち、この活性物質がHIV−1による感染から細
胞を保護することが推論される。
実施例11 試験材料は、使用される物質が35mg/の濃度、すな
わち35μg/ml、すなわち非常に低濃度で投与される1,
1′−アゾビスホルムアミド(0.5g/ RPMI懸濁液の上
清により得られる)であるという点で実施例8のものと
は異なる。
(a) 健全な細胞に対する細胞毒性試験 インキュベーション24時間後でさえSupt−1細胞に対
し何らの毒性作用も示されなかった。
(b) 感染力試験 ウィルスのインキュベーション時間を15分、30分、60
分および120分間にして実施例8(b)のように行な
う。何らの細胞病原効果もみられなかった(シンシチウ
ムの形成なし)。
したがって、1,1′−アゾビスホルムアミドがHIV−1
の感染力に対し細胞培養物を保護するということを結論
することができる。
(c) Supt−1細胞の染色体DNAへのウィルスゲノム
取込み試験 実施例10(c)のように集める。遺伝子“GAG"、“LT
R"および“ENV"を、活性物質で15分間インキュベーショ
ンしたウィルスを接種した細胞培養物質中で捜した。こ
の捜索は陰性のようであり、したがって35μg/の投与
量の1,1′−アゾビスホルムアミドがHIV−1による感染
に対し細胞を保護することを結論することができる。
実施例12 ヒトに対しアゾビスホルムアミドの毒性がないことは
すでにビィ.エル.オセー(B.L.OSER)ら、Studies of
the Safety of Azodicarbonamide as a Flour−Maturi
ng agent.Toxicology and applied Pharmacology 7,445
〜472(1965)により記載されている。
健全な3人の協力者に、500mgずつ3回で活性物質150
0g/日を30日間施した。
実験的処理の30日間に何らの二次作用も報告されずそ
して血液パラメーターは完全に正常のままであった。
他方、エイズの異なった段階にいる3人の患者もまた
処置された。
最終段階の一番目の患者は少なくとも30T4リンパ球/m
m3、頻繁な下痢および完全な時空間見当議障害を示し
た。
“ARC"段階の二番目の患者はリンパ球T4個体数190/mm
3、一定の減少、ならびに時々の下痢は肛門ヘルペスを
示した。
第三番目の患者は健全な血清反応陰性であり、彼は35
0T4リンパ球/mm3であり病気の徴候はなかった。
最初の患者は治療初日で1850個の白血球を有し、その
17%がリンパ球でそのうち5%がT4レセプター(すなわ
ち、24細胞)を示した。治療30日目の白血球は2600個の
量であり、その20%のリンパ球を含みそのうち9%がT4
レセプター(すなわち49細胞/mm3)であり、100%の向
上を示した。他方、下痢は終り、患者は彼の近親者とは
っきりした会話ができる能力を回復し、ならびに限られ
た歩行の自由を回復した。
二番目の患者は30日目に280T4リンパ球/mm3であり、
下痢ならびに肛門ヘルペスが完全に消失した。
三番目の患者は30日目に440T4リンパ球/mm3であっ
た。
これらの結果は限定されたサンプリングとはいえ、著
しくそして驚くべきことであり、そしてこのことはどの
点においても当業者により予期されるものではなかっ
た。
実施例13 水100cm3に対する消毒用起泡性錠剤 1,1′−アゾビスジメチルホルムアミド 33 mg クエン酸 15 mg 酒石酸 17.5mg NaHCO3 37.5mg アビセルpH 1C2 27 mg ラクトースEFK 45 mg 錠剤1個につき175mg 実施例14 水1000cm3に対する消毒用起泡性錠剤 2,2−アゾビスメチルホルムアミジン 330 mg クエン酸 150 mg 酒石酸 175 mg NaHCO3 375 mg アビセルpH IC2 180 mg ラクトースEFK 522.2mg ラウリル硫酸ナトリウム 64 mg アエロシル200 3.8mg 錠剤1個につき1800mg 実施例15 歯みがき用ペースト 4%リシニレートを含む歯みがき用ペースト100gへ、
1,1′−アゾビスフルオロホルムアミジン30mg(30日
間)を加えた。
実施例16 口腔洗浄剤 過弗化ナトリウム 8 g ボラックス(Borax) 32 g 塩化ナトリウム 20 g 重炭酸ナトリウム 40 g 1,1′−アゾビスフルオロホルムアミジン 30 g ミント油 3滴 微温水カップ中コーヒースプーン1杯 実施例17 クリーム剤 1,1′−アゾビスホルムアミド 1 g トリニタノールアミン 1 g グリセロール 2.5 g 白色ワックス 2.5 g ステアリン酸 6 g アーモンド油 7.5 g ラベンダー油 2滴 氷性保存剤添加 50g FMS クリーム剤50gにつき 実施例18 タルク 1,1′−アゾビスホルムアミド 2 g ラベンダー油 5滴 タルク添加 100 g タクル100gに対し 実施例19 液体石けん 1−モノクロロ−アゾビスホルムアミジン 3 g カリウム石けん 60 g ラベンダー油 10滴 防腐剤溶液添加 100 g 石けん100gに対し 実施例20 トイレットペーパー、衛生帯およびタンポン、詰め綿等 最初にスプレーすべき粉末を調製し、その組成物はた
とえば以下のようである。
1,1′−アゾビスジメチルホルムアミド 20mg 次没原子酸ビスマス 50 g 過酸化亜鉛 100 g タルク 840 g スプレーすべき粉末1kgに対し この粉末は処理する製品の繊維に付着するもので常法
によりスプレーされる。
実施例21 保存用シースのための油剤 シリコーン油 100g 1,1′−アゾビスホルムアミド 1g 保存用シースに外表面と同様内表面にも製剤塗布す
る。
本発明は上記の実施態様に限定されるものではなく多
くの変形もまた本発明の範囲内であることは理解される
べきである。
薬剤組成物の他の多くの消毒薬は、実施例で示したも
のに加えて、たとえばクリーニング製品、香粧品組成
物、薬剤製品等のような関連分野において一般的に使用
されうるような配合物を簡単に使用することにより提供
される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 31/655 A61K 7/22 A61P 31/14 C07C 281/20 BIOSIS(STN) CAPLUS(STN) MEDLINE(STN) REGISTRY(STN) EMBASE(STN)

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】活性物質として、下記の一般式で表される
    アゾ系誘導体を一つ以上含む、ウィルスによる感染症を
    治療又は予防するための医薬組成物: (式中、R1〜R4は同一または異なり、各々水素原子もし
    くはハロゲン原子または置換もしくは非置換の炭素原子
    数1〜6を含む脂肪族もしくは芳香族炭化水素基であ
    り;X1およびX2は同一または異なり、各々酸素原子また
    はNR5基であり(式NR5において、R5は水素もしくはハロ
    ゲン原子、炭素原子数1〜6を含む脂肪族もしくは芳香
    族炭化水素基またはニトロ基である);2つのNR5基が同
    時に存在する場合、R5各々は前記定義において同一また
    は異なった意味を有し、またR1〜R4が水素原子である場
    合、両方のNR5基において同時に塩素原子以外の意味を
    有する)ならびにこれらの薬学的に許容される塩、エス
    テルおよび異性体。
  2. 【請求項2】該アゾ系誘導体がアゾビスホルムアミジン
    またはアゾビスホルムアミドの誘導体である、請求の範
    囲第1項に記載の医薬組成物。
  3. 【請求項3】該アゾ系誘導体が1,1′−アゾビスホルム
    アミド、1,1′−アゾビスホルムアミジン、1,1′−アゾ
    ビスジメチルホルムアミド、1,1′−アゾビスニトロホ
    ルムアミジン、2,2′−アゾビスメチルホルムアミジ
    ン、1,1′−アゾビスフルオロホルムアミジン、及び1
    −モノクロロ−アゾビスホルムアミジンからなる群から
    選択される、請求の範囲第1項に記載の医薬組成物。
  4. 【請求項4】該ウィルスがレトロウィルス群のものであ
    る、請求の範囲第1項〜第3項のいずれか一項に記載の
    医薬組成物。
  5. 【請求項5】さらに薬剤上許容しうる賦形剤1つ以上を
    含む、請求の範囲第1項〜第4項のいずれか一項に記載
    の医薬組成物。
  6. 【請求項6】さらに補助剤として消毒薬を含むか、又は
    一つ以上の薬剤上許容しうる助剤を含む、請求の範囲第
    1項〜第5項のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  7. 【請求項7】経口、舌下、直腸、経膣、注射、灌注、局
    所、経皮または経粘膜で投与される、請求の範囲第1項
    〜第6項のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  8. 【請求項8】活性物質を約2mg/ml〜35μg/mlの量で含
    む、請求の範囲第1項〜第7項のいずれか一項に記載の
    医薬組成物。
  9. 【請求項9】請求の範囲第1項に記載の活性物質1つ以
    上と薬剤上許容しうる賦形剤とを組み合わせることを含
    む請求の範囲第5項〜第8項のいずれか1に記載の医薬
    組成物の調製方法。
  10. 【請求項10】消毒活性物質として下記の一般式で表さ
    れるアゾ系誘導体の1つ以上を含む、ウィルスに対して
    無生物品を消毒するための組成物: (式中、R1〜R4は同一または異なり、各々水素原子もし
    くはハロゲン原子または置換もしくは非置換の炭素原子
    数1〜6を含む脂肪族もしくは芳香族炭化水素基であ
    り;X1およびX2は同一または異なり、各々酸素原子また
    はNR5基であり(式NR5において、R5は水素もしくはハロ
    ゲン原子、炭素原子数1〜6を含む脂肪族もしくは芳香
    族炭化水素基またはニトロ基である);2つのNR5基が同
    時に存在する場合、R5各々は前記定義において同一また
    は異なった意味を有し、またR1〜R4が水素原子である場
    合、両方のNR5基において同時に塩素原子以外の意味を
    有する)ならびにその塩、エステルおよび異性体。
  11. 【請求項11】該アゾ系誘導体が、1,1′−アゾビスホ
    ルムアミド、1,1′−アゾビスホルムアミジン、1,1′−
    アゾビスジメチルホルムアミド、1,1′−アゾビスニト
    ロホルムアミジン、2,2′−アゾビスメチルホルムアミ
    ジン、1,1′−アゾビスフルオロホルムアミジン、及び
    1−モノクロロアゾビスホルムアミジンからなる群にお
    いて選択される、請求の範囲第10項に記載の組成物。
  12. 【請求項12】さらに適する賦形剤を含む、請求の範囲
    第10項又は第11項のいずれか一項に記載の組成物。
  13. 【請求項13】該ウィルスがレトロウィルス群のもので
    ある、請求の範囲第10項〜第12項のいずれか一項に記載
    の組成物。
  14. 【請求項14】消毒すべき無生物品がプラスチック、織
    物またはゴム製衛生材料、医療用および獣医療用器具、
    装置および衣類、栄養分野で取扱いを必要とする物、美
    容器具、衛生輸送物、床および壁面、衛生装置、水泳プ
    ール用の水、飲料又は同様の対照物である、請求の範囲
    第10項〜第13項のいずれか一項に記載の組成物。
  15. 【請求項15】消毒すべき無生物品が香粧品組成物であ
    る請求の範囲第10項〜第13項のいずれか一項記載の組成
    物。
  16. 【請求項16】消毒すべき無生物品が排泄物、分析実験
    室の廃棄物、ヒトまたは動物身体から採取したサンプル
    又は同様の品である請求の範囲第10項〜第13項のいずれ
    か一項に記載の組成物。
  17. 【請求項17】消毒すべき無生物品が、ヒトまたは動物
    の身体の皮膚および粘膜と接触することになる製品であ
    って、前記消毒活性物質または組成物がその製品中また
    はその製品上で同時に前記ウィルスの伝達に対し遮断媒
    体を形成する、請求の範囲第10項〜第13項に記載の組成
    物。
  18. 【請求項18】皮膚または粘膜と接触することになる製
    品が、外科医または歯科医用の手袋、ペッサリー、保存
    用シース又は同様の品である請求の範囲第17項に記載の
    組成物。
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